JPH06220774A - 極細繊維シートの起毛方法 - Google Patents

極細繊維シートの起毛方法

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JPH06220774A
JPH06220774A JP920693A JP920693A JPH06220774A JP H06220774 A JPH06220774 A JP H06220774A JP 920693 A JP920693 A JP 920693A JP 920693 A JP920693 A JP 920693A JP H06220774 A JPH06220774 A JP H06220774A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリウレタンの極細繊維と非弾性ポリマーの
極細繊維の絡合不織布からなり、立毛が均一かつ、タッ
チの良好で風合いにすぐれ立毛シート状物の製造方法を
提供する。 【構成】 ポリウレタン極細繊維と非弾性ポリマーの極
細繊維の絡合不織布の起毛方法において、ポリウレタン
極細繊維の溶剤であってかつ非弾性ポリマー極細繊維の
非溶剤である液体を付与しポリウレタン極細繊維の一部
を溶解または膨潤させ、アミノ変性シリコーンを付与し
た後、起毛処理することを特徴とする極細繊維シートの
起毛方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は極細繊維からなる絡合不
織布シートの起毛方法に関するものである。更に詳しく
はポリウレタンの極細繊維および非弾性ポリマーの極細
繊維からなる絡合不織布シートの表面起毛方法におい
て、ポリウレタンの起毛処理時の融着防止及び解繊促進
をはかり、タッチのよい、均一で緻密な立毛面を形成さ
せる繊維シートの起毛方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維質シートを起毛する方法とし
ては、サンドペーパー、サンドクロス、サンドネット、
サンドロール、ブラシ、針布などを用いて起毛処理する
ことは公知である。更に、シートに加工を施し起毛効果
を改良する方法として、特公昭55−32828号には
繊維シートと高分子弾性体からなる複合シートにバフ前
またはバフ時にポリオルガノシリコン化合物を塗布して
バフする方法が、特開昭53−31887号には繊維質
材料と弾性重合体から構成されてなるシートの弾性重合
体の一部を溶解または膨潤後再固化して繊維根元を締め
付けて起毛する方法が、特公昭47−44601号には
極細収束繊維と高分子重合体からなるシートにロウやパ
ラフィンを付着した状態で起毛処理を行う方法が提案さ
れている。また、特公平1−41742号、特公平3−
79478号には、弾性ポリマーと非弾性ポリマーから
なる繊維の混綿による絡合不織布の表面をバッフィング
や起毛処理する方法が提案されている。しかしこのよう
なポリウレタン極細繊維と非弾性ポリマーの極細繊維か
らなる絡合不織布シートを起毛処理を行なう場合、上記
のいずれの方法によっても、非弾性極細繊維の立毛を十
分に形成する条件で行なうと、ポリウレタンの極細繊維
の摩擦抵抗が大きくて溶融し、極細繊維の融着が起こ
り、タッチの悪い、毛羽密度の少ないものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
ウレタン極細繊維および非弾性ポリマーの極細繊維から
なる絡合不織布シートの起毛処理において、ポリウレタ
ン極細繊維の融着によるタッチの悪化、表面毛羽の不均
一性の問題を解決し、柔軟性にすぐれ、表面の毛羽品位
の高い、タッチの良好な極細繊維シートを得ることので
きる起毛方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
極細繊維と非弾性ポリマーの極細繊維の絡合不織布の起
毛方法において、ポリウレタン極細繊維の溶剤であって
かつ非弾性ポリマー極細繊維の非溶剤である液体を付与
しポリウレタン極細繊維の一部を溶解または膨潤させ、
アミノ変性シリコーンを付与した後、起毛処理すること
を特徴とする極細繊維シートの起毛方法である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明で使
用するポリウレタン極細繊維と非弾性ポリマーの極細繊
維の絡合不織布は、ポリウレタン極細繊維の束状繊維と
非弾性ポリマーの極細繊維束状繊維とが混合され絡合し
ているもの、ポリウレタン極細繊維と非弾性ポリマーの
極細繊維とが集束された束状繊維が絡合しているもの、
あるいはこれらの束状繊維が混合され絡合しているもの
等が挙げられる。また、束状繊維は部分的に割裂したも
のであってもよい。
【0006】このような絡合不織布の製造方法は一般的
に知られている方法でよく、例えばポリウレタンの極細
繊維および非弾性ポリマーの極細繊維を発生させること
が可能な海島型の極細繊維発生型繊維を混綿して絡合不
織布をつくり、海成分を除去して極細繊維の絡合不織布
にする方法、同一繊維中にポリウレタンと非弾性ポリマ
ーの島成分を有する海島型の極細繊維発生型繊維の絡合
不織布をつくり、海成分を除去して極細繊維の絡合不織
布にする方法、あるいはポリウレタンと非弾性ポリマー
の極細繊維成分が交互に接着してなる分割型の極細繊維
発生型繊維の絡合不織布を作成し、物理的および/また
は化学的方法にて分割して極細繊維の絡合不織布にする
方法、等があるが紡糸方法に限定されるものではない。
【0007】本発明の極細繊維に使用するポリウレタン
は、例えばポリエステルジオール、ポリエーテルジオー
ル、ポリエステルエーテルジオール、ポリラクトンジオ
ール、ポリカーボネートジオール、などの平均分子量5
00〜3500のポリマージオールから選ばれた少なく
とも一種と有機ジイソシアネートと活性水素原子を2個
有する鎖伸長剤とを反応させて得られるポリウレタンな
どがあげられる。
【0008】一方、非弾性ポリマーの極細繊維は、たと
えばポリエチレンテレフタレート、またはそれを主体と
する共重合体、ポリブチレンテレフタレートまたはそれ
を主体とする共重合体、脂肪族ポリエステルまたはその
共重合体等の可紡性ポリエステル類、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン12で代表される
ナイロン類、その他の可紡性ポリアミド類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレンなどのポリオレフイ
ン類、アクリル系共重合体、ポリビニールアルコール等
が挙げられる。
【0009】また、海島型の極細繊維発生型繊維の海成
分を構成するポリマーは、島成分のポリマーとは特定溶
剤に対する溶解性あるいは特定分解剤に対する分解性を
異にするポリマーであり、また熱成形温度範囲が重なっ
ているもので、溶融状態において紡糸に要する時間内で
はこれらのポリマー間で紡糸に支障を生ずる反応や相互
作用を及ぼさないもの等が用いられる。例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体エ
チレン酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレンア
クリル共重合体、スチレンエチレン共重合体、などのポ
リマーから選ばれた少なくとも一種類のポリマーであ
る。得られた紡糸原糸は、従来公知の方法により、延
伸、熱固定、捲縮、カット、開繊などの処理工程行っ
て、原綿を作製する。原綿中の極細繊維の単繊維繊度は
通常0.5デニール以下で、望ましくは0.1〜0.0
02デニールがよく、0.5デニール以上になると起毛
時の融着は起こりにくいが、スエード調の外観はおと
り、風合いの硬いものとなり、一方0.002デニール
以下になると、極細繊維が細過ぎて発色性の劣るものと
なる。
【0010】かかる原綿はカードで解繊されウエバーで
ランダムウエブまたはクロスラップウエブに形成され
る。ウエブは必要に応じて積層し、所望の重さにする。
ウエブの重さは指向する用途により異なるが、一般的に
100〜3000g/m2の範囲が望ましい。ついで公知
の手段にて繊維絡合処理を施して繊維絡合不織布を形成
する。好ましい絡合処理はニードルパンチング法または
/および高圧水流噴射法である。ニードルパンチ数及び
条件は使用針の形状やウエブの厚みで異なるが一般的に
200〜2500パンチ/cm2の範囲で設定される。ニ
ードルパンチ条件が強すぎる場合には繊維の絡合効果よ
りもむしろ繊維の切断が増加することになり、構造破壊
を生じウエブ面積の拡大を招き、引き裂き強力等の物性
低下を招くことになる。また絡合が少ない場合には剥離
強力等の物性低下と立毛繊維不足による外観不良の物と
なりそれそれの繊維に応じた処方にて行う必要がある。
得られた絡合不織布を必要により収縮処理を行ってより
密度の高いものにしてもよい。
【0011】つぎに得られた絡合不織布を公知の方法に
より処理して極細繊維発生型繊維を極細繊維に変性す
る。すなわち、海島型繊維については海成分の溶解また
は分解除去を行い、分割型繊維については物理的および
/または化学的処理により極細繊維に変性する。また、
極細繊維発生型繊維の不織布で、極細繊維を発生させる
前または後に必要によりバインダー樹脂を含浸してもよ
い。バインダー樹脂を含有することによりスエード調人
工皮革の性質をかえることができる。従って付与される
バインダー樹脂は弾性ポリマーでも非弾性ポリマーで
も、さらにこの両者の中間領域を占めるポリマーであっ
てもよい。しかし柔軟性の繊維シートを希望する場合は
弾性ポリマーを用いるのが好ましい。
【0012】バインダー樹脂として用いられる弾性ポリ
マーの具体例を挙げると、ポリエステル系ポリウレタ
ン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステルエーテ
ル系ポリウレタン、ポリラクトン系ポリウレタン、ポリ
カーボネート系ポリウレタン等のポリウレタン類、アク
リル酸またはアクリル酸エステルの重合体または共重合
体類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどの共役ジエ
ン重合体あるいは共役ジエン重合体ブロックを分子中に
有するポリマー類、スチレン−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、酢酸ビニル重合
体または共重合体等のポリマーが挙げられる。弾性挙動
の小さい樹脂をバインダー樹脂として用いた場合には、
塩化ビニル重合体または共重合体の可塑化ポリマー、ポ
リアミド類または変性ポリアミド類、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のポリマーを用いることができる。
【0013】これらのポリマーの内から一種または2種
以上を選び、不織布構成繊維を溶解または著しく膨潤さ
せない溶剤または分散剤に溶解あるいは分散させて、こ
の溶液を不織布に含浸させる。バインダー樹脂の溶液ま
たは分散液を不織布に含浸させる順序は、(1)繊維絡
合不織布に含浸する、(2)収縮処理後の繊維絡合不織
布に含浸する(3)繊維絡合不織布を形成後に海成分除
去または分割などで極細繊維を発生させた後に含浸する
のいずれかの順序に行ってもよいが、柔軟性と腰のある
風合いを得たい場合には(1)または(2)の順序によ
りバインダー樹脂を付与するのが好ましい。繊維絡合不
織布に含浸したバインダー樹脂溶液または分散液からバ
インダー樹脂を凝固させる方法としては、熱処理で凝固
させる方法、熱水処理で凝固させる方法、塩水溶液中で
処理して凝固させる方法、非溶剤または溶剤−非溶剤混
合液中で処理して凝固させる方法などあるが、バインダ
ー樹脂の特性に応じて適当な凝固条件を採用すればよ
い。
【0014】バインダー樹脂を含浸凝固した、あるいは
含浸しない極細繊維絡合不織布は、ポリウレタン極細繊
維の溶剤であってかつ非弾性ポリマーの極細繊維の非溶
剤である液体を付与し、ポリウレタンの一部を溶解また
は膨潤させる。この溶剤処理によりポリウレタン極細繊
維同士の一部融着と非弾性ポリマーの極細繊維の一部と
の融着を起こすことにより、シートの形態安定性の向
上、及び表面を起毛したときの毛羽の脱離が向上する目
的もある。溶剤の付与は少なくとも起毛する表面に付与
する必要があり、グラビアロールなどによるロール塗布
法やスプレー塗布により行うことができる。また、この
溶剤処理は、海成分の溶剤や分解剤でありかつポリウレ
タン極細繊維の膨潤剤であるような溶剤により、極細繊
維発生型繊維を極細繊維に変性する処理と同時に行うこ
ともできる。
【0015】溶剤処理後、起毛に先立って、アミノ変性
シリコンを起毛面に付与する。従来、起毛前に滑り剤を
塗布して外観を向上させる方法は、非弾性ポリマーの極
細繊維についてはオルガンシリコン、ロウ、パラフィン
など塗布して起毛する方法は公知であるが、非弾性ポリ
マーの極細繊維とポリウレタンの極細繊維の混合系を起
毛する場合、公知の滑り剤を塗布したものでは、非弾性
ポリマーの極細繊維の方が滑り易くなり、起毛時にポリ
ウレタンの極細繊維は融着して、タッチの悪いものとな
る。本発明のアミノ変性シリコンを起毛面に付与布し、
非弾性ポリマーの極細繊維よりもポリウレタンの極細繊
維の滑り効果を向上させて起毛することにより、起毛時
のポリウレタン極細繊維の融着を防止し、タッチ及び外
観の向上した物が得られる。本発明に使用するアミノ変
性シリコンは起毛面のみに付与すればよく、グラビアロ
ールなどによるロール塗布法やスプレー塗布により行う
ことができ、付与量は0.01〜10g/m2、好ましく
は0.1〜3g/m2である。
【0016】本発明は極細繊維立毛シートは、さらに染
色加工、整毛、揉み加工等施すことにより高級なスエー
ド調人工皮革シートが得られる。本発明で得られたスエ
ード調人工皮革は、表面の立毛繊維の均一性に優れ、柔
軟で、充実感のある風合いを有したもので衣料用、靴
用、インテリヤ用に好適である。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施を具体的に実施例で説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定される物ではな
い。尚、実施例中の部及び%は断わりのない限り重量に
関するものである。
【0018】実施例1 サイドバイサイド紡糸設備を用いて、押出機(A)側に
6ナイロンとポリエチレンのチップを重量比1:1で混
合したものを、押出機(B)側にポリエステル系ポリウ
レタンとポリスチレンのチップを重量比1:1で混合し
たものを投入し、吐出量比率を押出機(A):押出機
(B)=60:40として溶融紡糸を行い10デニール
の原糸を得た。この原糸の断面はほぼ円形で、ポリエチ
レンの海成分中にナイロンの島成分が約280島分散し
た海島繊維成分と、ポリスチレンの海成分中にポリエス
テル系ポリウレタンの島成分が約100島分散した海島
繊維成分がサイドバイサイド型に貼り合わさった複合繊
維である。この複合繊維を2.5倍に延伸し、捲縮を付
与し繊維長51mmに切断して繊度4デニールのステープ
ルを得た。ついでクロスラップウエッバーでウエブを作
成しウエブの両面から交互に合計600パンチ/cm2
ニードルパンチングを行い重さ約780g/m2の繊維絡
合不織布を得た。この繊維絡合不織布を95℃の熱水で
処理して面積で25%収縮付与した。
【0019】収縮処理した繊維絡合不織布を乾燥し、パ
ークロルエチレンにて繊維絡合不織布の海成分のポリエ
チレンとポリスチレンを除去すると同時にポリエステル
系ポリウレタンの極細繊維間の融着及びナイロン極細繊
維とポリエステル系ポリウレタンの極細繊維の接してい
る部分に膠着による接着点を形成させると厚さ1.4m
m、重さ525g/m2の繊維基体を得た。繊維基体をス
ライスにより二分割し、スライス面をサンドペーパーに
てバフィングし厚さ0.55mmに厚みあわせを行った
後、非スライス面にDMF5部、水95部の混合溶剤を
200メッシュのグラビヤロールにて塗布して乾燥し
た。この表面を顕微鏡にて観察すると、ポリウレタンの
極細繊維の一部溶解して、非弾性ポリマーの極細繊維の
一部と融着していることが確認できた。
【0020】この溶剤グラビヤ面にアミノ変性シリコン
の3%溶液を140メッシュのグラビヤロールにて純分
で1.2g/m2のアミノ変性シリコンを塗布し、乾燥し
た。乾燥後塗布した表面を粒度#400のサンドペーパ
ーで起毛処理を施し、1:2型含金錯塩染料で次の条件
にて茶色に染色した。 染色条件 ラニール ブラウン GG owf 2% イルガラン イエロー GRL owf 1% レベランNKD 1g/l 染色温度 92℃ 染色後、乾燥、揉み、整毛処理を行うと、表1に示す通
り表面が均一性に優れた柔軟な茶色のスエード調人工皮
革が得られた。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 ポリエステル系ポリウレタン60部と低密度ポリエチレ
ン40部からなりポリエチレンが海成分となった繊維長
51mm、繊度4デニールのポリウレタン系2成分繊維
と、ナイロン6、50部と低密度ポリエチレン50部か
らなりポリエチレンが海成分となった繊維長51mm、繊
度4デニールのナイロン系2成分繊維を40:60の比
率で混綿し、カードに掛けて解繊した後、ランダムウエ
バーでランダムウエブを形成し、針番手#40の針で両
面から交互に合計780パンチ/cm2のニードルパンチ
を行い、重さ約400g/m2の繊維絡合不織布を作っ
た。この絡合不織布を無緊張状態で135℃の熱風中で
熱処理して収縮を付与した。収縮処理した繊維絡合不織
布を約80℃の熱パークレンの中に浸漬−絞りを繰り返
してポリエチレンを溶解除去した後、乾燥して溶剤を除
去して重さ560g/m2、見かけ密度0.34g/c
m2、厚み1.6mmの柔軟なシートを得た。
【0023】このシートをスライスして、スライス面を
サンドペーパーによりバフして厚さ0.55mmに研削し
た。次に非スライス面にDMF5部、水95部の混合溶
剤を200メッシュのグラビヤロールにて塗布し、乾燥
した。顕微鏡にて観察すると、ポリウレタンの極細繊維
の一部溶解して、非弾性ポリマーの極細繊維の一部と融
着していることが確認できた。この溶剤グラビヤ面に実
施例1と同条件でアミノ変性シリコンを塗布、乾燥し、
起毛処理を施し、染色した。染色後、乾燥、揉み、整毛
処理を行うと、表1に示す通り表面が均一性に優れ、柔
軟な茶色のスエード調人工皮革が得られた。
【0024】比較例1〜5 実施例1において、厚み合わせを行った繊維基体の元の
表面に表1に示す処理を行った後実施例1と同一条件で
起毛、染色、仕上げした。得られたシートは、表1に示
す通りいずれも毛羽の均一性やタッチの劣るもので、ス
エード調人工皮革として商品価値の低いものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ポリウレタンの
極細繊維と非弾性の極細繊維構造体であっても、表面の
立毛繊維が均一で、タッチがよく、スエード感に優れた
スエード調人工皮革が得られ、衣料用、靴用、袋物、各
種手袋等に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/643 // D06M 101:38

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン極細繊維と非弾性ポリマーの
    極細繊維の絡合不織布の起毛方法において、ポリウレタ
    ン極細繊維の溶剤であってかつ非弾性ポリマー極細繊維
    の非溶剤である液体を付与しポリウレタン極細繊維の一
    部を溶解または膨潤させ、アミノ変性シリコーンを付与
    した後、起毛処理することを特徴とする極細繊維シート
    の起毛方法。
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