JP2898001B2 - 界面活性剤含有組成物の安定化 - Google Patents
界面活性剤含有組成物の安定化Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カチオン化ヘテロ多糖S−194を用いるア
ニオン系界面活性剤含有組成物の安定化方法,カチオン
化ヘテロ多糖S−194を成分の一種とするアニオン系界
面活性剤含有組成物用の安定化剤,カチオン化ヘテロ多
糖S−194を含有する安定化されたアニオン系界面活性
剤含有組成物,カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造方
法及び部分的にカチオン化されたヘテロ多糖S−194に
関する。
ニオン系界面活性剤含有組成物の安定化方法,カチオン
化ヘテロ多糖S−194を成分の一種とするアニオン系界
面活性剤含有組成物用の安定化剤,カチオン化ヘテロ多
糖S−194を含有する安定化されたアニオン系界面活性
剤含有組成物,カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造方
法及び部分的にカチオン化されたヘテロ多糖S−194に
関する。
ヘテロ多糖S−194は、特開昭58−78597号公報におい
て詳述されているように、純粋培養された微生物アルカ
リゲネス(Alcaligenes)ATCC31961が醗酵過程で菌体外
に蓄積する陰イオン性の高分子多糖類である。その構成
単糖及び構成比は、グルコース:ラムノース:グルクロ
ン酸=4:1:1である。ヘテロ多糖S−194は、極めてシュ
ードプラスチックな高粘度を示し、増粘性,高い懸濁安
定性及び特別な流動学的性質を有するとともに、優れた
熱・剪断・酵素安定性を有している。そのために、各種
の分野で広範囲に用いられることが期待されている。
て詳述されているように、純粋培養された微生物アルカ
リゲネス(Alcaligenes)ATCC31961が醗酵過程で菌体外
に蓄積する陰イオン性の高分子多糖類である。その構成
単糖及び構成比は、グルコース:ラムノース:グルクロ
ン酸=4:1:1である。ヘテロ多糖S−194は、極めてシュ
ードプラスチックな高粘度を示し、増粘性,高い懸濁安
定性及び特別な流動学的性質を有するとともに、優れた
熱・剪断・酵素安定性を有している。そのために、各種
の分野で広範囲に用いられることが期待されている。
しかしながら、ヘテロ多糖S−194は、より広範囲に
用いられることが期待されているにもかかわらず、各種
の欠点を有しているために適用できない分野が数多く存
在し、商業上大きな問題点となっている。例えば、ヘテ
ロ多糖S−194水溶液は白濁し透明性が悪いこと,腐敗
しやすいこと,高温保存では見掛け粘度が大きく上昇し
て系の粘性が大幅に変化すること,アニオン系界面活性
剤の存在下では本来の粘度を発現せず、特に15%以上の
アニオン系界面活性剤を含有する組成物中では塩析する
か又は不溶であり、系中にヘテロ多糖S−194粒子とし
て存在し、アニオン系界面活性剤含有組成物への増粘・
懸濁安定性能を発揮できないことなどが挙げられる。
用いられることが期待されているにもかかわらず、各種
の欠点を有しているために適用できない分野が数多く存
在し、商業上大きな問題点となっている。例えば、ヘテ
ロ多糖S−194水溶液は白濁し透明性が悪いこと,腐敗
しやすいこと,高温保存では見掛け粘度が大きく上昇し
て系の粘性が大幅に変化すること,アニオン系界面活性
剤の存在下では本来の粘度を発現せず、特に15%以上の
アニオン系界面活性剤を含有する組成物中では塩析する
か又は不溶であり、系中にヘテロ多糖S−194粒子とし
て存在し、アニオン系界面活性剤含有組成物への増粘・
懸濁安定性能を発揮できないことなどが挙げられる。
また、特開昭63−268702号公報には、ヘテロ多糖S−
194の完全誘導四級アンモニウム塩が開示されている
が、この塩は非水溶性であり、アニオン系界面活性剤含
有組成物における性能については全く検討されていな
い。
194の完全誘導四級アンモニウム塩が開示されている
が、この塩は非水溶性であり、アニオン系界面活性剤含
有組成物における性能については全く検討されていな
い。
本発明者等は、ヘテロ多糖S−194をカチオン化する
ことにより、上述の欠点を改善し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
ことにより、上述の欠点を改善し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明はカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
るアニオン系界面活性剤含有組成物の安定化方法,カチ
オン化ヘテロ多糖S−194を成分の一種とするアニオン
系界面活性剤含有組成物用の安定化剤,カチオン化ヘテ
ロ多糖S−194を含有する安定化されたアニオン系界面
活性剤含有組成物さらにカチオン化ヘテロ多糖S−194
の製造方法及び部分的にカチオン化されたヘテロ多糖S
−194に関する。
るアニオン系界面活性剤含有組成物の安定化方法,カチ
オン化ヘテロ多糖S−194を成分の一種とするアニオン
系界面活性剤含有組成物用の安定化剤,カチオン化ヘテ
ロ多糖S−194を含有する安定化されたアニオン系界面
活性剤含有組成物さらにカチオン化ヘテロ多糖S−194
の製造方法及び部分的にカチオン化されたヘテロ多糖S
−194に関する。
本発明においてアニオン系界面活性剤含有組成物の安
定化に用いられるカチオン化ヘテロ多糖S−194は、ヘ
テロ多糖S−194が部分的あるいは完全にカチオン化さ
れたものであるが、N含量が0.6%以上の場合に特に優
れた効果が得られる。
定化に用いられるカチオン化ヘテロ多糖S−194は、ヘ
テロ多糖S−194が部分的あるいは完全にカチオン化さ
れたものであるが、N含量が0.6%以上の場合に特に優
れた効果が得られる。
カチオン化ヘテロ多糖S−194は、例えば水溶液,ス
ラリー及び溶媒溶液,溶媒スラリーまたは溶媒懸濁状態
でヘテロ多糖S−194とカチオン化剤とを均一に混合す
ることにより、容易に製造することができる。反応温度
は室温でもよいが、加熱により反応速度を速めることが
できるので約10℃〜約90℃の範囲で任意に選択すること
ができる。また、水酸化ナトリウム等のアルカリ性触媒
を反応促進のために使用することもできる。反応後、ア
ルカリ性触媒を酢酸,硫酸等の酸で中和してもよい。
ラリー及び溶媒溶液,溶媒スラリーまたは溶媒懸濁状態
でヘテロ多糖S−194とカチオン化剤とを均一に混合す
ることにより、容易に製造することができる。反応温度
は室温でもよいが、加熱により反応速度を速めることが
できるので約10℃〜約90℃の範囲で任意に選択すること
ができる。また、水酸化ナトリウム等のアルカリ性触媒
を反応促進のために使用することもできる。反応後、ア
ルカリ性触媒を酢酸,硫酸等の酸で中和してもよい。
カチオン化剤としては、以下のような化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。例えば、塩
化ヘキサメトニウム,塩化デカメトニウム,フェニルト
リメチルアンモニウムクロライド,ベンジルトリメチル
アンモニウムクロライド,テトラノルマルブチルアンモ
ニウムクロライド,テトラメチルアンモニウムクロライ
ド,2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライドなどである。特に有用な
化合物は、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドである。
れるが、これらに限定されるものではない。例えば、塩
化ヘキサメトニウム,塩化デカメトニウム,フェニルト
リメチルアンモニウムクロライド,ベンジルトリメチル
アンモニウムクロライド,テトラノルマルブチルアンモ
ニウムクロライド,テトラメチルアンモニウムクロライ
ド,2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライドなどである。特に有用な
化合物は、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドである。
本発明で用いられるカチオン化ヘテロ多糖S−194は
反応後の状態で用いても良いが、好ましくは、溶液系で
あれば溶媒等で沈澱を形成させた後、懸濁系であればそ
のまま濾過した後、乾燥し粉末状にして用いるほうが良
い。
反応後の状態で用いても良いが、好ましくは、溶液系で
あれば溶媒等で沈澱を形成させた後、懸濁系であればそ
のまま濾過した後、乾燥し粉末状にして用いるほうが良
い。
本発明のアニオン系界面活性剤を含有する組成物用の
安定化剤は、カチオン化ヘテロ多糖S−194を成分の一
種として含有し、さらに、カチオン化ヘテロ多糖S−19
4の増粘・懸濁安定性を阻害しないものであれば他の成
分として含有してよい。例えば、でんぷん,天然ガム,
加工ガム,合成ポリマー等が挙げられる。
安定化剤は、カチオン化ヘテロ多糖S−194を成分の一
種として含有し、さらに、カチオン化ヘテロ多糖S−19
4の増粘・懸濁安定性を阻害しないものであれば他の成
分として含有してよい。例えば、でんぷん,天然ガム,
加工ガム,合成ポリマー等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、以下のようなものが
挙げられるが、本発明におけるアニオン系界面活性剤含
有組成物に含有されるものは必ずしもこれらに限定され
るものではない。例えば、脂肪酸塩のようなカルボン酸
塩型活性剤,ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮
合物のようなスルホン酸塩型活性剤,アルキル硫酸塩の
ような硫酸エステル塩型活性剤またはリン酸塩のような
リン酸エステル塩型活性剤などである。
挙げられるが、本発明におけるアニオン系界面活性剤含
有組成物に含有されるものは必ずしもこれらに限定され
るものではない。例えば、脂肪酸塩のようなカルボン酸
塩型活性剤,ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮
合物のようなスルホン酸塩型活性剤,アルキル硫酸塩の
ような硫酸エステル塩型活性剤またはリン酸塩のような
リン酸エステル塩型活性剤などである。
本発明によれば、カチオン化ヘテロ多糖S−194を用
いることにより、あらゆるアニオン系界面活性剤含有組
成物に増粘・懸濁安定剤を付与することが可能となり、
特に15%以上のアニオン系界面活性剤を含有する組成物
中で顕著な効果を得ることができる。例えば、クリーナ
ー分野,農薬分野,石炭スラリー分野,染料・顔料・塗
料・インク分野,ヘアケア製品分野等が挙げられる。
いることにより、あらゆるアニオン系界面活性剤含有組
成物に増粘・懸濁安定剤を付与することが可能となり、
特に15%以上のアニオン系界面活性剤を含有する組成物
中で顕著な効果を得ることができる。例えば、クリーナ
ー分野,農薬分野,石炭スラリー分野,染料・顔料・塗
料・インク分野,ヘアケア製品分野等が挙げられる。
さらにカチオン化ヘテロ多糖S−194は、長期間保存
を必要とする場合、色を重視する場合、多糖類の細菌に
よる分解を嫌う場合にも有用である。
を必要とする場合、色を重視する場合、多糖類の細菌に
よる分解を嫌う場合にも有用である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるべきもので
はない。なお、N含量測定は2400CHN元素分析計(パー
キンエルマー社製)を用いて行った。また、粘度測定は
BL型ブルックフィールド粘度計(東京計器製作所製)を
用いて25℃,60rpmで行った。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるべきもので
はない。なお、N含量測定は2400CHN元素分析計(パー
キンエルマー社製)を用いて行った。また、粘度測定は
BL型ブルックフィールド粘度計(東京計器製作所製)を
用いて25℃,60rpmで行った。
実施例1 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 テトラノルマルブチルアンモニウムクロライド2gを蒸
留水100gに溶解した。一方、ヘテロ多糖S−194(K1A11
2,ケルコ社製)2gを蒸留水100gに溶解した。この溶液
に、前述のアンモニウム溶液を撹拌下添加した。室温で
1時間の混合処理後、イソプロパノール400mlを加えて
沈澱を生成させ、沈澱物を乾燥粉砕してカチオン化ヘテ
ロ多糖S−194粉末2.0gを得た。N含量は0.60%であっ
た。1.0%水溶液の粘度は1680cpsであった。この溶液
は、未反応のヘテロ多糖S−194の1.0%水溶液と比較し
て透明性を優れていた。
留水100gに溶解した。一方、ヘテロ多糖S−194(K1A11
2,ケルコ社製)2gを蒸留水100gに溶解した。この溶液
に、前述のアンモニウム溶液を撹拌下添加した。室温で
1時間の混合処理後、イソプロパノール400mlを加えて
沈澱を生成させ、沈澱物を乾燥粉砕してカチオン化ヘテ
ロ多糖S−194粉末2.0gを得た。N含量は0.60%であっ
た。1.0%水溶液の粘度は1680cpsであった。この溶液
は、未反応のヘテロ多糖S−194の1.0%水溶液と比較し
て透明性を優れていた。
実施例2 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)4gを蒸留水100gに溶解した。一
方、ヘテロ多糖S−194(K1A112,ケルコ社製)2gを蒸留
水100gに溶解した。この溶液に、前述のアンモニウム溶
液を攪拌下添加した。室温で1時間の混合処理後、イソ
プロピパノール400mlを加えて沈澱を生成させ、沈澱物
を乾燥粉砕してカチオン化ヘテロ多糖S−194粉末1.9g
を得た。N含量は0.41%であった。1.0%水溶液の粘度
は1810cpsであった。この溶液も、実施例1と同様に透
明性が優れていた。
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)4gを蒸留水100gに溶解した。一
方、ヘテロ多糖S−194(K1A112,ケルコ社製)2gを蒸留
水100gに溶解した。この溶液に、前述のアンモニウム溶
液を攪拌下添加した。室温で1時間の混合処理後、イソ
プロピパノール400mlを加えて沈澱を生成させ、沈澱物
を乾燥粉砕してカチオン化ヘテロ多糖S−194粉末1.9g
を得た。N含量は0.41%であった。1.0%水溶液の粘度
は1810cpsであった。この溶液も、実施例1と同様に透
明性が優れていた。
実施例3 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)4gを蒸留水100gに溶解した。一
方、ヘテロ多糖S−194(K1A112,ケルコ社製)2gを、Na
OH2gを添加した蒸留水100gに溶解した。この溶液に、前
述のアンモニウム溶液を撹拌下添加した。室温で1時間
の混合処理後、硫酸で中和し、イソプロパノール400ml
を加えて沈澱を生成させ、沈澱物を乾燥粉砕してカチオ
ン化ヘテロ多糖S−194粉末2.1gを得た。N含量は0.73
%であった。1.0%水溶液の粘度は2130cpsであった。こ
の溶液も、実施例1と同様に透明性が優れていた。
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)4gを蒸留水100gに溶解した。一
方、ヘテロ多糖S−194(K1A112,ケルコ社製)2gを、Na
OH2gを添加した蒸留水100gに溶解した。この溶液に、前
述のアンモニウム溶液を撹拌下添加した。室温で1時間
の混合処理後、硫酸で中和し、イソプロパノール400ml
を加えて沈澱を生成させ、沈澱物を乾燥粉砕してカチオ
ン化ヘテロ多糖S−194粉末2.1gを得た。N含量は0.73
%であった。1.0%水溶液の粘度は2130cpsであった。こ
の溶液も、実施例1と同様に透明性が優れていた。
実施例4 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 温度計,撹拌機及び還流冷却器を備えた三ッ口フラス
コに下記の反応体を入れた。
コに下記の反応体を入れた。
反応体を撹拌下、50〜55℃に加熱して、約4時間反応
した。室温まで冷却し硫酸で中和し、吸引濾過後、イソ
プロパノールで洗浄し乾燥粉砕してカチオン化ヘテロ多
糖S−194粉末114gを得た。N含量は1.04%であった。
1.0%水溶液の粘度は2070cpsであった。この溶液も、実
施例1と同様に透明性が優れていた。
した。室温まで冷却し硫酸で中和し、吸引濾過後、イソ
プロパノールで洗浄し乾燥粉砕してカチオン化ヘテロ多
糖S−194粉末114gを得た。N含量は1.04%であった。
1.0%水溶液の粘度は2070cpsであった。この溶液も、実
施例1と同様に透明性が優れていた。
実施例5 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)の代わりに2,3−エポキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオマスタ
ー G 77%溶液,四日市合成株式会社製)24.5gを使用
する以外は実施例4と同様にして、カチオン化ヘテロ多
糖S−194粉末113gを得た。N含量は0.98%であった。
1.0%水溶液の粘度は2060cpsであった。この溶液も、実
施例1と同様に透明性が優れていた。
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液,
四日市合成株式会社製)の代わりに2,3−エポキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオマスタ
ー G 77%溶液,四日市合成株式会社製)24.5gを使用
する以外は実施例4と同様にして、カチオン化ヘテロ多
糖S−194粉末113gを得た。N含量は0.98%であった。
1.0%水溶液の粘度は2060cpsであった。この溶液も、実
施例1と同様に透明性が優れていた。
実施例6 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 NaOHを25g,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライド(カチオマスター C
50%溶液,四日市合成株式会社製)を62.5g使用する以
外は実施例4と同様にして、カチオン化ヘテロ多糖S−
194粉末138gを得た。N含量は1.18%であった。1.0%水
溶液の粘度は2080cpsであった。この溶液も、実施例1
と同様に透明性が優れていた。
メチルアンモニウムクロライド(カチオマスター C
50%溶液,四日市合成株式会社製)を62.5g使用する以
外は実施例4と同様にして、カチオン化ヘテロ多糖S−
194粉末138gを得た。N含量は1.18%であった。1.0%水
溶液の粘度は2080cpsであった。この溶液も、実施例1
と同様に透明性が優れていた。
実施例7 カチオン化ヘテロ多糖S−194の製造 NaOHを25g,2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライド(カチオマスター G 77%溶液,四日
市合成株式会社製)を41.7g使用する以外は実施例4と
同様にして、カチオン化ヘテロ多糖S−194粉末140gを
得た。N含量は1.20%であった。1.0%水溶液の粘度は2
100cpsであった。この溶液も、実施例1と同様に透明性
が優れていた。
ニウムクロライド(カチオマスター G 77%溶液,四日
市合成株式会社製)を41.7g使用する以外は実施例4と
同様にして、カチオン化ヘテロ多糖S−194粉末140gを
得た。N含量は1.20%であった。1.0%水溶液の粘度は2
100cpsであった。この溶液も、実施例1と同様に透明性
が優れていた。
比較例1 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液、
四日市合成株式会社製)を使用しない以外は実施例4と
同様にして、ヘテロ多糖S−194粉末111gを得た。N含
量は0.30%であった。1.0%水溶液の粘度は2040cpsであ
った。
モニウムクロライド(カチオマスター C 50%溶液、
四日市合成株式会社製)を使用しない以外は実施例4と
同様にして、ヘテロ多糖S−194粉末111gを得た。N含
量は0.30%であった。1.0%水溶液の粘度は2040cpsであ
った。
実施例8 熱安定性試験 実施例1〜7で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194及
び対照として比較例1で得たヘテロ多糖S−194を用い
て、下記の方法にて熱安定性試験を行なった。
び対照として比較例1で得たヘテロ多糖S−194を用い
て、下記の方法にて熱安定性試験を行なった。
実施例1〜7で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194ま
たは比較例1で得たヘテロ多糖S−194の0.5%蒸留水溶
液を調製し、一夜放置後、各々の粘度(初期粘度)を測
定した。さらに、50℃の恒温器に一カ月密閉保存した
後、再度粘度を測定して粘度変化を調べた。
たは比較例1で得たヘテロ多糖S−194の0.5%蒸留水溶
液を調製し、一夜放置後、各々の粘度(初期粘度)を測
定した。さらに、50℃の恒温器に一カ月密閉保存した
後、再度粘度を測定して粘度変化を調べた。
結果は表1に示した。本発明のカチオン化ヘテロ多糖
S−194は保存後の粘度変化が少なく、熱安定性に優れ
ていた。
S−194は保存後の粘度変化が少なく、熱安定性に優れ
ていた。
実施例9 腐敗性試験 保存温度を50℃の代わりに30℃にする以外は実施例8
と同様の方法にて、腐敗性試験を行なった。
と同様の方法にて、腐敗性試験を行なった。
結果は表2に示した。本発明のカチオン化ヘテロ多糖
S−194は腐敗せず、経日安定性に優れていた。
S−194は腐敗せず、経日安定性に優れていた。
実施例10 アニオン系界面活性剤への溶解試験 実施例1〜7で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194及
び対照として比較例1で得たヘテロ多糖S−194を用い
て、下記の方法にてアニオン活性剤含有溶液への溶解試
験を行なった。
び対照として比較例1で得たヘテロ多糖S−194を用い
て、下記の方法にてアニオン活性剤含有溶液への溶解試
験を行なった。
所定濃度に調整したアニオン系界面活性剤含有の蒸留
水溶液100g中に、撹拌下実施例1〜7で得たカチオン化
ヘテロ多糖S−194または比較例1で得たヘテロ多糖S
−194粉末を1g(1%濃度に相当)ずつ添加し、1時間
撹拌後、一夜放置して、得られた溶液の粘度を各々測定
して溶解性を調べた。
水溶液100g中に、撹拌下実施例1〜7で得たカチオン化
ヘテロ多糖S−194または比較例1で得たヘテロ多糖S
−194粉末を1g(1%濃度に相当)ずつ添加し、1時間
撹拌後、一夜放置して、得られた溶液の粘度を各々測定
して溶解性を調べた。
また、比較例1で得たヘテロ多糖S−194粉末を1g添
加したのちテトラノルマルブチルアンモニウムクロライ
ド(以下TNBAという)1gを追加して同様に溶解性を調べ
た。
加したのちテトラノルマルブチルアンモニウムクロライ
ド(以下TNBAという)1gを追加して同様に溶解性を調べ
た。
結果は、表3に示した。アニオン系界面活性剤含有溶
液中では、ヘテロ多糖S−194は溶解しなかった。しか
し、本発明のカチオン化ヘテロ多糖S−194は、ヘテロ
多糖S−194本来の粘度が得られ、アニオン系界面活性
剤を含有する系においても、増粘・懸濁安定性を得るこ
とができた。
液中では、ヘテロ多糖S−194は溶解しなかった。しか
し、本発明のカチオン化ヘテロ多糖S−194は、ヘテロ
多糖S−194本来の粘度が得られ、アニオン系界面活性
剤を含有する系においても、増粘・懸濁安定性を得るこ
とができた。
実施例11 クリーナー 実施例4で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
て、以下の組成によってクリーナーを調製した。
て、以下の組成によってクリーナーを調製した。
こうして調製したクリーナーについて、実施例8と同
様にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保存
後においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がなか
った。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用いて
調製したクリーナーは、著しく増粘し、粘性が調製時に
比し大幅に変化したために、作業性が非常に悪かった。
様にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保存
後においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がなか
った。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用いて
調製したクリーナーは、著しく増粘し、粘性が調製時に
比し大幅に変化したために、作業性が非常に悪かった。
実施例12 フロアブル農薬製剤 実施例4で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
て、以下の組成によってフロアブル農薬製剤を調製し
た。
て、以下の組成によってフロアブル農薬製剤を調製し
た。
こうして調製したフロアブル農薬製剤について、実施
例8と同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一
カ月保存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差
異がなかった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194
を用いて調製したフロアブル農薬製剤は、著しく増粘
し、粘性が調製時に比して大幅に変化したために、作業
性が非常に悪かった。
例8と同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一
カ月保存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差
異がなかった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194
を用いて調製したフロアブル農薬製剤は、著しく増粘
し、粘性が調製時に比して大幅に変化したために、作業
性が非常に悪かった。
実施例13 石炭スラリー 実施例4で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
て、以下の組成によって石炭スラリーを調製した。
て、以下の組成によって石炭スラリーを調製した。
こうして調製した石炭スラリーについて、実施例8と
同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保
存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がな
かった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用い
て調製した石炭スラリーは、著しく増粘し、粘性が調製
時に比して大幅に変化したために、作業性が非常に悪か
った。
同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保
存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がな
かった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用い
て調製した石炭スラリーは、著しく増粘し、粘性が調製
時に比して大幅に変化したために、作業性が非常に悪か
った。
実施例14 繊維染色用液状染料 実施例4で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
て、以下の組成によって液状染料を調製した。
て、以下の組成によって液状染料を調製した。
こうして調製した繊維染色用液状染料について、実施
例8と同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一
カ月保存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差
異がなかった。また、繊維染色後の色相にもほとんど影
響は見られなかった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S
−194を用いた繊維染色用液状染料は、分散染料中にア
ニオン系界面活性剤が半量程度混入しているため、ヘテ
ロ多糖S−194が溶解せず、調製することができなかっ
た。
例8と同様にして熱安定性試験を行った。その結果、一
カ月保存後においても増粘せず、その粘性は調製時と差
異がなかった。また、繊維染色後の色相にもほとんど影
響は見られなかった。一方、上記の組成でヘテロ多糖S
−194を用いた繊維染色用液状染料は、分散染料中にア
ニオン系界面活性剤が半量程度混入しているため、ヘテ
ロ多糖S−194が溶解せず、調製することができなかっ
た。
実施例15 シャンプー 実施例7で得たカチオン化ヘテロ多糖S−194を用い
て、以下の組成によってシャンプーを調製した。
て、以下の組成によってシャンプーを調製した。
こうして調製したシャンプーについて実施例8と同様
にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保存後
においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がなかっ
た。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用いたシ
ャンプーは、アニオン系界面活性剤が15%以上混入して
いるため、ヘテロ多糖S−194が溶解せず、調製するこ
とができなかった。
にして熱安定性試験を行った。その結果、一カ月保存後
においても増粘せず、その粘性は調製時と差異がなかっ
た。一方、上記の組成でヘテロ多糖S−194を用いたシ
ャンプーは、アニオン系界面活性剤が15%以上混入して
いるため、ヘテロ多糖S−194が溶解せず、調製するこ
とができなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01F 17/00 C08B 37/00
Claims (3)
- 【請求項1】カチオン化ヘテロ多糖S−194を用いるこ
とを特徴とするアニオン系界面活性剤含有組成物の安定
化方法。 - 【請求項2】カチオン化ヘテロ多糖S−194を成分の一
種とすることを特徴とするアニオン系界面活性剤含有組
成物用の安定化剤。 - 【請求項3】カチオン化ヘテロ多糖S−194を含有する
ことを特徴とする安定化されたアニオン系界面活性剤含
有組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63312651A JP2898001B2 (ja) | 1988-12-09 | 1988-12-09 | 界面活性剤含有組成物の安定化 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63312651A JP2898001B2 (ja) | 1988-12-09 | 1988-12-09 | 界面活性剤含有組成物の安定化 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02157030A JPH02157030A (ja) | 1990-06-15 |
JP2898001B2 true JP2898001B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=18031777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63312651A Expired - Lifetime JP2898001B2 (ja) | 1988-12-09 | 1988-12-09 | 界面活性剤含有組成物の安定化 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898001B2 (ja) |
-
1988
- 1988-12-09 JP JP63312651A patent/JP2898001B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02157030A (ja) | 1990-06-15 |
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