JPH0622548B2 - 金属フタロシアニンを構成成分とする消臭剤 - Google Patents
金属フタロシアニンを構成成分とする消臭剤Info
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- JPH0622548B2 JPH0622548B2 JP61132820A JP13282086A JPH0622548B2 JP H0622548 B2 JPH0622548 B2 JP H0622548B2 JP 61132820 A JP61132820 A JP 61132820A JP 13282086 A JP13282086 A JP 13282086A JP H0622548 B2 JPH0622548 B2 JP H0622548B2
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- phthalocyanine
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自然的に発生したか、または人為的な原因で
発生した有臭物質に基因する臭気を除去するための消臭
剤に関する。
発生した有臭物質に基因する臭気を除去するための消臭
剤に関する。
悪臭の原因となる化合物には、含窒素、含いおう系の化
合物が多い。悪臭を除去する方法は種々知られており、
そのような方法の一つとして化学反応、特に酸化反応に
よって無臭ないしは低臭気の化合物に変換する方法があ
り、この際酸化反応を促進するため触媒を用いる方法も
提案されている。
合物が多い。悪臭を除去する方法は種々知られており、
そのような方法の一つとして化学反応、特に酸化反応に
よって無臭ないしは低臭気の化合物に変換する方法があ
り、この際酸化反応を促進するため触媒を用いる方法も
提案されている。
このような方法で用いられる触媒として金属フタロシア
ニンが知られており、既に特開昭56-63355号および特開
昭55-32519号公報には有臭物質が水の存在下金属フタロ
シアニンと接触すると酸素によって酸化されて消臭され
ることが記載されている。そしてそれら公報には、金属
フタロシアニンを水中に懸濁させて、有臭ガスをその中
にバブルさせる方法や、金属フタロシアニンを活性炭、
おがくず、ゼオライト等の吸収能を有する材料に吸着さ
せるか、各種繊維、紙、皮革等に付着させて消臭剤とし
て利用する方法が説明されている。また特開昭60-58219
号公報には金属フタロシアニンを空気清浄機のフィルタ
ー基材中に混在させた、空気中の有害物質を除去するフ
ィルターも記載されている。
ニンが知られており、既に特開昭56-63355号および特開
昭55-32519号公報には有臭物質が水の存在下金属フタロ
シアニンと接触すると酸素によって酸化されて消臭され
ることが記載されている。そしてそれら公報には、金属
フタロシアニンを水中に懸濁させて、有臭ガスをその中
にバブルさせる方法や、金属フタロシアニンを活性炭、
おがくず、ゼオライト等の吸収能を有する材料に吸着さ
せるか、各種繊維、紙、皮革等に付着させて消臭剤とし
て利用する方法が説明されている。また特開昭60-58219
号公報には金属フタロシアニンを空気清浄機のフィルタ
ー基材中に混在させた、空気中の有害物質を除去するフ
ィルターも記載されている。
しかしながら、金属フタロシアニンを水中に懸濁させて
有臭ガスをバブルする消臭方法は装置が大きくなって取
扱いが不便である。また各種材料に担持ないしその中に
混在させた消臭剤は、金属フタロシアニンの消臭作用が
水系における酸化作用によるため、乾燥条件下、例えば
冬期の乾燥気候時や、冷蔵庫内では充分な消臭効果がみ
られない。
有臭ガスをバブルする消臭方法は装置が大きくなって取
扱いが不便である。また各種材料に担持ないしその中に
混在させた消臭剤は、金属フタロシアニンの消臭作用が
水系における酸化作用によるため、乾燥条件下、例えば
冬期の乾燥気候時や、冷蔵庫内では充分な消臭効果がみ
られない。
そこで本発明者は、金属フタロシアニンによる有臭物質
を酸化し、消臭する系に、適当量の水分を継続的に供給
すれば金属フタロシアニンによる消臭も効果的かつ永続
的に行われるとの発想の下に本発明に至った。
を酸化し、消臭する系に、適当量の水分を継続的に供給
すれば金属フタロシアニンによる消臭も効果的かつ永続
的に行われるとの発想の下に本発明に至った。
すなわち、本発明は金属フタロシアニンを吸湿性物質と
共存させ、吸湿性物質が空気中から捕集した水分を、金
属フタロシアニンによる消臭が行われる系に補給しよう
とするものである。
共存させ、吸湿性物質が空気中から捕集した水分を、金
属フタロシアニンによる消臭が行われる系に補給しよう
とするものである。
よって、本発明は金属フタロシアニンと吸湿性物質とを
接触状態においた消臭剤に係る。
接触状態においた消臭剤に係る。
本発明において用いられる金属フタロシアニンは、前記
特許公報等に記載されており、公知であり、具体的には
鉄フタロシアニン、鉄フタロシアニンジカルボン酸、鉄
フタロシアニンテトラカルボン酸、鉄フタロシアニンオ
クタカルボン酸、鉄フタロシアニンテトラキスジカルボ
キシイミド、鉄フタロシアニンテトラカルボキシアミ
ド、鉄フタロシアニンテトラスルホン酸、コバルトフタ
ロシアニン、コバルトフタロシアニンジカルボン酸、コ
バルトフタロシアニンテトラカルボン酸、コバルトフタ
ロシアニンオクタカルボン酸、コバルトフタロシアニン
テトラキスジカルボキシイミド、コバルトフタロシアニ
ンテトラカルボキシアミド、コバルトフタロシアニンテ
トラスルホン酸およびこれらの金属フタロシアニンがま
た他の物質に吸着または化学的に結合および高分子化し
たものを挙げることができる。
特許公報等に記載されており、公知であり、具体的には
鉄フタロシアニン、鉄フタロシアニンジカルボン酸、鉄
フタロシアニンテトラカルボン酸、鉄フタロシアニンオ
クタカルボン酸、鉄フタロシアニンテトラキスジカルボ
キシイミド、鉄フタロシアニンテトラカルボキシアミ
ド、鉄フタロシアニンテトラスルホン酸、コバルトフタ
ロシアニン、コバルトフタロシアニンジカルボン酸、コ
バルトフタロシアニンテトラカルボン酸、コバルトフタ
ロシアニンオクタカルボン酸、コバルトフタロシアニン
テトラキスジカルボキシイミド、コバルトフタロシアニ
ンテトラカルボキシアミド、コバルトフタロシアニンテ
トラスルホン酸およびこれらの金属フタロシアニンがま
た他の物質に吸着または化学的に結合および高分子化し
たものを挙げることができる。
一方、本発明で使用できる吸湿性物質としては、空気中
の水分を吸収してその水分を保有でき、金属フタロシア
ニンを変質させることなく、しかも長期にわたり接触状
態を保持できることが必要である。
の水分を吸収してその水分を保有でき、金属フタロシア
ニンを変質させることなく、しかも長期にわたり接触状
態を保持できることが必要である。
このような吸湿剤は常温で液体または固体のいずれでも
よい。常温で液体である吸湿剤はアルコール類であっ
て、ノニルアルコールのようなC5〜C10の一価のアル
コール;エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールおよび
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグ
リセリン、トリグリセリン、ポリグリセリンのような多
価アルコールの自己縮合物がある。また固体の吸湿剤に
は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウ
ム、ポリリン酸ナトリウム等の吸湿性のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の塩をあげることができる。
よい。常温で液体である吸湿剤はアルコール類であっ
て、ノニルアルコールのようなC5〜C10の一価のアル
コール;エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールおよび
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグ
リセリン、トリグリセリン、ポリグリセリンのような多
価アルコールの自己縮合物がある。また固体の吸湿剤に
は塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウ
ム、ポリリン酸ナトリウム等の吸湿性のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の塩をあげることができる。
本発明の消臭剤の調製にあたっては、吸湿性物質が固体
である場合は、金属フタロシアニンを必要に応じて顆粒
状ないしペレット状として、吸湿性物質と必要ならば液
体媒体を用いて機械的に混合すればよい。吸湿性物質が
液体である場合は必要に応じて顆粒状ないしはペレット
状とした金属フタロシアニンに噴露するか、吸湿性物質
中に浸漬し、過剰の吸湿性物質をろ別して調製できる。
また金属フタロシアニンが液状である吸湿性物質に可溶
である場合は、得られた溶液のpHを変化させるか濃縮す
ることによって溶解している金属フタロシアニンを析出
させる等の方法によって本発明の消臭剤を得ることもで
きる。いずれの方法によるにしろ、金属フタロシアニン
の表面に吸湿性物質が付着されることが必要である。こ
のようにして吸湿性物質の使用量は、空気中の水分を捕
集して、金属フタロシアニンの表面を湿潤状態保持でき
る量であり、一般的には金属フタロシアニンに対して0.
01〜100重量倍程度である。
である場合は、金属フタロシアニンを必要に応じて顆粒
状ないしペレット状として、吸湿性物質と必要ならば液
体媒体を用いて機械的に混合すればよい。吸湿性物質が
液体である場合は必要に応じて顆粒状ないしはペレット
状とした金属フタロシアニンに噴露するか、吸湿性物質
中に浸漬し、過剰の吸湿性物質をろ別して調製できる。
また金属フタロシアニンが液状である吸湿性物質に可溶
である場合は、得られた溶液のpHを変化させるか濃縮す
ることによって溶解している金属フタロシアニンを析出
させる等の方法によって本発明の消臭剤を得ることもで
きる。いずれの方法によるにしろ、金属フタロシアニン
の表面に吸湿性物質が付着されることが必要である。こ
のようにして吸湿性物質の使用量は、空気中の水分を捕
集して、金属フタロシアニンの表面を湿潤状態保持でき
る量であり、一般的には金属フタロシアニンに対して0.
01〜100重量倍程度である。
このようにして得られた本発明の消集剤は適当な収納容
器、例えば布帛、紙、不織布等の空気透過性の袋や、有
孔の金属あるいはプラスチック性の容器に収容して使用
される。
器、例えば布帛、紙、不織布等の空気透過性の袋や、有
孔の金属あるいはプラスチック性の容器に収容して使用
される。
本発明の消臭剤は適当な担体に担持させることができ
る。担体に担持させることは、消臭剤の空気との接触面
積を大にし、また取扱いも便利になるので消臭剤の利用
範囲が拡がり好ましい。担体は金属フタロシアニンおよ
び吸湿性物質に対して不活性であればいかなるものでも
よい。また形状も制限されないが、繊維状、スポンジ状
であるものは表面積が大きいので好ましい。具体的には
木材チップ、おが屑、わら、皮革片のような天然の有機
多孔性物質、活性炭、アルミナ、ゼオライト、けいそう
土のような無機物、特にその多孔性物;天然または合成
の繊維状物、例えば布帛、紙、不織布等あるいはスポン
ジ状物がある。繊維状物あるいはスポンジ状の材質は木
綿、絹、羊毛、パルプのような天然物でも再生繊維素
(レーヨン)、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステ
ル、アクリルあるいはポリスチレンの如き半合成または
合成物でもよい。
る。担体に担持させることは、消臭剤の空気との接触面
積を大にし、また取扱いも便利になるので消臭剤の利用
範囲が拡がり好ましい。担体は金属フタロシアニンおよ
び吸湿性物質に対して不活性であればいかなるものでも
よい。また形状も制限されないが、繊維状、スポンジ状
であるものは表面積が大きいので好ましい。具体的には
木材チップ、おが屑、わら、皮革片のような天然の有機
多孔性物質、活性炭、アルミナ、ゼオライト、けいそう
土のような無機物、特にその多孔性物;天然または合成
の繊維状物、例えば布帛、紙、不織布等あるいはスポン
ジ状物がある。繊維状物あるいはスポンジ状の材質は木
綿、絹、羊毛、パルプのような天然物でも再生繊維素
(レーヨン)、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステ
ル、アクリルあるいはポリスチレンの如き半合成または
合成物でもよい。
本発明の消臭材を担持させる方法は、金属フタロシアニ
ンを液体である吸湿性物質に溶解あるいは懸濁させた液
中に前記担体を浸漬して付着ないしは含浸させ、過剰の
液を濾過等の手段で分離するのが簡便である。吸湿性物
質が固体である場合は、水、アルコール、アセトンの如
き比較的揮発性の液体に金属フタロシアニンと吸湿性物
質を溶解または分散させて担体にその液を付着させ、必
要に応じて昇温下に液体を蒸発させるのが便利である。
本発明においては吸湿性物質が空気中の水分を捕集し
て、その水分を金属フタロシアニンに継続的に供給する
ことを意図するものであるから水分等の除去を完全に行
う必要はない。
ンを液体である吸湿性物質に溶解あるいは懸濁させた液
中に前記担体を浸漬して付着ないしは含浸させ、過剰の
液を濾過等の手段で分離するのが簡便である。吸湿性物
質が固体である場合は、水、アルコール、アセトンの如
き比較的揮発性の液体に金属フタロシアニンと吸湿性物
質を溶解または分散させて担体にその液を付着させ、必
要に応じて昇温下に液体を蒸発させるのが便利である。
本発明においては吸湿性物質が空気中の水分を捕集し
て、その水分を金属フタロシアニンに継続的に供給する
ことを意図するものであるから水分等の除去を完全に行
う必要はない。
そもそも臭気は、硫化水素;メチルメルカプタン、エチ
ルメルカプタンのようなメルカプタン類;ホルマリン、
アセトアルデヒドのようなアルデヒド類;アンモニア;
メチルアミントリエチルアミンのようなアミン類に基づ
くものが多く、それらは水あるいは前記吸湿性物質であ
る有機液体と親和性がある。そのため本発明の消臭剤に
あっては吸湿性物質が空気中の水分を捕集して金属フタ
ロシアニンに継続的に補給できるばかりでなく、有臭物
質をも同時に吸収して金属フタロシアニンとの接触を助
けるものと推定される。
ルメルカプタンのようなメルカプタン類;ホルマリン、
アセトアルデヒドのようなアルデヒド類;アンモニア;
メチルアミントリエチルアミンのようなアミン類に基づ
くものが多く、それらは水あるいは前記吸湿性物質であ
る有機液体と親和性がある。そのため本発明の消臭剤に
あっては吸湿性物質が空気中の水分を捕集して金属フタ
ロシアニンに継続的に補給できるばかりでなく、有臭物
質をも同時に吸収して金属フタロシアニンとの接触を助
けるものと推定される。
そして本発明の消臭剤は前記のように有孔の容器に収納
して例えば冷蔵庫等の消臭に利用できるばかりでなく、
繊維状あるいはスポンジ状担体に担持させた本発明の消
臭剤は、靴の中敷、オムツカバー、衛生材料、紙オムツ
等の裏地、ペット飼育器具材料等に、さらにはエアコ
ン、空気清浄器あるいは掃除器のフィルターに使用でき
る。
して例えば冷蔵庫等の消臭に利用できるばかりでなく、
繊維状あるいはスポンジ状担体に担持させた本発明の消
臭剤は、靴の中敷、オムツカバー、衛生材料、紙オムツ
等の裏地、ペット飼育器具材料等に、さらにはエアコ
ン、空気清浄器あるいは掃除器のフィルターに使用でき
る。
以下に本発明を具体例によって更に詳細に説明すること
にする。参考例1は金属フタロシアニンを製造する1例
を示すものであり、実施例1〜実施例4は本発明の消臭
剤の製造例を示すものであり、そして実施例5〜実施例
9は実施例1〜実施例4によって調製された消臭剤を用
いて有臭物質を消臭する具体例を例示するものである。
にする。参考例1は金属フタロシアニンを製造する1例
を示すものであり、実施例1〜実施例4は本発明の消臭
剤の製造例を示すものであり、そして実施例5〜実施例
9は実施例1〜実施例4によって調製された消臭剤を用
いて有臭物質を消臭する具体例を例示するものである。
なおこれらの実施例は本発明を単に例示するだけのもの
であって、この実施例によって本発明が限定されるもの
でないことは勿論である。
であって、この実施例によって本発明が限定されるもの
でないことは勿論である。
参考例 1 〔鉄フタロシアニンオクタカルボン酸の製造〕 攪拌装置、ジムロート、温度計を付した 300ml4つ口フ
ラスコに無水ピロメリット酸10.0g、尿素27g、無水塩
化第二鉄 4.2g、モリブデン酸アンモニウム四水塩 1.2
g及びニトロベンゼン 100mlを入れ、攪拌しながら 160
〜170 ℃で3時間反応させた。
ラスコに無水ピロメリット酸10.0g、尿素27g、無水塩
化第二鉄 4.2g、モリブデン酸アンモニウム四水塩 1.2
g及びニトロベンゼン 100mlを入れ、攪拌しながら 160
〜170 ℃で3時間反応させた。
反応後固形の生成物を取し、メタノールで洗滌後10%
硫酸水と共に加熱し、更に別後固形物を熱メタノー
ル、熱水で十分に洗滌し黒青色の鉄フタロシアニンテト
ラキスジカルボキシイミド10.8gを得た。
硫酸水と共に加熱し、更に別後固形物を熱メタノー
ル、熱水で十分に洗滌し黒青色の鉄フタロシアニンテト
ラキスジカルボキシイミド10.8gを得た。
このものは、Makromol.Chem,181,575〜584(1980),
H.Shirai,A.Maruyama,K.Kobayashi,N.Hozoの方法に
より加水分解後精製し、鉄フタロシアニンオクタコルボ
ン酸 5.3gを得た。
H.Shirai,A.Maruyama,K.Kobayashi,N.Hozoの方法に
より加水分解後精製し、鉄フタロシアニンオクタコルボ
ン酸 5.3gを得た。
実施例 1 1のビーカーに水 500mlを取り、この中に苛性カリ
1.85 g、無水硫酸ナトリウム25g、鉄フタロシアニン
オクタカルボン酸 2.5gを加え、ゆるやかに加温攪拌し
て40℃にする。30分後レーヨン25gを投入し、40℃で更
に2時間攪拌し染色した。次にレーヨンを取り出し、か
るく絞ってから0.02規定塩酸水1に入れ、ゆるやかに
15分攪拌した。レーヨンは流水中で十分に洗滌後、ヌッ
チェで別し、減圧下、80℃で8時間乾燥し、濃青色の
染色レーヨンとした。
1.85 g、無水硫酸ナトリウム25g、鉄フタロシアニン
オクタカルボン酸 2.5gを加え、ゆるやかに加温攪拌し
て40℃にする。30分後レーヨン25gを投入し、40℃で更
に2時間攪拌し染色した。次にレーヨンを取り出し、か
るく絞ってから0.02規定塩酸水1に入れ、ゆるやかに
15分攪拌した。レーヨンは流水中で十分に洗滌後、ヌッ
チェで別し、減圧下、80℃で8時間乾燥し、濃青色の
染色レーヨンとした。
得られた染色レーヨンを灰化後原子吸光法で鉄を分析し
た結果、1g中に鉄フタロシアニンオクタカルボン酸
3.01 %を含有していた。
た結果、1g中に鉄フタロシアニンオクタカルボン酸
3.01 %を含有していた。
染色レーヨン5gにグリセリン50mgを含むメタノール10
mlを加え、均一に吸着させてから減圧下にメタノールを
留去し、次に 105℃で1時間加熱乾燥し、1%グリセリ
ン添加染色レーヨンを得た。
mlを加え、均一に吸着させてから減圧下にメタノールを
留去し、次に 105℃で1時間加熱乾燥し、1%グリセリ
ン添加染色レーヨンを得た。
同様の処理により、各吸湿性物質を含む染色レーヨンを
得た。
得た。
実施例 2 1のビーカーに水 500ml、苛性カリ 1.85 g、鉄フタ
ロシアニンオクタカルボン酸 2.5gを入れ15分室温で攪
拌後、東洋紙No.4 25gを投入し、時々ゆるやかに攪
拌しながら18℃で1時間染色した。紙は染液から取り
出し、1の 0.02 規定塩酸水に15分浸漬後、水洗し次
に減圧下80℃で8時間乾燥し、濃青色の染色紙とし
た。
ロシアニンオクタカルボン酸 2.5gを入れ15分室温で攪
拌後、東洋紙No.4 25gを投入し、時々ゆるやかに攪
拌しながら18℃で1時間染色した。紙は染液から取り
出し、1の 0.02 規定塩酸水に15分浸漬後、水洗し次
に減圧下80℃で8時間乾燥し、濃青色の染色紙とし
た。
原子吸光分析の結果から、染色紙は鉄フタロシアニン
オクタカルボン酸 1.89 %を含有していることが分っ
た。
オクタカルボン酸 1.89 %を含有していることが分っ
た。
得られた染色紙 1.0gにエチレングリコール 0.2gを
含むメタノール5mlを加え、均一に吸着させてから減圧
下にメタノールを留去した。次に紙を 105℃で1時間
乾燥し20%エチレングリコール添加染色紙(エチレン
グリコール17重量%)を得た。
含むメタノール5mlを加え、均一に吸着させてから減圧
下にメタノールを留去した。次に紙を 105℃で1時間
乾燥し20%エチレングリコール添加染色紙(エチレン
グリコール17重量%)を得た。
実施例 3 500mlのビーカーに水 250ml、苛性カリ 0.93 g、鉄フ
タロシアニンオクタカルボン酸 1.25 gを入れ、室温で
15分攪拌後加工用豚皮12gを投入し、攪拌しながら18℃
で2時間染色した。染色した皮革は 0.02 規定塩酸水に
15分浸漬後流水中で十分に洗滌し、減圧下40℃で48時間
乾燥し染色皮革とした。
タロシアニンオクタカルボン酸 1.25 gを入れ、室温で
15分攪拌後加工用豚皮12gを投入し、攪拌しながら18℃
で2時間染色した。染色した皮革は 0.02 規定塩酸水に
15分浸漬後流水中で十分に洗滌し、減圧下40℃で48時間
乾燥し染色皮革とした。
染色皮革10gにエチレングリコール10gを含むメタノー
ル溶液30mlを加え、均一に吸着後メタノールを減圧下に
留去し、更に減圧下40℃で6時間乾燥し、 100%エチレ
ングリコール添加染色皮革を得た。
ル溶液30mlを加え、均一に吸着後メタノールを減圧下に
留去し、更に減圧下40℃で6時間乾燥し、 100%エチレ
ングリコール添加染色皮革を得た。
実施例 4 鉄フタロシアニン 500mgに塩化カルシウム50mg;メタノ
ール10mlを加え、40℃で1時間攪拌後、メタノールを減
圧下で留去した。得られた粉末は、更に減圧デシケータ
ー中で2日間乾燥した。
ール10mlを加え、40℃で1時間攪拌後、メタノールを減
圧下で留去した。得られた粉末は、更に減圧デシケータ
ー中で2日間乾燥した。
実施例 5 125mlバイアルびんに実施例1で得た1%グリセリン添
加染色レーヨン1g(鉄フタロシアニンオクタカルボン
酸30mg相当)を入れ、密封後エチルメルカプタンを注入
し、6840ppm にして室温で放置した。30分後ガスクロマ
トグラフにより定量した結果、残存エチルメルカプタン
は37ppm であった。
加染色レーヨン1g(鉄フタロシアニンオクタカルボン
酸30mg相当)を入れ、密封後エチルメルカプタンを注入
し、6840ppm にして室温で放置した。30分後ガスクロマ
トグラフにより定量した結果、残存エチルメルカプタン
は37ppm であった。
1%グリセリン処理染色レーヨンの代りに各消臭剤を用
いたところ、表1の結果を得た。いずれも、鉄フタロシ
アニン誘導体に吸湿性物質を共存させると、消臭能力が
増強されることを示した。
いたところ、表1の結果を得た。いずれも、鉄フタロシ
アニン誘導体に吸湿性物質を共存させると、消臭能力が
増強されることを示した。
なお表においてエチルメルカプタン除去率は、次に示す
方法により算出した。
方法により算出した。
25℃に於けるエチルメルカプタン飽和ガス 1.0mlを密封
125ml容バイアルびんに注入したところ、別に求めた検
量線から、エチルメルカプタン6840ppm と計算された。
また、検出限界は37ppm であり、従って最高除去率は9
9.5%以上と表示した。
125ml容バイアルびんに注入したところ、別に求めた検
量線から、エチルメルカプタン6840ppm と計算された。
また、検出限界は37ppm であり、従って最高除去率は9
9.5%以上と表示した。
エチルメルカプタンの定量:(GC) 消臭剤(金属フタロシアニンとして30〜19mg)を 125ml
容バイアルびんに入れ、密封する。三方コック、GCシリ
コンゴム製セプタムを付した横枝付50ml容ナスフラスコ
にエチルメルカプタン10mlを入れ、25℃の恒温槽に入
れ、注射針を通して空気を抜きながら大気圧に保った。
次に、セプタムを通しガスタイトシリンジでエチルメル
カプタンガス 1.0mlを取り、先述のバイアルびんに注入
した。
容バイアルびんに入れ、密封する。三方コック、GCシリ
コンゴム製セプタムを付した横枝付50ml容ナスフラスコ
にエチルメルカプタン10mlを入れ、25℃の恒温槽に入
れ、注射針を通して空気を抜きながら大気圧に保った。
次に、セプタムを通しガスタイトシリンジでエチルメル
カプタンガス 1.0mlを取り、先述のバイアルびんに注入
した。
室温で30分放置後、バイアルびんの中のガス 1.0mlを採
取し、ガスクロマトグラフで定量した。
取し、ガスクロマトグラフで定量した。
比較のため空のバイアルびんを用い、同様の操作により
対照となるエチルメルカプタンを定量した。
対照となるエチルメルカプタンを定量した。
ガスクロマトグラフ条件 カラム:クロモソルブ 102 2m×3mmφ、ガラスカラ
ム 温 度:オーブン 150℃、サンプル注入口 200℃、検出
器 200℃ キャリアーガス:N230ml/min 感 度:1×8 チャートスピード:5mm/min 機 種:日立 GC 663- 30(FID) 実施例 6 1テドラー バックに実施例1で調製した1%グリセ
リン添加染色レーヨン1g(鉄フタロシアニンオクタカ
ルボン酸30mg相当)を入れ、減圧にして空気を排出し
た。次に、 200ml用注射筒を用い、空気 500mlを正確に
入れた後、アセトアルデヒド飽和ガス 120μを注入
し、室温に放置した。1時間後、北沢産業(株)製検知管
により測定した結果、テドラーバック中のアセトアルデ
ヒドは190ppmであった。
ム 温 度:オーブン 150℃、サンプル注入口 200℃、検出
器 200℃ キャリアーガス:N230ml/min 感 度:1×8 チャートスピード:5mm/min 機 種:日立 GC 663- 30(FID) 実施例 6 1テドラー バックに実施例1で調製した1%グリセ
リン添加染色レーヨン1g(鉄フタロシアニンオクタカ
ルボン酸30mg相当)を入れ、減圧にして空気を排出し
た。次に、 200ml用注射筒を用い、空気 500mlを正確に
入れた後、アセトアルデヒド飽和ガス 120μを注入
し、室温に放置した。1時間後、北沢産業(株)製検知管
により測定した結果、テドラーバック中のアセトアルデ
ヒドは190ppmであった。
同様の方法によりアセトアルデヒドの代りにトリメチル
アミン飽和ガス20μ、エチルメルカプタン飽和ガス40
μ、アンモニア飽和ガス 200μ及び硫化水素 400μ
を注入し、30分後に各ガス濃度を検知管で測定した結
果を表2に示した。
アミン飽和ガス20μ、エチルメルカプタン飽和ガス40
μ、アンモニア飽和ガス 200μ及び硫化水素 400μ
を注入し、30分後に各ガス濃度を検知管で測定した結
果を表2に示した。
実施例 7 125ml容バイアルびんに実施例1の方法と同様である
が、グリセリンの代りにエチレングリコールを用いて調
製したエチレングリコール添加染色レーヨン(染色レー
ヨン量1g)を入れ、エチルメルカプタン濃度6800〜71
00ppm に調整した後室温で放置した。30分後、前述の方
法によりエチルメルカプタン濃度をGC法で測定し、空試
験と比較しガス除去率を算出した。試験終了後バイアル
びんの栓を取り除き、開放でドラフト内に1週間放置し
た。このようにして、同一の消臭剤を用い、一週間毎に
その消臭力を測定した結果を表3に示した。
が、グリセリンの代りにエチレングリコールを用いて調
製したエチレングリコール添加染色レーヨン(染色レー
ヨン量1g)を入れ、エチルメルカプタン濃度6800〜71
00ppm に調整した後室温で放置した。30分後、前述の方
法によりエチルメルカプタン濃度をGC法で測定し、空試
験と比較しガス除去率を算出した。試験終了後バイアル
びんの栓を取り除き、開放でドラフト内に1週間放置し
た。このようにして、同一の消臭剤を用い、一週間毎に
その消臭力を測定した結果を表3に示した。
実施例8 125ml容バイアルびんに実施例4で得られた鉄フタロシ
アニン、塩化カルシウム吸湿剤を入れ、開放のまま一夜
放置した。次に実施例5と同様の方法によりエチルメル
カプタン消臭効果を測定したところ、エチルメルカプタ
ンの除去率は96.4%であった。
アニン、塩化カルシウム吸湿剤を入れ、開放のまま一夜
放置した。次に実施例5と同様の方法によりエチルメル
カプタン消臭効果を測定したところ、エチルメルカプタ
ンの除去率は96.4%であった。
実施例 9 1テドラー バックに、実施例1の方法と同様である
がグリセリンの代りにプロピレングリコールを用いて調
製した20%プロピレングリコール添加染色レーヨン 1.2
g(鉄フタロシアニンオクタカルボン酸30mg相当)を入
れ、減圧にして空気を排出した。次に、鶏舎の糞集積場
より採取したガス 800mlをテドラーバックに注入後室温
で放置し、30分後に検知管検査及び官能検査を行った。
結果を表4に示した。
がグリセリンの代りにプロピレングリコールを用いて調
製した20%プロピレングリコール添加染色レーヨン 1.2
g(鉄フタロシアニンオクタカルボン酸30mg相当)を入
れ、減圧にして空気を排出した。次に、鶏舎の糞集積場
より採取したガス 800mlをテドラーバックに注入後室温
で放置し、30分後に検知管検査及び官能検査を行った。
結果を表4に示した。
Claims (4)
- 【請求項1】金属フタロシアニンと、それと接触状態に
ある (a) 液状のアルコール類、および (b) 吸湿性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩 からなる群から選ばれた吸湿性物質とからなる消臭剤。 - 【請求項2】液状のアルコール類が多価アルコールまた
は多価アルコールの自己縮合物である特許請求の範囲第
1項記載の消臭剤。 - 【請求項3】金属フタロシアニンと吸湿性物質とが担体
上に担持されている特許請求の範囲第1項記載の消臭
剤。 - 【請求項4】担体が繊維状物である特許請求の範囲第2
項記載の消臭剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61132820A JPH0622548B2 (ja) | 1986-06-10 | 1986-06-10 | 金属フタロシアニンを構成成分とする消臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61132820A JPH0622548B2 (ja) | 1986-06-10 | 1986-06-10 | 金属フタロシアニンを構成成分とする消臭剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62290462A JPS62290462A (ja) | 1987-12-17 |
JPH0622548B2 true JPH0622548B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=15090326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61132820A Expired - Fee Related JPH0622548B2 (ja) | 1986-06-10 | 1986-06-10 | 金属フタロシアニンを構成成分とする消臭剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622548B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS645552A (en) * | 1987-06-29 | 1989-01-10 | Shiraimatsu Shinyaku Co | Deodorizing carrier |
US5078992A (en) * | 1989-03-08 | 1992-01-07 | Ahsu Kurin Kabushiki Kaisha | Water-absorbing resin composition containing metallophthalocyanine |
KR20130086611A (ko) * | 2010-10-01 | 2013-08-02 | 가부시키가이샤 아이포레 | 화장료 조성물 |
JP5628747B2 (ja) * | 2011-06-01 | 2014-11-19 | 住江織物株式会社 | 難燃性消臭フィルター及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5663355A (en) * | 1979-10-31 | 1981-05-29 | Nippon Carbide Kogyo Kk | Deodorant |
JPS62233163A (ja) * | 1986-04-03 | 1987-10-13 | エヌオーケー株式会社 | 消臭材料 |
-
1986
- 1986-06-10 JP JP61132820A patent/JPH0622548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5663355A (en) * | 1979-10-31 | 1981-05-29 | Nippon Carbide Kogyo Kk | Deodorant |
JPS62233163A (ja) * | 1986-04-03 | 1987-10-13 | エヌオーケー株式会社 | 消臭材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62290462A (ja) | 1987-12-17 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |