JPH0622861U - 暖房装置を備えた風呂加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 追い焚き加熱等の温水を利用する温水式暖房
器において、暖房温度のが低いと言う不都合をなくすと
ともに温水式暖房器の温水循環回路内を清潔に保つこと
を目的とする。 【構成】 往管２６（２５）と復管２４（２７）とに跨
がって温水循環回路Ｃを接続し、該循環水の温度を 追
い焚き湯温度より一定温度高く設定し、又、自動給湯器
を接続した場合に、差し湯や湯張り時の初期に温水循環
回路Ｃに湯を流して温水式暖房器３を稼働するよう構成
するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は温水循環式暖房器を備えた風呂加熱装置に関するもので、浴室の床や 壁面の暖房が行なえる風呂追い焚き装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

上記温水循環式の温水循環回路は追い焚き回路の往管と復管より分岐して配管 接続されており、その分岐点の一方か或いは両方に三方弁を切換え自在に装着さ れている。そして該三方弁を切換えることにより温水式暖房器の稼働が可能とな るか又は、追い焚き加熱が可能となるものである。 そこで従来例において温水暖房と追い焚き加熱においてその循環湯の温度の設 定温度は所定の一定の追い焚き温度（沸き上げ温度）となっているので追い焚き 温度は当然入浴温度として望ましいけれども温水式暖房器では低くなることは否 めず、浴室の快適な暖房は充分期待できなかった。

【０００３】 次に自動給湯器を有し、該給湯管が追い焚き回路に接続されており、自動給湯 器からの湯が追い焚き回路を通じて供給されるものにおいて、浴槽への湯張り、 差し湯においては追い焚き回路の往管ないしは復管からも行なわれるものであっ て、その間温水式暖房器の温水循環回路には温水を流すことはなく、湯張り、差 し湯が完了した時点で必要に応じて温水循環回路に流し込まれていて、両者が交 互に行なわれていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案では、温水式暖房器において暖房温度を追い焚き温度より適宜高くして 快適な暖房温度となさんとするものであり、又、給湯と温水式暖房が交互に行な われていた為、湯張りが終了してから温水式暖房器に高温湯が流されることにな って湯張り中浴室の暖房が行なわれずにそれだけ暖房が遅れる不都合があった。 更に温水循環回路は常に浴槽の湯が循環されてその水垢や油汚れが付着堆積した 儘となってそれら付着物により配管の内面に詰りが起きて問題となっている。そ の為、使用の都度新鮮な湯を流すことにより該付着物を洗い流さんとするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

浴室の暖房における適宜な暖房温度を得るべく、本考案の暖房器を備えた風呂 加熱装置では浴槽内の湯を循環ボンプ２３にて循環し、熱交換器２１にて所定温 度に加熱する追い焚き回路Ｂの往管２６および復管２４より分岐する分岐点に温 水式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを接続し、その分岐点の何れか一方或い は両方に三方弁２８を装着してなり、該三方弁２８を切換えることにより、追い 焚き回路Ｂと温水循環回路Ｃに切換え可能で、かつ各々の循環水の加熱温度を異 なる温度に設定可能とすることを要旨とするものである。

【０００６】 又、自動給湯回路が接続されている場合には本考案の暖房器を備えた風呂加熱 装置では、浴槽内の湯を循環ボンプ２３にて循環し、熱交換器２１にて循環水を 所定温度に加熱する追い焚き回路Ｂの往管２６および復管２４より分岐する分岐 点に温水式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを接続し、その分岐点の何れか一 方か或いは両方に三方弁２８を装着してなり、該三方弁２８にて温水式暖房器３ の配管に往管２５を接続し、かつ、もう一方の配管を復管２４と接続して自動給 湯回路Ａより供給される給湯を温水循環回路Ｃを通じて浴槽４に一定時間流して 温水循環回路Ｃの湯を清水の湯にて排除することをその要旨とするものである。 更に同じく自動給湯回路Ａが接続されており、浴槽４内の湯を循環ボンプ２３ にて循環し、熱交換器２１にて所定温度に加熱する追い焚き回路Ｂの復管２６お よび復管２４より分岐する分岐点に温水式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを 接続し、その分岐点の何れか一方或いは両方に三方弁２８を装着してなり、該三 方弁２８にて暖房器３の配管に往管２５を接続し、かつ、もう一方の配管を復管 ２４と接続して自動給湯回路Ａより給湯を温水循環回路Ｃに湯張り時である最初 の一定期間流すことをその要旨とするものである。

【０００７】

【作用】

三方弁２８の切換えにて暖房運転に切換えられると、追い焚き運転の湯温設定 温度より高い適宜な温度に温度制御が行なわれるので暖房温度は適宜温度に制御 されて低い暖房温度で暖房が行なわれることはない。

【０００８】 又、自動給湯機能が付加されている場合には暖房運転においてはきれいな湯に て温水循環回路Ｃが洗い流されることになって、該配管の内面に付着する埃や垢 等は除去される。更に、湯張りの際に自動給湯の湯が温水暖房回路に流されれば 、最初に一度温水式暖房器が暖められることになるので必要な時には即座に希望 温度での暖房が行なうことができる。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の実施例を図１から図２に基づいて説明する。 １は給湯器で、本実施例では自動給湯機能を有するものであり、２は風呂加熱 装置、３は温水式暖房器、４は浴槽を示す。１１は給水管で、給水管１１よりガ スバーナ１５にて加熱された高温湯が給湯回路Ａを構成する給湯管１３、連通管 １６を通じて風呂加熱装置２の追い焚き循環回路Ｂの上流側復管２７に接続され ており、ポンプ２３とその下流側においてガスバーナ２９にて加熱される熱交換 器２１が介在設置され、その下流側に上流側往管２５、下流側往管２６が接続さ れている。下流側復管２７と上流側復管２４と連通管１６との接続部に回転式の 三方弁２２が装着されて該三方弁２２によって上流側復管２４と下流側復管２７ と接続されるか又は連通管１６と上下側復管２４、２７がお互に連通される構成 となっている。

【００１０】 放熱コイル３１を有する温水循環回路Ｃの両端部は上流側往管２５と上流側復 管２４とに接続され、該分岐点に三方弁２８が装着され、該三方弁２８により 上流側往管２５と温水循環回路Ｃの一端が連通されるか又は温水循環回路Ｃが上 下流往管２５、２６と遮断される構成となしている。且つもう一方の分岐点にお いて各配管を完全に連通させるか前記と同じ三方弁２８を介在装着する構成とな す。熱交換器２１を通過する湯水がガスバーナ２９にて加熱昇温され、サーミス タ２０にて感知される温度が設定温度となる様温度制御される。 上下流側復管２４、２７を三方弁２２にて連通し、切換え弁２８を切換えて上 下流側往管２５、２６と温水循環回路Ｃとの連通を断つことにより追い焚き循環 回路Ｂが有効となった場合を図１にて示す。ガスバーナ２９にて設定温度に加熱 昇温された高温湯が浴槽内に送られて浴槽４の湯が希望温度に上昇維持されて保 温が行なわれる。図２に示されるのは上流側往管２５が温水循環回路Ｃと三方弁 ２８にて連通されて温水式暖房器３が稼働可能となって高温湯が上流側往管２５ より放熱コイル３１に流れて上流側復管２４、下流側復管２７を流れ、熱交換器 ２１に至って該部で加熱昇温される。そして温水式暖房器３にて専ら温水暖房が 行なわれ、必要に応じて三方弁２２、２８を切換えることにより随時行なうこと ができる。

【００１１】 要するに三方弁２８を切換えることにより浴槽４の湯の保温か温水暖房が行う ことができる。そしてここで随時追い焚きと温水暖房とが行なえるようになって いる。次に循環湯温度について図４にて述べる。

【００１２】 追い焚き運転スイッチがオンされると循環水の設定温度は希望の追い焚き温度 Ｔｍに設定されて、循環水の温度（サーミスタ２０にての感知温度）は該温度Ｔ ｍの温度に温度制御される。次に暖房運転スイッチがオンされ、追い焚き運転が 行なわれていない場合には循環水の設定温度は前記設定温度Ｔｍより高い一定温 度Ｔｈに変更される。該設定温度Ｔｈとなるよう循環湯が加熱昇温されて温水暖 房に適した温度に温度制御が行なわれる。

【００１３】 次に図３において自動給湯が行なわれ、該給湯が温水式暖房器３に流れ込む場 合を示すものである。即ち、連通管１６より流れ込む高温湯は下流側復管２７よ り熱交換器２１を経て上流側往管２５を流れ、三方弁２８より温水循環回路Ｃを 構成する放熱コイル３１を流れて浴槽４に流れ込むもので温水式暖房器３が運転 されながら自動給湯が行なわれる。且つ自動給湯が湯張り操作である最初の自動 給湯においてこの温水暖房が行なわれ、且つ自動給湯の一部は上流側復管２４を 経て浴槽４に流れ、自動給湯の湯量を増加するものであるが、必ずしも上流側復 管２４から自動給湯が行なわれなくても支障がない。温水式暖房器３は所要温度 に急速に昇温されるので随時暖房運転を行なった場合常温から温度上昇させる必 要がないので、急速に希望温度に昇温させることができる。なお上記設定温度の 変更は、三方弁２２、２８の切換え（回転角度の変更）と連動させて行なわれる よう構成しても良いものである。 又、三方弁２２、２８は回転式のものに代え て前後移動式のものを用いても良いことは勿論である。

【００１４】 湯張り時の自動給湯にて放熱コイル３１にきれいな高温湯が流れ、また追い焚 き等で放熱コイル３１にきれいな湯が流れ込んで放熱コイル３１の内面に付着、 堆積した埃や垢等の付着物が洗い流されることによって流水量の減少や温水循環 回路Ｃの内面の詰りが防止される。尚、差し湯の自動給湯においても上記湯張り 時と同様に給湯を温水循環回路Ｃに流すことにより上記と同様に該温水循環回路 Ｃの内面の付着物質が洗い流されることは勿論である。この場合にもガスバーナ ２９の加熱温度、即ち、追い焚き温度の設定温度を暖房時にＴｍより若干高いＴ ｈ温度に変更する必要がある。

【００１５】

【考案の効果】

温水循環式の暖房機能を有する本考案に係わる給湯器によれば、暖房運転で従 来に比し高い適切な温度が得られ床面、或いは壁面に取付けられてソフトな快適 暖房が得られる。自動給湯器を備えたものにあっては温水循環回路Ｃの内面がき れいな高温湯によって使用初期である浴槽への湯張り時に少なくとも一回洗い流 されて配管の内面が常に清潔に保たれる。湯張り時に温水式暖房器が運転され、 該暖房器にて一度所要温度になされるので、必要な時にごく短時間に所要温度に することができるので、即座に希望温度となる効果がある。加えるに 温水循環 回路Ｃの内面がきれいな高温湯によって洗い流されて配管の内面が常に清潔に保 たれる有効なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の追い焚き運転状態を示す概
略配管図である。

【図２】本考案の一実施例の異なる温水暖房運転状態を
示す図１相当図である。

【図３】本考案の一実施例の別異の自動給湯状態を示す
図１相当図である。

【図４】本考案の一実施例のシーケンスの要部をを示す
流れ図である。

【符号の説明】

１ 自動給湯器 ２ 風呂加熱装置 ３ 温水式暖房器 ２２ 三方弁 ２４ 復管（上流側復管） ２６ 往管（下流側往管） ２８ 三方弁

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年６月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽４内の湯を循環ボンプ２３にて循環
   し、熱交換器２１にて循環水を所定温度に加熱する追い
   焚き回路Ｂの往管２６および復管２４より分岐する分岐
   点に温水式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを接続
   し、その分岐点の何れか一方か或いは両方に三方弁２８
   を装着してなり、該三方弁２８を切換えることにより、
   追い焚き回路Ｂと温水循環回路Ｃに切換え可能で、かつ
   各々の循環水の加熱温度を異なる温度に設定可能とした
   ことを特徴とする暖房装置を備えた風呂加熱装置。
2. 【請求項２】浴槽４内の湯を循環ボンプ２３にて循環
   し、熱交換器２１にて循環水所定温度に加熱する追い焚
   き回路Ｂの往管２６および復管２４より分岐する分岐点
   に温水式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを接続し、
   その分岐点の何れか一方或いは両方に三方弁２８を装着
   してなり、該三方弁２８を切換えることにより追い焚き
   回路Ｂと温水循環回路Ｃとに切換え可能で、自動給湯回
   路Ａより供給される給湯を温水循環回路Ｃを通じて浴槽
   ４に一定時間流して該温水循環回路Ｃの湯を清水の湯に
   て排除可能とすることを特徴とする暖房装置を備えた風
   呂加熱装置。
3. 【請求項３】浴槽４内の湯を循環ボンプ２３にて循環
   し、熱交換器２１にて所定温度に加熱する追い焚き回路
   Ｂの復管２６および復管２４より分岐する分岐点に温水
   式暖房器３を構成する温水循環回路Ｃを接続し、その分
   岐点の何れか一方或いは両方に三方弁２８を装着してな
   り、該三方弁２８にて追い焚き回路Ｂと温水循環回路Ｃ
   に切換え可能で、自動給湯回路Ａより供給される給湯を
   温水循環回路Ｃに湯張りにおける一定期間流すことを特
   徴とする自動給湯機能を有する暖房装置を備えた風呂加
   熱装置。