JPH0623203B2 - 安定化キトサン - Google Patents

安定化キトサン

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JPH0623203B2
JPH0623203B2 JP21722586A JP21722586A JPH0623203B2 JP H0623203 B2 JPH0623203 B2 JP H0623203B2 JP 21722586 A JP21722586 A JP 21722586A JP 21722586 A JP21722586 A JP 21722586A JP H0623203 B2 JPH0623203 B2 JP H0623203B2
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真也 土田
隆徳 山南
和重 家田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は安定化キトサンに関し、更に詳しくは、水溶
液、粉末あるいは成形物の状態で耐着色性に優れたキト
サンを提供することを目的とする。
(従来の技術) 従来、キチンを脱アセチル化して得られるキトサンは公
知であり、そのユニークな性質を利用して種々の分野へ
の応用が試みられている。
例えば、キトサンは水処理剤として実用化されていると
ともに、塗料等の増粘剤、分散剤、被膜形成剤、化粧品
添加剤等として有望であると云われている。これらの種
々の用途にキトサンを使用する場合には、キトサンを水
または水性溶剤中に溶解する必要があり、そのために一
般に酸によってキトサンを水中に溶解する方法が行われ
ているが、キトサンは非常に高分子量であるために酸水
溶液に溶解すると、その水溶液はキトサン濃度1重量%
程度でも粘度が1,000cps以上となり、増粘剤とし
ての用途ではよいが、その他の用途では取扱いが困難で
あり、また高濃度のキトサン水溶液が得られないことか
ら種々の問題が生じている。
このようなキトサン水溶液の高粘度の問題を解決する方
法として、キトサンを酸化剤によって酸化分解して低分
子量化する方法が知られており、この方法によれば10
重量%以上という高濃度のキトサン水溶液を提供するこ
とができる。
(発明が解決しようとしている問題点) 上記方法によれば、比較的低粘度で高濃度のキトサン水
溶液を提供し得るが、この低分子量キトサンは、製造直
後は未着色であるが、時間の経過とともに黄色〜褐色に
着色するという問題があり、種々の用途で問題となって
いる。またこのようなキトサン水溶液からはキトサンを
析出させて粉末状キトサンあるいはフィルムや糸等の成
形物ととされる場合も多いが、このような場合において
も同様に着色の問題が生じている。
従って長期間経過しても着色という問題を生じないキト
サン水溶液、粉末あるいは成形物が要望されている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は上述の如き従来技術の問題点を解決すべく鋭
意研究の結果本発明に到達した。
すなわち、本発明は、低分子量キトサンおよびアルデヒ
ド基に対して反応性を有する化合物からなる安定化キト
サンである。
次に本発明を更に詳細に説明する。
本発明において使用する低分子量キトサンとは、例え
ば、特開昭54−148890号公報や特開昭60−1
86504号公報に開示の如く、キチンを脱アセチル化
して得られるキトサンを、水中に分散させ、これに過酸
化水素や塩素等の酸化剤を加えて酸化分解することによ
り得られるものであり、このような方法によれば、その
酸化分解の条件を制御することによって任意の分子量の
キトサンが得られるが、本発明において好ましい低分子
量キトサンは、特にその分子量が2,000〜100,
000のキトサンである。
以上の如き低分子量キトサンは、例えば、ギ酸、酢酸、
酪酸等の有機酸や塩酸、硝酸等の無機酸の希水溶液に可
溶で、それ程粘度を上げることなく、例えば、10%重
量以上の濃度で溶解するものであるが、このような低分
子量キトサンの水溶液、粉末あるいは成形物は放置する
と徐々に着色して黄色から褐色となるので、種々の用途
に不都合となるものである。
本発明者の詳細な研究によれば、上記の如き低分子量キ
トサンの着色機構は不明であるが、低分子量キトサンに
特定の化合物、すなわちアルデヒド基に対して反応性を
有する化合物を添加することにより十分に着色を抑制あ
るいは防止できることを知見した。
本発明で使用するアルデヒド基に対して反応性を有する
化合物は、アルデヒド基と反応したりあるいは付加した
りする如く、アルデヒド基に対して何らか作用をする化
合物であればよく、例えばヒドロキシルアミン、ヒドラ
ジドあるいはそれらの誘導体、還元性硫黄酸化物および
メルカプト化合物あるいはそれらの誘導体や塩等が好ま
しく、更に具体的な例としては、ホルムヒドロキサム
酸、アセトヒドロキサム酸、ベンズヒドロキサム酸等の
如きヒドロキサム酸、ヒドロキシルアミン、亜ニチオン
酸、亜硫酸、二酸化硫黄、チオ硫酸、ピロ亜硫酸、シス
ティン、N−アセチルシステイン、チオグリコール酸、
チオオグリコール、チオグリセリン、メルカプトコハク
酸、β−メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸、ア
セトヒドラジド、ジメチルアミノアセトヒドラジド、ベ
ンズヒドラジドまたはそれらの水溶性塩の1種またはそ
れらの混合物が挙げられる。
以上の如き特定のアルデヒド基に対して反応性を有する
化合物は、上記の低分子量キトサン100重量部あたり
約0.1〜2重量部の割合で加えるのが好ましく、約
0.1重量部未満の量では本発明の目的達成が不十分で
あり、一方2重量部以上添加してもそれ以上の効果の向
上はみられないので不経済である。
以上が本発明の基本的な態様であるが、本発明の好まし
い態様の1例は、低分子量キトサンおよびアルデヒド基
に対して反応性を有する化合物が酸の水溶液中に溶解し
ている水溶液の状態である。この水溶液は、従来公知の
方法によって得られた低分子量キトサンと前記のアルデ
ヒド基に対して反応性を有する化合物とを、キトサンの
溶解媒体として従来公知の酸の水溶液に溶解することに
よって得られる。この場合には、水溶液中におけるアル
デヒド基に対して反応性を有する化合物の濃度は、低分
子量キトサンの濃度によって変化するので、アルデヒド
基に対して反応性を有する化合物の好ましい水中濃度は
一般的には10〜10,000ppmであり、より好まし
くは500〜5,000ppmである。
また低分子量キトサンの酸の水溶液は、従来公知の方法
で低分子量キトサンを得る方法において得られる低分子
量キトサンのアルカリ水分散液中に、酸と前記アルデヒ
ド基に対して反応性を有する化合物を加えることによっ
ても得られる。
また本発明の別の実施態様は上記の安定化された低分子
量キトサンの水溶液をアルカリによって析出させ、必要
に応じて乾燥して粉末にした状態でもよいものであり、
更にこのような粉末の再溶解水溶液や前記の水溶液から
形成したフィルム、糸、チューブその他の成形物でもよ
いものである。
(作用・効果) 以上の如き本発明によれば、本発明の低分子量キトサン
の水溶液、粉末あるいは成形物は着色に対して非常に安
定であり、長期間保存しても着色する傾向が少なく、非
常に安定した品質を示す。従って従来技術における低分
子量キトサンの着色という問題は十分に解決された。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部または%とあるのは特に断りのない限り重
量基準である。
実施例1 キトサン(平均分子量=9,000)濃度10%および
酢酸濃度10%の低分子量キトサン水溶液(25℃、粘度
45cps)を調製した。これに亜硫酸水素ナトリウムを下
記第1表の所定の濃度になるよう添加して、室温に放置
し、キトサン水溶液の着色の経時変化をガードナー色数
の変化で追跡したところ下記第1表の結果を得た。
実施例2 キトサン(平均分子量=20,000)濃度10%およ
びヒドロキシ酢酸濃度10%の低分子量キトサン水溶液
(25℃、粘度500cp)を調製した。これに硫酸ヒドロキ
シルアミンを、第2表の所定の濃度になるよう添加して
室温に放置、実施例1と同様に上記低分子量キトサン水
溶液のガードナー色数の変化を求めたところ、下記第2
表の結果を得た。
実施例3 キトサン(平均分子量=18,000)濃度10%およ
び酢酸濃度10%の低分子量キトサン水溶液(25℃、粘
度450cp)を調製した。これに各種のアルデヒド基に対
して反応性を有する化合物を、500ppmと1,000p
pm濃度にるように添加し、実施例1と同様にして上記低
分子量キトサン水溶液のガードナー色数の変化を測定し
たところ、下記第3表の結果を得た。
実施例4 実施例2で調製した安定化低分子量キトサン水溶液をガ
ラス板上にキャストして乾燥し、本発明のフイルム状の
安定化キトサンを得た。このフイルムは室温で30日間
放置しても殆ど着色は認められなかった。これに対し、
本発明によらないで同様に成形したフイルムは同様の条
件下で著しく着色した。
実施例5 キトサン(平均分子量=20,000)100部と水1
50部中に撹拌して溶解しながら、この中に亜硫酸水素
ナトリウム1部を加え、30分間室温で撹拌した。濾過
および水性し乾燥して本発明の安定化キトサン粉末を得
た。この粉末は室温で6箇月放置しても殆ど着色しなか
ったのに対し、本発明によらないで同様に調製した粉末
は室温で6カ月放置すると黄色から褐色に変色した。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低分子量キトサンおよびアルデヒド基に対
    して反応性を有する化合物からなる安定化キトサン。
  2. 【請求項2】酸の水溶液の状態である特許請求の範囲第
    (1)項に記載の安定化キトサン。
  3. 【請求項3】粉末状である特許請求の範囲第(1)項に記
    載の安定化キトサン。
  4. 【請求項4】成形物状である特許請求の範囲第(1)項に
    記載の安定化キトサン。
  5. 【請求項5】アルデヒド基に対して反応性を有する化合
    物が、ヒドロキシルアミン、ヒドラジド、還元性硫黄酸
    化物または水溶性メルカプタン化合物あるいはそれらの
    誘導体または塩である特許請求の範囲第(1)項に記載の
    安定化キトサン。
  6. 【請求項6】アルデヒド基に対して反応性を有する化合
    物が、ヒドロキサム酸、ヒドロキシルアミン、ヒドラジ
    ド、亜ニチオン酸、亜硫酸、二酸化硫黄、チオ硫酸、ピ
    ロ亜硫酸、システィン、チオグリコール酸あるいはそれ
    らの塩である特許請求の範囲第(1)項に記載の安定化キ
    トサン。
  7. 【請求項7】ヒドロキサム酸が、ホルムヒドロキサム
    酸、アセトヒドロキサム酸またはベンズヒドロキサム酸
    である特許許請求の範囲第(6)項に記載の安定化キトサ
    ン。
  8. 【請求項8】ヒドラジドが、アセトヒドラジド、ジメチ
    ルアミノアセトヒドラジドまたはベンズヒドラジドであ
    る特許請求の範囲第(6)項に記載の安定化キトサン。
  9. 【請求項9】キトサンの分子量が、2,000〜10
    0,000である特許請求の範囲第(1)項に記載の安定
    化キトサン。
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