JPH062270B2 - 意匠性に優れた積層塗装物 - Google Patents

意匠性に優れた積層塗装物

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JPH062270B2
JPH062270B2 JP63038360A JP3836088A JPH062270B2 JP H062270 B2 JPH062270 B2 JP H062270B2 JP 63038360 A JP63038360 A JP 63038360A JP 3836088 A JP3836088 A JP 3836088A JP H062270 B2 JPH062270 B2 JP H062270B2
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lightness
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博美 青山
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、意匠性に優れた積層塗装物に関し、さらに詳
しく言えば塗装面のフリップフロップ性が強く、曲面を
有する被塗物に立体感を与える効果に優れた積層塗装物
に関する。
本発明は、自動車ボディー用上塗り塗装およびそれに類
する車輌または構造物の塗装に利用される。
[従来の技術] 従来の意匠性に優れた積層塗装物において、干渉マイカ
顔料を含む意匠の中で、カラーベース層がマンセルバリ
ューV≧5.6、マンセルクロマC<7かつ、マンセルヒ
ューHが0±10および±40〜+50,−40〜−5
0の範囲を除外したものが知られている(特開昭59−
215857号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 前記の従来の積層塗装物は、干渉マイカを使用した意匠
として、2色性を利用したものとして評価できるが、マ
イカ顔料の特徴である半インペイ性(光の部分透過性)
を十分に利用したものではない。
マイカ顔料の特性を十分に生かす意匠として、正面から
は強く反射し即ちメタリック調に反射し、さらに斜めか
ら見た時は下地のスケを利用して、立体感に優れ従来に
ない意匠性に富んだ塗膜構成の現出が望まれている。即
ち自動車等のボディー形状が従来丸味を帯びてきた場
合、フリップフロップ性の強い(光線に当る部分と影の
部分のコントラストが強い)塗装の開発が望まれてい
る。
本発明は、上記観点に鑑みてなされたものであり、塗装
面のフリップフロップ性が強く曲面を有する被塗物に立
体感を与える効果に優れるため意匠性に優れた積層塗装
物を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の意匠性に優れた積層塗装物は、基体上に形成さ
れたカラーベース層および該カラーベース層上に形成さ
れたマイカベース層をもつ積層塗装物において、 前記マイカベース層は、パールマイカ顔料および金属メ
ッキマイカ顔料の少なくとも1つを含み、その隠ぺい膜
厚はその塗膜厚さよりも大きくかつこの塗膜厚さの10
倍以内であり、 前記カラーベース層は、前記マイカベース層の明度より
もL*値で10〜30低い明度をもつ事を特徴とするも
のである。
カラーベースは、一般に、中塗りとして使われる樹脂
(例えばオイルフリーアルキッド樹脂、ポリエステル樹
脂、エボキシ変成樹脂等)に、二酸化チタン、カーボン
ブラック等でL*値を合せ、赤、黄、青色等で色相を調
整して形成される。
そして、カラーベース層の明度は、以下に説明するマイ
カベース層の明度よりもL*値で、10〜30低いもの
である。これが10未満の場合は立体感を示さなく、3
0を超えると塗装時のムラが出やすくなるためである。
マイカベース層としては、二酸化チタンコーティングマ
イカ(パールマイカ)と顔料との組合せ、又は金属メッ
キマイカと顔料との組合せ等を用いることができる。こ
のパールマイカとは、鱗片状のマイカの表面に所定膜厚
の二酸化チタンをコーティングして、半透明性を示すと
ともに反射光が干渉してパール状の色彩を示すものであ
る。また金属メッキマイカとは、マイカの表面を金属メ
ッキしたものである。この色相はモノトーンを基調とし
た方が効果が大きい。これは曲面の影になった部分の暗
さが強調されるためである。またカラーベース層とマイ
カベース層の色相差は、a*,b*共に3以下が望まし
い。それ以上であると塗装ムラを生じやすいからであ
る。またマイカベース層に用いるベース樹脂としてはア
クリル樹脂又はポリエステル樹脂が好ましい。これは塗
膜の性能及び塗装作業性が良好なためである。
このマイカベース層の隠ぺい膜厚はマイカの含有量、顔
料等で調整できるが、本発明において、その隠ぺい膜厚
は、その塗膜厚さよりも大きくかつその塗膜厚さの10
倍以内である。前者は半透明性を示すためであり、後者
は塗装時のムラの発生を防止するためである。またこの
隠ぺい膜厚は、通常、30〜150μmである。通常こ
の層の塗膜厚さは10〜20μmであるので、この塗膜
厚さを考慮してこの層の半透明性を確保する点から30
μm以上とするのである。また150μmを超えると一
般に塗装時のムラが生じ易いためである。そして、この
隠ぺい膜厚は、40〜120μmがより好ましい。これ
は、隠ぺい膜厚が小さすぎるとカラーベースの影響が出
にくくなり、隠ぺい膜厚が大きすぎると、下地がそのま
ま見えてしまい、フリップフロップ性が弱くなってしま
うためである。
さらに、マイカベース層の表面上に、クリアコート層を
形成した発明とすることもできる。この場合はより美し
くかつ耐久性に優れた塗装物とすることができる。この
クリアコートとしては、アクリル/メラミン焼付樹脂が
好適であるが、アルキッド又はウレタンその他透明性の
高いものであれば何でも適用できる。
またカラーベース層下面と基体表面の間には、下地処理
膜および電着塗膜の少なくとも1つが形成されていても
よい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明する。
(1)カラーベース層の形成 基体(縦300mm、横300mm、曲率半径600mmの鋼
板)の表面に、所定のカラーベース用塗料組成物を、
「ミニベル」(日本ランズバーグ(株)製)により20
〜30μmの塗膜(乾燥後)となるように塗布し、乾燥
してカラーベース層を形成させた。なお前記塗料組成物
としては、L*が20のもので例示すれば、カーボンブ
ラック「MA−100」(三菱カーボン(株)製)2.7
部(固型分比、以下も同じ)、酸化チタン「CR−9
0」(石原産業(株)製)19.2部、「ベッコライトM6
205−50」(大日本インキ化学工業(株)製)54.6
部、「スーパーベッカミンG821−60」(大日本イ
ンキ化学工業(株)製)23.5部のものである。
なおこの層の明度は、表の実施例1〜7および比較例1
〜8に示すように、L*として、前者では15、20、
30、40、50、後者では5、 20、40、60、70とした。この値の調整は酸化チ
タン顔料およびカーボンブラックの量により行った。
(2)マイカベース層の形成 前記各カラーベース層の表面に、二酸化チタンコーティ
ングマイカであるパールマイカ(「Iriodin 1
03W」、メルク株式会社製)9.8部(固型分比、以下
も同じ)、アクリル樹脂のベース樹脂「アクリディック
47−712」(大日本インキ化学工業(株)製)63.0
部、カーボンブラック「FW−200」(デグサ社製)
0.2部および「スーパーベッカミンL−117−60」
(大日本インキ化学工業(株)製)27.0部のマイカベー
ス塗料組成物を「REAオートガン」(日本ランズバー
グ(株)製)により15〜20μmの塗膜となるように
塗布し、乾燥してマイカベース層を形成させた。
なお各実施例および各比較例のこの層の明度は、表に示
すように、L*として40又は60とした。この値の調
整はカーボンブラックの添加量により行なった。さら
に、この層のインペイ膜厚は各実施例では50又は10
0μm、各比較例では15、50又は300μmとなる
ようにとした。なお△a*、△b*は3以内とした。な
お色素(L*,a*,b*)は、スガ試験機社製色差計
(SM−4,CH型)を用いた。
(3)クリアコート層の形成 前記マイカベース層の表面に、「アクリディック44−
179」(大日本インキ化学工業(株)製)68.3部(固
型分比、以下も同じ)、「スーパーベッカミンL−11
7−60」(大日本インキ化学工業(株)製)29.2部、
および紫外線吸収剤、表面調整剤等の添加剤2.5部のク
リアー塗料組成物を「ミニベル型塗装ガン」(日本ラン
ズバーグ(株)製)により20〜30μmの塗膜を、塗
布して140℃の焼付け乾燥により形成させた。
(4)塗膜の構成 本実施例では、基材の表面に、カラーベース層、マイカ
ベース層およびクリアコート層を順次形成された構成を
示す。
実施例1〜7ではいずれもカラーベース層とマイカベー
ス層の明度差(△L*)は10〜30であり、カラーベ
ース層の方が小さな値で示しているが、比較例3では3
5、比較例6では40、比較例4、7、8では同値であ
り、比較例5では、その差は20であるがカラベース層
の方が大きな値を示している。また比較例1では、マイ
カベース層の膜厚がほぼ隠ぺい膜厚と同値であり、比較
例2ではその隠ぺい膜厚が300μmと大きなものであ
る。
(5)評価 以上の塗膜構成のものについて、フリップフロップ性お
よび塗装時のムラの出やすさについて評価した。
判定方法は、前記試験用積層塗装板を用いて、太陽直射
光下で目視判定を行なった。この結果を表に示した。こ
の表中、○はフリップフロップ性強く意匠効果が大きい
こと(良好)を示し、△はその効果があるが小さい場合
(やや劣る)を示し、×はその効果がない場合(不良)
を示す。
この結果によれば、実施例1〜7いずれも両性能の評価
は○でありフリップフロップ性に優れコントラスト感に
優れるとともに、塗装ムラも生じなかった。しかし両層
の明度差が0〜10である比較例4、5、7、8および
隠ぺい膜厚が15μmの比較例1ではフリップフロップ
性に優れなっかった。また両明度差が30を超える比較
例3、6および隠ぺい膜厚が300μmと大きな比較例
2では塗装時のムラが生じた。
以上よりカラーベース層の明度がマイカベース層の明度
よりも10〜30小さく、隠ぺい膜厚が50μm又は1
00μmの場合には、塗装時のムラが生じることもなく
立体感を示すことが判明した。
なお、本発明においては、上記具体的実施例に示すもの
に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々
変更した実施例とすることができる。
[発明の効果] 本発明の積層塗装物は、マイカ顔料を使用し、そのマイ
カ顔料を含むマイカベース層の色相、明度と隠ぺい力を
調整し、さらにその下層に塗装するカラーベース層の明
度を調整して、このマイカベース層の隠ぺい膜厚がこの
層の塗膜厚さよりも大きくかつこの塗膜厚さの10倍以
内であり、さらにカラーベース層の明度がマイカベース
層の明度よりもL*値で10〜30低いものである。従
って、本積層塗装物は、塗装面のフリップフロップ性が
強いので、強い光線が当る部分は光を強く反射し、反対
に影の部分は黒っぽく見え、光の当る部分のコントラス
トが強く出来る塗装外観となっている。即ち、本積層塗
装物では、曲面を有する被塗物に立体感を与える効果に
優れる。さらに本積層塗装物では塗装時のムラも出にく
い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に形成されたカラーベース層および
    該カラーベース層上に形成されたマイカベース層をもつ
    積層塗装物において、 前記マイカベース層は、パールマイカ顔料および金属メ
    ッキマイカ顔料の少なくとも1つを含み、前記マイカベ
    ース層の隠ぺい膜厚は該マイカベース層の塗膜厚さより
    も大きくかつ該塗膜厚さの10倍以内であり、 前記カラーベース層は、前記マイカベース層の明度より
    もL*値で10〜30低い明度をもつことを特徴とする
    意匠性に優れた積層塗装物。
  2. 【請求項2】マイカベース層の表面上には、クリアコー
    ト層が形成されている特許請求の範囲第1項記載の意匠
    性に優れた積層塗装物。
JP63038360A 1988-02-19 1988-02-19 意匠性に優れた積層塗装物 Expired - Lifetime JPH062270B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08327751A (ja) * 1995-05-26 1996-12-13 Walca Sa 時計ケースへの回転対称部品、とくに回転リング、裏蓋および/または時計ガラスの固着装置

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JP3946837B2 (ja) * 1997-10-08 2007-07-18 関西ペイント株式会社 塗膜形成法

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JPS63143975A (ja) * 1986-12-08 1988-06-16 Toyota Motor Corp 自動車上塗り塗装方法

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