JPH06236731A - 電界放出素子及びその製造方法 - Google Patents
電界放出素子及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH06236731A JPH06236731A JP4433193A JP4433193A JPH06236731A JP H06236731 A JPH06236731 A JP H06236731A JP 4433193 A JP4433193 A JP 4433193A JP 4433193 A JP4433193 A JP 4433193A JP H06236731 A JPH06236731 A JP H06236731A
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- JP
- Japan
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- emitter
- substrate
- electron
- gate
- field emission
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な再現性・均一性で単結晶のエミッタを
簡単に形成する。 【構成】 (a)Siからなる基板1上に絶縁層2とゲ
ート3を積層する。(c)フォトリソグラフィとエッチ
ングにより、絶縁層とゲートに孔5を形成する。(d)
ゲート上にAlの剥離層6を形成する。(e)ICB蒸
着により孔内の基板上にMoを被着する。Moはエピタ
キシャル膜として成長し、単結晶のエミッタ7が得られ
る。
簡単に形成する。 【構成】 (a)Siからなる基板1上に絶縁層2とゲ
ート3を積層する。(c)フォトリソグラフィとエッチ
ングにより、絶縁層とゲートに孔5を形成する。(d)
ゲート上にAlの剥離層6を形成する。(e)ICB蒸
着により孔内の基板上にMoを被着する。Moはエピタ
キシャル膜として成長し、単結晶のエミッタ7が得られ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光型表示装置、プリン
タ用光源、電子顕微鏡、電子ビーム露光装置、CRT用
電子銃、マイクロ波増幅管など各種電子ビーム応用装置
の電子源として利用することができる電界放出素子及び
その製造方法に関するものである。
タ用光源、電子顕微鏡、電子ビーム露光装置、CRT用
電子銃、マイクロ波増幅管など各種電子ビーム応用装置
の電子源として利用することができる電界放出素子及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電界放出素子としては、SRIや
フランスのLETIがマイクロチップディスプレイとし
て発表した通称Spindtカソードがよく知られてい
る。これはSiの熱酸化膜またはガラス基板上のエミッ
タ用金属薄膜電極上に設けた絶縁性薄膜の上にゲート電
極を形成し、金属ゲート薄膜および絶縁性薄膜に開口部
を設けた後、この開口部をマスクとしてMoなどの金属
を電子ビーム蒸着法などにより堆積させる自己整合化技
術によって、電子を電界放出する円錐状エミッタを形成
する電界放出素子である。
フランスのLETIがマイクロチップディスプレイとし
て発表した通称Spindtカソードがよく知られてい
る。これはSiの熱酸化膜またはガラス基板上のエミッ
タ用金属薄膜電極上に設けた絶縁性薄膜の上にゲート電
極を形成し、金属ゲート薄膜および絶縁性薄膜に開口部
を設けた後、この開口部をマスクとしてMoなどの金属
を電子ビーム蒸着法などにより堆積させる自己整合化技
術によって、電子を電界放出する円錐状エミッタを形成
する電界放出素子である。
【0003】前述した電界放出素子は、通常エミッタが
多結晶により構成されるので、動作時に結晶粒界におけ
るガスの吸着・離脱により電子の放出が安定しなかった
り、電界が集中してエミッタ自身の破壊が生じるという
不都合があった。これに対し、特開昭64−86427
号公報に記載されているように、単結晶のエミッタを有
する電界放出素子の製法が提案されている。これは、基
体に形成した凹部の底に単結晶の種結晶を配設し、これ
を核にして尖頭部を有する単結晶のエミッタを形成させ
ることを特徴とする方法である。
多結晶により構成されるので、動作時に結晶粒界におけ
るガスの吸着・離脱により電子の放出が安定しなかった
り、電界が集中してエミッタ自身の破壊が生じるという
不都合があった。これに対し、特開昭64−86427
号公報に記載されているように、単結晶のエミッタを有
する電界放出素子の製法が提案されている。これは、基
体に形成した凹部の底に単結晶の種結晶を配設し、これ
を核にして尖頭部を有する単結晶のエミッタを形成させ
ることを特徴とする方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した種結晶から単
結晶のエミッタを成長させる方法には、次のような問題
点がある。 エミッタの再現性・均一性が良くない。 エミッタの形状が結晶の成長状況によって変化する
為、エミッタの先端部とゲートとの位置関係に関して正
確性・再現性が得にくい。 基体となる絶縁材料と前記種結晶の組合せの制限が
大きい。 エミッタの先端部の先鋭性を得るのが難しい。 エミッタ材料の制限が大きい。 工程が複雑である。
結晶のエミッタを成長させる方法には、次のような問題
点がある。 エミッタの再現性・均一性が良くない。 エミッタの形状が結晶の成長状況によって変化する
為、エミッタの先端部とゲートとの位置関係に関して正
確性・再現性が得にくい。 基体となる絶縁材料と前記種結晶の組合せの制限が
大きい。 エミッタの先端部の先鋭性を得るのが難しい。 エミッタ材料の制限が大きい。 工程が複雑である。
【0005】本発明は、良好な再現性・均一性で単結晶
のエミッタをより簡単に形成できる電界放出素子と、そ
の製造方法を提供することを目的としている。
のエミッタをより簡単に形成できる電界放出素子と、そ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された電
界放出素子の製造方法によれば、基板上にエミッタとゲ
ートを有する電界放出素子の製造方法において、前記エ
ミッタの少なくとも先端の電子放出部を、金属又は半導
体からなる単結晶又は少なくとも前記基板に垂直な方向
に優先配向した多結晶となるように、蒸着法によって形
成したことを特徴としている。請求項2に記載された電
界放出素子の製造方法によれば、前記方法において、前
記エミッタの少なくとも先端の電子放出部がAu,A
g,Al,Be,Co,Cu,Cr,Fe,Ga,G
e,In,Ir,La,Li,Mg,Mn,Mo,N
i,Nb,Pd,Pt,Sb,Si,Th,Ti,Z
r,Znまたはそれらのうち少なくとも1種類を含んだ
炭化物または酸化物または窒化物またはその他の無機化
合物で形成することを特徴としている。請求項3に記載
された電界放出素子の製造方法によれば、前記各方法に
おいて、前記エミッタの少なくとも先端の電子放出部を
ICB蒸着又はMBE蒸着で形成することを特徴として
いる。請求項4に記載された電子放出素子によれば、基
板にエミッタとゲートを有する電子放出素子において、
前記エミッタが、その底部全体が基板に対し特定の結晶
方位をもって配設された金属又は半導体からなる単結晶
から構成されたことを特徴としている。請求項5に記載
された電子放出素子によれば、基板にエミッタとゲート
を有する電子放出素子において、前記エミッタが、前記
基板に優先配向した多結晶から構成されたことを特徴と
している。請求項6に記載された電子放出素子によれ
ば、 基板にエミッタとゲートを有する電子放出素子に
おいて、前記エミッタは基板に接する底部と先端部が異
なる材料で形成され、かつ先端部は、金属または半導体
からなる単結晶又は少なくとも前記基板に垂直な方向に
優先配向した多結晶からなることを特徴としている。
界放出素子の製造方法によれば、基板上にエミッタとゲ
ートを有する電界放出素子の製造方法において、前記エ
ミッタの少なくとも先端の電子放出部を、金属又は半導
体からなる単結晶又は少なくとも前記基板に垂直な方向
に優先配向した多結晶となるように、蒸着法によって形
成したことを特徴としている。請求項2に記載された電
界放出素子の製造方法によれば、前記方法において、前
記エミッタの少なくとも先端の電子放出部がAu,A
g,Al,Be,Co,Cu,Cr,Fe,Ga,G
e,In,Ir,La,Li,Mg,Mn,Mo,N
i,Nb,Pd,Pt,Sb,Si,Th,Ti,Z
r,Znまたはそれらのうち少なくとも1種類を含んだ
炭化物または酸化物または窒化物またはその他の無機化
合物で形成することを特徴としている。請求項3に記載
された電界放出素子の製造方法によれば、前記各方法に
おいて、前記エミッタの少なくとも先端の電子放出部を
ICB蒸着又はMBE蒸着で形成することを特徴として
いる。請求項4に記載された電子放出素子によれば、基
板にエミッタとゲートを有する電子放出素子において、
前記エミッタが、その底部全体が基板に対し特定の結晶
方位をもって配設された金属又は半導体からなる単結晶
から構成されたことを特徴としている。請求項5に記載
された電子放出素子によれば、基板にエミッタとゲート
を有する電子放出素子において、前記エミッタが、前記
基板に優先配向した多結晶から構成されたことを特徴と
している。請求項6に記載された電子放出素子によれ
ば、 基板にエミッタとゲートを有する電子放出素子に
おいて、前記エミッタは基板に接する底部と先端部が異
なる材料で形成され、かつ先端部は、金属または半導体
からなる単結晶又は少なくとも前記基板に垂直な方向に
優先配向した多結晶からなることを特徴としている。
【0007】
【作用】金属又は半導体を蒸着法によって基板上の所定
位置に被着させることにより、単結晶又は基板に対して
垂直な方向に優先配向した結晶からなる所定形状のエミ
ッタが形成される。
位置に被着させることにより、単結晶又は基板に対して
垂直な方向に優先配向した結晶からなる所定形状のエミ
ッタが形成される。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3を参照して説
明する。本実施例は、Si基板上にSpindt型の電
界放出素子を作製する方法と、その方法によって得られ
た電界放出素子に関する。図1にその作製工程を示す。
まず図1(a)のように、Si基板上1に絶縁層2とし
てSiO2 をSiの熱酸化法、CVD法、スパッタリン
グ蒸着法、真空蒸着法などで形成し、さらに絶縁層2の
上にNb膜のゲート層3を形成する。その後、図1
(b)に示すように、ゲート穴径をレジスト4でパター
ニングし、リアクティブイオンエッチング(RIE)に
よりNb膜のゲート3をエッチングする。さらに図1
(c)に示すように絶縁層2を緩衝フッ酸等でエッチン
グしてゲート穴5を形成する。その後図1(d)に示す
ようにゲート穴5内に蒸着されないようにAl剥離層6
を斜蒸着で形成した後、図1(e)に示すようにAu,
Mo等のエミッタ材料を基板1に対して垂直方向からI
CB蒸着またはMBE蒸着することによりコーン形状の
エミッタ7を形成し、さらに図1(f)に示すようにA
l剥離を行って完了となる。
明する。本実施例は、Si基板上にSpindt型の電
界放出素子を作製する方法と、その方法によって得られ
た電界放出素子に関する。図1にその作製工程を示す。
まず図1(a)のように、Si基板上1に絶縁層2とし
てSiO2 をSiの熱酸化法、CVD法、スパッタリン
グ蒸着法、真空蒸着法などで形成し、さらに絶縁層2の
上にNb膜のゲート層3を形成する。その後、図1
(b)に示すように、ゲート穴径をレジスト4でパター
ニングし、リアクティブイオンエッチング(RIE)に
よりNb膜のゲート3をエッチングする。さらに図1
(c)に示すように絶縁層2を緩衝フッ酸等でエッチン
グしてゲート穴5を形成する。その後図1(d)に示す
ようにゲート穴5内に蒸着されないようにAl剥離層6
を斜蒸着で形成した後、図1(e)に示すようにAu,
Mo等のエミッタ材料を基板1に対して垂直方向からI
CB蒸着またはMBE蒸着することによりコーン形状の
エミッタ7を形成し、さらに図1(f)に示すようにA
l剥離を行って完了となる。
【0009】次に、エミッタ材料の一例としてAuをと
り、これを用いてSi基板上にGe層を形成しその上に
エミッタを形成する場合、またはGe基板上にエミッタ
を作製した場合を説明する。図2は、図1(e)に示す
エミッタ形成工程に用いたICB装置の概略図である。
このICB装置によれば、エミッタ材料は、上端にノズ
ル11を有するカーボン製のICB坩堝10中に収納さ
れる。坩堝10は加熱装置12により加熱される。気化
してノズル11から出たエミッタ材料は、イオン化部1
3における加速電子との衝突によって一部がイオン化し
たクラスタとなる。そして加速電極14によって加速さ
れ、ヒータ15によって所定温度に保持された保持部1
6の基板1に達する。
り、これを用いてSi基板上にGe層を形成しその上に
エミッタを形成する場合、またはGe基板上にエミッタ
を作製した場合を説明する。図2は、図1(e)に示す
エミッタ形成工程に用いたICB装置の概略図である。
このICB装置によれば、エミッタ材料は、上端にノズ
ル11を有するカーボン製のICB坩堝10中に収納さ
れる。坩堝10は加熱装置12により加熱される。気化
してノズル11から出たエミッタ材料は、イオン化部1
3における加速電子との衝突によって一部がイオン化し
たクラスタとなる。そして加速電極14によって加速さ
れ、ヒータ15によって所定温度に保持された保持部1
6の基板1に達する。
【0010】さて、上記ICB装置において、高純度の
Au(4N)をカーボン製のICB坩堝10中にセット
する。蒸着中、イオン化電流を100mA、イオン化電
圧を200Vにそれぞれ設定し、加速電圧を0〜5kV
の適当な値に設定する。Si基板の場合、化学エッチン
グの後、蒸着前に超高真空中において880℃で20分
加熱することにより基板表面のSi酸化膜の除去を行な
い、その後、Geのエピタキシャル層を同じくICB装
置を用いて約700A成膜し、その上にAuのエピタキ
シャル層を成膜した。Ge基板の場合はAl2 O3 の微
粉を研磨粉としてポリッシングを行った後、CP−4液
(HF,HNO3,CH3 COOH,Br)によりエッチ
ング処理を行い、表面破壊層を除去したものを用いてい
る。基板がSiの場合は基板温度は室温で、Ge基板の
場合は、300〜500℃に設定した。真空度は、5×
10-9Torr以下に設定した。
Au(4N)をカーボン製のICB坩堝10中にセット
する。蒸着中、イオン化電流を100mA、イオン化電
圧を200Vにそれぞれ設定し、加速電圧を0〜5kV
の適当な値に設定する。Si基板の場合、化学エッチン
グの後、蒸着前に超高真空中において880℃で20分
加熱することにより基板表面のSi酸化膜の除去を行な
い、その後、Geのエピタキシャル層を同じくICB装
置を用いて約700A成膜し、その上にAuのエピタキ
シャル層を成膜した。Ge基板の場合はAl2 O3 の微
粉を研磨粉としてポリッシングを行った後、CP−4液
(HF,HNO3,CH3 COOH,Br)によりエッチ
ング処理を行い、表面破壊層を除去したものを用いてい
る。基板がSiの場合は基板温度は室温で、Ge基板の
場合は、300〜500℃に設定した。真空度は、5×
10-9Torr以下に設定した。
【0011】図3は、このようにして形成したAu/G
e(111)/Si(100)のAuエピタキシャル成
長膜のRHEEDパターンを示す電子線回折像である。
同図に示すRHEEDパターンから、基板上のAuが単
結晶になっていることがわかる。
e(111)/Si(100)のAuエピタキシャル成
長膜のRHEEDパターンを示す電子線回折像である。
同図に示すRHEEDパターンから、基板上のAuが単
結晶になっていることがわかる。
【0012】本発明の実施例に適用しうるエミッタ材料
/基板の組合せ例としては、この他にAl/Si,Cu
/Si,Au/Si,Al/Ge,Cu/Ge,Au/
Ge等が適している。
/基板の組合せ例としては、この他にAl/Si,Cu
/Si,Au/Si,Al/Ge,Cu/Ge,Au/
Ge等が適している。
【0013】本発明の実施例において、イオン加速電圧
は膜質に重要な影響を与える。図4はESCA分析によ
るAu4f7/2 とSi2pの結合エネルギの膜形成時のピー
ク位置におけるイオン加速電圧に対する変化を示す。イ
オン化なしの場合に比べてイオン化して加速電圧を与え
た方が、より薄い膜厚でバルクの値に近づいていること
が分かる。この図の場合は3kVの加速電圧の時、最も
薄い膜で安定な金属薄膜が得られた。この結果はICB
蒸着が半導体基板上に安定なエピタキシャル膜を形成す
るのに有利であることを示している。
は膜質に重要な影響を与える。図4はESCA分析によ
るAu4f7/2 とSi2pの結合エネルギの膜形成時のピー
ク位置におけるイオン加速電圧に対する変化を示す。イ
オン化なしの場合に比べてイオン化して加速電圧を与え
た方が、より薄い膜厚でバルクの値に近づいていること
が分かる。この図の場合は3kVの加速電圧の時、最も
薄い膜で安定な金属薄膜が得られた。この結果はICB
蒸着が半導体基板上に安定なエピタキシャル膜を形成す
るのに有利であることを示している。
【0014】このような方法で電子放出素子を形成すれ
ば、単結晶または、基板に対して垂直な方向に優先配向
した結晶からなるエミッタを得ることができる。また電
子が放出されるのは、エミッタの先端部分であるので、
基板と接する基台になる部分を従来の方法(スパッタリ
ング蒸着法、真空蒸着法など)で形成した後、先端部分
をICB蒸着またはMBE蒸着等で形成することにより
先端部分が単結晶または基板に対し垂直な方向に優先配
向した多結晶とからなるエミッタを得ることができる。
このようにエミッタの先端部分と基台を異なる材料で形
成することにより、エミッタの先端部分に基板と馴染み
難い材料であっても基台となる材料を選択することによ
り使用可能になる。なお、以上説明した一実施例は、S
pindt型の電界放出素子およびその製法に関するも
のであったが、平面型の電界放出素子のエミッタの作製
にも同様の方法を適用できる。
ば、単結晶または、基板に対して垂直な方向に優先配向
した結晶からなるエミッタを得ることができる。また電
子が放出されるのは、エミッタの先端部分であるので、
基板と接する基台になる部分を従来の方法(スパッタリ
ング蒸着法、真空蒸着法など)で形成した後、先端部分
をICB蒸着またはMBE蒸着等で形成することにより
先端部分が単結晶または基板に対し垂直な方向に優先配
向した多結晶とからなるエミッタを得ることができる。
このようにエミッタの先端部分と基台を異なる材料で形
成することにより、エミッタの先端部分に基板と馴染み
難い材料であっても基台となる材料を選択することによ
り使用可能になる。なお、以上説明した一実施例は、S
pindt型の電界放出素子およびその製法に関するも
のであったが、平面型の電界放出素子のエミッタの作製
にも同様の方法を適用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、ICBまたはMBE蒸
着によってエミッタを形成するので、エミッタの形状が
均一になり、またゲート電極の開口位置とエミッタ先端
の位置が正確にそろう。さらに、このエミッタは、単結
晶または基板に対し垂直な方向に優先配向した結晶で形
成される。また、ICB蒸着であれば、結晶方位面の制
御も容易に行なえるので、エミッタ材料において、電子
放出にもっとも適した結晶構造とすることができる。
着によってエミッタを形成するので、エミッタの形状が
均一になり、またゲート電極の開口位置とエミッタ先端
の位置が正確にそろう。さらに、このエミッタは、単結
晶または基板に対し垂直な方向に優先配向した結晶で形
成される。また、ICB蒸着であれば、結晶方位面の制
御も容易に行なえるので、エミッタ材料において、電子
放出にもっとも適した結晶構造とすることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】本発明の一実施例で用いられるICB装置の概
略図である。
略図である。
【図3】本発明の一実施例で得られたGe基板上のAu
エピタキシャル成長膜のRHEEDパターンを示す電子
線回折像である。
エピタキシャル成長膜のRHEEDパターンを示す電子
線回折像である。
【図4】本発明の一実施例において、オージェ電子の結
合イオン加速電圧の関係を示すESCA分析のグラフで
ある。
合イオン加速電圧の関係を示すESCA分析のグラフで
ある。
1 基板 3 ゲート 7 エミッタ
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上にエミッタとゲートを有する電界
放出素子の製造方法において、前記エミッタの少なくと
も先端の電子放出部を、金属又は半導体からなる単結晶
又は少なくとも前記基板に垂直な方向に優先配向した多
結晶となるように、蒸着法によって形成したことを特徴
とする電界放出素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記エミッタの少なくとも先端の電子放
出部がAu,Ag,Al,Be,Co,Cu,Cr,F
e,Ga,Ge,In,Ir,La,Li,Mg,M
n,Mo,Ni,Nb,Pd,Pt,Sb,Si,T
h,Ti,Zr,Znまたはそれらのうち少なくとも1
種類を含んだ炭化物または酸化物または窒化物またはそ
の他の無機化合物であることを特徴とする請求項1記載
の電界放出素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記エミッタの少なくとも先端の電子放
出部がICB蒸着又はMBE蒸着で形成されることを特
徴とする請求項1又は2記載の電界放出素子の製造方
法。 - 【請求項4】 基板にエミッタとゲートを有する電子放
出素子において、前記エミッタは、その底部全体が基板
に対し特定の結晶方位をもって配設された金属又は半導
体からなる単結晶から構成されたことを特徴とする電子
放出素子。 - 【請求項5】 基板にエミッタとゲートを有する電子放
出素子において、前記エミッタは、前記基板に優先配向
した多結晶から構成されたことを特徴とする電子放出素
子。 - 【請求項6】 基板にエミッタとゲートを有する電子放
出素子において、前記エミッタは基板に接する底部と先
端部が異なる材料で形成され、かつ先端部は、金属また
は半導体からなる単結晶又は少なくとも前記基板に垂直
な方向に優先配向した多結晶からなることを特徴とする
電子放出素子。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4433193A JP3252516B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 電界放出素子及びその製造方法 |
US08/194,465 US5584739A (en) | 1993-02-10 | 1994-02-08 | Field emission element and process for manufacturing same |
FR9401495A FR2701601B1 (fr) | 1993-02-10 | 1994-02-10 | Elément d'émission de champ et procédé de fabrication de celui-ci. |
KR94002509A KR0138472B1 (en) | 1993-02-10 | 1994-02-12 | Field emission element and method for producing the same |
US08/483,853 US5844250A (en) | 1993-02-10 | 1995-06-07 | Field emission element with single crystalline or preferred oriented polycrystalline emitter or insulating layer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4433193A JP3252516B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 電界放出素子及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06236731A true JPH06236731A (ja) | 1994-08-23 |
JP3252516B2 JP3252516B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=12688534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4433193A Expired - Fee Related JP3252516B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 電界放出素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3252516B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100293834B1 (ko) * | 1995-07-31 | 2001-09-17 | 가시오 가즈오 | 전자방출전극과그제조방법그리고전자방출장치 |
US6881115B2 (en) | 2000-09-14 | 2005-04-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Electron emitting device and method of manufacturing the same |
JP2010086948A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-04-15 | Canon Inc | 電子放出素子およびそれを用いた画像表示パネル、画像表示装置並びに情報表示装置 |
-
1993
- 1993-02-10 JP JP4433193A patent/JP3252516B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100293834B1 (ko) * | 1995-07-31 | 2001-09-17 | 가시오 가즈오 | 전자방출전극과그제조방법그리고전자방출장치 |
US6881115B2 (en) | 2000-09-14 | 2005-04-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Electron emitting device and method of manufacturing the same |
JP2010086948A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-04-15 | Canon Inc | 電子放出素子およびそれを用いた画像表示パネル、画像表示装置並びに情報表示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3252516B2 (ja) | 2002-02-04 |
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