JP3263202B2 - 亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑剤 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑剤

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JP3263202B2 JP24330093A JP24330093A JP3263202B2 JP 3263202 B2 JP3263202 B2 JP 3263202B2 JP 24330093 A JP24330093 A JP 24330093A JP 24330093 A JP24330093 A JP 24330093A JP 3263202 B2 JP3263202 B2 JP 3263202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛めっき鋼板用防錆
潤滑剤、詳しくは、主に自動車及び家電製品に用いられ
る亜鉛めっき鋼板の「プレス成形加工性」及び「防錆
性」を向上させ、且つ該鋼板の加工・組立後の「脱脂
性」にも優れた防錆潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
製鉄メーカー等で製造される亜鉛めっき鋼板には、製造
から保管・ユーザー納入(輸送)、更に加工・脱脂工程
に至る間の防錆を目的として、該鋼板専用の防錆油が塗
布されている。また、上記亜鉛めっき鋼板の需要家の自
動車メーカー及び家電メーカー等では、この防錆油を洗
浄することなく、上記鋼板を製品形状にプレス加工する
場合が多く、防錆油はプレス加工用潤滑油としても若干
の機能を果している。
【0003】近年、自動車・家電製品は、プレス加工工
程の簡略化を含め、一体成形する製品(部品)が多くな
り、製品形状自体も複雑化してきている。更に、高速成
形化も手伝い、防錆油にはプレス時の潤滑機能の向上が
要求され始めた。更に、自動車分野では製品自体の防錆
性(耐久性)を向上させるため、亜鉛めっき量を増加し
た「厚めっき鋼板」が主流となっている点が、鋼板のプ
レス加工性の低下に拍車をかけている。即ち、亜鉛の厚
めっきは、製品の耐久性を向上する手段としては有効で
あるが、一般に母材の加工性を阻害し、特にプレス加工
性を低下させるという問題を抱えている。また、亜鉛厚
めっき鋼板は、加工時にダイス加工部分にビルドアップ
と称される亜鉛粉の付着するトラブルを招き易く、高品
質の製品を得るのが難しい状況にある。
【0004】従来から用いられている亜鉛めっき鋼板の
防錆油は、鋼板の加工・組立後の脱脂等を容易にする目
的もあり、一般に低粘度に調整されているものが多い。
そのため、使用薬剤に制限を受けることもあり、鉱物油
に防錆添加剤を使用した簡単な組成が主流となってい
る。このような制限を受けた防錆油では、プレス成形加
工性の向上が妨げられている。また、固体被膜タイプの
防錆剤は、潤滑性が良好で、亜鉛めっき鋼板のプレス成
形加工性を向上させるが、洗浄性が劣り、鋼板の加工・
組立後の脱脂が悪化するという問題がある。
【0005】このように、近年ますます亜鉛厚めっき鋼
板への移行、製品形状の複雑化、プレス加工の高速化が
進む中、このような防錆油では潤滑不足からプレス傷の
発生、めっき剥離、破断等の問題を残しているのが現状
である。そのため、亜鉛めっき鋼板用防錆油としては、
従来の防錆効果重視からプレス成形加工性及び洗浄性を
も兼備した防錆剤が要望されている。
【0006】このような防錆剤としては、特開昭48−
67141号公報及び特開昭50−67806号公報に
記載の潤滑組成物や特開昭62−95396号公報に記
載の防錆油が知られている。しかし、上記潤滑組成物は
固体被膜タイプのために潤滑性は良好であるが、洗浄性
が劣る問題があり、また上記防錆油は低粘度化したため
に十分な潤滑性が得られないという問題がある。また、
高分子フィルムを形成するという方法も知られている
が、防錆性及びプレス加工後の脱脂性、更には経済性を
考慮すると、未だ満足できるものがないのが現状であ
る。
【0007】従って、本発明の目的は、厚めっき鋼板の
ような難加工性鋼板を含めた亜鉛めっき鋼板の「プレス
成形加工性」及び「防錆性」を向上させ、且つ該鋼板の
加工・組立後の「脱脂性」にも優れた防錆潤滑剤を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、多価アルコールと
脂肪酸とから合成された特定の部分エステル及び脂肪族
アルコールを組み合わせて配合することによって、低粘
度においても潤滑性が低下しない防錆潤滑剤が得られ、
この防錆潤滑剤が上記目的を達成し得るものであること
を知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、(A)分子中に水酸基を2個以上有する多価アル
コールの1種または2種以上と炭素数が10〜22の脂
肪酸の1種または2種以上とから、水酸基価が70以上
になるように合成された部分エステル5〜60重量%、
(B)炭素数が8〜24の脂肪族アルコール3〜95重
量%、及び炭化水素類の1種または2種以上から成る粘
度調整剤92重量%以下から成る亜鉛めっき鋼板用防錆
潤滑剤を提供するものである。
【0010】以下、本発明の亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑
剤について詳述する。本発明の成分(A)である、多価
アルコールと脂肪酸との部分エステル〔以下、成分
(A)の部分エステルともいう〕は、プレス時の高い潤
滑性と高い防錆性を兼備する薬剤であり、従来の防錆添
加剤の機能を兼備する。成分(A)の部分エステルは、
水酸基価が70以上、好ましくは140〜320であ
り、水酸基価が70未満のエステルでは防錆性及びプレ
ス潤滑性が共に低下する傾向にある。
【0011】成分(A)の部分エステルを合成するため
の成分である多価アルコールは、分子中に水酸基を2個
以上有するもの、好ましくは、分子中に2〜8個の水酸
基を有し、かつ分子量が500以下のものである。斯る
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、エリスリトール、グリセリン、アラビトール等のペ
ンチトール、ソルビトールやマンニトール等のヘキシト
ール、グルコース、スクロース、ソルビタン等、及びそ
れらの2量体以上等の多価アルコールが挙げられ、これ
らの中でもネオペンチルグリコール、ペンタエリスリト
ール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプロパ
ンが好ましい。また、これらの多価アルコール中にエチ
レンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加したポリ
オキシエチレングリセリンやポリオキシエチレンソルビ
タンのような化合物も用いることができる。上記多価ア
ルコールの分子量が500より大きくなると、合成され
た部分エステルの粘度が高くなる傾向がある。
【0012】成分(A)の部分エステルを合成するため
のもう一方の成分である脂肪酸は、炭素数が10〜2
2、好ましくは12〜20のものである。斯る脂肪酸と
しては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等のよう
な直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、エルカ酸等のような直鎖不飽和脂肪酸、リシノール
酸、ヒドロキシステアリン酸等のようなオキシ脂肪酸、
イソステアリン酸等の分岐脂肪酸、牛脂、ヤシ油、パー
ム油、オリーブ油等の動植物油からの脂肪酸等が挙げら
れ、これらの中でもオレイン酸、イソステアリン酸、ラ
ウリン酸、エルカ酸、リノール酸が好ましい。
【0013】成分(A)の部分エステルは、酸価が5以
下のものが好ましく、それ以上では遊離脂肪酸と亜鉛と
の反応により金属塩が形成されて変色の原因になり易
い。
【0014】また、本発明の成分(B)の脂肪族アルコ
ールは、炭素数が8〜24、好ましくは12〜20のも
のである。斯る脂肪族アルコールとしては、例えば、オ
クチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコ
ール等のような直鎖飽和アルコール、オレイルアルコー
ル等のような直鎖不飽和アルコール、2−エチルヘキシ
ルアルコール、イソステアリルアルコール等のような分
岐アルコール、牛脂、ヤシ油、パーム油、オリーブ油等
の天然油脂から得られる天然アルコール等が挙げられ、
これらの中でもイソステアリルアルコール、オレイルア
ルコール、2−オクチルドデカノールが好ましい。
【0015】成分(B)の脂肪族アルコールは、上記成
分(A)の部分エステルと併用することにより、低粘度
調整時にプレス性を低下させることのない有効な薬剤
で、低粘度調整剤兼プレス成形加工性向上剤としての役
割を果たすものである。即ち、成分(B)の脂肪族アル
コールは、一般に低粘度のものが多く、特に上記成分
(A)の部分エステルとの組み合わせにより、プレス成
形加工性等を効果的に改善する。
【0016】本発明の防錆潤滑剤において、成分(B)
として液状を保つことのできない脂肪族アルコールを用
いる場合は、下記の粘度調整剤を併用することが脱脂性
の観点から好ましい。また、成分(B)として液状の脂
肪族アルコールを用いる場合は、該成分(B)と成分
(A)の部分エステルとの混合物(本発明の防錆潤滑
剤)が液状を保てば下記の粘度調整剤を併用する必要は
ない。しかし、この場合でも、取扱い上、粘度及び液性
状で微調整が必要となる場合があり、そのような場合に
は下記の粘度調整剤を併用するとよい。
【0017】上記粘度調整剤としては、マシン油等の鉱
物油、α−オレフィン合成ナフテン等の炭化水素類
挙げることができる。この粘度調整剤は、製品の粘度及
び性状を調整するためのものであり、目的とする粘度・
性状を満足すればよいが、40℃における動粘度が5〜
50cStのものを選定することが好ましい。高粘度の
ものを用いると、製品の粘度が高くなり、好ましくな
い。
【0018】上記成分(A)の部分エステル及び上記成
分(B)の脂肪族アルコール、更には上記粘度調整剤
は、各々1種または2種以上のものを選定し、下記に示
す範囲で配合することが好ましい。即ち、上記成分
(A)の部分エステルは、防錆潤滑剤中5〜60重量
%、特に20〜50重量%の範囲で使用するのが好まし
く、含有量が5%未満では本発明の効果が認め難い。ま
た、上記成分(B)の脂肪族アルコールは、防錆潤滑剤
中3〜95重量%、特に10〜70重量%の範囲で粘度
調整も兼ね使用するのが好ましい。また、上記粘度調整
剤は、上記成分(B)の脂肪族アルコールで調整困難な
とき、使用するものであり、防錆潤滑剤中92重量%以
下の範囲で配合することになる。
【0019】また、本発明の防錆潤滑剤は、上記成分
(A)の部分エステル及び上記成分(B)の脂肪族アル
コールを、それらの重量比が、成分(A)/成分(B)
=20/70〜50/10の範囲になるように含有する
のが好ましい。
【0020】また、本発明の防錆潤滑剤は、通常の防錆
油や潤滑油に一般に添加される他の添加剤、例えば極圧
剤、界面活性剤、酸化防止剤、ステイン防止剤、非鉄防
蝕剤等を含んでもよい。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0022】実施例1 下記〔表1〕及び〔表2〕に記載した多価アルコールと
脂肪酸とのエステルを合成し、該合成エステルを脂肪族
アルコールもしくは鉱物油に溶解し、下記〔表3〕及び
〔表4〕に示す配合組成の防錆潤滑剤No. 1〜31を調
製した。これらの防錆潤滑剤について、下記の潤滑試
験、防錆試験及び脱脂試験によりプレス成形加工性、防
錆性及び脱脂性を評価した。それらの結果を下記〔表
5〕に示す。
【0023】(1)潤滑試験(深絞り試験) 円筒型限界絞り試験用ダイスを用い、限界絞り比2.0
から2.4の範囲でプレス成形加工性を評価した。 〔工具〕 ・ダイス径:52.4mm ・ポンチ径:50.0mm ・ダイス肩半径:5.0mm ・プレス速度:50ストローク/分 〔試験片〕:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60、100〜120mm(直径)×0.8mm(厚
さ) 〔防錆潤滑剤の塗布量〕:1.5g/m2 〔防錆潤滑剤の塗布方法〕:ヘキサン−エタノール混合
溶剤(6:4)に防錆潤滑剤を溶解し、試験片を浸漬す
る。試験片を引き上げ、乾燥することによって、防錆潤
滑剤を均一に塗布することができる。1日放置後潤滑試
験を行った。 〔評価基準〕:評価基準は限界絞り比の高いものほどプ
レス成形加工性が良好と判断した。 〔評価の記載方法〕: ◎=限界絞り比が、2.3以上2.4以下の範囲のも
の。 ○=限界絞り比が、2.2以上2.3未満の範囲のも
の。 △=限界絞り比が、2.1以上2.2未満の範囲のも
の。 ×=限界絞り比が、2.0以上2.1未満の範囲のも
の。
【0024】(2)防錆試験 恒温湿潤試験機を使用し、防錆潤滑剤を試験片に塗布し
て防錆性(発錆状況)を評価した。 〔試験条件〕 ・温度:49±1℃ ・相対湿度:95%以上 〔試験片〕:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60、60mm×80mm×0.8mm 〔防錆潤滑剤の塗布量〕:1.5g/m2 〔防錆潤滑剤の塗布方法〕:ヘキサン−エタノール混合
溶剤(6:4)に防錆潤滑剤を溶解し、試験片を浸漬す
る。試験片を引き上げ、乾燥することによって、防錆潤
滑剤を均一に塗布することができる。1日放置後防錆試
験を行った。 〔評価基準〕:試験片を恒温湿潤試験機中にセットし、
240時間後に防錆性(発錆状況)を評価した。 〔評価の記載方法〕: ◎=試験片に発錆が認められないもの。 ○=試験片のエッジ部に発錆が認められるもの。 △=試験片のほぼ半分に発錆が認められるもの。 ×=試験片のほぼ全面に発錆が認められるもの。
【0025】(3)脱脂試験 下記組成のアルカリ型脱脂剤を調製し、防錆潤滑剤を塗
布した試験片の脱脂性をディップ洗浄で評価した。 〔アルカリ型脱脂剤〕: ・水酸化ナトリウム・・・1.7% ・EDTA−4Na・・・0.2% ・非イオン型界面活性剤(ポリオキシエチレン(9mo
l)ノニルフェニルエーテル)(HLB12.4)・・
・0.05% ・消泡剤・・・0.05% 〔脱脂剤濃度〕:2.0% 〔脱脂温度〕:40℃ 〔脱脂時間〕:60秒 〔試験片〕:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60、50mm×120mm×0.8mm 〔防錆潤滑剤の塗布量〕:1.5g/m2 〔防錆潤滑剤の塗布方法〕:ヘキサン−エタノール混合
溶剤(6:4)に防錆潤滑剤を溶解し、試験片を浸漬す
る。試験片を引き上げ、乾燥することによって、防錆潤
滑剤を均一に塗布することができる。10日放置後脱脂
試験を行った。 〔評価基準〕:試験片を60秒間浸漬洗浄し、水洗後残
存する油分を四塩化炭素で抽出してIR分析機器で定量
する。洗浄前の防錆潤滑剤の塗布量から洗浄脱脂率を求
め、脱脂性を評価した。 〔評価の記載方法〕: ◎=脱脂率80%以上。 ○=脱脂率60%以上80%未満。 △=脱脂率40%以上60%未満。 ×=脱脂率40%未満。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】上記〔表5〕に示す結果から次のことが分
かる。 〔フルエステルと部分エステルの性能〕多価アルコール
の全てのOH基をエステル化したフルエステル、即ちO
H基が残っていないエステルを用いた場合(防錆潤滑剤
No. 3、No. 10、No. 14、No. 16、No. 18及び
No. 20)は、プレス成形加工性及び防錆性が劣る。こ
れに対し、多価アルコールのOH基を残した部分エステ
ルを用いた本発明の防錆潤滑剤は何れも、プレス成形加
工性が飛躍的に向上し、防錆効果も顕著に向上してい
る。
【0032】〔水酸基価と性能〕水酸基価とプレス成形
加工性及び防錆性との関係は、防錆潤滑剤No. 7〜10
の結果から、水酸基価70以上であれば効果的であるこ
とが分かる。水酸基価が70未満のエステルは、プレス
成形加工性及び防錆性において効果的ではない。
【0033】〔エステルのアルキル鎖長の効果〕エステ
ルの合成には、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン
酸、エルカ酸を用いたが、ほぼ同等な効果を示した。つ
まり、炭素数が12以上の脂肪酸ではほぼ同等の結果を
示した。
【0034】〔部分エステルと脂肪族アルコールとの併
用の効果〕防錆潤滑剤No. 29〜31の結果から分かる
ように、部分エステルの添加量を一定にし、脂肪族アル
コールの添加量を変化させたところ、脂肪族アルコール
の添加量が増加するに従ってプレス成形加工性の向上が
認められる。
【0035】〔部分エステルの添加量の効果〕防錆潤滑
剤No. 12及びNo. 26〜28の結果から分かるよう
に、部分エステルを全く添加しない場合(防錆潤滑剤N
o. 28)はプレス成形加工性及び防錆性が低下するの
に対し、部分エステル及び脂肪族アルコールを併用した
本発明の防錆潤滑剤(No. 12、No. 26及びNo. 2
7)は、部分エステルの添加量が5、10、30%と増
加するに従いプレス成形加工性及び防錆性が向上してい
る。
【0036】〔脂肪族アルコールのアルキル鎖長の効
果〕脂肪族アルコールとしてはラウリルアルコール、ゲ
ルベ分岐ステアリルアルコール、オレイルアルコールを
用いたが、これらの間にはほとんど差は認められなかっ
た。
【0037】
【発明の効果】本発明の亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑剤
は、厚めっき鋼板のような難加工性鋼板を含めた亜鉛め
っき鋼板の「プレス成形加工性」及び「防錆性」を向上
させ、且つ該鋼板の加工・組立後の「脱脂性」にも優れ
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10M 105:10) C10M 105:10) (C10M 129/74 (C10M 129/74 129:08 129:08 129:38) 129:38) C10N 20:00 C10N 20:00 20:04 20:04 30:12 30:12 40:24 40:24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中に水酸基を2個以上有する
    多価アルコールの1種または2種以上と炭素数が10〜
    22の脂肪酸の1種または2種以上とから、水酸基価が
    70以上になるように合成された部分エステル5〜60
    重量%、(B)炭素数が8〜24の脂肪族アルコール
    〜95重量%、及び炭化水素類の1種または2種以上か
    ら成る粘度調整剤92重量%以下から成る亜鉛めっき鋼
    板用防錆潤滑剤。
  2. 【請求項2】 多価アルコールが分子量500以下のも
    のである請求項1記載の亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑剤。
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