JPH062168A - 防錆油組成物 - Google Patents

防錆油組成物

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JPH062168A
JPH062168A JP18627392A JP18627392A JPH062168A JP H062168 A JPH062168 A JP H062168A JP 18627392 A JP18627392 A JP 18627392A JP 18627392 A JP18627392 A JP 18627392A JP H062168 A JPH062168 A JP H062168A
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JP
Japan
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rust preventive
oil
rust
oil composition
oils
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JP18627392A
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Yasuo Okumura
泰雄 奥村
Shoji Okamoto
昭治 岡本
Yasuo Tanizawa
康雄 谷澤
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PARKER KOSAN KK
Original Assignee
PARKER KOSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 鋼板、表面処理鋼板およびアルミニウム材の
防錆性、プレス加工時の潤滑性、洗浄除去性、化成処理
性を同時に満足する防錆油組成物を提供する。 【構成】 鉱物油、常温で液状の油脂および合成エステ
ルから選ばれる1種または2種以上の油を85〜95%
と、平均粒径が0.5μ以下のチタン化合物の0.1〜
2.0%と、C16以上のアルキルスルフォン酸塩および
12以上のカルボン酸およびその塩から選ばれる1種ま
たは2種以上の防錆添加剤の1〜20%とから実質的に
なり成り、且つ、40℃の粘度が5〜30cStであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車産業、家電産業
で主として使用されている鋼板もしくは表面処理鋼板あ
るいはアルミニウム板をプレス加工するまでの一時防錆
性を行うために使用される防錆油組成物に関するもので
あり、さらに詳しく述べるならばプレス加工時の潤滑性
およびプレス加工後の洗浄除去性、化成処理性を兼ね備
えた防錆油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車産業、家電産業でプレス加工成
形、塗装仕上げを目的として使用される薄鋼板について
はプレス加工するまで一時防錆する必要があるので、防
錆油が塗布(プレコート)されている。近年の傾向とし
てこの防錆油にプレス加工時の潤滑性向上を目的とした
傾向が進んでいる。
【0003】また、アルミニウム板については、近年、
熱処理型あるいは非熱処理型の各種合金組成のものがC
AFE法案対策の一環として自動車の軽量化のためボデ
ーへの適用を中心に検討されている段階であるが一時防
錆についてはあまり検討がされていない。その理由は、
アルミニウムは強固な自然酸化膜で覆われているので、
錆が起こりがたいことが主なる理由である。アルミニウ
ム板については一時防錆よりもプレス成形性のほうが問
題が大きい。またプレス加工油に関しては、アルミニウ
ム板は鋼板よりプレス成形性がかなり劣るために、高粘
度のプレス油またはワックスを厚く塗布しているのが現
状である。
【0004】従来から潤滑を加味した防錆油として使用
されている防錆油、ワックス、プレス油などは、一般
に、製鉄メーカーの薄鋼板製造工程の最終工程でコイル
を巻取る直前の鋼板に塗布され、防錆処理された薄鋼板
は防錆紙やポリエチレンフィルムで梱包されて出荷さ
れ、そして自動車メーカーや家電メーカーでプレス加工
される。
【0005】従来の防錆油には、スルフォン酸塩、カル
ボン酸塩、石油酸化ワックスなどの防錆添加剤が添加さ
れ、これにより良好な一時防錆性能が与えられている。
しかし近年防錆油を塗布した鋼板または表面処理鋼板を
プレス加工を施した時の潤滑性を要求されるようになっ
た。潤滑性が不足すると、板割れ、傷発生の問題が生
じ、特に防錆性を考慮し、厚めっき化された合金化溶融
亜鉛めっきのような表面処理鋼板においてはパウダリン
グ、フレーキングなどの問題も生じる。また、プレス加
工された薄鋼板は、次に化成処理工程を通るが、化成処
理性に対しては、プレス加工後に残存した防錆油が悪影
響をもたらすので、脱脂工程で完全に洗浄除去されねば
ならない。
【0006】従来の防錆油は防錆性及び洗浄除去性は優
れるが、潤滑性にやや問題がある。潤滑性に関しては、
防錆油の付着量を増加させれば良好になるが、一般に防
錆油は40℃での粘度が10〜15cStと低いので塗
布量をかなり多くしても、コイル保管中に防錆油が流れ
出してしまい、潤滑性の向上には限界がある。従って潤
滑性の面から更にプレス加工油を塗布する必要が生じ
る。
【0007】また、ワックスを適用した場合は、防錆性
がやや劣り、一般に高融点のものを使用するので、潤滑
性は良好であるが、付着量を多くすると洗浄除去性、後
工程での化成処理性にも支障をきたす。
【0008】また、プレス加工油を適用した場合は、一
般に高粘度(40℃での動粘度が70〜100cSt)
なので、潤滑性は良好であるが、防錆性、洗浄除去性お
よび化成処理性に問題を生じる。
【0009】上記のごとく、従来の防錆油、ワックス、
プレス加工油等では、防錆性、潤滑性、洗浄除去性、化
成処理性に関して一長一短があり、全ての性能を同時に
満足するものがないと言っても過言ではない。
【0010】防錆性と加工性の両者を良好にする要請に
応えるために、鋼板または表面処理鋼板用プレス加工油
兼用防錆油の提案がなされている(特開昭62−953
96号、特開平2−305979号、特開平67548
号、特開平3−106993号)。
【0011】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、鋼板また
は表面処理鋼板のみならずアルミニウム板に関しても、
プレス加工するまでの一時防錆性、プレス加工時の潤滑
性、洗浄除去性および化成処理性を同時に満足するとと
もに、液の安定性にもすぐれた防錆油組成物を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先に述べ
た問題点を解決できる鋼板、表面処理鋼板およびアルミ
ニウム板用の防錆油組成物について研究した結果、下記
の新たな知見を得るに至った。即ち、(イ)プレス潤滑
性能を適度に保持するための潤滑助剤および化成処理性
を向上させるために基油に配合する添加剤としてチタン
化合物が有効であり、かつその平均粒径、配合量につい
て限定する必要があること。(ロ)鋼板および表面処理
鋼板に適用できる防錆添加剤として、アルキルスルフォ
ン酸塩、カルボン酸塩およびその塩から選ばれる化合物
を防錆油組成物に配合させること。(ハ)防錆油組成物
の油膜の洗浄除去性を付与させるために、該防錆油の粘
度を40℃で5〜30cStに限定すること。
【0013】以上の知見に基づいて更に検討を進めた結
果、前述の要望に沿った防錆油組成物を完成するに至っ
た。即ち、本発明の第一は、鉱物油、常温で液状の油脂
および合成エステルから選ばれる1種または2種以上の
油を基油とし、平均粒径が0.5μ以下のチタン化合物
の0.1〜2.0%(重量、以下同じ)と、C16以上の
アルキルスルフォン酸塩およびC12以上のカルボン酸お
よびその塩から選ばれる1種または2種以上の防錆添加
剤の3.0〜14.9%とを含み、且つ、40℃の粘度
が5〜30cStであることを特徴とする鋼板または表
面処理鋼板用防錆油組成物であり、本発明の第二は、鉱
物油、常温で液状の油脂および合成エステルから選ばれ
る1種または2種以上の油(a′)、合成アルコールか
ら選ばれる化合物、合成アルコールの混合物、または1
種または2種以上の前記油と前記合成アルコールとの混
合物を基油とし、平均粒径が0.5μ以下のチタン化合
物の0.1〜2.0%とを含み、且つ、40℃の粘度が
5〜30cStであることを特徴とするアルミニウム板
用防錆油組成物である。
【0014】本発明で用いる(a)の物質としては、鋼
板または表面処理鋼板を対象とする場合においては、ス
ピンドル油、マシン油等の鉱物油、牛脂、パーム油、ヤ
シ油、菜種油等の油脂、牛脂脂肪酸オクチルエステル、
グリセリンジアセトモノラウレート、オクチルパルミテ
ート等の合成エステルから選ばれる1種または2種以上
の油が恰適であり、アルミニウム板を対象とする場合
(a′)においては、前記の油以外に合成アルコール、
より好ましくはn−オレフィンにCO+2H2 をオキソ
法にてオキソ化したアルコール(C1213、C1215
等が挙げられ、合成アルコールの化合物の他に合成アル
コールの混合物および合成アルコールと前記油の混合物
等も使用することができる。
【0015】本発明の防錆油組成物は40℃での粘度が
5cStより低いと、プレス加工時の潤滑性能を満足に
発揮させることが出来なくなり、逆に30cStよりも
高くなると、油膜量が必要以上となり不経済となり、ま
たプレス加工後の油膜の洗浄除去性が悪くなり、洗浄後
も合わせ目から油がにじみ出易いので、その後に行われ
る表面処理に悪影響を及ぼす。従って、成分(a)およ
び(a´)の粘度選定が重要であるが、成分(a)およ
び(a´)はあらかじめ5cStよりも低いものを選定
し、防錆油組成物に調製後必要に応じて増粘剤を添加し
て、粘度を5cStよりも高めることにより、潤滑性を
向上させ以て本発明の目的に添った防錆油組成物と成す
ことも出来る。この場合、増粘剤として例えばポリアク
リル酸エステル系増粘剤、ポリブテン等が使用できる。
【0016】次に本発明で用いる(b)の物質は平均粒
径が0.5μ以下のチタン化合物である。チタン化合物
は例えば二酸化チタン、酸化チタンのような酸化物、チ
タン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カドミウ
ム、チタン酸鉛、チタン酸ニッケル、チタン酸コバル
ト、チタン酸鉄のようなチタン酸塩、三塩化チタニウ
ム、四塩化チタニウムのような塩化物等が挙げられる。
これらは水、油に不溶で油中で分散するような物質であ
る。
【0017】これらの化合物の平均粒径は0.5μ以下
であり、より好ましくは0.3μ以下である。平均粒径
が0.5μを超えると防錆油組成物に添加した場合、沈
降しやすく液の安定性が劣るため適用できない。従って
平均粒径が0.5μ以下ものを選定する必要がある。
【0018】これらの化合物(b)は成分(a)または
(a´)との全体に0.1〜2.0%添加される。成分
(b)は添加量が0.1%未満ではプレス加工時の潤滑
性を満足するのに充分な量ではなく、一方2.0%を超
えるとプレス加工時の潤滑性の向上には充分であるが、
必要以上の量で不経済であり、液中で沈降を起しやすく
また脱脂工程で洗浄除去が困難である。従って、成分
(b)は0.1〜2.0%の範囲で添加させる必要があ
り、さらにより好ましい範囲は0.5〜1.5%であ
る。
【0019】次に、本発明の第一において鋼板または表
面処理鋼板の防錆に適用する油組成物に防錆添加剤とし
て加えられるアルキルスルフォン酸塩はC16以上のもの
であり、またカルボン酸、カルボン酸塩はC12以上のも
のである。炭素数がそれ未満の化合物では防錆効果が不
充分であり、具体的には次のような化合物を挙げること
ができる。
【0020】アルキルスルフォン酸塩は、例えばジノニ
ルナフタレンスルフォン酸の金属塩(Ba、Ca、Z
n、Mg、Na等)、ジドデシルベンゼンスルフォン酸
金属塩(Ba、Ca、Zn、Mg、Na等)、石油スル
フォン酸の金属塩などを好ましく使用することができ
る。C16以上のカルボン酸またはその塩は例えばイソオ
レイン酸、オレイン酸、ダイマー酸、アルケニルコハク
酸、および石油酸化ワックスまたはその金属塩(Ba、
Ca、Zn、Mg、Na等)を好ましく使用することが
できる。その他、C12以上の窒素含有化合物であるベン
ゾトリアゾール系およびC12以上のイミダゾリン系のカ
ルボン酸化合物も使用できる。以上挙げた化合物のう
ち、特に好ましいのは、ジノニルナフタレンスルフォン
酸のバリウム塩、ジドデシルベンゼンスルフォン酸のバ
リウム塩、石油酸化ワックスのバリウム塩等が挙げられ
る。これらの化合物から任意に1種または2種以上を選
んで基油に配合させる。
【0021】これらの防錆添加剤の基油への配合量は1
〜20%であって、1%未満では防錆効果が不充分であ
り、20%より多く加えてもその効果の向上は期待でき
ないばかりか、他の成分の作用を弱めるので20%を上
限とする。なお、アルミニウム材の場合は、酸化膜の効
果があるので、上記防錆添加剤を添加しなくとも防錆性
は良好であるが、その添加を拒むものではない。
【0022】更にプレス加工時の潤滑性能を向上させる
ため、リン酸エステル、硫化油脂等のリン系、イオウ系
の極圧添加剤を適量加えても構わない。
【0023】また、上記防錆油組成物についての塗布方
法については特に規定はしないが、ロールコーター、静
電塗布法、カーテンフロー等がある。
【0024】
【作用】本発明の防錆油組成物を鋼板、表面処理鋼板、
アルミニウム材に適用することにより、プレス加工まで
の一次防錆性、プレス加工時の潤滑性、洗浄除去性、化
成処理性が向上する。これは、基油(a)を適切に選択
し、必要により防錆添加剤(c)を添加し、さらに成分
(b)を配合したことによる。成分(b)として配合し
ている平均粒径0.5μ以下のチタン化合物が防錆油中
に分散し、固体潤滑剤膜として、素材に物理的に吸着
し、プレス型と素材との摩擦を軽減する作用によりプレ
ス加工性を向上させ、また防錆油中に微粒子のコロイド
状に分散したチタン化合物が素材に吸着し、化成処理被
膜形成の核として働く作用により化成反応時間の短縮、
被膜の緻密化を促進し、化成処理性を向上させている。
【0025】
【実施例】以下に本発明の防錆油組成物について具体的
に説明するために実施例を挙げ、比較例とともにこれら
を記載する。試験板は、市販の両面合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板(片面めっき厚45g/m2、板厚0.8mm)
およびアルミニウム合金材(5052材、板厚0.8m
m)を使用し、トリクロロエタン蒸気脱脂により、表面
の油を完全に除去し、ロールコーターで防錆油組成物を
2g/m2 目標で塗布した。塗布量は、塗布前後の重量
差より算出した。
【0026】評価方法として、次に示す液安定性、深絞
り試験(潤滑性)、防錆試験、脱脂試験(洗浄除去
性)、化成試験を行った。以下に試験方法と評価基準を
示した。
【0027】(1)液安定性試験 供試防錆油組成物を室温で1ケ月放置し、沈澱の発生の
有無を調査した。判定は次の基準で行った。 ○ 沈澱発生なし △ 僅かに沈澱発生 × 沈澱発生
多い
【0028】(2)潤滑試験(深絞り試験) a.試験板の寸法:90mmφ(ただしアルミニウム材
は80mmφ) b.ダイス径:42.5mm c.ポンチ径:40.0mm d.ダイス、ポンチの肩半径:8mm e.絞り速度:400mm/min f.しわ押え荷重:1000kgf g.判定:下式で示される深絞り率で行った。 深絞り率=(1−D/D0 )×100% D0 :試験前の試験片の直径 D:試験後の試験片の直径 評価は深絞り率が15%以上を○、10〜15%を△、
10%未満を×とした。
【0029】(3)脱脂試験 a.試験片の寸法:70mm×150mm b.試験片の調整:各試験片に防錆油組成物を所定量塗
布後、70kgf−cmのスタックをし、温度50℃、
相対湿度95%の恒温恒湿試験機中に、7日間放置し、
試験材とした。 c.脱脂剤:商品名 ファインクリーナーL4480
[日本パーカライジング(株) 製] d.濃度:18g/l e.温度:40℃ f.時間:完全静止浴中に3分 g.判定:脱脂後の試験片を30秒間流水中で洗った
後、30秒間静置後の水濡れ面積(%)を目視で判定し
た。 評価は、水濡れ100%を○、80%以上を△、80%
未満を×とした。
【0030】(4)防錆試験(湿潤スタック試験) a.試験片の寸法:70mm×150mm b.温度:49±1℃ c.相対湿度:95%以上 d.スタック力:70kgf−cm e.時間:240時間 f.判定:試験片の白錆発生面積(%) 評価は白錆発生なしを○、20%未満を△、20%以上
を×とした。
【0031】(5)化成試験 a.試験片の寸法:70mm×150mm b.化成剤:商品名 パルボンドL3020[日本パー
カライジング(株) 製] c.濃度:全酸度 23pt;遊離酸度 1pt;促進
剤濃度 3pt d.温度:40℃ e.時間:3分浸漬 f.判定:脱脂試験後のテストピースを化成処理し、皮
膜外観と皮膜結晶(二次電子像)で判定した。 評価は、すけ、むらがないものを○、一部すけ、むらが
ありを△、すけ、むらが多いものを×とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】表1(実施例)、表2(比較例)に合金化
溶融亜鉛めっき鋼板用防錆油組成物の組成と性能につ
き、実施例6種類、比較例6種類の結果を示した。比較
例1として挙げた防錆油組成物は成分(b)が0.05
%、比較例2として挙げた防錆油組成物は成分(b)が
5%、比較例3として挙げた防錆油組成物は成分(b)
の添加量は1.0%であるが、40℃での動粘度が40
cStのものである。比較例4として挙げた防錆油組成
物は成分(b)が1%であるが平均粒径が1μのチタン
化合物を使用している。比較例5は市販の防錆油、比較
例6は市販のプレス油である。この表より明らかなよう
に、本発明品は液安定性、潤滑性、脱脂性(洗浄除去
性)、防錆性、化成性とも優れていることがわかる。
【0037】表3(実施例)、表4(比較例)にアルミ
ニウム材用防錆油組成物の組成と性能につき、実施例6
種類、比較例6種類の結果を示した。表中の比較例1と
して挙げた防錆油組成物は成分(b)が0.05%、比
較例2として挙げた防錆油組成物は成分(b)が10
%、比較例3として挙げた防錆油組成物は成分(b)の
添加量は1.0%であるが、40℃での動粘度が40c
Stのものである。また、比較例4として挙げた防錆油
組成物は成分(b)が1%であるが平均粒径が1μのチ
タン化合物を使用している。比較例5は市販の防錆油、
比較例6は市販のプレス油である。この表より明らかな
ように、本発明品は、液安定性、潤滑性、脱脂性(洗浄
除去性)、防錆性、化成性とも優れていることがわか
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の防錆油組成
物を鋼板、表面処理鋼板、およびアルミニウム板に塗布
することにより防錆性、プレス加工時の潤滑性、洗浄除
去性(脱脂性)、化成性を同時に満足することが可能に
なった。しかも本発明の防錆油組成物は液の安定性にす
ぐれているので、金属板製造工場での保管の管理が容易
であり、安定した性能が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
自動車産業、家電産業でプレス加工
成形、塗装仕上げを目的として使用される薄鋼板につい
てはプレス加工するまで一時防錆する必要があるので、
防錆油が塗布(プレコート)されている。近年の傾向と
してこの防錆油にプレス加工時の潤滑性向上を目的とし
検討が進んでいる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】従来の鋼板用または表面処理鋼板用防錆油
には、スルフォン酸塩、カルボン酸塩、石油酸化ワック
の金属塩などの防錆添加剤が添加され、これにより良
好な一時防錆性能が与えられている。しかし近年防錆油
を塗布した鋼板または表面処理鋼板をプレス加工を施し
た時の潤滑性を要求されるようになった。潤滑性が不足
すると、板割れ、傷発生の問題が生じ、特に防錆性を考
慮し、厚めっき化された合金化溶融亜鉛めっきのような
表面処理鋼板においてはパウダリング、フレーキングな
どの問題も生じる。また、プレス加工された薄鋼板は、
次に化成処理工程(塗装前処理工程)を通るが、化成処
理性に対しては、プレス加工後に残存した防錆油が悪影
響をもたらすので、脱脂工程で完全に洗浄除去されねば
ならない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】以上の知見に基づいて更に検討を進めた結
果、前述の要望に沿った防錆油組成物を完成するに至っ
た。即ち、本発明の第一は、鉱物油、常温で液状の油脂
および合成エステルから選ばれる1種または2種以上の
(a)を基油とし、平均粒径が0.5μ以下のチタン
化合物の0.1〜2.0%(重量、以下同じ)と、C16
以上のアルキルスルフォン酸塩およびC12以上のカルボ
ン酸およびその塩から選ばれる1種または2種以上の防
錆添加剤の1〜20%とを含み、且つ、40℃の粘度が
5〜30cStであることを特徴とする鋼板または表面
処理鋼板用防錆油組成物であり、本発明の第二は、鉱物
油、常温で液状の油脂および合成エステルから選ばれる
1種または2種以上の油、合成アルコールから選ばれる
化合物、合成アルコールの混合物(a´)、または1種
または2種以上の前記油(a)と前記合成アルコールと
の混合物を基油とし、平均粒径が0.5μ以下のチタン
化合物の0.1〜2.0%とを含み、且つ、40℃の粘
度が5〜30cStであることを特徴とするアルミニウ
ム板用防錆油組成物である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【表4】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 101:04 105:32 125:10 125:18 135:10 129:38 159:06 105:10) C10N 10:02 10:04 10:08 10:16 20:02 20:06 Z 8217−4H 30:12 8217−4H 40:24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱物油、常温で液状の油脂および合成エ
    ステルから選ばれる1種または2種以上の油を基油と
    し、平均粒径が0.5μ以下のチタン化合物の0.1〜
    2.0%(重量、以下同じ)と、C16以上のアルキルス
    ルフォン酸塩およびC12以上のカルボン酸およびその塩
    から選ばれる1種または2種以上の防錆添加剤の3.0
    〜14.9%とを含み、且つ、40℃の粘度が5〜30
    cStであることを特徴とする鋼板または表面処理鋼板
    用防錆油組成物。
  2. 【請求項2】 鉱物油、常温で液状の油脂および合成エ
    ステルから選ばれる1種または2種以上の油、合成アル
    コールから選ばれる化合物、合成アルコールの混合物、
    または1種または2種以上の前記油と前記合成アルコー
    ルとの混合物を基油とし、平均粒径が0.5μ以下のチ
    タン化合物の0.1〜2.0%を含み、且つ、40℃の
    粘度が5〜30cStであることを特徴とするアルミニ
    ウム板用防錆油組成物。
JP18627392A 1992-06-19 1992-06-19 防錆油組成物 Pending JPH062168A (ja)

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JP (1) JPH062168A (ja)

Cited By (4)

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