JPH06229Y2 - レーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材 - Google Patents
レーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材Info
- Publication number
- JPH06229Y2 JPH06229Y2 JP1988073584U JP7358488U JPH06229Y2 JP H06229 Y2 JPH06229 Y2 JP H06229Y2 JP 1988073584 U JP1988073584 U JP 1988073584U JP 7358488 U JP7358488 U JP 7358488U JP H06229 Y2 JPH06229 Y2 JP H06229Y2
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- pipe
- laser beam
- welding
- welded
- inclusions
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、平板帯状の管材料を連続的に供給し電線等を
封入しながら管状に整形して該管状の継目にレーザービ
ームを照射し溶接して管を製造するレーザ溶接装置に係
り、特に、管内に封入される電線等がレーザービームを
照射し溶接する際にレーザービームの照射によって溶接
部位に発生するスパッタによって管内封入物である電線
等が傷損するのを防止することのできるレーザービーム
溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材に関する。
封入しながら管状に整形して該管状の継目にレーザービ
ームを照射し溶接して管を製造するレーザ溶接装置に係
り、特に、管内に封入される電線等がレーザービームを
照射し溶接する際にレーザービームの照射によって溶接
部位に発生するスパッタによって管内封入物である電線
等が傷損するのを防止することのできるレーザービーム
溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材に関する。
従来の技術 一般に、電線等を保護するコルゲート管は、電線等を包
むように帯状の平板を連続的に供給しながら筒状に整形
して該筒状に整形した平板の端部を溶接することによっ
て円筒状の管を製造し、しかる後コルゲート成形して得
ている。そして、この円筒状の管の継目の溶接には、特
に不活性ガス溶接の一種で、アルゴンの気流中でアーク
を発生させて行なうアーク溶接が用いられている。この
アーク溶接は、アルゴンでアークを遮蔽するためアルミ
ニウム、ステンレス鋼、チタン、銅合金などの非鉄金属
の溶接に用いられる。このアーク溶接には、TIG(Tu
ngstem inert gas)溶接、MIG(Metal inert gas)
溶接などがある。このうち管の継目の溶接には、タング
ステン電極を添加棒として用い、この添加棒を(−)極
として使用してアーク中に挿入すると、電子が高速度で
母材に衝突して母材を強熱し、溶け込みを起し溶接する
TIG(Tungstem inert gas)溶接が多く用いられてい
る。
むように帯状の平板を連続的に供給しながら筒状に整形
して該筒状に整形した平板の端部を溶接することによっ
て円筒状の管を製造し、しかる後コルゲート成形して得
ている。そして、この円筒状の管の継目の溶接には、特
に不活性ガス溶接の一種で、アルゴンの気流中でアーク
を発生させて行なうアーク溶接が用いられている。この
アーク溶接は、アルゴンでアークを遮蔽するためアルミ
ニウム、ステンレス鋼、チタン、銅合金などの非鉄金属
の溶接に用いられる。このアーク溶接には、TIG(Tu
ngstem inert gas)溶接、MIG(Metal inert gas)
溶接などがある。このうち管の継目の溶接には、タング
ステン電極を添加棒として用い、この添加棒を(−)極
として使用してアーク中に挿入すると、電子が高速度で
母材に衝突して母材を強熱し、溶け込みを起し溶接する
TIG(Tungstem inert gas)溶接が多く用いられてい
る。
このTIG溶接の場合、まず溶接を行なう上で管材料で
ある平板の表面を脱脂する工程を必要とし、この工程
は、トリクレン等での洗浄工程である。このトリクレン
等の取り扱いには充分気を配る必要がある。また、TI
G溶接等は、アークによる溶接時の熱によって材質に熱
応力を与え、管に与える悪影響が大きく、その悪影響の
範囲も広いものとなり、強度的にも問題が生じる場合が
ある。また、TIG溶接の場合、添加棒としてタングス
テン電極を用いるが、このタングステン電極は、アーク
中に挿入することによって摩耗する。このタングステン
電極が摩耗すると、溶接状態が変化し、均一ビードが得
られず、溶接不良に陥る。このため、TIG溶接の場
合、長時間の溶接は不利となり、特に薄物溶接に関して
は、管理を充分にする必要がある。
ある平板の表面を脱脂する工程を必要とし、この工程
は、トリクレン等での洗浄工程である。このトリクレン
等の取り扱いには充分気を配る必要がある。また、TI
G溶接等は、アークによる溶接時の熱によって材質に熱
応力を与え、管に与える悪影響が大きく、その悪影響の
範囲も広いものとなり、強度的にも問題が生じる場合が
ある。また、TIG溶接の場合、添加棒としてタングス
テン電極を用いるが、このタングステン電極は、アーク
中に挿入することによって摩耗する。このタングステン
電極が摩耗すると、溶接状態が変化し、均一ビードが得
られず、溶接不良に陥る。このため、TIG溶接の場
合、長時間の溶接は不利となり、特に薄物溶接に関して
は、管理を充分にする必要がある。
さらに、TIG溶接の場合、アークを発生してこのアー
ク中に電極をいれて溶接する、溶接時においてはアーク
による発光量が大きく、溶接部及び溶接部近傍を目視す
ることができない。このため、何らかの原因で管の継目
の溶接に不良が発生した場合、その処置等が遅れてしま
うという問題点を有している。また、このような何らか
の原因で管の継目の溶接に不良が発生した場合に一旦溶
接を停止し、改善した後再スタートさせる訳であるが、
特に薄物溶接に関しては、再スタート時にアークによる
強熱によって管に穴を開けてしまうなど補修のきかない
不良を起してしまうため、再度スタートが不可能に近い
ものとなっている。
ク中に電極をいれて溶接する、溶接時においてはアーク
による発光量が大きく、溶接部及び溶接部近傍を目視す
ることができない。このため、何らかの原因で管の継目
の溶接に不良が発生した場合、その処置等が遅れてしま
うという問題点を有している。また、このような何らか
の原因で管の継目の溶接に不良が発生した場合に一旦溶
接を停止し、改善した後再スタートさせる訳であるが、
特に薄物溶接に関しては、再スタート時にアークによる
強熱によって管に穴を開けてしまうなど補修のきかない
不良を起してしまうため、再度スタートが不可能に近い
ものとなっている。
このため、近年、レーザー光を用いたレーザー溶接法
が、アーク溶接に比較して種々の利点から用いられるよ
うになってきた。このレーザー溶接の特徴は、次のよう
な点になる。すなわち、まず、アーク溶接の場合が殆ど
溶接前に被溶接材に対して脱脂工程を経るのに対し、溶
接前の被溶接材に対する脱脂工程を必要とせず、作業上
の安全面から有利となっている。また、レーザー溶接に
おいては、薄板に関しても、安定した発振器の開発によ
り、本来のレーザー光の照射によって作られるビード幅
が狭く、そのビードによる熱影響も少なく加工物へ与え
る悪影響が抑えられる。さらに、レーザー溶接において
は、TIG溶接等の電極棒の消耗ということがなく、こ
の消耗から起る溶接不良がなく、連続した長時間の加工
を行なうことができる。
が、アーク溶接に比較して種々の利点から用いられるよ
うになってきた。このレーザー溶接の特徴は、次のよう
な点になる。すなわち、まず、アーク溶接の場合が殆ど
溶接前に被溶接材に対して脱脂工程を経るのに対し、溶
接前の被溶接材に対する脱脂工程を必要とせず、作業上
の安全面から有利となっている。また、レーザー溶接に
おいては、薄板に関しても、安定した発振器の開発によ
り、本来のレーザー光の照射によって作られるビード幅
が狭く、そのビードによる熱影響も少なく加工物へ与え
る悪影響が抑えられる。さらに、レーザー溶接において
は、TIG溶接等の電極棒の消耗ということがなく、こ
の消耗から起る溶接不良がなく、連続した長時間の加工
を行なうことができる。
このレーザー光を用いたレーザー溶接法を用いた場合に
は、レーザー光の照射によって作られるビードによる熱
の影響あるいはスパッタリング(スパッタ)の影響があ
り、管内に封入される電線等を傷つける恐れが有る。こ
のスパッタは、グロー放電で、陽極の表面または陰陽両
極中間にある物体に陰極金属分子が付着する現象でる。
このスパッタは、レーザービームによって生じた陰極金
属分子が電線の絶縁シースに食い込み電線の表面を傷つ
けることになる。
は、レーザー光の照射によって作られるビードによる熱
の影響あるいはスパッタリング(スパッタ)の影響があ
り、管内に封入される電線等を傷つける恐れが有る。こ
のスパッタは、グロー放電で、陽極の表面または陰陽両
極中間にある物体に陰極金属分子が付着する現象でる。
このスパッタは、レーザービームによって生じた陰極金
属分子が電線の絶縁シースに食い込み電線の表面を傷つ
けることになる。
このようなスパッタ現象に対して管内に封入される電線
等を保護するため、従来、第6図〜第8図に示す如きレ
ーザービームを照射して継目を溶接する管の溶接部位の
下側管内に挿入する管内封入物保護部材100が用いら
れている。この管内封入物保護部材100は、溶接済管
200内に収納されている例えば3心線の電線300と
溶接済管200との間に挿入される。この管内封入物保
護部材100は、第6図に示す如く板状に形成されてお
り、先端が多少幅広に形成されている平坦部120を有
しており、この平坦部120に把持部110が設けられ
ている。この電線等を保護するコルゲート管である管内
封入物保護部材100は、板状に形成されているとはい
え、電線等を包むように帯状の平板を連続的に供給しな
がら筒状に整形して該筒状に整形した平板の端部を溶接
することによって円筒状の管に成型されるものであるた
め、第7図に示す如く丸みをつけて形成されている。こ
のように構成される管内封入物保護部材100は、レー
ザービーム600をレンズ500を介して照射して継目
を溶接する管250の溶接部位260の下側管250内
に挿入し、管250内に収納される封入物を保護する。
等を保護するため、従来、第6図〜第8図に示す如きレ
ーザービームを照射して継目を溶接する管の溶接部位の
下側管内に挿入する管内封入物保護部材100が用いら
れている。この管内封入物保護部材100は、溶接済管
200内に収納されている例えば3心線の電線300と
溶接済管200との間に挿入される。この管内封入物保
護部材100は、第6図に示す如く板状に形成されてお
り、先端が多少幅広に形成されている平坦部120を有
しており、この平坦部120に把持部110が設けられ
ている。この電線等を保護するコルゲート管である管内
封入物保護部材100は、板状に形成されているとはい
え、電線等を包むように帯状の平板を連続的に供給しな
がら筒状に整形して該筒状に整形した平板の端部を溶接
することによって円筒状の管に成型されるものであるた
め、第7図に示す如く丸みをつけて形成されている。こ
のように構成される管内封入物保護部材100は、レー
ザービーム600をレンズ500を介して照射して継目
を溶接する管250の溶接部位260の下側管250内
に挿入し、管250内に収納される封入物を保護する。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来の管内封入物保護部材にあっては、
レーザービームによって生じた陰極金属分子が電線の絶
縁シースに食い込み電線の表面を傷つけることは、防止
する防止することができるが、スパッタが高温であるた
め、管の内部に焼き付き、この焼き付いたスパッタによ
って管内封入物(例えば、電線)の表面を傷つけるとい
う問題点を有している。
レーザービームによって生じた陰極金属分子が電線の絶
縁シースに食い込み電線の表面を傷つけることは、防止
する防止することができるが、スパッタが高温であるた
め、管の内部に焼き付き、この焼き付いたスパッタによ
って管内封入物(例えば、電線)の表面を傷つけるとい
う問題点を有している。
また、合成樹脂性のポリ塩化ビニル樹脂絶縁電線の場
合、レーザー光の照射によって作られるビードによる熱
影響を受けやすく、ポリ塩化ビニル樹脂絶縁電線の絶縁
物の劣化を早めるというという問題点を有している。
合、レーザー光の照射によって作られるビードによる熱
影響を受けやすく、ポリ塩化ビニル樹脂絶縁電線の絶縁
物の劣化を早めるというという問題点を有している。
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、管内
に封入される電線等がレーザービームを照射し溶接する
際にレーザービームの照射によって溶接部位に発生する
スパッタによって管内封入物である電線等が傷損するの
を防止することのできるレーザービーム溶接に用いる被
溶接管の管内封入物保護部材を提供しようとするもので
ある。
てなされたものであり、その目的とするところは、管内
に封入される電線等がレーザービームを照射し溶接する
際にレーザービームの照射によって溶接部位に発生する
スパッタによって管内封入物である電線等が傷損するの
を防止することのできるレーザービーム溶接に用いる被
溶接管の管内封入物保護部材を提供しようとするもので
ある。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案におけるレーザービ
ーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材は、平
板帯状の管材料を連続的に供給し管状に整形して該管状
の継目にレーザービームを照射し溶接して管を製造する
際に、ミスト状にしたオイルを供給可能に形成し、前記
レーザービームを照射して継目を溶接する管の溶接部位
の下側管内に挿入して管内の封入物を保護するようにし
たものである。
ーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材は、平
板帯状の管材料を連続的に供給し管状に整形して該管状
の継目にレーザービームを照射し溶接して管を製造する
際に、ミスト状にしたオイルを供給可能に形成し、前記
レーザービームを照射して継目を溶接する管の溶接部位
の下側管内に挿入して管内の封入物を保護するようにし
たものである。
そして、上記管内封入物保護部材は、管内に挿入して管
の溶接部位の下側に当たる部分を平板状に形成するのが
好ましい。
の溶接部位の下側に当たる部分を平板状に形成するのが
好ましい。
さらに、上記管の溶接部位の下側に当たる部分を平板状
に形成した管内封入物保護部材は、該平板状に形成した
部分と上記管の溶接部位との間にミスト状にしたオイル
を連続的に供給するようにしたものである。
に形成した管内封入物保護部材は、該平板状に形成した
部分と上記管の溶接部位との間にミスト状にしたオイル
を連続的に供給するようにしたものである。
また、上記平板状の管内封入物保護部材は、先端部が平
板状のベロ状に形成される平坦部と、この平坦部に接続
されるパイプ状の管状部とによって構成するのが好まし
い。
板状のベロ状に形成される平坦部と、この平坦部に接続
されるパイプ状の管状部とによって構成するのが好まし
い。
さらに、上記管内封入物保護部材は、上記平坦部と上記
管の溶接部位との間にミスト状にしたオイルを上記管状
部を介して連続的にかつ定量的に供給するようにするの
が好ましい。
管の溶接部位との間にミスト状にしたオイルを上記管状
部を介して連続的にかつ定量的に供給するようにするの
が好ましい。
作用 平板帯状の管材料を連続的に供給し、この平板帯状の管
材料に電線等の封入物を包込むようにして管状に整形す
る。そして、先端部が平板状に形成される管内封入物保
護部材は、管内に挿入してその先端部を管の溶接部位の
下側に当てる。しかる後、この管状に整形した管の継目
にレーザービームを照射し溶接して管を製造する。この
レーザービームを照射し溶接する場合、ミスト状にした
オイルを連続的に管内封入物保護部材の平板状に形成し
た平坦部と溶接部位との間に平坦部に接続される管状部
から供給する。このミスト状にしたオイルによって管内
を冷却する。
材料に電線等の封入物を包込むようにして管状に整形す
る。そして、先端部が平板状に形成される管内封入物保
護部材は、管内に挿入してその先端部を管の溶接部位の
下側に当てる。しかる後、この管状に整形した管の継目
にレーザービームを照射し溶接して管を製造する。この
レーザービームを照射し溶接する場合、ミスト状にした
オイルを連続的に管内封入物保護部材の平板状に形成し
た平坦部と溶接部位との間に平坦部に接続される管状部
から供給する。このミスト状にしたオイルによって管内
を冷却する。
実施例 以下、本考案の実施例について説明する。
第1図には、本考案が適用されるレーザー溶接を用いた
管製造装置の全体が示されている。
管製造装置の全体が示されている。
図において管製造装置1は、フィーダー2を有してい
る。このフィーダー2は、平板帯序の管材料3が巻かれ
たドラム状に形成されており、平板帯状の管材料3を第
1図図示矢印Aに示す如く連続的に供給する機能を有し
ている。この平板帯状の管材料3は、一定の幅を有して
いるが両側端部が一定した形状及び品質を保持すること
が難しいのと、管の径が管内にいれる電線の太さによっ
て異なることから、スリッター5において所定幅に整え
両側端部がカットされる。このカットされた両側端部の
端切れの管材料は、残材巻取り装置4に巻き取られる。
また、スリッター5の後方には、固定台6の上のホーマ
ー台7を介して固定されるホーマー8を有している。こ
のホーマー8は、フィーダー2から供給される平板帯状
の管材料3を両側端部から丸めて管(筒)状に成型する
ものである。このホーマー8の後方ホーマー台7には、
ホーマー8において、管(筒)状に成型した平板帯状の
管材料3をさらに確実に管状に曲げ成型するためのダイ
ス9、10が設けられている。このダイス9、10の後
方には、固定台6に固定されているコロ14が設けられ
ている。このコロ14は、第2図に示す如き構成を有し
ている。すなわち、コロ14は、四肢台141にローラ
ー面が滑車同様の凹面状に形成されるローラー142、
143が所定間隔おいて設けられて構成されている。こ
のローラー142、143は、ダイス9、10によって
確実に管状に曲げ成型され両側端部がピッタリ合わさっ
た状態の平板帯状の管材料3が、金属の復元力によって
両側端部が離れないようにピッタリ合わさった状態を保
持するように押える役目をしている。
る。このフィーダー2は、平板帯序の管材料3が巻かれ
たドラム状に形成されており、平板帯状の管材料3を第
1図図示矢印Aに示す如く連続的に供給する機能を有し
ている。この平板帯状の管材料3は、一定の幅を有して
いるが両側端部が一定した形状及び品質を保持すること
が難しいのと、管の径が管内にいれる電線の太さによっ
て異なることから、スリッター5において所定幅に整え
両側端部がカットされる。このカットされた両側端部の
端切れの管材料は、残材巻取り装置4に巻き取られる。
また、スリッター5の後方には、固定台6の上のホーマ
ー台7を介して固定されるホーマー8を有している。こ
のホーマー8は、フィーダー2から供給される平板帯状
の管材料3を両側端部から丸めて管(筒)状に成型する
ものである。このホーマー8の後方ホーマー台7には、
ホーマー8において、管(筒)状に成型した平板帯状の
管材料3をさらに確実に管状に曲げ成型するためのダイ
ス9、10が設けられている。このダイス9、10の後
方には、固定台6に固定されているコロ14が設けられ
ている。このコロ14は、第2図に示す如き構成を有し
ている。すなわち、コロ14は、四肢台141にローラ
ー面が滑車同様の凹面状に形成されるローラー142、
143が所定間隔おいて設けられて構成されている。こ
のローラー142、143は、ダイス9、10によって
確実に管状に曲げ成型され両側端部がピッタリ合わさっ
た状態の平板帯状の管材料3が、金属の復元力によって
両側端部が離れないようにピッタリ合わさった状態を保
持するように押える役目をしている。
このコロ14とダイス10との間において管材料3のピ
ッタリ合わさった両側端部のレーザー溶接が行なわれ
る。このレーザー溶接は、レーザー発振器から直進光と
して出力されるレーザービーム11をミラー12によっ
て出力する方向に曲げ、更にこのレーザ11をレンズ1
3によって集中させて1本のレーザービームとして管材
料3のピッタリ合わさった両側端部である被溶接部に照
射する。この管内封入物保護部材20は、管材料3のピ
ッタリ合わさった両側端部を溶接するに際して、ダイス
9によって曲げ成型する前の管材料3の両側端部が開い
ている状態で、第3図に示す如く溶接する管材料3のピ
ッタリ合わさった両側端部の下側に介添えする。この管
内封入物保護部材20は、第4図に示す如く先端部が平
板状のベロ状に形成される平坦部21を有しており、こ
の平坦部21には、パイプ状に形成される管状部22が
固着されている。この管状部22の内部には、第3図図
示矢印A及び第4図図示矢印Aに示す如く、ミスト状に
したオイル23が図示されていない供給装置から平坦部
21に供給され、この平坦部21に供給されたミスト状
にしたオイル23が第5図に示す如く、この平坦部21
の上面側に噴射されている。このオイル23を管状部2
2の内部を介して平坦部21の上面側に噴射するのは、
レーザービーム11を管材料3のピッタリ合わさった両
側端部である被溶接部に照射した際に発生する熱(レー
ザー光の照射によって作られるビードによる熱、及びス
パッタによって生じる熱)によって温度上昇した被溶接
部を冷却するためである。
ッタリ合わさった両側端部のレーザー溶接が行なわれ
る。このレーザー溶接は、レーザー発振器から直進光と
して出力されるレーザービーム11をミラー12によっ
て出力する方向に曲げ、更にこのレーザ11をレンズ1
3によって集中させて1本のレーザービームとして管材
料3のピッタリ合わさった両側端部である被溶接部に照
射する。この管内封入物保護部材20は、管材料3のピ
ッタリ合わさった両側端部を溶接するに際して、ダイス
9によって曲げ成型する前の管材料3の両側端部が開い
ている状態で、第3図に示す如く溶接する管材料3のピ
ッタリ合わさった両側端部の下側に介添えする。この管
内封入物保護部材20は、第4図に示す如く先端部が平
板状のベロ状に形成される平坦部21を有しており、こ
の平坦部21には、パイプ状に形成される管状部22が
固着されている。この管状部22の内部には、第3図図
示矢印A及び第4図図示矢印Aに示す如く、ミスト状に
したオイル23が図示されていない供給装置から平坦部
21に供給され、この平坦部21に供給されたミスト状
にしたオイル23が第5図に示す如く、この平坦部21
の上面側に噴射されている。このオイル23を管状部2
2の内部を介して平坦部21の上面側に噴射するのは、
レーザービーム11を管材料3のピッタリ合わさった両
側端部である被溶接部に照射した際に発生する熱(レー
ザー光の照射によって作られるビードによる熱、及びス
パッタによって生じる熱)によって温度上昇した被溶接
部を冷却するためである。
このコロ14の後方には、キャタピラ15が設けられて
いる。このキャタピラ15は、レーザービーム11によ
って溶接された溶接済管30を走行させるためのもので
ある。このキャタピラ15の後方には、コルゲート装置
16が設けられている。このコルゲート装置16は、第
1図図示矢印B及び第4図図示矢印Bに示す方向に走行
する溶接済管30に波型のコルゲートを施すためのもの
である。
いる。このキャタピラ15は、レーザービーム11によ
って溶接された溶接済管30を走行させるためのもので
ある。このキャタピラ15の後方には、コルゲート装置
16が設けられている。このコルゲート装置16は、第
1図図示矢印B及び第4図図示矢印Bに示す方向に走行
する溶接済管30に波型のコルゲートを施すためのもの
である。
このように構成されるものであるから、いま、第3図に
示す如く、管材料3の被溶接部である両側端部の開いて
いる箇所より、平坦部21を先にして差し込み、ミスト
状にしたオイル23を管材料3内に収納される電線等の
封入物40と溶接部位17との間に噴射できるように挿
入する。しかる後、キャタピラ15を駆動して管材料3
を走行させる。この管材料3の走行と同時にレンズ13
を介してレーザービーム11を溶接部位17に照射を開
始する。このレーザービーム11の照射と同時に管内封
入物保護部材20の管状部22の内部を介して平坦部2
1の上面側にオイル23を噴射する。
示す如く、管材料3の被溶接部である両側端部の開いて
いる箇所より、平坦部21を先にして差し込み、ミスト
状にしたオイル23を管材料3内に収納される電線等の
封入物40と溶接部位17との間に噴射できるように挿
入する。しかる後、キャタピラ15を駆動して管材料3
を走行させる。この管材料3の走行と同時にレンズ13
を介してレーザービーム11を溶接部位17に照射を開
始する。このレーザービーム11の照射と同時に管内封
入物保護部材20の管状部22の内部を介して平坦部2
1の上面側にオイル23を噴射する。
考案の効果 以上説明したように構成されているので、本考案によれ
ば、管内に封入される電線等がレーザービームを照射し
溶接する際にレーザービームの照射によって溶接部位に
発生するスパッタによって管内封入物である電線等が傷
損するのを防止することができるといった効果を有し、
各請求項に対しては、次に記載する効果を奏する。
ば、管内に封入される電線等がレーザービームを照射し
溶接する際にレーザービームの照射によって溶接部位に
発生するスパッタによって管内封入物である電線等が傷
損するのを防止することができるといった効果を有し、
各請求項に対しては、次に記載する効果を奏する。
本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶接管の管
内封入物保護部材においては、平板帯状の管材料を連続
的に供給し管状に整形して該管状の継目にレーザービー
ムを照射し溶接して管を製造する際に、ミスト状にした
オイルを供給可能に形成し、前記レーザービームを照射
して継目を溶接する管の溶接部位の下側管内に挿入して
管内の封入物を保護するようにしたため、管内に封入さ
れる電線等がレーザービームを照射し溶接する際にレー
ザービームの照射によって溶接部位に発生するスパッタ
によって管内封入物である電線等の傷損を防止すること
ができ、かつ管内の冷却効果を持たせると同時に、オイ
ルによって管内のサビを防止することができる。
内封入物保護部材においては、平板帯状の管材料を連続
的に供給し管状に整形して該管状の継目にレーザービー
ムを照射し溶接して管を製造する際に、ミスト状にした
オイルを供給可能に形成し、前記レーザービームを照射
して継目を溶接する管の溶接部位の下側管内に挿入して
管内の封入物を保護するようにしたため、管内に封入さ
れる電線等がレーザービームを照射し溶接する際にレー
ザービームの照射によって溶接部位に発生するスパッタ
によって管内封入物である電線等の傷損を防止すること
ができ、かつ管内の冷却効果を持たせると同時に、オイ
ルによって管内のサビを防止することができる。
また、本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶接
管の管内封入物保護部材においては、管内封入物保護部
材を管内に挿入して管の溶接部位の下側に当たる部分を
平板状に形成したため、レーザービームを照射し溶接す
る際にレーザービームの照射によって溶接部位に発生す
るスパッタの飛び散りを防止することができ、ひいて
は、管内封入物である電線等の傷損を防止することがで
きる。
管の管内封入物保護部材においては、管内封入物保護部
材を管内に挿入して管の溶接部位の下側に当たる部分を
平板状に形成したため、レーザービームを照射し溶接す
る際にレーザービームの照射によって溶接部位に発生す
るスパッタの飛び散りを防止することができ、ひいて
は、管内封入物である電線等の傷損を防止することがで
きる。
さらに、本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶
接管の管内封入物保護部材においては、管の溶接部位の
下側に当たる部分を平板状に形成した管内封入物保護部
材を、該平板状に形成した部分と上記管の溶接部位との
間にミスト状にしたオイルを連続的に供給するようにし
たものであるため、レーザー光の照射によって作られる
ビードと、レーザービームを照射し溶接する際にレーザ
ービームの照射によって溶接部位に発生するスパッタに
よる発熱を抑制することができる。
接管の管内封入物保護部材においては、管の溶接部位の
下側に当たる部分を平板状に形成した管内封入物保護部
材を、該平板状に形成した部分と上記管の溶接部位との
間にミスト状にしたオイルを連続的に供給するようにし
たものであるため、レーザー光の照射によって作られる
ビードと、レーザービームを照射し溶接する際にレーザ
ービームの照射によって溶接部位に発生するスパッタに
よる発熱を抑制することができる。
また、本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶接
管の管内封入物保護部材においては、平板状の管内封入
物保護部材を、先端部が平板状のベロ状に形成される平
坦部と、この平坦部に接続される管状部とによって構成
したため、ミスト状にしたオイルを連続的に容易に供給
することができる。
管の管内封入物保護部材においては、平板状の管内封入
物保護部材を、先端部が平板状のベロ状に形成される平
坦部と、この平坦部に接続される管状部とによって構成
したため、ミスト状にしたオイルを連続的に容易に供給
することができる。
さらに、本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶
接管の管内封入物保護部材においては、管内封入物保護
部材を平坦部と管の溶接部位との間にミスト状にしたオ
イルを管状部を介して連続的にかつ定量的に供給するよ
うにしたため、レーザー光の照射によって作られるビー
ドと、レーザービームを照射し溶接する際にレーザービ
ームの照射によって溶接部位に発生するスパッタによる
発熱を容易に抑制することができる。
接管の管内封入物保護部材においては、管内封入物保護
部材を平坦部と管の溶接部位との間にミスト状にしたオ
イルを管状部を介して連続的にかつ定量的に供給するよ
うにしたため、レーザー光の照射によって作られるビー
ドと、レーザービームを照射し溶接する際にレーザービ
ームの照射によって溶接部位に発生するスパッタによる
発熱を容易に抑制することができる。
第1図は本考案に係るレーザービーム溶接に用いる被溶
接管の管内封入物保護部材の用いられている管製造装置
を示す全体構成図、第2図は第1図図示コロの拡大図、
第3図は第2図図示管内封入物保護部材の管内に挿入さ
れた状態を示す断面正面図、第4図は第3図図示管内封
入物保護部材の断面平面図、第5図は第3図図示管内封
入物保護部材の右側面図、第6図は従来の管内封入物保
護部材の管内に挿入された状態を示す断面平面図、第7
図は第6図図示従来の管内封入物保護部材の右側面図、
第8図は従来の管内封入物保護部材の管内に挿入された
状態を示す断面正面図である。 1…………………………………………管製造装置 3………………………………………………管材料 11…………………………………レーザービーム 12……………………………………………ミラー 13……………………………………………レンズ 14………………………………………………コロ 15………………………………………キャタピラ 16…………………………………コルゲート装置 17…………………………………………溶接部位 20……………………………管内封入物保護部材 21……………………………………………平坦部 22……………………………………………管状部 23……………………………………………ミスト 30…………………………………………溶接済管 40………………………………………管内封入物
接管の管内封入物保護部材の用いられている管製造装置
を示す全体構成図、第2図は第1図図示コロの拡大図、
第3図は第2図図示管内封入物保護部材の管内に挿入さ
れた状態を示す断面正面図、第4図は第3図図示管内封
入物保護部材の断面平面図、第5図は第3図図示管内封
入物保護部材の右側面図、第6図は従来の管内封入物保
護部材の管内に挿入された状態を示す断面平面図、第7
図は第6図図示従来の管内封入物保護部材の右側面図、
第8図は従来の管内封入物保護部材の管内に挿入された
状態を示す断面正面図である。 1…………………………………………管製造装置 3………………………………………………管材料 11…………………………………レーザービーム 12……………………………………………ミラー 13……………………………………………レンズ 14………………………………………………コロ 15………………………………………キャタピラ 16…………………………………コルゲート装置 17…………………………………………溶接部位 20……………………………管内封入物保護部材 21……………………………………………平坦部 22……………………………………………管状部 23……………………………………………ミスト 30…………………………………………溶接済管 40………………………………………管内封入物
Claims (5)
- 【請求項1】平板帯状の管材料を連続的に供給し管状に
整形して該管状の継目にレーザービームを照射し溶接し
て管を製造する際に、ミスト状にしたオイルを供給可能
に形成し、前記レーザービームを照射して継目を溶接す
る管の溶接部位の下側管内に挿入して管内の封入物を保
護するレーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入
物保護部材。 - 【請求項2】上記管内封入物保護部材は、管内に挿入し
て管の溶接部位の下側に当たる部分を平板状に形成した
ものである請求項1記載のレーザービーム溶接に用いる
被溶接管の管内封入物保護部材。 - 【請求項3】上記管の溶接部位の下側に当たる部分を平
板状に形成した管内封入物保護部材は、該平板状に形成
した部分と上記管の溶接部位との間にミスト状にしたオ
イルを連続的に供給するようにしたものである請求項2
記載のレーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入
物保護部材。 - 【請求項4】上記平板状の管内封入物保護部材は、先端
部が平板状のベロ状に形成される平坦部と、この平坦部
に接続されるパイプ状の管状部とによって構成されたも
のである請求項1、2又は3記載のレーザービーム溶接
に用いる被溶接管の管内封入物保護部材。 - 【請求項5】上記管内封入物保護部材は、上記平坦部と
上記管の溶接部位との間にミスト状にしたオイルを上記
管状部を介して連続的にかつ定量的に供給するようにし
た請求項4記載のレーザービーム溶接に用いる被溶接管
の管内封入物保護部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988073584U JPH06229Y2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | レーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988073584U JPH06229Y2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | レーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01177088U JPH01177088U (ja) | 1989-12-18 |
JPH06229Y2 true JPH06229Y2 (ja) | 1994-01-05 |
Family
ID=31298721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988073584U Expired - Lifetime JPH06229Y2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | レーザービーム溶接に用いる被溶接管の管内封入物保護部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06229Y2 (ja) |
-
1988
- 1988-06-02 JP JP1988073584U patent/JPH06229Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01177088U (ja) | 1989-12-18 |
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