JPH06227974A - 栄養組成物 - Google Patents

栄養組成物

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JPH06227974A
JPH06227974A JP5014240A JP1424093A JPH06227974A JP H06227974 A JPH06227974 A JP H06227974A JP 5014240 A JP5014240 A JP 5014240A JP 1424093 A JP1424093 A JP 1424093A JP H06227974 A JPH06227974 A JP H06227974A
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JP
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alanyl
acid
amino acid
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Takahiro Hara
孝博 原
Yoshiharu Yokoo
義春 横尾
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/195Carboxylic acids, e.g. valproic acid having an amino group
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 滅菌操作等加熱時にも安定な、L−グルタミ
ンを補給するための栄養組成物を提供する。 【構成】 β−アラニル−L−グルタミンを含有してな
る栄養組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β−アラニル−L−グ
ルタミンを含有してなる輸液、栄養剤等の栄養組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトを含む哺乳動物への栄養補給の方法
として、アミノ酸を単独またはタンパク質もしくはビタ
ミン等と混合させて注射または経口により補給する方法
が知られている。例えば手術後異化状態時の患者では、
筋肉中のL−グルタミンの低下が顕著であることから、
L−グルタミンの補給が必要である。L−グルタミン
は、溶液状態での熱安定性が悪いため、加熱滅菌して調
製される栄養組成物に含有させることができない。
【0003】溶液状態で不安定なL−グルタミンを哺乳
動物のための栄養組成物として供給するために、L−グ
ルタミンをジペプチド化して供給する方法が知られてい
る。たとえば、L−アラニル−L−グルタミンを含有し
た栄養組成物(DE3206784A)、グリシル−L−グルタミ
ンを含有した栄養組成物(特開昭61-247354 号公報)、
L−アスパルチル−L−グルタミンを含有した栄養組成
物(特開昭62-151156号公報)、L−グルタミル−L−
グルタミンを含有した栄養組成物(WO90/11024)などが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】L−アラニル−L−グ
ルタミン、グリシル−L−グルタミン、L−アスパルチ
ル−L−グルタミン、L−グルタミル−L−グルタミン
等のL−グルタミンのジペプチド類は、熱安定性がL−
グルタミンに比べ改良されているものの、滅菌条件下で
必ずしも十分安定ではなく、より熱安定性の高いL−グ
ルタミン含有物質が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明により、水に対す
る溶解度が高く、熱安定性がよいβ−アラニル−L−グ
ルタミンを含有する栄養組成物が提供される。
【0006】栄養組成物としては、アミノ酸輸液または
栄養剤等があげられる。
【0007】本発明におけるアミノ酸輸液は、イソロイ
シン、ロイシン、リジン、フェニルアラニン、メチオニ
ン、スレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニ
ン、ヒスチジン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸、プロリン、セリン、チロシン等のL体およびグリ
シンの必須アミノ酸またはそれらの塩の1種以上を含む
ものである。該アミノ酸輸液には、必要によりグルコー
ス、フラクトース、キシリトール、ソルビトール、マル
トース等の糖質、グリセリン等の多価アルコール、大豆
油、綿実油、ゴマ油、卵黄レシチン、大豆レシチン等の
脂質、ビタミンA、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタ
ミンB6 、ニコチン酸、パントテン酸、ビタミンC、ビ
タミンD、ビタミンE、ビオチン、葉酸等のビタミン、
塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸
マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リ
ン酸二カリウム、リン酸一ナトリウム等の電解質、鉄、
亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、コバルト等のハロゲン、
金属等が含まれる。
【0008】β−アラニル−L−グルタミンを含有した
アミノ酸輸液は、上述のアミノ酸輸液を構成する1種以
上のアミノ酸、上述の含有物およびβ−アラニル−L−
グルタミンに、β−アラニル−L−グルタミンに対して
重量比で33〜10,000倍の注射用蒸留水、生理食
塩水等の水溶液を加え、よく攪拌して固形物を完全に溶
解させるか、またはアミノ酸輸液に対して重量比で0.
001〜30%のβ−アラニル−L−グルタミンを添加
し溶解させることにより得ることができる。なお、β−
アラニル−L−グルタミンまたはアミノ酸を溶解する際
には必要により温度を25〜50℃に加温して行う。得
られた溶液は酢酸、塩酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、
コハク酸、フマル酸、水酸化ナトリウム等を用いてpH
を4.0〜7.5に調整した後、加熱滅菌、無菌濾過等
の滅菌操作を行いアミノ酸輸液とする。
【0009】第1表に本発明のアミノ酸輸液の組成の1
例を示す。
【0010】
【表1】
【0011】本発明における栄養剤は、主として経口ま
たは経腸用栄養組成物として使用される。経口投与する
場合には、水、蛋白質、炭水化物、脂質、ビタミン類、
ミネラル類、戯味料、甘味料、香料、色素等を配合して
用いられることが好ましい。
【0012】蛋白質としては、カゼイン、ゼラチン、脱
脂乳、卵黄粉末等があげられ、炭水化物としては、澱
粉、デキストリン、シクロデキストリン、ブドウ糖、麦
芽糖、乳糖、麦芽抽出物等があげられ、脂質としては、
中鎖脂肪酸、卵黄油等があげられ、ビタミン類としては
ビタミンA、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、
ナイアシン、パントテン酸、シアノコバラミン、L−ア
スコルビン酸、α−トコフェロール等があげられ、電解
質としては食塩、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸
鉄等があげられる。また戯味料としてはイノシン酸等
が、甘味料としてはアスパルテーム、D−キシロース、
D−ソルビトール等が、香料としては、クエン酸、オレ
ンジフレーバー等が、色素としてはβ−カロチン、銅ク
ロロフィル等があげられる。
【0013】本発明における栄養剤は、水10mL〜5
Lに、前記のビタミン類1種類以上を各0.1〜100
g、前記の炭水化物1種類以上を各0.1〜100gお
よびβ−アラニル−L−グルタミン0.01mg〜10
0gを加え、必要により40〜100℃まで加熱し、攪
拌して溶解させることにより得ることができる。該栄養
剤は液体状またはゼリー状にして、防湿性袋、瓶、缶等
内に密封した後、加熱滅菌して得られる。また加熱滅菌
後の該液体をそのまま凍結乾燥等により乾燥させた後保
存し、使用時に水等に溶解して用いることも可能であ
る。
【0014】なお、本発明に用いられるβ−アラニル−
L−グルタミンは、Farmarco, Ed.Sci.、23巻、85
9頁、1968年に記載された方法に従って合成でき
る。
【0015】以下にβ−アラニル−L−グルタミンの熱
安定化効果および溶解性を試験例で示す。 試験例1 10mM濃度で水酸化ナトリウムによりpH6.5に調
整したβ−アラニル−L−グルタミン、比較対照として
のL−アラニル−L−グルタミンまたはL−グルタミン
の各水溶液を、オートクレーブ中120℃で20分間お
よび120分間加熱した。加熱後における、各化合物の
残存率を測定した。結果を第2表に示した。
【0016】
【表2】
【0017】第2表によれば、20分加熱時においてβ
−アラニル−L−グルタミンが完全に残存しているのに
対し、比較対照のL−アラニル−L−グルタミンは一部
が、またL−グルタミンは約90%が分解していた。更
に120分加熱時において、L−グルタミンが完全に分
解したのに対し、β−アラニル−L−グルタミンは98
%が残存し、その残存率はL−アラニル−L−グルタミ
ンよりも高かった。
【0018】試験例2 β−アラニル−L−グルタミン、比較対照としてのL−
アラニル−L−グルタミンおよびL−グルタミンを各々
水1Lに溶解し、溶解限度を測定した。結果を第3表に
示した。
【0019】
【表3】
【0020】第3表によれば、β−アラニル−L−グル
タミンが最も溶解性が高かった。以下、本発明の態様を
実施例により具体的に説明する。
【0021】
【実施例】
実施例1 第4表に示すアミノ酸およびβ−アラニル−L−グルタ
ミン10gに、約70℃に加温した注射用蒸留水1Lを
加え溶解し、さらに水酸化ナトリウム溶液でpHを6.5
に調整した。この液をミリポアフィルター(0.45μ
m)で濾過した後、200mLずつガラス瓶に充填し、
無菌窒素ガスを30秒間吹き込んだ。ガラス瓶に密栓し
た後、120℃で20分間加熱滅菌をしてアミノ酸輸液
を得た。
【0022】
【表4】
【0023】実施例2 カゼイン加水分解物10g、β−アラニル−L−グルタ
ミン2.5g、シクロデキストリン6.3g、イノシン
酸0.11g、クエン酸16gおよび還元麦芽糖6.8
gを水500mLに溶解混合した後、該溶液にオレンジ
フレーバー0.07mLを添加した。得られた溶液を1
20℃で20分間加熱滅菌して栄養補給用経口栄養剤を
得た。
【0024】実施例3 カゼイン加水分解物10g、ゼラチン8g、β−アラニ
ル−L−グルタミン2.5g、デキストリン20gおよ
び還元麦芽糖20gに水300mLを加え100℃で3
0分間加温溶解した。該溶液を冷却してゼリー状の栄養
製剤を得た。
【0025】
【発明の効果】本発明により、滅菌操作後も安定なL−
グルタミンを補給するための栄養組成物が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β−アラニル−L−グルタミンを含有し
    てなる栄養組成物。
  2. 【請求項2】 栄養組成物がアミノ酸輸液または栄養剤
    である請求項1記載の栄養組成物。
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