JPH0623512B2 - 鉄骨コンクリート構造におけるフープ筋の配筋構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は鉄骨コンクリート構造におけるフープ筋の配
筋構造に関するものである。

〔従来技術とこの発明が解決しようとする問題点〕

鉄骨鉄筋コンクリート構造の柱においては鉄骨建方の
後、主筋が配筋されるので、これにフープ筋を取付ける
ことができるが、鉄骨コンクリート構造のように柱主筋
がない場合、フープ筋の固定に問題が生じる。そして鉄
骨、鉄筋コンクリート構造の構造を採用すると自立させ
るためだけに主鉄筋径を大きくしなければならず、また
その鉄筋の配置の位置決めが面倒となり、不経済であ
る。

この発明は前記従来の問題点を解決するため開発したも
ので、フープ筋を保持するための小径の鉄筋を簡単に設
置できるフープ筋の配筋構造を提供することにある。

〔発明の構成〕

この発明は柱、梁接合部において、柱鉄骨を囲むように
支持枠を梁鉄骨に取付けてあり、この支持枠内方に複数
の定着片を突設し、この各定着片に縦方向の保持鉄筋を
取付け、その保持鉄筋を柱鉄骨の周囲に配置し、かつ中
間に配したターンバックルで保持鉄筋を緊張状態とし、
保持鉄筋外周にフープ筋を取付けてある鉄骨コンクリー
ト構造におけるフープ筋の配筋構造に関するものであ
る。

〔実施例〕

第１図、第２図は第１実施例を示している。そして柱、
梁接合部すなわちパネルゾーンにおいて横断面がＬ状の
カバープレートからなる支持枠１が梁鉄骨２に溶接等に
より取付けてあり、かつ支持枠合は柱鉄管３を囲むよう
に配置してある。この支持枠１の内方に複数の、例えば
４箇のフランジ状の定着片４が隅角部に近接して突設し
てある。フープ筋５の縦方向の保持鉄筋６は直径が１０
mm程度の鉄筋を使用して柱鉄骨の周囲に配置し、その端
部を折曲げて定着片４の通し孔に挿通して取付ける。な
お保持鉄筋６と定着片４との取付けはその他溶接ねじ接
合あるいはクリップ止め等とすることができる。また保
持鉄筋６は中間にターンバックル７を配して若干の張力
を導入することにより緊張状態とし、フープ筋５をしっ
かりと固定し、また細径鉄筋でよくすることができる。

さらに、定着片４は支持枠１の上下に設けて保持鉄筋６
をそれぞれ別々に支持することをせず、どちらか一方で
保持鉄筋６をクリップ等で保持させてもよい。

この実施例の支持枠１はカバープレートで柱を囲むので
柱、梁接合部の捨型枠を兼用し、しかも柱部のコンクリ
ート型枠のガイドとなり、かつ内部コンクリートを拘束
するので柱、梁接合部の耐力および靭性を向上させ、延
いては柱のコンクリート部分の耐力発現に大きく寄与す
る。

第３図、第４図は他の実施例を示したもので、支持枠１
としてアングルフレームを利用したものである。

柱・梁接合部内にはＬ形鉄筋８を上下所要間隔をもって
梁鉄骨２のウエブに溶接してある。その他の構成は前記
実施例と同様である。

第５図の実施例は支持枠１、定着片４を上方の一箇所に
した場合であり、これを下方の一箇所ににすることもで
きる。

〔発明の効果〕

この発明は以上の構成からなり柱鉄骨を囲むように取付
けた支持枠を利用してフープ筋の保持鉄筋をターンバッ
クルで緊張状態として柱鉄骨の周囲に配置することがで
き、この縦方向の保持鉄筋を従来の鉄骨鉄筋コンクリー
ト柱の主筋と同様に、その外周にフープ筋の配筋が可能
であり、また保持鉄筋は上下の支持枠で支持されて自立
しなくてもよく、緊張してあるので細径の鉄筋で足り、
経済的に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は第１実施例の斜視図と横断面図、第３
図、第４図は第２実施例の斜視図と横断面図、第５図は
第３実施例の斜視図である。 １……支持枠、２……梁鉄骨、３……柱鉄骨、４……定
着片、５……フープ筋、６……保持鉄筋、７……ターン
バックル、８……Ｌ形鉄筋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】柱、梁接合部において、柱鉄骨を囲むよう
   に支持枠を梁鉄骨に取付けてあり、この支持枠の内方に
   複数の定着片を突設し、この各定着片に縦方向の保持鉄
   筋を取付け、その保持鉄筋を柱鉄骨の周囲に配置し、か
   つ中間に配したターンバックルで保持鉄筋を緊張状態と
   し、保持鉄筋外周にフープ筋を取付けてあることを特徴
   とする鉄骨コンクリート構造におけるフープ筋の配筋構
   造。