JPH06234968A - 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子 - Google Patents

有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子

Info

Publication number
JPH06234968A
JPH06234968A JP5021499A JP2149993A JPH06234968A JP H06234968 A JPH06234968 A JP H06234968A JP 5021499 A JP5021499 A JP 5021499A JP 2149993 A JP2149993 A JP 2149993A JP H06234968 A JPH06234968 A JP H06234968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
transporting
independently
electron
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5021499A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Murata
英幸 村田
Tsuneaki Koike
恒明 小池
Takahiro Fujiyama
高広 藤山
Toru Yamanaka
徹 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP5021499A priority Critical patent/JPH06234968A/ja
Publication of JPH06234968A publication Critical patent/JPH06234968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基の組合せにより電子輸送性、発光性、ホー
ル輸送性が付与され、電極との密着性、加工性、発光特
性に優れた有機材料からなる電界発光素子を得る。 【構成】 発光媒体7が下式で表される有機ケイ素、ゲ
ルマニウム電界発光材料からなる電界発光素子。 【化1】 (Z1、Z2はSiまたはGe、R1は電子輸送性基、発
光性基またはホール輸送性基、R2はO、NH基または
アルキレン基、S1〜S4はH、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルキルオキシ基、電子輸送性基、
発光性基またはホール輸送性基、d’、e’、fは0以
上の整数、d、e、nは1以上の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光情報表示や光情報処
理などの分野で用いられる有機電界発光材料、およびこ
れを用いた発光素子、表示素子などの電界発光素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】光情報表示や光情報処理などの分野で
は、最近、有機電界発光材料が注目されている。この有
機電界発光材料とは、ある特定の有機材料に対して、電
極から電圧を印加することによりその材料固有の光を発
光させる材料である。その光はその材料の蛍光スペクト
ルにほぼ一致する。電界発光は、一般に電圧印加によっ
て材料に注入された電子とホールが発光材料中で再結合
して緩和することによって光を発する現象である。有機
材料では古くからアントラセンからの青色の電界発光が
知られている。一方、無機材料でも半導体からの発光が
よく知られている。現在では赤色や黄色の発光ダイオー
ド(LED)は高輝度かつ安定な発光材料である。また
赤色、オレンジ色、緑色のLEDを一つに組合せた街頭
表示用3色ディスプレイも実用化されている。
【0003】Appl.Phys.Lett.,Vo
l.51,No.12(1987)p.913−915
には、有機材料を用いた2層型電界発光素子が記載され
ている。この電界発光素子はITO(Indium T
in Oxide)上にホール注入層、発光層、MgA
g合金の電子注入電極を順番に蒸着したものであり、こ
の素子に数十ボルトの電圧を印加することにより発光層
に電子とホールが注入され発光が生じる。発光色は発光
材料を種々選択することによって可能となり、例えばア
ルミキノリノール錯体(Alq3)を使えば緑色の発光
が得られる。しかしながら、この素子ではMgAg電極
と発光層が接触しているため、電子注入と発光の効率が
良くないという問題点がある。また蒸着した材料の結晶
化の問題が顕著であり、結晶化によって素子は発光しな
くなる。また、発光に伴う素子の発熱によって素子温度
が著しく上昇し、電極と有機層が剥離し易くなるという
問題点を有している。
【0004】発光効率を高めるために斉藤らは3層型有
機電界発光素子を考案した(Japanese Jou
rnal of Applied Physics V
ol.27,No.2,1988,pp.L269−L
271およびJapanese Journal of
Applied Physics Vol.27,N
o.4,1988,pp.L713−L715)。素子
構成はITO電極−ホール注入層−発光層−電子注入層
−MgAg電極の有機3層構造となっている。この素子
では、ホールはホール注入層から、電子は電子注入層か
ら別々に発光層に注入されるため、注入効率が向上し
た。このため発光に必要な閾値電圧は数Vであり、また
無機材料では困難であった青色の発光も同程度の閾値電
圧で実現した。しかしながら、素子の発熱は改善されて
おらず、電極−有機層の界面剥離が生じやすい。
【0005】一方、このような電子輸送剤、発光剤、ホ
ール輸送剤をポリマー化することにより劣化や結晶化を
防ぐ試みがあるが、結晶化は防げるものの注入効率の低
下や電極界面との剥離の問題は解決していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑みてなされたものであって、ホール輸送性、
発光性および電子輸送性に優れ、電極界面との密着性に
優れ、しかも加工性にも優れた新規な有機ケイ素、ゲル
マニウム電界発光材料、ならびにこのような有機ケイ
素、ゲルマニウム電界発光材料が用いられている有機電
界発光素子などの表示用素子を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の有機ケイ
素、ゲルマニウム電界発光材料および素子である。 (1)一般式〔1〕
【化12】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
1は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基から
なる群より選ばれる基、R2は酸素原子、またはCX2
(ここで、Xは水素原子、またはアルキル基およびアリ
ール基からなる群より選ばれる基である。)、NY基
(ここで、Yは水素原子、またはアルキル基およびアリ
ール基からなる群より選ばれる基である。)、アルキレ
ン基、電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基か
らなる群より選ばれる基、S1、S2、S3およびS4はそ
れぞれ独立に水素原子、またはアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルキルオキシ基、電子輸送性基、
発光性基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0
以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数
である。ただし、a、a’およびcが同時に0になるこ
とはない。またaおよびa’が同時に0の場合、R2
電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基からなる
群より選ばれる基である。さらにaまたはa’が1以上
で、かつcが1以上の場合、R2は酸素原子、CX2基、
NY基またはアルキレン基である。)で表わされる化合
物からなることを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム
電界発光材料。 (2)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、一般式〔2〕
【化13】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
3は電子輸送性基、R4は酸素原子、またはCX2基(こ
こで、Xは水素原子、またはアルキル基およびアリール
基からなる群より選ばれる基である。)、NY基(ここ
で、Yは水素原子、またはアルキル基およびアリール基
からなる群より選ばれる基である。)、アルキレン基お
よび電子輸送性基からなる群より選ばれる基、S1
2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、または
アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキ
シ基および電子輸送性基からなる群より選ばれる基を示
す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上の
整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数であ
る。ただし、a、a’およびcが同時に0になることは
ない。またaおよびa’が同時に0の場合、R4は電子
輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上で、かつ
cが1以上の場合、R4は酸素原子、CX2基、NY基ま
たはアルキレン基である。)で表わされるケイ素、ゲル
マニウム電界発光材料からなる電子輸送層、一般式
〔3〕
【化14】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
5は発光性基、R6は酸素原子、またはCX2基(ここ
で、Xは水素原子、またはアルキル基およびアリール基
からなる群より選ばれる基である。)、NY基(ここ
で、Yは水素原子、またはアルキル基およびアリール基
からなる群より選ばれる基である。)、アルキレン基お
よび発光性基からなる群より選ばれる基、S1、S2、S
3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、またはアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基およ
び発光性基からなる群より選ばれる基を示す。a、
a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上の整数、b
およびnはそれぞれ独立に1以上の整数である。ただ
し、a、a’およびcが同時に0になることはない。ま
たaおよびa’が同時に0の場合、R6は発光性基であ
る。さらにaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の
場合、R6は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレ
ン基である。)で表わされるケイ素、ゲルマニウム電界
発光材料からなる発光層、および一般式〔4〕
【化15】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
7はホール輸送性基、R8は酸素原子、またはCX2
(ここで、Xは水素原子、またはアルキル基およびアリ
ール基からなる群より選ばれる基である。)、NY基
(ここで、Yは水素原子、またはアルキル基およびアリ
ール基からなる群より選ばれる基である。)、アルキレ
ン基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる基、
1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
オキシ基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0
以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数
である。ただし、a、a’およびcが同時に0になるこ
とはない。またaおよびa’が同時に0の場合、R8
ホール輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上
で、かつcが1以上の場合、R8は酸素原子、CX2基、
NY基またはアルキレン基である。)で表わされるケイ
素、ゲルマニウム電界発光材料からなるホール輸送層か
らなる群より選ばれる少なくとも1層を有することを特
徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。 (3)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、少なくとも、一般式〔5〕
【化16】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
9は発光性基または電子輸送性基、R10は酸素原子、ま
たはCX2基(ここで、Xは水素原子、またはアルキル
基およびアリール基からなる群より選ばれる基であ
る。)、NY基(ここで、Yは水素原子、またはアルキ
ル基およびアリール基からなる群より選ばれる基であ
る。)、アルキレン基、発光性基および電子輸送性基か
らなる群より選ばれる基、S1、S2、S3およびS4はそ
れぞれ独立に水素原子、またはアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルキルオキシ基、発光性基および
電子輸送性基からなる群より選ばれる基を示す。a、
a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上の整数、b
およびnはそれぞれ独立に1以上の整数である。ただ
し、a、a’およびcが同時に0になることはない。ま
たaおよびa’が同時に0の場合、R10は発光性基また
は電子輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上
で、かつcが1以上の場合、R10は酸素原子、CX
2基、NY基またはアルキレン基である。そしてR9、R
10、S1、S2、S3およびS4の組合せにおいて、少なく
とも1つは発光性基、他の少なくとも1つは電子輸送性
基である。)で表わされるケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料からなる電子輸送性発光層を有することを特徴と
する有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。 (4)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、少なくとも、一般式〔6〕
【化17】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
11は発光性基またはホール輸送性基、R12は酸素原子、
またはCX2基(ここで、Xは水素原子、またはアルキ
ル基およびアリール基からなる群より選ばれる基であ
る。)、NY基(ここで、Yは水素原子、またはアルキ
ル基およびアリール基からなる群より選ばれる基であ
る。)、アルキレン基、発光性基およびホール電子輸送
性基からなる群より選ばれる基、S1、S2、S3および
4はそれぞれ独立に水素原子、またはアルキル基、ア
リール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、発光性基
およびホール輸送性基からなる群より選ばれる基を示
す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上の
整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数であ
る。ただし、a、a’およびcが同時に0になることは
ない。またaおよびa’が同時に0の場合、R12は発光
性基またはホール輸送性基である。さらにaまたはa’
が1以上で、かつcが1以上の場合、R12は酸素原子、
CX2基、NY基またはアルキレン基である。そしてR
11、R12、S1、S2、S3およびS4の組合せにおいて、
少なくとも1つは発光性基、他の少なくとも1つはホー
ル輸送性基である。)で表わされるケイ素、ゲルマニウ
ム電界発光材料からなるホール輸送性発光層を有するこ
とを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素
子。 (5)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、前記一般式〔5〕で表わされるケイ素、
ゲルマニウム電界発光材料からなる電子輸送性発光層
と、前記一般式〔4〕で表わされるケイ素、ゲルマニウ
ム電界発光材料からなるホール輸送層とからなることを
特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。 (6)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、前記一般式〔2〕で表わされるケイ素、
ゲルマニウム電界発光材料からなる電子輸送層と、前記
一般式〔6〕で表わされるケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料からなるホール輸送性発光層とからなることを特
徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。 (7)電子注入電極、ホール注入電極およびこれらの電
極間に発光媒体を有する有機電界発光素子において、前
記発光媒体が、一般式〔7〕
【化18】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
13は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基から
なる群より選ばれる基、R14は酸素原子、またはCX2
基(ここで、Xは水素原子、またはアルキル基およびア
リール基からなる群より選ばれる基である。)、NY基
(ここで、Yは水素原子、またはアルキル基およびアリ
ール基からなる群より選ばれる基である。)、アルキレ
ン基、電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基か
らなる群より選ばれる基、S1、S2、S3およびS4はそ
れぞれ独立に水素原子、またはアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルキルオキシ基、電子輸送性基、
発光性基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0
以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数
である。ただし、a、a’およびcが同時に0になるこ
とはない。またaおよびa’が同時に0の場合、R14
電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基からなる
群より選ばれる基である。さらにaまたはa’が1以上
で、かつcが1以上の場合、R14は酸素原子、CX
2基、NY基またはアルキレン基である。そしてR13
14、S1、S2、S3およびS4の組合せにおいて、少な
くとも1つは電子輸送性基、他の少なくとも1つは発光
性基、さらに他の少なくとも1つはホール輸送性基であ
る。)で表わされるケイ素、ゲルマニウム電界発光材料
からなる電子およびホール輸送性発光層からなることを
特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。 (8)発光層にドーパントを有することを特徴とする上
記(2)ないし(7)のいずれかに記載の有機ケイ素、
ゲルマニウム電界発光素子。 (9)電子注入電極またはホール注入電極上に保護膜を
有することを特徴とする上記(2)ないし(7)のいず
れかに記載の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。
【0008】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料は、前記一般式〔1〕で表わされる繰返し単位を
有する化合物からなる。前記一般式〔1〕のR1は、そ
れぞれ独立に電子輸送性基、発光性基およびホール輸送
性基からなる群より選ばれる基であり、化合物中にR1
が2以上存在する場合、基の組合せはどのような組合せ
であってもよい。
【0009】R1の電子輸送性基、発光性基またはホー
ル輸送性基としては、π共役系基であることが好まし
い。このような基を、具体的に例示すると、電子輸送性
基としては次の基およびこれらの基の組合された基など
があげられる。
【0010】
【化19】
【0011】
【化20】
【0012】
【化21】 これらの中ではオキサジアゾール基が好ましい。
【0013】発光性基としては、次の基などがあげられ
る。
【化22】
【0014】ホール輸送性基としては、次の基などがあ
げられる。
【化23】
【0015】
【化24】
【0016】前記一般式〔1〕におけるR2は酸素原
子、またはCX2基(ここで、Xは水素原子、またはア
ルキル基およびアリール基からなる群より選ばれる基で
ある。)、NY基(ここで、Yは水素原子、またはアル
キル基およびアリール基からなる群より選ばれる基であ
る。)、アルキレン基、電子輸送性基、発光性基および
ホール輸送性基からなる群より選ばれる基であり、化合
物中にR2が2以上存在する場合は、その組合せはどの
ような組合せであってもよい。
【0017】上記Xの具体的なものとしては、水素、メ
チル基、エチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、フ
ェニル基、トリル基等の炭素数6〜20のアリール基が
あげられる。また上記Yの具体的なものとしては、水
素、メチル基、エチル基等の炭素数1〜10のアルキル
基、フェニル基、トリル基等の炭素数6〜20のアリー
ル基があげられる。電子輸送性基、発光性基およびホー
ル輸送性基としては、それぞれ前記R1で例示した基が
あげられる。酸素原子、CX2基、NY基およびアルキ
レン基の中ではメチレン基または酸素原子が好ましい。
【0018】また前記一般式〔1〕におけるS1、S2
3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、またはアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、
電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基からなる
群より選ばれる基である。これらのうちS1、S2、S3
およびS4がアルキル基またはアルキルオキシ基である
場合は、メチル基またはメトキシ基であることが好まし
い。
【0019】S1〜S4のアルキル基としては、直鎖また
は分岐状の炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル
基があげられる。このようなアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基等の直鎖状
アルキル基;イソプロピル基、sec-ブチル基、sec-アミ
ル基等の2級アルキル基;tert-ブチル基、tert-アミル
基等の3級アルキル基などをあげることができる。
【0020】S1〜S4のアリール基としては、炭素数6
〜20のアリール基があげられる。アリール基は置換基
を有していてもよい。このようなアリール基としては、
フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基などを
あげることができる。
【0021】S1〜S4のアラルキル基としては、ベンジ
ル基、フエネチル基、α−メチルベンジル基、トリルメ
チル基などをあげることができる。
【0022】S1〜S4のアルキルオキシ基としては、直
鎖または分岐状の炭素数1〜6、好ましくは1〜3のア
ルキルオキシ基があげられる。このようなアルキルオキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ
基、n-ブトキシ基等の直鎖状アルキルオキシ基;イソプ
ロポキシ基、sec-ブトキシ基、sec-アモキシ基等の2級
アルキルオキシ基;tert-ブトキシ基、tert-アモキシ基
等の3級アルキルオキシ基などをあげることができる。
【0023】S1〜S4の電子輸送性基、発光性基および
ホール輸送性基としては、それぞれ前記R1で例示した
基があげられる。ここで置換のための結合手以外の結合
手には水素原子が結合する。
【0024】前記一般式〔1〕において、a、a’およ
びcが同時に0になることはない。またaおよびa’が
同時に0の場合、R2は電子輸送性基、発光性基および
ホール輸送性基からなる群より選ばれる基である。さら
にaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、R
2は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基であ
る。すなわち、R1が結合する場合、R2としては電子輸
送性基、発光性基またはホール輸送性基は結合しない。
nは1〜1000、好ましくは50〜500であるのが
望ましい。
【0025】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料は、R1またはR2に電子輸送性基、発光性基また
はホール輸送性基が結合することにより、あるいは
1、S2、S3またはS4に電子輸送性基、発光性基また
はホール輸送性基が置換することにより、電圧の印加さ
れた場合に電子輸送、発光またはホール輸送が生じ、前
記一般式〔1〕で表わされる繰返し単位を有する化合物
全体の電子輸送性、発光性またはホール輸送性が促進さ
れる。
【0026】本発明においては、R1またはR2、あるい
はS1、S2、S3またはS4を電子輸送性基、発光性基お
よびホール輸送性基からなる群より選ばれる基にするこ
とにより、有機ケイ素、ゲルマニウ電界発光材料に電子
輸送性、発光性またはホール輸送性を持たせることがで
きる。これらの基は単独で用いることもできるし、また
組合せることにより、電子輸送性と発光性、発光性とホ
ール輸送性、電子輸送性とホール輸送性、または電子輸
送性と発光性とホール輸送性の特性を併せ持たせること
も可能となる。基の組合せに特に制限はなく、例えばR
1に電子輸送性基を付与し、S1とS2に発光性基を付与
することにより、電子輸送性と発光性の両特性を併せ持
たせることが可能である。
【0027】前記一般式〔1〕で表わされる具体的な化
合物として、下記一般式〔1−2〕および〔1−3〕で
表わされる化合物があげられる。
【化25】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
21は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基から
なる群より選ばれる基、R22は酸素原子、CX2基(X
は前記と同じものを示す。)、NY基(Yは前記と同じ
ものを示す。)またはアルキレン基、S1、S2、S3
よびS4はそれぞれ独立に水素原子、またはアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、電
子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基からなる群
より選ばれる基を示す。d’、e’およびfはそれぞれ
独立に0以上の整数、d、eおよびnはそれぞれ独立に
1以上の整数である。)
【0028】
【化26】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、R
23は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基から
なる群より選ばれる基、S1、S2、S3およびS4はそれ
ぞれ独立に水素原子、またはアルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルキルオキシ基、電子輸送性基、発光
性基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる基を
示す。j’は0以上の整数、j、kおよびnはそれぞれ
独立に1以上の整数である。)
【0029】前記一般式〔1〕で表わされる化合物とし
ては、具体的には、以下の化合物が例示される。なお各
式中、nは前記と同じである。
【化27】
【0030】
【化28】
【0031】
【化29】
【0032】
【化30】
【0033】
【化31】
【0034】上記化合物において、電子輸送性を有する
化合物は、式〔1−10〕〜〔1−17〕、〔1−3
2〕 発光性を有する化合物は、式〔1−18〕〜〔1−2
2〕 ホール輸送性を有する化合物は、式〔1−23〕〜〔1
−31〕 電子輸送性および発光性を有する化合物は、式〔1−1
0〕、〔1−11〕、〔1−19〕、〔1−20〕、
〔1−32〕 ホール輸送性および発光性を有する化合物は、式〔1−
18〕、〔1−21〕、〔1−22〕、〔1−24〕、
〔1−27〕、〔1−28〕、〔1−29〕、〔1−3
1〕 電子輸送性、発光性およびホール輸送性を有する化合物
は、式〔1−10〕、〔1−11〕、〔1−22〕、
〔1−32〕 で示されている化合物である。上記化合物の中では、特
に〔1−10〕、〔1−11〕、〔1−28〕、〔1−
31〕、〔1−32〕が好ましい。
【0035】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料はR1またはR2骨格を有する有機誘導体とSiま
たはGe骨格を有するケイ素、ゲルマニウム系誘導体と
を適当な触媒の存在下で縮合反応を行うことにより製造
することができる。
【0036】この反応に用いられる触媒としては、N
a、Pd系錯体等をあげることができ、特にNaが好ま
しい。
【0037】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料の製造方法を、R1がチエニル(Th)、S1、S
2、S3、S4がともにメチル基、aが1、b、b’が
1、a’、cが0であるチエニルシラン誘導体を原料と
して用いた場合を例にとって説明すると、下記反応式
〔8〕で示される反応を経て得られる。
【化32】
【0038】また別の電界発光材料の製造方法を下記反
応式
〔9〕に示す。
【化33】
【0039】
【化34】
【0040】上記反応式から明らかなように、シラン誘
導体の縮合の際にNaClが生じる。このためNaはモ
ノマーに対して1.0〜5モル、好ましくは2〜5モル
のNaを用いるのが望ましい。
【0041】またこの反応は、通常液相で行われる。こ
の反応の際には、原料として用いられるケイ素、ゲルマ
ニウム誘導体、さらに生成するポリケイ素、ゲルマニウ
ム系誘導体に対して化学的に不活性であり、かつ原料と
して用いられるケイ素、ゲルマニウム系誘導体を溶解す
る溶剤が用いられる。このような溶剤としては、例えば
芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族飽和系炭化水素系溶剤、
脂肪族飽和ハロゲン化炭化水素系溶剤、脂肪族不飽和炭
化水素系溶剤、エーテル系溶剤などの各種溶剤が用いら
れ、特にトルエンが好ましい。これらの溶剤は、単独に
て、または2種類以上の混合物として用いられる。
【0042】反応は、通常−20〜100℃の範囲の温
度、好ましくは0〜100℃の範囲の温度で行うのが望
ましい。またこの反応は、減圧下ないし通常60kg/cm
2・Gの加圧下で行うことができるが、好ましくは0〜
30kg/cm2・G、特に0〜5kg/cm2・Gの常圧ないし
加圧下で行うのが望ましい。反応時間は反応温度および
圧力条件などに応じて適宜設定され、特に限定されない
が、通常5〜100時間、好ましくは1〜10時間で行
うのが望ましい。さらに上記反応は、例えばアルゴンや
窒素などの不活性雰囲気下で行うのが好ましい。
【0043】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光素子は、電子注入電極、ホール注入電極およびこれら
の電極間に発光媒体を有する素子であって、発光媒体の
少なくとも一部に前記有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料を用いたものである。発光媒体としては、電子輸
送層、発光層およびホール輸送層からなる3層構造のも
の、電子輸送性と発光性の両方の特性を併せ持つ電子輸
送性発光層およびホール輸送層からなる2層構造のも
の、ホール輸送性と発光性の両方の特性を併せ持つホー
ル輸送性発光層および電子輸送層からなる2層構造のも
の、電子輸送性とホール輸送性と発光性の三つの特性を
併せ持つ電子およびホール輸送性発光層からなる1層構
造のもの、などがあげられる。
【0044】これらの各発光媒体は、前記一般式〔1〕
のR1またはR2、あるいはS1、S2、S3またはS4の選
択により、任意の機能を付与したものとして得ることが
できる。例えば、R1、S1〜S4またはR2を電子輸送性
基にすることにより電子輸送層が得られ、R1、S1〜S
4またはR2を発光性基にすることにより発光層が得ら
れ、R1、S1〜S4またはR2をホール輸送性基にするこ
とによりホール輸送層が得られ、R1またはR2を発光性
基、S1〜S4をホール輸送性基にすることによりホール
輸送性発光層が得られ、R1またはR2を発光性基、S1
〜S4を電子輸送性基にすることにより電子輸送性発光
層が得られ、R1またはR2を発光性基、S1またはS2
ホール輸送性基、S3またはS4を電子輸送性基にするこ
とにより電子およびホール輸送性発光層が得られる。
【0045】従って電子輸送層の材料としては前記一般
式〔2〕で表わされる電界発光材料、発光層の材料とし
ては前記一般式〔3〕で表わされる電界発光材料、ホー
ル輸送層の材料としては前記一般式〔4〕で表わされる
電界発光材料、電子輸送性発光層の材料としては前記一
般式〔5〕で表わされる電界発光材料、ホール輸送性発
光層の材料としては前記一般式〔6〕で表わされる電界
発光材料、電子およびホール輸送性発光層の材料として
は前記一般式〔7〕で表わされる電界発光材料が使用で
きる。
【0046】本発明の請求項2の電界発光素子は、発光
媒体が前記一般式〔2〕で表わされる電子輸送性の電界
発光材料からなる電子輸送層、前記一般式〔3〕で表わ
される発光性の電界発光材料からなる発光層、または前
記一般式〔4〕で表わされるホール輸送性の電界発光材
料からなるホール輸送層の少なくとも1層から構成され
る素子である。この場合、電子輸送層、発光層およびホ
ール輸送層の各層が本発明の電界材料からなるものでも
よく、また任意の2層が本発明の電界発光材料からな
り、他の1層が有機分子またはポリマー等の公知の材料
からなるもの、または任意の1層が本発明の電界発光材
料からなり、他の2層が公知の材料からなるものであっ
てもよい。
【0047】請求項3の電界発光素子は、発光媒体が前
記一般式〔5〕で表わされる電子輸送性および発光性の
電界発光材料からなる電子輸送性発光層を有する素子で
ある。他の層は本発明の電界発光材料からなるものでも
よく、公知の材料からなるものでもよく、場合によって
はなくてもよい。
【0048】請求項4の電界発光素子は、発光媒体が前
記一般式〔6〕で表わされるホール輸送性および発光性
の電界発光材料からなるホール輸送性発光層を有する素
子である。他の層は本発明の電界発光材料からなるもの
でもよく、公知の材料からなるものでもよく、場合によ
ってはなくてもよい。
【0049】請求項5の電界発光素子は、発光媒体が前
記一般式〔5〕で表わされる電子輸送性および発光性の
電界発光材料からなる電子輸送性発光層、および前記一
般式〔4〕で表わされるホール輸送性の電界発光材料か
らなるホール輸送層の2層から構成される素子である。
【0050】請求項6の電界発光素子は、発光媒体が前
記一般式〔2〕で表わされる電子輸送性の電界発光材料
からなるホール輸送層、および前記一般式〔6〕で表わ
されるホール輸送性および発光性の電界発光材料からな
るホール輸送性発光層の2層から構成される素子であ
る。
【0051】請求項7の電界発光素子は、発光媒体が前
記一般式〔7〕で表わされる電子輸送性とホール輸送性
と発光性とを有するの電界発光材料からなる電子および
ホール輸送性発光層の1層から構成される素子である。
【0052】このように本発明では、発光媒体として前
記有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料を用いること
により、電子輸送性、発光性またはホール輸送性と層構
成とを自在に組合せた設計を行うことが可能である。
【0053】ホール注入電極としては、ITOなどの公
知の電極、電子注入電極としては、Mg、Ag、In、
Ca等の公知の電極が制限なく使用できる。
【0054】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光素子は、ホール注入電極上に、前記有機ケイ素、ゲル
マニウム電界発光材料をスピンコーティング法または蒸
着法などの方法より薄膜状に積層した後、さらに電子注
入電極を積層する方法、その他の方法により製造するこ
とができる。
【0055】例えば、ITO等のホール注入電極上にホ
ール輸送性ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料を薄膜状
に形成し、その上に発光性ケイ素、ゲルマニウム電界発
光材料を薄膜状に形成し、その上に電子輸送性ケイ素、
ゲルマニウム電界発光材料を薄膜状に形成し、その上に
Mg、In、Ca等の電子注入電極を蒸着することによ
り、3層型ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子を作製す
ることができる。またITO電極上にホール輸送性ケイ
素、ゲルマニウム電界発光材料を薄膜状に形成し、その
上に発光性ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料を薄膜状
に形成し、その上にオキサジアゾール系の電子輸送性の
分子を蒸着し、3層型電界発光素子を作製することも可
能であるし、発光性ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料
の上にMg等の電子注入電極を蒸着し、2層型電界発光
素子を作製することも可能である。
【0056】本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発
光素子では、発光層にドーパント分子を添加することも
可能である。このドーパント分子は発光性材料からのエ
ネルギー移動またはキャリアのトラップになって発光す
るものである。このような分子は層中に分散または共蒸
着することも可能である。
【0057】また有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素
子の電子注入電極またはホール注入電極上に酸化保護膜
などの保護膜をスピンコーティング法または蒸着法など
の方法により積層することも可能である。このような保
護膜の存在によって電極の安定性が増し、素子としての
実用性が高まる。このような保護膜としては仕事関数の
大きな金属やエポキシ系の接着剤やシリコーン系または
フッ素系樹脂の封止材も用いることができる。
【0058】このようにして得られた電界発光素子は、
電子およびホール注入電極から電圧を印加することによ
って発光させることができる。印加する電圧はDC印加
電圧のみならず、パルス印加や三角波等の駆動波形によ
って発光させることも可能である。特にパルスを用いた
場合にはDC電圧印加に比べて電力消費が格段に少なく
て済む。このように特定の電圧の波形で駆動することに
より、電界発光素子を表示素子として利用することもで
きる。
【0059】また有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素
子は、電子注入電極およびホール注入電極としてマトリ
ックス電極または薄膜トランジスタ(TFT)電極等の
パタ−ンを施して駆動し、表示素子として利用すること
も可能である。
【0060】
【実施例】図1ないし図4に本発明の有機ケイ素、ゲル
マニウム電界発光素子を例示した。図において、1は電
界発光素子であり、図1の電界発光素子1では、電子注
入電極2およびホール注入電極3間に電子輸送層4、発
光層5およびホール輸送層6が形成されている。これら
の3層はそれぞれ前記一般式〔2〕、〔3〕および
〔4〕で表わされる有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光
材料から形成され、発光媒体7を構成している。図1の
電界発光素子1は3層構造の3層型電界発光素子であ
り、請求項2の電界発光素子に対応するものである。
【0061】図2の電界発光素子1は2層構造の3層型
電界発光素子であり、請求項5に対応するものである。
その発光媒体7は電子輸送性と発光性とを併せ持つ電子
輸送性発光層8およびホール輸送層6からなり、これら
の層がそれぞれ前記一般式〔5〕および〔4〕で表わさ
れる有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料から形成さ
れている。
【0062】図3の電界発光素子1も2層構造の3層型
電界発光素子であり、請求項6に対応するものである。
その発光媒体7は電子輸送層4およびホール輸送性と発
光性とを併せ持つホール輸送性発光層9からなり、これ
らの層がそれぞれ前記一般式〔2〕および〔6〕で表わ
される有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料から形成
されている。
【0063】図4の電界発光素子1は1層構造の3層型
電界発光素子であり、請求項7に対応するものである。
その発光媒体7は電子輸送性とホール輸送性と発光性と
を併せ持つ電子およびホール輸送性発光層10からな
り、この層が前記一般式〔7〕で表わされる前記有機ケ
イ素、ゲルマニウム電界発光材料から形成されている。
【0064】以下、本発明をさらに具体的な実施例に基
づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 基板洗浄剤、超純水およびアセトン中で超音波洗浄した
ITOガラス基板上に、ホール輸送層として、式
【化35】 で表わされるポリ(フェニルメチルジシラン)チエニレ
ンのジクロロエタン溶液を用いて、スピンコーティング
法により膜厚500オングストロームの薄膜を作成し
た。次にこの薄膜上に、電子輸送性発光層として、式
【化36】 で表わされる化合物のテトラヒドロフラン(THF)溶
液を用いて、スピンコーティング法により膜厚500オ
ングストロームの薄膜を作成した。
【0065】その後、真空中100℃で4時間乾燥し
た。次いで電極としてマグネシウムおよび銀を蒸着法に
より、それぞれ500オングストローム、1500オン
グストロームの膜厚に成膜した。蒸着時の真空度は5×
10-6torr以下であった。このようにして得られた素子
にITO側がプラスになるように20Vの直流電圧を印
可すると、明瞭な500nmの青色の発光が観察され
た。
【0066】実施例2 実施例1と同様にしてホール輸送層として膜厚500オ
ングストロームのポリ(フェニルメチルジシラン)チエ
ニレンの薄膜を成膜した後、この薄膜上に発光層とし
て、式
【化37】 で表わされるポリ(1,4−フェニレン−2,5−オキ
サジアゾリレン−1,3−フェニレン)2,5−オキサ
ジアゾリレン中間体のジメチルアセトアミド溶液を用い
て、スピンコーティング法により膜厚1000オングス
トロームの薄膜を作成した。その後、真空中300℃で
4時間熱処理し、式
【化38】 で表わされるポリ(1,4−フェニレン−2,5−オキ
サジアゾリレン−1,3−フェニレン)2,5−オキサ
ジアゾリレン(この化合物は本発明の電界発光材料では
ない)からなる発光層を形成させた。熱処理後の膜厚は
700オングストロームに減少していた。
【0067】次いで電子輸送層として、式
【化39】 で表わされる化合物を500オングストロームの膜厚に
成膜後、電極としてマグネシウムと銀をそれぞれ500
オングストローム、1500オングストローム蒸着し
た。この場合、上記化合物は電子輸送層として機能す
る。
【0068】このようにして得られた素子にITO側が
プラスになるように10Vの直流電圧を印可すると、明
瞭な500nmの青色の発光が観察された。
【0069】
【発明の効果】以上の通り、本発明の有機ケイ素、ゲル
マニウム電界発光材料は前記一般式〔1〕で表わされる
有機化合物からなり、R1またはR2、あるいはS1
2、S3またはS4に電子輸送性基、発光性基またはホ
ール輸送性基が結合することにより、化合物に電子輸送
性、発光性またはホール輸送性が与えられ、またSiま
たはGeにより電極との密着性が良く、しかも加工性に
優れているので、優れた発光特性を有する。このため本
発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料は、電界
発光効果を利用した有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光
素子への応用に好適である。
【0070】また本発明の有機ケイ素、ゲルマニウム電
界発光素子は、上記有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光
材料を用いているので、発光特性および電極界面との密
着性に優れている。このため表示素子への応用に好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界発光素子の断面図である。
【図2】本発明の電界発光素子の断面図である。
【図3】本発明の電界発光素子の断面図である。
【図4】本発明の電界発光素子の断面図である。
【符号の説明】
1 電界発光素子 2 電子注入電極 3 ホール注入電極 4 電子輸送層 5 発光層 6 ホール輸送層 7 発光媒体 8 電子輸送性発光層 9 ホール輸送性発光層 10 電子およびホール輸送性発光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 徹 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔1〕 【化1】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R1は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基か
    らなる群より選ばれる基、 R2は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、電子輸送性基、
    発光性基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
    基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基、電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性
    基からなる群より選ばれる基を示す。a、a’、b’お
    よびcはそれぞれ独立に0以上の整数、bおよびnはそ
    れぞれ独立に1以上の整数である。ただし、a、a’お
    よびcが同時に0になることはない。またaおよびa’
    が同時に0の場合、R2は電子輸送性基、発光性基およ
    びホール輸送性基からなる群より選ばれる基である。さ
    らにaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、
    2は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基で
    ある。)で表わされる化合物からなることを特徴とする
    有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料。
  2. 【請求項2】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、一般式〔2〕 【化2】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R3は電子輸送性基、 R4は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基および電子輸送性
    基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基および電子輸送性基からなる群より選ばれる基
    を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以
    上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数で
    ある。ただし、a、a’およびcが同時に0になること
    はない。またaおよびa’が同時に0の場合、R4は電
    子輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上で、か
    つcが1以上の場合、R4は酸素原子、CX2基、NY基
    またはアルキレン基である。)で表わされるケイ素、ゲ
    ルマニウム電界発光材料からなる電子輸送層、 一般式〔3〕 【化3】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R5は発光性基、 R6は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基および発光性基か
    らなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基および発光性基からなる群より選ばれる基を示
    す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上の
    整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数であ
    る。ただし、a、a’およびcが同時に0になることは
    ない。またaおよびa’が同時に0の場合、R6は発光
    性基である。さらにaまたはa’が1以上で、かつcが
    1以上の場合、R6は酸素原子、CX2基、NY基または
    アルキレン基である。)で表わされるケイ素、ゲルマニ
    ウム電界発光材料からなる発光層、および一般式〔4〕 【化4】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R7はホール輸送性基、 R8は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基およびホール輸送
    性基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
    基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0
    以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数
    である。ただし、a、a’およびcが同時に0になるこ
    とはない。またaおよびa’が同時に0の場合、R8
    ホール輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上
    で、かつcが1以上の場合、R8は酸素原子、CX2基、
    NY基またはアルキレン基である。)で表わされるケイ
    素、ゲルマニウム電界発光材料からなるホール輸送層か
    らなる群より選ばれる少なくとも1層を有することを特
    徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素子。
  3. 【請求項3】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、少なくとも、一般式〔5〕 【化5】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R9は発光性基または電子輸送性基、 R10は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、発光性基および
    電子輸送性基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基、発光性基および電子輸送性基からなる群より
    選ばれる基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ
    独立に0以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以
    上の整数である。ただし、a、a’およびcが同時に0
    になることはない。またaおよびa’が同時に0の場
    合、R10は発光性基または電子輸送性基である。さらに
    aまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、R10
    は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基であ
    る。そしてR9、R10、S1、S2、S3およびS4の組合
    せにおいて、少なくとも1つは発光性基、他の少なくと
    も1つは電子輸送性基である。)で表わされるケイ素、
    ゲルマニウム電界発光材料からなる電子輸送性発光層を
    有することを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電界
    発光素子。
  4. 【請求項4】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、少なくとも、一般式〔6〕 【化6】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R11は発光性基またはホール輸送性基、 R12は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、発光性基および
    ホール電子輸送性基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基、発光性基およびホール輸送性基からなる群よ
    り選ばれる基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞ
    れ独立に0以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1
    以上の整数である。ただし、a、a’およびcが同時に
    0になることはない。またaおよびa’が同時に0の場
    合、R12は発光性基またはホール輸送性基である。さら
    にaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、R
    12は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基で
    ある。そしてR11、R12、S1、S2、S3およびS4の組
    合せにおいて、少なくとも1つは発光性基、他の少なく
    とも1つはホール輸送性基である。)で表わされるケイ
    素、ゲルマニウム電界発光材料からなるホール輸送性発
    光層を有することを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウ
    ム電界発光素子。
  5. 【請求項5】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、一般式〔5〕 【化7】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R9は発光性基または電子輸送性基、 R10は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、発光性基および
    電子輸送性基からなる群より選ばれる基、S1、S2、S
    3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、またはアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、発
    光性基および電子輸送性基からなる群より選ばれる基を
    示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以上
    の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数であ
    る。ただし、a、a’およびcが同時に0になることは
    ない。またaおよびa’が同時に0の場合、R10は発光
    性基または電子輸送性基である。さらにaまたはa’が
    1以上で、かつcが1以上の場合、R10は酸素原子、C
    2基、NY基またはアルキレン基である。そしてR9
    10、S1、S2、S3およびS4の組合せにおいて、少な
    くとも1つは発光性基、他の少なくとも1つは電子輸送
    性基である。)で表わされるケイ素、ゲルマニウム電界
    発光材料からなる電子輸送性発光層と、 一般式〔4〕 【化8】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R7はホール輸送性基、 R8は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基およびホール輸送
    性基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
    基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0
    以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数
    である。ただし、a、a’およびcが同時に0になるこ
    とはない。またaおよびa’が同時に0の場合、R8
    ホール輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上
    で、かつcが1以上の場合、R8は酸素原子、CX2基、
    NY基またはアルキレン基である。)で表わされるケイ
    素、ゲルマニウム電界発光材料からなるホール輸送層と
    からなることを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニウム電
    界発光素子。
  6. 【請求項6】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、一般式〔2〕 【化9】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R3は電子輸送性基、 R4は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基および電子輸送性
    基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基および電子輸送性基からなる群より選ばれる基
    を示す。a、a’、b’およびcはそれぞれ独立に0以
    上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1以上の整数で
    ある。ただし、a、a’およびcが同時に0になること
    はない。またaおよびa’が同時に0の場合、R4は電
    子輸送性基である。さらにaまたはa’が1以上で、か
    つcが1以上の場合、R4は酸素原子、CX2基、NY基
    またはアルキレン基である。)で表わされるケイ素、ゲ
    ルマニウム電界発光材料からなる電子輸送層と、 一般式〔6〕 【化10】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R11は発光性基またはホール輸送性基、 R12は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、発光性基および
    ホール電子輸送性基からなる群より選ばれる基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基、発光性基およびホール輸送性基からなる群よ
    り選ばれる基を示す。a、a’、b’およびcはそれぞ
    れ独立に0以上の整数、bおよびnはそれぞれ独立に1
    以上の整数である。ただし、a、a’およびcが同時に
    0になることはない。またaおよびa’が同時に0の場
    合、R12は発光性基またはホール輸送性基である。さら
    にaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、R
    12は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基で
    ある。そしてR11、R12、S1、S2、S3およびS4の組
    合せにおいて、少なくとも1つは発光性基、他の少なく
    とも1つはホール輸送性基である。)で表わされるケイ
    素、ゲルマニウム電界発光材料からなるホール輸送性発
    光層とからなることを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニ
    ウム電界発光素子。
  7. 【請求項7】 電子注入電極、ホール注入電極およびこ
    れらの電極間に発光媒体を有する有機電界発光素子にお
    いて、 前記発光媒体が、一般式〔7〕 【化11】 (式中、Z1、Z2はそれぞれ独立にSiまたはGe、 R13は電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性基か
    らなる群より選ばれる基、 R14は酸素原子、またはCX2基(ここで、Xは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、NY基(ここで、Yは水素原
    子、またはアルキル基およびアリール基からなる群より
    選ばれる基である。)、アルキレン基、電子輸送性基、
    発光性基およびホール輸送性基からなる群より選ばれる
    基、 S1、S2、S3およびS4はそれぞれ独立に水素原子、ま
    たはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキル
    オキシ基、電子輸送性基、発光性基およびホール輸送性
    基からなる群より選ばれる基を示す。a、a’、b’お
    よびcはそれぞれ独立に0以上の整数、bおよびnはそ
    れぞれ独立に1以上の整数である。ただし、a、a’お
    よびcが同時に0になることはない。またaおよびa’
    が同時に0の場合、R14は電子輸送性基、発光性基およ
    びホール輸送性基からなる群より選ばれる基である。さ
    らにaまたはa’が1以上で、かつcが1以上の場合、
    14は酸素原子、CX2基、NY基またはアルキレン基
    である。そしてR13、R14、S1、S2、S3およびS4
    組合せにおいて、少なくとも1つは電子輸送性基、他の
    少なくとも1つは発光性基、さらに他の少なくとも1つ
    はホール輸送性基である。)で表わされるケイ素、ゲル
    マニウム電界発光材料からなる電子およびホール輸送性
    発光層からなることを特徴とする有機ケイ素、ゲルマニ
    ウム電界発光素子。
  8. 【請求項8】 発光層にドーパントを有することを特徴
    とする請求項2ないし7のいずれかに記載の有機ケイ
    素、ゲルマニウム電界発光素子。
  9. 【請求項9】 電子注入電極またはホール注入電極上に
    保護膜を有することを特徴とする請求項2ないし7のい
    ずれかに記載の有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光素
    子。
JP5021499A 1993-02-09 1993-02-09 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子 Pending JPH06234968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5021499A JPH06234968A (ja) 1993-02-09 1993-02-09 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5021499A JPH06234968A (ja) 1993-02-09 1993-02-09 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06234968A true JPH06234968A (ja) 1994-08-23

Family

ID=12056666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5021499A Pending JPH06234968A (ja) 1993-02-09 1993-02-09 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06234968A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990001166A (ko) * 1997-06-12 1999-01-15 성재갑 게르마늄 원자를 함유한 아민계 정공 이송 물질 및 그의 제조방법
US5986121A (en) * 1995-07-17 1999-11-16 Chisso Corporation Silacyclopentadiene derivatives and an organic electroluminescent element obtained by using the silacyclopentadiene derivative
US6310231B1 (en) 1999-04-07 2001-10-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Particular silane compounds, luminescent device materials comprising said compounds, and luminescent devices containing said materials
US6558819B1 (en) 1999-08-20 2003-05-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Arylsilane compound, light emitting device material and light emitting device by using the same
JP2003213002A (ja) * 2001-11-19 2003-07-30 Mitsubishi Chemicals Corp 芳香族ジアミン含有高分子化合物およびそれを用いる有機電界発光素子
WO2005097944A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-20 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho 発光材料及びその製造方法
EP1672048A1 (en) * 2003-08-21 2006-06-21 Konica Minolta Holdings, Inc. Organic electroluminescent device, display, and illuminating device
JP2011238620A (ja) * 2002-12-24 2011-11-24 Versa Power Systems Ltd 高温ガスシール
CN104183751A (zh) * 2013-05-22 2014-12-03 海洋王照明科技股份有限公司 有机电致发光器件及其制备方法
US20170069857A1 (en) * 2015-09-08 2017-03-09 Universal Display Corporation Organic Electroluminescent Materials and Devices
KR20190048149A (ko) * 2017-10-30 2019-05-09 주식회사 엘지화학 공중합체, 및 이를 포함하는 유기발광소자

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5986121A (en) * 1995-07-17 1999-11-16 Chisso Corporation Silacyclopentadiene derivatives and an organic electroluminescent element obtained by using the silacyclopentadiene derivative
US6051319A (en) * 1995-07-17 2000-04-18 Chisso Corporation Silacyclopentadiene derivatives and an organic electroluminescent element obtained by using the silacyclopentadiene derivative
KR19990001166A (ko) * 1997-06-12 1999-01-15 성재갑 게르마늄 원자를 함유한 아민계 정공 이송 물질 및 그의 제조방법
US6310231B1 (en) 1999-04-07 2001-10-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Particular silane compounds, luminescent device materials comprising said compounds, and luminescent devices containing said materials
US6558819B1 (en) 1999-08-20 2003-05-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Arylsilane compound, light emitting device material and light emitting device by using the same
JP2003213002A (ja) * 2001-11-19 2003-07-30 Mitsubishi Chemicals Corp 芳香族ジアミン含有高分子化合物およびそれを用いる有機電界発光素子
JP2011238620A (ja) * 2002-12-24 2011-11-24 Versa Power Systems Ltd 高温ガスシール
JPWO2005019374A1 (ja) * 2003-08-21 2006-10-19 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置
EP1672048A1 (en) * 2003-08-21 2006-06-21 Konica Minolta Holdings, Inc. Organic electroluminescent device, display, and illuminating device
EP1672048A4 (en) * 2003-08-21 2008-10-01 Konica Minolta Holdings Inc ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DEVICE, DISPLAY AND LIGHTING DEVICE
US7906224B2 (en) 2003-08-21 2011-03-15 Konica Minolta Holdings, Inc. Organic electroluminescent device, display, and illuminating device
JP5168785B2 (ja) * 2003-08-21 2013-03-27 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置および照明装置
WO2005097944A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-20 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho 発光材料及びその製造方法
CN104183751A (zh) * 2013-05-22 2014-12-03 海洋王照明科技股份有限公司 有机电致发光器件及其制备方法
US20170069857A1 (en) * 2015-09-08 2017-03-09 Universal Display Corporation Organic Electroluminescent Materials and Devices
US11706972B2 (en) * 2015-09-08 2023-07-18 Universal Display Corporation Organic electroluminescent materials and devices
KR20190048149A (ko) * 2017-10-30 2019-05-09 주식회사 엘지화학 공중합체, 및 이를 포함하는 유기발광소자

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3841695B2 (ja) 有機el素子及び有機elディスプレイ
JP4288895B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスの製造方法
JP5007987B2 (ja) 接着促進剤、電気活性層及びそれを含む電気活性素子とその方法
US7888859B2 (en) Organic electroluminescence element, display device and lighting device
US20040232409A1 (en) Light-emitting device and aromatic compound
JP2006279007A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
KR20060029866A (ko) 유기 실리콘을 갖는 페닐 피리딘기를 포함하는 이리듐화합물계 발광 화합물 및 이를 발색 재료로서 사용하는유기전계발광소자
JP2004311231A (ja) 有機el素子
KR101255232B1 (ko) 전자수송층용 조성물, 이로부터 제조된 전자수송층 및전자수송층을 포함하는 유기 전계 발광 소자
JPH06234968A (ja) 有機ケイ素、ゲルマニウム電界発光材料および素子
JP5724979B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5574563B2 (ja) フルオレン化合物及びそれを用いた有機電界発光素子並びに表示装置
JP3152506B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2721442B2 (ja) 電界発光素子
JP4109979B2 (ja) 有機発光素子
JP4192152B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5546088B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5192127B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2005142122A (ja) 金属ホウ素酸塩あるいは金属有機ホウ素化物を有する有機発光素子
JPH05152072A (ja) 電界発光素子
JP2007012984A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JPH08148281A (ja) 有機薄膜電界発光素子およびその製造方法
JP2002056981A (ja) 薄膜el素子
WO2004043901A1 (ja) ペロピレン化合物、有機el素子及び有機elディスプレイ
JP3968978B2 (ja) 有機電界発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040928