JPH06215044A - 情報検索処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 データ検索処理に関し、検索のために比較的
少量の補助情報を使用して、検索処理を高速化できる情
報検索処理装置を目的とする。 【構成】 ビットマトリクス部１は、すべてのレコード
が有する、異なるキー値ごとのビットマップ３からな
り、ビットマップ３は、当該キー値を保持する項と、各
該レコードに対応する各ビットを配置したビット列とか
らなり、該キー値を有する該レコードに対応する場合に
オンの値とされ、処理部２の検索部４は、検索要求を受
けて、ビットマトリクス部１から、指定のキー値を有す
るビットマップ３を検索し、論理演算部５は、検索部４
が検索したビットマップ３について、該ビット列の対応
するビット間について指定の論理積及び論理和の計算を
行ったビット列を生成し、出力部６は、論理演算部５が
生成した該ビット列のオンのビット値を有するビットに
対応する該レコードを該検索の結果の出力とするように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、データ群から所要のキ
ーを持つレコードを検索する処理装置、特に複雑なキー
の論理結合で表す検索要求を効率良く処理できるように
した情報検索処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】磁気ディ
スク記憶装置等に、データ群を構成する多数のレコード
を格納し、レコードの所定の欄の内容をキーとして、所
要のキー値を持つレコードを検索する処理はよく知られ
ている。

【０００３】この場合に、検索条件として、複数のキー
値を指定して、その何れかのキー値を持つレコードを検
索する場合を、それらのキーの論理和条件による検索と
いい、又、複数のキー欄を持つ場合に、所要の複数のキ
ー欄について各キー欄ごとに指定するキー値を同時に満
足するレコードを検索する場合を、キーの論理積条件に
よる検索という。

【０００４】更に、論理積条件を論理和で結合して、検
索の複雑な論理条件を設定することも行われる。このよ
うな検索条件によって検索処理を行う場合には、レコー
ドを順次読みだして、各レコードの各キー欄について指
定のキー値とのキー値の比較を行い、キー値の一致する
キー欄があれば、それらの一致状態が論理条件を満足す
るか識別することにより、レコードを選択する。

【０００５】このような検索処理を高速化するために、
一々レコードを読み出してキーを調べるのではなく、キ
ー値の組合せからレコードのアドレスを知ることができ
るようにしたインデクスを別に設けることが考えられて
いる。

【０００６】例えば、各キー欄のキー値のノードを順次
たどることができるようにした、階層構造のキー値の木
構造のインデクスを作って、その末端ノードでレコード
のアドレスを指示するようにしておけば、必要なキー値
の組合せを持つレコードを比較的高速に得ることができ
る。

【０００７】しかし、この方法はキー欄の数及びキー値
が少ない場合、或いはそれらが多くても検索条件を或る
定型に限定できるような場合には実用性があるが、すべ
ての組合せを網羅する場合には、容易に推測できるよう
に、キー欄の数及びキー値が多くなると共にインデクス
が膨大になり実用的でない。

【０００８】本発明は、検索のために比較的少量の補助
情報を使用して、検索処理を高速化できる情報検索処理
装置を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】図１は、本発明の構成を
示すブロック図である。図は情報検索処理装置の構成で
あって、１個以上のキー欄を有するレコードからなるデ
ータ群から、所要の検索条件に従い、所要のキー値を該
キー欄に持つ該レコードを検索する情報検索処理装置で
あって、ビットマトリクス部１と処理部２とを有する。

【００１０】ビットマトリクス部１は、該データ群のす
べての該レコードが有する、すべての異なる該キー値ご
とのビットマップ３からなり、各該キー値のビットマッ
プ３は、当該キー値を保持する欄と、すべての該レコー
ドについて各該レコードに対応する各ビットを該レコー
ドの配置に対応する順序に配置したビット列を保持する
欄とを有し、各該ビットは、該キー値を該キー欄に有す
る該レコードに対応する場合にオンの値、該キー値を該
キー部に有しない該レコードに対応する場合にオフの値
とされる。

【００１１】処理部２は、検索部４と、論理演算部５
と、出力部６とを有し、検索部４は、１以上の該キー値
を指定し、且つ所要の該指定のキー値の組合せによる検
索条件を該キー値間の論理演算によって指定する検索要
求を受けた場合に、ビットマトリクス部１から、該指定
のキー値を有するビットマップ３を検索する。

【００１２】論理演算部５は、検索部４が検索したビッ
トマップ３について、該ビット列の対応するビット間に
ついて該指定の論理演算に従う論理計算を行ったビット
列を生成する。

【００１３】出力部６は、論理演算部５が生成した該ビ
ット列のオンのビット値を有するビットに対応する該レ
コードを該検索の結果の出力とする。

【００１４】

【作用】本発明の情報検索処理装置により、検索の補助
情報としてビットマトリクス部を設け、ビットマトリク
ス部には、検索対象データ群のレコードに対応するビッ
トからなるビット列を持つビットマップを各キー値ごと
に準備し、各ビット列では該当するキー値を持つレコー
ドに対応するビットをオンにし、その他のビットをオフ
にする。

【００１５】このようにしておいて、検索要求があると
処理部は、検索要求で指定された各キー値についてのビ
ットマップをビットマトリクス部を検索して読み出し、
それらのビットマップのビット列に検索要求で指定され
た論理条件に従う論理演算を行って、一つのビット列を
生成する。

【００１６】その処理により、例えばキーＡとキーＢの
論理積が指定されているときは、キーＡについてのビッ
ト列とキーＢについてのビット列との対応ビット間の論
理積を作るので、生成するビット列は両キーについての
ビット列で共にオンであるビットのみオンで、その他は
オフとなる。

【００１７】論理和が指定されていれば、両キーについ
てのビット列の対応ビット間の論理和を作るので、生成
するビット列は両キーについてのビット列の少なくとも
一方でオンのビットはすべてオンになり、両ビット列で
共にオフのビットのみオフとなる。論理条件が複雑な場
合も、以上の何れかの演算を順次行うことにより、指定
の論理条件に対応するビット列ができる。

【００１８】従って、以上の処理から明らかなように、
処理の結果生成したビット列でオンのビットに対応する
レコードは、検索要求で指定されたキー値のキーを、指
定された論理条件で保持するレコードである。

【００１９】

【実施例】図２(a）は、図１のビットマトリクス部１の
実施例構成の一例を示す図であり、各ビットマップは１
個のキー欄とレコードの個数のビットからなるビット列
で構成される。

【００２０】ビットマップのキー欄には、各レコードの
一般に複数あるキーを識別するためのキー欄名の一つ
と、そのキー欄のとるキー値の一つが設定される。ビッ
トマップのビット列の各ビットは、左から第０レコー
ド、第１レコード、第２レコード、・・・・に順次対応し、
キー欄にあるキー値を持つレコードに対応するビットが
オンを表示する値に、その他のビットがオフを表示する
値に設定されている（図では見易くするためにオンのみ
を表示し、オフのビットは空欄で示してある）。

【００２１】図２(a)のビットマップの内容は、図２(b)
に示すデータ群に対応する値を例示するものであり、こ
のデータ群は第０〜99の100 個のレコードからなるの
で、各ビットマップのビット列は100ビットを有する。

【００２２】例えば最初のビットマップは、そのキー欄
が、レコードのキーＩ欄のキー値「ＣＢ」と設定されて
いて、キーＩ欄にキー値「ＣＢ」を持つレコードは第
０、第１及び第98レコードであるので、ビット列では対
応する第０、第１及び第98ビットがオンに設定され、そ
の他はオフである。

【００２３】図３は、図１の処理部２の処理の流れの一
例であり、処理ステップ10で検索部４が検索要求を受け
取ると、処理ステップ11で必要な制御情報等を初期設定
し、処理ステップ12で検索要求で指定されたキー値の一
つでビットマトリクス部１を検索し、該当するキー値を
持つビットマップを読み出す。

【００２４】処理ステップ13で識別して、指定されたす
べてのキー値について処理ステップ12を繰り返して、ビ
ットマップを読み出し、読み出したビットマップを検索
要求と共に論理演算部５に渡す。

【００２５】例えば、このシステムでは検索の論理条件
が、論理積と、それらの論理和で指定されるとすると、
論理演算部５は、処理ステップ14で先ず各論理積結合ご
とに、論理積で結合されているキー値に対応するビット
マップのビット列の論理積を作る。

【００２６】次に、処理ステップ15で論理積の結果のビ
ット列を順次論理和でまとめて、１個のビット列を生成
し、出力部６に渡す。出力部６は、０に初期設定された
レコード番号で処理を始めて、処理ステップ16でビット
列のレコード番号のビットを調べる。

【００２７】その結果、そのビットがオンなら処理ステ
ップ17で、そのときのレコード番号で定まるレコードを
データ群から読み出して出力する。ビットがオフなら何
もしない。

【００２８】以上の後、処理ステップ18で全ビットを調
べたか識別し、未処理のビットがあれば、処理ステップ
19でレコード番号を＋１して、処理ステップ16の処理に
戻り、このようにして全ビットを処理すると検索処理を
終了する。

【００２９】例えば、図２(a)及び(b)に例示したビット
マトリクス部とデータ群の場合に、検索要求としてキー
Ｉ欄(銘柄)が「CB」で、キーII欄(販売月)が「１」で、
キーIII欄(販売地区)が「TY」のレコードを検索する場
合には、検索要求として例えば、 (キーＩ＝CB)AND(キーII＝1)AND(キーIII＝TY) のように指定する。

【００３０】その要求を前記のように処理すると、図２
(c）に示すように、まずビットマトリクス部からキー欄
に「キーＩ＝CB」、「キーII＝１」、「キーIII＝TY」
を持つ３個のビットマップが読み出される。

【００３１】それらのビット列の論理積をとると、図に
結果として示すビット列を得、第０と第１ビットがオン
なので、第０レコードと第１レコードが検索結果とな
る。

【００３２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、データ検索処理において、検索のために比較的
少量の補助情報を使用して、検索処理を高速化できるの
で、検索処理効率を向上するという著しい工業的効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の構成を示すブロック図

【図２】 ビットマトリクス部の構成例等を説明する図

【図３】 本発明の処理の流れ図

【符号の説明】

１ ビットマトリクス部 ２ 処理部 ３ ビットマップ ４ 検索部 ５ 論理演算部 ６ 出力部 10〜19 処理ステップ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １個以上のキー欄を有するレコードから
   なるデータ群から、所要の検索条件に従い、所要のキー
   値を該キー欄に持つ該レコードを検索する情報検索処理
   装置であって、 ビットマトリクス部(1)と処理部(2)とを有し、 該ビットマトリクス部(1）は、該データ群のすべての該
   レコードが有する、すべての異なる該キー値ごとのビッ
   トマップ(3)からなり、 各該キー値の該ビットマップ(3）は、当該キー値を保持
   する欄と、すべての該レコードについて各該レコードに
   対応する各ビットを該レコードの配置に対応する順序に
   配置したビット列を保持する欄とを有し、 各該ビットは、該キー値を該キー欄に有する該レコード
   に対応する場合にオンの値、該キー値を該キー部に有し
   ない該レコードに対応する場合にオフの値とされ、 該処理部(2)は、検索部(4)と、論理演算部(5)と、出力
   部(6)とを有し、 該検索部(4）は、１以上の該キー値を指定し、且つ所要
   の該指定のキー値の組合せによる検索条件を該キー値間
   の論理演算によって指定する検索要求を受けた場合に、
   該ビットマトリクス部(1）から、該指定のキー値を有す
   る該ビットマップ(3)を検索し、 該論理演算部(5)は、該検索部(4)が検索した該ビットマ
   ップについて、該ビット列の対応するビット間について
   該指定の論理演算に従う論理計算を行ったビット列を生
   成し、 該出力部(6)は、該論理演算部(5)が生成した該ビット列
   のオンのビット値を有するビットに対応する該レコード
   を該検索の結果の出力とするように構成されていること
   を特徴とする情報検索処理装置。