JPH0621981Y2 - 玄関床等用防水パン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は住宅内の玄関、トイレ、洗濯機用、若しくは浴
室用、その他、洗場などの床面上に載置定着されて用い
られる防水パンに関するものである。

〔従来の技術〕

一般に流し場などの汚水その他水を扱う場所にはタイル
張りその他防水性の施工をすることが煩雑で施工時間も
かかり施工コストも高くなるため簡易な施工方法として
排水性が考慮され床面上に載置される皿状の防水パンを
用いることが知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

この防水パンは従来では合成樹脂材、金属材その他一体
成形できる材料で簡易に生産できる代わりに水はけ乃至
排水の流れを考慮する傾斜面を形成すると、底面の変化
が少なく審美感もなく装飾性を重要視する玄関などには
適用しにくいし、しかも振動吸収性も満足するものでは
ないし、床との共鳴振動防止に問題があって耐摩耗性、
耐久性も満足できるものではなかった。

本考案は、これら従来の欠点を排除しようとするもの
で、審美感を増大できる床面としてしかも水はけも良好
であり、かつ耐久性にも優れた防水パンを製造容易で安
価な形態で提供することを目的としたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、床面上に載置される平坦状の底板１周囲で少
なくとも間口側の一側面を除いた側面に枠状側壁２を備
えた皿状の防水パンにおいて、前記底板１の表面１_１に
凹状溝となる水はけ用の凹条３を複数設けると共に、前
記側壁２の上部の外方に延展したフランジ部４を設け、
該フランジ部４に板状の大理石又は木質などの装飾板５
を取付部６で着脱自在に重合配備したことを特徴とする
玄関床等用防水パンである。

〔実施例〕

本考案の実施例を玄関用防水パンの例で第１〜４図を参
照して説明すると、床面上に載置される平坦状の底板１
の周囲で少なくとも間口側の一側面を除いた側面に枠状
側壁２を備えて皿状の防水パンを構成し、前記底板１の
表面１_１に凹状溝となる水はけ用の凹条３を複数設け、
この各凹条３を接続部３_１で連通して、格子状又は簀子
状に形成すると共に、前記側壁２のない側面において前
記凹条３を隔離状態で終端部３_２とすると共に、前記側
壁２の上部の外方に延展したフランジ部４を設け、該フ
ランジ部４に板状の大理石又は木質などの装飾板５を発
泡スチロールなどの弾性材（図示せず）が必要に応じ介
在されて取付部６で着脱自在に重合配備し、さらに前記
底板１の裏面に補強用の合板１２を備えて玄関床用防水
パンとしてある。

この場合、前記凹条３が、対向した両側辺が斜面３_３に
形成された凹状溝であって、側壁近傍で接続部３_１によ
って連通されている排水溝とするのがよく、巾方向が一
定で奥行寸法を間口側から内側に所定寸法で端縁側を切
落して各種サイズの玄関の面積に合致されるようにして
ある。また、表面に大理石薄板，木質板その他合成板を
張合せた合板又は単板の装飾板５には取付部６として
釘，鋲若しくはビス，アンカーボルトなどが固着又は埋
設され、該取付部６で前記底板１のフランジ部４の取付
孔に着脱自在に装着できるようにしてあって、床上との
境界接続縁をカバーし華麗又はシックで落ち着いた感じ
を与えるなど好みに応じた縁取りによる装飾効果を高め
るように配慮してある。

さらに前記取付部６は、装飾板５に装着するのに代えて
上面側より釘，ねじ等を嵌挿又は螺合若しくは打込み方
式で床面に組み付け、釘，頭ねじ，頭部分に塗装又は充
填材で被覆仕上げをする形態でもよい。

さらに第５〜８図の流しの洗場用の例では、前記底板１
に備えられた排水口７に貯水部７_１のある臭気遮断用ピ
ット８を設けたトラップ９を持ち、該トラップ９に連通
する水はけ用の凹条３を前記底板１の表面１_１に備えて
洗場用防水パンとしてある。

この場合、前記底板１の周囲に枠状に立上り壁で設けた
側壁２が、上面で連続され間隙２_１のある二重壁となっ
ているものであって、該上面に重合される板状の大理石
又は木質などの装飾板５から突設された固定ビスの取付
部６を前記間隙２_１に嵌挿して床面に定着する洗場用防
水パンとしてある。（第８図参照） なお排水口７にトラップ９を設けたものではホース継手
（図示せず）或いはトラップ接続口構造にして洗濯機な
どの機器類の排水に便宜をはかるようにすることもでき
る。また底板１の表面１_１には必要に応じ機器類の脚片
を載置する係止用凸面部を突設させてもよいし、前記間
隙２_１に橋絡するリブ１１を所定間隔をおいて複数配列
して補強することもできる。

〔考案の効果〕

本考案は、底板の表面に凹状溝となる水はけ用の凹条を
複数設けると共に、前記側壁２の上部の外方に延展した
フランジ部４を設け、該フランジ部４に板状の大理石又
は木質などの装飾板５を取付部６で着脱自在に重合配備
したことにより、底板表面上並びにその周囲に２段に装
飾模様が形成され装飾性並びに審美感を増加させること
ができると共に、水はけも著しく良好に可能となり清掃
作業も楽にできるほか柔軟性を持たせて耐久性や共鳴振
動をも低減でき床面の各種サイズにも容易に対応でき対
応させて防水パンの外観上劣化することもなく美しい形
態に維持できるし周縁に存在する装飾板の重合で床面組
込作業も簡便で防振効果も増大できコンパクトで安価な
防水パンに構成することができるなど実用上の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は平面図、第２図
は正面図、第３図は第１図Ｉ−Ｉ線における一部の拡大
縦断面図、第４図は使用状態の斜面図、第５図は他の実
施例の平面図、第６図はその縦断面図、第７図は側面
図、第８図は第５図II−II線における拡大切断面図であ
る。 １……底板、１_１……表面、２……側壁、３……凹条、
３_１……接続部、３_２……終端部、４……フランジ部、
５……装飾板、６……取付部。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床面上に載置される平坦状の底板（１）周
   囲で少なくとも間口側の一側面を除いた側面に枠状側壁
   （２）を備えた皿状の防水パンにおいて、前記底板
   （１）の表面（１_１）に凹状溝となる水はけ用の凹条
   （３）を複数設けると共に、前記側壁（２）の上部の外
   方に延展したフランジ部（４）を設け、該フランジ部
   （４）に板状の大理石又は木質などの装飾板（５）を取
   付部（６）で着脱自在に重合配備したことを特徴とする
   玄関床等用防水パン。
2. 【請求項２】前記凹条（３）が、対向した両側辺が斜面
   （３_３）に形成された凹状溝であって、側壁近傍で接続
   部（３_１）によって連通され格子状又は簀子状に形成さ
   れている排水溝とした請求項１記載の防水パン。
3. 【請求項３】床面上に載置される平坦状の底板（１）の
   周囲に枠状に立上り壁で設けた側壁（２）が、上面で連
   続され間隙（２_１）のある二重壁となっているものであ
   って、該上面に重合される板状の大理石又は木質などの
   装飾板（５）から突設された固定ビスの取付部（６）を
   前記間隙（２_１）に嵌挿して床面に定着する洗場用防水
   パン。