JPH06230433A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JPH06230433A
JPH06230433A JP3396993A JP3396993A JPH06230433A JP H06230433 A JPH06230433 A JP H06230433A JP 3396993 A JP3396993 A JP 3396993A JP 3396993 A JP3396993 A JP 3396993A JP H06230433 A JPH06230433 A JP H06230433A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高収率,低コストで高品質な液晶表示装置を
提供すること目的とする。 【構成】 半導体基板1を用いて薄膜2を形成し、該薄
膜表面上に一方の電極5を配置した液晶表示装置におい
て、薄膜2の表面上に一定の厚さ以下の樹脂14を積層
し、残りの厚さの部分に不活性気体15を封止した中空
型パッケージによってシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜を一方の電極とし
た液晶表示装置の実装形態に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に、周辺駆動回路にCMOSインバ
ータ、画素電極のスイッチング素子にPMOSトランジ
スタを用いた従来の液晶表示装置の一例を示す。本図は
トランジスタ等半導体装置を組込んだ側の基板のみの断
面図である。図中61は支持基板、62は下地絶縁層、
63は素子分離酸化膜、64はNMOSトランジスタの
ソース領域、65はNMOSトランジスタのドレイン領
域、66はPMOSトランジスタのドレイン領域、67
はPMOSトランジスタのソース領域、68はゲート酸
化膜、69はゲート電極、70はNMOSトランジスタ
のチャネル領域、71はPMOSトランジスタのチャネ
ル領域、72はN型電界緩和領域、73はP型電界緩和
領域、74はAl(配線)電極、75はNMOSトラン
ジスタ、76、77はPMOSトランジスタ、78は保
持容量部、79がCMOSインバータ、80、81は層
間絶縁膜、82は共通電極、83は画素電極である。
【0003】上記のように構成した基板と、共通電極を
設けたもう一方の基板とをスペーサを介して対向配置
し、液晶を封入してパネルとする。
【0004】液晶表示装置は、反射型、透明型何れも光
が画像表示部を通過し得ることが必須条件である。従っ
て、従来は一枚の石英板が用いられている。
【0005】一方、トランジスタの活性層としてはSi
が一般的にも良く知られているが、活性層として最も望
ましい単結晶Siはその製造が極めて困難であり、石英
上に形成することが事実上できなかった。そのため、画
像表示部を構成している個々の画素部にトランジスタを
形成する場合、及び周辺の駆動回路と共に集積化する場
合には石英上でも形成可能な多結晶Siが用いられてき
た。
【0006】しかしながら、より高品質な画像要求に応
じて、画面をより高精細化し、高速駆動するためには多
結晶Siでは限界があり、単結晶Siを用いた半導体装
置を有する液晶表示装置の構成が望まれていた。
【0007】そこで、本発明者等は、半導体又は導電体
を基板とし、絶縁層を介して単結晶Si薄膜を形成した
後、画像表示部となるべき部分の透明化を図るため、上
記基板の画像表示部に対応する部分を除去してくり抜き
面部を形成し、且つ、周辺駆動回路部の基板には裏面電
位の制御手段を設けて基板電位を制御することにより、
半導体装置の性能を高めて高速化を実現した液晶表示装
置を、まだ公知ではないが開発中である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等に係る上記
一連の開発技術のうち、薄膜を一方の電極とした液晶表
示装置の実装形態の一つを図6に示す。
【0009】101は半導体基板であるSOI(Sem
iconductor ON Insulator)基
板の単結晶シリコンを主成分とする部分であり、該基板
101上に薄膜102が形成されている。薄膜102は
前記SOI基板101の絶縁層、並びに活性層と、後工
程によって形成された堆積層からなっており、この薄膜
102中には液晶106を駆動するための駆動素子10
4が内蔵されている。この駆動素子104の一例を図7
に示す。110は単一の液晶画素を駆動するためのSO
I PMOS型スイッチングトランジスタであり、その
主電極の一方は、信号線112に、他方はコンデンサ1
11に、その制御電極は制御線113に接続されてお
り、これらの単位が多数集まることによってアクティブ
マトリクス回路を構成する。
【0010】前記コンデンサ111の他方の端は液晶を
駆動する電極105に接続されており、公知の動作によ
って電極105の電位を液晶表示が可能な電位に保持し
ている。SOI基板に、前記薄膜102中に駆動素子1
04並びに電極105を形成した後、対向電極109を
有するガラス基板108をシール材107によって接着
する。その後、公知の方法によって液晶106を前記両
基板のギャップ間に注入,封止する。
【0011】液晶を表示する部分103は、透明化を行
う必要があることから、前記SOI基板の単結晶シリコ
ン部分をアルカリ性エッチング液により薄膜部分102
が露出するまで異方的にエッチング、除去する。その後
に例えば透明なポッティング樹脂114によって穴明部
103を充填,補強する。
【0012】しかし、前記液晶表示装置の使用環境、例
えば使用温度範囲は広範であり、−30℃〜+100℃
といった前記表示装置にとっては苛酷な条件で使用され
ることもある。そのため前記ポッティング樹脂114と
周囲の部材との熱膨脹率の違いによって大きな熱応力
(>1×108 dyne/cm2 )が発生し、前記薄膜
102を撓ませ、前記液晶106のギャップ量を変動さ
せ、液晶表示装置の表示品質を悪化させていた。
【0013】また、前記ポッティング樹脂にはヤング率
の小さい僅かなシリコーンゲル状の樹脂等が使用される
が、前記樹脂の透水率は低くなく、そのため水分の混入
が生じ、前記駆動素子104の信頼性を悪化させてい
た。また、前記樹脂の表面は軟らかいためキズが生じ易
く、液晶表示装置のハンドリングに支障を来たしてい
た。
【0014】また応力を極小にするため、前記ポッティ
ング樹脂の表面は型に入れることなく自然に硬化させて
いたが、得られた前記樹脂の表面は滑らかとはいい難
く、液晶表示装置等、光学的な用途に供せられるもので
はなかった。
【0015】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、高収率,低コストで高品質な液晶表示装置及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液晶表示装置は、半導体基板を用いて薄膜
を形成し、前記薄膜表面上に一方の電極を配置した液晶
表示装置において、前記薄膜表面上に一定の厚さ以下の
樹脂を積層し、残りの厚さの部分に、不活性気体を封止
した中空型パッケージによってシールした構成のもので
ある(請求項1)。
【0017】前記樹脂は、同一樹脂を多層に形成するこ
とができる(請求項2)。前記半導体基板の主成分は単
結晶シリコンであることが好ましく(請求項3)、前記
薄膜は、前記半導体基板を異方性エッチングにより部分
的に除去して形成し(請求項4)、前記薄膜に、前記電
極だけでなく、前記結晶を駆動するための受動素子ある
いは能動素子も配置した形態とすることができる(請求
項5)。前記樹脂はポッティング樹脂とし(請求項
6)、その厚さは200μm以下とするのがよい(請求
項7)。前記不活性気体は、ドライエアーか又は乾燥窒
素或いはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを主成
分とするものであってよい(請求項8)。前記中空型パ
ッケージは、ガラス板を前記半導体基板に接着し形成す
ることができる(請求項9)。また、中空型パッケージ
には、気体の圧力調整用の細孔を設け(請求項10)、
或いは、気体の体積調整用の余分な空間を設ける形態と
することができる他(請求項11)、光学素子を組み込
むこともできる(請求項12)。
【0018】製造方法としては、半導体基板を用いて薄
膜を形成し、前記薄膜表面に一方の電極を配置した液晶
表示装置において、前記薄膜表示上に樹脂を塗布し、硬
化せしめ、更に前記樹脂を塗布、硬化せしめる方法(請
求項13)を採用できる他、前記薄膜表面上に樹脂を塗
布し、硬化せしめ、更に前記樹脂を塗布後、透明基板で
前記樹脂表面を封止し、硬化する方法(請求項14)を
採用することができる。
【0019】
【作用】前記熱応力を減少させる方法には、大別して3
つの方法がある。
【0020】1つ目は、前記ポッティング樹脂の熱膨脹
率を周囲の部材と等しくすることである。しかしポッテ
ィング樹脂は、そもそも半導体ICの封止材として開発
されてきており、単結晶シリコンとの差は余り大きくな
い。また前記薄膜102の熱膨張率は、大略熱酸化膜の
それを示すのが、この三者の熱膨張率を揃える作業は非
常に困難であり、この方面の改善の余地は余り多くな
い。また前記ポッティング樹脂に要求される仕様は、光
学的仕様(透明,複屈折性,その他)、力学的仕様(剛
性,その他)、電気的仕様(透水性,可動イオン量,そ
の他)と多数の項目が存在するため、前記熱膨張率を調
整するだけでの事においても困難を伴う。2つ目は、前
記ポッティング樹脂の硬さを軟らかくし、発生する熱応
力を低下させる方法である。しかし余りに樹脂を軟らか
くした場合には、前記薄膜を機械的に補強する機能が消
失し、例えば液晶表示装置を直立させた場合には、前記
液晶が自重よって移動し、前記薄膜が変形し、垂れ下が
り、場所によってはギャップ量に差が生じることもあ
る。
【0021】3つ目は、前記ポッティング樹脂の膜厚を
薄くすることである。少々硬い樹脂であっても膜厚を薄
くすることによって前記薄膜に及ぼす熱応力を極小にす
ることができる。また先に問題となった機械的な支持に
関しては、前記樹脂が適度な剛性を有するために問題と
ならない。
【0022】しかし、膜厚を薄くしていった場合には、
耐放射線性,耐コンタミ性が問題となる。
【0023】前記耐放射線性は、DRAM等の場合とは
異なり、液晶デバイスでは余り問題とならない。耐コン
タミ性は、可動イオンの侵入の防止と水分の混入の防止
が必要である。前者はポッティング樹脂の純度を半導体
グレードとすることと、大略数十μm以上の厚さとする
ことで、外部からの侵入も防止することができる。また
後者の問題は、通常の有機物、樹脂は水分を透過するた
め、単一の構成では解決は不可能である。従って、他の
パッケージ構造、例えば公知のガラス板を用いた中空型
パッケージとの組み合わせが考えられる。
【0024】本発明は、これらの点を考慮し、薄膜表面
上に一定の厚さ以下の樹脂を積層し、残りの厚さの部分
に、不活性気体を封止した中空型パッケージによってシ
ールした構成とするものである。
【0025】この場合、パッケージ中に封止する気体は
前記ポッティング樹脂及び前記薄膜、並びに駆動素子を
侵さないクリーンで不活性な気体であることが必要であ
る。また、前記中空型パッケージは前記SOI基板とパ
ッケージとなる新たなガラス板とを接着することで形成
されるが、その際加える温度は、前記液晶を劣化させな
いこと、熱による応力、反りを発生させない必要の有る
ことから、低めに保持することが必要である。
【0026】またポッティング樹脂の膜厚を薄くしてい
った場合には、前記樹脂の表面が下の薄幕の膜面になら
うため、膜厚が厚い場合よりも平坦性が向上する。また
前記液晶表示装置の最外片はガラス表面であるので、光
学的特特性も向上し、キズ及び衝撃に対しても強くな
り、工程内の収率及び製品の信頼性も向上する。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0028】図1に本発明の一実施例の液晶セルの断面
図を示す。これは、半導体基板1を用いて薄膜2を形成
し、該薄膜表面上に一方の電極5を配置した液晶表示装
置において、前記薄膜2の表面上に一定の厚さ以下の樹
脂14を積層し、残りの厚さの部分に、不活性気体15
を封止した中空型パッケージの構造を有する。
【0029】製造手順を図4及び図5に従って説明す
る。図4(a)において、1は半導体基板であるSOI
基板の単結晶シリコンを主成分とする部分であり、該基
板1上に薄膜2を形成する。薄膜2は前記SOI基板1
の絶縁層、並びに活性層と、後工程によって形成された
堆積層からなっており、この薄膜2中に液晶を駆動する
ための駆動素子4及び電極5を形成する。次いで、対向
電極9を有するガラス基板8をシール材7によって接着
し(図4(b))、その後、公知の方法によって液晶6
を前記両基板のギャップ間に注入,封止する(図4
(c))。
【0030】液晶を表示する部分Aは、透明化を行う必
要があることから、前記SOI基板の単結晶シリコン部
分をアルカリ性エッチング液により薄膜部分2が露出す
るまで異方的にエッチング、除去し、穴明部3とする
(図5(a))。その後に透明なポッティング樹脂14
を穴明部3に所定の厚みで設けて補強する(図5
(b))。
【0031】ポッティング樹脂14には、例えば信越化
学工業(株)製のKJR−9010等のゲル型シリコー
ン樹脂を用いる。硬化剤として、混合後、真空脱泡し、
前述の穴明部3にマイクロピペット等で厚さが約60μ
mとなるように多点滴下する。本実施例では比較的高粘
度樹脂液体を広い面積に均一に広げる必要があるためで
ある。
【0032】その後、前記液晶セルの実使用温度である
+50℃付近の温度で数日間放置し硬化させる。その
後、水分を含まない半導体グレードのドライエアー又は
乾燥窒素中でガラス板16と接着を行う(図5
(c))。用いる接着剤は、実使用温度で硬化可能なU
V硬化型樹脂(エポキシ系、不飽和ポリエステル系、ア
クリレート系、チオール、エン系等)、あるいは二液混
合型の瞬間接着剤である。17は接着部分を示す。
【0033】これによって、図1に示す如き内部15に
不活性気体を含む中空型パッケージが完成する。
【0034】本実施例においては、前記ポッティング樹
脂の膜厚は60μmと薄いため、前記薄膜2に及ぼす熱
応力は極小とすることができる。従って、前記薄膜2を
撓ませることもなく、液晶6のギャップ量にも場所的な
差を生じさせることはない。また、前記薄膜に働く熱応
力が小さいために、前記薄膜上の駆動素子4が受ける熱
ストレスも小さく、従って特性の変動も極小であり、そ
のために液晶の表示品質が変化することはない。
【0035】また、ポッティング樹脂14、不活性気体
15のグレードは半導体グレードであるため、可動イオ
ン混入による駆動素子14の特性変動ということも生じ
ない。同様に密封型の中空パッケージを使用しているこ
とから水分の混入の恐れは全く無い。
【0036】また、光学的な特性は前述の理由で樹脂面
が平滑であること、ガラス板を用いていることから理想
に近い物となっている。
【0037】本発明の他の実施例として、樹脂薄膜均一
化方法の改善例を以下に述べる。
【0038】先ず液の滴下を容易にするために、液の粘
度を下げる必要があるが、これには液温を高めに、硬化
剤混合比を少くな目にすることが有効である。またシリ
コーン樹脂はシリコン及び熱酸化膜との濡れ性は良好で
あるが、悪い部材を周囲に使用する場合には、洗浄、蒸
気処理、プラズマ処理等によって濡れ性を良くする必要
がある。
【0039】また滴下した液を均一に広げるためには、
セルを傾ける、動揺・振動させるといった手段が有効で
ある。
【0040】本実施例によれば、更に平坦な樹脂薄膜を
得ることができる。
【0041】また、本発明の更なる実施例として前記不
活性気体15に、ヘリウムネオン,アルゴン等の希ガス
を使用することも考えられる。これらガスは最も安定で
あり、用いる量が少ないことから、前記液晶セルのコス
ト上昇は僅かである。
【0042】また更なる実施例として、ガラス板との接
着を前記液晶セルの品質が劣化しない最高の温度で行う
ことも考えられる。一般に低温で接着可能な接着剤に
は、その接着強度,シール性,信頼性に劣る傾向があ
る。高温で接着を行う接着剤には、例えば熱硬化型エポ
キシ樹脂等がある。その接着を行う際に、雰囲気の不活
性気体の圧力を若干高めに設定しておき、実使用温度ま
で冷えた時に封止した気体の圧力が丁度一気圧を示すよ
うにしておくことも、余分な圧力を生じさせないといっ
た面からは有効である。
【0043】また更なる実施例として、ガラス板との接
着を接着剤を必要としない陽極接合(アノーディック
ボンディング)で行うことも考えられる。前記陽極接合
は、現状ではその原理の究明が不十分なこともあって、
高温、高圧を必要としているが、本質的に余分な物を必
要とせずに完全な密着が得られることから将来有望な技
術である。
【0044】本発明の更なる実施例として、前記ガラス
板に中空パッケージ中の気体の圧力を調節するための細
孔を設けることも考えられる。ただし、このような構造
にした場合には、外囲の温度変化によって内部の気体の
圧力が変動し、前記薄膜を押すといった効果はなくなる
ものの、せっかく封止した清浄な気体を外部に逃がして
しまい、信頼性の低下を引き起こす場合もある。
【0045】そこで更なる実施例として、図2に示した
ように、ガラス板46に細孔48を設けたその外方に、
更に体積調整用の空間49を設けることもできる。前記
空間49は、例えば圧力に応じて容易に変形するゴム薄
膜50を細孔48上に張り付けることで容易に構成でき
る。
【0046】また本発明においては、周囲の壁面を形成
するシリコン等の部材と樹脂との接触角の値によって
は、液面が多少持ち上がることが有る。その場合は、そ
の分を見込んで液晶表示面を多少小さくすることも均一
な表示面を得るといった点からは必要である。
【0047】本発明は、何も単結晶シリコンを主成分と
するSOI基板を用いて形成された液晶表示装置に限る
ものではなく、例えば単結晶シリコン基板上に形成され
た酸化膜上のポリシリコンTFTに対しても容易に応用
することができる。その場合、前記薄膜に相当する部分
は、前記酸化膜、前記ポリシリコン膜、その他のTFT
上部構造になる。
【0048】また、シリコン以外の他の半導体基板にも
容易に適用することができる。
【0049】また前述のシリコンを除去し、透明化する
エッチングの方法は等方性エッチングでも可能である。
また薄膜上に形成する駆動素子はアクティブマトリック
スに使用するTFTではなく、単純マトリックスの電極
だけであっても良い。
【0050】また薄膜上に樹脂を形成する方法は、薄い
樹脂層を形成可能な方法であれば良く、テフロン等に見
られる常圧蒸着法,真空蒸着法,CVD法,プラズマ蒸
着法,スピンオン法等のいずれであっても良い。
【0051】また形成する樹脂の厚さは、そのヤング率
によって適宜変わることが望ましい。前記薄膜は大略1
×108 dyne/cm2 の張力で張られているので、
前記樹脂に許される応力はその程度となる。一般の樹脂
パッケージ型ICに働く内部応力は100MPa(1×
109 dyne/cm2 )台と言われているので、前記
値は樹脂の膜厚を薄くする等のことで充分に達成するこ
とができる。
【0052】また本発明に用いる中空型パッケージに用
いる部材は何もガラス板に限ることはなく、プラスチッ
ク板等、光を透過するものでありさえすれば良い。
【0053】また本発明の更なる他の実施例として、図
3に示すように、前記中空型パッケージの部材に、光学
素子、例えばレンズ51等を組み込んでもよい。これに
よって、液晶セルに用いられる照明系あるいは視野側の
光学系を簡略化することが可能となり、小型化,低コス
ト化が可能となる。
【0054】尚、ポッティング樹脂14は2層以上に設
けることも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、薄
膜を一方の電極に用いた液晶表示装置の信頼性は大巾に
向上する。前述の理由によって表示品質の低下は生ぜ
ず、しかも製造歩留の低下も防止できることから製品の
価格も低減することができる。
【0056】また他の光学素子も組み込みが可能である
ことから、システム全体の小型化,低コスト化も可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る液晶セルの断面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例に係る液晶セルの断面図で
ある。
【図3】本発明の更に他の実施例に係る液晶セルの断面
図である。
【図4】図1の液晶セルを製造工程の前半を示す図であ
る。
【図5】図1の液晶セルを製造工程の後半を示す図であ
る。
【図6】先願に係る液晶セルの断面図である。
【図7】単一画素の等価回路図である。
【図8】従来の液晶画像装置を示す部分断面図である。
【符号の説明】
101,1 単結晶を主成分とする部分 102,2 薄膜 103,3 穴明部 104,4 駆動素子 105,5 電極 106,6 液晶 107,7 シール材 108,8 ガラス基板 109,9 対向電極 110 スイッチングトランジスタ 111 コンデンサ 112 信号線 113 制御線 114,14 樹脂 15 不活性気体 16,46 ガラス板 17 接着部分 48 細孔 49 空間 50 ゴム薄膜 51 レンズ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を用いて薄膜を形成し、前記
    薄膜表面上に一方の電極を配置した液晶表示装置におい
    て、前記薄膜表面上に一定の厚さ以下の樹脂を積層し、
    残りの厚さの部分に、不活性気体を封止した中空型パッ
    ケージによってシールしたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記樹脂は、同一樹脂を多層に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板の主成分が単結晶シリコ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記薄膜は、前記半導体基板を異方性エ
    ッチングにより部分的に除去して形成したことを特徴と
    する請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記薄膜に、前記電極だけでなく、前記
    結晶を駆動するための受動素子あるいは能動素子も配置
    したことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記樹脂がポッティング樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記樹脂の厚さが200μm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記不活性気体は、ドライエアーか又は
    乾燥窒素或いはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス
    を主成分とするものであることを特徴とする請求項1記
    載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記中空型パッケージは、ガラス板を前
    記半導体基板に接着し形成したことを特徴とする請求項
    1記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記中空型パッケージには、気体の圧
    力調整用の細孔が設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記中空型パッケージには、気体の体
    積調整用の余分な空間が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記中空型パッケージに、光学素子が
    組み込まれたことを特徴とする請求項1記載の液晶表示
    装置。
  13. 【請求項13】 半導体基板を用いて薄膜を形成し、前
    記薄膜表面に一方の電極を配置した液晶表示装置におい
    て、前記薄膜表示上に樹脂を塗布し、硬化せしめ、更に
    前記樹脂を塗布、硬化せしめたことを特徴とする液晶表
    示装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 半導体基板を用いて薄膜を形成し、前
    記薄膜表面に一方の電極を配置した液晶表示装置におい
    て、前記薄膜表面上に樹脂を塗布し、硬化せしめ、更に
    前記樹脂を塗布後、透明基板で前記樹脂表面を封止し、
    硬化したことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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