JPH062164A - 平坦なホーロー鋼板の製造方法 - Google Patents
平坦なホーロー鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH062164A JPH062164A JP16315292A JP16315292A JPH062164A JP H062164 A JPH062164 A JP H062164A JP 16315292 A JP16315292 A JP 16315292A JP 16315292 A JP16315292 A JP 16315292A JP H062164 A JPH062164 A JP H062164A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- glaze
- thickness
- enamel
- steel plate
- Prior art date
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- Pending
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- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表裏面の釉薬の膜厚が異なるホーロー鋼板の
製造においても、反りの出ない平坦なホーロー鋼板の製
造方法を提案すること。 【構成】 鋼板1の板厚、鋼板の変形抵抗、ホーローが
け時の釉薬2の種類、釉薬の膜厚(h1 、h2 )、焼成
温度に応じて、予め鋼板1に曲率半径ρの反りを付与し
ておく。
製造においても、反りの出ない平坦なホーロー鋼板の製
造方法を提案すること。 【構成】 鋼板1の板厚、鋼板の変形抵抗、ホーローが
け時の釉薬2の種類、釉薬の膜厚(h1 、h2 )、焼成
温度に応じて、予め鋼板1に曲率半径ρの反りを付与し
ておく。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホーロー鋼板の製造方
法に関するものである。
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホーローパネルはホーロー用鋼板(原
板)の表面に釉薬を塗布し、それを炉で焼成することに
よって製造される。主な用途としては建材用パネル、チ
ョークボード、ホワイトボード等であり、厳格な平坦度
が要求される。従って、原板に要求される平坦度も厳し
く、腹伸びや耳伸びの許容範囲が小さい。そのため、従
来は調質圧延機でロールベンディング等の形状制御アク
チュエータを使用して、腹伸びや耳伸びを抑えたり、テ
ンションレベラーによって腹伸び、耳伸びや板反りを矯
正して平坦度を確保している。
板)の表面に釉薬を塗布し、それを炉で焼成することに
よって製造される。主な用途としては建材用パネル、チ
ョークボード、ホワイトボード等であり、厳格な平坦度
が要求される。従って、原板に要求される平坦度も厳し
く、腹伸びや耳伸びの許容範囲が小さい。そのため、従
来は調質圧延機でロールベンディング等の形状制御アク
チュエータを使用して、腹伸びや耳伸びを抑えたり、テ
ンションレベラーによって腹伸び、耳伸びや板反りを矯
正して平坦度を確保している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、原板は平坦であっても、釉薬を塗布して炉で
焼成し、冷却してホーローパネルになった後にワーピン
グと呼ばれる大きな反りを生じ、それを平坦面に置くと
耳伸びが発生するということが問題となる。図2は以上
の現象を説明したものであり、原板は平坦であっても、
ホーローパネルが平坦にならないことを示している。
方法では、原板は平坦であっても、釉薬を塗布して炉で
焼成し、冷却してホーローパネルになった後にワーピン
グと呼ばれる大きな反りを生じ、それを平坦面に置くと
耳伸びが発生するということが問題となる。図2は以上
の現象を説明したものであり、原板は平坦であっても、
ホーローパネルが平坦にならないことを示している。
【0004】その原理を図3に示す。一般にホーローパ
ネルの釉薬の膜厚は表裏必ずしも同じではなく、使用面
側や外面側になる表の方の膜厚を厚くして非使用面側や
内面側になる裏の方の膜厚を薄くする。そうすると、焼
成中に板厚方向の内部応力分布が均一となった状態から
冷却することにより、熱膨張率の高い鋼板は収縮量が大
きく、熱膨張率の低い釉薬膜は収縮量が小さくなる。よ
って図3に示すように収縮量が大きな下方向にパネルが
反ってしまう。
ネルの釉薬の膜厚は表裏必ずしも同じではなく、使用面
側や外面側になる表の方の膜厚を厚くして非使用面側や
内面側になる裏の方の膜厚を薄くする。そうすると、焼
成中に板厚方向の内部応力分布が均一となった状態から
冷却することにより、熱膨張率の高い鋼板は収縮量が大
きく、熱膨張率の低い釉薬膜は収縮量が小さくなる。よ
って図3に示すように収縮量が大きな下方向にパネルが
反ってしまう。
【0005】このようにしてできたホーローパネルは、
使用時にものがゆがんで写ったり、枠にはめて組み立て
る場合に枠に入らなかったりといった不具合が生じる。
本発明の目的は、このような不具合の生じない平坦なホ
ーロー鋼板の製造方法を提供することである。
使用時にものがゆがんで写ったり、枠にはめて組み立て
る場合に枠に入らなかったりといった不具合が生じる。
本発明の目的は、このような不具合の生じない平坦なホ
ーロー鋼板の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、ホーロー鋼板の製造において、鋼板の
板厚、鋼板の変形抵抗及びホーローがけ時の釉薬の種
類、釉薬の膜厚、焼成温度に応じて、予め鋼板に反りを
付与しておくものである。鋼板に反りを付与する方法と
してテンションレベラーによる方法や特開昭3-155404
号公報に開示されている方法、すなわち圧延機の出側に
設置した補助ロールを昇降し、圧延機ワークロールへの
鋼板の巻付き角度を変え、鋼板の反り量を制御する方法
等がある。
解決するために、ホーロー鋼板の製造において、鋼板の
板厚、鋼板の変形抵抗及びホーローがけ時の釉薬の種
類、釉薬の膜厚、焼成温度に応じて、予め鋼板に反りを
付与しておくものである。鋼板に反りを付与する方法と
してテンションレベラーによる方法や特開昭3-155404
号公報に開示されている方法、すなわち圧延機の出側に
設置した補助ロールを昇降し、圧延機ワークロールへの
鋼板の巻付き角度を変え、鋼板の反り量を制御する方法
等がある。
【0007】
【作用】本発明によれば、ホーロー用鋼板の(ホーロー
前原板)の板厚、変形抵抗及びホーローがけ時の釉薬の
種類、釉薬の膜厚、焼成温度に応じて、ホーロー後の反
りを打ち消すように予めホーロー用鋼板に反りを与えて
おくようにしたから、ホーローがけ後すなわち、釉薬を
塗布して焼成、冷却した後にホーローパネルの反りを抑
えることができる。
前原板)の板厚、変形抵抗及びホーローがけ時の釉薬の
種類、釉薬の膜厚、焼成温度に応じて、ホーロー後の反
りを打ち消すように予めホーロー用鋼板に反りを与えて
おくようにしたから、ホーローがけ後すなわち、釉薬を
塗布して焼成、冷却した後にホーローパネルの反りを抑
えることができる。
【0008】図1は本発明の概略を示す説明図である。
ホーロー用鋼板に予め付与すべき反りは次の実験式によ
り決定した。 ρ=a・H+b・k+c・α+d・(h1 −h2)+e・T+f ただし、記号の定義は以下に示す通りである。 ρ:鋼板に付与すべき反りの曲率半径 H:鋼板の板厚 k:鋼板の変形抵抗 α:釉薬の熱膨張係数 h1 :表側の釉薬の膜厚 h2 :裏側の釉薬の膜厚 T:焼成温度 a、b、c、d、e、f:実験や理論解析等によって定
められる定数 上式は本発明を実施するための1例であって、式の形は
上式に限られることはなく、本発明を適用できる。
ホーロー用鋼板に予め付与すべき反りは次の実験式によ
り決定した。 ρ=a・H+b・k+c・α+d・(h1 −h2)+e・T+f ただし、記号の定義は以下に示す通りである。 ρ:鋼板に付与すべき反りの曲率半径 H:鋼板の板厚 k:鋼板の変形抵抗 α:釉薬の熱膨張係数 h1 :表側の釉薬の膜厚 h2 :裏側の釉薬の膜厚 T:焼成温度 a、b、c、d、e、f:実験や理論解析等によって定
められる定数 上式は本発明を実施するための1例であって、式の形は
上式に限られることはなく、本発明を適用できる。
【0009】また、鋼板に反りを付与する方法に関して
は、前述したようにテンションレベラー等の方法がある
が、その方法についても何ら限定することなく本発明に
適用できる。
は、前述したようにテンションレベラー等の方法がある
が、その方法についても何ら限定することなく本発明に
適用できる。
【0010】
実施例1 板厚 0.4mm、変形抵抗20kg/mm2の鋼板に熱膨張係数12×
10-6の釉薬を表面側に膜厚 150μm 、裏面側に膜厚30μ
m 塗布し、温度 820℃で焼成してから、冷却するに際し
て、予め曲率半径 900mmの反りを与えておいたところ、
冷却後のホーロー鋼板は15mmの下反りを有していた。
10-6の釉薬を表面側に膜厚 150μm 、裏面側に膜厚30μ
m 塗布し、温度 820℃で焼成してから、冷却するに際し
て、予め曲率半径 900mmの反りを与えておいたところ、
冷却後のホーロー鋼板は15mmの下反りを有していた。
【0011】比較例1 実施例1と同じ条件でホーロー鋼板を製造するに当た
り、原板として全く反りのない平坦な鋼板を用いたとこ
ろ、冷却後のホーロー鋼板は 120mmの下反りを有してい
た。なお、平坦度の測定は次のように行った。図4に示
すように長手方向(圧延方向)に長さ 800mmに切出した
サンプルの中央を糸で吊るし、かつ図のように長手方向
に糸を張って反り量を測定した。
り、原板として全く反りのない平坦な鋼板を用いたとこ
ろ、冷却後のホーロー鋼板は 120mmの下反りを有してい
た。なお、平坦度の測定は次のように行った。図4に示
すように長手方向(圧延方向)に長さ 800mmに切出した
サンプルの中央を糸で吊るし、かつ図のように長手方向
に糸を張って反り量を測定した。
【0012】
【発明の効果】本発明により、容易に平坦度の高いホー
ローパネルの製造ができるようになった。従って、ホー
ローパネルのゆがみや組立て不能といった不具合の発生
を抑止することができるようになった。
ローパネルの製造ができるようになった。従って、ホー
ローパネルのゆがみや組立て不能といった不具合の発生
を抑止することができるようになった。
【図1】本発明の概略を示す説明図である。
【図2】本発明が解決しようとしている問題点を示す概
略図である。
略図である。
【図3】本発明が解決しようとしている問題点を示す詳
細図である。
細図である。
【図4】反り量の求め方を示す説明図である。
1 ホーロー鋼板(原板) 2 釉薬(ホーロ−膜) 3 原板の板厚中心線
Claims (1)
- 【請求項1】 ホーロー鋼板の製造において、鋼板の板
厚、鋼板の変形抵抗、ホーローがけ時の釉薬の種類、釉
薬の膜厚、焼成温度に応じて、予め鋼板に反りを付与し
ておくことを特徴とする平坦なホーロー鋼板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16315292A JPH062164A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 平坦なホーロー鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16315292A JPH062164A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 平坦なホーロー鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH062164A true JPH062164A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15768218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16315292A Pending JPH062164A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 平坦なホーロー鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062164A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9046278B2 (en) | 2008-06-27 | 2015-06-02 | Olig Ag | Smoke-free cigarette |
US10036574B2 (en) | 2013-06-28 | 2018-07-31 | British American Tobacco (Investments) Limited | Devices comprising a heat source material and activation chambers for the same |
US10542777B2 (en) | 2014-06-27 | 2020-01-28 | British American Tobacco (Investments) Limited | Apparatus for heating or cooling a material contained therein |
US11051551B2 (en) | 2011-09-06 | 2021-07-06 | Nicoventures Trading Limited | Heating smokable material |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57209670A (en) * | 1981-06-19 | 1982-12-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Rust-inhibiting treatment of clad steel plate |
JPS5834128A (ja) * | 1981-08-25 | 1983-02-28 | Daido Steel Co Ltd | 低歪鋼の製造方法 |
JPS5989773A (ja) * | 1982-11-15 | 1984-05-24 | Matsushita Electric Works Ltd | ほうろう製品 |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP16315292A patent/JPH062164A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57209670A (en) * | 1981-06-19 | 1982-12-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Rust-inhibiting treatment of clad steel plate |
JPS5834128A (ja) * | 1981-08-25 | 1983-02-28 | Daido Steel Co Ltd | 低歪鋼の製造方法 |
JPS5989773A (ja) * | 1982-11-15 | 1984-05-24 | Matsushita Electric Works Ltd | ほうろう製品 |
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US10098382B2 (en) | 2008-06-27 | 2018-10-16 | Olig Ag | Smoke-free cigarette |
US11051551B2 (en) | 2011-09-06 | 2021-07-06 | Nicoventures Trading Limited | Heating smokable material |
US10036574B2 (en) | 2013-06-28 | 2018-07-31 | British American Tobacco (Investments) Limited | Devices comprising a heat source material and activation chambers for the same |
US10542777B2 (en) | 2014-06-27 | 2020-01-28 | British American Tobacco (Investments) Limited | Apparatus for heating or cooling a material contained therein |
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