JPH06221791A - 冷却フィン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】構造体の役目と放熱体の役目とを兼用させた冷
却フィンにおいて、放熱体の単位体積当たりの放熱面積
を大きくして小型で放熱容量の大きな冷却フィンを得
る。 【構成】構造体に相当する部分と放熱体に相当する部分
とを別体で構成し、それぞれに互いに接触する平面部を
設けてこの平面部で接触させて一体に結合する。放熱体
は通風方向に対して多数の中空状の角筒の集合体からな
る格子状の断面を有するアルミニュウム合金の押出し材
で製作する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばインバータ装
置等の電気装置のように発熱部品を内蔵する装置におい
て、構造体の役目と放熱体の役目とを兼用させた冷却フ
ィンの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来の冷却フィンの構造を示す正
面図、図５は従来の冷却フィンの構造を示す（Ａ）は下
面図（Ｂ）は側面図、図６はその背面図である。図４、
図５および図６において、装置を構成する図示していな
い部品を取り付ける役目をする構造体１と、熱を放散す
る役目をする放熱体２とはアルミニュウム合金の一体鋳
造で製作されている。放熱体２は冷却ファン３の通風方
向に対して平行に多数の薄い板状の放熱ひれ２Ａを並べ
た形状になっていて、この放熱ひれ２Ａの谷間を冷却フ
ァン３によって送風して放熱体２を冷却するようになっ
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の冷却
フィンの構造では、放熱体２を構成する多数の薄い板状
の放熱ひれ２Ａの厚さとピッチ間隔とは鋳造による製造
上の制約からある限度よりも小さくできないために放熱
ひれ２Ａの数が多くとれない。また放熱ひれ２Ａの高さ
寸法は構造体の寸法からの制約がある。このために放熱
体２の放熱面積を充分大きくすることができず、従って
このような従来の一体鋳造方式の構造では、装置の発生
熱量を減らさない限り放熱体２を小型化することができ
ない。

【０００４】そこでこの発明の目的は、放熱体の単位体
積当たりの放熱面積を大きくして小型で放熱容量の大き
な冷却フィンを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明によれば、装置を構成する部品を取り付
ける構造体としての役目と、熱を放散する放熱体として
の役目とを兼用させた冷却フィンにおいて、前記構造体
に相当する部分と前記放熱体に相当する部分とを別体で
構成し、それぞれに互いに接触する平面部を設けてこの
平面部で接触させて一体に結合するものである。前記放
熱体は多数の中空状の角筒の集合体からなる格子状の断
面を有するアルミニュウム合金の押出し材からなる。

【０００６】

【作用】この発明の構成によると、構造体に相当する部
分と放熱体に相当する部分とを別体で構成するから、放
熱体は鋳造による製造上の制約を受けず自由な設計が可
能となる。即ち、例えば放熱体をアルミニュウム合金の
押出しにより、多数の中空状の角筒の集合体からなる格
子状の断面を有する構造に製作できるので、放熱体の放
熱面積を大きくとることができる。

【０００７】

【実施例】図１は本発明の実施例を示す正面図、図２は
実施例を示す（Ａ）は下面図（Ｂ）は側面図、図３はそ
の背面図である。図１、図２および図３において、装置
を構成する図示していない部品を取り付ける役目をする
構造体１は従来と同様にアルミニュウム合金の鋳造で製
作され、放熱体２Ｂを接続する平面部１Ｃを備えてい
る。

【０００８】熱を放散する役目をする放熱体２Ｂは冷却
ファン３による通風方向に対して多数の中空状の角筒の
集合体からなる格子状の断面を有するアルミニュウム合
金の押出し材で製作されている。従って中空状の角筒の
肉厚および格子のピッチ間隔を小さくできるから、従来
のアルミニュウム合金の鋳造で製作された放熱体２に比
して放熱面積が格段に大きくなっている。また放熱体２
Ｂは構造体１を接続する平面部２Ｃを備え、この平面部
２Ｃを構造体１の平面部１Ｃに接続して取付ねじ４で一
体に組み立てる。

【０００９】この平面部１Ｃと２Ｃとの間にはシリコン
グリースなどを塗布して接続部の熱伝導を良好にしてい
る。

【００１０】

【発明の効果】この発明によれば、放熱体は鋳造による
製造上の制約を受けず自由な設計が可能となり、例えば
放熱体をアルミニュウム合金の押出しにより、多数の中
空状の角筒の集合体からなる格子状の断面を有する構造
をとることができ、放熱体の単位体積当たりの放熱面積
を大きくすることができるから放熱容量の大きな冷却フ
ィンが得られる。また装置の発生熱量が同一の場合は放
熱体を小型化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す正面図

【図２】本発明の実施例を示し、（Ａ）は下面図、
（Ｂ）は側面図

【図３】本発明の実施例を示す背面図

【図４】従来の冷却フィンの構造を示す正面図

【図５】従来の冷却フィンの構造を示示し、（Ａ）は下
面図、（Ｂ）は側面図

【図６】従来の冷却フィンの構造を示す背面図

【符号の説明】

１ 構造体 １Ｃ 構造体の平面部 ２Ｂ 放熱体 ２Ｃ 放熱体の平面部 ３ 冷却ファン ４ 取付ねじ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置を構成する部品を取り付ける構造体と
   しての役目と、熱を放散する放熱体としての役目とを兼
   用させた冷却フィンにおいて、前記構造体に相当する部
   分と前記放熱体に相当する部分とを別体で構成し、それ
   ぞれに互いに接触する平面部を設けてこの平面部で接触
   させて一体に結合したことを特徴とする冷却フィン。
2. 【請求項２】請求項１記載のものにおいて、放熱体は多
   数の中空状の角筒の集合体からなる格子状の断面を有す
   るアルミニュウム合金の押出し材からなることを特徴と
   する冷却フィン。