JPH06229099A

JPH06229099A - 自然石パネル

Info

Publication number: JPH06229099A
Application number: JP10246293A
Authority: JP
Inventors: Shoya Suzuki; 捷也鈴木
Original assignee: N S P KK; NSP Corp
Current assignee: N S P KK; NSP Corp
Priority date: 1992-12-09
Filing date: 1993-04-28
Publication date: 1994-08-16

Abstract

(57)【要約】【目的】重量が軽く取り扱いが容易であり、しかも十
分な強度が確保されているばかりか、貼設面を容易に疎
面化することもできる自然石パネルを、簡単な構造によ
って提供すること。【構成】所望の形状のパネル状に形成された自然石パ
ネル１００であって、自然石１０の少なくとも一面に補
強部材２０を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自然石パネルに関し、
詳しくは、所望の形状に形成された自然石パネルに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、御影石、大理石等の自然石を
切断し、例えば正方形、長方形等の形状のパネル状に形
成した自然石パネルがある。このような自然石パネル
は、自然石特有の質感や美感に優れ、高級感に溢れるた
め、例えば建築物の壁や床等に貼設されるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の自然
石パネルにあっては、非常に重量が重いため、搬送や貼
設に際して取り扱いが非常に煩雑であった。また、搬送
や貼設の際に何等かの原因で衝撃が加わったり、或は貼
設した後に応力が加わって破損することもあった。特
に、貼設後に破損すると、その破損した自然石パネルを
交換しなければならないのであるが、その交換作業が非
常に煩雑であり、しかも複数の自然石パネルによって壁
面等を形成した場合、交換する自然石パネルとして他の
自然石パネルと色彩、柄等が調和したものを使用しなけ
ればならないため、交換作業がさらに煩雑であった。こ
のため、貼設後に自然石パネルが破損することは是非と
も避けなければならない。

【０００４】ところで、自然石パネルが破損しないよう
にするためには、自然石パネル自体の強度を十分に確保
しなければならない。このためには、自然石パネルを十
分に厚くしなければならないのであるが、厚さを厚くす
ると、当然重量が増加してしまい、取り扱いが一層煩雑
になってしまうという問題が生じる。さらに、自然石パ
ネルを厚くすると、高価な自然石の使用量が増加し、当
然コストも増加してしまう。

【０００５】一方、自然石パネルを壁等に貼設する場
合、モルタル、セメント、合成樹脂等の各種の接着剤に
よって自然石パネルを壁等に貼設するのであるが、より
堅固に貼設できるように、自然石パネルの貼設面を疎面
化する場合がある。しかしながら、自然石の表面を疎面
化するためには、例えば自然石の表面を削って凹凸を形
成する等の非常に面倒な作業を施さなければならないば
かりか、割れや欠け等が生じて強度を劣化させることが
ないように注意を払って加工を施さねばならないため、
従来の自然石パネルにあっては、その貼設面を疎面化す
る際に非常に煩雑な加工を必要とした。

【０００６】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、重量が軽く取
り扱いが容易であり、しかも十分な強度が確保されてい
るばかりか、貼設面を容易に疎面化することもできる自
然石パネルを、簡単な構造によって提供することであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の採った手段を、図面に使用する符号を付し
て説明すると、「所望の形状のパネル状に形成された自
然石パネル１００であって、自然石１０の少なくとも一
面に補強部材２０を備えたことを特徴とする自然石パネ
ル１００」である。

【０００８】

【発明の作用】このように構成された本発明の自然石パ
ネル１００は、自然石１０の一面に補強部材２０を備え
ているため、搬送や貼設の際、或は貼設後に破損するこ
とはなく、十分な強度が確保される。なお、補強部材２
０を自然石１０よりも軽量のものとすれば、自然石パネ
ル１００自体の厚さを厚くして強度を確保した場合に比
較して、確実に重量は軽減される。このため、搬送や貼
設の際の取り扱いが容易になる。

【０００９】また、壁等に堅固に貼設するためにその貼
設面を疎面化する場合、自然石１０とは別体の補強部材
２０の表面を疎面化すればよいため、自然石１０に割れ
や欠けが生じることはなく、従来の如く注意を払って疎
面化加工を施す必要はなくなる。また、合成樹脂、金属
等によって補強部材２０を形成した場合、溶剤等によっ
て補強部材２０の表面を疎面化することもでき、疎面化
加工は一層容易となる。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の自然石パネル１００の実施例
を、図面に従って詳細に説明する。

【００１１】まず、図１には、本発明の自然石パネル１
００の一実施例が示してある。自然石１０としては、御
影石を採用しており、この自然石１０の一面にエポキシ
樹脂等の合成樹脂２１を塗布し、この合成樹脂２１にガ
ラスクロス２２等を貼設し、さらにその表面に合成樹脂
２１を塗布して補強部材２０を形成してある。

【００１２】なお、自然石１０としては、御影石に限ら
ず、例えば大理石等を採用してもよく、天然の石材であ
れば特に限定するものではない。また、補強部材２０と
しては、合成樹脂にガラス繊維、炭素繊維等を充填した
繊維強化プラスチック、所謂ＦＲＰ、エポキシ樹脂等の
合成樹脂に細砂、しらす（火山灰）等を充填したもの、
各種の金属等、採用した自然石１０よりも強度に優れ、
軽量のものであれば特に限定するものではないが、本実
施例の如く、合成樹脂等のように自然石１０より柔軟な
材質によって形成すれば、搬送の際等に複数の自然石パ
ネル１００を積み重ねたりしても、その自然石１０が傷
ついたり破損することがなく都合がよい。

【００１３】また、御影石を採用した自然石パネル１０
０の場合、従来、一辺３０ｃｍの正方形のパネルで強度
を十分に確保するためには、１０ｍｍ以上の厚さを必要
としていたのであるが、本実施例においては、同様に一
辺３０ｃｍの正方形のパネルで、自然石１０の厚さが６
ｍｍ、補強部材２０の厚さを１ｍｍとしてあり、これで
十分な強度を確保している。なお、自然石パネル１００
の大きさ、形状は、特に限定するものではなく、例えば
長方形、三角形、円形、楕円形等であってもよい。

【００１４】次に、図２には、本発明の自然石パネル１
００の別の実施例が示してある。この自然石パネル１０
０においては、自然石１０の補強部材２０を接合する接
合面が自然石１０の切断面のままの疎面となっており、
補強部材２０が堅固に接合するようにしてある。なお、
自然石１０の一面に補強部材２０を直接形成せず、予め
別体に形成した補強部材２０を接着剤を介して接合して
も良い。そして、自然石パネル１００を建築物の壁等に
貼設する際には、セメント、合成樹脂等の各種の接着剤
によって貼設するのであるが、より堅固に貼設できるよ
うに、自然石パネル１００の貼設面、即ち補強部材２０
の底面に細密な格子状の溝等を形成した疎面が形成して
ある。

【００１５】最後に、図３には、補強部材２０として、
発泡材を充填した合成樹脂を採用した例が示してある。
このように、合成樹脂を発泡させたものを補強部材２０
に採用すると、より軽量化された自然石パネル１００を
より簡単に製造することができる。なお、この場合、Ｆ
ＲＰに発泡材を充填したものを補強部材２０として採用
すると、より一層強度を向上させることができる。

【００１６】以上、本発明の自然石パネル１００の各実
施例を説明したが、これに限らず、補強部材２０を自然
石１０の一面だけでなく、例えば底面及び四側面に備え
てもよい。そして、四側面の補強部材２０を、例えば他
の自然石パネル１００の補強部材２０と嵌合するような
形状に形成すると、複数の自然石パネル１００を連設す
る場合、整然と、堅固に連設することができる。

【００１７】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の自
然石パネルは、自然石の少なくとも一面に補強部材を備
えたものであり、この補強部材によって、自然石パネル
自体の強度が確保されるものである。

【００１８】従って、本発明によれば、重量が軽く取り
扱いが容易であり、しかも十分な強度が確保されている
ばかりか、貼設面を容易に疎面化することもできる自然
石パネルを、簡単な構造によって提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自然石パネルの一実施例を示す部分破
断斜視図である。

【図２】本発明の自然石パネルの別の実施例を示す斜視
図である。

【図３】本発明の自然石パネルの別の実施例を示す部分
破断斜視図である。

【符号の説明】

１０自然石２０補強部材２１合成樹脂２２ガラスクロス１００自然石パネル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】所望の形状のパネル状に形成された自然
石パネルであって、自然石の少なくとも一面に補強部材
を備えたことを特徴とする自然石パネル。