JPH0621415Y2 - 電動調理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、野菜、チーズ、肉等の各種の調理材料を所
定の大きさに揃えて切断する電動調理装置に関する。

〔従来技術〕

従来、投入された調理材料を切断する電動調理装置とし
ては、電動モータが内蔵された駆動部本体と、調理する
調理材料を収容するボトルと、該ボトルに設けられた貫
通孔を挿通する回転軸に着脱可能に取付けられる刃物
と、前記ボトルに対して着脱可能に取付けられ、該ボト
ルに対する調理材料の投入部が設けられた蓋体とから構
成されている。

そしてボルト内に調理材料を投入した後に電動モータが
駆動されると、回転する刃物により調理材料が切断され
る。このとき、作業者は、ボトル内の調理材料が所要の
大きさとなるように、目視にて確認しながら調理作業を
行っている。そして調理材料が所要の大きさに切断され
たとき、電動モータの駆動を停止し、ボトル内から所要
の大きさに切断された調理材料を取り出している。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記した従来の構造の電動調理装置にあ
っては、調理される調理材料を、所要の大きさになるま
で収容するためのボトルが不可欠であった。このため、
ボトルにより装置自体が大型化、及び重量化する結果、
手持ち式の電動調理装置を構成することが困難であっ
た。

この考案は、上記した従来の欠点を解決するために考案
されたものであり、その目的とするところは、装置の小
型化、及び軽量化を図りながら、ボトルを使用せずに投
入された調理材料を所要の大きさに揃うように切断で
き、調理材料を手持ち状態で調理することが可能な電動
調理装置を提供することにある。

〔考案の構成〕

本考案は、電動モータに連結され、上下方向に軸線を有
した回転軸が回転可能に支持された駆動部、及び手持ち
可能な把持部とを有した本体と、中心部に前記回転軸を
挿通する貫通孔、及び外周に排出用の開口を有し、前記
駆動部に対して着脱可能に取り付けられる皿部材と、前
記皿部材に対して前記回転軸を挿通して着脱可能に取り
付けられ、所要の大きさからなる多数の開口を有した規
制部材と、前記規制部材を挿通する回転軸に対して着脱
可能に取り付けられる刃物と、前記回転軸と一体に回転
し、刃物により切断され、かつ前記規制部材を通過した
所要の大きさの調理材料を排出用開口から外部へ排出す
る回転部材と、前記皿部材に対して着脱可能に取り付け
られ、前記刃物を覆うとともに、内部と連通する投入部
を有する蓋部材とから電動調理装置を構成することを特
徴としている。

〔考案の作用〕

本考案は上記のように構成されるため、投入部を介して
調理材料が蓋部材と刃物との間に投入されると、該調理
材料は回転する刃物により切断される。このとき、切断
された調理材料が規制部材の開口の大きさ以上の場合、
該規制部材により外部への排出が規制されるため、回転
する刃物による切断が継続され、更に細かく切断され
る。反対に、切断された調理材料が前記規制部材の開口
の大きさ以下に切断されたとき、該開口を通過した調理
材料は回転軸と一体に回転する回転部材に受承されて排
出用の開口から外部へ排出される。これにより投入され
た調理材料を、前記開口に応じた大きさに揃えて切断す
ることができる。

〔実施例〕

次に、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図は電動調理装置の概略を示す斜視図、第２図は組
み立てられた電動調理装置の中央縦断面図であり、電動
調理装置１の本体ケース３は駆動部５と、把持部７とが
一体に設けられている。そして前記駆動部５には上下方
向に軸線を有した回転軸９が回転可能に支持され、該回
転軸９は前記把持部７の下部に位置する電動モータ１１
に、複数の連結歯車１２を介して駆動連結されている。
一方、前記把持部７は前記回転軸９の軸線と同一の上下
方向に延びるように形成され、該把持部７には握り孔７
ａが設けられている。また、前記把持部７の上部には電
源スイッチ１３が取付けられ、該電源スイッチ１３のＯ
Ｎ操作により前記電動モータ１１回転駆動される。

前記駆動部５の上面には皿部材１５が着脱可能に取付け
られている。すなち、該皿部材１５の先端側には被係合
部１５ａが形成されるとともに、外周上部にには係合段
部１５ｂが夫々設けられている。そして前記被係合部１
５ａと前記駆動部５の先端に設けられた係合部５ａ、及
び係合段部１５ｂと前記把持部７の下部に設けられた係
合凹部５ｂとの夫々の係合により、前記駆動部５と皿部
材１５とが着脱可能に取り付けられる。前記皿部材１５
の中心部には貫通孔１５ｃが設けられ、該貫通孔１５ｃ
内に前記回転軸９が挿通される。なお、前記貫通孔１５
ｃに応じた皿部材１５にはパッキング１８が、前記回転
軸９の外周面と摺接するように取り付けられている。ま
た、前記皿部材１５の外周側には起立壁１５ｄが形成さ
れ、該起立壁１５ｄの先端側（第２図に示す右側）には
排出開口１５ｅが設けられている。

前記貫通孔１５ｃを挿通した回転軸９には回転部材とし
ての回転盤１７が着脱可能で、かつ回り止め可能に取付
けられる。すなわち、前記回転盤１７は前記回転軸９に
挿嵌される第１のボス１７ａと、該第１のボス１７ａか
ら放射方向に延びる平面部１７ｂと、該平面部１７ｂの
一部にて上方に起立し、上部が後述するストレイナー２
１の下面に近接する起立壁１７ｃとから構成されてい
る。なお、前記第１のボス１７ａの上部は異形断面形状
に形成された第２のボス１７ｄが形成され、該第２のボ
ス１７ｄに、後述する刃物１９が着脱可能で、かつ周り
止めされた状態で取り付けられる。

前記回転盤１７が取付けられた皿部材１５の上部には規
制部材を構成する円盤状のストレイナー２１が着脱可能
に取付けられている。該ストレイナー２１の中心部には
貫通孔２１ａが、前記第２のボス１７ｄを挿通するよう
に設けられ、その平面部には多数の開口２１ｂが設けら
れている。該開口２１ｂは切断される調理材料の大きさ
に応じて、任意に設定されている。前記ストレイナー２
１の後端外周側には係合凹部２１ｃが、また先端外周側
には前記排出開口１５ｅに応じた幅の係合突片２１ｄが
夫々設けられている。そして係合凹部２１ｃと前記皿部
材１５に設けられた係合部１５ｆ、及び係合突片２１ｄ
と排出開口１５ｅとの係合により前記ストレイナー２１
は前記皿部材１５に対して位置決めされる。

前記貫通孔２１ａを挿通した第２のボス１７ｄには刃物
１９が着脱可能に取付けられている。該刃物１９は前記
第２のボス１７ｄに挿嵌されるボス１９ａと、該ボス１
９ａから放射方向で、かつ回転方向と反対の方向へ傾斜
した２本の切断刃１９ｂとから構成されている。

前記刃物１９が取付けられた皿部材１５の上部は蓋部材
としての蓋２３が着脱可能に取付けられている。該蓋２
３の本体部２３ａは前記皿部材１５に応じた大きさの円
筒形状に形成され、該本体部２３ａの下部外周面には複
数個の係合部２３ｂが形成されている。そして前記皿部
材１５の上部外周面に設けられた被係合部１５ｇと係合
部２３ｂとの係合により着脱可能に取付けられる。ま
た、前記本体部２３ａの先端部には排出案内部２３ｃ
が、前記排出開口１５ｅとほぼ一致するように設けられ
ている。更に、前記本体部２３ａの平面部には投入部２
３ｄが中心から偏位した箇所にて内部と連通するように
形成されている。

前記本体部２３ａの後端部には永久磁石２５が取付けら
れている。該永久磁石２５は前記蓋２３が皿部材１５に
対して正常な位置で取付けられたとき、該永久磁石２５
と一致する把持部７内に設けられたリードスイッチ２７
をＯＮ作動させる。そして電源スイッチ１１は前記リー
ドスイッチ２７がＯＮ作動された状態にて電動モータ１
３がＯＮ操作されると、初めて回転駆動するように構成
されている。

次に、上記のように構成された電動調理装置１の作用を
第３図に従って説明する。

第３図は作用を示す説明図であり、係合部５ａと被係合
部１５ａ、及び係合凹部５ｂと係合段部１５ｂとを係合
して駆動部５の上面に皿部材１５を取り付けたのち、該
皿部材１５の貫通孔１５ｃを挿通する回転軸９に回転盤
１７が周り止めされた状態で取り付けられる。

次に、皿部材１５の上部に対し、ストレイナー２１が、
その貫通孔２１ａ内に回転盤１７のボス１７ａが挿通す
るように取り付けられる。このとき、係合凹部２１ｃと
係合部１５ｆ、また係合突片２１ｄと排出開口１５ｅと
の係合により位置決めされる。

そして上記のようにストレイナー２１が取り付けられ、
上方に突出したボス１７ａに対して刃物１９のボス１９
ａを挿嵌することにより刃物１９が取付けられる。

次に、前記皿部材１５の上部に対し、被係合部１５ｇを
係合部２３ｂとが係合するように蓋２３が取付けられる
と、排出案内部２３ｃと排出開口１５ｅとがほぼ一致さ
れる。このとき、該蓋２３に取付けられた永久磁石２５
が把持部７内のリードスイッチ２７と対向し、該リード
スイッチ２７がＯＮ作動される。これにより、調理作業
の開始時に、電源スイッチ１３がＯＮ操作されたとき、
電動モータ１１の駆動が可能化される。そして上記状態
にてＯＮ操作される電源スイッチ１３により電動モータ
１１が駆動されると、刃物１９が所要の方向へ回転駆動
される。

次に、前記刃物１９の回転時に投入部２３ｄを介して調
理しようとする調理材料が本体部２３ａ内に投入される
と、該調理材料は回転する刃物１９により切断される。
このとき、切断された調理材料の大きさがストレイナー
２１の開口２１ｂより大きい場合には、切断された調理
材料が前記開口２１ｂを通過することが規制され、前記
刃物１９による切断が継続される。

反対に、調理材料が開口２１ｂより小さい大きさに切断
されたときには、該開口２１ｂの通過が可能となるた
め、該調理材料は、開口２１ｂを通過して回転盤１７上
に受承されたのち、該回転盤１７の回転に伴って排出開
口１５ｅ側へ移動されて排出案内部２３ｃから外部へ排
出される。なお、回転盤１７上に落下した切断された調
理材料は起立壁１７ｃに寄せ集められながら移動して外
部へ排出される。従って、調理材料を、ストレイナー２
１の開口２１ｂとほぼ一致する大きさに切断することが
可能である。

このように本実施例は、ボトルを使用せずに調理材料を
所要の大きさに揃えて切断することができ、装置の小型
化、及び軽量化して手持ち式の電動調理装置１を構成す
ることができる。

なお、本考案は、ストレイナー２１の開口２１ｂの大き
さを、調理材料に応じて適宜、選択することにより所望
の大きさに切断された調理材料を得ることが可能であ
る。

また、上記説明は、回転軸９の軸線とほぼ一致する方向
に延び、握り孔７ａを有した把持部７としたが、本考案
は、第４図に示すように、回転軸９の軸線と直交する水
平方向へ延びるように把持部４１を駆動部５を一体形成
する構造であってもよい。なお、第４図に示す部材が請
求項１記載の部材と同一の場合には、同一の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。

〔考案の効果〕

このため本考案は、装置の小型化、及び軽量化を図りな
がら、ボトルを使用せずに投入された調理材料を所要の
大きさに揃うように切断でき、調理材料を手持ち状態で
調理することが可能な電動調理装置を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電動調理装置の概略を示す斜視図、第２図は組
み立てられた電動調理装置の中央縦断面図、第３図は作
用を示す説明図、第４図は本考案の変更実施例を示す斜
視図である。 図中１は電動調理装置、３は本体ケース、５は駆動部、
７は把持部、９は回転軸、１１は電動モータ、１５は皿
部材、１５ｅは排出開口、１７は回転部材としての回転
盤、１９は刃物、２１は規制部材としてのストレイナ
ー、２３は蓋部材としての蓋部材である。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電動モータに連結された回転軸が回転可能
   に支持された駆動部、及び手持ち可能な把持部とを有し
   た本体と、 中心部に前記回転軸を挿通する貫通孔、及び外周に排出
   用の開口を有し、前記駆動部に対して着脱可能に取り付
   けられる皿部材と、 前記皿部材に対して前記回転軸を挿通して着脱可能に取
   り付けられ、所要の大きさからなる多数の開口を有した
   規制部材と、 前記規制部材を挿通する回転軸に対して着脱可能に取り
   付けられる刃物と、 前記回転軸と一体に回転し、刃物により切断され、かつ
   前記規制部材を通過した所要の大きさの調理材料を排出
   用開口から外部へ排出する回転部材と、 前記皿部材に対して着脱可能に取り付けられ、前記刃物
   を覆うとともに、内部と連通する投入部を有する蓋部材
   と、 を備えたことを特徴とする電動調理装置。
2. 【請求項２】電動モータに連結され、上下方向に軸線を
   有した回転軸が回転可能に支持された駆動部、及び前記
   回転軸の軸線方向へ延び、かつ手掛け孔が設けられた把
   持部とを有した本体と、 中心部に前記回転軸を挿通する貫通孔、及び外周に排出
   用の開口を有し、前記駆動部に対して着脱可能に取り付
   けられる皿部材と、 前記皿部材に対して前記回転軸を挿通して着脱可能に取
   り付けられ、所要の大きさからなる多数の開口を有した
   規制部材と、 前記規制部材を挿通する回転軸に対して着脱可能に取り
   付けられる刃物と、 前記回転軸と一体に回転し、刃物により切断され、かつ
   前記規制部材を通過した所要の大きさの調理材料を排出
   用開口から外部へ排出する回転部材と、 前記皿部材に対して着脱可能に取り付けられ、前記刃物
   を覆うとともに、内部と連通する投入部を有する蓋部材
   と、 を備えたことを特徴とする電動調理装置。
3. 【請求項３】電動モータに連結され、上下方向に軸線を
   有した回転軸が回転可能に支持された駆動部、及び前記
   回転軸の軸線と直交する方向へ延びる把持部とを有した
   本体と、 中心部に前記回転軸を挿通する貫通孔、及び外周に排出
   用の開口を有し、前記駆動部に対して着脱可能に取り付
   けられる皿部材と、 前記皿部材に対して前記回転軸を挿通して着脱可能に取
   り付けられ、所要の大きさからなる多数の開口を有した
   規制部材と、 前記規制部材を挿通する回転軸に対して着脱可能に取り
   付けられる刃物と、 前記回転軸と一体に回転し、刃物により切断され、かつ
   前記規制部材を通過した所要の大きさの調理材料を排出
   用開口から外部へ排出する回転部材と、 前記皿部材に対して着脱可能に取り付けられ、前記刃物
   を覆うとともに、内部と連通する投入部を有する蓋部材
   と、 を備えたことを特徴とする電動調理装置。