JPH06234815A - ポリビニルエーテル系化合物 - Google Patents

ポリビニルエーテル系化合物

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JPH06234815A
JPH06234815A JP5125650A JP12565093A JPH06234815A JP H06234815 A JPH06234815 A JP H06234815A JP 5125650 A JP5125650 A JP 5125650A JP 12565093 A JP12565093 A JP 12565093A JP H06234815 A JPH06234815 A JP H06234815A
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泰宏 川口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロン134aなどの水素含有フロン化合物
との相溶性が良好で、安定性、潤滑性及び電気絶縁性に
優れ、圧縮型冷凍機用潤滑油として好適な新規なポリビ
ニルエーテル系化合物を提供すること。 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1 ,R2 及びR3 はH又はC1 〜C4 のアルキル
基、R4 はC2 〜C4 のアルキレン基、R5 はC1 〜C
10のアルキル基、mはその平均値が0〜10)で表され
る構成単位を有し、分子中に不飽和結合、アセタール、
アルデヒド構造を含まず、重量平均分子量が300〜3
000であるポリビニルエーテル系化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリビニルエーテ
ル系化合物に関し、さらに詳しくは、圧縮型冷凍機用潤
滑油、絶縁油、有機溶媒、界面活性剤などとして有用な
ポリビニルエーテル系化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮型冷凍機は圧縮機,凝縮
器,膨張弁,蒸発器から構成され、冷媒と潤滑油の混合
液体がこの密閉された系内を循環する構造となってい
る。このような圧縮型冷凍機においては、装置の種類に
もよるが、一般に、圧縮機内では50℃以上の温度とな
る一方、冷却器内では−40℃程度の温度となるので、
冷媒と潤滑油は、通常この−40℃から+50℃の温度
範囲で相分離することなく、この系内を循環することが
必要である。もし、冷凍機の運転中に相分離が生じる
と、装置の寿命や効率に著しい悪影響を及ぼす。例え
ば、圧縮機部分で冷媒と潤滑油の相分離が生じると、可
動部が潤滑不良となって、焼き付きなどを起こして装置
の寿命を著しく短くし、一方蒸発器内で相分離が生じる
と、粘度の高い潤滑油が存在するため熱交換の効率低下
をもたらす。
【0003】また、冷凍機用潤滑油は、冷凍機の可動部
分を潤滑する目的で用いられることから、潤滑性能も当
然重要となる。特に、圧縮機内は高温となるため、潤滑
に必要な油膜を保持できる粘度が重要となる。必要とさ
れる粘度は使用する圧縮機の種類,使用条件により異な
るが、通常、冷媒と混合する前の潤滑油の粘度(動粘
度)は、40℃で5〜1000cStが好ましい。これ
より粘度が低いと油膜が薄くなり潤滑不良を起こしやす
く、高いと熱交換の効率が低下する。また、電気冷蔵庫
においてはモーターとコンプレッサーが一体となってい
るため、その潤滑油には高い電気絶縁性が要求される。
一般的には、80℃での体積固有抵抗が1012Ω・cm
以上が要求され、これより低いと漏電の恐れがある。
【0004】従来、圧縮型冷凍機の冷媒としては、フロ
ン12が多く用いられ、また潤滑油としては、前記の要
求特性を満たす種々の鉱油や合成油が用いられてきた。
しかしながら、フロン12を含むクロロフロロカーボン
(CFC)は、オゾン層を破壊するなど環境汚染をもた
らすおそれがあることから、最近、世界的にその規制が
厳しくなりつつある。そのため、新しい冷媒として水素
含有フロン化合物であるハイドロフロロカーボン(HF
C)、ハイドロクロロフロロカーボン(HCFC)が注
目されるようになってきた。この水素含有フロン化合
物、特にフロン134aで代表されるハイドロフロロカ
ーボン(HFC)は、オゾン層を破壊するおそれが少な
い上に、従来の冷凍機の構造をほとんど変更することな
く、フロン12と代替が可能であるなど、圧縮型冷凍機
用冷媒として好ましいものである。
【0005】圧縮型冷凍機の冷媒として、フロン12の
代わりに前記フロン134aなどの水素含有フロン化合
物が採用されると、潤滑油としては、当然、このフロン
134aなどの水素含有フロン化合物との相溶性に優
れ、かつ前記の要求性能を満たしうる潤滑性能に優れた
ものが要求される。しかし、従来のフロン12と共に用
いられてきた潤滑油は、フロン134aなどの水素含有
フロン化合物との相溶性が良好でないため、これらの化
合物に適した新しい潤滑油が必要となる。この場合、特
にフロン12の代替に際し、装置の構造をほとんど変化
させないことが要望されており、潤滑油のために、現装
置の構造を大きく変化させることは望ましいことではな
い。
【0006】フロン134aと相溶性を有する潤滑油と
しては、例えばポリオキシアルキレングリコール系が知
られている。例えば、「リサーチ・ディスクロウジャー
(Research Disclosure) 」第17463号(1978年
10月),米国特許第4755316号明細書,特開平
1−256594号公報,特開平1−259093号公
報,特開平1−259094号公報,特開平1−271
491号公報,特開平2−43290号公報,特開平2
−84491号公報,特開平2−132176〜132
178号公報,特開平2−132179号公報,特開平
2−173195号公報,特開平2−180986〜1
80987号公報,特開平2−182780〜1827
81号公報,特開平2−242888号公報,特開平2
−258895号公報,特開平2−269195号公
報,特開平2−272097号公報,特開平2−305
893号公報,特開平3−28296号公報,特開平3
−33193号公報,特開平3−103496〜103
497号公報,特開平3−50297号公報,特開平3
−52995号公報,特開平3−70794〜7079
5号公報,特開平3−79696号公報,特開平3−1
06992号公報,特開平3−109492号公報,特
開平3−121195号公報,特開平3−205492
号公報,特開平3−231992号公報,特開平3−2
31994号公報,特開平4−15295号公報,特開
平4−39394号公報,特開平4−41591〜41
592号公報などが挙げられる。しかし、ポリオキシア
ルキレングリコール系は一般に体積固有抵抗が低く、8
0℃で1012Ω・cm以上の値を満足する例は未だ示さ
れていない。ポリオキシアルキレングリコールの他に、
フロン134aと相溶性を有する化合物として、エステ
ル系としては英国特許公開第2216541号公報,W
O6979(1990)号,特開平2−276894号
公報,特開平3−128992号公報,特開平3−88
892号公報,特開平3−179091号公報,特開平
3−252497号公報,特開平3−275799号公
報,特開平4−4294号公報,特開平4−20597
号公報,米国特許第5021179号明細書などが挙げ
られる。しかしながら、該エステル系潤滑油は加水分解
によりカルボン酸を生成することがその構造上避けられ
ない。また、カーボネート系としては特開平3−149
295号公報、ヨーロッパ特許第421298号明細
書、特開平3−217495号公報、特開平3−247
695号公報、特開平4−18490号公報、特開平4
−63893号公報などがある。しかしながら、該カー
ボネイト系においてはエステル系と同様に加水分解の問
題がある。
【0007】このように、フロン134aとの相溶性が
充分に良好で、安定性,潤滑性能に優れ、かつ80℃で
体積固有抵抗が1012Ω・cm以上を有する圧縮型冷凍
機用潤滑油は、未だ見出されていないのが現状であり、
その開発が強く望まれている。
【0008】ところで、一般に知られてるポリアルキル
ビニルエーテルは、例えば日本化学会編「実験化学講座
18、有機化合物の反応II(上)」(丸善)に種々のそ
の合成例が記載されている。これらの重合物の末端は、
酸触媒の場合はオレフィンとなり、また、酸触媒の他に
アルコールが存在する場合にはアセタール、水が存在す
る場合にはアセタールとアルデヒドの末端も生成する。
オレフィンの末端は酸の存在下では、着色や粘度の上昇
の原因となり、アルデヒドもまた着色の原因となる。ア
セタールは酸の存在下ではオレフィンとアルコールに分
解し、オレフィン同士の反応により着色や粘度上昇が起
こり、さらに水が存在する場合には、アルデヒドが生成
し着色の原因となる。しかし、このような末端に劣化の
原因となるアセタール,アルデヒド,オレフィン構造を
含まないポリビニルエーテル系化合物はこれまで報告さ
れていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特にフロン
134aなどの水素含有フロン化合物との相溶性が充分
に良好である上、安定性及び潤滑性能に優れ、かつ80
℃での体積固有抵抗が1012Ω・cm以上を有する圧縮
型冷凍機用潤滑油として好適に用いられる新規なポリビ
ニルエーテル系化合物を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する新規なポリビニルエーテル系化合物
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造のアル
キルビニルエーテルの重合体であって、分子中に不飽和
結合、アセタール及びアルデヒド構造を含まず、かつ重
量平均分子量が特定の範囲にあるポリビニルエーテル系
化合物が、その目的に適合しうることを見出した。本発
明はかかる知見に基づいて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、一般式(I)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 ,R2 及びR3 はそれぞれ水
素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、それらは
たがいに同一であっても異なっていてもよく、R4 は炭
素数2〜4のアルキレン基、R5 は炭素数1〜10のア
ルキル基、mはその平均値が0〜10の数を示し、R1
〜R5 は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なって
いてもよく、また構成単位中にR4 Oが複数ある場合に
は、複数のR4 Oは同一でも異なっていてもよい。)で
表される構成単位を有し、分子中に不飽和結合、アセタ
ール及びアルデヒド構造を含まず、かつ重量平均分子量
が300〜3000であるポリビニルエーテル系化合物
を提供するものである。本発明のポリビニルエーテル系
化合物は、一般式(I)
【0013】
【化7】
【0014】で表される構成単位を有するものである。
上記一般式(I)において、R1 ,R 2 及びR3 はそれ
ぞれ水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、該
アルキル基としては、メチル基,エチル基,n−プロピ
ル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,
sec−ブチル基及びtert−ブチル基が挙げられ
る。R1 ,R2 及びR3 はたがいに同一であっても異な
っていてもよいが、水素原子、メチル基及びエチル基が
好適であり、また、R1 ,R2 及びR3 のうち、少なく
とも一つが水素原子であるのが望ましい。
【0015】一方、一般式(I)におけるR4 は炭素数
が2〜4のアルキレン基であり、具体的にはエチレン
基,トリメチレン基,メチルエチレン基,テトラメチレ
ン基,1,1−ジメチルエチレン基,1,2−ジメチルエチ
レン基が挙げられるが、これらの中で炭素数2及び3の
アルキレン基が特に好適である。なお、一般式(I)に
おいて、mはR4 Oの繰り返し数を示し、その平均値が
0〜10、好ましくは0〜5の範囲の数である。さら
に、一般式(I)におけるR5 は炭素数1〜10のアル
キル基を示す。該アルキル基としては、例えばメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert
−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘ
プチル基,各種オクチル基などのアルキル基、シクロペ
ンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロヘキシ
ル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種ジメチルシク
ロヘキシル基などのシクロアルキル基などが挙げられる
が、これらの中で炭素数8以下のアルキル基が好まし
く、mが0のときは炭素数1〜6のアルキル基が、mが
1以上のときは炭素数1〜4のアルキル基が特に好まし
い。また、該R1 〜R5 は構成単位毎に同一であっても
それぞれ異なっていてもよく、また構成単位中にR4
が複数ある場合には、複数のR4 Oは同一であっても異
なっていてもよい。
【0016】本発明のポリビニルエーテル系化合物は、
分子中に不飽和結合、アセタール及びアルデヒド構造を
含まないことが必要であり、通常一つの末端が一般式
(II)
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R11,R21及びR31はそれぞれ水
素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、それらは
たがいに同一であっても異なっていてもよく、R41は炭
素数2〜4のアルキレン基、R51は炭素数1〜10のア
ルキル基、nはその平均値が0〜10の数を示し、複数
のR41Oは同一であっても異なっていてもよい。)で表
され、かつ残りの末端が一般式(III)
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R12,R22及びR32はそれぞれ水
素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、それらは
たがいに同一であっても異なっていてもよく、R42は炭
素数2〜4のアルキレン基、R52は炭素数1〜10のア
ルキル基、pはその平均値が0〜10の数を示し、複数
のR42Oは同一であっても異なっていてもよい。)で表
される構造を有している。上記一般式(II) において、
11,R21及びR31はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜
4のアルキル基を示し、該アルキル基としては、上記一
般式(I)におけるR1 〜R3 の説明において例示した
ものと同じものを挙げることができる。R 11,R21及び
31はたがいに同一であっても異なっていてもよいが、
水素原子,メチル基及びエチル基が好適であり、またR
11,R21及びR31のうち、少なくとも一つが水素原子で
あるのが望ましい。
【0021】一方、一般式(II) におけるR41は炭素数
2〜4のアルキレン基であり、該アルキレン基として
は、上記一般式(I)におけるR4 の説明において例示
したものと同じものを挙げることができるが、これらの
中で炭素数2及び3のアルキレン基が特に好適である。
なお、一般式(II) において、nはR41Oの繰り返し数
を示し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範
囲の数である。また、該R41Oが複数ある場合には、複
数のR41Oは同一であっても異なっていてもよい。
【0022】さらに、一般式(II) におけるR51は炭素
数1〜10のアルキル基を示し、該アルキル基として
は、一般式(I)におけるR5 の説明において例示した
ものと同じものを挙げることができるが、これらの中で
炭素数8以下のアルキル基が好ましく、nが0のときは
炭素数1〜6のアルキル基が、nが1以上のときは炭素
数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
【0023】また、上記一般式(III)において、R12
22及びR32はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、該アルキル基としては、上記一般式
(I)におけるR1 〜R3 の説明において例示したもの
と同じものを挙げることができる。R12,R22及びR32
はたがいに同一であっても異なっていてもよいが、水素
原子、メチル基及びエチル基が好適であり、またR12
22及R32のうち、少なくとも一つが水素原子であるの
が望ましい。
【0024】一方、一般式(III)におけるR42は炭素数
2〜4のアルキレン基であり、該アルキレン基として
は、上記一般式(I)におけるR4 の説明において例示
したものと同じものを挙げることができるが、これらの
中で炭素数2及び3のアルキレン基が特に好適である。
なお、一般式(III)において、pはR42Oの繰り返し数
を示し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範
囲の数である。また、該R42Oが複数ある場合には、複
数のR42Oは同一であっても異なっていてもよい。
【0025】さらに、一般式(III)におけるR52は炭素
数1〜10のアルキル基を示し、該アルキル基として
は、一般式(I)におけるR5 の説明において例示した
ものと同じものを挙げることができるが、これらの中で
炭素数8以下のアルキル基が好ましく、pが0のときは
炭素数1〜6のアルキル基が、pが1以上のときは炭素
数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
【0026】本発明のポリビニルエーテル系化合物は、
重量平均分子量が300〜3000の範囲にあるが、好
ましくは重合度が5〜10で、重量平均分子量が400
〜2000、より好ましくは400〜1000である。
また、重量平均分子量/数平均分子量の比が1.05〜2.
00、好ましくは1.06〜1.90の範囲にあるものが好
適である。
【0027】本発明のポリビニルエーテル系化合物の中
で、好ましいものとしては、一般式(IV)
【0028】
【化10】
【0029】(式中、R6 は炭素数1〜4のアルキル基
を示し、構成単位毎に同一であっても異なっていてもよ
い。)で表される構成単位を有し、分子中に不飽和結
合、アセタール及びアルデヒド構造を含まず、かつ重量
平均分子量が300〜3000の範囲にあるものが挙げ
られ、より好ましいものとしては、一般式(V)
【0030】
【化11】
【0031】(式中、R6 は前記と同じ意味であり、k
は重合度を示す。)で表され、かつ重量平均分子量が3
00〜3000の範囲にあるもの、特に重量平均分子量
が400〜1000の範囲にあるものを挙げることがで
きる。
【0032】本発明のポリビニルエーテル系化合物は、
(a)対応するビニルエーテル系モノマーの重合工程
と、(b)その重合物中のオレフィン,アセタール,ア
ルデヒドを処理する工程により製造することができる。 (a)重合工程 重合工程においては、ビニルエーテル系モノマーとし
て、一般式(VI)
【0033】
【化12】
【0034】(式中、R1 〜R5 及びmは前記と同じで
ある。)で表されるものが用いられる。このビニルエー
テル系モノマーとしては、上記ポリビニルエーテル系化
合物に対応する各種のものがあるが、例えばビニルメチ
ルエーテル;ビニルエチルエーテル;ビニル−n−プロ
ピルエーテル;ビニル−イソプロピルエーテル;ビニル
−n−ブチルエーテル;ビニル−イソブチルエーテル;
ビニル−sec−ブチルエーテル;ビニル−tert−
ブチルエーテル;ビニル−n−ペンチルエーテル;ビニ
ル−n−ヘキシルエーテル;ビニル−2−メトキシエチ
ルエーテル;ビニル−2−エトキシエチルエーテル;ビ
ニル−2−メトキシ−1−メチルエチルエーテル;ビニ
ル−2−メトキシプロピルエーテル;ビニル−3,6−
ジオキサヘプチルエーテル;ビニル−3,6,9−トリ
オキサデシルエーテル;ビニル−1,4−ジメチル−
3,6−ジオキサヘプチルエーテル;ビニル−1,4,
7−トリメチル−3,6,9−トリオキサデシルエーテ
ル;1−メトキシプロペン;1−エトキシプロペン;1
−n−プロポキシプロペン;1−イソプロポキシプロペ
ン;1−n−ブトキシプロペン;1−イソブトキシプロ
ペン;1−sec−ブトキシプロペン;1−tert−
ブトキシプロペン;2−メトキシプロペン;2−エトキ
シプロペン;2−n−プロポキシプロペン;2−イソプ
ロポキシプロペン;2−n−ブトキシプロペン;2−イ
ソブトキシプロペン;2−sec−ブトキシプロペン;
2−tert−ブトキシプロペン;1−メトキシ−1−
ブテン;1−エトキシ−1−ブテン;1−n−プロポキ
シ−1−ブテン;1−イソプロポキシ−1−ブテン;1
−n−ブトキシ−1−ブテン;1−イソブトキシ−1−
ブテン;1−sec−ブトキシ−1−ブテン;1−te
rt−ブトキシ−1−ブテン;2−メトキシ−1−ブテ
ン;2−エトキシ−1−ブテン;2−n−プロポキシ−
1−ブテン;2−イソプロポキシ−1−ブテン;2−n
−ブトキシ−1−ブテン;2−イソブトキシ−1−ブテ
ン;2−sec−ブトキシ−1−ブテン;2−tert
−ブトキシ−1−ブテン;2−メトキシ−2−ブテン;
2−エトキシ−2−ブテン;2−n−プロポキシ−2−
ブテン;2−イソプロポキシ−2−ブテン;2−n−ブ
トキシ−2−ブテン;2−イソブトキシ−2−ブテン;
2−sec−ブトキシ−2−ブテン;2−tert−ブ
トキシ−2−ブテンなどが挙げられる。これらは単独で
用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。これらのビニルエーテル系モノマーは公知の方法に
より製造することができる。
【0035】上記ビニルエーテル系モノマーを重合する
方法に関しては、村橋俊介・井本稔・谷久他編集「合成
高分子III (朝倉書店)」によるラジカル重合、カチオ
ン重合、放射線重合などが可能であるが、以下に説明す
る方法を用いて重合することにより、所望の粘度の重合
物が得られる。
【0036】重合の開始には、ブレンスレッド酸類、ル
イス酸類又は有機金属化合物類に対して、アルコール
類,水,フェノール類,各種アセタール類又はビニルエ
ーテル類とカルボン酸との付加物を組み合わせたものを
使用することができる。ブレンスレッド酸類としては、
例えばフッ化水素酸,塩化水素酸,臭化水素酸,ヨウ化
水素酸,硝酸,硫酸,トリクロロ酢酸,トリフルオロ酢
酸などが挙げられる。ルイス酸類としては、例えば三フ
ッ化ホウ素,三塩化アルミニウム,三臭化アルミニウ
ム,四塩化スズ,二塩化亜鉛,塩化第二鉄などが挙げら
れ、これらのルイス酸類の中では、特に三フッ化ホウ素
及びその錯体類が好適である。また、有機金属化合物と
しては、例えばジエチル塩化アルミニウム,エチル塩化
アルミニウム,ジエチル亜鉛などが挙げられる。これら
と組み合わせる水,アルコール類,フェノール類,アセ
タール類又はビニルエーテルとカルボン酸との付加物は
任意のものを選択することができる。
【0037】ここで、アルコール類としては、例えばメ
タノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノー
ル,ブタノール,イソブタノール,sec−ブタノー
ル,tert−ブタノール,各種ペンタノール,各種ヘ
キサノール,各種ヘプタノール,各種オクタノールなど
の炭素数1〜10の飽和脂肪族アルコール、アリルアル
コールなどの炭素数3〜10の不飽和脂肪族アルコー
ル、エチレングリコールモノアルキルエーテル;エチレ
ングリコールモノアリールエーテル;プロピレングリコ
ールモノアルキルエーテル;プロピレングリコールモノ
アリールエーテル;ポリエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル;ポリエチレングリコールモノアリールエー
テル;ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテ
ル;ポリプロピレングリコールモノアリールエーテルな
どのエーテル結合酸素含有アルコールが挙げられる。こ
れらの中で脂肪族アルコールとしては炭素数3以下のも
のが好ましく、特にメタノール及びエタノールが好適で
ある。エーテル結合酸素含有アルコールとしては炭素数
14以下の化合物が好ましい。
【0038】フェノール類としては、フェノール、各種
クレゾールなどが挙げられるまた、アセタール類として
は、例えばアセトアルデヒドジメチルアセタール,アセ
トアルデヒドジエチルアセタール,アセトアルデヒドメ
チルエチルアセタール,アセトアルデヒドジ−n−プロ
ピルアセタール,アセトアルデヒドメチル−n−プロピ
ルアセタール,アセトアルデヒドエチル−n−プロピル
アセタール,アセトアルデヒドジイソプロピルアセター
ル,アセトアルデヒドメチルイソプロピルアセタール,
アセトアルデヒドエチルイソプロピルアセタール,アセ
トアルデヒド−n−プロピルイソプロピルアセタール,
アセトアルデヒドジ−n−ブチルアセタール,アセトア
ルデヒドメチル−n−ブチルアセタール,アセトアルデ
ヒドエチル−n−ブチルアセタール,アセトアルデヒド
−n−プロピル−n−ブチルアセタール,アセトアルデ
ヒドイソプロピル−n−ブチルアセタール,アセトアル
デヒドジイソブチルアセタール,アセトアルデヒドメチ
ルイソブチルアセタール,アセトアルデヒドエチルイソ
ブチルアセタール,アセトアルデヒド−n−プロピルイ
ソブチルアセタール,アセトアルデヒドイソプロピルイ
ソブチルアセタール,アセトアルデヒド−n−ブチルイ
ソブチルアセタール,アセトアルデヒドジ−sec−ブ
チルアセタール,アセトアルデヒドメチル−sec−ブ
チルアセタール,アセトアルデヒドエチル−sec−ブ
チルアセタール,アセトアルデヒド−n−プロピル−s
ec−ブチルアセタール,アセトアルデヒドイソプロピ
ル−sec−ブチルアセタール,アセトアルデヒド−n
−ブチル−sec−ブチルアセタール,アセトアルデヒ
ドイソブチル−sec−ブチルアセタール,アセトアル
デヒドジ−tert−ブチルアセタール,アセトアルデ
ヒドメチル−tert−ブチルアセタール,アセトアル
デヒドエチル−tert−ブチルアセタール,アセトア
ルデヒド−n−プロピル−tert−ブチルアセター
ル,アセトアルデヒドイソプロピル−tert−ブチル
アセタール,アセトアルデヒド−n−ブチル−tert
−ブチルアセタール,アセトアルデヒドイソブチル−t
ert−ブチルアセタール,アセトアルデヒド−sec
−ブチル−tert−ブチルアセタール,プロピオンア
ルデヒドジメチルアセタール,プロピオンアルデヒドジ
エチルアセタール,プロピオンアルデヒドメチルエチル
アセタール,プロピオンアルデヒドジ−n−プロピルア
セタール,プロピオンアルデヒドメチル−n−プロピル
アセタール,プロピオンアルデヒドエチル−n−プロピ
ルアセタール,プロピオンアルデヒドジイソプロピルア
セタール,プロピオンアルデヒドメチルイソプロピルア
セタール,プロピオンアルデヒドエチルイソプロピルア
セタール,プロピオンアルデヒド−n−プロピルイソプ
ロピルアセタール,プロピオンアルデヒドジ−n−ブチ
ルアセタール,プロピオンアルデヒドメチル−n−ブチ
ルアセタール,プロピオンアルデヒドエチル−n−ブチ
ルアセタール,プロピオンアルデヒド−n−プロピル−
n−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒドイソプロ
ピル−n−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒドジ
イソブチルアセタール,プロピオンアルデヒドメチルイ
ソブチルアセタール,プロピオンアルデヒドエチルイソ
ブチルアセタール,プロピオンアルデヒド−n−プロピ
ルイソブチルアセタール,プロピオンアルデヒドイソプ
ロピルイソブチルアセタール,プロピオンアルデヒド−
n−ブチルイソブチルアセタール,プロピオンアルデヒ
ドジ−sec−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒ
ドメチル−sec−ブチルアセタール,プロピオンアル
デヒドエチル−sec−ブチルアセタール,プロピオン
アルデヒド−n−プロピル−sec−ブチルアセター
ル,プロピオンアルデヒドイソプロピル−sec−ブチ
ルアセタール,プロピオンアルデヒド−n−ブチル−s
ec−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒドイソブ
チル−sec−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒ
ドジ−tert−ブチルアセタール,プロピオンアルデ
ヒドメチル−tert−ブチルアセタール,プロピオン
アルデヒドエチル−tert−ブチルアセタール,プロ
ピオンアルデヒド−n−プロピル−tert−ブチルア
セタール,プロピオンアルデヒドイソプロピル−ter
t−ブチルアセタール,プロピオンアルデヒド−n−ブ
チル−tert−ブチルアセタール,プロピオンアルデ
ヒドイソブチル−tert−ブチルアセタール,プロピ
オンアルデヒド−sec−ブチル−tert−ブチルア
セタール,n−ブチルアルデヒドジメチルアセタール,
n−ブチルアルデヒドジエチルアセタール,n−ブチル
アルデヒドメチルエチルアセタール,n−ブチルアルデ
ヒドジ−n−プロピルアセタール,n−ブチルアルデヒ
ドメチル−n−プロピルアセタール,n−ブチルアルデ
ヒドエチル−n−プロピルアセタール,n−ブチルアル
デヒドジイソプロピルアセタール,n−ブチルアルデヒ
ドメチルイソプロピルアセタール,n−ブチルアルデヒ
ドエチルイソプロピルアセタール,n−ブチルアルデヒ
ド−n−プロピルイソプロピルアセタール,n−ブチル
アルデヒドジ−n−ブチルアセタール,n−ブチルアル
デヒドメチル−n−ブチルアセタール,n−ブチルアル
デヒドエチル−n−ブチルアセタール,n−ブチルアル
デヒド−n−プロピル−n−ブチルアセタール,n−ブ
チルアルデヒドイソプロピル−n−ブチルアセタール,
n−ブチルアルデヒドジイソブチルアセタール,n−ブ
チルアルデヒドメチルイソブチルアセタール,n−ブチ
ルアルデヒドエチルイソブチルアセタール,n−ブチル
アルデヒド−n−プロピルイソブチルアセタール,n−
ブチルアルデヒドイソプロピルイソブチルアセタール,
n−ブチルアルデヒド−n−ブチルイソブチルアセター
ル,n−ブチルアルデヒドジ−sec−ブチルアセター
ル,n−ブチルアルデヒドメチル−sec−ブチルアセ
タール,n−ブチルアルデヒドエチル−sec−ブチル
アセタール,n−ブチルアルデヒド−n−プロピル−s
ec−ブチルアセタール,n−ブチルアルデヒドイソプ
ロピル−sec−ブチルアセタール,n−ブチルアルデ
ヒド−n−ブチル−sec−ブチルアセタール,n−ブ
チルアルデヒドイソブチル−sec−ブチルアセター
ル,n−ブチルアルデヒドジ−tert−ブチルアセタ
ール,n−ブチルアルデヒドメチル−tert−ブチル
アセタール,n−ブチルアルデヒドエチル−tert−
ブチルアセタール,n−ブチルアルデヒド−n−プロピ
ル−tert−ブチルアセタール,n−ブチルアルデヒ
ドイソプロピル−tert−ブチルアセタール,n−ブ
チルアルデヒド−n−ブチル−tert−ブチルアセタ
ール,n−ブチルアルデヒドイソブチル−tert−ブ
チルアセタール,n−ブチルアルデヒド−sec−ブチ
ル−tert−ブチルアセタールなどが挙げられる。
【0039】ビニルエーテル類とカルボン酸との付加物
を使用する場合のカルボン酸としては、例えば酢酸;プ
ロピオン酸;n−酪酸;イソ酪酸;n−吉草酸;イソ吉
草酸;2−メチル酪酸;ピバル酸;n−カプロン酸;
2,2−ジメチル酪酸;2−メチル吉草酸;3−メチル
吉草酸;4−メチル吉草酸;エナント酸;2−メチルカ
プロン酸;カプリル酸;2−エチルカプロン酸;2−n
−プロピル吉草酸;n−ノナン酸;3,5,5−トリメ
チルカプロン酸;ウンデカン酸などが挙げられる。 ま
た、ビニルエーテル類は重合に用いるものと同一のもの
であってもよいし、異なるものであってもよく、具体的
には、上記一般式(VI) で表されるビニルエーテル系モ
ノマーの説明において例示したものと同じものを挙げる
ことができる。このビニルエーテル類と該カルボン酸と
の付加物は、両者を混合して0〜100℃程度の温度で
反応させることにより得られ、蒸留などにより分離し、
反応に用いることができるが、そのまま分離することな
く反応に用いることもできる。
【0040】ポリマーの重合開始末端は、水,アルコー
ル類,フェノール類を使用した場合は水素が結合し、ア
セタール類を使用した場合は使用したアセタール類から
一方のアルコキシ基が脱離したものが結合する。またビ
ニルエーテル類とカルボン酸との付加物を使用した場合
には、ビニルエーテル類とカルボン酸との付加物からカ
ルボン酸部分由来のアルキルカルボニルオキシ基が脱離
したものが結合する。一方、停止末端は、水,アルコー
ル類,フェノール類,アセタール類を使用した場合に
は、アセタール,オレフィン又はアルデヒドとなる。ま
たビニルエーテル類とカルボン酸との付加物の場合は、
ヘミアセタールのカルボン酸エステルとなる。このヘミ
アセタールのカルボン酸エステルを酸の存在下で加水分
解するとアルデヒドになる。
【0041】上記一般式(VI)で表されるビニルエーテ
ル系モノマーの重合は、原料や開始剤の種類にもよる
が、通常−80℃〜+150℃の間で開始することがで
き、好ましくは0〜100℃の範囲の温度で好適に行う
ことができる。重合反応は、反応開始後10秒から10
時間程度で終了する。
【0042】この重合反応における分子量の調節につい
ては、上記一般式(VI) で表されるビニエーテル系モノ
マーに対し、該アルコール類,水,フェノール類,アセ
タール類及びビニルエーテル類とカルボン酸との付加物
の量を多くすることで平均分子量の低いポリマーが得ら
れる。さらに上記ブレンスレッド酸類やルイス酸類の量
を多くすることで平均分子量の低いポリマーが得られ
る。この重合反応は、溶媒を使用しないで行うことがで
きるが、反応条件下に不活性な溶媒を使用することがで
きる。この溶媒の種類については特に制限はないが、例
えばヘキサン,ベンゼン,トルエンなどの炭化水素系、
及びエチルエーテル,1,2 −ジメトキシエタン,テトラ
ヒドロフランなどのエーテル系の溶媒を好適に使用する
ことができる。なお、この重合反応はアルカリを加える
ことによって停止することができる。 (b)処理工程 この工程では、重合物中の不飽和結合,アセタール及び
アルデヒドを飽和結合及びエーテルに変換する。 (1)不飽和結合 重合により、主に末端に生成する不飽和結合は、通常の
条件、すなわち反応温度20〜200℃、水素圧力1〜
100kg/cm2 、水素添加用触媒の存在下で飽和結
合に変換できる。該水素添加用触媒としては、例えば白
金,パラジウム,ロジウム,ルテニウム,ニッケル,コ
バルト系触媒などが好適である。 (2)アルデヒド 水の存在下による重合及びアセタール,ヘミアセタール
のカルボン酸エステルの加水分解物により生成するアル
デヒドは、水添反応によりアルコールとしたのち、ウイ
リアムソン合成でエーテルに変換することができる。さ
らに詳しくは、水添に使用される触媒としては、白金,
パラジウム,ルテニウム,ニッケル系触媒が好適であ
り、反応温度は20〜200℃、水素圧力5〜100kg
/cm2で行うことができる。エーテル化反応は、水酸基に
金属ナトリウムなどのアルカリ金属、水素化ナトリウム
などアルカリ金属水素化物、水酸化ナトリウムなどの水
酸化アルカリあるいはナトリウムメトキシドなどの低級
アコールのアルカリ金属塩を反応させて、該重合物のア
ルカリ塩を得たのち、これに炭素数1〜10のアルキル
ハロゲン化合物又はスルホン酸エステルを反応させる方
法、あるいは該重合物の水酸基をスルホン酸エステルや
ハロゲン化物に変換後、これに炭素数1〜10の脂肪族
アルコール又はそのアルカリ金属塩を反応させる方法な
どが通常用いられる。 (3)アセタール 重合により、末端に生成するアセタールは塩酸,硫酸,
スルホン酸などの酸触媒の存在下で水と反応してアルデ
ヒドを生成するため、前記の方法によりエーテルに変換
することができる。また、アセタールより直接エーテル
に変換する方法として、第4版実験化学講座20(丸
善)P202に記載されているLiAlH4-BF3,LiAlH4-AlC
l3,B2H6,NaB(CN)H3-HCl,(CH3O)AlH2などを用いる方
法、珪素試薬による方法、Ian T. Harrison and Shuyen
Harrison, Compendium of OrganicSynthetic Methods
P317 (1971)に記載の水素雰囲気下、酸化白金と塩酸を
組み合わせた触媒系で反応する方法がある。さらに本発
明者らによって、水素加圧下、酸性質及び水素化能を有
する固体触媒の存在下でアセタールをエーテルに変換す
る方法が見い出されている。さらに詳しくは、該固体触
媒としては、例えば水素化触媒と固体酸触媒との組合
せ、又は水素化能を有する固体酸触媒が用いられる。水
素化触媒としては、特に制限はなく、一般的に使用され
る各種の水素化触媒を使用することができ、例えば、
ニッケル,パラジウム,ロジウム,白金,ルテニウムな
どの金属の単独またはこれらを主成分としたもの、上
記の金属触媒成分を活性炭,アルミナ,珪藻土などに
担持した触媒、ラネーニッケル,ラネーコバルトなど
のラネー型触媒が特に有効である。固体酸触媒として
は、特に制限はなく、一般的に使用される各種のものを
使用することができ、例えば、活性白土,酸性白土,各
種ゼオライト,イオン交換樹脂,シリカアルミナ,ヘテ
ロポリ酸などが特に有効である。また、水素化能を有す
る固体酸触媒としては、特に制限はなく、一般的に使用
される各種のものを使用することができ、例えば、各種
ゼオライトにニッケル,パラジウム,ロジウム,白金,
ルテニウムなどを担持した触媒などが特に有効である。
反応は、通常温度10〜250℃、水素ガス分圧1〜2
00kg/cm2 で行われる。
【0043】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、得られたポリビニルエーテル系
化合物の動粘度、平均分子量、フロンとの相溶性、体積
固有抵抗の測定方法及び加水分解試験方法を以下に示
す。 (1)動粘度 JIS K−2283(1983)に準じ、ガラス製毛
管式粘度計を用いて測定した。 (2)平均分子量 次に示す装置及び条件にて、重量平均分子量及び数平均
分子量を測定し、また分散度(重量平均分子量/数平均
分子量)を求めた。 装置:日本分光工業(株)製 880−PU(ポンプ) SHODEX RI SE−61(検出器) カラム:TSK H8+G2000H8+G1000H
8 温度:室温 溶媒:THF(テトラヒドロフラン) 流量:1.4ml/min 標準物質:ポリエチレングリコール (3)相溶性試験 フロン134a(1,1,1,2 −テトラフルオロエタン)に
対し5重量%及び10重量%となるように所定量の試料
を耐圧ガラスアンプルに加え、これを真空配管及びフロ
ン134aガス配管に接続した。アンプルを室温で真空
脱気後、液体窒素で冷却し、所定量のフロン134aを
採取した。次いでアンプルを封じ、恒温槽中で低温側の
相溶性については室温から−60℃まで除々に冷却する
ことで、高温側の相溶性については室温から+80℃ま
で徐々にに加熱することで相分離が始まる温度を測定し
た。低温側では相分離温度が低いほど、また高温側では
相分離温度が高いほど好ましい。 (4)体積固有抵抗 試料を減圧下(0.3〜0.8mmHg)、100℃で1時間乾
燥したのち、80℃の恒温槽中の体積固有抵抗測定用の
液体セルに入れた。40分間、80℃の恒温槽に保持し
たのち、アドバンテスト社製R8340超絶縁計を用
い、印加電圧250Vで測定した。 (5)加水分解試験 容量250ミリリットル耐圧ガラス製ビンに試料75
g,水25g,銅(13×50mm)を入れ容器内を窒
素雰囲気とした。回転式恒温槽中、温度102℃で19
2時間保持した。テスト終了後試料油の外観及び全酸
価、銅片の状態を観察した。
【0044】調製例1 ラネーニッケル(川研ファインケミカル社製,商品名:
M300T)100g(含水状態)をフラスコに取り、
無水エタノール100gを加えてよく混合した。その
後、静置してラネーニッケルを沈降させ、デカンテーシ
ョンにより上澄み液を除去した。フラスコ内に残ったラ
ネーニッケルに対し、上記の操作を5回行った。なお、
実施例で使用したラネーニッケルは、この調製例で得ら
れたエタノールで湿った状態のものである。 調製例2 ゼオライト(東ソー社製,商品名:HSZ330HU
A)20gを100ミリリットルのナス型フラスコに入
れ、150℃の油浴につけ、油回転式の真空ポンプで1
時間減圧状態にした。室温まで冷却後、乾燥窒素で常圧
にした。なお、実施例で使用したゼオライトは、この調
製例で得られたものである。
【0045】実施例1 (1)エチルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた5リット
ルガラス製フラスコにトルエン1000g,エタノール
304gおよび三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体7.
8gを入れた。滴下ロートにエチルビニルエーテル32
84gを入れ4時間30分で滴下した。反応熱により、
反応液の温度が上昇したが、氷水浴で冷却しながら約2
5℃に保った。滴下終了後5分間攪拌した。反応混合物
を洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液11
00ミリリットルで3回洗浄し、さらに、水1100ミ
リリットルで3回洗浄した。ロータリーエバポレーター
を用い減圧下溶媒及び未反応原料を除去し粗製品339
7gを得た。その粗製品の40℃での粘度は17.8cS
tであった。この粗製品の 1H−NMR及び13C−NM
Rを測定したところ、 1H−NMRで4.7ppm,5.3
5ppm及び5.6ppmのピークがみられ、また、13
−NMRで101ppm,129ppm及び134pp
mのピークがみられた。次に、SUS−316L製2リ
ットルオートクレーブに粗製品600g,ヘキサン60
0g,ラネーニッケル18gおよびゼオライト18gを
入れた。オートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20
kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。
再びオートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20kg
/cm2とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。この
操作をさらに一回行ったのち、水素圧を50kg/cm
2 とし攪拌しながら30分で140℃に昇温し、140
℃で2時間反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、
水素圧の減少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増
加、反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧
を50kg/cm2 とし反応を行った。反応終了後室温
まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈降
させ反応液をデカンテーションで除いた。触媒をヘキサ
ン100ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合
わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。洗浄槽に移し、5w
t%水酸化ナトリウム水溶液500ミリリットルで3回
洗浄、次いで蒸留水500ミリリットルで5回洗浄し
た。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、ヘキサ
ン,水分などを除去した。収量は492gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたエチルビニルエーテル重合物の動
粘度,平均分子量及び分散度,フロンとの相溶性,体積
固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を第1表に
示す。また、図1に赤外線吸収ペクトルチャートを、図
2に 1H−NMRチャートを、図3に13C−NMRチャ
ートを示す。この重合物の 1H−NMRチャートには前
記粗製品でみられた4.7ppm、5.35ppm及び5.6
ppmのピークがみられず、また、13C−NMRチャー
トには101ppm、129ppm及び134ppmの
ピークはみられない。さらに、一般的にアルデヒドの水
素に基づく 1H−NMRのピークは9.7ppm付近に、
アルデヒドの炭素に基づく13C−NMRのピークは20
0ppm付近にみられるが、該重合物にはこれらのピー
クもみられない。以上のことから、該重合物は分子中に
不飽和結合,アセタール,アルデヒド構造を含んでいな
い。
【0046】実施例2 (1)エチルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた5リット
ルガラス製フラスコにトルエン1000g,アセトアル
デヒドジエチルアセタール500gおよび三フッ化ホウ
素ジエチルエーテル錯体5.0gを入れた。滴下ロートに
エチルビニルエーテル2700gを入れ3時間で滴下し
た。反応熱により、反応液の温度が上昇するが、氷水浴
で冷却しながら約25℃に保った。滴下終了後5分間攪
拌した。反応混合物を洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナ
トリウム水溶液1000ミリリットルで3回洗浄し、さ
らに、水1000ミリリットルで3回洗浄した。ロータ
リ−エバポレタ−を用い減圧下溶媒及び未反応原料を除
去し粗製品3040gを得た。その粗製品の40℃での
粘度は42.1cStであった。SUS−316L製2リ
ットルオートクレーブに粗製品600g,ヘキサン60
0g,ラネーニッケル18gおよびゼオライト18gを
入れた。オートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20
kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。
再びオートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20kg
/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。この
操作をさらに一回行ったのち、水素圧を50kg/cm
2 とし攪拌しながら30分で140℃に昇温し、140
℃で2時間反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、
水素圧の減少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増
加、反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧
を50Kg/cm2とし反応を行った。反応終了後室温
まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈降
させ反応液をデカンテーションで除いた。触媒をヘキサ
ン100ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合
わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。洗浄槽に移し、5w
t%水酸化ナトリウム水溶液500ミリリットルで3回
洗浄、次いで蒸留水500ミリリットルで5回洗浄し
た。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、ヘキサ
ン,水分などを除去した。収量は495gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたエチルビニルエーテル重合物の動
粘度、平均分子量及び分散度、フロンとの相溶性、体積
固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を第1表に
示す。また、図4に赤外線吸収スペクトルチャートを、
図5に 1H−NMRチャートを、図6に13C−NMRチ
ャートを示す。実施例1と同様の理由により、この重合
物は分子中に不飽和結合,アセタール,アルデヒド構造
を含んでいない。
【0047】実施例3 (1)エチルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた5リット
ルガラス製フラスコにトルエン1000g,アセトアル
デヒドジエチルアセタール450gおよび三フッ化ホウ
素ジエチルエーテル錯体4.5gを入れた。滴下ロートに
エチルビニルエーテル3200gを入れ4時間10分で
滴下した。反応熱により、反応液の温度が上昇するが、
氷水浴で冷却しながら約25℃に保った。滴下終了後5
分間攪拌した。反応混合物を洗浄槽に移し、5wt%水
酸化ナトリウム水溶液1000ミリリットルで3回洗浄
し、さらに、水1000ミリリットルで3回洗浄した。
ロータリーエバポレーターを用い減圧下溶媒及び未反応
原料を除去し粗製品3466gを得た。その粗製品の4
0℃での粘度は76.1cStであった。SUS−316
L製2リットルオートクレーブに粗製品600g,ヘキ
サン600g,ラネーニッケル18gおよびゼオライト
18gを入れた。オートクレーブ内に水素を導入し、水
素圧20kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱
圧した。再びオートクレーブ内に水素を導入し、水素圧
20kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧し
た。この操作をさらに一回行ったのち、水素圧を50k
g/cm2 とし攪拌しながら30分で140℃に昇温
し、140℃で2時間反応した。昇温中及び昇温後反応
が起こり、水素圧の減少が認められた。なお、昇温に伴
う圧力の増加、反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧
して水素圧を50kg/cm2 とし反応を行った。反応
終了後室温まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し
触媒を沈降させ反応液をデカンテーションで除いた。触
媒をヘキサン100ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は
反応液と合わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。洗浄槽に
移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液500ミリリッ
トルで3回洗浄、次いで蒸留水500ミリリットルで5
回洗浄した。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、
ヘキサン,水分などを除去した。収量は498gであっ
た。 (2)評価 上記(1)で得られたエチルビニルエーテル重合物の動
粘度,平均分子量及び分散度,フロンとの相溶性,体積
固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を第1表に
示す。また、図7に赤外線吸収スペクトルチャートを、
図8に 1H−NMRチャートを、図9に13C−NMRチ
ャートを示す。実施例1と同様の理由により、この重合
物は分子中に不飽和結合,アセタール,アルデヒド構造
を含んでいない。
【0048】実施例4 (1)イソプロピルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた500ミ
リリットルガラス製フラスコにトルエン95g,イソプ
ロピルアルコール14.7gおよび三フッ化ホウ素ジエチ
ルエーテル錯体1.8gを入れた。滴下ロートにイソプロ
ピルビニルエーテル190gを入れ30分で滴下した。
反応熱により、反応液の温度が上昇するが、氷水浴で冷
却しながら約25℃に保った。滴下終了後5分間攪拌し
た。反応混合物を洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液70ミリリットルで3回洗浄し、さらに、水
70ミリリットルで3回洗浄した。ロータリーエバポレ
ーターを用い減圧下溶媒及び未反応原料を除去し粗製品
179gを得た。その粗製品の40℃での粘度は27.0
cStであった。SUS−316L製1リットルオート
クレーブに粗製品171g,ヘキサン130g,ラネー
ニッケル20gおよびゼオライト20gを入れた。オー
トクレーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/cm2
とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。再びオートク
レーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/cm2
し、約30秒間攪拌したのち脱圧した。この操作をさら
に一回行ったのち、水素圧を50kg/cm2 とし攪拌
しながら30分で130℃に昇温し、130℃で1時間
反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、水素圧の減
少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増加、反応に
伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧を50kg
/cm2 とし反応を行った。反応終了後室温まで冷却し
常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈降させ反応液
をデカンテーションで除いた。触媒をヘキサン100ミ
リリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合わせ、ろ紙
を用いてろ過を行った。2リットル洗浄槽に移し、5w
t%水酸化ナトリウム水溶液50ミリリットルで3回洗
浄、次いで蒸留水50ミリリットルで5回洗浄した。ロ
ータリーエバポレーターを用い減圧下、ヘキサンー水分
などを除去した。収量は131gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたイソプロピルビニルエーテル重合
物の動粘度、平均分子量及び分散度、フロンとの相溶
性、体積固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を
第1表に示す。また、図10に赤外線吸収スペクトルチ
ャートを、図11に 1H−NMRチャートを、図12に
13C−NMRチャートを示す。実施例1と同様の理由に
より、この重合物は分子中に不飽和結合,アセタール,
アルデヒド構造を含んでいない。
【0049】実施例5 (1)イソプロピルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた1リット
ルガラス製フラスコにトルエン250g,イソプロピル
アルコール36.82gおよび三フッ化ホウ素ジエチルエ
ーテル錯体4.35gを入れた。滴下ロートにイソプロピ
ルビニルエーテル500gを入れ30分で滴下した。反
応熱により、反応液の温度が上昇するが、氷水浴で冷却
しながら約30℃に保った。滴下終了後5分間攪拌し
た。反応混合物を洗浄槽に移し、3wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液130ミリリットルで3回洗浄し、さらに、
水200ミリリットルで3回洗浄した。ロータリーエバ
ポレーターを用い減圧下溶媒及び未反応原料を除去し粗
製品475.3gを得た。その粗製品の40℃での粘度は
32.4cStであった。SUS−316L製1リットル
オートクレーブに粗製品380g,ヘキサン100g,
ラネーニッケル45gおよびゼオライト45gを入れ
た。オートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20kg
/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。再び
オートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/c
2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧した。この操作
をさらに一回行ったのち、水素圧を50kg/cm2
し攪拌しながら30分で130℃に昇温し、130℃で
1.5時間反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、水
素圧の減少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増
加、反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧
を50kg/cm2 とし反応を行った。反応終了後室温
まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈降
させ反応液をデカンテーションで除いた。触媒をヘキサ
ン100ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合
わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。2リットル洗浄槽に
移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液200ミリリッ
トルで3回洗浄、次いで蒸留水200ミリリットルで5
回洗浄した。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、
ヘキサン,水分などを除去した。収量は287gであっ
た。 (2)評価 上記(1)で得られたイソプロピルビニルエーテル重合
物の動粘度、平均分子量及び分散度、フロンとの相溶
性、体積固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を
第1表に示す。また、図13に赤外線吸収スペクトルチ
ャートを示す。実施例1と同様の理由により、この重合
物は分子中に不飽和結合,アセタール,アルデヒド構造
を含んでいない。
【0050】実施例6 (1)メチルビニルエーテル重合物の製造 攪拌機を取り付けた200ミリリットルステンレス製オ
ートクレーブにトルエン40g,メタノール6.4gおよ
び三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.45gを入れ
た。密閉したのち内部の空気を窒素で置換した。メチル
ビニルエーテルエーテル107gをボンベより自圧で、
5時間かけて圧入した。この間反応熱により、反応液の
温度上昇が見られるが、氷水浴で冷却しながら約25℃
に保った。圧入終了後10分間攪拌した。反応混合物を
洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液100
ミリリットルで3回洗浄し、さらに、水150ミリリッ
トルで3回洗浄した。ロータリーエバポレーターを用い
減圧下溶媒及び未反応原料を除去し、粗製品95gを得
た。この粗製品の40℃での粘度は56.9cStであっ
た。SUS−316L製1リットルオートクレーブに粗
製品90g,ヘキサン300g,ラネーニッケル4.5g
およびゼオライト4.5gを入れた。オートクレーブ内に
水素を導入し、水素圧20kg/cm2 とし、約30秒
間攪拌したのち脱圧した。再びオートクレーブ内に水素
を導入し、水素圧20kg/cm2 とし、約30秒間攪
拌したのち脱圧した。この操作をさらに一回行ったの
ち、水素圧を50kg/cm2 とし攪拌しながら30分
で130℃に昇温し、130℃で1時間反応した。昇温
中及び昇温後反応が起こり、水素圧の減少が認められ
た。なお、昇温に伴う圧力の増加、反応に伴う圧力の減
少は適時減圧、加圧して水素圧を50kg/cm2 とし
反応を行った。反応終了後室温まで冷却し常圧まで減圧
した。1時間静置し触媒を沈降させ反応液をデカンテー
ションで除いた。触媒をヘキサン30ミリリットルで2
回洗浄し洗浄液は反応液と合わせ、ろ紙を用いてろ過を
行った。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、ヘキ
サンを除去したのち、トルエン100ミリリットルを加
え洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液10
0ミリリットルで3回洗浄、次いで蒸留水150ミリリ
ットルで5回洗浄した。ロータリーエバポレーターを用
い減圧下、トルエン,水分等を除去した。収量は80.5
gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたメチルビニルエーテル重合物の動
粘度,平均分子量及び分散度,フロンとの相溶性,体積
固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を第1表に
示す。また、図14に赤外線吸収スペクトルチャート
を、図15に 1H−NMRチャートを、図16に13C−
NMRチャートを示す。実施例1と同様の理由により、
この重合物は分子中に不飽和結合,アセタール,アルデ
ヒド構造を含んでいない。
【0051】実施例7 (1)エチルビニルエーテル/イソプロピルビニルエー
テル共重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた500ミ
リリットルガラス製フラスコにトルエン50g,アセト
アルデヒドジエチルアセタール17.7gおよび三フッ化
ホウ素ジエチルエーテル錯体1.5gを入れた。滴下ロー
トにエチルビニルエーテル43gおよびイソプロピルビ
ニルエーテル65gを入れ50分で滴下した。反応熱に
より、反応液の温度が上昇するが、氷水浴で冷却しなが
ら約30℃に保った。滴下終了後5分間攪拌した。反応
混合物を洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶
液100ミリリットルで3回洗浄し、さらに、水150
ミリリットルで3回洗浄した。ロータリーエバポレータ
ーを用い減圧下溶媒及び未反応原料を除去し粗製品12
0gを得た。その粗製品の40℃での粘度は48.8cS
tであった。SUS−316L製1リットルオートクレ
ーブに粗製品110g,ヘキサン300g,ラネーニッ
ケル5.5gおよびゼオライト5.5gを入れた。オートク
レーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/cm2
し、約30秒間攪拌したのち脱圧した。この操作をさら
に一回行った後、水素圧50kg/cm2 としながら、
30分で140℃に昇温した。140℃で2時間反応し
た。昇温中及び昇温後反応が起こり、水素圧の減少が認
められた。なお、昇温に伴う圧力の増加、反応終了後室
温まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈
降させ反応液をデカンデーションで除いた。触媒をヘキ
サン30ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合
わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。洗浄槽に移し、5w
t%水酸化ナトリウム水溶液100ミリリットルで3回
洗浄、次いで蒸留水150ミリリットルで5回洗浄し
た。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、ヘキサ
ン,水分等を除去した。収量は97gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたエチルビニルエーテル/イソプロ
ピルビニルエーテル共重合物の動粘度、平均分子量及び
分散度、フロンとの相溶性、体積固有抵抗及び加水分解
性を求めた。その結果を第1表に示す。また、図17に
赤外線吸収スペクトルチャートを、図18に 1H−NM
Rチャートを、図19に13C−NMRチャートを示す。
実施例1と同様の理由により、この重合物は分子中に不
飽和結合,アセタール,アルデヒド構造を含んでいな
い。
【0052】実施例8 (1)イソブチルビニルエーテル重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた500ミ
リリットルガラス製フラスコにトルエン50g,イソブ
チルアルコール11gおよび三フッ化ホウ素ジエチルエ
ーテル錯体0.5gを入れた。滴下ロートにイソブチルビ
ニルエーテル100gを入れ55分で滴下した。反応熱
により、反応液の温度が上昇するが、氷水浴で冷却しな
がら約30℃に保った。滴下終了後5分間攪拌した。反
応混合物を洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナトリウム水
溶液100ミリリットルで3回洗浄し、さらに、水15
0ミリリットルで3回洗浄した。ロータリーエバポレー
ターを用い減圧下溶媒及び未反応原料を除去し粗製品1
07gを得た。その粗製品の40℃での粘度は52.4c
Stであった。SUS−316L製1リットルオートク
レーブに粗製品90g,ヘキサン300g,ラネーニッ
ケル4.8gおよびゼオライト4.8gを入れた。オートク
レーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/cm2
し、約30秒間攪拌したのち脱圧した。再びオートクレ
ーブ内に水素を導入し、水素圧20kg/cm2 とし、
約30秒間攪拌した後脱圧した。この操作をさらに一回
行った後、水素圧50kg/cm2 としながら、30分
で140℃に昇温した。140℃で2時間反応した。昇
温中及び昇温後反応が起こり、水素圧の減少が認められ
た。なお、昇温に伴う圧力の増加、反応に伴う圧力の減
少は適時減圧、加圧して水素圧を50kg/cm2 とし
て反応を行った。反応終了後室温まで冷却し常圧まで減
圧した。1時間静置し触媒を沈降させ反応液をデカンデ
ーションで除いた。触媒をヘキサン30ミリリットルで
2回洗浄し洗浄液は反応液と合わせ,ろ紙を用いてろ過
を行った。1リットル洗浄槽に移し、5wt%水酸化ナ
トリウム水溶液100ミリリットルで3回洗浄、次いで
蒸留水150ミリリットルで5回洗浄した。ロータリー
エバポレーターを用い減圧下、ヘキサン水分等を除去し
た。収量は80.5gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたイソブチルビニルエーテル重合物
の動粘度、平均分子量及び分散度、フロンとの相溶性、
体積固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を第1
表に示す。また、図20に赤外線吸収スペクトルチャー
トを、図21に 1H−NMRチャートを、図22に13
−NMRチャートを示す。実施例1と同様の理由によ
り、この重合物は分子中に不飽和結合,アセタール,ア
ルデヒド構造を含んでいない。
【0053】実施例9 (1)1−エトキシ−1−プロペン重合物の製造 滴下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた500ミ
リリットルガラス製フラスコにトルエン80g,プロピ
オンアルデヒドジエチルアセタール40gおよび三フッ
化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.4gを入れた。滴下ロ
ートに1−エトキシ−1−プロペン116gを入れ60
分で滴下した。反応熱により、反応液の温度が上昇する
が、氷水浴で冷却しながら約30℃に保った。滴下終了
後40分間攪拌した。反応混合物を洗浄槽に移し、5w
t%水酸化ナトリウム水溶液150ミリリットルで3回
洗浄し、さらに、水200ミリリットルで3回洗浄し
た。ロータリーエバポレーターを用い減圧下溶媒及び未
反応原料を除去し粗製品140gを得た。その粗製品の
40℃での粘度は34.4cStであった。SUS−31
6L製1リットルオートクレーブに粗製品120g,ヘ
キサン300g,ラネーニッケル6gおよびゼオライト
6gを入れた。オートクレーブ内に水素を導入し、水素
圧20kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧
した。再びオートクレーブ内に水素を導入し、水素圧2
0kg/cm2 とし、約30秒間攪拌した後脱圧した。
この操作をさらに一回行った後、水素圧50kg/cm
2 としながら、30分で130℃に昇温した。130℃
で2時間反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、水
素圧の減少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増
加、反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧
を50kg/cm2 として反応を行った。反応終了後室
温まで冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈
降させ反応液をデカンデーションで除いた。触媒をヘキ
サン50ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合
わせ、ろ紙を用いてろ過を行った。1リットル洗浄槽に
移し、5wt%水酸化ナトリウム水溶液150ミリリッ
トルで3回洗浄、次いで蒸留水200ミリリットルで5
回洗浄した。ロータリーエバポレーターを用い減圧下、
ヘキサン,水分等を除去した。収量は95gであった。 (2)評価 上記(1)で得られた1−エトキシ−1−プロペン重合
物の動粘度、平均分子量及び分散度、フロンとの相溶
性、体積固有抵抗及び加水分解性を求めた。その結果を
第1表に示す。また、図23に赤外線吸収スペクトルチ
ャートを、図24に 1H−NMRチャートを、図25に
13C−NMRチャートを示す。実施例1と同様の理由に
より、この重合物は分子中に不飽和結合,アセタール,
アルデヒド構造を含んでいない。
【0054】実施例10 (1)メトキシエチルビニルエーテル重合物の製造 滴
下ロート,冷却管および攪拌機を取り付けた500ミリ
リットルガラス製フラスコにトルエン100g,アセト
アルデヒドジメトキシエチルアセタール21.3gおよび
三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.45gを入れ
た。滴下ロートにメトキシエチルビニルエーテル112
gを入れ50分で滴下した。反応熱により、反応液の温
度が上昇するが、氷水浴で冷却しながら約25℃に保っ
た。滴下終了後5分間攪拌した。反応混合物を洗浄槽に
移し、クロロホルム200ミリリットルを加え、5wt
%水酸化ナトリウム水溶液100ミリリットルで3回洗
浄し、さらに、水150ミリリットルで3回洗浄した。
ロータリーエバポレーターを用い減圧下溶媒及び未反応
原料を除去し粗製品129gを得た。その粗製品の40
℃での粘度は33.3cStであった。SUS−316L
製1リットルオートクレーブに粗製品110g,ヘキサ
ン300g,ラネーニッケル5.5g,ゼオライト5.5g
を入れた。オートクレーブ内に水素を導入し、水素圧2
0kg/cm2 とし、約30秒間攪拌したのち脱圧し
た。再びオートクレーブ内に水素を導入し、水素圧20
kg/cm2 とし、約30秒間攪拌した後脱圧した。こ
の操作をさらに一回行った後、水素圧50kg/cm2
としながら、30分で130℃に昇温した。130℃で
2時間反応した。昇温中及び昇温後反応が起こり、水素
圧の減少が認められた。なお、昇温に伴う圧力の増加、
反応に伴う圧力の減少は適時減圧、加圧して水素圧を5
0kg/cm2 として反応を行った。反応終了後室温ま
で冷却し常圧まで減圧した。1時間静置し触媒を沈降さ
せ反応液をデカンデーションで除いた。触媒をヘキサン
30ミリリットルで2回洗浄し洗浄液は反応液と合わ
せ、ろ紙を用いてろ過を行った。ロータリーエバポレー
ターを用い減圧下、ヘキサンを除去し、クロロホルム2
00ミリリットルを加えたのち、洗浄槽に移し、5wt
%水酸化ナトリウム水溶液100ミリリットルで3回洗
浄、次いで蒸留水150ミリリットルで5回洗浄した。
ロータリーエバポレーターを用い減圧下、溶媒,水分等
を除去した。収量は94gであった。 (2)評価 上記(1)で得られたメトキシエチルビニルエーテル重
合物の動粘度、フロンとの相溶性及び加水分解安定性を
求めた。その結果を第1表に示す。また、図26に赤外
線吸収スペクトルチャートを、図27に 1H−NMRチ
ャートを、図28に13C−NMRチャートを示す。実施
例1と同様の理由により、この重合物は分子中に不飽和
結合,アセタール,アルデヒド構造を含んでいない。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明のポリビニルエーテル系化合物
は、ビニルエーテル系モノマーの単独重合物又は共重合
物であって、分子中に不飽和結合、アセタール及びアル
デヒド構造を含まず、特にフロン134aなどの水素含
有フロン化合物との相溶性が充分に良好である上、安定
性及び潤滑性能に優れ、かつ80℃での体積固有抵抗値
が1012Ω・cm以上を有し、圧縮型冷凍機用潤滑油と
して好適に用いられる。また、該ポリビニルエーテル系
化合物は、絶縁油,有機溶媒,界面活性剤などとして有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたエチルビニルエーテル重合
物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図2】実施例1で得られたエチルビニルエーテル重合
物の 1H−NMRチャートである。
【図3】実施例1で得られたエチルビニルエーテル重合
物の13C−NMRチャートである。
【図4】実施例2で得られたエチルビニルエーテル重合
物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図5】実施例2で得られたエチルビニルエーテル重合
物の 1H−NMRチャートである。
【図6】実施例2で得られたエチルビニルエーテル重合
物の13C−NMRチャートである。
【図7】実施例3で得られたエチルビニルエーテル重合
物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図8】実施例3で得られたエチルビニルエーテル重合
物の 1H−NMRチャートである。
【図9】実施例3で得られたエチルビニルエーテル重合
物の13C−NMRチャートである。
【図10】実施例4で得られたイソプロピルビニルエー
テル重合物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図11】実施例4で得られたイソプロピルビニルエー
テル重合物の 1H−NMRチャートである。
【図12】実施例4で得られたイソプロピルビニルエー
テル重合物の13C−NMRチャートである。
【図13】実施例5で得られたイソプロピルビニルエー
テル重合物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図14】実施例6で得られたメチルビニルエーテル重
合物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図15】実施例6で得られたメチルビニルエーテル重
合物の 1H−NMRチャートである。
【図16】実施例6で得られたメチルビニルエーテル重
合物の13C−NMRチャートである。
【図17】実施例7で得られたエチルビニルエーテル/
イソプロピルビニルエーテル共重合物の赤外線吸収スペ
クトルチャートである。
【図18】実施例7で得られたエチルビニルエーテル/
イソプロピルビニルエーテル共重合物の 1H−NMRチ
ャートである。
【図19】実施例7で得られたエチルビニルエーテル/
イソプロピルビニルエーテル共重合物の13C−NMRチ
ャートである。
【図20】実施例8で得られたイソブチルビニルエーテ
ル重合物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図21】実施例8で得られたイソブチルビニルエーテ
ル重合物の 1H−NMRチャートである。
【図22】実施例8で得られたイソブチルビニルエーテ
ル重合物の13C−NMRチャートである。
【図23】実施例9で得られた1−エトキシ−1−プロ
ペン重合物の赤外線吸収スペクトルチャートである。
【図24】実施例9で得られた1−エトキシ−1−プロ
ペン重合物の 1H−NMRチャートである。
【図25】実施例9で得られた1−エトキシ−1−プロ
ペン重合物の13C−NMRチャートである。
【図26】実施例10で得られたメトキシエチルビニル
エーテル重合物の赤外線吸収スペクトルチャートであ
る。
【図27】実施例10で得られたメトキシエチルビニル
エーテル重合物の 1H−NMRチャートである。
【図28】実施例10で得られたメトキシエチルビニル
エーテル重合物の13C−NMRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 延晃 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 ,R2 及びR3 はそれぞれ水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基を示し、それらはたがいに同一
    であっても異なっていてもよく、R4 は炭素数2〜4の
    アルキレン基、R5 は炭素数1〜10のアルキル基、m
    はその平均値が0〜10の数を示し、R1 〜R5 は構成
    単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよく、
    また構成単位中にR4 Oが複数ある場合には、複数のR
    4 Oは同一でも異なっていてもよい。)で表される構成
    単位を有し、分子中に不飽和結合、アセタール及びアル
    デヒド構造を含まず、かつ重量平均分子量が300〜3
    000であるポリビニルエーテル系化合物。
  2. 【請求項2】 一つの末端が一般式(II) 【化2】 (式中、R11,R21及びR31はそれぞれ水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基を示し、それらはたがいに同一
    であっても異なっていてもよく、R41は炭素数2〜4の
    アルキレン基、R51は炭素数1〜10のアルキル基、n
    はその平均値が0〜10の数を示し、複数のR41Oは同
    一であっても異なっていてもよい。)で表され、かつ残
    りの末端が一般式(III) 【化3】 (式中、R12,R22及びR32はそれぞれ水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基を示し、それらはたがいに同一
    であっても異なっていてもよく、R42は炭素数2〜4の
    アルキレン基、R52は炭素数1〜10のアルキル基、p
    はその平均値が0〜10の数を示し、複数のR42Oは同
    一であっても異なっていてもよい。)で表される構造を
    有する請求項1記載のポリビニルエーテル系化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(IV) 【化4】 (式中、R6 は炭素数1〜4のアルキル基を示し、構成
    単位毎に同一であっても異なっていてもよい。)で表さ
    れる構成単位を有する請求項1記載のポリビニルエーテ
    ル系化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(V) 【化5】 (式中、R6 は炭素数1〜4のアルキル基を示し、構成
    単位毎に同一であっても異なっていてもよく、kは重合
    度を示す。)で表される構造を有する請求項3記載のポ
    リビニルエーテル系化合物。
  5. 【請求項5】 重量平均分子量が400〜1000であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載のポリビニルエーテル
    系化合物。
  6. 【請求項6】 重量平均分子量/数平均分子量の比が1.
    05〜2.00である請求項1〜5のいずれかに記載のポ
    リビニルエーテル系化合物。
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