JP4076034B2 - ガスバリア性多層ヒートシールフィルムとそれを用いた袋体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
プラスチックフィルムから形成される、バリア性フィルムに関し、ヒートシールができる袋体用フィルムにおいて酸素などのガスバリア層を構成するエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと記載する。)を含むガスバリア性ヒートシール多層フィルムを用いた耐屈曲性に優れた多層共押出しフィルム及びそれを用いた袋体に属する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックフィルムを基材とする軟包装フィルムは、ヒートシール性に優れた、密封性を要求される袋体に多用されてきた。そして、水蒸気バリア性(以下、防湿性と記載する。)や酸素などのガスバリア性(以下、ガスバリア性を単にバリア性と記載する。)に優れた袋体は、水分が袋体を透過して吸脱湿や、酸素などの活性ガスによる酸化に伴う内容物の変質を避けることは困難であった。水分による変質を防ぐには、延伸プラスチックフィルムとポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンをヒートシーラント層(以下、HS層と記載する。)とからなる多層フィルムが使用されていた。そして、より優れた防湿性を必要とするときは、防湿性に優れたフィルム、例えばアルミニウム箔、アルミニウムや酸化ケイ素を蒸着したプラスチックフィルム、塩化ビニリデンを塗工したフィルムを貼合した積層フィルムからなる袋体が使用されていた。そして、更に水分を避けたい内容物の場合は、シリカや酸化カルシウムの吸湿剤を袋体に同封することも行われ、防湿性をもつ袋体としては一応満足されるものであった。
【0003】
内容物がガス特に酸素ガスにより変質をうける場合は、上記のポリオレフィンをHS層とし、バリア層としてバリア性に優れたフィルム、例えばEVOH、変性ポリアミド、アルミニウム箔、アルミニウムや酸化ケイ素を蒸着したプラスチックフィルム、ポリビニルアルコールや塩化ビニリデンを塗工したフィルムを貼合した積層フィルムからなる袋体が使用されていた。そして、袋体に残存する酸素ガスによる変質を防止する目的で、ガスを取り除いた『真空包装』や、酸素を炭酸ガスなどの不活性ガスで置換した『ガス置換包装』、あるいは酸素ガスを吸収する所謂『脱酸素剤』を袋体に同封したりして使用されていた。
【0004】
しかしながら、バリア層を構成する塩化ビニリデンは、包材を焼却廃棄をするとき、塩素化合物による大気汚染の懸念があり、汚染物質を除去するコストの問題もあり必ずしも好ましい包装材料とはいえないものである。
また、アルミニウム箔、アルミニウムや酸化ケイ素を蒸着したプラスチックフィルムを貼合した積層体は、プラスチックフィルムと比較して展延性に劣るため、上記の材料は、折曲げ部や屈曲部においてピンホールを発生し、初期状態のバリア性を維持できないという問題があった。また、蒸着フィルムは、比較的ピンホールは発生し難いとはいうものの、プラスチックフィルムと比較した場合には劣るものであり、また、薄膜の蒸着適性を要求されるフィルムは(熱安定性、厚薄の精度、寸法安定性)などの制約があった。特にピロータイプのガセット袋や、ひねり部分をもつ巾着状の包装袋においては蒸着膜にピンホールが発生し易いという問題点があった。
【0005】
ポリビニルアルコールのフィルムを含む積層フィルムは、乾燥時には優れたバリア性を奏するが、耐屈曲性に劣りピンホールを発生し易く、また多湿下においては水分の影響でバリア性を著しく低下するという問題点があった。また、EVOHは、ポリビニルアルコールフィルムと比較して水分の影響をうけ難い材料である。しかしながら、エチエレンの共重合比率によって酸素透過度が著しく影響される。例えば、エチエレンの共重合比率が32モル%のEVOHの20℃における酸素透過度は、0.3〜0.5cc・20μm/m2 ・24h・atmであり、エチエレンの共重合比率が47モル%のEVOHは、4.5〜5.3cc・20μm/m2 ・24h・atmである。したがって、ガスバリア性に優れたグレードであるエチレン含有量の少ないEVOHを使用するときは、ポリビニルアルコールと同様に屈曲やヒートシール部の加熱・圧によるピンホールを発生し、それに伴いバリア性が低下し易いという問題点を避けることは困難であった。
【0006】
上記のEVOHは、熱分解を起こしやすい樹脂であり、例えば、Tダイス法で他の樹脂と共押出し成膜した場合、高温になると、分解して炭化物を形成したり、ゲル状物のために外観不良を起こし易く、また、HS層となるポリエチレンの粘度低下が著しく成膜が安定しなかった。また、逆に、HS層の樹脂の加工適性に合わせた低温では樹脂の流れにムラが発生し成膜の流れ方向に筋状の厚みムラを発生するという問題点があった。
また、サーキュラダイス法(インフレーション法)で成膜する場合もこの種の樹脂の加工に適した200〜235℃の加工温度では、ヒートシール性に優れた線状ポリエチレンをHS層とした多層成膜を行ったときには溶融粘度が不足し、バルーン(インフレーション時に形成するチューブ)形状が変動するため、膜の厚みや巾が変動し成膜不良を生ずるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、バリア性に優れるが、フィルムとして耐屈曲性が劣るエチレン含有比率が少ないEVOHを用いた場合、屈曲や、ヒートシール部、特にガセット袋などにおける折込みシール部にみられるピンホールの発生、及びそれに伴うバリア性の低下を防止した『バリア性多層ヒートシールフィルム』を、成膜時の熱分解や、厚みの変動がなく生産したフィルムの提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のバリア性多層ヒートシールフィルムは、少なくとも、密度が0.915g/cm 3 、メルトフローレートが4gの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、密度が0.915g/cm 3 、メルトフローレートが10gの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂との1:1の組成物からなるヒートシーラント層、密度が0.880〜0.895g/cm3ポリエチレン樹脂からなるクッション層、接着性樹脂層、エチレン含有率が25〜50モル%、ケン化率が90%以上のEVOHからなるガスバリア層、接着性樹脂層、及び厚みが全体の10%以上を占め、かつ、メルトフローレートが2.5g以下の低密度ポリエチレンからなる貼合層とからなるバリア性多層ヒートシールフィルムである。
【0009】
前記のバリア性多層ヒートシールフィルムの貼合層と、基材フィルムとを接着剤層や接着性樹脂層を介して貼合した積層フィルムからなる袋体である。
また、前記のバリア性多層ヒートシールフィルムの貼合層と、基材フィルムとを貼合した積層フィルムから、一方及び他方に折曲げ部(ガゼット折込み部)をもつ袋体である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のバリア性多層フィルムルムは図1に示すように、少なくとも、JISK7122 6.2 B法(ピクノメーター法)に準じて測定した密度が0.900〜0.920g/cm3 の線状ポリエチレンからなるHS層5、密度が0.880〜0.895g/cm3 のプラストマからなるクッション層4、接着性樹脂層22、エチレン含有率が25〜50モル%、ケン化率が90%以上のEVOHからなるガスバリア層3、接着性樹脂層21、及び厚みが全体の10%以上を占める低密度ポリエチレンからなる貼合層1とからなるサーキュラ法により成膜されたバリア性多層ヒートシールフィルム10である。
【0011】
図2に示すように、前記のバリア性多層ヒートシールフィルム10の貼合層1と、印刷による絵柄層7を施した基材フィルム8又は未印刷の基材フィルムとを接着剤層6や図示はしないが、プライマー層を介して接着性樹脂層を設けて貼合した積層フィルム15である。
また、図3に示すように積層フィルム15に内部折込み部91及び外部折曲げ部92を設けてヒートシール部95を形成した袋体90である。
【0012】
本発明の貼合層は、多層フィルム全体の成膜工程を安定化できるキャリア層となるものが好ましい熱可塑性樹脂から選択できる。例えば、低密度ポリエチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーや、ナイロン6、共重合ナイロン(ナイロン6/ナイロン66、ナイロン6/ナイロン12)、共重合ポリエステルのなかから、235℃以下で成膜できるものから選択する。好ましくは、JIS K7210 A法の表1に規定する試験条件4に基づいて測定したメルトフローレート(MFR)が2.5g以下の低密度ポリエチレンである。MFRが3g以上となると成膜時のバルーンが変動し易いという問題がある。
線状ポリエチレンからなるHS層を最内層として成膜する場合、空気によりHS層が酸化され、臭いの原因となったり、ヒートシールを阻害する酸化物を生成したりすることを抑制するため不活性ガス(炭酸ガス及び/又は窒素ガス)を封入して成膜のバルーンを形成する。そして、成膜を完了後の貼合層は、接着剤層との適性を与えるため成膜直後にコロナ放電処理を施す。
【0013】
接着性樹脂層は、貼合層とバリア層との樹脂を共押出し成膜を行うときに双方の樹脂を接着するために設ける層である。本発明のようにバリア層がEVOHである場合は、酸無水物を含むグラフト重合もしくは共重合ポリエチレン、変性エチレン・酢酸ビニル共重合体、変性ナイロンなどから適宜選択できるが、好ましくは、EVOH及び低密度ポリエチレンと同様の流動特性をもつ酸無水物を含むグラフト重合ポリエチレンである。
【0014】
EVOHは、ビニルアルコールの比率が高いものがバリア性に優れるが、曲げ強度、降伏点伸度が劣る傾向にあるためにバリア性に優れるものが耐ピンホール性に劣るという問題点がある。したがって、エチレン含有率が25〜50モル%(EVOHが75〜50モル%)の比較的ビニルアルコール成分の多いのものがバリア性を維持する意味からも好ましい。エチレン含有率が25モル%に満たないものは、バリア層の可撓性が劣り、ピンホールの発生によるバリア性の低下を避けがたい。
【0015】
本発明のクッション層は、バリア層のピンホールの発生を防止する作用をもつと同時にバリア性多層ヒートシールフィルムから構成された袋体がヒートシールで密封・構成されるとき、折曲げ部やヒートシール部の端部に発生する積層フィルムのピンホールの発生をも防止する効果を奏するものである。
したがって、構成する高分子が屈曲性に優れること、そしてその屈曲性を実現するためにガラス転移点が使用温度より高く、かつHS層の温度より軟化温度が低いものが好ましい。したがって、密度が0.915g/cm3 以下のポリエチレンが好ましく使用できるが、その他エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなど特に密度に関係なく選択できる。
【0016】
バリア性多層ヒートシールフィルムの総厚みは、通常の溶融押出し成膜ができる15〜100μmを目処とはするが、特に問うものではない。
そして、貼合層は、成膜を安定する目的で多層フィルムの総厚みの10%以上とし、接着性樹脂層は成膜できる最低厚みの2μm以上、ガスバリア層は所望されるバリア性から規定されるものであり2〜10μm、HS層は5〜20μm、クッション層はその効果を奏するためにも可及的厚く10〜40μmに設定することが好ましい。
【0017】
成膜は、共押出し多層成膜機であるならば、サーキュラダイス型、Tダイス型のいずれでも構わないが、総厚みの変動を巻上げ軸の回転で吸収できるサーキュラダイス型が好ましい。また、製造した多層フィルムの冷却は、空冷、水冷のいずれをも使用できる。空冷法は、加工温度を低く設定できるためにゲル化物の生成が少なく、ダイス内における樹脂の滞留時間を長く層間の接着を強くできる。一方、フィルムの結晶化度を抑制できる水冷式は、貼合層にポリアミドを用いるなど使用樹脂によっては有効な方法である。
そして、各層の形成と接着は、フィードブロック方式や、マルチマニホールド方式のいずれでもよく、またダイ内接着であっても、ダイ外接着のいずれの方式でも構わないが、薄膜成膜に有効であるダイ内接着の方法が好ましい。
【0018】
前記のバリア性多層ヒートシールフィルムと貼合して積層フィルムを構成する基材フィルムは、通常のフィルム状の袋体の基材となるものから、1〜3種のフィルムを使用する。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、セルロスアセテートなどの延伸又は非延伸フィルム、紙、セロハンなどから適宜に選択できる。好ましくは、耐屈曲性に優れ、コスト面からも有利な二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。
【0019】
積層フィルムを形成するための、バリア性多層ヒートシールフィルムと上記のフィルムとの貼合は、エマルジョン系接着剤を使用するウエットラミネーション、反応硬化型接着剤を使用するドライラミネーション、石油系ワックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、合成ゴム、粘着付与剤などから構成されるホットメルト型接着剤(溶剤を加えて、加熱状態で使用するホットラッカーも含む)によるホットメルトラミネーションや、必要に応じてプライマー層を設けて溶融押出しした接着性樹脂層を介して積層するサンドイッチラミネーションの通常の方法を材料や用途によって適宜に選択して使用する。
【0020】
積層フィルムから、袋体を構成するには、上記の基材フィルムを外側にし、そしてHS層を内面にして、適宜の形状に製袋あるいは、自動充填包装を行う。袋体の形態は、ピロー袋、折込みのガゼット部をもつガセット袋など特に問うものでなく、また、積層フィルムの製袋機における走行も縦型、横型の関係がなく製袋に供給できる。
【0021】
以下、実験例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1及び比較例1〜4)
次に示す組成の樹脂組成物を、各層が50mmの溶融押出機からフィードブロック方式の6種6層のサーキュラダイス型成膜機を用いて、表1に示す樹脂組成物((*1〜*7)を用いて加工温度を230℃で、各層が併記した厚みになるようにし、かつ総厚みが50μmのバリア性多層ヒートシールフィルムを作成した。
【0022】
【表1】
各層とその厚み 単位 μm
Figure 0004076034
【0023】
表1に示す*1〜*7の樹脂組成物は次に示すものである。
*1 密度0.915g/cm3 、MFR4.0gのLLDPE:密度0.915g/cm3 、MFR10.0gのLLDPE=1:1の組成物
*2 密度0.895g/cm3 、MFR1.6gのLLDPE
*3 MFR1.6gの酸無水物グラフト重合ポリエチレン
*4 エチレン含有率 38モル%、MFR1.6gのEVOH
*5 密度0.920g/cm3 、MFR1.6gのLDPE
*6 密度0.915g/cm3 、MFR4.0gのLLDPE
*7 密度0.920g/cm3 、MFR2.0gのLLDPE
但し、
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン
LDPE:低密度ポリエチレン
【0024】
実施例及び比較例で作成したバリア性多層ヒートシールフィルム10の貼合層1と、厚みが20μmの二軸延伸延伸ポリプロピレン(基材フィルム8)にウレタン系2液反応型接着剤を塗工した面(接着剤層6)とを貼合して、図2に示す積層フィルム15を構成した。
実施例及び比較例の成膜適性、成膜の安定性や、酸素透過度、ヒートシール開始温度、ヒートシール強度、製袋適性の評価となるHS層の滑りを評価した。
次いで、積層フィルム15を用いて、図3に示すように内部折込み部91、外部折曲げ部92及びヒートシール部95、折込み巾93が15mmの縦×横=300×150mm2 、ヒートシール巾10mmのガセット袋(袋体90)を作成し、製袋適性(及び折込み部のピンホール発生の有無)を評価した。
【0025】
【表2】
評価結果
Figure 0004076034
【0026】
表2に示す各測定項目の評価方法は、以下のとおりである。
(評価方法)
・成膜適性
成膜時における流れムラの発生頻度及びバルーンの安定性を目視により総合的に評価した。
・酸素透過度
JIS K7126 B法(等圧法)に準拠してMODERN CONTROL INC.社製 OX−TRAN2/20を用いて、23℃相対湿度65%で酸素透過量(cc/atm・m2 24h)を測定した。
・ヒートシール開始温度
積層フィルムのHS層を相対して、圧力1kg/cm2 ×1secの条件で10mm巾にヒートシールした後、15mm巾でヒートシール方向に垂直に断裁し、そのはく離強度を、はく離速度300mm/minで測定し、その強度が2Kg/15mmを超えるときの温度をヒートシール開始温度とした。
・ヒートシール強度
上記の加圧条件、150℃で測定したときのはく離強度を、ヒートシール強度とした。
・フィルムの外観
上記の樹脂組成物で10時間の成膜を続け、ゲルの発生頻度、及びフィルムの透明性(JIS K7105ー1981)から総合的に評価した。
・動摩擦係数
積層フィルムのHS層のステンレス面に対する滑りをJIS K7214ー1987に準じて測定した。
・製袋適性(密封性)
積層フィルムを縦型のピロータイプの製袋機で製袋を行った後、袋体中にピンホールチェック液(アルコール可溶性染料をオクチルアルコールに溶解し、着色した試験液)を注入し、シール部への滲透の有無を確認した。
評価基準
○ 良好であり、実用性に全く問題なし。
△ 若干の問題はあるが、用途を選択して実用できる。
× 欠点が多く実用性はない。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のバリア性多層ヒートシールフィルムは、多層共押出しフィルムの成膜を安定して行える低密度ポリエチレンを、総厚みの10%以上を占めるように構成し、かつ、ヒートシールに安定した性能をもつ線状ポリエチレンをHS層とし、更にクッション層を含み構成している。したがって、安定した成膜適性、バリア性、密封性及び製袋適性のバランスがとれた共押出しフィルムを提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】バリア性多層ヒートシールフィルムの断面の概念を示す図である。
【図2】バリア性多層ヒートシールフィルムを用いた積層フィルムの断面の概念を示す図である。
【図3】バリア性多層ヒートシールフィルムの積層フィルムから形成したピロー袋体の概念を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 貼合層
3 ガスバリア層
4 クッション層
5 HS層
6 接着剤層
7 絵柄層
8 基材フィルム
10 バリア性多層ヒートシールフィルム
15 積層フィルム
21、22 接着性樹脂層
90 袋体
91 内部折込み部
92 外部折曲げ部
93 折込み巾
95 ヒートシール部

Claims (3)

  1. 少なくとも、密度が0.915g/cm3 、メルトフローレートが4gの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、密度が0.915g/cm3 、メルトフローレートが10gの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂との1:1の組成物からなるヒートシーラント層、密度が0.880〜0.895g/cm3 のポリエチレン樹脂からなるクッション層、接着性樹脂層、エチレン含有率が25〜50モル%のエチレン・ビニルアルコールであって、ケン化率が90%以上の酢酸ビニルケン化物の共重合体からなるガスバリア層、接着性樹脂層、及び厚みが全体の10%以上を占め、かつ、メルトフローレートが2.5g以下の低密度ポリエチレンからなる貼合層とを積層して形成されることを特徴とするガスバリア性多層ヒートシールフィルム。
  2. 請求項1に記載のガスバリア性多層ヒートシールフィルムの貼合層と、基材フィルムとを貼合した積層フィルムからなることを特徴とする袋体。
  3. 請求項1に記載のガスバリア性多層ヒートシールフィルムの貼合層と、基材フィルムとを貼合した積層フィルムから、一方及び他方に折曲げ部をもつことを特徴とする袋体。
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