JPH0623154Y2 - ケーブル分岐ます - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はケーブル分岐ますに関する。

従来の技術 従来より、電力、電話、信号等のケーブルを地中に埋設
するものとして、ケーブル通過用孔部が多数設けられて
いる多孔管を直列に接続して地中に埋設し、この多孔管
内に種々のケーブルを配設したものが実用化されてい
る。これによれば多孔管によりケーブルが保護されると
ともに、各種ケーブルをまとめて配設できて省スペース
となる。

考案が解決しようとする課題 ところで、上記のように多孔管を直列に接続した構造に
おいて、ケーブルを効率的に配線するためには、ケーブ
ルを必要に応じた箇所で分岐できる構造が望ましい。こ
れに対処するものとして、多孔管により形成される管路
にケーブルの分岐が可能な分岐ますを介設することが考
えられるが、分岐ますの配設箇所の広さや分岐配線数に
応じて多種類の分岐ますを製作するとコストの増加を招
くという課題が生じる。

本考案は上記課題を解決するもので、配設箇所の広さや
ケーブルの分岐配線数が異なっても兼用できるケーブル
分岐ますを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本考案は、ケーブル通過用孔
部が多数設けられている多孔管を直列に接続して形成さ
れる管路に介装されたケーブル分岐可能な分岐ますにお
いて、ケーブル長さ方向に２分割されて、この間をつな
ぐ継ぎ足し部を接続可能な分割部を有せしめ、分割部お
よび継ぎ足し部にノックアウト部を設け、このノックア
ウト部を破壊して形成される開口を通して、分岐したケ
ーブルを挿通自在としたものである。

作用 上記構成により、必要に応じて分割部の間を継ぎ足し部
でつなぎ、この継ぎ足し部の長さを変えたり、継ぎ足し
部を分割部の外側あるいは内側にそって設けて分割部間
の距離を変えることにより異なる長さの分岐ますを１つ
の分岐ますで兼用できる。なお、分割部のみを用いて継
ぎ足し部を用いないことにより最も短い長さの分岐ます
を得ることもできる。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図(a)および(b)は本考案の一実施例のケーブル分岐
ますを用いたケーブル埋設構造を示す部分切欠き側面図
および平面図、第２図は第１図(a)におけるII−II線拡
大断面図である。第１図(a)，(b)および第２図におい
て、１はケーブル通過用孔部２が多数設けられたダクタ
イル管などからなる多孔管で、直列に接続されて管路３
が形成され、地中に埋設されている。ケーブル通過用孔
部２には電力、電話、信号などの用途に用いられる種々
のケーブル４が挿通されている。管路３には鋳物製また
はコンクリート製などの箱状の分岐ます５が適当箇所に
介装されている。この分岐ます５は、第３図(a)および
(b)に示すように、ケーブル長さ方向に２分割されてい
る断面Ｕ字形の分割部６と、これらの間に介設されてい
る継ぎ足し部７と、これらにより形成される内部空間を
閉鎖する蓋部８とからなり、分割部６と継ぎ足し部７と
の接続箇所には段部６ａ，７ａがそれぞれ形成されてか
み合わされている。分割部６におけるケーブル挿通方向
には多孔管１の端部を挿通させる孔部９が設けられると
ともに分割部６の側壁には容易に破壊して開口できるノ
ックアウト部10が設けられており、ノックアウト部10の
開口を通して、分岐されたケーブル４が挿通される。ま
た、分岐ます５は場合に応じて、第３図(c)に示すよう
に、継ぎ足し部７が用いられずに分割部６のみで構成さ
れ、分割部６どうしが互いにかみ合わされる。なお、第
２図に示すように、多孔管１は敷砂11の上に配設されて
いるとともに周囲に埋戻し土12が敷き詰められて埋設さ
れており、また、分岐ます５は砕石13の上に敷かれたコ
ンクリート板14の上に敷設されている。

上記構成により、継ぎ足し部７の長さを変化させて、こ
の継ぎ足し部７を分割部６の間に介設することにより、
分岐ます５の長さを容易に変化させることができ、分岐
ます５の配設箇所の広さやケーブル４の分岐配線数など
に分岐ます５の長さを簡単に適応させることができ、特
に配設スペースが小さい場合には第３図(c)に示すよう
に継ぎ足し部７を設けることなく、分割部６だけで分岐
ます５を構成するとよい。これにより分割部６をそれぞ
れの分岐ます５に兼用することができ、コストの低減化
が図れる。なお、ケーブル挿通用に設けられるノックア
ウト部10は継ぎ足し部７に形成してもよい。

また、分岐ますを、第４図(a)〜(c)に示すように構成し
てもよい。すなわち、継ぎ足し部27を分割部26よりも大
型のＵ字形に形成し、分割部26の接続側端部を継ぎ足し
部27上で摺動できるように分岐ます25が構成されてお
り、また必要に応じて、第４図(c)に示すように、分割
部26のみで分岐ます25を構成する。この分岐ます26によ
っても上記実施例と同様の作用効果が得られる上に、継
ぎ足し部22も長さを変えなくてよいため各種の寸法の分
岐ますに対応でき、一層のコストの低減化が図れる。な
お、第４図(a)〜(c)において28は蓋部、29は多孔管端部
挿通用の孔部、30はノックアウト部で、ノックアウト部
30を継ぎ足し部27に設けてもよい。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、分岐ますを、継ぎ足し
部を接続可能な分割部を有する構成としたので、分岐ま
すの長さを容易に変化でき、分岐ますの配設箇所の広さ
に応じたサイズの分岐ますを得ることができるととも
に、分割部および継ぎ足し部にノックアウト部を設け、
このノックアウト部を破壊して形成される開口を通し
て、分岐したケーブルを挿通自在としたので、ケーブル
の分岐配線数に応じた分岐ますを得ることができ、しか
も分割部は兼用されるためコストの低減化が図れる。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案の実施例で、第１図(a)および(b)
はケーブル分岐ますを用いたケーブル埋設構造を示す部
分切欠き側面図および平面図、第２図は第１図(a)にお
けるII−II線拡大断面図、第３図(a)および(b)は分岐ま
すの平面図および断面図、第３図(c)は継ぎ足し部を有
しない分岐ますの平面図、第４図(a)および(b)は他の分
岐ますの平面図および断面図、第４図(c)は継ぎ足し部
を有しない他の分岐ますの平面図である。 １…多孔管、２…ケーブル挿通用孔、３…管路、４…ケ
ーブル、５，25…分岐ます、６，26…分割部、７，27…
継ぎ足し部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケーブル通過用孔部が多数設けられている
   多孔管を直列に接続して形成される管路に介装されたケ
   ーブル分岐可能な分岐ますであって、ケーブル長さ方向
   に２分割されて、この間をつなぐ継ぎ足し部を接続可能
   な分割部を有し、分割部および継ぎ足し部にノックアウ
   ト部が設けられ、このノックアウト部を破壊して形成さ
   れる開口を通して、分岐したケーブルを挿通自在とした
   ケーブル分岐ます。