JPH06226763A - スラッシュ成形品の製造方法 - Google Patents

スラッシュ成形品の製造方法

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JPH06226763A
JPH06226763A JP4175893A JP4175893A JPH06226763A JP H06226763 A JPH06226763 A JP H06226763A JP 4175893 A JP4175893 A JP 4175893A JP 4175893 A JP4175893 A JP 4175893A JP H06226763 A JPH06226763 A JP H06226763A
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JP
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ionomer
powder
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unsaturated carboxylic
molding
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JP4175893A
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English (en)
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Yoshiyuki Iwase
慶幸 岩瀬
Eisaku Hirasawa
栄作 平沢
Mitsunori Akiyama
光紀 秋山
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Toyota Motor Corp
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末の製造が容易で、スラッシュ成形をした
場合に造膜性、離形性が優れたアイオノマー組成物を提
供し、それを用いてスラッシュ成形により、耐スクラッ
チ性、耐熱変形性等が優れ、自動車内装用の表皮材とし
てポリ塩化ビニルに代替使用し得る成形品を製造する。 【構成】 不飽和カルボン酸重合単位の少なくとも5モ
ル%以上が金属イオンにより中和されているエチレン・
不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー100重量
部、ポリエステルエラストマー及び/又はポリアミドエ
ラストマー1〜80重量部、及びポリオキシエチレング
リコール系化合物1〜20重量部とからなり、メルトフ
ローレートが1〜100g/10分(190℃,216
0g荷重)、平均粒子径が1〜500μmである樹脂組
成物粉末を用いスラッシュ成形することを特徴とする成
形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性、耐スクラッチ
性、耐熱変形性、外観の優れた成形品をスラッシュ成形
により、操作性よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビニルは、柔軟で触感が優れて
おり、また成形性やしぼ転写性が良好で美観に優れた製
品を容易に製造できるところから、各種成形品の表皮材
として広く使用されている。しかしながら、廃材の焼却
時における腐触性ガスの発生や比重が比較的大きく、製
品重量が重いという問題点があり、ポリオレフィン系へ
の材料転換が求められている状況にある。このうち、と
くに耐スクラッチ性が要求される分野においては、エチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー、また
さらに柔軟性が要求される分野においては、不飽和カル
ボン酸エステルを共重合成分として含有するアイオノマ
ーによる代替が考えられる。ところがこのような代替に
おいて、成形上あるいは物性上において、いくつかの解
決すべき課題があり、それを乗り越えることは容易なこ
とではなかった。
【0003】例えば、前記表皮材の製造において、自動
車内装材用に見られるようにスラッシュ成形が採用され
ることがあったが、アイオノマーに直接この成形方法を
適用することは事実上できなかった。すなわち最も大き
い問題は、表皮材用のスラッシュ成形用金型には、装飾
目的のため、微少なしぼが多数設けられているが、アイ
オノマーが金属との接着性に優れるため、成形後にしぼ
付の金型から成形品を離脱することができないことであ
った。また夏期の自動車内部の温度上昇に対しアイオノ
マーのみの表皮では耐熱性が不足し、外力によって表面
が変形するおそがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
アイオノマーに添加剤や他の重合体を配合することによ
って、この欠点を改善する検討を開始した。しかし添加
剤を配合する場合、多くの課題が存在する。すなわち、
一般にアイオノマーは粉砕による微粉化が容易でない
が、添加剤を加えると粉砕が更に困難になる傾向があ
る。また添加剤の中には成形品にべたつきを与えるよう
なものも多い。従って添加剤の選択に当たっては単に離
型性を改善するのみならず、粉砕に悪影響を及ぼさず、
成形品にべたつきを与えるようなものでないことも重要
な要素となる。また他の重合体の配合によってアイオノ
マーの勝れた特性が損なわれてはならず、またスラッシ
ュ成形物金型上で綺麗な膜を成形できるものでなくては
ならなかった。以上のような観点から数多くの添加剤及
び重合体につき検討した結果、一般に熱可塑性樹脂の離
型剤あるいはスリップ剤として知られている多くのもの
は、前記所望性能を満足することができなかったが、ポ
リエチレングリコール系化合物と特定のエラストマーを
併用したときに微粉化及びスラッシュ成形が容易で、か
つ所望の形状を有する成形品を製造することができるこ
とを見出すに至り本発明に到達した。
【0005】したがって本発明の目的は、造膜性、しぼ
転写性、離形性等が良好であり、したがって美観が優
れ、かつ耐スクラッチ性の優れた成形品をスラッシュ成
形によって製造する方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、不飽和カルボン酸重合単位の少なくとも5モル%以
上が金属イオンにより中和されているエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体のアイオノマー100重量部、ポリ
エステルエラストマー及び/又はポリアミドエラストマ
ー1〜80重量部、及びポリオキシエチレングリコール
系化合物1〜20重量部とからなり、メルトフローレー
トが1〜100g/10分(190℃,2160g荷
重)、平均粒子径が1〜500μmである樹脂組成物粉
末を用い、スラッシュ成形することを特徴とする成形品
の製造方法である。
【0007】本発明において用いられるエチレン・不飽
和カルボン酸共重合体のアイオノマーは任意重合成分と
して不飽和エステルのような他の単量体が共重合されて
いてもよく、また不飽和カルボン酸重合単位の少なくと
も5モル%以上が金属イオンで中和された構造のもので
ある。中和度の低いものあるいは未中和のものを用いる
と、後述のポリエチレングリコール系化合物を配合して
も離型性良好な組成物が得られず、また耐スクラッチ性
の優れた成形品を得ることが難かしい。ここに不飽和カ
ルボン酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸モノエチル、無水マレイン酸などを例示するこ
とができるが、とくにアクリル酸もしくはメタクリル酸
の使用が好適である。
【0008】また、任意重合成分である他の単量体とし
ては不飽和エステル、例えば酢酸ビニルのようなビニル
エステル、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、マ
レイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステルなど
を例示することができる。
【0009】アイオノマーにおける金属イオン種として
は、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムの如き1価
金属、亜鉛、マグネシウム、カルシウムの如き2価金属
を代表例として挙げることができる。これらの中では、
2価金属で中和したアイオノマーの方が、少量のポリオ
キシエチレングリコール系化合物の使用で離型効果がで
るので好ましい。
【0010】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体にお
ける重合組成は、例えばエチレンが50〜98重量%、
不飽和カルボン酸が2〜35重量%、不飽和エステルの
如き他の単量体が0〜40重量%のような割合であって
よい。とくに柔軟な成形品を目的とする場合には、エチ
レンが50〜90重量%、とくに60〜90重量%、不
飽和カルボン酸が2〜30重量%、とくに5〜20重量
%、不飽和エステルが5〜30重量%、とくに10〜2
5重量%のものを用いることが望ましい。
【0011】金属イオンによる中和度は5モル%以上で
あるが、中和度が高くなるにつれ硬くなる傾向となるの
で、80モル%以下、とくに70モル%以下とするのが
好ましい。
【0012】このようなアイオノマーは、高圧重合によ
って得られる前記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体
と金属化合物を反応させる方法、あるいは、高圧重合に
よって得られるエチレン・不飽和カルボン酸エステル共
重合体をけん化する方法などによって製造することがで
きる。粉末成形における造膜性を考慮した場合、成形温
度によっても若干異なるが、アイオノマーとして190
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが1g
/10分以上、好ましくは3g/10分以上のものを用
いるのが好ましい。一方、アイオノマーの粉砕特性や成
形品物性を考慮するとメルトフローレートが100g/
10分以下、とくに50g/10分以下のものを用いる
のがよい。
【0013】本発明においては、前記アイオノマーにポ
リオキシエチレングリコール系化合物、すなわちポリオ
キシエチレングリコール、そのエーテル、そのエステル
等が用いられる。ポリオキシエチレングリコールのエー
テルとしては、アルキルエーテル、フェニルエーテル、
アルキルフェニルエーテルなど、またエステルとして
は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイト、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレートなどを例示でき
る。これらの中では、ポリオキシエチレングリコールの
使用が最も効果的である。ポリオキシエチレングリコー
ル系化合物としては、常温で液状のものから固体状のも
のまで広く使用でき、例えば平均分子量200〜50,
000のものが使用できるが、アイオノマーとの混和性
を考慮すると分子量400〜20,000程度のものを
用いるのが好ましい。
【0014】ポリオキシエチレングリコール系化合物の
好適配合量は、アイオノマーの種類によっても異なる
が、あまり多量に配合するとべたつきや物性低下の原因
となるので、一般にはアイオノマー100重量部当り、
1〜20重量部、好ましくは2〜15重量部程度であ
る。
【0015】本発明においてはアイオノマーとポリオキ
シエチレングリコール系化合物の組成物の粉末を用いる
ものであるが、成形品の用途によっては耐熱変形性を要
求される分野がある。このような耐熱性の改良を柔軟性
等の他の性質を大きく損なうことなく行うためには、ポ
リエステルエラストマー及び/又はポリアミドエラスト
マーを配合するのがよい。その配合量は、アイオノマー
100重量部に対し、1〜80重量部、とくには5〜5
0重量部とするのが効果的である。
【0016】ポリエステルエラストマーとしては、ハー
ドセグメントとしての芳香族ポリエステル単位、例えば
ポリテトラメチレンテレフタレート単位と、ソフトセグ
メントとしてのポリオキシアルキレンポリオール単位、
例えばポリオキシテトラメチレングリコール単位、ある
いは脂肪族ポリエステル単位、例えばポリテトラメチレ
ンアジペート単位からなるブロック共重合体が代表的な
ものである。
【0017】ポリアミドエラストマーとしては、ハード
セグメントとしてのポリアミド単位、例えばナイロン−
6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン−12
などの単位と、ソフトセグメントとしてのポリオキシア
ルキレングリコール単位あるいは脂肪族ポリエステル単
位とからなるブロック共重合体がその代表例である。
【0018】これらは使用目的に応じ種々の硬度のもの
を使用することができるが、柔軟な成形物を目的とする
場合には、ショアD硬度で50以下、とくに35以下の
ものを用いるのが良い。一般には、ポリアミドエラスト
マーの方が柔軟グレードが多く、またアイオノマーとの
混和性がよいので、好適に使用できる。
【0019】アイオノマー、ポリオキシエチレングリコ
ール系化合物及びポリエステルエラストマー及び/又は
ポリアミドエラストマーからなる粉末を製造するには、
常法によりこれらを溶融ブレンドしペレットを製造す
る。次いでこれを機械的に粉砕すればよい。アイオノマ
ーは融点が高くないため、粉砕に際し高温にならないよ
うにする必要があり、例えば冷凍粉砕は最も好ましい方
法である。なお、上記各成分のブレンドに際し、酸化防
止剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、顔料等の各種添加剤
を配合することができる。本発明の組成物は、かかる粉
砕においてはアイオノマー単味の粉砕に比較して、同等
又はそれ以上の効率で行うことができ、ポリオキシエチ
レングリコール系化合物及び上記エラストマー配合によ
る欠点はとくに見出せない。
【0020】かくして得られる配合物は、造膜性、成形
物物性を考慮すると、メルトフローレートが1〜100
g/10分、とくに3〜50g/10分となるように調
節することが望ましい。また粉末粒子径としては成形
性、成形品表面外観等を考慮すると、1〜500μm、
とくに1〜350μmの範囲にすることが望ましい。
【0021】本発明においては、かかる配合物の粉末を
用い、スラッシュ成形により成形品を得る。スラッシュ
成形は、例えばZrサンド流動槽で200〜250℃に
加熱された金型に該粉末を投入し、金型を回転させ余剰
の粉末を排出し、2〜5分間造膜する。その後金型を冷
却水槽に5〜20秒間浸漬した後。金型から成形品を剥
離し、目的物を得ることができる。
【0022】
【実施例】次に実施例及び比較例を示す。なお実施例、
比較例において使用した原料樹脂および配合剤ならびに
実施した試験方法等は以下のとおりである。
【0023】1.使用原料 (1)共重合体A:エチレン−メタクリル酸共重合体
(メタクリル酸含量15重量%、MFR60dg/mi
n)
【0024】(2)共重合体B:エチレン−メタクリル
酸−アクリル酸イソブチル3元共重合体(メタクリル酸
含量8重量%、アクリル酸イソブチル含量20重量%、
MFR25dg/min)
【0025】(3)ポリアミドエラストマー:ナイロン
−6−ポリオキシエチレングリコール−ブロックポリマ
ー(MFR7.0dg/min,融点148℃,硬度シ
ョア−D25) 東レ(株)製PEBAX2533
【0026】(4)ポリエステルエラストマー:東レ・
デュポン社製、ハイトレル4047(MFR 6.0d
g/min,融点182℃,硬度ショア−A91)
【0027】(5)ポリオキシエチレングリコール及び
その誘導体:PEG#600(平均分子量600) 関
東化学(株)製試薬
【0028】(6)シリコーン離型剤:SH2000
(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、低分子量
ジメチルシリコーンオイル 1000cs,3000c
s,12500cs)
【0029】2.試験方法 (1)樹脂組成物ペレットの製造 30nmφ2軸押出機(池貝鉄工(株)製PCM30)
を使用し、樹脂と添加剤を樹脂温210℃、押出量4.
0kg/hrで押出しペレット化した。
【0030】(2)樹脂粉末の製造 アトマイザー粉砕機を用い、液体窒素を使用してペレッ
ト状の樹脂を脆化温度以下に冷却し(−150℃程
度)、粉砕した。
【0031】(3)造膜性及び離型性の試験法 予備的な試験はペレット状のもので行い、造膜性、離型
性が共に良好なものについてはさらに粉末状のものにつ
いても行った。ペレット状のものの評価は、230℃の
ホットプレス上にシボ模様転写用金型に置き、ペレット
状の試験片10gを載せ、5分間放置後、直ちに氷冷し
た。得られるシート状物の表面平滑性及びシボ転写性に
より造膜性を、また手で金型からシート状物を剥がすこ
とにより離形性を判定した。また粉末状のものの評価
は、シボ模様転写用金型を予め250℃に加熱し、その
上に粉末を載せ2分間保ち溶融付着させる。その後、金
型を傾斜して未溶融の粉末を除去した後、金型を水冷す
る。造膜された成形品は同様に評価する。
【0032】造膜性の判定 ◎ 表面が平滑でシボ転写良好 ○ 表面に若干凹凸が見られ、シボ転写が若干不充分 × 表面の凹凸が激しく、シボ転写も不良
【0033】離型性の判定 ◎ 手で容易に剥れる ○ 剥すのに若干の力を要する × 剥離しない
【0034】(4)耐スクラッチ性試験 成形品表面を爪で引っかき、傷つき状態を観察した。
【0035】(5)耐熱変形性試験 造膜した成形品を90℃の温水中に10分間浸漬後、取
り出し変形性をチェックした。
【0036】(6)メルトフローレートの測定 メルトインデクサー(東洋精機社製)により、190
℃、2160g荷重にて測定した。
【0037】[ペレット状試料からの離型性及び造膜性
テスト]実施例1〜6 アイオノマー、ポリオキシエチレングリ
コール系化合物、ポリエステルエラストマーおよびポリ
アミドエラストマーを表1に示す組成で配合し、得られ
たアイオノマー組成物のペレットから、離型性及び造膜
性のテストを行った。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】比較例1〜10 ポリオキシエチレングリコール系化合物を配合しないア
イオノマー、あるいはこれにシリコーン離型剤、スリッ
プ剤、およびポリアミドエラストマーを配合した組成物
のペレットから離型性及び造膜性のテストを行った。結
果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表1および表2の結果から明らかなよう
に、ポリオキシエチレングリコール系化合物及びポリア
ミドエラストマーを配合したアイオノマー組成物はいず
れも離型性、造膜性ともに良好であり、シリコーン離型
剤やスリップ剤配合処方よりも優れていることがわか
る。
【0042】[粉砕テストおよび粉末からの成形品の物
性評価]実施例3、4および比較例3の組成物につき冷
凍粉砕を行った。得られた粉末の粒径および粒径分布は
表3のとおりであった。
【0043】
【表3】 但し IO:アイオノマー POEG:ポリオキシエチレングリコール PAE :ポリアミドエラストマー
【0044】実施例3、4のポリオキシエチレングリコ
ール系化合物及びポリアミドエラストマーを配合したア
イオノマー組成物は充分粒径の小さい粉末に粉砕するこ
とができ、添加物による支障は全くなかった。
【0045】また、かくして得られた粉末から造膜性及
び離型性の試験を行ない、更に得られた成形品について
耐スクラッチ性、耐熱変形性を評価した。その結果実施
例3、4の組成物は全て造膜性、離型性ともに良好であ
り、成形品のべたつきもなかった。
【0046】耐スクラッチ性については、実施例3、4
のものは比較例3のものよりさらに優れていた。また実
施例3及び4のものは、耐熱変形性も良好であった。す
なわちポリオキシエチレングリコール系化合物の配合に
よる他の物性への影響は認められず、しかもポリアミド
エラストマーの添加によって耐スクラッチ性および耐熱
変形性が向上する。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、造膜性、離形性に優れ
たアイオノマー組成物粉末が提供され、これを用いてス
ラッシュ成形により柔軟性に富み、耐スクラッチ性に優
れた所望の形状の成形品を容易に製造することができ
る。かかる特長を生かし本発明は、例えば自動車内装材
の表皮、例えばインパネセーフティパッド、ブラグド
ア、コンソールの表皮などの成形に利用できる。またポ
リアミドエラストマーを配合したことにより、得られた
成形品は耐熱性、耐スクラッチ性、柔軟性に優れ、この
点においても自動車内装用の表皮材に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸重合単位の少なくとも
    5モル%以上が金属イオンにより中和されているエチレ
    ン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー100重
    量部、ポリエステルエラストマー及び/又はポリアミド
    エラストマー1〜80重量部及びポリオキシエチレング
    リコール系化合物1〜20重量部とからなり、メルトフ
    ローレートが1〜100g/10分(190℃,216
    0g荷重)、平均粒子径が1〜500μmである樹脂組
    成物粉末を用いスラッシュ成形することを特徴とする成
    形品の製造方法。
JP4175893A 1993-02-08 1993-02-08 スラッシュ成形品の製造方法 Withdrawn JPH06226763A (ja)

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