JPH06236192A - カラオケ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歌詞画像と同じ方向にその表示色が変化する
歌唱開始タイミング指示マークを歌詞画像に先行した位
置に表示して歌い手の歌唱開始を確実且つ容易にしたカ
ラオケ装置を提供する。 【構成】 指定された伴奏曲を生成する伴奏再生部１
と、前記伴奏曲と混合して出力する音声を入力する音声
入力部２と、前記伴奏曲の歌詞画像を生成する歌詞画像
生成部４と、前記歌詞画像に先行して表示する歌唱タイ
ミングマークを生成するタイミングマーク生成部４と、
この歌唱タイミングマークおよび前記歌詞画像を表示す
る表示部３と、前記歌唱タイミングマークおよび前記歌
詞画像の表示色を前記伴奏曲の進行に合わせて変化させ
る表示制御部６と、前記伴奏曲の元になる伴奏データ、
前記歌詞画像の元になる歌詞データ、前記歌唱タイミン
グマークの元になる歌唱タイミングデータ、および前記
伴奏曲の進行位置を示す曲位置データを記憶した記憶部
５とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、伴奏曲に合わせて歌
い手が歌詞音声を入力するカラオケ装置に関し、特に曲
頭および曲中における歌唱の開始タイミングを歌い手が
容易に予見できるようにしたカラオケ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】スピーカから流れる伴奏曲に合わせて歌
い手がマイクを持って歌詞音声を入力するカラオケ装置
では、通常、伴奏曲に対応した歌詞画像を順次一部ずつ
（例えば、１コーラスずつ）ディスプレイに表示する。
このとき、表示中の歌詞画像の表示色を伴奏曲の進行に
合わせて変化させ、視覚面から歌い手が歌唱タイミング
を取り易くする表示色可変制御が一般的に行われてい
る。

【０００３】ところが、表示されている歌詞画像の表示
色が伴奏曲の進行に合わせて順次変化しても、それだけ
では曲頭或いは曲中の歌詞の無い部分から、次の歌詞が
開始するタイミングを予測することはできない。何故な
らば、事前に表示されている歌詞画像の冒頭部分の表示
色は、歌唱開始タイミングになると突然変化するからで
ある。このため、歌い手はスピーカから流れる伴奏曲を
聞きながら、開始タイミングを聴感的に予測することに
なり、この結果、歌唱開始のタイミングずれ、即ち「早
すぎ」、「遅すぎ」が発生する。

【０００４】この様な歌唱開始タイミングのずれを改善
するために、歌唱開始時点が近づくと、その時点から歌
唱開始時点までの残存時間を示す数字を表示し、その数
字を曲のテンポに合わせてＮ，…，３，２，１の様にデ
クリメントさせる方法がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表示位
置を変えることなく表示中の数字の値だけを変化させる
従来の歌唱開始タイミング指示法では、歌詞画像の表示
色が伴奏曲の進行に伴い歌詞画像の配列方向に変化する
ことに慣れた歌い手に違和感を与える。この発明は、歌
詞画像と同じ方向にその表示色が変化する歌唱開始タイ
ミング指示マークを歌詞画像に先行した位置に表示する
ことにより、歌い手が自然に歌唱を開始できるようにし
たカラオケ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、指定された
伴奏曲を生成する伴奏再生部と、前記伴奏曲と混合して
出力する音声を入力する音声入力部と、前記伴奏曲の歌
詞画像を生成する歌詞画像生成部と、前記歌詞画像に先
行して表示する歌唱タイミングマークを生成するタイミ
ングマーク生成部と、この歌唱タイミングマークおよび
前記歌詞画像を表示する表示部と、前記歌唱タイミング
マークおよび前記歌詞画像の表示状態を前記伴奏曲の進
行に合わせて変化させる表示制御部と、前記伴奏曲の元
になる伴奏データ、前記歌詞画像の元になる歌詞デー
タ、前記歌唱タイミングマークの元になる歌唱タイミン
グデータ、および前記伴奏曲の進行位置を示す曲位置デ
ータを記憶した記憶部とを備えてなることを特徴として
いる。

【０００７】

【作用】この発明のカラオケ装置によると、歌詞画像と
同じ方向にその表示色が変化する歌唱開始タイミング指
示マークが歌詞画像に先行した位置に表示されるので、
このマークの表示色変化を見ることにより、歌い手は自
然に歌唱を開始することができる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。図１は、この発明の一実施例を示す概略ブロ
ック図である。図中、１は指定された伴奏曲を再生する
伴奏再生部、２はシンガー（歌い手）Ｓからの歌唱音声
を取り込むマイク（音声入力部）、３は伴奏曲に合わせ
た背景画像、歌詞画像等を表示するディスプレイ（表示
部）である。伴奏曲と歌唱音声は混合され、増幅されて
拡声出力されるが、この部分で必要なミキサ、アンプ、
スピーカは図面上省略してある。

【０００９】伴奏再生部１は、シーケンサ４の出力に基
づいて伴奏曲を再生する。シーケンサ４は、指定された
伴奏曲の伴奏データを記憶部５から読み出し、必要な処
理をした出力を伴奏再生部１に与える。同時に、記憶部
５から歌詞データを読み出し、必要な処理をした歌詞画
像出力を歌詞表示制御部６に与える。この制御部６はデ
ィスプレイ３の一部に歌詞画像を表示する。このとき、
歌詞位置指示部７の指示に従い、表示中の歌詞画像の表
示色を、順次伴奏曲の進行方向に変化させる制御をす
る。歌詞位置指示部７は、シーケンサ４からの曲位置デ
ータに基づき歌詞表示制御部６に表示色変更位置を指示
する。曲位置データは、その時点で伴奏曲の再生がどの
位置まで進行しているかを示すものであるから、このデ
ータに基づいて歌詞画像の表示色を曲の進行方向に順次
変化させれば、シンガーＳはその表示変化から次にどの
歌詞を歌えば良いかを、視覚的に判断することができ
る。

【００１０】図２は、シーケンサ４の構成を詳細に示す
ブロック図である。このシーケンサ４には、伴奏曲を制
御する伴奏シーケンスコントローラ４１と、歌詞画像を
制御する歌詞シーケンスコントローラ４２とが含まれ、
これらは同じ演奏クロックＣＫで動作する。伴奏シーケ
ンスコントローラ４１は図１の記憶部５から読み出した
伴奏データＤ１を処理し、出力Ｏ１を図１の伴奏再生部
１に与える。

【００１１】歌詞シーケンスコントローラ４２は記憶部
５から読み出した歌詞データＤ２を処理する。この歌詞
シーケンスコントローラ４２の出力は歌詞画像出力Ｏ２
となり、図１の歌像表示制御部６に与えられるが、この
時、１文字分変色速度Ｖを元に、歌詞画像の表示色を曲
の進行に合わせて変化させる速度情報を付加する。この
速度情報は、歌詞位置指示部７で使用する曲位置データ
（区切り情報）とは異なる。

【００１２】図３は、この発明にかかる歌詞データと変
色速度を、画像表現または数値表現した説明図である。
この発明の歌詞データは、通常の歌詞データＤ２を含む
ことはもとより、曲頭および曲中の無歌詞部分に、歌唱
開始タイミングをとり易くするタイミングデータＤ３を
先行して追加したものである。この例では、四部音符の
場合のイントロから曲頭までの部分を、歌詞データＤ２
は歌詞画像（この例では「あれはもう…」）として表現
し、またタイミングデータＤ３はタイミングマーク（こ
の例では「＊」）として表現したものである。変色速度
はメロディーのリズムを予め速度情報に変換したもので
あり、その数値に基づいて歌詞画像およびそれに先行す
るタイミングマーク（＊）を変化させるためのものであ
る。

【００１３】タイミングデータＤ３は歌詞データＤ２の
一部として図１の記憶部５に記憶しておくことができ
る。或いは、図２に示すように、独立した歌唱タイミン
グデータＲＯＭ４３を内蔵し、ここからタイミングデー
タＤ３を読み出すようにしても良い。後者の構成では、
歌詞シーケンスコントローラ４２は、歌詞データＤ２の
最初のデータの直前に、ＲＯＭ４３からタイミングデー
タＤ３を読み出し、これを歌詞データＤ２に付加する。
図３の例では、同じタイミングマーク（＊）を４回続け
て付加してある。

【００１４】図３の例では、歌い出しに先行してタイミ
ングマーク（＊）を４個表示し、歌詞の１小節前からこ
のマーク（＊）を１拍ずつ等速で変色させて、歌い出し
のタイミングをそれ以前の無歌詞部分から視覚的に予測
できるようにする。この様な、表示制御をすると、指定
した伴奏曲の歌詞画像がディスプレイ３に表示され、イ
ントロが流れ始めたとき、シンガーＳがマイク２を持っ
て待機しながらマーク（＊）の変色に注目していれば、
歌詞の最初の部分に入るタイミングで確実に歌唱を開始
することができる。しかも、このマーク（＊）の変色方
向は通常の歌詞の変色方向と同じであるので、ディスプ
レイを見る場合の視覚上の違和感がなく、自然の流れの
中で歌唱を開始することができる。このタイミングマー
ク（＊）を用いる方法は、イントロ部分が無く、突然ボ
イスパートが始まる曲に対しても有効である。

【００１５】図４は、ディスプレイ３の表示例を示して
いる。ディスプレイ３の画面３１の大部分には伴奏曲に
対応した背景画像が表示され、歌詞画像３２は一般に、
画面３１の下側にスーパーインポーズして表示される。
この発明によると、この歌詞画像３２に先行してタイミ
ングマーク３３が表示され、且つ歌詞画像３２に先行し
てタイミングマーク３３の表示色が伴奏曲の進行に伴い
変化する。この結果、既に終了した部分３４は第１色で
表示され、これから始まる部分３５は第２色で表示され
る。これら２つの部分３４，３５の境界部３６が現在の
曲の進行度合いを示しており、この境界部３６が曲の進
行方向（図中、右方向）に変化することで、視覚的な歌
唱ガイドの役割をする。なお、実施例では歌唱ガイドを
色の変化で行うものについて説明したが、文字の形状を
変化させるものにおいてマークの形状を変化するように
しても良い。

【００１６】

【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、歌
詞画像と同じ方向にその表示状態が変化する歌唱開始タ
イミング指示マークを歌詞画像に先行した位置に表示す
るようにしたので、視覚的に歌い手が自然に歌唱を開始
できる機能を有したカラオケ装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の一実施例を示す概略ブロック図で
ある。

【図２】 図１のシーケンサの詳細ブロック図である。

【図３】 この発明の歌詞データおよびタイミングデー
タの説明図である。

【図４】 この発明の歌詞画像およびタイミングマーク
の説明図である。

【符号の説明】

１…伴奏再生部、２…マイク（音声入力部）、３…ディ
スプレイ（表示部）、４…シーケンサ、５…データ記憶
部、３２…歌詞画像、３３…タイミングマーク、４１…
伴奏シーケンスコントローラ、４２…歌詞シーケンスコ
ントローラ、４３…歌唱タイミングデータＲＯＭ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 指定された伴奏曲を生成する伴奏再生部
   と、 前記伴奏曲と混合して出力する音声を入力する音声入力
   部と、 前記伴奏曲の歌詞画像を生成する歌詞画像生成部と、 前記歌詞画像に先行して表示する歌唱タイミングマーク
   を生成するタイミングマーク生成部と、 この歌唱タイミングマークおよび前記歌詞画像を表示す
   る表示部と、 前記歌唱タイミングマークおよび前記歌詞画像の表示状
   態を前記伴奏曲の進行に合わせて変化させる表示制御部
   と、 前記伴奏曲の元になる伴奏データ、前記歌詞画像の元に
   なる歌詞データ、前記歌唱タイミングマークの元になる
   歌唱タイミングデータ、および前記伴奏曲の進行位置を
   示す曲位置データを記憶した記憶部と、を備えてなるこ
   とを特徴とするカラオケ装置。