JPH0622454B2 - 安定性の改善された5′―リボヌクレオチド類含有調味料の製造法 - Google Patents
安定性の改善された5′―リボヌクレオチド類含有調味料の製造法Info
- Publication number
- JPH0622454B2 JPH0622454B2 JP61028297A JP2829786A JPH0622454B2 JP H0622454 B2 JPH0622454 B2 JP H0622454B2 JP 61028297 A JP61028297 A JP 61028297A JP 2829786 A JP2829786 A JP 2829786A JP H0622454 B2 JPH0622454 B2 JP H0622454B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ribonucleotides
- calcium
- inosinate
- water content
- added
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、5′−リボヌクレオチド類含有調味料に関
し、更に詳しくは、5′−リボヌクレオチドがホスファ
ターゼの作用を受けにくく、従って、安定性の高い5′
−リボヌクレオチド類含有調味料の製造法に関する。
し、更に詳しくは、5′−リボヌクレオチドがホスファ
ターゼの作用を受けにくく、従って、安定性の高い5′
−リボヌクレオチド類含有調味料の製造法に関する。
5′−イノシン酸ナトリウム(IMP)、5′−グアニ
ル酸ナトリウム(GMP)等の5′−リボヌクレオチド
類は、一般食品中で化学的には安定であるが酵素いわゆ
るホスファターゼにより容易に分解され呈味力を失う。
このため、ホスファターゼ活性を有する食品、例えば、
未加熱の動植物性食品或いは発酵食品等に5′−リボヌ
クレオチド類を使用する場合には、(1)ホスファターゼ
を失活せしめた後添加する、(2)ホスファターゼ活性阻
害物質と共に添加する、或いは、(3)ホスファターゼと
非接触状態で添加する等の方法により、ホスファターゼ
の分解による呈味力の低下を防止する必要がある。
ル酸ナトリウム(GMP)等の5′−リボヌクレオチド
類は、一般食品中で化学的には安定であるが酵素いわゆ
るホスファターゼにより容易に分解され呈味力を失う。
このため、ホスファターゼ活性を有する食品、例えば、
未加熱の動植物性食品或いは発酵食品等に5′−リボヌ
クレオチド類を使用する場合には、(1)ホスファターゼ
を失活せしめた後添加する、(2)ホスファターゼ活性阻
害物質と共に添加する、或いは、(3)ホスファターゼと
非接触状態で添加する等の方法により、ホスファターゼ
の分解による呈味力の低下を防止する必要がある。
これらの方法の中、(1)の方法は、主として、加熱処理
によるホスファターゼの不活性化(特公昭41−439
6、特公昭39−27496、特公昭47−16780
等)であり、加熱が適切に行われれば、ほぼ完全にホス
ファターゼが死滅するため、5′−リボヌクレオチド類
の安定化においては極めて有効な方法であるが、例え
ば、練製品等加熱後の5′−リボヌクレオチド類の添加
が困難な食品においては、実用的な解決方法とはなり得
ない。一方、(2)の方法は、リン酸化合物等を添加する
(特公昭43−15775、特公昭47−1782
7)、SH基を有する有機化合物を添加する(特公昭4
3−8694)、カルシウム塩を添加する(特公昭43
−15763、特公昭45−25260、特公昭43−
11732、特公昭45−11549、特公昭43−2
4942、特公昭44−10154、特公昭46−25
714)、アルカリ性物質を添加する(特公昭43-1
1724)等各種の方法が挙げられるが、ホスファター
ゼに対する安定化効果としては必ずしも満足な結果は得
られていない。同様に、固型脂による5′−リボヌクレ
オチド類の被覆(特公昭40−3467)に代表される
(3)の方法においても、その安定化効果は十分に得られ
ているとはいえず、又、不溶性残渣が残る。
によるホスファターゼの不活性化(特公昭41−439
6、特公昭39−27496、特公昭47−16780
等)であり、加熱が適切に行われれば、ほぼ完全にホス
ファターゼが死滅するため、5′−リボヌクレオチド類
の安定化においては極めて有効な方法であるが、例え
ば、練製品等加熱後の5′−リボヌクレオチド類の添加
が困難な食品においては、実用的な解決方法とはなり得
ない。一方、(2)の方法は、リン酸化合物等を添加する
(特公昭43−15775、特公昭47−1782
7)、SH基を有する有機化合物を添加する(特公昭4
3−8694)、カルシウム塩を添加する(特公昭43
−15763、特公昭45−25260、特公昭43−
11732、特公昭45−11549、特公昭43−2
4942、特公昭44−10154、特公昭46−25
714)、アルカリ性物質を添加する(特公昭43-1
1724)等各種の方法が挙げられるが、ホスファター
ゼに対する安定化効果としては必ずしも満足な結果は得
られていない。同様に、固型脂による5′−リボヌクレ
オチド類の被覆(特公昭40−3467)に代表される
(3)の方法においても、その安定化効果は十分に得られ
ているとはいえず、又、不溶性残渣が残る。
本発明は、上記の5′−リボヌクレオチド類のホスファ
ターゼに対する安定化方法に対し、より高い安定化効果
を得、強い酵素活性を有する食品乃至は原料と擂かい工
程、浸漬工程、保存工程等で5′−リボヌクレオチド類
が接触しても分解による呈味ロスを生じ難い調味料を取
得することを目的とする。
ターゼに対する安定化方法に対し、より高い安定化効果
を得、強い酵素活性を有する食品乃至は原料と擂かい工
程、浸漬工程、保存工程等で5′−リボヌクレオチド類
が接触しても分解による呈味ロスを生じ難い調味料を取
得することを目的とする。
本発明者らは、上記課題の解決につき、特に、カルシウ
ム塩等のホスファターゼ活性阻害効果を有する物質を中
心に鋭意研究を重ねた結果、5′−リボヌクレオチド類
のカルシウム塩の含水量を低下し、食品に添加すること
により、安定性の向上が図れるとの知見に至り、本発明
を完成したものである。
ム塩等のホスファターゼ活性阻害効果を有する物質を中
心に鋭意研究を重ねた結果、5′−リボヌクレオチド類
のカルシウム塩の含水量を低下し、食品に添加すること
により、安定性の向上が図れるとの知見に至り、本発明
を完成したものである。
即ち、本発明は、5′−リボヌクレオチド類含有調味料
又は食品の製造において、5′−リボヌクレオチド類と
して、5′−リボヌクレオチドの無水カルシウム塩又は
含水量10%以下の含水カルシウム塩を添加するか又は
含水量15%以下の含水カルシウム塩を圧縮成型又は打
錠することを特徴とする安定性の改善された5′−リボ
ヌクレオチド類含有調味料の製造法及び該カルシウム塩
を圧縮成型又は打錠する調味料の製造法であり、従来の
5′−リボヌクレオチド類のカルシウム塩、即ち、5′
−イノシン酸カルシウム5水和物等の添加による5′−
リボヌクレオチド類の安定化に比べ、安定性が高く、従
って、畜肉ソーセージ、漬物類等に添加しても、その呈
味ロスが少ない5′−リボヌクレオチド類含有調味料が
取得可能である。
又は食品の製造において、5′−リボヌクレオチド類と
して、5′−リボヌクレオチドの無水カルシウム塩又は
含水量10%以下の含水カルシウム塩を添加するか又は
含水量15%以下の含水カルシウム塩を圧縮成型又は打
錠することを特徴とする安定性の改善された5′−リボ
ヌクレオチド類含有調味料の製造法及び該カルシウム塩
を圧縮成型又は打錠する調味料の製造法であり、従来の
5′−リボヌクレオチド類のカルシウム塩、即ち、5′
−イノシン酸カルシウム5水和物等の添加による5′−
リボヌクレオチド類の安定化に比べ、安定性が高く、従
って、畜肉ソーセージ、漬物類等に添加しても、その呈
味ロスが少ない5′−リボヌクレオチド類含有調味料が
取得可能である。
市販の5′−イノシン酸カルシウム(5水和物、含水量
19%)を温度86℃で10〜70分間加熱乾燥処理
し、含水量を各1.4〜14.5%に調整した。
19%)を温度86℃で10〜70分間加熱乾燥処理
し、含水量を各1.4〜14.5%に調整した。
上記各含水量の5′−イノシン酸カルシウム結晶を塩
漬、脱塩、短冊切りした大根に対し、各0.01%(無
水5′−イノシン酸カルシウムとして換算)添加混合し
て袋詰し、直ちに80℃に加熱し、10分間保持した。
漬、脱塩、短冊切りした大根に対し、各0.01%(無
水5′−イノシン酸カルシウムとして換算)添加混合し
て袋詰し、直ちに80℃に加熱し、10分間保持した。
該大根中の5′−イノシン酸カルシウムの残存率を測定
したところ、第1表に示す結果を得た。
したところ、第1表に示す結果を得た。
上記結果より明らかなように、5′−イノシン酸カルシ
ウムの含水量の低下に伴い、ホスファターゼの作用を受
けても、5′−イノシン酸カルシウムの分解が抑制さ
れ、その残存率が高まり、この傾向は、含水量10%以
下、より好ましくは5%以下に低下した場合に特に強ま
る。
ウムの含水量の低下に伴い、ホスファターゼの作用を受
けても、5′−イノシン酸カルシウムの分解が抑制さ
れ、その残存率が高まり、この傾向は、含水量10%以
下、より好ましくは5%以下に低下した場合に特に強ま
る。
一方、市販品である従来の5′−イノシン酸カルシウム
5水和物を添加した系では、残存率は6%と低い。
5水和物を添加した系では、残存率は6%と低い。
含水量の低下方法は、常法に従い水分低減化処理を行え
ばよいが、例えば、加熱乾燥法による場合、5′−リボ
ヌクレオチドを含水量の高い段階で高温乾燥すると苦味
を生じ易い。従って、好ましくは、65℃以下の低温で
乾燥し、更に、乾燥効率を高める目的では、一定の含水
量以下、好ましくは12%程度の含水量になる迄は低温
乾燥し、以後高温、例えば90〜110℃で更に乾燥を
行うことにより最適の結果が得られる。
ばよいが、例えば、加熱乾燥法による場合、5′−リボ
ヌクレオチドを含水量の高い段階で高温乾燥すると苦味
を生じ易い。従って、好ましくは、65℃以下の低温で
乾燥し、更に、乾燥効率を高める目的では、一定の含水
量以下、好ましくは12%程度の含水量になる迄は低温
乾燥し、以後高温、例えば90〜110℃で更に乾燥を
行うことにより最適の結果が得られる。
5′−リボヌクレオチド類としては、上記の5′−イノ
シン酸カルシウムの他、5′−グアニル酸カルシウム、
両者の混合物等が使用でき、また、5′−リボヌクレオ
チド類のナトリウム塩、カリウム塩等との併用も可能で
ある。
シン酸カルシウムの他、5′−グアニル酸カルシウム、
両者の混合物等が使用でき、また、5′−リボヌクレオ
チド類のナトリウム塩、カリウム塩等との併用も可能で
ある。
5′−リボヌクレオチドカルシウム結晶の粒径について
も、同一の含水量の場合、粒径が大きい方が安定化効果
は高まり、一般的には50〜300 μ程度のものを用いる
ことが望ましい。
も、同一の含水量の場合、粒径が大きい方が安定化効果
は高まり、一般的には50〜300 μ程度のものを用いる
ことが望ましい。
製造工程において、5′−リボヌクレオチド類を添加し
た後、ホスファターゼ加熱失活を行う前に放置された
り、又撹拌混合等が行われ、溶出が助長される作業があ
った場合、ホスファターゼによる分解ロスが多くなる。
た後、ホスファターゼ加熱失活を行う前に放置された
り、又撹拌混合等が行われ、溶出が助長される作業があ
った場合、ホスファターゼによる分解ロスが多くなる。
この溶出を防止するべく、種々検討の結果、5′−リボ
ヌクレオチド類カルシウムを圧縮造粒し、緻密な構造で
かつ粉末でなく粒状にすると溶出速度を遅くでき、さら
にガム質や難溶性粉末を加えることによりもっと遅くで
きることを見出した。又添加する物質を選んで溶出速度
を加減することも可能である。更に、この場合、5′−
リボヌクレオチド類カルシウムの含水量は15%以下で
あればよい。
ヌクレオチド類カルシウムを圧縮造粒し、緻密な構造で
かつ粉末でなく粒状にすると溶出速度を遅くでき、さら
にガム質や難溶性粉末を加えることによりもっと遅くで
きることを見出した。又添加する物質を選んで溶出速度
を加減することも可能である。更に、この場合、5′−
リボヌクレオチド類カルシウムの含水量は15%以下で
あればよい。
圧縮造粒の方法については打錠機、圧縮成型機、圧縮ロ
ーラー成型機等の通常用いられる機械が使用できる。圧
縮の際必要に応じ、付着を防止し流動性を高めるための
滑沢剤や、かたまりやすくするための結合剤を添加す
る。具体的には食品に添加が認められているでん粉、シ
ュガーエステル、タルク、リン酸カルシウム、CMCな
どが使用できる。
ーラー成型機等の通常用いられる機械が使用できる。圧
縮の際必要に応じ、付着を防止し流動性を高めるための
滑沢剤や、かたまりやすくするための結合剤を添加す
る。具体的には食品に添加が認められているでん粉、シ
ュガーエステル、タルク、リン酸カルシウム、CMCな
どが使用できる。
5′−リボヌクレオチドカルシウムの含有量は、少なす
ぎると、単位重量あたりの呈味力が低くなり、価格も高
くなるので圧縮造粒又は打錠品の5%以上、より好まし
くは20%以上にする。
ぎると、単位重量あたりの呈味力が低くなり、価格も高
くなるので圧縮造粒又は打錠品の5%以上、より好まし
くは20%以上にする。
本発明の対象となる5′−リボヌクレオチド類含有調味
料は好ましくは上記圧縮造粒又は打錠品を用いるが、粉
末、顆粒、液状等、特にその形態、製法等に制限はな
い。また、5′−リボヌクレオチド類を単独で含有して
も、他の成分、例えば、上記の滑沢剤、結合剤等の他、
グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸カルシウム等を
はじめとするグルタミン酸塩その他のアミノ酸、アミノ
酸塩、有機酸、有機酸塩、食塩、塩化カリウム、糖類、
各種香料、香辛料などを組合せたものであってもよい。
本発明の5′−リボヌクレオチド類含有調味料は、特
に、練製品、味噌、漬物等のホスファターゼによる5′
−リボヌクレオチド類の分解が抑制しにくい食品への添
加において、本発明の有用性が高い。
料は好ましくは上記圧縮造粒又は打錠品を用いるが、粉
末、顆粒、液状等、特にその形態、製法等に制限はな
い。また、5′−リボヌクレオチド類を単独で含有して
も、他の成分、例えば、上記の滑沢剤、結合剤等の他、
グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸カルシウム等を
はじめとするグルタミン酸塩その他のアミノ酸、アミノ
酸塩、有機酸、有機酸塩、食塩、塩化カリウム、糖類、
各種香料、香辛料などを組合せたものであってもよい。
本発明の5′−リボヌクレオチド類含有調味料は、特
に、練製品、味噌、漬物等のホスファターゼによる5′
−リボヌクレオチド類の分解が抑制しにくい食品への添
加において、本発明の有用性が高い。
尚、本発明の実施に際し、例えば、5′−リボヌクレオ
チド類の無水カルシウム塩又は含水量10%以下の含水カ
ルシウム塩を固型脂等の被覆剤で被覆する。リン酸化合
物、チオール化合物、その他のフォスファターゼ活性阻
害物質を併用する等の5′−リボヌクレオチド類安定化
法を組合せることも可能なことはいうまでもない。
チド類の無水カルシウム塩又は含水量10%以下の含水カ
ルシウム塩を固型脂等の被覆剤で被覆する。リン酸化合
物、チオール化合物、その他のフォスファターゼ活性阻
害物質を併用する等の5′−リボヌクレオチド類安定化
法を組合せることも可能なことはいうまでもない。
5′−リボヌクレオチド類として、5′−リボヌクレオ
チドの無水カルシウム塩又は含水量10%以下の含水カ
ルシウム塩又は含水量15%以下でかつ圧縮成型又は打
錠したカルシウム塩を添加することにより、従来の5′
−リボヌクレオチドのカルシウム塩、即ち、5′−イノ
シン酸カルシウム4〜6水和物、5′−グアニル酸カル
シウム4〜9水和物に比べホスファターゼによる分解が
抑制され安定性の高い5′−リボヌクレオチド類含有調
味料が得られる。
チドの無水カルシウム塩又は含水量10%以下の含水カ
ルシウム塩又は含水量15%以下でかつ圧縮成型又は打
錠したカルシウム塩を添加することにより、従来の5′
−リボヌクレオチドのカルシウム塩、即ち、5′−イノ
シン酸カルシウム4〜6水和物、5′−グアニル酸カル
シウム4〜9水和物に比べホスファターゼによる分解が
抑制され安定性の高い5′−リボヌクレオチド類含有調
味料が得られる。
実施例1 市販の5′−イノシン酸カルシウム(含水量19%)を8
0℃30分間低温乾燥し、水分12.2%とした後、90℃
で10分間高温乾燥し、水分4.9%の5′−イノシン
酸カルシウムを得た。
0℃30分間低温乾燥し、水分12.2%とした後、90℃
で10分間高温乾燥し、水分4.9%の5′−イノシン
酸カルシウムを得た。
この5′−イノシン酸カルシウム並びに、上記水分低減
処理を行わない市販5′−イノシン酸カルシウム(対照
1)、5′−イノシン酸ナトリウム(7.5水和物、含
水量26%)(対照2)を用い、ソーセージを調製し、
製品中の5′−イノシン酸塩の残存率を測定した。
処理を行わない市販5′−イノシン酸カルシウム(対照
1)、5′−イノシン酸ナトリウム(7.5水和物、含
水量26%)(対照2)を用い、ソーセージを調製し、
製品中の5′−イノシン酸塩の残存率を測定した。
(ソーセージの製法) <配合> <製法> 冷凍原料肉をオートマチックミンサー(ヨハン・ラスカ
社製、E−130型)にて径6mmにミンチしステファン
カッターUM−12型にとり、配合表どおり副原料を添
加して 1,500 r.p.m. で1分、3,000 r.p.m.で5分間カ
ッティングした。羊腸にケーシングし55℃30分乾
燥、65℃10分燻煙、75℃30分ボイルし、冷水シ
ャワー後5℃に一夜保存したのち分析に供した。
社製、E−130型)にて径6mmにミンチしステファン
カッターUM−12型にとり、配合表どおり副原料を添
加して 1,500 r.p.m. で1分、3,000 r.p.m.で5分間カ
ッティングした。羊腸にケーシングし55℃30分乾
燥、65℃10分燻煙、75℃30分ボイルし、冷水シ
ャワー後5℃に一夜保存したのち分析に供した。
無添加区から検出された原料肉由来の5′−イノシン酸
量を差引き、添加量に対する残存率を求めて第2表を得
た。
量を差引き、添加量に対する残存率を求めて第2表を得
た。
本発明の5′−イノシン酸ナトリウムはもとより、市販
の5′−イノシン酸カルシウムより明らかに高い残存率
を得た。
の5′−イノシン酸カルシウムより明らかに高い残存率
を得た。
実施例2 実施例1と同一の方法で得た含水量4.9%の5′−イ
ノシン酸カルシウムを用い漬物を調製した。
ノシン酸カルシウムを用い漬物を調製した。
(漬物の製法) 大根に約10%の食塩をまぶし、加圧して約1ケ月保存
した後、浸出液を除き再度食塩約5%を混和して加圧
し、1ケ月保存した。次いで塩抜きし、水を切ってその
まま、および厚さ2〜3mmに切断した。第3表の配合の
調味液とともに袋詰し、80℃の水浴中に15分間浸漬
して殺菌し、流水中で冷却し製品とした。
した後、浸出液を除き再度食塩約5%を混和して加圧
し、1ケ月保存した。次いで塩抜きし、水を切ってその
まま、および厚さ2〜3mmに切断した。第3表の配合の
調味液とともに袋詰し、80℃の水浴中に15分間浸漬
して殺菌し、流水中で冷却し製品とした。
上記漬物の加熱殺菌直後並びに20℃15日間保存後の
5′−イノシン酸カルシウム残存率を測定したところ、
各97.2%及び92.5%で、実施例1の対照1を同
様に添加した漬物の残存率81.8%、68.4%に比べ
5′−イノシン酸カルシウムが安定に保持されているこ
とが判明した。
5′−イノシン酸カルシウム残存率を測定したところ、
各97.2%及び92.5%で、実施例1の対照1を同
様に添加した漬物の残存率81.8%、68.4%に比べ
5′−イノシン酸カルシウムが安定に保持されているこ
とが判明した。
実施例3 実施例1の市販5′−イノシン酸カルシウムを、市販
5′−グアニル酸カルシウム(含水量19.4%)に変
えた他は、実施例1と同一の条件で、水分低減した5′
−グアニル酸カルシウム(含水量3.7%)を用い、味
噌への添加を行った。味噌に無水物として50mg%にな
るように添加し、味噌加熱機で85℃10分殺菌し、冷
却して1日後の味噌中の5′−グアニル酸カルシウム残
存率を測定したところ、93.3%であり、市販品の残
存率は68.1%であった。また、当該味噌75gを熱
湯1に溶解し味噌汁を調製し、次表の項目につき−2
〜+2の評点法で評価したところ呈味の強さ、質共に良
好であった。
5′−グアニル酸カルシウム(含水量19.4%)に変
えた他は、実施例1と同一の条件で、水分低減した5′
−グアニル酸カルシウム(含水量3.7%)を用い、味
噌への添加を行った。味噌に無水物として50mg%にな
るように添加し、味噌加熱機で85℃10分殺菌し、冷
却して1日後の味噌中の5′−グアニル酸カルシウム残
存率を測定したところ、93.3%であり、市販品の残
存率は68.1%であった。また、当該味噌75gを熱
湯1に溶解し味噌汁を調製し、次表の項目につき−2
〜+2の評点法で評価したところ呈味の強さ、質共に良
好であった。
実施例4 5′−イノシン酸カルシウムの含水量4.3%の粉末単
独もしくは食品粉末を等量添加し、この混合物に対し、
滑沢剤のシュガーエステルを1%加え、打錠して、直径
5mm厚さ2.5mmの錠剤をえた。
独もしくは食品粉末を等量添加し、この混合物に対し、
滑沢剤のシュガーエステルを1%加え、打錠して、直径
5mm厚さ2.5mmの錠剤をえた。
これを、常温水での安定度の指標をえるため、35℃の
水100ccに5′−イノシン酸カルシウム約0.1gを
入れ、35℃で5時間放置し、溶出した5′−イノシン
酸カルシウムを測定し、溶出率を求めた。対照として
は、5′−イノシン酸カルシウム粉末及び5′−イノシ
ン酸ナトリウム錠剤を用いた。結果を第5表に示す。長
時間水中に放置する場合、粉末及び5′−イノシン酸ナ
トリウム錠剤では大半が溶出するため、ホスファターゼ
が存在する状況では、分解され呈味力減少が大である。
これに対し圧縮造粒した錠剤は溶けずに残存する5′−
イノシン酸カルシウムが多く、本発明の効果は、水中に
長時間おかれる場合多大である。
水100ccに5′−イノシン酸カルシウム約0.1gを
入れ、35℃で5時間放置し、溶出した5′−イノシン
酸カルシウムを測定し、溶出率を求めた。対照として
は、5′−イノシン酸カルシウム粉末及び5′−イノシ
ン酸ナトリウム錠剤を用いた。結果を第5表に示す。長
時間水中に放置する場合、粉末及び5′−イノシン酸ナ
トリウム錠剤では大半が溶出するため、ホスファターゼ
が存在する状況では、分解され呈味力減少が大である。
これに対し圧縮造粒した錠剤は溶けずに残存する5′−
イノシン酸カルシウムが多く、本発明の効果は、水中に
長時間おかれる場合多大である。
実施例5 含水量8.0%の5′−イノシン酸カルシウム粉末35
部と粉末寒天65部にタルクを0.5部加え混合し、圧
縮ローラー成型機で板状に成型した。
部と粉末寒天65部にタルクを0.5部加え混合し、圧
縮ローラー成型機で板状に成型した。
これをカッターミルで粉砕後、篩分して0.5mmから
1.68mmの顆粒をえた。
1.68mmの顆粒をえた。
これを塩漬、脱塩、短冊切りした大根に対し無水5′−
イノシン酸カルシウムとして0.05%添加し室温で三
時間放置し200g袋に充填した。直ちに85℃の湯浴
に20分間浸漬して酵素を加熱失活させ、次いで17℃
の流水で30分冷却した。室温で7日間放置した後5′
−イノシン酸カルシウムを定量し、残存率を測定した。
イノシン酸カルシウムとして0.05%添加し室温で三
時間放置し200g袋に充填した。直ちに85℃の湯浴
に20分間浸漬して酵素を加熱失活させ、次いで17℃
の流水で30分冷却した。室温で7日間放置した後5′
−イノシン酸カルシウムを定量し、残存率を測定した。
対照として5′−イノシン酸カルシウム粉末と、5′−
イノシン酸ナトリウムの圧縮造粒顆粒を用いた。
イノシン酸ナトリウムの圧縮造粒顆粒を用いた。
残存率は本発明顆粒が73%、対照の5′−イノシン酸
カルシウム粉末が34%、5′−イノシン酸ナトリウム
顆粒が2%で、本発明の効果は明らかである。
カルシウム粉末が34%、5′−イノシン酸ナトリウム
顆粒が2%で、本発明の効果は明らかである。
Claims (3)
- 【請求項1】5′−リボヌクレオチド類含有調味料の製
造において、5′−リボヌクレオチド類として、5′−
リボヌクレオチドの無水カルシウム塩又は、含水量10
%以下の含水カルシウム塩を添加することを特徴とする
安定性の改善された5′−リボヌクレオチド類含有調味
料の製造法。 - 【請求項2】5′−リボヌクレオチド類の無水カルシウ
ム塩又は含水量15%以下の含水カルシウム塩を単独で
又は副原料と共に圧縮成型又は打錠することを特徴とす
る安定性の改善された5′−リボヌクレオチド類含有調
味料の製造法。 - 【請求項3】調味料中に占める5′−リボヌクレオチド
類カルシウムの比率が5%以上であることを特徴とする
特許請求の範囲第2項記載の製造法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60-27786 | 1985-02-15 | ||
JP2778685 | 1985-02-15 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62255A JPS62255A (ja) | 1987-01-06 |
JPH0622454B2 true JPH0622454B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=12230655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61028297A Expired - Lifetime JPH0622454B2 (ja) | 1985-02-15 | 1986-02-12 | 安定性の改善された5′―リボヌクレオチド類含有調味料の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622454B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4842881A (en) * | 1986-04-22 | 1989-06-27 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Coating 5'-nucleotide |
US4806370A (en) * | 1987-07-08 | 1989-02-21 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | 5'-nucleotide seasoning composition and production thereof |
-
1986
- 1986-02-12 JP JP61028297A patent/JPH0622454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62255A (ja) | 1987-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4981807B2 (ja) | マリネされた肉製品の風味および安全性を改善するための組成物 | |
US3940500A (en) | Flavoring seafood with S-methyl methionine salt | |
JP3400591B2 (ja) | 魚蓄肉用リン酸塩代替用組成物および食肉加工品の処理方法 | |
CN106490504B (zh) | 一种猪肉糜及其制备方法 | |
JP5117680B2 (ja) | 食品の品質改良効果を奏する食用エキスおよびその製造法 | |
JPH0622454B2 (ja) | 安定性の改善された5′―リボヌクレオチド類含有調味料の製造法 | |
PONTE et al. | Effects of different types of carrageenans and carboxymethyl celluloses on the stability of frozen stored minced fillets of cod | |
GB2224629A (en) | Foodstuffs containing konjak paste | |
CN111902051A (zh) | 带面衣材料的油炸烹调用食材的制造方法及油炸食品的制造方法 | |
TWI275358B (en) | Meat improving agent and method for making processed meat food using the meat improving agent | |
JPH07114650B2 (ja) | 挽肉加工食品の製造法 | |
JPH11133A (ja) | 食肉加工製品および食肉加工製品用品質改良組成物 | |
JP2014124123A (ja) | 容器詰め液状調味料とこれを用いた食肉調理食品の製造方法 | |
JPWO2020004419A1 (ja) | 食肉加工食品の製造方法、食肉加工食品用改質剤および食肉加工食品 | |
US5279845A (en) | Konjak-added foodstuffs and process of making | |
JP2516097B2 (ja) | 新規練製品及びその製造法 | |
JPH0112466B2 (ja) | ||
JPS6344863A (ja) | 調味剤成形物 | |
JPS6227783B2 (ja) | ||
JP4787389B2 (ja) | 還元糖とアルカリの併用処理による畜肉缶詰の食感改良法 | |
JPH0644856B2 (ja) | 魚畜肉ねり製品 | |
JPS642350B2 (ja) | ||
JPH0235058A (ja) | 水産練り製品の品質改良剤及びそれを用いた水産練り製品の品質改良法 | |
JPH08298962A (ja) | カルシウム入りソーセージの製造方法 | |
JPS5939111B2 (ja) | 鶏肉ブロツクの製造法 |