JPH06230267A - ステップモータを駆動源とするレンズ駆動装置 - Google Patents

ステップモータを駆動源とするレンズ駆動装置

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JPH06230267A
JPH06230267A JP3754593A JP3754593A JPH06230267A JP H06230267 A JPH06230267 A JP H06230267A JP 3754593 A JP3754593 A JP 3754593A JP 3754593 A JP3754593 A JP 3754593A JP H06230267 A JPH06230267 A JP H06230267A
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JP
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step motor
lens
driving
drive
duty
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Application number
JP3754593A
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English (en)
Inventor
Koichi Kobayashi
孝一 小林
Shigeru Takahashi
茂 高橋
Toyonori Sasaki
豊徳 佐々木
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステップモータを駆動源とするレンズ駆動装
置で,レンズの位置決め精度や初期位置検出スイッチの
精度を向上させる。 【構成】 レンズ駆動リング3は,モータ6と連結され
た駆動リング2の左旋に伴って左旋し,駆動リング2が
反転する時にレバー9に係止される。又,レンズ駆動リ
ング2の左旋過程でスイッチ14が初期位置検出をす
る。このスイッチ14の作動領域及び駆動リング2の反
転直前領域でカメラの各種状態に対応してモータ駆動電
流のデューティを制御し,この制御精度に直接的な影響
を与える領域でのモータの特性を安定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステップモータを駆動源
とするレンズ駆動装置に関し,より詳細にはカメラの固
体差やカメラの周囲温度やカメラの撮影姿勢等による撮
影用レンズの位置決め誤差を低減することができる様に
したステップモータを駆動源とするレンズ駆動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来よりステップモータを駆動源として
撮影用レンズを駆動する様にしたレンズ駆動装置が種々
知られており,その代表的なものとして,順逆回転可能
なステップモータと,該ステップモータに連結されて順
逆両方向に駆動される駆動部材と,該駆動部材が順方向
に駆動される時に該駆動部材に従動して駆動されて撮影
用レンズ群を駆動するレンズ駆動部材と,該レンズ駆動
部材を逆方向に付勢する付勢手段と,前記駆動部材の駆
動方向が順方向から逆方向に反転する時に前記レンズ駆
動部材を係止する係止部材とを具備するものや,更に駆
動部材やレンズ駆動部材の初期位置を確認する為に前記
駆動部材の初期位置近傍で作動する初期位置検出スイッ
チを付加したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて,ステップモータ
を駆動源として撮影用レンズを駆動する場合,ステップ
モータのトルクと負荷とのバランスが設計時に予定した
通りの場合に設計上の性能を得ることができることはい
うまでもない。しかしながら,ステップモータの抵抗の
誤差や負荷の誤差等の個々の製品毎の固体差のため,全
ての製品においてステップモータのトルクと負荷とのバ
ランスが設計時に予定した通りになる保証はない。又,
一般的にカメラ用のステップモータは電源を乾電池に依
存しており,電源の消耗や寒冷時における電源電圧の低
下等に起因するトルク変動も避けられない。更に,カメ
ラは一般に常に水平状態で使用される物ではなく,俯瞰
撮影や仰角撮影,或いは縦位置撮影や横位置撮影等カメ
ラ姿勢は様々変化するが,この姿勢変動に伴う負荷の変
動を完全に除去することも実際上極めて困難である。特
に,上述の様に駆動部材が順方向から逆方向に反転する
時にレンズ駆動部材を係止手段によって位置決めする様
にした機構の場合,駆動部材が順方向から逆方向に反転
するタイミングでモータトルクが過剰になったり不足し
たりすると,駆動部材の回転速度の誤差やオーバシュー
トのために,位置決めポイントが前後にずれやすいとい
う問題がある。又,上述の様に,各種機構部材の初期位
置検出スイッチを備える場合においては,初期位置検出
スイッチが作動する領域の前後でモータトルクが過剰に
なったり不足したりすると機構部材の速度誤差やオーバ
シュートのために検出タイミングに誤差が生じるという
問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこの様な問題点
に鑑みてなされたものであり,モータトルクと負荷との
バランスを維持して,位置決め誤差やタイミング誤差を
低減する様にしたレンズ駆動装置を提供することを目的
とする。
【0005】要約すれば,本発明のステップモータを駆
動源とするレンズ駆動装置は;順逆回転可能なステップ
モータと,該ステップモータに連結されて順逆両方向に
駆動される駆動部材と,該駆動部材が順方向に駆動され
る時に該駆動部材に従動して駆動されて撮影用レンズ群
を駆動するレンズ駆動部材と,該レンズ駆動部材を逆方
向に付勢する付勢手段と,前記駆動部材の駆動方向が順
方向から逆方向に反転する時に前記レンズ駆動部材を係
止する係止部材とを具備するステップモータを駆動源と
するレンズ駆動装置を前提として;前記ステップモータ
の駆動電流のデューティを最大100パーセント以内の
デューティ比で制御するデューティ制御手段を備え,前
記駆動部材の順方向への駆動の終了近傍におけるモータ
駆動電流のデューティを制御することにりより,レンズ
駆動部材の位置決め誤差を低減するものである。
【0006】又,本発明のステップモータを駆動源とす
るレンズ駆動装置は;順逆回転可能なステップモータ
と,該ステップモータに連結されて順逆両方向に駆動さ
れることにより撮影用レンズ群を駆動する駆動部材と,
該駆動部材の順方向への駆動における初期位置近傍で作
動する初期位置検出スイッチとを具備するステップモー
タを駆動源とするレンズ駆動装置を前提として,前記ス
テップモータの駆動電流のデューティを最大100パー
セント以内のデューティ比で制御するデューティ制御手
段を備え,前記初期位置検出スイッチの作動領域の近傍
におけるモータ駆動電流のデューティを制御することに
より,初期位置検出スイッチのタイミング誤差を低減す
るものである。
【0007】
【作用】即ち,本発明のステップモータを駆動源とする
レンズ駆動装置によれば,レンズ駆動部材の位置決め精
度や初期位置検出スイッチのタイミング精度に最も影響
を与える領域において,モータ駆動電流のデューティを
制御できるので,安定した開口特性を得ることが可能と
なる。
【0008】
【実施例】以下図面を参照して,本発明の1実施例を詳
細に説明する。先ず,図1は本発明の実施例に係るレン
ズ駆動装置の平面図である。一点鎖線で仮想的に示す1
はシャッタ地板であり,地板1の概ね中央付近には露出
用のアパーチュア1aが形成されている。又,アパーチ
ュア1aの周囲には駆動リング2及びレンズ駆動リング
3が各々アパーチュア1aの中心を回転中心として旋回
自在に支持されている。
【0009】先ず,駆動リング2の外縁の一部にはラッ
ク2aが形成されており,ラック2aは2段歯車4及び
出力ピニオン5を介して,順逆両方向に回転可能なステ
ップモータ6の回転が伝達され,駆動リング2は出力ピ
ニオン5と同方向に回転する。図2はステップモータ6
の構成例を示すものであり,ステップモータ6はS極・
N極が90度間隔で交互に配設された4磁極のロータ6
aを有しており,ロータ6aの両側には馬蹄形ステータ
6b・6cが配設されている。各ステータ6b・6cが
各々有する磁極はロータ6aの回転角に換算して90度
の間隔を有しており,ステータ6b・6cは一方の磁極
が45度の間隔で他方の磁極が135度の間隔を保って
固定されている。各ステータ6b・6cにはコイル6d
・6eが捲着されており,コイル6dにA相パルスが,
コイル6eにB相パルスが各々加えられ,ロータ6aは
A相パルス及びB相パルスの位相順序に対応して順逆両
方向に回転する。
【0010】又,レンズ駆動リング3の外縁部にはバネ
掛け3aが突出して形成されており,バネ掛け3aには
初期位置復帰用のスプリング7(尚,本願図面において
は,付勢用のスプリングは単に矢印によって付勢方向の
みを示す。)が掛けられており,レンズ駆動リング3は
スプリング7から右旋習性を与えられているが,バネ掛
け3aの裏面に植設されたストッパピン3bが図外のシ
ャッタ地板に形成された図外のストッパ部材に当接し
て,図1に示す位置で右旋を規制される。
【0011】駆動リング2にはレンズ駆動リング3を係
合するための係合ピン2bが植設され,一方,レンズ駆
動リング3には上記係合ピン2bの左旋径路上に係合ピ
ン2bと係合する段部3cが形成されており,駆動リン
グ2の左旋過程で係合ピン2bが段部3cを係合した時
点からレンズ駆動リング3は駆動リング2に従動して左
旋する。
【0012】更に,レンズ駆動リング3の手前側面(レ
ンズ側面)には120度間隔で3点の凸カム3dが形成
されており,この3点の凸カム3dには図外の焦点調節
用レンズ群を内挿した鏡胴のフィルム面側に向かって形
成された同一形状の3箇所の傾斜カム面が各々当接して
いる。そして図外の上記鏡胴は旋回運動をしないように
例えばガイド溝やガイドポール等によって規制されてお
り,レンズ駆動リング3が左旋すると,図外の焦点調節
用レンズ群は光軸方向に繰り出される様になされてい
る。
【0013】更に,レンズ駆動リング3の外縁部にはレ
ンズ駆動リング3自体の位置決めをするためにラチェッ
トギア3eが形成されており,ラチェットギア3eの外
側部に植設された軸8にはラチェットギア3eを係合す
るラチェットレバー9が旋回自在に支持されている。ラ
チェットレバー9はラチェットギア3eと係合するため
のクリック9aを有しており,スプリング10から常時
左旋習性を受けているが,初期状態においてはカム面9
bと連続して形成された棚部9cが駆動リング2に形成
された曲部2cの外側面に乗り上げて,スプリング10
による左旋を規制されている。
【0014】次に,図3はシャッタ羽根の周辺機構を示
すものであり,地板1の裏面の軸1bにはアパーチュア
1aを開閉するためのシャッタ羽根11が揺動自在に支
持されている。尚,図3では図面の煩雑化を避けるため
にシャッタ羽根11のみを示しているが,地板1の裏面
の軸1cにはシャッタ羽根11と基本的に対称形状の図
外のシャッタ羽根が揺動自在に支持されている。
【0015】又,地板1の表面の軸1eにはシャッタ羽
根11を開閉駆動するための開閉レバー12が枢支され
ており,開閉レバー12の裏面先端付近に植設された係
合ピン12aは地板1を貫通してシャッタ羽根11に形
成された長孔11aと係合しており,開閉レバー12が
右旋すると,係合ピン12aは長孔11aを係合しなが
らシャッタ羽根11を軸1bを中心に右旋させてアパー
チュア1aを開口させ,開閉レバー12が左旋すると,
係合ピン12aは長孔11aを係合しながらシャッタ羽
根11を軸1bを中心に左旋させてアパーチュア1aを
閉鎖させる。
【0016】開閉レバー12はスプリング13から常時
右旋力(即ち,シャッタ羽根11を開口させる方向の
力)を与えられているが,初期状態においては,開閉レ
バー12に形成されたカムフォロア12bが駆動リング
2に形成されたカム縁2d或いはレンズ駆動リング3に
形成されたカム縁3fに当接して右旋を抑制されてい
る。駆動リング2にはカム縁2dに連続してカム縁2
e,2f,2gが順次形成されており,駆動リング2の
右旋過程でカムフォロア12bがカム縁2gからカム縁
2fに落下する時に開閉レバー12はスプリング13の
張力によって右旋し,カムフォロア12bがカム縁2f
からカム縁2eに沿ってカム縁2dに乗り上げる時に開
閉レバー12はスプリング13に抗して左旋する。
【0017】次に,14は本実施例の特徴となる導電性
のスプリングスイッチであり,図外の部材に固着された
ダボ15の周囲に捲着されている。又,16・17も図
外の部材に固着された導電子であり,スプリングスイッ
チ14の固定端14aは導電子16に係合されており,
スプリングスイッチ14の自由端14bが導電子17に
接触すると導電子16・17間はスプリングスイッチ1
2を介して導通する。しかしながら,スプリングスイッ
チ14の自由端14bは初期状態において駆動リング2
の表面に植設された絶縁性突起2hに係合されており,
駆動リング2が初期位置から左旋動作を行うと,スプリ
ングスイッチ14自身の弾性により自由端14bが導電
子17に接触する。即ち,スプリングスイッチ14は駆
動リング2が初期位置にある事や初期位置に復帰したこ
とを検出する初期位置検出スイッチとして作用する。
【0018】本実施例における特徴点として絶縁性突起
2hと導電子17の相互位置は,駆動リング2が正転用
のパルス列に換算して初期位置から2ステップ相当左旋
した箇所から初期位置から5ステップ相当左旋した箇所
を通過する間に,自由端14bが導電子17に当接する
様に関連付けられている。即ち,本実施例では駆動リン
グ2が初期位置から2ステップ乃至5ステップの箇所を
通過する4パルスの区間がスプリングスイッチ14の作
動領域になる。
【0019】次に,図4は本発明の制御回路例を示すも
のであり,6d・6eは既述のコイル6d・6e,14
は既述のスプリングスイッチ14を各々示している。コ
イル6d・6eには電源VBからスイッチング用のトラ
ンジスタを介して駆動電流が供給される。より詳細に
は,図示の如きトランジスタブリッジ回路が構成され,
コイル6dに対しては,トランジスタT1とT2がオン
の時に正の駆動電流が供給され,トランジスタT3とT
4がオンの時に負の駆動電流が供給される。又,コイル
6eに対しては,トランジスタT5とT6がオンの時に
正の駆動電流が供給され,トランジスタT7とT8がオ
ンの時に負の駆動電流が供給される。
【0020】次に,20はA相及びB相の正負の駆動パ
ルスを発生する駆動回路である。駆動回路20のA正相
のパルスはアンドゲート21及びインバータ22を介し
てトランジスタT1のベースに加えられ,アンドゲート
21を介してトランジスタT2のベースに加えられる。
又,A逆相のパルスはアンドゲート23及びインバータ
24を介してトランジスタT3のベースに加えられ,ア
ンドゲート23を介してトランジスタT4のベースに加
えられる。同様に,駆動回路20のB正相のパルスはア
ンドゲート25及びインバータ26を介してトランジス
タT5のベースに加えられ,アンドゲート25を介して
トランジスタT6のベースに加えられる。又,B逆相の
パルスはアンドゲート27及びインバータ28を介して
トランジスタT7のベースに加えられ,アンドゲート2
7を介してトランジスタT8のベースに加えられる。
【0021】アンドゲート21,23,25,27には
コンパレータ30の出力が加えられており,コンパレー
タ30の正相入力には鋸歯状波発生回路31の出力が加
えられ,コンパレータ30の逆相入力には基準電源32
のレベルが加えられている。この鋸歯状波発生回路31
は発振器33が発生する基準パルスに同期した鋸歯状波
を発生しており,コンパレータ30は鋸歯状歯発生回路
31の出力が基準電源32のレベルを低下した領域でL
レベルになるパルスを発生する。
【0022】次に,34はコンパレータ30の逆相入力
レベルを強制的にLレベルにしてコンパレータ30の出
力をHレベルに維持するためのスイッチング用のトラン
ジスタであり,トランジスタ34は,分周器35が発生
するパルスによって歩進されるカウンタ36の計数値に
基づいて制御装置37によって制御される。先ず,制御
信号U/Dによってアップダウンの切り換え可能なカウ
ンタ36は撮影開始と同時にクリア解除された後に発振
器33が発生した基準パルスを分周器35で分周したパ
ルスにより歩進される。従って,カウンタ36の計数値
は撮影動作開始後の経過時間を示している。又,分周器
35の出力パルスは駆動回路20に対してもステップモ
ータ6の駆動パルスを歩進するためのタイミング信号と
して供給されているので,カウンタ36の計数値はステ
ップモータ6の回転位置,即ち,駆動リング2の回転位
置をも併せて示している。
【0023】カウンタ36の計数値は制御装置37に入
力されており,制御装置37は,カウンタ36の計数値
により,駆動リング2の駆動位置及びレンズ駆動リング
3の駆動位置を認識し,駆動リング2がスプリングスイ
ッチ14の作動領域を通過する区間,及び,レンズ駆動
リング3が目的の合焦位置に到達する直前の区間のみト
ランジスタ34のベース入力をLレベルにし,それ以外
の区間ではトランジスタ34のベース入力をHレベルに
する。
【0024】そして,トランジスタ34はそのベース入
力がHレベルの期間に導通してコンパレータ30の逆相
入力レベルを強制的にLレベルにするので,コンパレー
タ30はトランジスタ34のベース入力がLレベルの期
間にのみ鋸歯状波発生回路21の出力に同期した負のパ
ルスがアンドゲート21,23,25,27に供給され
ることになる。
【0025】次に,38はカメラ毎の製品固体差を調整
する調整抵抗,39はカメラが現在置かれている温度を
検出する温度検出器,40カメラが縦位置か横位置かを
検出する姿勢検出器であり,これらの出力は制御装置3
7に加えられ,制御装置37はこれらの検出器の出力に
対応して基準電源32の発生レベルを制御して,コンパ
レータ30が発生するパルスのディーティを制御する。
又,41は被写体距離をカウンタ36の計数値と対応し
た数値で示す測距装置であり,測距装置41の出力も制
御装置37にデータとして加えられる。
【0026】次に,上記事項並びに図5のタイムチャー
トを参照して本実施例の動作を説明する。尚,以下にお
いては,カウンタ36の計数値が「2」から「5」の区
間及び「N−4」から「N−1」(「N」が合焦位置に
対応する)の区間において,駆動電流のデューティ制御
を行うものとして説明をする。先ず,調整抵抗38は出
荷時に適宜調整されており,又,温度検出器39はカメ
ラの置かれた環境の温度を,姿勢検出器40はカメラ姿
勢を各々データとして制御装置37に加え,制御装置3
7はこれらの出力に応じて基準電源32のレベルを制御
する。本実施例の場合には,基準電源32の発生する電
源レベルが低い程コンパレータ30が発生するパルスの
デューティが上昇する用に回路構成されているので,例
えば温度検出器32の示す温度が低く電源レベルが低下
しているほど基準電源32のレベルが低下する様な制御
をする。又,カメラ姿勢が縦位置の場合に機構部材の負
荷が大きくなるのであれば姿勢検出器40が縦位置を示
す時には基準電源32のレベルが低下する様な制御をす
る。
【0027】さて,初期状態において機構は図1及び図
3に示す状態にある。この状態で撮影者が図外のシャッ
タボタンを押すと制御装置37は駆動回路20に正転指
令を与えるとともに,カウンタ36のクリアを解除す
る。又,発振器33は電源投入時から作動しており,鋸
歯状波発生回路31は発振器33が発生する基準パルス
に同期した鋸歯状波を発生する。分周器35は発振器3
3が発生する基準パルスを分周(分周率は適宜)してお
り,分周されたパルスは駆動回路20及びカウンタ36
に加えられる。
【0028】先ず,駆動回路20は正転指令に応答し
て,分周器35の出力に同期した正転用のパルス列(A
相パルスの位相がB相パルスの位相よりも90度が進ん
だパルス列)を発生し,各パルス列は各々アンドゲート
21,23,25,27に加えられる。又,カウンタ3
6も分周器35の出力に同期して歩進される。
【0029】さて,カウンタ36が歩進されて,その計
数値が「2」になる以前は制御装置37はトランジスタ
34のベースをHレベルにしており,スイッチング用の
トランジスタ34は導通し,コンパレータ30の逆相入
力レベルを強制的にLレベルにするので,コンパレータ
30の正相入力レベルはコンパレータ20の逆相入力レ
ベルを常時超過し,コンパレータ30の出力はHレベル
を維持する。従って,アンドゲート21,23,25,
27の出力は駆動回路20の出力と全く同様になる。別
言すればステップモータ6のコイル6d,6eにはデュ
ーティ100パーセントの駆動電流が供給される。尚,
A正相パルスがHレベルの時にはトランジスタT1,T
2がオンしてコイル6dに正の駆動電流が流れ,A逆相
パルスがHレベルの時にはトランジスタT3,T4がオ
ンしてコイル6dの負の駆動電流が流れる。同様に,B
正相パルスがHレベルの時にはトランジスタT5,T6
がオンしてコイル6eに正の駆動電流が流れ,B逆相パ
ルスがHレベルの時にはトランジスタT7,T8がオン
してコイル6eの負の駆動電流が流れる。この駆動電流
の変化に応答してステップモータ6の励磁状態が変化
し,出力ピニオン5は図1において反時計廻りに回転
し,2段歯車4を介して駆動リング2もアパーチュア1
aの周囲を1ステップずつ左旋する。
【0030】この様にして駆動リング2が初期位置から
左旋する過程でスプリングスイッチ14の自由端14b
が導電子17に接触すると,導電子16・17間が導通
し,そのレベル変化が制御装置37に加えられる。そし
て,制御装置37は例えばステップモータ6を所定ステ
ップ正転させてもスプリングスイッチ14のレベル変化
が生じない場合等には,何らかの初期位置不良が発生し
たものとしてエラー処理等を行う。従って,本実施例で
は,カメラの固体差や温度変化や姿勢変化等の影響を受
けることなく,スプリングスイッチ14は所定のタイミ
ング(即ち,駆動リング2が初期位置から2ステップ乃
至5ステップの区間を通過するタイミング)で確実に作
動することが要望される。
【0031】上述の様に本実施例では,カウンタ36の
計数値は駆動リング2のステップ回転位置を示してい
る。そして,制御回路37は上述の様にカウンタ36の
計数値が「2」から「5」の区間トランジスタ34のベ
ースをLレベルにするので,カウンタ36の計数値が
「2」から「5」の区間においてトランジスタ34は遮
断される。従って,カウンタ36の計数値が「2」から
「5」の区間においてはコンパレータ30の逆相入力に
は基準電源32のレベルが加えられることになり,コン
パレータ30はこの基準電源32のレベルを鋸歯状波発
生回路31が発生する鋸歯状波と比較して負のパルスを
アンドゲート21,23,25,27に供給する。従っ
て,コイル6d,6eにはパルス状に断続される駆動電
流が供給されることになる。そして,本実施例では調整
抵抗38や温度検出器39や姿勢検出器40の出力に応
じて基準電源32の出力レベルが制御されるので,温度
による電源電圧変動や製品毎の固体差やカメラ姿勢に応
じたデューティで駆動電流が制御されることになり,ス
プリングスイッチ14の作動領域を通過する区間におけ
る駆動リング2の走行特性を安定化することができる。
【0032】そして,カウンタ36の計数値が「6」に
達した後は,制御装置37はトランジスタ34のベース
をHレベルにするので,コンパレータ30の出力もHレ
ベルになり,ステップモータ6は最大の力率で効率的に
駆動される。
【0033】この様にして駆動リング2が左旋する過程
において,駆動リング2に植設された係合ピン2bがレ
ンズ駆動リング3の段部3cを係合した時点からレンズ
駆動リング3は駆動リング2に従動してスプリング7に
抗して左旋する。そして,このレンズ駆動リング3の左
旋に伴ってレンズ駆動リング3の被写体側面に形成され
た凸カム3dが図外の撮影用レンズを目的の合焦位置ま
で繰り出す。
【0034】さて,レンズ駆動リング3は駆動リング2
に従動して左旋するのであるから駆動リング2の左旋過
程では,カウンタ36の計数値は実質的にレンズ駆動リ
ング3の初期位置からの左旋位置も示している。一方,
目的の合焦位置は測距装置41から制御装置37に加え
られており,測距装置41から加えられる目的の合焦位
置がカウンタ36の計数値に換算して「N」の箇所に対
応しているとすると,制御装置37はカウンタ36の計
数値が「N」になると駆動回路20に対して逆転指令を
与え,駆動回路20は駆動パルスの位相関係を反転し,
B相の位相が進んだ逆転パルスを発生する。この逆転パ
ルスによってステップモータ6が逆転して駆動リング2
はアパーチュア1aを中心にして右旋する。しかしなが
ら,この様にして駆動リング2が右旋しても,ラチェッ
トレバー9のクリック9aがラチェットギア3eを係止
するので,レンズ駆動リング3は繰り出された位置を維
持する。又,この時カウンタ36は制御装置37によっ
てカウントダウン動作に切り換えられる。
【0035】ところで,上述の様に,レンズ駆動リング
3は駆動リング2が左旋動作から右旋動作に反転した位
置で係止されるが,この駆動リング2が左旋動作から右
旋動作に反転するタイミングでステップモータ6のトル
クが負荷に対して過剰になったり不足したりすると,駆
動リング2の回転速度の誤差やオーバシュートのため
に,レンズ駆動リング3の係止ポイントが前後にずれる
虞があり,従って,駆動リング2が左旋動作から右旋動
作に反転する近傍領域では,カメラの固体差や温度変化
や姿勢変化等の影響を受けることなく,ステップモータ
6のトルクが安定していることが要望される。
【0036】そして,本実施例では,制御装置37はカ
ウンタ36の計数値を監視して,カウンタ36の計数値
が「N−4」から「N−1」の区間トランジスタ34の
ベースをLレベルにするので,カウンタ36の計数値が
「N−4」から「N−1」の区間においてトランジスタ
34は遮断される。従って,カウンタ36の計数値が
「N−4」から「N−1」の区間においてはコンパレー
タ30の逆相入力には基準電源32のレベルが加えられ
ることになり,コンパレータ30はこの基準電源32の
レベルを鋸歯状波発生回路31が発生する鋸歯状波と比
較して負のパルスをアンドゲート21,23,25,2
7に供給する。従って,コイル6d,6eにはパルス状
に断続される駆動電流が供給されることになる。そし
て,本実施例では調整抵抗38や温度検出器39や姿勢
検出器40の出力に応じて基準電源32の出力レベルが
制御されるので,温度による電源電圧変動や製品毎の固
体差やカメラ姿勢に応じたデューティで駆動電流が制御
されることになり,駆動リング2が左旋動作から右旋動
作に反転する近傍領域では駆動リング2の走行特性を安
定化することができる。
【0037】この様にして,レンズ駆動リング3を目的
の合焦位置で係止した後に駆動リング2を右旋させる過
程で開閉レバー12のカムフォロア12bが駆動リング
2のカム縁2gからカム縁2fに落下する時に開閉レバ
ー12はピン12aがシャッタ羽根11に形成された長
孔11aを係合しながらスプリング13の付勢力によっ
て右旋してシャッタ羽根11を右旋させる。そして,露
出秒時に対応した時間差を経過した後に駆動リング2を
初期位置に向けて更に右旋させる過程で開閉レバー12
のカムフォロア12bがカム縁2eに沿ってカム縁2d
に乗り上げる時に開閉レバー12はスプリング13に抗
して左旋し,シャッタ羽根11を左旋させてアパーチュ
ア1aを閉鎖させる。又,この時駆動リング2の曲部2
cはラチェットレバー8のカム縁9bを撥ね上げてラチ
ェットレバー9を右旋させるのでレンズ駆動リング3の
ラチェットギア3eはラチェットレバー9から開放さ
れ,スプリング7の張力によって初期位置まで復帰して
撮影動作を終了する。
【0038】尚,上記では基準電源32の出力段にスイ
ッチング用のトランジスタ34を設けてデューティを制
御する様にした例を示したが,例えば図6に示す様にモ
ータの電源ラインにスイッチング要素42を設けても同
様の制御を行うことが可能である。又,上記では鋸歯状
波を基準レベルと比較してデューティ制御用のパルスを
発生する様にした例を示したが,鋸歯状波以外でも傾斜
を持ち周期的に繰り返される信号であれば,例えば正弦
波や三角波等を使用しても良い。又,検出される信号と
しては上記以外にも例えば電源電圧の変化を直接的に検
出しても差し支えないことはいうまでもない。更に,上
記ではステップモータ6のステップ数に換算して4ステ
ップの区間をデューティ制御する様にした例を示した
が,デューティ制御を行うステップ数は適宜選択すれば
良いことはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上説明した様に,本発明によれば,レ
ンズの位置決め精度や初期位置検出スイッチの検出精度
に最も影響を与える領域において駆動電流のデューティ
を制御することができるので,カメラの固体差やカメラ
姿勢の変化や消耗による電源電圧の変動,或いは寒冷時
における電圧低下等の影響を受けることなく,安定した
制御精度を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るレンズ駆動機構の平面
図。
【図2】本発明に使用されるモータの原理図。
【図3】本発明の1実施例に係る機構の羽根周辺の平面
図。
【図4】本発明の制御回路の一例を示す回路図。
【図5】上記実施例のタイムチャート。
【図6】図4に示す回路の変形例を示す回路図。
【符号の説明】
2 駆動リング 3 レンズ駆動リング 6 ステップモータ 7 スプリング 9 ラチェットレバー 14 スプリングスイッチ 21,23,25,27 アンドゲート 30 コンパレータ 31 鋸歯状波発生回路 32 基準電源 33 発振器 34 トランジスタ 36 カウンタ 35 分周器 38 調整抵抗 39 温度検出器 40 姿勢検出器 41 測距装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順逆回転可能なステップモータと,該ス
    テップモータに連結されて順逆両方向に駆動される駆動
    部材と,該駆動部材が順方向に駆動される時に該駆動部
    材に従動して駆動されて撮影用レンズ群を駆動するレン
    ズ駆動部材と,該レンズ駆動部材を逆方向に付勢する付
    勢手段と,前記駆動部材の駆動方向が順方向から逆方向
    に反転する時に前記レンズ駆動部材を係止する係止部材
    とを具備するステップモータを駆動源とするレンズ駆動
    装置において,前記ステップモータの駆動電流のデュー
    ティを最大100パーセント以内のデューティ比で制御
    するデューティ制御手段を備え,前記駆動部材の順方向
    への駆動の終了近傍におけるモータ駆動電流のデューテ
    ィを制御する様にしたことを特徴とするステップモータ
    を駆動源とするレンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 順逆回転可能なステップモータと,該ス
    テップモータに連結されて順逆両方向に駆動されること
    により撮影用レンズ群を駆動する駆動部材と,該駆動部
    材の順方向への駆動における初期位置近傍で作動する初
    期位置検出スイッチとを具備するステップモータを駆動
    源とするレンズ駆動装置において,前記ステップモータ
    の駆動電流のデューティを最大100パーセント以内の
    デューティ比で制御するデューティ制御手段を備え,前
    記初期位置検出スイッチの作動領域の近傍におけるモー
    タ駆動電流のデューティを制御する様にしたことを特徴
    とするステップモータを駆動源とするレンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のステップモ
    ータを駆動源とするレンズ駆動装置において,カメラの
    固体差を入力する固体差入力手段,カメラの周囲温度を
    入力する温度入力手段,又,カメラの姿勢差を入力する
    姿勢差入力手段の何れか1以上を具備し,前記各入力手
    段の何れか1以上からの入力に対応してモータ駆動電流
    のデューティを制御する様にしたステップモータを駆動
    源とするレンズ駆動装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029509A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Rohm Co., Ltd. Circuit de génération de formes d'onde triangulaires, procédé de génération, inverseur les utilisant, dispositif émettant de la lumière et télévision à cristaux liquides

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008029509A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Rohm Co., Ltd. Circuit de génération de formes d'onde triangulaires, procédé de génération, inverseur les utilisant, dispositif émettant de la lumière et télévision à cristaux liquides
US8294494B2 (en) 2006-09-06 2012-10-23 Rohm Co., Ltd. Triangular-wave generating circuit synchronized with an external circuit

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