JPH06227603A - ゴミ容器反転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】下係止片の固縛・解除動作を機械的に行い、下
係止片によるゴミ容器の係止ピンへの固縛動作を確実に
するゴミ容器反転装置を提供する。 【構成】ゴミ容器を地上付近から上方に持ち上げて反転
させ、ゴミをゴミ収容箱に投入させるゴミ容器反転装置
であって、ゴミ容器反転装置は、左右両側に立設された
ポストと、該ポストに沿って昇降自在なゴミ容器保持台
７と、ゴミ容器保持台７を上方において反転させる反転
ガイドとを備え、ゴミ容器保持台７には、その上部に上
係止片７２が固設されるとともに、その下部に下係止片
７３が設けられ、下係止片７３は昇降・反転時には付勢
部材７９の付勢力によりゴミ容器Ａの係止ピンＡ１を係
止固縛する方向に常時付勢されるとともに、下降位置に
おいて前記ポストに設けられた固縛解除ガイド８０によ
り付勢力に抗して回動するように構成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ゴミ容器を持ち上げて
反転させ塵芥収容箱等にゴミを投入するゴミ容器反転装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ゴミ容器をゴミ容器保持台に適宜
な係止部材により保持した後、このゴミ容器保持台とと
もにゴミ容器を持ち上げて反転させ、該ゴミ容器の上部
開口を下向き状態にすることで、このゴミ容器内のゴミ
をゴミ収容箱に投入するゴミ容器反転装置が提供されて
いる。

【０００３】そして、上記係止部材は、ゴミ容器保持台
の上部に固設されゴミ容器の側面上部に形成された係止
部に下方から挿入係止可能な上係止片と、ゴミ容器保持
台の下部に回動自在に設けられゴミ容器の側面下部に形
成された係止ピンに上方から挿入係止可能な下係止片と
で構成されており、上係止片をゴミ容器の係止部に挿入
係止させた後、下係止片を回動させてゴミ容器の係止ピ
ンに係止固縛させることで、ゴミ容器をゴミ容器保持台
に保持していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のゴミ容器反転装置において、上係止片をゴミ容器の
係止部に挿入係止させた後の下係止片の係止固縛操作
は、作業者の操作スイッチによる操作や、リミットスイ
ッチ等の検出器の検出により行われており、電気的な故
障により下係止片が作動しないおそれがあり、この状態
でゴミ容器が反転した場合にゴミ容器が脱落するという
問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のゴミ容器反転装
置は、ゴミ容器を地上付近から上方に持ち上げ、該ゴミ
容器をその上部開口がゴミ収容箱の投入口に臨むよう反
転させ、ゴミ容器内のゴミをゴミ収容箱に投入させるゴ
ミ容器反転装置であって、前記ゴミ容器反転装置は、左
右両側に立設されたポストと、該ポストに沿って適宜な
昇降手段により昇降自在に設けられたゴミ容器保持台
と、該ゴミ容器保持台とともにゴミ容器を上方において
反転させる反転ガイドとを備え、ゴミ容器保持台には、
その上部に前記ゴミ容器の側面上部に形成された係止部
に下方から挿入係止する上係止片が固設されるととも
に、その下部にゴミ容器Ａの側面下部に形成された係止
ピンに上方から挿入係止する下係止片が設けられ、該下
係止片は昇降・反転時には付勢部材の付勢力により前記
ゴミ容器の係止ピンを係止固縛する方向に常時付勢され
るとともに、下降位置において前記ポストに設けられた
固縛解除ガイドにより付勢力に抗して回動するように構
成されたものである。

【０００６】

【作用】下係止片が、昇降・反転時には付勢部材の付勢
力により前記ゴミ容器の係止ピンを係止固縛する方向に
常時付勢されるとともに、下降位置にはポストに設けら
れた固縛解除ガイドにより付勢力に抗して回動するよう
に構成されたことで、下係止片の固縛・解除動作を機械
的に行うことができ、下係止片のゴミ容器の係止ピンへ
の固縛動作が確実になる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【０００８】図３乃至図５は、本発明に係るゴミ容器反
転装置の概略の全体構成を示している。

【０００９】図において、１はゴミを収容するゴミ収容
箱で、ゴミ収容箱１の例えば後端部上面には投入口２が
形成されるとともに、該投入口２には該投入口２を開閉
する開閉扉３が図示しない適宜なアクチュエータにより
開閉自在に設けられている。

【００１０】そして、このゴミ収容箱１の後端にはゴミ
容器反転装置５が設けられている。ゴミ容器反転装置５
は、ゴミ容器Ａを地上付近から上記ゴミ収容箱１の後端
外側面に沿って上部に持ち上げて反転させるもので、ゴ
ミ収容箱１の後端両側に立設されたポスト６，６と、該
ポスト６，６に沿って昇降自在に設けられたゴミ容器保
持台７と、前記一方のポスト６に沿って設けられ前記ゴ
ミ容器保持台７とともにゴミ容器１を上方において反転
させる反転ガイド路９とから構成されている。

【００１１】前記左右のポスト６，６の上下には、上ス
プロケット６１と下スプロケット６２とが回転自在に軸
支されており、これら上スプロケット６１と下スプロケ
ット６２間にチェーン６３が巻回されている。左右の下
スプロケット６２，６２は駆動軸６４、減速機６５を介
して駆動モータ６６に連結されており、駆動モータ６６
を駆動させることで左右の下スプロケット６２，６２が
同期して回転駆動し、これにより左右のチェーン６３，
６３が循環駆動する。

【００１２】前記ゴミ容器保持台７は、図１及び図２に
示すように、ゴミ容器Ａを保持するもので、その基台７
１の上部と下部とに上係止片７２と下係止片７３とが設
けられている。

【００１３】上記上係止片７２は、基台７１の表面側に
上向きの鉤状に突設されており、ゴミ容器Ａの側面上部
に形成された係止部Ａ１に下方から挿入係止するように
構成されている。

【００１４】上記下係止片７３は、先端部が下向きの鉤
状に形成されたもので、枢軸７５ａにより基台７１の下
部に形成された挿通孔７１ａを挿通して表面側に回動自
在に軸支されており、ゴミ容器Ａの側面下部に形成され
た係止ピンＡ２に上方から挿入係止するように構成され
ている。

【００１５】この下係止片７３は、作動機構７４により
前記ゴミ容器Ａの係止ピンＡ２を係止固縛する位置と固
縛を解除する位置との間で回動するよう構成されてい
る。

【００１６】作動機構７４は、前記基台７１の側方に延
設された前記枢軸７５ａの先端部に基端部が一体に設け
られたアーム部材７５と、該アーム部材７５の先端部に
一端部が枢支された連結部材７６と、中間部が基台７１
にブラケット７１ｂを介して枢支され、一端部が上記連
結部材７６の他端部に枢支されたベルクランク７７と、
このベルクランク７７の他端部と後述する連結ロッド８
２に設けた止着部材７８との間に連結されたスプリング
（付勢部材）７９と、前記ベルクランク７７と対応する
ポスト６に設けられた固縛解除ガイド８０とから構成さ
れている。

【００１７】前記スプリング７９の付勢力は、前記ベル
クランク７７を図１において反時計方向に回動させるよ
うに作用されており、この付勢力により下係止片７３は
前記ゴミ容器Ａの係止ピンＡ２を係止固縛する位置に配
置される。また、スプリング７９の付勢力は、ゴミ容器
Ａが不完全に装着した場合に下係止片７３の固縛動作に
よりゴミ容器Ａを破損しないようにこの下係止片７３の
固縛力を制限するよう設定されている。

【００１８】なお、前記ブラケット７１ｂには、前記下
係止片７３がゴミ容器Ａの係止ピンＡ２を係止固縛する
位置でスプリング７９によるベルクランク７７の回動を
阻止するストッパ７７ａが設けられている。

【００１９】そして、下係止片７３がゴミ容器Ａの係止
ピンＡ２を係止固縛する位置に配置された状態では、前
記連結部材７６とベルクランク７７との枢支部の中心Ｚ
が、前記ベルクランク７７の中間部の中心Ｘと、前記ア
ーム部材７５と連結部材７６との枢支部の中心Ｙとを結
ぶ線よりも図１において右側に位置するよう構成されて
おり、このため、この状態において下係止片７３を枢軸
７５ａを中心にして上方に回動させる力、つまり下係止
片７３を係止ピンＡ２から解除させようとする力は、枢
軸７５ａ、アーム７５、連結部材７６を介してベルクラ
ンク７７を前記ストッパ７７ａに押圧する方向に作用
し、これにより下係止片７３は、不用意に係止ピンＡ２
から離脱することがなく係止ピンＡ２を強固に係止固縛
することができ安全である。

【００２０】前記固縛解除ガイド８０は、ゴミ容器保持
台７が下降位置に配置された際に、そのガイド面８０ａ
に前記ベルクランク７７の他端に設けられたローラ８１
が当接することでベルクランク７７をスプリング７９の
付勢力に抗して強制的に図１において時計方向に回動さ
せるように構成されており、ベルクランク７７を付勢力
に抗して回動させることで、連結部材７６、アーム７
５、枢軸７５ａを介して下係止片７３が前記ゴミ容器Ａ
の係止ピンＡ２から固縛解除する位置（図１における二
点鎖線参照）に配置される。つまり、下係止片７３は、
固縛解除ガイド８０のガイド面８０ａにベルクランク７
７のローラ８１が当接した時のみ係止ピンＡ２との固縛
を解除されることになる。

【００２１】また、基台７１の下端部には、ブラケット
８２ａを介して連結ロッド８２が水平に設けられてお
り、この連結ロッド８２の両端が前記チェーン６３，６
３にブラケット６３ａを介して連結されている。さら
に、前記連結ロッド８２の両端部には、前記ポスト６，
６内に形成された昇降路６７に沿って上下に転動自在に
嵌入された昇降ローラ８３，８３が支持されている。

【００２２】前記一方の昇降ローラ８３には、その同軸
上にアーム８４の基端部が枢支されており、該アーム８
４の先端部にガイドローラ８５が設けられている。

【００２３】ガイドローラ８５は、前記一方のポスト６
の昇降路６７の前方に設けられた前記反転ガイド路９に
沿って転動自在に嵌入されている。

【００２４】反転ガイド路９は、上部が漸次略鉤状の湾
曲部９１に形成されており、上記ガイドローラ８５が反
転ガイド路９に沿って上方に移動し、該反転ガイド路９
の湾曲部９１に導かれることで、前記アーム８４を介し
て連結された昇降ローラ８３との相乗作用によりゴミ容
器Ａを上方位置で反転させるようになされている。

【００２５】すなわち、駆動モータ６６により下スプロ
ケット６２，６２を回転させてチェーン６３を駆動さ
せ、ゴミ容器Ａとともに昇降ローラ８３及びガイドロー
ラ８５を前記昇降路６７と反転ガイド路９に沿って上方
に移動させることで、ガイドローラ８５が反転ガイド路
９の湾曲部９１に案内されるとともに、昇降ローラ８３
が昇降路６７に沿ってポスト６の上端に配置され、これ
により昇降ローラ８３とガイドローラ８５との上下の位
置関係が逆転してゴミ容器Ａの上部開口を投入口に臨む
位置に反転させる。

【００２６】また、前固縛解除ガイド８０の上端には、
下係止片７３が固縛位置に配置されている場合にのみ前
記ベルクランク７７のローラ８１と接触子ＬＳ１ａが当
接するリミットスイッチＬＳ１が設けられている。

【００２７】さらに、前記一方のポスト６の上下端に
は、ゴミ容器保持台７が上限位置及び下限位置に達した
ことを検出するためのリミットスイッチ（図示省略）が
設けられるとともに、このポスト６の途中部には、ゴミ
容器保持台７の上昇時において前記ゴミ収容箱１の開閉
扉３が完全に開放されていない場合にゴミ容器保持台７
の上昇を停止させるためのリミットスイッチ（図示省
略）が設けられている。

【００２８】次に、このように構成されたゴミ容器反転
装置の動作について説明する。

【００２９】まず、ゴミ容器Ａにゴミを集め、このゴミ
容器Ａをゴミ収容箱１が設置された所まで運び、ゴミ容
器反転装置５のゴミ容器保持台７に対峙させて近接配置
した後、上係止片７２をゴミ容器Ａの係止部Ａ１に下方
から挿入係止する。この時、下係止片７２はベルクラン
ク７７のローラ８１が固縛解除ガイド８０のガイド面８
０ａに当接しているためゴミ容器Ａの係止ピンＡ２の解
除位置に配置されている。

【００３０】次に、上述の状態で、スイッチを操作して
駆動モータ６６を駆動させ、ゴミ容器保持台７を上昇さ
せ、上係止片７２とゴミ容器Ａの係止部Ａ１との係止に
よりゴミ容器Ａをゴミ容器保持台７とともに上昇させ
る。この初期の上昇動作によりベルクランク７７のロー
ラ８１がガイド面８０ａ上を転動してガイド面８０ａの
上部に達し、これにより固縛解除ガイド８０の作用を受
けなくなりベルクランク７７がスプリング７９の付勢力
によって反時計回りの方向に回動され、これにより下係
止片７３が下方に回動してゴミ容器Ａの係止ピンＡ２を
係止固縛する。

【００３１】そして、上述したように下係止片７３がゴ
ミ容器Ａの係止ピンＡ２を係止固縛した状態でゴミ容器
保持台７が若干上昇すると、次に前記ベルクランク７７
のローラ８１はリミットスイッチＬＳ１の接触子に当接
しこれにより下係止片７３がゴミ容器Ａの係止ピンＡ２
を係止固縛していることが確認される。なお、ベルクラ
ンク７７のローラ８１がリミットスイッチＬＳ１の接触
子に当接しない時には、ベルクランク７７等が正常に作
動しておらず、下係止片７３がゴミ容器Ａの係止ピンＡ
２を係止固縛していない可能性が大きいとしてゴミ容器
保持台７の上昇を停止させればよい。

【００３２】このようにしてゴミ容器保持台７が上昇
し、このゴミ容器保持台７の上昇とともに、ゴミ収容箱
１の開閉扉３も開放され、投入口２が開口される。

【００３３】そして、上昇位置に配置されたゴミ容器保
持台７は、ガイドローラ８５がガイド路９の湾曲部９１
に案内されて昇降ローラ８３とガイドローラ８５との上
下の位置関係が逆転することで反転状態となり、これに
よりゴミ容器保持台７に載置されたゴミ容器Ａも反転状
態となってその上部開口が投入口２に臨み、該ゴミ容器
Ａのゴミが投入口２を経てゴミ収容箱１に収容される。

【００３４】このように下係止片７３の固縛・解除動作
を機械的に行っているため、下係止片７３のゴミ容器Ａ
の係止ピンＡ２への固縛動作が確実になり、ゴミ容器Ａ
が反転した場合にゴミ容器Ａがゴミ容器保持台７から脱
落するという事故を確実に防止でき安全である。

【００３５】また、ガイドローラ８５をガイド路９の湾
曲部９１に案内することでゴミ容器保持台７を反転させ
ているため、該ゴミ容器保持台７の反転動作を円滑に行
うことができる。

【００３６】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、下
係止片が、昇降・反転時には付勢部材の付勢力により前
記ゴミ容器の係止ピンを係止固縛する方向に常時付勢さ
れるとともに、下降位置にはポストに設けられた固縛解
除ガイドにより付勢力に抗して回動するように構成され
たことで、下係止片の固縛・解除動作を機械的に行うこ
とができ、下係止片のゴミ容器の係止ピンへの固縛動作
が確実になり、ゴミ容器が反転した場合にゴミ容器が脱
落するという事故を確実に防止でき安全である。

【図面の簡単な説明】

【図１】ゴミ容器保持台の構成を示す側面図である。

【図２】ゴミ容器保持台の構成を示す背面図である。

【図３】ゴミ容器反転装置の概略の全体構成を示す側面
図である。

【図４】ゴミ容器反転装置の概略の全体構成を示す正面
図である。

【図５】ゴミ容器反転装置の反転機構を説明する側面図
である。

【符号の説明】

１ ゴミ収容箱 ２ 投入口 ５ ゴミ容器反転装置 ６ ポスト ７ ゴミ容器保持台 ７２ 上係止片 ７３ 下係止片 ７９ スプリング（付勢部材） ８０ 固縛解除ガイド ９ 反転ガイド路（反転ガイド） Ａ ゴミ容器 Ａ１ 係止部 Ａ２ 係止ピン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 俊一 神奈川県横浜市鶴見区尻手３丁目２番43号 新明和工業株式会社特装車事業部内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴミ容器を地上付近から上方に持ち上
   げ、該ゴミ容器をその上部開口がゴミ収容箱の投入口に
   臨むよう反転させ、ゴミ容器内のゴミをゴミ収容箱に投
   入させるゴミ容器反転装置であって、 前記ゴミ容器反転装置は、左右両側に立設されたポスト
   と、該ポストに沿って適宜な昇降手段により昇降自在に
   設けられたゴミ容器保持台と、該ゴミ容器保持台ととも
   にゴミ容器を上方において反転させる反転ガイドとを備
   え、ゴミ容器保持台には、その上部に前記ゴミ容器の側
   面上部に形成された係止部に下方から挿入係止する上係
   止片が固設されるとともに、その下部にゴミ容器Ａの側
   面下部に形成された係止ピンに上方から挿入係止する下
   係止片が設けられ、該下係止片は昇降・反転時には付勢
   部材の付勢力により前記ゴミ容器の係止ピンを係止固縛
   する方向に常時付勢されるとともに、下降位置において
   前記ポストに設けられた固縛解除ガイドにより付勢力に
   抗して回動するように構成されたことを特徴とするゴミ
   容器反転装置。