JPH06228381A - 樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
樹脂組成物およびその用途Info
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- JPH06228381A JPH06228381A JP1885293A JP1885293A JPH06228381A JP H06228381 A JPH06228381 A JP H06228381A JP 1885293 A JP1885293 A JP 1885293A JP 1885293 A JP1885293 A JP 1885293A JP H06228381 A JPH06228381 A JP H06228381A
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Abstract
量%であるエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合
体(A)30〜70重量部と、低密度ポリエチレン(B
1)と、α,β- 不飽和カルボン酸含量が9重量%以下
で(A)の酸含量より6重量%以上少ないエチレン・
α,β- 不飽和カルボン酸共重合体(B2)とからなる
重合体成分(B)70〜30重量部と、上記(A)と
(B)との合計100重量部に対し、3〜20重量部
の、ポリブテン-1(C)とからなる組成物。 【効果】 押出コーティングが可能であり、低温ヒート
シール性、ホットタック性、易開封性に優れ、かつ高速
薄曳性に優れ、しかも同一素材同士をヒートシールした
場合に開封面での糸曳きを低減することができる。シー
ル材料、積層体、および包装材料が提供される。
Description
トタック性、密封性に優れ、かつ高速薄曳性に優れた易
開封性(イージーピール)のヒートシール材料となりう
るような樹脂組成物およびその用途に関する。特に易開
封性ヒートシール材料として用いたときに、開封時の糸
曳き現象が低減される樹脂組成物に関する。
ック菓子用の包装袋には、美観、腰の強さ、遮光性、酸
素および水蒸気の透過防止などを考慮して、アルミ蒸着
ポリエチレンテレフタレート(VM-PET)あるいは2軸延伸
ポリプロピレンフィルムを用いた積層フィルムが用いら
れている。この積層フィルムのヒートシール層として
は、ポリプロピレンが用いられ、このポリプロピレンか
らなるヒートシール層は、VM−PET層の内面にポリ
エチレン層を介して形成される。このようにポリエチレ
ン層を介在させることにより、押出コーティングによっ
てポリプロピレン層をVM−PET層上に形成すること
が容易になるが、工程が煩雑となり、かつコスト高とな
る欠点がある。しかも包装袋の製造に当たっては、ヒー
トシール層であるポリプロピレン同士をヒートシールさ
せる必要があるが、比較的高温で加工しなければなら
ず、またヒートシール部におけるヒートシール強度が高
すぎるため、手で容易には開封しにくいという問題点が
あった。
ついてはいくつかの提案があり、異なるシール材料にシ
ールする場合に易開封性となるシール材料は数多く知ら
れている。ところが、同一のシール材料同士を接着させ
てシールを形成すると、シール強度が強くなりすぎて易
開封性とならないことが多かった。また、多くのヒート
シール材料は、押出コーティング法により基材層上に高
速でヒートシール層を形成することが困難であった。
は、線状低密度ポリエチレンと、高圧法ポリエチレン
と、アイオノマーとからなる樹脂組成物が、押出加工
性、ヒートシール性に優れており、各種基材に積層でき
ることが示されている。ところがこのような樹脂組成物
をポリエステル等の熱可塑性樹脂に押出コーティングし
てヒートシール層を形成させ、そのヒートシール層同士
を接着させると、シール強度が強すぎるため、易開封性
の包装材料として用いることは困難であった。
は、アイオノマー、ポリブテン-1およびポリエチレンか
らなる組成物を、ポリオレフィン樹脂を相手シール層と
するときのシール層として用いることが示されている。
この提案では、アイオノマーに関してその組成が全く検
討されていないが、該組成物同士をシールする場合に
は、特定のアイオノマーを選択しない限り、開封時に剥
離面に繊維状になったシール層が残るという、いわゆる
糸曳き現象が起こってしまうという問題点があった。し
かしながら特開昭63−114646号公報には、この
ような問題点は認識されておらず、またその解決手段に
ついて何も教示されていない。また上記組成物では、ラ
ミネーション加工でシール層を形成することが難しいと
いう問題点もあった。
チレン・カルボン酸共重合体、ポリブテン-1およびポリ
プロピレンからなる樹脂組成物およびこの樹脂組成物か
らなる易開封性包装材が提案されている。しかしながら
その実施例で認められるように、シール強度の温度依存
性が大きくシール強度の調節が容易でないことが実用上
大きな問題である。また開封時に糸曳き現象が少なから
ず認められるという欠点もある。
3号公報には、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体ま
たはその金属塩、ポリプロピレンおよびポリエチレンか
らなる易開封性シール材料が示されている。この公報で
提案された易開封性シール材料では、シール強度の温度
依存性がかなり低減されているが、未だ充分とは言い難
く、また開封時に糸曳き現象についても改善が望まれて
いる。
号公報において、高圧法ポリエチレンとエチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体またはその金属塩とからなる易
開封性材料を提案したが、この易開封性材料では、糸曳
き現象の解消がさらに望まれている。
鑑みて、押出コーティングが可能であり、低温ヒートシ
ール性、ホットタック性、易開封性に優れ、しかも同一
素材同士をヒートシールしたときに、開封面での糸曳き
が一層低減されるヒートシール材について検討を行っ
た。その結果、酸含量の異なる2種のエチレン・α,β
- 不飽和カルボン酸共重合体からなる樹脂組成物、ある
いはこれにさらに少量の結晶性ポリオレフィンを配合し
てなる樹脂組成物が、ヒートシール材として優れた特性
を有することを見出し、特願平3−200913号とし
て提案した。またその後の検討により、エチレン・α,
β-不飽和カルボン酸共重合体と、低密度ポリエチレン
と、ポリブテン-1とからなる樹脂組成物は、ヒートシー
ル材として用いた場合に、糸曳き現象がないことを見出
し特願平4−186686号として提案した。
材を得るべく鋭意したところ、酸含量の多いエチレン・
α,β-不飽和カルボン酸共重合体に、ポリエチレンと酸
含量の少ないエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重
合体とを配合するとともに、ポリブテンを配合すれば、
より糸曳き現象のない樹脂組成物が得られ、かつポリエ
チレンのみを使用する場合に比較して高速薄曳性が向上
することを見出すに至り、本発明に到達した。
り、低温ヒートシール性、ホットタック性、易開封性に
優れ、かつ高速薄曳性に優れ、しかも同一素材同士をヒ
ートシールした場合に開封面での糸曳きを低減すること
ができるヒートシール材となりうるような樹脂組成物お
よびこの樹脂組成物からなるシール材料、易開封性シー
ル材料、ならびにこの樹脂組成物が積層された積層体、
およびこの積層体からなる包装材料を提供することを目
的としている。
物は、α,β- 不飽和カルボン酸含量が8〜20重量%
であるエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(A)30〜70重量部と、低密度ポリエチレン
(B1)と、α,β- 不飽和カルボン酸含量が9重量%
以下でかつこの酸含量が上記エチレン・α,β-不飽和カ
ルボン酸共重合体よりも6重量%以上少ないエチレン・
α,β- 不飽和カルボン酸共重合体(B2)とからなる
重合体成分(B)70〜30重量部とに、上記エチレン
・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体(A)と重合体成
分(B)との合計100重量部に対し、ポリブテン-1
(C)が3〜20重量部の量で配合されてなることを特
徴としている。
は、上記ポリブテン-1(C)の代わりに、ポリブテン-1
(C)とポリプロピレン(D)とを含んでいてもよい。
本発明に係るヒートシール材料および易開封性シール材
料は上記エチレン系共重合体樹脂組成物からなることを
特徴としている。
チレン系共重合体樹脂組成物が積層されてなることを特
徴としている。本発明に係る包装材料は、上記積層体か
らなることを特徴としている。
ットタック性、密封性に優れ、かつ高速薄曳性に優れた
易開封性(イージーピール)のヒートシール材料となり
うるような樹脂組成物およびこのような樹脂組成物を用
いた積層体ならびに包装材料を提供することができる。
合体樹脂組成物、ヒートシール材料、易開封性シール材
料、積層体および包装材料について具体的に説明する。
飽和カルボン酸共重合体(A)(以下「(A)成分」と
記載することがある。)は、α,β- 不飽和カルボン酸
単位を8〜20重量%、好ましくは12〜18重量%の
範囲で含有している。このようなエチレン・α,β- 不
飽和カルボン酸共重合体(A)は、エチレンとα,β-
不飽和カルボン酸とを直接共重合することによって得ら
れるものであり、一般には高圧重合法によって製造する
ことができる。
は、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレ
イン酸モノメチルなどを例示することができるが、特に
アクリル酸またはメタクリル酸が好適である。
囲より少ないものを用いると糸曳き現象が生じ易くな
り、また上記範囲より多いものを用いると、相溶性が低
下し、押出コーティング加工が困難となることがある。
このようなエチレン・α,β-不飽和カルボン酸共重合
体(A)は、押出加工性を考慮すると、190℃、21
60g荷重におけるメルトフローレートが2〜100g
/10分の範囲であることが好ましく、特に5〜80g
/10分の範囲であることが好ましい。
下「B」成分と記載することがある。)は、低密度ポリ
エチレン(B1)(以下「(B1)成分」と記載すること
がある。)と、α,β- 不飽和カルボン酸含量が9重量
%以下のエチレン・α,β-不飽和カルボン酸共重合体
(B2)(以下「(B2)成分」と記載することがあ
る。)とからなる。
または線状ポリエチレンであって、その密度は0.90
〜0.93g/cm3であることが好ましい。高圧法ポ
リエチレンにあっては、極く微量の極性モノマーを含む
ものであってもよいが、通常はホモポリマーが用いられ
る。また線状ポレエチレンは、通常はエチレンと炭素数
3以上のα-オレフィンとを中低圧法で共重合して得ら
れる重合体である。このような低密度ポリエチレン(B
1)は、メルトフローレートが1〜100g/10分の
範囲であることが好ましく、特に2〜30g/10分の
範囲であることが好ましい。
ボン酸含量が9重量%以下、好ましくは2〜7重量%で
あり、(A)成分の酸含量よりも少なくとも6重量%以
上、好ましくは7重量%以上少ないことが望ましい。
(B2)成分の使用量によっても異なるが、本発明の樹
脂組成物において、(A)成分の酸含量と(B2)成分
の酸含量との差が6重量%以下であると、ヒートシール
強度が強くなりすぎる傾向となり、逆に酸含量の差があ
まり大きくなりすぎると、ヒートシール層を形成させる
際の押出加工性が低下する傾向にあり、また開封時の糸
曳きが生じ易くなるので、通常は(A)成分の酸含量と
(B2)成分の酸含量との差は16重量%以下、とくに
14重量%以下であることが好ましい。なお、(B2)
成分の製造法、α,β- 不飽和カルボン酸の種類および
メルトフローレート等は、(A)成分について説明した
ものと同様である。
の重量比は広く変化させることができるが、通常
(B1)成分/(B2)成分が20/80〜80/20、
好ましくは30/70〜70/30、より好ましくは4
0/60〜60/40の範囲であることが望ましい。一
般に(B1)成分の量が大きくなりすぎると、ヒートシ
ール層を形成する際の押出加工性が低下する傾向にあ
り、また(B2)成分の量が大きくなりすぎると、ヒー
トシール強度が強くなりすぎる傾向となる。
・α,β-不飽和カルボン酸共重合体(A)と、低密度
ポリエチレン(B1)およびエチレン・α,β-不飽和カ
ルボン酸共重合体(B2)とからなる重合体成分(B)
とに加え、ポリブテン-1(C)を含有するか、あるいは
ポリブテン-1(C)とポリプロピレン(D)とを含有し
ている。
は、ブテン-1の単独重合体であるか、またはブテン-1と
少量の他のオレフィンとの共重合体であり、とりわけ1
90℃、2160g荷重におけるメルトフローレートは
0.1〜100g/10分、特に0.2〜40g/10
分の範囲であることが好ましい。
(D)は、プロピレンの単独重合体であるか、またはプ
ロピレンと少量の他のオレフィンとの共重合体であり、
230℃、2160g荷重におけるメルトフローレート
は0.5〜100g/10分、特に2〜30g/10分
の範囲であることが好ましい。
とからなる重合体成分(B)との配合比率は、重量比
((A)成分/(B)成分)で30/70〜70/3
0、好ましくは40/60〜60/40の範囲であるこ
とが望ましい。配合比率がこの範囲から外れると、ヒー
トシール強度が強くなりすぎたり、あるいは糸曳性の悪
化、押出加工性の低下などが認められることがある。
-1(C)を配合する場合のポリブテン-1(C)の配合量
は、(A)成分と(B)成分との配合比率によってもそ
の好適配合範囲が異なるが、(A)成分と(B)成分と
の合計100重量部に対し、3〜20重量部、好ましく
は5〜15重量部の範囲であることが望ましい。
ブテン-1(C)とポリプロピレン(D)とを配合する場
合の合計配合量は、(A)成分と(B)成分との配合比
率によってもその好適配合範囲が異なるが、(A)成分
と(B)成分との合計100重量部に対し、3〜20重
量部、好ましくは5〜15重量部の範囲であることが望
ましい。この際には、ポリブテン-1(C)は、(A)成
分と(B)成分との合計100重量部に対し2重量部以
上、好ましくは4〜8重量部の量で用いられることが望
ましく、ポリプロピレン(D)は、(A)成分と(B)
成分との合計100重量部に対し15重量部以下、好ま
しくは5〜12重量部の量で用いられることが望まし
い。
組成物の糸曳き現象を低減させるとともに、シール強度
の温度依存性を低減させ、シール可能な温度幅を拡張す
る役割を果たすが、その配合量が多過ぎると、かえって
糸曳き現象を増大させる傾向を生ずることがある。ま
た、ポリプロピレン(D)は、本発明に係る樹脂組成物
のシール強度の調節に有効であり、その配合量を増加さ
せるにつれてシール強度を低下させることができるが、
その配合量を多くなりすぎると、シール強度が小さくな
りすぎ密封性が損なわれたり、あるいはシール強度の温
度依存性が大きくなることがある。
物の溶融粘度は、広く変化しうるが、このエチレン系共
重合体樹脂組成物を基材層に押出コーティングする用途
においては、190℃、2160g荷重におけるメルト
フローレートが0.5〜30g/10分、特に1〜20
g/10分の範囲であることが好ましい。
重合体樹脂組成物は、低温ヒートシール性、ホットタッ
ク性、密封性に優れ、かつ高速薄曳性に優れているので
ヒートシール材料として、とりわけ易開封性ヒートシー
ル材料として好適に使用することができる。本発明のエ
チレン系共重合体樹脂組成物をヒートシール材料として
用いるには、上記のようなエチレン系共重合体樹脂組成
物を、基材層上にヒートシール層として形成させて積層
体として用いることが好ましい。この際に用いられる基
材層は、単層であっても多層であってもよいが、ヒート
シール層と接触する部分は、通常熱可塑性樹脂または金
属で構成されていることが好ましい。このような基材層
では、ヒートシール層と接触させる部分に、ポリ塩化ビ
ニリデン塗布処理、アンカーコート処理あるいはコロナ
処理などが施されていてもよい。また基材層上には、ア
ルミニウムなどの金属あるいは金属酸化物などが蒸着さ
れていてもよい。
チレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(P
A)、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレン・
ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニ
リデン(PVDC)、ポリプロピレン(PP)、延伸ポ
リプロピレン(OPP)、アルミ蒸着ポリエチレンテレ
フタレート(VM−PET)、アルミ蒸着ポリプロピレ
ン(VM−PP)、アルミニウム箔、セロハンなどが用
いられる。これら基材層は、上述のように多層化されて
いてもよく、例えばPP/PE/VM−PETのような
構成のものであってもよい。
れている延伸ポリプロピレン(OPP)を単層あるいは
多層で用いた場合でも、この基材層上に本発明に係るエ
チレン系共重合体樹脂組成物からなるヒートシール層を
形成させて得られる包装材料は、低温でヒートシールで
きるため、ヒートシール時にポリプロピレン(PP)が
収縮するというトラブルを回避することができる。また
基材層として、ポリエチレンテフタレート(PET)な
どのガスバリヤー性に優れた素材あるいはそれに蒸着層
を設けたものを用いれば、酸化による内容物の変質、吸
湿などが防止できるので好ましい。
の厚みは任意であるが、通常基材層が100μm程度で
あり、ヒートシール層が10〜50μm程度であること
が好ましい。
法を採用することができるが、基材層に上記エチレン系
共重合体樹脂組成物を押出コーティングする方法が最も
好ましい。この際、エチレン系共重合体樹脂組成物層と
の接着力を高めるために、基材層にアンカーコート剤を
塗布してもよい。
をヒートシールして包装材料として用いることができ
る。包装材料の代表的な用途は、スナック菓子包装袋で
あり、例えば、延伸ポリプロピレン/ポリエチレン/V
M−PET/ヒートシール層(エチレン系共重合体樹脂
組成物)の4層構成で形成させることにより、ガスバリ
ヤー性、遮光性、美観、易開封性等に優れた包装袋を製
造することができる。
物を包装材料として用いる場合には、ヒートシール温度
は、ヒートシール材として用いるエチレン系共重合体樹
脂組成物の組成によっても若干異なるが、120〜15
0℃程度の低温で行うことができ、所望に応じさらに高
温で行うこともできる。ヒートシール強度は、0.4〜
2.0kg/15mm、好ましくは0.8〜1.2kg/15
mmであることが望ましい。
組成物を易開封性包装材料として用いる場合には、後述
するような方法で測定されるホットタック性は1〜40
mm、好ましくは1〜30mmであることが望ましい。
成物を多層包装材料のヒートシール層として用いるとき
に、早い加工速度で押出コーティングにより包装材料を
製造することができる。このような包装材料は、120
〜150℃程度の低温でヒートシールを行っても、ホッ
トタック性、ヒートシール強度に優れているので高速製
袋が可能であり、かつ破袋トラブルも生じない。またシ
ール強度が適度であるので開封性に優れ、しかも、開封
時の糸曳きがないために商品価値を落とさない。
発明は、これら実施例に限定されるものではない。
脂組成物を基材へ押出積層する時の押出積層条件および
高速薄曳性、ヒートシール層を有する積層体の低温ヒー
トシール性、糸曳き性および低温ホットタック性の評価
方法について説明する。
2) ダイス :インナーディッケルダイ ダイス有効幅 :800mm ダイス開口 :0.8×500mm エアーギャップ:110mm 成形温度 :305℃(ダイス直下部) 樹脂押出量 :930g/10分(引取速度80m/
分×積層樹脂厚み25μm相当量) 引取速度 :80m/分 基材 :クラフト紙(50g/m2) (1)高速薄曳性 上記押出積層条件での樹脂押出量(930g/分)を一
定に保ちながら、引取速度を80m/分から徐々に増加
させて、樹脂膜切れが生じ始める時の引取速度を測定
し、これをドローダウンとする。
した。すなわち、基材層として4層構成の積層フィルム
[二軸延伸ポリプロピレンフィルム;20μm/(アン
カーコーティング剤)/低密度ポリエチレン(LDP
E);20μm/アルミ蒸着ポリエステルフィルム;1
2μm]を用い、この基材層のアルミ蒸着ポリエステル
フィルム面に、厚さ25μmとなるように、上記押出積
層条件にて樹脂組成物を押出コーティングしてヒートシ
ール層とし積層体を製造した。
て、コーティングしたヒートシール層同士を温度120
〜160℃でヒートシールした。ヒートシールは、片面
加熱板式ヒートシーラーを用い、ヒートシール条件は、
シール幅;10mm、シール圧力;2kg/cm2、シール時
間;0.5sec.、シールバー;30cm×10mmであり、
この条件でヒートシールした積層体から幅;15mm、長
さ;15cmの試験片を10片作製した。
温度の雰囲気下で、引張強度300mm/分、90゜剥離
させた時のヒートシール強度の最大値を測定し、試験片
10片の平均値をもって低温ヒートシール性とした。
試験片の剥離面に残った繊維状のシール層の長さと数を
もって下記のように評価した。
層体を幅;4cm、長さ;63cmの大きさとし、これを試
験片として下記のようにして評価した。
の評価方法を説明する。図1は、低温ホットタック性評
価のために用いる測定器の概略図である。図1におい
て、1および2は、上述の(2)低温ヒートシール性の
評価で用いたヒートシーラーのヒートシール板であり、
上側の1のみ所定の温度に加熱されており、下側の2は
常温である。3a、3bは上述の試験片であり、ヒート
シール層同士を向い合わせとしている。この試験片3
a、3bは、左端部6の位置で固定され、右端部は、各
々45gの錘4a、4bが取付けられ、試験片3a、3
bは、5の位置で22.5゜の角度を設けている。な
お、ヒートシール板1、2は、長さ;30cm、幅;10
mmである。
温ヒートシール性と同一の条件にて、試験片3a、3b
をヒートシールし、その瞬間に6の固定を解き強制的に
ヒートシール面を錘4a、4bの剥離力(90g)によ
って剥離させる。その際のヒートシール面剥離距離を測
定し、その値をもって低温ホットタック性とした。
レン・メタクリル酸共重合体(メルトフローレート;6
0g/10分);44重量部と、メタクリル酸含量が4
重量%であるエチレン・メタクリル酸共重合体(メルト
フローレート;7g/10分);21重量部と、高圧法
低密度ポリエチレン(メルトフローレート;10g/1
0分、密度;0.910g/cm3);21重量部と、ポ
リブテン-1(メルトフローレート;1g/10分、密
度;0.910g/cm 3);4重量部と、ポリプロピレ
ン(メルトフローレート;6g/10分、密度;0.9
10g/cm3);10重量部と、をメルトブレンドして
樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を用いて、前記
した方法で高速薄引性、低温ヒートシール性、糸曳き性
および、低温ホットタック性を評価した。結果を表1に
示す。
5重量%のエチレン・メタクリル酸共重合体の使用量を
42重量部、メタクリル酸含量が4重量%のエチレン・
メタクリル酸共重合体の使用量を11重量部、高圧法低
密度ポリエチレンの使用量を33重量部とした以外は、
実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
レン・メタクリル酸共重合体(メルトフローレート;6
0g/10分);46重量部と、高圧法低密度ポリエチ
レン(メルトフローレート;10g/10分、密度;
0.917g/cm3);46重量部と、ポリブテン-1
(メルトフローレート;1g/10分、密度;0.91
0g/cm 3);4重量部と、ポリプロピレン(メルトフ
ローレート;6g/10分、密度;0.910g/c
m3);4重量部とをメルトブレンドして樹脂組成物を調
製した。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして
物性を評価した。結果を表1に示す。
・メタクリル酸共重合体(メルトフローレート;7g/
10分);46重量%と、メタクリル酸含量15重量%
であるエチレン・メタクリル酸共重合体(メルトフロー
レート;60g/10分);46重量%と、80%ポリ
ブテンと20%ポリプロピレンのメルトブレンドから成
るShell 1560 8重量%とをメルトブレンドした組成物
を調製した。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様に
して物性を評価した。
積層体を用いて実施例1と同様にして物性を評価した。
P)20μm/アンカーコーティング剤/低密度ポリエ
チレン(LDPE)20μm/アルミ蒸着ポリエステル
12μm/アンカーコーティング剤/低密度ポリエチレ
ン(LDPE)20μm/無延伸ポリプロピレン(CP
P)25μm(ヒートシール層) 結果を表1に示す。
いる測定器の概略図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 α,β- 不飽和カルボン酸含量が8〜2
0重量%であるエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共
重合体(A)30〜70重量部と、 低密度ポリエチレン(B1)と、α,β- 不飽和カルボ
ン酸含量が9重量%以下でかつ上記エチレン・α,β-不
飽和カルボン酸共重合体(A)の酸含量より6重量%以
上少ないエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(B2)とからなる重合体成分(B)70〜30重量部
と、 上記エチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(A)と重合体成分(B)との合計100重量部に対
し、3〜20重量部の、ポリブテン-1(C)とからなる
ことを特徴とするエチレン系共重合体樹脂組成物。 - 【請求項2】 α,β- 不飽和カルボン酸含量が8〜2
0重量%であるエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共
重合体(A)30〜70重量部と、 低密度ポリエチレン(B1)と、α,β- 不飽和カルボ
ン酸含量が9重量%以下でかつ上記エチレン・α,β-不
飽和カルボン酸共重合体(A)の酸含量よりも6重量%
以上少ないエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合
体(B2)とからなる重合体成分(B)70〜30重量
部と、 上記エチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(A)と重合体成分(B)との合計100重量部に対
し、3〜20重量部の、ポリブテン-1(C)およびポリ
プロピレン(D)とからなることを特徴とするエチレン
系共重合体樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のエチレ
ン系共重合体樹脂組成物からなることを特徴とするヒー
トシール材料。 - 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載のエチレ
ン系共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする易開
封性ヒートシール材料。 - 【請求項5】 基材層に、α,β- 不飽和カルボン酸含
量が8〜20重量%であるエチレン・α,β- 不飽和カ
ルボン酸共重合体(A)30〜70重量部と、 低密度ポリエチレン(B1)と、α,β- 不飽和カルボ
ン酸含量が9重量%以下でかつ上記エチレン・α,β-不
飽和カルボン酸共重合体(A)の酸含量よりも6重量%
以上少ないエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合
体(B2)とからなる重合体成分(B)70〜30重量
部と、 上記エチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(A)と重合体成分(B)との合計100重量部に対
し、3〜20重量部の、ポリブテン-1(C)とからなる
エチレン系共重合体樹脂組成物が積層されてなることを
特徴とする積層体。 - 【請求項6】 基材層に、α,β- 不飽和カルボン酸含
量が8〜20重量%であるエチレン・α,β- 不飽和カ
ルボン酸共重合体(A)30〜70重量部と、 低密度ポリエチレン(B1)と、α,β- 不飽和カルボ
ン酸含量が9重量%以下でかつ上記エチレン・α,β-不
飽和カルボン酸共重合体(A)の酸含量よりも6重量%
以上少ないエチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合
体(B2)とからなる重合体成分(B)70〜30重量
部と、 上記エチレン・α,β- 不飽和カルボン酸共重合体
(A)と重合体成分(B)との合計100重量部に対
し、3〜20重量部の、ポリブテン-1(C)およびポリ
プロピレン(D)とからなるエチレン系共重合体樹脂組
成物が積層されてなることを特徴とする積層体。 - 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の積層体
からなることを特徴とする包装材料。
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