JPH0621933U - ハイバリアー成形容器 - Google Patents

ハイバリアー成形容器

Info

Publication number
JPH0621933U
JPH0621933U JP6473792U JP6473792U JPH0621933U JP H0621933 U JPH0621933 U JP H0621933U JP 6473792 U JP6473792 U JP 6473792U JP 6473792 U JP6473792 U JP 6473792U JP H0621933 U JPH0621933 U JP H0621933U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum foil
thickness
container
resin layer
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6473792U
Other languages
English (en)
Inventor
進 高田
Original Assignee
昭和アルミニウム株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 昭和アルミニウム株式会社 filed Critical 昭和アルミニウム株式会社
Priority to JP6473792U priority Critical patent/JPH0621933U/ja
Publication of JPH0621933U publication Critical patent/JPH0621933U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷間成形、特に張出し成形したアルミニウム
箔成形容器であって、高度のガスバリアー性または耐透
湿性を要求される分野に適した包装容器。 【構成】 アルミニウム箔2の両面に熱可塑性樹脂層を
有し、かつその内面層の熱可塑性樹脂層1の厚さが50
μmを越えない厚さであり、アルミニウム箔2の厚さが
20〜80μmのラミネートを張出し成形法により成形
したハイバリアー成形容器A。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、食品、医薬品、ファインケミカル等の分野において要求されている 高度のガスバリアー性、高度の防湿性を有する小型、軽量、簡易かつ安価なハイ バリアー容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム箔は、水分、光、酸素等のガスを完全に遮断すると同時に、熱可 塑性樹脂フィルムと積層し、密封容器として使用したとき内容物の香り、揮発成 分を逃がさないことにより内容物の保護、長期保存に最も優れた包装材として良 く知られている。
【0003】 このアルミニウム箔密封容器は、アルミニウム箔が比較的厚いプリフォーム容 器と、アルミニウム箔が比較的薄い張出し成形によるインライン成形容器に分け られ、前者は容器メーカーがあらかじめ完成した容器をユーザーに提供し、ユー ザーが充填、シールを行うプリフォームタイプの主として絞り成形により製造さ れる容器であり、後者は成形用材料をユーザーに納入し、容器の成形、内容物の 充填、シールを連続して行う主として張出し成形により製造されるインライン成 形容器に分けられる。
【0004】 これらは安価な容器ではあるが、容器コストに占めるアルミニウム箔の価格が 大きいため用途にもよるがコストを低下させるためアルミニウム箔を薄くしたい 要求があり、インライン成形容器の需要は堅実に伸びつつある。
【0005】 このようなバリアー性の高いアルミニウム箔容器の特性を利用して食品、医薬 品、その他ファインケミカル等、水分、酸素、光等により変質しやすい内容物の 容器として用いられているが、内容物の中には極度にこれら外界の影響(水分、 酸素、光等)を嫌うものも多数あること、また長期保存の必要性に応える包装容 器の需要もあることから、これら外界の影響を全く受けないあるいはほとんど受 けないハイバリアー成形容器の開発が望まれてきた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は冷間成形、特に張出し成形したアルミニウム箔成形容器であって、高 度のガスバリアー性または耐透湿性を要求される分野に適した包装容器の開発を 目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、アルミニウム箔の両面に熱可塑性樹脂層を有し、かつその内面層の 熱可塑性樹脂層の厚さが50μmを越えない厚さであり、アルミニウム箔の厚さ が20〜80μmのラミネートを張出し成形法により成形したことを特徴とする ハイバリアー成形容器を開発することにより上記の目的を達成した。 本考案のアルミニウム箔としてはアルミニウムまたはアルミニウム合金の箔で あって、張出し成形に用いられる材質であればすべて使用できる。特に張出し成 形に要求される引張伸びの高い8079は好ましい材質である。
【0008】 また本考案の成形容器に用いるアルミニウム箔の厚さは20〜80μmである 、この厚さが20μmに満たないときは、成形時にアルミニウム箔にピンホール 等が生成し易くなり、その発生はバリアー性を劣化させるので避けることが必要 である。また80μmあれば成形性は充分であり、これ以上厚くすることはバリ アー性などの性能は向上することもなく、コストアップするだけであるので好ま しくない。
【0009】 このアルミニウム箔の両面に熱可塑性樹脂層が形成されているが、容器のフラ ンジにおいて内面層(容器内面側)の樹脂層は50μmを越えないことが必要で あり、好ましくは25μm以下、特に20μmが更に好ましく、接着性を害しな い範囲で薄くすることが良い。これは従来のこの樹脂層の厚さ(単層のときはそ の樹脂層厚さ、あるいは樹脂層の上にヒートシール用の樹脂層を積層していると きはその合計の厚さ)は、従来の容器用ラミネートにおいては50μm〜500 μmであって、50μm未満のものはない。
【0010】 この樹脂層はフィルムをドライラミネーションにより接着しても良いし、溶融 コーティング、溶液コーティングなどアルミニウム箔との接着が良好であればそ の手段は問わない。
【0011】 このハイバリアー成形容器が特にガスバリアー性が要求されるときは、その内 面層の樹脂は、そのガスの透過度が20cc/m2 ・24hrs・0.1mm以 下の樹脂から選ばれることが好ましい。
【0012】 例えば高度の酸素バリアー性を要求される容器の場合としては、エチレン−酢 酸ビニル共重合体ケン化物、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート (ポリエステル)等の樹脂層が好ましい。
【0013】 また高度の防湿性を要求される容器にあっては、ポリプロピレン、ポリエチレ ン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド等の樹脂層が好ましい。
【0014】 これに対し、外面層(内面層の反対面)の樹脂層は、容器の剛性、アルミニウ ム箔との接着性、冷間成形性、コストなどを考慮してポリプロピレンのキャステ ィングフィルム、同二軸延伸フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレン テレフタレートフィルム、ナイロンフィルム等、要求に合わせた樹脂、厚さのフ ィルムを適宜選択すれば良い。
【0015】 この際アルミニウム箔と樹脂層の接着度は極めて重要であって、アルミニウム 箔単体のときの機械的物性、特に冷間加工における引張伸びに比し、接着度の良 いラミネートのそれは大きく改善され、張出し成形を可能としているからである 。
【0016】 またこの張出し成形容器の蓋材としては、プレス加工などの冷間加工は不要で あるため約10〜20μm位のアルミニウム箔に、容器の内面層を構成する樹脂 と接着性(ヒートシールのみでなく、接着剤を使用しても良い。)のある樹脂を 10μm以下の厚さにコーティングしたラミネートを用いれば良い。
【0017】
【作用】
以下図面を参照して説明する。 アルミニウム箔層(2)を含むラミネートから張出し成形法により製造された 容器()は、アルミニウム箔(5)のラミネートの蓋材()で密閉すれば、 アルミニウム箔にピンホールやクラックがない限り、アルミニウム箔の部分のガ スバリアー性、耐湿性は完全である。
【0018】 しかし、極度に酸素や水分に鋭敏な薬品あるいは長期間保存などの場合には、 このような密閉容器においても酸素、水分などにより内容物が劣化されているこ とが少なくない。
【0019】 この原因として、稀にはオフスペックとして容器のシールの不完全さによる場 合もあるが、シールが完全な製品にあってもシール断面を通して酸素、水分など 好ましくない物質の侵入によることが分かった。
【0020】 即ち、密閉した容器のフランジ部を見ると、容器の樹脂層(1)と蓋材の樹脂 層(6)が積層された部分がある。これらの樹脂層はアルミニウム箔とは異なり ガスバリアー性は完全でなくなり、透湿性もある物質である。この部分の水分、 ガス等に対するバリアー性はこれらの樹脂層の厚さとフランジ部の長さ[平均値 として外周の長さ(円形であれば直径D1 に対する円周)と内部接着部の長さ( D2 に対応する円周)の合計の1/2とする。]との積(透過断面積)に比例し 、シール幅(L)(透過距離)に反比例する。
【0021】 この内、フランジ部の長さについては張出し成形容器の性質上、内容積が決ま ればこの長さを制限するには限度があって、調整不可能である。またシール幅( L)を大きくしてバリアー性を高めたいが、これを大きくしても容積は増加しな いので占有面積を単に大とするだけで好ましくない。
【0022】 本考案は占有面積を変えずに、高バリアー性の容器をアルミニウム箔ラミネー トの内面層樹脂層の厚さを変えることによりこの問題を解決したものである。
【0023】 特に高ガスバリアー性を必要とするときは、そのガスの透過度が20cc/m 2 ・24hrs・0.1mm以下の樹脂を、また高防湿性を必要とするときはそ の透湿度が10gH2 O/m2 ・24hrs・0.1mm以下の樹脂を用いれば 良いことを確認した。
【0024】
【実施例】
口径29mm×33mm、深さ6mm、シール部(フランジ部)の長さ130 mmの角形容器に、シール樹脂をコーティングした蓋材をシール幅3.75mm で密閉し、45℃、相対湿度100%で3週間保存し、透湿度を測定した。なお 使用したフィルムの透湿性は次のとおり。(測定は40℃、相対湿度90%) PVC;10g/m2 ・24hrs・0.1mm PET;6.9g/m2 ・24hrs・0.1mm CPP;3g/m2 ・24hrs・0.1mm OPP;1.5g/m2 ・24hrs・0.1mm
【0025】 なお、右肩の数字は厚さをμmで示しており、Al(アルミニウム箔)、PV C(塩化ビニル)、CPP(未延伸ポリプロピレン)、OPP(延伸ポリプロピ レン)をそれぞれ示す。また透湿度は計算値であり、透湿量は実測値(カールフ ィッシャー法にて測定)を示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【考案の効果】
本考案は、アルミニウム箔のガスバリアー性、防湿性、遮光性を利用した密封 容器において、アルミニウムラミネートの内面層の熱可塑性樹脂層の厚さ、アル ミニウム箔の厚さを一定の範囲に限定し、これを張り出し成形法により成形した アルミニウム箔容器である。この成形容器の特徴は、内容物を外界の水分、酸素 などとほぼ完全に遮断が可能となった小型、軽量、簡易かつ安価なハイバリアー 容器であり、シール幅は大きくしないでも充分バリアー性を高くすることが可能 であるため、容器の占有面積を大とする必要はない利点がある。このため食品、 医薬等の、特に水分、酸素等により極度に変質し易い内容物の容器として、また 長期保存用容器として有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】張出し成形容器の断面図である。
【図2】容器本体成形用アルミニウム箔ラミネートの断
面図である。
【符号の説明】
1 樹脂層(内面層) 2 アルミニウム箔 3 樹脂層(外面層) 4 樹脂層(印刷されていても良い外面層) 5 アルミニウム箔 6 樹脂層(接着用樹脂コート) A 容器本体 B B蓋体 D1 フランジ外径 D2 フランジ内径 L シール幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:56 4F

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔の両面に熱可塑性樹脂層
    を有し、かつその内面層の熱可塑性樹脂層の厚さが50
    μmを越えない厚さであり、アルミニウム箔の厚さが2
    0〜80μmのラミネートを張出し成形法により成形し
    たことを特徴とするハイバリアー成形容器。
  2. 【請求項2】 内面層の熱可塑性樹脂層に用いる樹脂の
    ガス透過度を20cc/m2 ・24hrs.0.1mm
    以下とした高度のガスバリアー性を有する請求項1記載
    のハイバリアー成形容器。
  3. 【請求項3】 内面層の熱可塑性樹脂層に用いる樹脂の
    透湿度を10gH2O/m2 ・24hrs.0.1mm
    以下とした高度の防湿性を有する請求項1記載のハイバ
    リアー成形容器。
  4. 【請求項4】 蓋材として、容器内面層の樹脂と接着性
    のある熱可塑性樹脂層を10μm以下の厚さにコートし
    たアルミニウム箔ラミネートを用いた請求項1記載のハ
    イバリアー成形容器。
JP6473792U 1992-08-24 1992-08-24 ハイバリアー成形容器 Pending JPH0621933U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6473792U JPH0621933U (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ハイバリアー成形容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6473792U JPH0621933U (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ハイバリアー成形容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0621933U true JPH0621933U (ja) 1994-03-22

Family

ID=13266767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6473792U Pending JPH0621933U (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ハイバリアー成形容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0621933U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005206247A (ja) 乾燥剤層を備えた容器覆い蓋
KR880008468A (ko) 밀폐형 납축전지 및 그의 제조방법
JP2866916B2 (ja) ハイバリアー成形容器
JPH0621933U (ja) ハイバリアー成形容器
JP2015024556A (ja) シートおよび包装体
JPH11226997A (ja) インモ−ルドラベリング成形容器
JP3066089B2 (ja) 押出しチューブ容器
JP2021160753A5 (ja)
JPH0976402A (ja) 包装用材料およびそれを使用した押し出しチュ−ブ
JPH0559830B2 (ja)
JPH05355Y2 (ja)
JPH0725308Y2 (ja) バリア膜成形体及びバリア性容器
JP4156251B2 (ja) ヒ−トシ−ル性素材、それを使用した積層体および包装用容器
JPH0637973Y2 (ja) 軟質物用アルミニウム箔製包装容器
JP2529742Y2 (ja) プレススルーパック
JP3000484B2 (ja) 透明性を有する包装用積層シート
JPS6235840A (ja) レトルト包装用積層フィルム
JPS61144341A (ja) 包装用裏貼りシ−ト
JPH081852A (ja) 包装材料
JPH11105203A (ja) 紫外線遮断容器
JP3121041B2 (ja) 使い捨てカメラの個別包装用具
JPH10249989A (ja) 透明バリアフィルム、それを使用した積層材および包装用容器
JP2021160759A5 (ja)
JP2533035Y2 (ja) 包装材料
JPH0761451A (ja) 透明で防湿性を有する写真フィルム用包装袋