JPH0623862U - 車両用直立面ヒータ - Google Patents
車両用直立面ヒータInfo
- Publication number
- JPH0623862U JPH0623862U JP2231592U JP2231592U JPH0623862U JP H0623862 U JPH0623862 U JP H0623862U JP 2231592 U JP2231592 U JP 2231592U JP 2231592 U JP2231592 U JP 2231592U JP H0623862 U JPH0623862 U JP H0623862U
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- Japan
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- heater
- sheet
- vehicle
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- Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】非常に薄くて嵩張らないシート状発熱体を利用
し、設置場所が限定されず消費電力が比較的少ないヒー
タを構成し車両内の直立面に設置する。 【構成】炭素繊維を混抄した発熱紙10に電極11を付
し、引出し線13を接続した上、全体を比較的硬質のプ
ラスチック被覆密封して構成したシート状ヒーターを車
両内の直立面又は直立に近い面に埋設し又は取付ける。
このヒータは嵩が薄く軽量で取付容易、消費電力が少く
遠赤外線を多量に放射する。ドア埋設のシート状ヒータ
1、ドア付近の壁面に貼布のシート状ヒーター2、窓下
の壁面に埋設のシート状ヒータ3、座席下の直立面取付
のシート状ヒータ4、及び壁面の床面連結部の斜め面に
も取付けられる。
し、設置場所が限定されず消費電力が比較的少ないヒー
タを構成し車両内の直立面に設置する。 【構成】炭素繊維を混抄した発熱紙10に電極11を付
し、引出し線13を接続した上、全体を比較的硬質のプ
ラスチック被覆密封して構成したシート状ヒーターを車
両内の直立面又は直立に近い面に埋設し又は取付ける。
このヒータは嵩が薄く軽量で取付容易、消費電力が少く
遠赤外線を多量に放射する。ドア埋設のシート状ヒータ
1、ドア付近の壁面に貼布のシート状ヒーター2、窓下
の壁面に埋設のシート状ヒータ3、座席下の直立面取付
のシート状ヒータ4、及び壁面の床面連結部の斜め面に
も取付けられる。
Description
【0001】
本考案は、車両用、特に鉄道車両用の直立面ヒータに関するもので、より具体 的には非常に薄いシート状の発熱体を自由な設計で車両内の直立面に場所を取ら ずに取付けて構成される車両用直立面ヒータに関するものである。
【0002】
車両、特に鉄道車両用の従来の暖房装置は、座席の下に設ける電熱ヒータや或 いは座席上部の天井の隅から吹き出す温風ヒータが一般である。電熱ヒータは、 通常シーズ線を金属製の保護器体に収めたものが使用されるが、このような電熱 ヒータはその性質上かなりの体積があって嵩張ること、自由にヒータ形状を設計 できないこと、設置場所が限定されること等々、の制約がある。さらに、シーズ 線ヒータは所要電力が比較的大きいこと、また、比較的近距離に熱を放射できる だけで近くの人にはかなり熱く感じても遠くの人には温暖効果が及ばないなどの 問題点もある。
【0003】 また、天井から吹き出す温風暖房は、風の強弱を調節し得るようにはなってい るが、それでも風が直接頭に当るのは快適でないこと、室内の空気を撹拌移動さ せるため塵埃やビールス菌などを飛散させる点で衛生上好ましくないなどの問題 がある。
【0004】
従って本考案は、非常に薄くて嵩張らず、形状の選択設計が自由なシート状発 熱体を利用して、設置場所が限定されず、消費電力が比較的少ないヒータを構成 し、これを車両内の直立面に設置することを課題としてなされたものである。
【0005】
このため本考案は、炭素繊維を細断して比較的粗な和紙様組織に混抄したシー ト状通電発熱紙を素材とし、この素材に少なくとも一対の電極を付し引出し線を 接続した上、全体をプラスチック樹脂で被覆密封しそれ自体に保形性をもたせた シート状ヒータを車両内の直立面乃至直立に近い面に取付け、又は埋設するもの である。
【0006】 車両内の直立面としては、ドア、ドア近くの直立壁面、窓下の壁面及び座席下 の空間などがあるが、従来は座席下を除いて、これら直立面に暖房装置を設置す ることは事実上不可能であった。これに対し本考案のシート状ヒータは、樹脂で 全体を被覆した状態で厚さが数ミリ程度ときわめて薄く、また取付け個所の面積 に応じて所要寸法に自由に裁断設計することが容易であるから、壁体の中に埋設 し、又は壁面上に貼り付けるなど、従来利用され得なかった直立面を利用して自 由にヒータを設置することができ、車両内空間の有効利用を図ることができる。
【0007】 本考案で用いる炭素繊維混抄発熱紙は、本考案者が既に別に開発し特許出願す ると共に現実に成功裡に製造している所であるが、紙繊維、特に和紙パルプに対 し5〜6ミリに短截した炭素繊維を重量にして10〜20%加え、比較的粗で薄 い紙組織として混抄したものが本考案で使用するのに最適である。この炭素繊維 混抄紙は、電極を付し通電すると発熱するが、特に主として波長6〜8ミクロン 範囲の遠赤外線を多量に放射することが認められている。遠赤外線は、至近距離 だけでなく、かなり離れた所にある人体にもよく到達浸透して体を温める作用が ある一方で、空気分子を直接加熱したり運動させるものではないので、従来の電 熱ヒータや温風ヒータなどのように空気が熱くなって人体頭部あたりまで上昇し 滞留して頭がのぼせたような感じを与えたり、空気を撹拌して塵埃をまき散らす などの弊害がない。
【0008】
図面を参照して本考案の実施例について説明する。図1を参照すると、本考案 のシート状ヒータは、車両内の各所の直立面に便宜に取付けられる。1は、ドア の下部壁面内に埋設した本考案のシート状ヒータを示し、後述する図3で詳細に 説明する炭素繊維混抄紙10の両端に付けた電極11からの引出し線13はドア 内を通ってドア引込み部内に設けた電源(図示せず)に接続される。引出し線1 3はドアの開閉に適合するよう弛みをもたせて配設する。シート状ヒータ1は、 比較的剛性のあるプラスチックシートで全体を被覆してあるが、その厚みは後述 のように精々5ミリ程度であり重量もごく軽量であるから、ドアに埋設するのに 何ら支障はない。
【0009】 ドアの際の直立壁面には、本考案のシート状ヒータ2が貼設されている。この ヒータも後述する所と同様にプラスチック被覆(図3の14参照)で全体を密封 されていて、その電極からの引出し線13は壁体内に引き込まれ、適宜電源に接 続している。プラスチック被覆は、表面を直立壁面と同色に塗装することができ るから、壁面上に貼付してもほとんど目立つことがなく、また数ミリ程度の厚み であるから嵩張ることもない。同様にして、窓の下に直立壁面が残されているよ うな車両の場合は、窓の下にもシート状ヒータ3を設置することができる。図示 のヒータ3は壁面内に埋設したものとして破線で示しあるが、次の図2で説明す るように壁面上に貼付けてもよい。
【0010】 座席の下にも本考案のシート状ヒータ4が設置され得る。図示の例で、座席は 車両長手方向に直角に配列されているが、近距離電車などのように車両長手方向 に沿って座席が配設されている場合にも全く同様にシート状ヒータ4を設置する ことができ、その場合は、座席全長と同じ長さの1枚のヒータを用いることもで きるが、現実的には数枚のヒータ4を横に並設すればよい。
【0011】 図2は、他の座席下ヒータの実施例を示すもので、1人がけ用に仕切られた座 席の下の直立面Aに個々にシート状ヒータ5がネジ、ボルトなどにより取付けら れている。ヒータ5は、後述する混抄紙10をプラスチック被覆14で被覆密封 したもので、その電極11からの引出し線13は中央隔体Bの中に適宜設けた電 源に接続される。図では引出し線13が露出しているが、実際には直立面A内に 引き込んで露出しないようにすることが現実的に好ましい。
【0012】 窓際の座席は通常壁面が冷えて、乗客は特に脚部が寒く感じるものである。そ のため、グリーン車などでは毛布を用意してあるが、本考案によれば窓下にシー ト状ヒータ6を設置すると共に、その下のやゝ傾斜した面Cにもシート状ヒータ 7を設置することにより脚部の冷えを防止することができる。シート状ヒータ6 は壁面に埋設せずに、壁面上に露出して取付けることができ、この場合はプラス チック被覆の上面15に車両壁面の内装材と同様な繊維質材料を静電植毛するこ とにより目立たなくすることができる。傾斜面Cに取り付けるヒータ7は、その 面Cがやゝ弯曲しているような場合にもその形状に沿わせて弯曲させることがで きるので、取付けに便である。こうして、腰から脚部及び足先に遠赤外線を主と する熱線を放射することにより人体は頭寒足熱の原理により暖められ、頭がのぼ せることなく快適な温暖状態を保つことができる。
【0013】 次に図3を参照して、本考案のシート状ヒータの基本的な単位体を説明する。 このシート状ヒータは、先に説明したような炭素繊維混抄紙10の両端に銀ペー ストと称する電極材料を少なくとも一対に塗布して電極11を形成し、この上に 銅箔などの固体を貼付した上に引出し線13を接続12して、全体をFRP又は ガラス繊維入りエポキシなどのシート材で被覆し、熱圧を以ってプレスすること により密封成形されたものである。図4には、このシート状ヒータの断面を拡大 して示してある。混抄紙10は、厚さが100ミクロン程度のきわめて薄いもの であり、この中に短截炭素繊維17がランダムに分散し、互いに接触して紙層内 に導電路を形成している。電極11は、前述の銀ペーストすなわち銀微粒子をエ ポキシ又はポリエステルなどのような熱硬化性プラスチックの流動体に分散させ た液状物を混抄紙10の所要個所、通常は両端、にスクリーン印刷等により塗布 適用して乾燥させることにより形成される。乾燥した銀ペースト上には、銅箔を 導電性接着剤により貼り付け、その上に引出し線13を溶着して接続12する。 プラスチック樹脂は、2枚のシートで混抄紙10を挾んでプレスすることにより 密封絶縁被覆14として形成される。被覆14の厚みTは4〜6ミリ程度であっ て、それ自体で直立姿勢を維持できる保形性がある。硬質被覆14の四隅には、 ボルト穴16を穿設し、取付けに便ならしめる。取付けに際しては、前面によく 熱を放射するように裏面にアルミ薄板等の反射板を介在させてもよく、反射板の 下にさらに断熱材を配してもよい。
【0014】 一例として、図3及び図4に示すシート状ヒータは、縦30cm、横60〜80 cmの寸法に製作し、約250ボルトの電圧で1.0〜2.0アンペアの電流を流し て60〜80 deg(℃)に発熱させるように設計することができる。このようなヒ ータを座席下の空間を始め、車両内の空いている直立面に取り付けることにより 従来のようなシーズ線ヒータや温風ヒータを省略してもより高温で快適な加熱を 車両内に実現することができ、しかも場所を取らないという利点があるだけでな く、主として遠赤外線による健康的な温暖化が得られるようになる。
【0015】 図5は、座席下に取付ける具体的なシート状ヒータの一例を示す。このヒータ 25は、座席20の下面21と床面22との間に立設されている直立面23に取 付けるもので、好適には反射板24を介して設置される。ヒータ25は、前述と 同様な混抄紙27をプラスチック被覆26で密封被覆する際に、被覆26の上下 縁部を少し長くして、この部分を28の如く折り曲げ、さらにその先端を曲げて 耳29とするように成形されている。耳29はボルト30により反射板24を介 して直立面23に固定される。混抄紙の電極からの引出し線(図5では省略)は 適宜集めて直立面23内に収納し電源に接続するようにすればよい。反射板24 と成形ヒータ25との間には断熱用として空間31を残してあるが、この空間を 入れてもヒータ25の厚みは15〜20ミリ程度ときわめて薄い。そのため、従 来の電熱ヒータのように座席下の空間を占拠することがないから、乗客は障害物 を感じることなく座席に坐ることができて快適であると共に、遠赤外線による加 熱であるため多少離れていても十分に足元が温まる効果がある。
【0016】
以上説明したように、本考案によれば基礎的な素材として炭素繊維混抄紙を用 い、これをプラスチック材で密封被覆してシート状ヒータとするから、従来の暖 房装置のように嵩張ることがなく、比較的軽量で、設計自由であり、取付けも簡 単な車両内の直立面用ヒータが実現される。実験によれば、本考案の炭素繊維混 抄ヒータは、従来のシーズ線ヒータより消費電力が少なく、しかも遠赤外線を多 量に放射するため車両内を温和で健康的に効率よく暖房することができると共に 軽量であることは車両自体の軽量化に役立ち、また嵩が小さいことは車両内空間 を広く活用できる効果をももたらす。
【図1】図1は本考案に係る車両用直立面ヒータを車両
内の各所に取付けた実施例数例を示す簡略斜視図であ
る。
内の各所に取付けた実施例数例を示す簡略斜視図であ
る。
【図2】図2は本考案の車両用直立面ヒータの他の実施
例を示す略示立面図である。
例を示す略示立面図である。
【図3】図3は本考案に係る車両用直立面ヒータの基本
的単位体の1つを示す正面図である。
的単位体の1つを示す正面図である。
【図4】図4は図3のA−A線で切断し拡大した断片的
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図5】図5は、本考案のヒータを座席下の直立面に取
り付けた具体例を示す断面図である。
り付けた具体例を示す断面図である。
1…ドアに埋設されたシート状ヒータ 2…ドア付近の壁面に貼付されたシート状ヒータ 3…窓下の壁面に埋設されたシート状ヒータ 4、5、25…座席下の直立面に取り付けたシート状ヒ
ータ 7…やゝ傾斜した面に取付けたシート状ヒータ 10…炭素繊維混抄紙 11…電極 13…引出し線 14…プラスチック被覆 17…炭素繊維 24…反射板 26…被覆体 29…耳
ータ 7…やゝ傾斜した面に取付けたシート状ヒータ 10…炭素繊維混抄紙 11…電極 13…引出し線 14…プラスチック被覆 17…炭素繊維 24…反射板 26…被覆体 29…耳
Claims (9)
- 【請求項1】 炭素繊維混抄紙10に少なくとも一対の
電極11を付し引出し線13を接続した上、全体をプラ
スチックで被覆密封14したシート状ヒータを車両内の
直立面に取付け電源に接続して成る車両用直立面ヒー
タ。 - 【請求項2】 前記シート状ヒータが車両のドアの内部
に埋設されている請求項1に記載の車両用直立面ヒー
タ。 - 【請求項3】 前記シート状ヒータが車両のドア際の壁
面に貼付されている請求項1に記載の車両用直立面ヒー
タ。 - 【請求項4】 前記シート状ヒータが車両の窓下の壁面
に埋設又は貼付されている請求項1に記載の車両用直立
面ヒータ。 - 【請求項5】 前記シート状ヒータが車両の座席下の直
立面に取付けられている請求項1に記載の車両用直立面
ヒータ。 - 【請求項6】 前記シート状ヒータは、全体が平坦であ
って座席下の直立面にボルト止めされている請求項5に
記載の車両用直立面ヒータ。 - 【請求項7】 前記シート状ヒータは、混抄紙の周縁の
被覆体26を折り曲げて耳29を形成し、この耳を座席
下の直立面上に沿わせた反射板24上に重ねて直立面に
ボルト止めされている請求項5に記載の車両用直立面ヒ
ータ。 - 【請求項8】 前記座席は車両の長手方向に直角に配列
されたものである請求項7に記載の車両用直立面ヒー
タ。 - 【請求項9】 前記座席は車両の長手方向に沿って配列
されたものである請求項7に記載の車両用直立面ヒー
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2231592U JPH0623862U (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | 車両用直立面ヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2231592U JPH0623862U (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | 車両用直立面ヒータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0623862U true JPH0623862U (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=12079302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2231592U Pending JPH0623862U (ja) | 1992-03-14 | 1992-03-14 | 車両用直立面ヒータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623862U (ja) |
Cited By (6)
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WO2021100532A1 (ja) * | 2019-11-18 | 2021-05-27 | ライオン株式会社 | 発熱体 |
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JPS4848585A (ja) * | 1971-10-25 | 1973-07-10 | ||
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-
1992
- 1992-03-14 JP JP2231592U patent/JPH0623862U/ja active Pending
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