JPH06233817A - 無菌接合用医療チューブ - Google Patents

無菌接合用医療チューブ

Info

Publication number
JPH06233817A
JPH06233817A JP5023012A JP2301293A JPH06233817A JP H06233817 A JPH06233817 A JP H06233817A JP 5023012 A JP5023012 A JP 5023012A JP 2301293 A JP2301293 A JP 2301293A JP H06233817 A JPH06233817 A JP H06233817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
polyester
aseptic
polyvinyl chloride
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5023012A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Takara
真一 高良
Kenji Ishikawa
健次 石川
Osami Shinonome
修身 東雲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP5023012A priority Critical patent/JPH06233817A/ja
Publication of JPH06233817A publication Critical patent/JPH06233817A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス転移温度が0℃以下の熱可塑性ポリエス
テルからなる無菌接合用医療チューブ。 【効果】無菌接合において良好な挙動を示し、その生産
性・安全性もすぐれているので、無菌接合用医療チュー
ブとして最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、輸液剤など医療
分野において扱われる液体を搬送するのに適したチュー
ブ(連結管)に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】採血、
輸血、輸液などの医療行為において用いられるチューブ
の素材には、安全性・衛生性・柔軟性・透明性・耐熱性
などの一般的性質に加えて、最近ではチューブ内への外
界からの微生物の侵入を防ぎつつ、2本のチューブを接
合するいわゆる「無菌接合」システムへの適用性が要求
されている。この無菌接合は例えば特公昭61−305
82号にも記載されている如く、「各チューブの軸線を
横切る方向に第1及び第2の熱可塑性チューブを相互に
接続する方法であって、加熱した切断表面を有する切断
手段を用いて該チューブを切断して該加熱した切断表面
と各々の該チューブの横断面との間に連続的溶融シール
を形成し、それにより該チューブと外部の間にシールを
保持し、そして該チューブのそれぞれの溶融端部を相互
に接合して該シールを保持しながら該チューブ間に接続
を形成する」ことによって行われるのが通常である。す
なわち、該システムに適用され得るチューブは熱可塑性
ポリマーであるという要件のほか、生じた接合部(接合
は「突き合わせ接合」の状態となる)の接着強度が実用
に耐える程度に大きいことが必要となる。
【0003】医療用チューブとして最も汎用的な軟質ポ
リ塩化ビニル製チューブはこれらの各要件を満たすた
め、必然的に該システムには専ら軟質ポリ塩化ビニルが
使われているが、軟質ポリ塩化ビニルでは耐低温性の不
足、可塑剤の溶出、廃棄時の処理などにおける問題を指
摘され、他の材質への転換が要求されている一方で、そ
の柔軟性・透明性・耐熱性などにおける良好な性質故に
広く使われる現状もあり、「非ポリ塩化ビニル系材質で
あってかつポリ塩化ビニル製チューブとも無菌接合可能
なチューブ」(該非ポリ塩化ビニル製チューブ同士が無
菌接合可能である必要性のあることは言うまでもない)
が求められている。しかしながら、多くの材質はこの要
件を満たすことができないため、無菌接合用医療チュー
ブに適用できないのが実情である。
【0004】
【問題を解決するための課題】本発明者らは上記状況に
鑑み、それ自身同士のみならずポリ塩化ビニル製チュー
ブとも無菌接合できる非ポリ塩化ビニル製チューブを提
供するという課題に取り組んだ結果、ガラス転移温度
(以下Tgと略す)が0℃以下の熱可塑性ポリエステルか
らなるチューブが目的に適うことを見い出し、本発明を
なすに至った。
【0005】本発明において熱可塑性ポリエステルは通
常公知の線状ポリエステル形成性成分からなるポリマー
のうちTgが0℃以下のものを指し、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸(水添
物が好ましい)、テレフタル酸、イソフタル酸、ナトリ
ウム−5―スルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸などの低分子ジカルボン酸またはそのアルキルエステ
ル類、エチレングリコール、トリメチレングリコール、
プロピレングリコール1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−
デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,
2−ビス(p−β−ヒドロキシエチルフェニル)プロパ
ン、ビス(p−β−ヒドロキシエチルフェニル)スルホ
ンなどの低分子グリコール類、ε−ヒドロキシカプロン
酸のごとき低分子オキシ酸、ε−カプロラクトンのごと
き低分子ラクトン類、末端にエステル形成性官能基(カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル
基など)を有するポリエーテル類例えばポリエチレンオ
キシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド-
プロピレンオキシドコポリマー、ポリテトラメチレンオ
キシド(ポリテトラヒドロフラン)などを生成するポリ
エステルのガラス転移温度が0℃以下となるように適宜
組み合わせて、通常公知のエステル化(エステル交
換)、重縮合などの手法の適用によって得られる。一般
には芳香族成分が多いほど(脂肪族成分が少ないほど)
ハードセグメントが多くなるのでTgが高くなり、ポリエ
ーテルのごとき柔軟な成分(ソフト成分)の導入はTgを
低下させるのに大きな効果がある(ポリエーテルはその
数平均分子量が500〜10,000さらに好ましくは
800〜8,000程度であることが均一なポリエステ
ルが得られるという意味で薦められる)。また、「熱可
塑性」が保たれる範囲で、三官能基以上の化合物例えば
トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、などの成分を導入してもよ
いことは言うまでもない。
【0006】本発明のチューブ材質であるポリエステル
のTgが0℃以下である理由は、ポリエステルのTgが0℃
を越えると無菌接合で良好な接合面が形成されなかった
り、特に軟質ポリ塩化ビニルチューブとの無菌接合にお
いて十分な接着強度が得られなかったり(ポリ塩化ビニ
ルとの相溶性が低下するためと考えられる)、耐低温性
が得られなかったりすることによるが、チューブ自体の
柔軟性という意味から好ましくはTgが−20℃以下であ
ることがよい。そして、チューブを形成するポリエステ
ルは成型性・強度などの点からフェノール/sym−テ
トラクロロエタンの等重量混合溶媒中25℃で測定した
固有粘度が0.4〜5.0さらに好ましくは0.5〜4.0
であることがよい。
【0007】本発明のチューブは通常公知の溶融押出法
で製造される。溶融温度は熱可塑性ポリエステルの流動
開始温度(通常80〜200℃の範囲にある)より10
〜50℃高い温度であることが好ましい。また、用途に
よって異なるが、チューブは円形断面であって、外径2
〜10mm、肉厚0.3〜2mmが一般的である。なお、本
発明の趣旨を損なわない範囲で、耐熱剤、耐候剤、顔料
などを添加しても差し支えない。
【0008】また、本発明の医療チューブには、(a)
本発明における低Tgポリエステルと他の重合体例えば高
Tgポリエステル(Tgが0℃を超えるもの)、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル系コポリマ
ー、塩化ビニル−ウレタン系コポリマーなどとの重合体
組成物、(b)本発明における低Tgポリエステルと上記
例示の重合体との多層チューブ(例えば本発明における
低Tgポリエステルを内層、外層または中間層とし高Tgポ
リエステルを内層および/または外層とする2層あるい
は3層構造のチューブ)、(c)本発明における低Tgポ
リエステルの2種以上の組成物からなるチューブ、
(d)本発明における低Tgポリエステルの2種以上から
なる多層チューブも「無菌接合」可能な範囲のものは含
まれる。
【0009】加工時や使用時のブロッキングを抑制した
り、操作性を良好にしたりする目的で、チューブの内面
や外面を粗面化(エンボス加工)すること、ブロッキン
グ防止剤・スリップ剤を添加することなども行われ得
る。
【0010】また、本発明のチューブと無菌接合される
チューブ(相手のチューブ)としては、(A)本発明の
チューブ、(B)ポリ塩化ビニル製チューブ、例えばジ
−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−デシルフタ
レート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、ブ
チリルトリ−n−ヘキシルシトレート、ポリエステルな
どを可塑剤として含有するポリ塩化ビニル、エチレン酢
酸ビニルコポリマー変性ポリ塩化ビニル、ポリウレタン
変性ポリ塩化ビニルなどからなるチューブ、(C)高Tg
(Tgが0℃を超える)ポリエステルチューブ、などが適
用され得る。
【0011】本発明の医療チューブの用途としては、血
液またはその成分、培地、緩衝液、輸液剤、腹膜透析液
などの搬送が挙げられる。
【0012】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。
【0013】実験方法 (1)ポリエステルの合成 アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオールおよび両末端がヒ
ドロキシル基で数平均分子量が2,000のポリテトラ
メチレンオキシドを所定量撹拌機付き重合容器に仕込
み、テトラ−n−ブチルチタネートをジカルボン酸成分
1モルに対して0.2×10-4モル加えて常圧下150
〜200℃でエステル交換反応を3〜4時間行った。次
いで系を徐々に減圧して1時間で0.1Torrに達せし
め、230℃で2.5〜3.5時間の重縮合反応を行い、
各種組成のポリエステルを得た。
【0014】(2)ポリエステルの物性測定 ウベローデ型粘度計を用い、25℃において、フェノー
ル/sym−テトラクロロエタンの等重量混合溶媒中で
の固有粘度(η)を測定した。また、マックサイエンス
社製DSC3100型示差走査熱量計により、昇温速度10℃/
minでTgを測定した。
【0015】(3)ポリエステル製チューブの成形 ポリエステルを210〜220℃で溶融し、チューブダ
イから押し出して内径3.0mmφ、外径4.4mmφのチュ
ーブとした。
【0016】(4)無菌接合テスト デュポン社製SCD(無菌接合装置)を用い、ウェファ
ー温度240〜300℃、時間10〜20秒の条件で
(イ)ポリエステルチューブ同士および(ロ)ポリエス
テルチューブと軟質ポリ塩化ビニル製チューブ(55ph
rのジ−2−エチルヘキシルフタレートを含む。径はポ
リエステルチューブと同じ)の「突き合わせ接合」テス
トを行い、得られた接合チューブについて引張試験機を
用いて接合強度を測定した(表1中の接合強度は上記温
度および時間の範囲で得られた接合チューブの接合強度
の最大値である)。
【0017】(5)安全性試験 上述の方法で成形したポリエステル製チューブについ
て、日本薬局方第12改正に記載の一般試験法の「輸液
用プラスチック容器試験」を行った。
【0018】実験結果 第1表に実験結果を示した。合成したポリエステルはす
べて、前述の条件でチューブに成形することができた。
【0019】低Tgポリエステルでは、当該ポリエステル
チューブ同士の接合性のみならず、ポリ塩化ビニルチュ
ーブとの接合性も実用的な領域にあった。
【0020】また、当該ポリエステルチューブはいずれ
も、日本薬局方の「輸液用プラスチック容器試験」に合
格した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上に示したごとく、本発明のポリエス
テルチューブは無菌接合において良好な挙動を示し、そ
の生産性・安全性もすぐれているので、無菌接合用医療
チューブとして最適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が0℃以下の熱可塑性ポリ
    エステルからなる無菌接合用医療チューブ。
JP5023012A 1993-02-10 1993-02-10 無菌接合用医療チューブ Pending JPH06233817A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5023012A JPH06233817A (ja) 1993-02-10 1993-02-10 無菌接合用医療チューブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5023012A JPH06233817A (ja) 1993-02-10 1993-02-10 無菌接合用医療チューブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06233817A true JPH06233817A (ja) 1994-08-23

Family

ID=12098586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5023012A Pending JPH06233817A (ja) 1993-02-10 1993-02-10 無菌接合用医療チューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06233817A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141827A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Yoshinobu Katada 輸液チューブ、薬液投与セット及び連結用アダプタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141827A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Yoshinobu Katada 輸液チューブ、薬液投与セット及び連結用アダプタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2337307T5 (es) Lámina multicapa y procedimiento para su fabricación
KR900005077B1 (ko) 다층 플라스틱 적층구조물
JP6890587B2 (ja) シーラントフィルム及びその製造方法
JP4925555B2 (ja) ポリグリコール酸系樹脂組成物およびその成形物
US4459400A (en) Poly(ester-amide) compositions
WO2008075639A1 (ja) プレフィルドシリンジ
AU750299B2 (en) Polyester resin compositions
US8178647B2 (en) Copolyester ether elastomer compositions and methods of making copolyester ether elastomer compositions
US20120048380A1 (en) Tubing and Methods of Making Tubing Comprising Copolyester Ether Elastomer Compositions
JPH06233817A (ja) 無菌接合用医療チューブ
JPS5932308B2 (ja) 積層成形体
JPH0671825A (ja) 包装用積層体
JPH0243628B2 (ja) Purasuchitsukusekisokozotaioyobyoki
US20220250362A1 (en) Multilayer sheet
JPH0160419B2 (ja)
JP2766496B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0587549B2 (ja)
EP0379824A1 (en) Blends of poly(ethylene terephthalate) and 4,4'-biphenyldicarboxylic acid polyesters
JP3449820B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる食品用フイルム
JPS6238366B2 (ja)
WO2023183732A1 (en) Multicomponent film
JPS6271622A (ja) 多層二軸延伸ボトルの製造方法
JP2001158071A (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP3706665B2 (ja) 自己接着性フィルムまたはシート
JPH06319785A (ja) 血液バッグ用基材