JPH06221525A

JPH06221525A - 燃焼装置

Info

Publication number: JPH06221525A
Application number: JP5032786A
Authority: JP
Inventors: Masamitsu Ishizuno; 正光石角; Hideo Ueda; 英雄植田; Shunichi Miki; 俊一三木; Masanori Tonai; 雅典東内; Satoru Kawaguchi; 哲川口
Original assignee: Noritz Corp
Current assignee: Noritz Corp
Priority date: 1993-01-27
Filing date: 1993-01-27
Publication date: 1994-08-09

Abstract

(57)【要約】【目的】囲繞壁上での二次燃焼の完全燃焼化を促進
し、低ＮＯ_Xで、しかもＣＯ濃度やＨＣ濃度が低く、二
次燃焼がリフトすることなく安定してなされる燃焼装置
の提供を目的とする。【構成】燃料ガスと空気との混合気を上向きに噴出さ
せる燃焼管10と、該燃焼管10の上部から上方にかけてを
囲繞する一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁20と、該囲繞壁20
の外側面に配置される水冷パイプ30とを少なくとも有
し、前記囲繞壁20内の下部空間で前記燃焼管10からの混
合気を一次燃焼させると共に囲繞壁20の上端開口21上で
二次燃焼を行うようにした二段燃焼機構の燃焼装置であ
って、前記囲繞壁20の外側にそって下方から供給されて
くる空気流を前記二次燃焼火炎に供給すると共に、一部
を前記囲繞壁20の上端開口21の手前の上部壁から囲繞壁
20内に供給して二次燃焼前の未燃ガスと混合する構成と
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は燃料ガスと空気の混合気
を二段燃焼させると共に、一次燃焼火炎を冷却すること
で、一次燃焼火炎及び二次燃焼火炎の温度を低く抑制
し、低ＮＯ_X燃焼を行う燃焼装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図７に出願人が既に開発した、この種燃
焼装置の従来例を示す。図７において、10は燃焼管で、
燃料ガスと空気との混合気を上端付近のガス噴出口11か
ら噴出させる。20は前記燃焼管10の上部から上方にかけ
てを囲繞する一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁で、その外側
面に水冷パイプ30が配置されている。前記燃焼管10のガ
ス噴出口11から噴出された混合気は前記囲繞壁20内の下
部空間で一次燃焼されると共に、その一次燃焼火炎が囲
繞壁20によって適当に冷却され、ＮＯ_Xの発生が低減さ
れる。そして一次燃焼による未燃部がさらに囲繞壁20の
上端開口21上で二次燃焼せられる。前記囲繞壁20の上端
開口21上での二次燃焼に対しては、前記囲繞壁20の外側
にそって下方から空気を供給し、整流板40の穴41から前
記二次燃焼火炎に対して空気を供給することで、良好な
二次燃焼を行わんとしている。前記燃焼管10と一次燃焼
火炎冷却用の囲繞壁20との対は複数列配置されており、
図１に示されるような燃焼缶体50内に配備されることで
燃焼器を構成している。空気はファン60によって燃焼缶
体50の下部から供給される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
燃焼装置においては、前記囲繞壁20上での二次燃焼に対
する空気の供給及び混合が不十分となりやすい欠点があ
り、燃焼不良となってＣＯ濃度やＨＣ濃度が増加する問
題があった。また対策として燃焼管10から噴出する混合
気の空気濃度を増加させると、囲繞壁20上での燃焼火炎
がリフトしやすくなる傾向となる問題があった。この火
炎のリフトはやはりＣＯ濃度やＨＣ濃度が増加をもたら
す。

【０００４】そこで、本発明は上記従来技術の欠点を解
消し、囲繞壁上での二次燃焼の完全燃焼化を促進し、低
ＮＯ_Xで、しかもＣＯ濃度やＨＣ濃度が低く、燃焼火炎
がリフトすることなく安定してなされる燃焼装置の提供
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の燃焼装置は、燃料ガスと空気との混合気を
上向きに噴出させる燃焼管と、該燃焼管の上部から上方
にかけてを囲繞する一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁と、該
囲繞壁の外側面に配置される水冷パイプとを少なくとも
有し、前記囲繞壁内の下部空間で前記燃焼管からの混合
気を一次燃焼させると共に囲繞壁の上端開口上で二次燃
焼を行うようにした二段燃焼機構の燃焼装置であって、
前記囲繞壁の外側にそって下方から供給されてくる空気
流を前記二次燃焼火炎に供給すると共に、一部を前記囲
繞壁上端開口の手前の上部壁から囲繞壁内に供給して二
次燃焼前の未燃ガスと混合する構成としたことを特徴と
している。

【０００６】

【作用】上記本発明の特徴によれば、燃焼管から噴出さ
れた混合気は囲繞壁内の下部空間で一次燃焼する。そし
てその一次燃焼火炎は水冷パイプによって冷却された囲
繞壁によって冷却され、比較的低い温度に保持される。
前記一次燃焼の排ガス及び未燃ガスは囲繞壁内を上昇
し、さらに囲繞壁の上端開口上で二次燃焼する前に囲繞
壁を通して内部に供給されてくる空気と未燃ガスとが混
合され、しかる後に囲繞壁の上端開口上で二次燃焼す
る。この二次燃焼には周囲から空気が供給される。上記
のように、一次燃焼後の未燃ガスに対して二次燃焼をす
る前の位置で空気を予め供給することで、一次燃焼にお
ける未燃ガスと空気の混合が促進させることができ、そ
の後の二次燃焼火炎そのものに周囲から供給される空気
と相まって二次燃焼の完全燃焼化を図ることができる。
そしてこれにより、ＣＯ濃度やＨＣ濃度の低い燃焼を行
うことができる。勿論、冷却された囲繞壁によって一次
燃焼の温度、従って二次燃焼の温度も低くすることがで
きるので、低ＮＯ_Xの燃焼を行うことができる。また燃
焼管から噴出させる混合気自体の空気濃度を高くする必
要もないので、噴出力が上昇して二次燃焼火炎のリフト
を招くこともない。

【０００７】

【実施例】図１は本発明の実施例の燃焼器の全体を示す
断面構成図、図２は要部の斜視図、図３は要部の拡大断
面構成図、図４は図３におけるＡ−Ａ断面図、図５は燃
焼管を上から見た図、図６は他の実施例を示す要部の拡
大断面構成図である。

【０００８】図１において、燃焼缶体50の底部からファ
ン60による送風が燃焼缶体50内になされ、上部の集合筒
70を経て排ガスが排出される。そして燃焼缶体50内の下
部に燃焼管10と一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁20とを一対
とする燃焼部が複数列整列せられている。

【０００９】各燃焼管10に対して、その上部から上方に
かけてを囲繞する一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁20が設け
られ、該囲繞壁20の外側面に水冷パイプ30が配置されて
いる。前記燃焼管10には燃焼ガスと空気の混合気が供給
され、燃焼管10の上端の三角屋根12の両斜面に設けられ
たガス噴出口11から斜め上方へ噴出せられる。また前記
三角屋根の中央凹み部には保炎孔13が設けられている。
また前記囲繞壁20の外側は、隣接する囲繞壁20との間が
前記ファン60からの空気の供給通路80とされており、下
方から供給空気が囲繞壁20の外側に沿って上方へ流れ
る。各隣接する囲繞壁20の上端間は三角屋根状の整流板
40で覆われており、該整流板40の傾斜部に設けられた穴
41を通って整流された空気が流出し、二次燃焼火炎に供
給される。このようにして本実施例では一次燃焼と二次
燃焼による二段燃焼機構とされている。

【００１０】そして本実施例においては、前記囲繞壁20
の上部壁に囲繞壁20内への空気吸気孔22を設ける構成と
している。

【００１１】今、燃焼運転が開始されると、燃焼管10の
ガス噴出口11から噴出した混合気は、囲繞壁20内の下部
空間で一次燃焼する。この一次燃焼火炎は水冷パイプ30
によって冷却された囲繞壁20によって冷却され、高温に
なるのが防止される。そして一次燃焼によって生じた排
ガスと未燃ガスは囲繞壁20内を上昇し、上端開口21の手
前で、囲繞壁20の空気吸気孔22から吸引されて供給され
る空気と混合された後、上端開口21上で二次燃焼する。
この二次燃焼に対しては前記整流板40の穴41を通ってく
る空気が供給される。前記囲繞壁20の上部壁に空気吸気
孔22を設けることで、一次燃焼後で二次燃焼前の未燃ガ
スに空気吸気孔22からの空気が供給され、しかも空気の
供給は囲繞壁20内を上昇するガスに対してほぼ直角方向
であるので、一層未燃ガスと空気との予めの混合が促進
されて、しかる後に二次燃焼が開始される。しかもこの
二次燃焼火炎にも空気が周囲から供給される。よって二
次燃焼の完全燃焼化が促進され、ＣＯ濃度、ＨＣ濃度の
低減を図ることができる。また燃焼管10からの混合気自
体の空気比率を増加させることなく、二次燃焼時におけ
る完全燃焼化をはかることができるので、前記空気比率
増加による燃焼火炎のリフトの問題も生じず、安定した
火炎を得ることができる。また前記空気吸気孔22が囲繞
壁20の両側から対向して設けられているため、二次火炎
の保持が一層良好に行うことができる。

【００１２】図６は第２の実施例を示す。この実施例で
は、整流板90が水平状態で隣接する囲繞壁20の上端間に
配設されており、整流板90の穴91が上方に向けて開口し
ている点が既述の第１の実施例と異なる。また本実施例
においては、囲繞壁20の上端にごく近い位置にスリット
状の空気吸気孔23が設けられている。空気吸気孔23は実
際には前記水平の整流板90によってスリットの上端部が
閉止されることで孔とされており、且つ水平の整流板90
によって隣接する囲繞壁20間を上昇する空気が空気吸気
孔23へガイドされるような構成になっている。従ってこ
の実施例の場合は、空気吸気孔23からより多く空気が囲
繞壁20内へより直角方向に供給されることになる。囲繞
壁20内下部で一次燃焼し、さらに囲繞壁20の上部で空気
吸引孔23からの空気が混入された後二次燃焼がなされ
る。水冷された囲繞壁20の存在により一次燃焼火炎の温
度が高くならず、よって二次燃焼火炎の温度も高温にな
らないことからＮＯ_X濃度を低減することができ、しか
も、二次燃焼における完全燃焼化が図られて、ＣＯ濃度
及びＨＣ濃度を低減することができる。また空気吸気孔
23が囲繞壁20の両側から対向して設けられることで、二
次燃焼火炎の保持が良好となり、リフトの発生を防い
で、安定火炎を構成することができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上の構成、作用よりなり、請
求項１に記載の燃焼装置によれば、囲繞壁の外側にそっ
て下方から供給されてくる空気流を二次燃焼火炎に供給
すると共に、一部を前記囲繞壁の上端開口の手前の上部
壁から囲繞壁内に供給して二次燃焼前の未燃ガスと混合
する構成としたので、一次燃焼における未燃ガスと空気
の混合が促進させることができ、その後の二次燃焼火炎
そのものに供給される空気と相まって二次燃焼の完全燃
焼化を図ることができる。そしてこれにより、ＣＯ濃度
やＨＣ濃度の低い燃焼を行うことができる。勿論、一次
燃焼の温度及び二次燃焼の温度を低くすることができる
ので、低ＮＯ_Xの燃焼を行うことができる。また燃焼管
から噴出させる混合気の空気濃度も高くする必要がない
ので、噴出力が上昇して燃焼火炎のリフトを招くことも
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を燃焼器の全体を示す断面構成
図である。

【図２】要部の斜視図である。

【図３】要部の拡大断面構成図である。

【図４】図３におけるＡ−Ａ断面図である。

【図５】燃焼管を上から見た図である。

【図６】他の実施例を示す要部の拡大断面構成図であ
る。

【図７】従来の燃焼器の要部の拡大断面構成図である。

【符号の説明】

10 燃焼管 11 ガス噴出口 20 囲繞壁 21 上端開口 22、23 空気吸気孔 30 水冷パイプ 40 整流板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者東内雅典兵庫県神戸市中央区明石町32番地株式会社ノーリツ内 (72)発明者川口哲兵庫県神戸市中央区明石町32番地株式会社ノーリツ内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】燃料ガスと空気との混合気を上向きに噴
出させる燃焼管と、該燃焼管の上部から上方にかけてを
囲繞する一次燃焼火炎冷却用の囲繞壁と、該囲繞壁の外
側面に配置される水冷パイプとを少なくとも有し、前記
囲繞壁内の下部空間で前記燃焼管からの混合気を一次燃
焼させると共に囲繞壁の上端開口上で二次燃焼を行うよ
うにした二段燃焼機構の燃焼装置であって、前記囲繞壁
の外側にそって下方から供給されてくる空気流を前記二
次燃焼火炎に供給すると共に、一部を前記囲繞壁上端開
口の手前の上部壁から囲繞壁内に供給して二次燃焼前の
未燃ガスと混合する構成としたことを特徴とする燃焼装
置。