JPH06213370A - 湯水混合装置 - Google Patents

湯水混合装置

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JPH06213370A
JPH06213370A JP2214193A JP2214193A JPH06213370A JP H06213370 A JPH06213370 A JP H06213370A JP 2214193 A JP2214193 A JP 2214193A JP 2214193 A JP2214193 A JP 2214193A JP H06213370 A JPH06213370 A JP H06213370A
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JP
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hot
temperature
cold water
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JP2214193A
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English (en)
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Toshio Eki
驛  利男
Toshiharu Otsuka
俊治 大塚
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異常を検出し、警報の出力,止水等の処理を
する。 【構成】 出湯開始から所定時間TS経過した後に(ス
テップS400)、湯水混合物温度TCと目標温度TP
との温度偏差ΔTの絶対値が閾値TR1以上のとき(ス
テップS430)、または、温度偏差ΔTの絶対値は閾
値TR1より小さいが閾値TR2以上で所定時間経過後
も温度偏差ΔTの絶対値が閾値TR2より小さくならな
いときには(ステップS440,S500,S51
0)、感温コイルスプリング80,第2コイルスプリン
グ90または予荷重調節機構100等に異常が発生した
として、切換え/止水弁120を全閉して止水し(ステ
ップS550)、LCD160に異常を表示する(ステ
ップS560)。このことにより、湯水混合装置10の
故障を早期に発見することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湯水混合装置に関し、
詳しくは温度によってばね定数が変化する素材からなる
ばねを用いて温度制御する湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の湯水混合装置としては、
湯と水の混合比を左右する可動弁体を温度によって形状
が変化する形状記憶合金を用いて付勢することにより、
湯水混合物の温度を一定に制御する自動温度調節式湯水
混合栓が提案されている(実公昭61−44062)。
これは、形状記憶合金が、特定の温度下で一定の形状に
セットしておくと、その他の温度下で物理的に形状を変
化させても当初のセット温度を与えることにより、再び
セット時の形状に復元するという特徴を有し、従来の感
温素子、例えば、ワックスサーモ等より熱容量が小さ
く、温度変化に対して敏感に作動することを利用したも
のである。
【0003】この混合栓では、可動弁体の一方をコイル
状形状記憶合金で付勢し、他方をコイルスプリングで付
勢するように構成されており、コイル状形状記憶合金は
湯水混合物に直接接触するよう配置されている。また、
コイル状形状記憶合金は、一定温度で一定コイル長にな
るとされており、このコイル状形状記憶合金は、湯水混
合物の温度の変化により、次のように作動するとされて
いる。
【0004】湯水混合物の温度が設定温度で定常状態に
あるとき、可動弁体はコイル状形状記憶合金とコイルス
プリングとの釣り合いの位置で停止している。定常状態
にあった湯水混合物の温度が外乱等により変化して一定
の温度になると、コイル状形状記憶合金は、その温度で
セットされた一定のコイル長に復元しようとして、形状
復元力を発生する。この形状復元力は、定常状態にあっ
たコイルスプリングとの釣り合いを崩して、可動弁体を
コイルスプリング側またはコイル状形状記憶合金側へ駆
動する。ここで、コイル状形状記憶合金に対して、設定
温度近傍で、連続的にコイル長をセットすれば、湯水混
合物の温度が設定温度近傍での変化に対して、コイル状
形状記憶合金は、温度変化に伴ってコイル長を変化さ
せ、連続的な形状復元力を発生する。従って、可動弁体
が湯水混合物の温度変化に対応して変位し、湯水の割合
を変化させるので、湯水混合物の温度を設定温度に保持
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コイル
状形状記憶合金による形状記憶力とコイルスプリングの
ばね力との釣り合いにより可動弁体の位置が決められる
湯水混合装置では、コイル状形状記憶合金またはコイル
スプリングが折損した場合や疲労による急激なばね力の
低下等の際に、コイル状形状記憶合金による温度制御を
行なうことができず、場合によっては、冷水または熱水
が吐出する場合が考えられた。特に、シャワーの使用時
には、冷水または熱水の突然の吐出を防止することが望
ましい。
【0006】本発明の湯水混合装置は、こうした問題を
解決し、湯水混合装置が故障した際にも、十分な安全性
を確保し、故障を知らせることを目的としてなされ、次
の構成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の湯水混合
装置は、図1(a)に例示するように、湯水の混合比を
調節する可動弁体を有する湯水混合弁MVと、所定の温
度範囲において温度に応じてばね定数が変化する材料か
らなり、前記混合弁MVから流出する湯水混合物の温度
上昇に伴い湯の割合を減少させる方向に前記可動弁体を
付勢する第1のばねSP1と、前記可動弁体を前記方向
とは反対方向に付勢する第2のばねSP2と、前記第1
および第2のばねの少なくとも一方の予荷重を調節可能
な予荷重調節手段M1と、前記予荷重調節手段M1を制
御して、前記予荷重を湯水混合物の目標温度に対応した
初期値に設定する初期予荷重設定手段M2と、前記湯水
混合物の温度を検出する温度検出手段M3と、前記温度
検出手段M3により検出された湯水混合物の温度に基づ
いて、前記可動弁体の移動の異常を検出する異常検出手
段M4と、該異常が検出されたとき、所定の処理を行な
う異常時対処手段M5とを備えたことを要旨とする。
【0008】ここで、前記第1の湯水混合装置におい
て、異常検出手段M4は、前記予荷重調節手段M1によ
る予荷重の調整にもかかわらず、前記温度検出手段M3
により検出された湯水混合物の温度が、所定時間以内に
該予荷重に対応した温度に近づかない場合、異常として
検出する構成とすることもできる。
【0009】前記第1の湯水混合装置において、異常検
出手段M4は、前記温度検出手段M3により検出された
湯水混合物の温度と目標温度との偏差が所定以上である
場合、異常として検出する構成とすることもできる。
【0010】前記第1の湯水混合装置において、異常検
出手段M4は、前記温度検出手段M3により検出された
湯水混合物の温度が所定の温度以上である場合、異常と
して検出する構成とすることもできる。
【0011】前記第1の湯水混合装置において、前記初
期予荷重設定手段M2により初期値を設定した後に、前
記温度検出手段M3により検出された温度と目標温度と
に偏差が存在する場合には、該偏差を打ち消す側に前記
予荷重調節手段M1を制御する制御手段を備え、異常検
出手段M4は、前記制御手段による制御にもかかわら
ず、該偏差が解消しない場合、異常として検出する構成
とすることもできる。
【0012】また、本発明の第2の湯水混合装置は、図
1(b)に例示するように、湯水の混合比を調節する可
動弁体を有する湯水混合弁NVと、所定の温度範囲にお
いて温度に応じてばね定数が変化する材料からなり、前
記混合弁NVから流出する湯水混合物の温度上昇に伴い
湯の割合を減少させる方向に前記可動弁体を付勢する第
1のばねSQ1と、前記可動弁体を前記方向とは反対方
向に付勢する第2のばねSQ2と、前記第1および第2
のばねの少なくとも一方の予荷重を調節可能な予荷重調
節手段N1と、前記予荷重調節手段N1を制御して、前
記予荷重を湯水混合物の目標温度に対応した初期値に設
定する初期予荷重設定手段N2と、前記可動弁体の位置
を検出する位置検出手段N3と、前記位置検出手段N3
により検出される前記可動弁体の位置に基づいて、前記
可動弁対の移動の異常を検出する異常検出手段N4と、
該異常が検出されたとき、所定の処理を行なう異常時対
処手段N5とを備えたことを要旨とする。
【0013】ここで、前記第2の湯水混合装置におい
て、異常検出手段N4は、前記予荷重調節手段N1を制
御して、所定の予荷重を加えたときに、前記位置検出手
段N3により検出された可動弁体の位置が所定の位置で
ない場合、異常として検出する構成とすることもでき
る。
【0014】前記第2の湯水混合装置において、異常検
出手段N4は、前記初期予荷重設定手段N2により初期
値が設定された際、前記位置検出手段N3により検出さ
れた前記可動弁体の位置が所定の位置にない場合、異常
として検出する構成とすることもできる。
【0015】前記第2の湯水混合装置において、異常検
出手段N4は、目標温度が変更され、前記初期予荷重設
定手段N2により前記予荷重を新たな目標温度に応じた
初期値にするために所定予荷重以上の調節をするとき、
前記位置検出手段N3により検出される前記可動弁体の
位置が、目標温度を変更する前の前記可動弁体の位置に
比べて所定値以上変化しない場合、異常として検出する
構成とすることもできる。
【0016】前記第1の湯水混合装置または第2の湯水
混合装置において、異常時対処手段M5またはN5は、
警報を出力する構成とすることもできる。あるいは、前
記第1の湯水混合装置または第2の湯水混合装置におい
て、異常時対処手段M5またはN5は、前記予荷重調節
手段M1またはN1を駆動して水側吐水とする構成とす
ることもできる。もとより、前記第1の湯水混合装置ま
たは第2の湯水混合装置において、異常時対処手段M5
またはN5は、止水する構成とすることもできる。
【0017】
【作用】以上のように構成された本発明の第1の湯水混
合装置は、初期予荷重設定手段M2が、予荷重調節手段
M1を制御して、湯水混合物の目標温度に対応した初期
値に可動弁体の位置を設定する。また、第1のばねSP
1は、湯水混合物の温度に応じてばね定数を変化させ、
湯水の混合比を調節する可動弁体を付勢して、湯水混合
物の温度を目標温度へと制御する。湯水混合装置の作動
中に、温度検出手段M3により検出された湯水混合物の
温度に基づいて、異常検出手段M4が、可動弁体の移動
の異常を検出すると、異常時対処手段M5は警報の出
力,水側吐水および止水等の所定の処理を行なう。
【0018】ここで、制御手段を備える第1の湯水混合
装置では、初期予荷重設定手段M2により初期値を設定
した後、温度検出手段M3により検出された温度と目標
温度とに偏差が存在する場合には、制御手段は、該偏差
を打ち消す側に予荷重調節手段M1を制御して、湯水混
合物の温度を目標温度とする。この制御手段による制御
にもかかわらず該偏差が解消しない場合、異常検出手段
M4は、異常として検出する。
【0019】また、本発明の第2の湯水混合装置は、初
期予荷重設定手段N2が、予荷重調節手段N1を制御し
て、湯水混合物の目標温度に対応した初期値に可動弁体
の位置を設定する。また、第1のばねSQ1は、湯水混
合物の温度に応じてばね定数を変化させ、湯水の混合比
を調節する可動弁体を付勢して、湯水混合物の温度を目
標温度へと制御する。湯水混合装置の作動中に、位置検
出手段N3により検出された可動弁体の位置に基づい
て、異常検出手段N4が、可動弁体の移動の異常を検出
すると、異常時対処手段N5は警報の出力,水側吐水お
よび止水等の所定の処理を行なう。
【0020】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図2は本発明の一実施例である湯水混合装置の
模式図であり、図3はこの湯水混合装置の斜視図であ
る。
【0021】湯水混合装置10は、水道管から水が給水
される給水用脚金具11と、図示しない給湯機から湯が
給湯される給湯用脚金具12と、湯水の混合を行なう弁
ユニット15と、湯水の混合比を電気的に制御する制御
ユニット18とから構成されている。弁ユニット15
は、機能的には、給水用脚金具11から給水される水お
よび給湯用脚金具12から給水される湯を混合する湯水
混合弁60と、湯水混合弁60に組み込まれた可動弁体
70の位置を調節する予荷重調節機構100と、湯水混
合物温度TCを検出する温度センサ110と、シャワー
130またはカラン140からの湯水混合物の選択およ
び止水をする切換え/止水弁120とを有する。これら
の具体的な構成については後述する。また、制御ユニッ
ト18は、目標温度TPを表示する液晶表示部(LC
D)160と、目標温度TPの設定および吐水の選択等
の操作を行なうパネル操作部170と、温度センサ11
0によって検出される温度信号とパネル操作部170か
らの信号を入力して予荷重調節機構100と切換え/止
水弁120とLCD160へ出力信号を出力する電子制
御装置150とを有する。更に、湯水混合装置10は電
池180に接続されており、各部に必要な電源を供給す
る構成となっている。
【0022】制御ユニット18を構成するパネル操作部
170は、図3に示すように、LCD160に表示され
る目標温度TPをデクリメントするスイッチ171と、
目標温度TPをインクリメントするスイッチ172と、
シャワー130からの吐水を選択するシャワー選択スイ
ッチ175と、カラン140からの吐水を選択するカラ
ン選択スイッチ176と、止水を選択する止水スイッチ
177から構成されている。
【0023】次に、給水用脚金具11の拡大断面図であ
る図4を用いて給水用脚金具11の構造について説明す
る。給水用脚金具11は、同図に示すように、水道管に
接続される入口21と湯水混合弁60に接続される出口
29とが形成されたハウジング20を有し、ハウジング
20には、止水弁22と圧力制御弁30が組み込まれて
いる。
【0024】止水弁22は、ハウジング20に液密に締
結されたキャップ27と、キャップ27とハウジング2
0にガイドされた弁体23と、ストレーナ28とを有す
る。弁体23は、ハウジング20とのガイド部24と端
部26とを有しており、ガイド部24には通水時に水の
通路となる開口部25が設けてある。ガイド部24はハ
ウジング20とねじで噛み合っており、弁体23を回転
させることにより弁体23が回転軸方向に変位する構造
になっている。従って、弁体23を回転させて、端部2
6とハウジング20を着脱させることにより、止水また
は通水する。通水時には、端部26とハウジング20と
の隙間から流入した水が開口部25を通り、ストレーナ
28によりゴミを除去した後に圧力制御弁30に流れ込
む。
【0025】圧力制御弁30は、弁ユニット15に供給
する水側圧力を制御する弁であり、ハウジング20内部
に環状に形成された弁座31、この弁座31と協動して
水の流れを制御する弁部材32、弁部材32を摺動可能
に収納するガイド部材35、弁部材32に固定された弁
軸40、弁軸40の末端が組み付けられる金属ベローズ
45等から構成されている。弁部材32は、ナット34
により弁軸40が固定される本体部32Aと、弁座31
と反対方向に延長する円筒形のスカート33とを有し、
このスカート33はハウジング20に液密に締結された
ガイド部材35のボア36内に若干のクリアランスをも
って収納されている。従って、弁部材32とスカート3
3とガイド部材35とで形成された二次圧力室37内に
は弁座31下流の給水二次圧力P2が導入される。
【0026】弁軸40には、弁部材32と反対側の端に
ばね受け41が設けられており、ハウジング20には、
ばね受け41に対峙してキャップ42が液密に締結され
ている。ばね受け41とキャップ42との間には金属ベ
ローズ45が液密に配置してあり、背圧室46を形成し
ている。金属ベローズ45は一定のばね定数を有するば
ねで、有効受圧面積は弁座31の有効面積に等しくなる
ように設定されている。背圧室46には、給湯用脚金具
12に接続されている圧力導入管58により給湯機から
の給湯圧力P3が導入されている。
【0027】こうして構成された圧力制御弁30は次の
ように作動する。弁部材32は、給水一次圧力P1によ
り開弁方向に作用する力と二次圧力室37の給水二次圧
力P2により閉弁方向に作用する力とを受ける。ばね受
け41は、給水一次圧力P1により閉弁方向に作用する
力と、金属ベローズ45により開弁方向に作用するばね
力と、背圧室46内の給湯圧力P3により開弁方向に作
用する力とを受ける。弁部材32とばね受け41は弁軸
40によって結合しているので、弁部材32の給水一次
圧力P1による開弁方向に作用する力とばね受け41の
給水一次圧力P1による閉弁方向に作用する力とはほぼ
釣り合い、二次圧力室37の給水二次圧力P2による閉
弁方向に作用する力に対して、金属ベローズ45による
開弁方向に作用するばね力と背圧室46内の給湯圧力P
3による開弁方向に作用する力との合力が釣り合う。従
って、給水二次圧力P2は金属ベローズ45のばね力だ
け給湯圧力P3より高くなり、水道管からの給水一次圧
力P1および給湯機からの給湯圧力P3が変動しても、
給水二次圧力P2と給湯圧力P3との差圧は一定とな
る。
【0028】尚、給湯用脚金具12の構成は特に図示し
ないが、給水用脚金具11に組み込まれた止水弁22と
同様の止水弁52が組み込まれている。
【0029】次に、弁ユニット15の拡大断面図である
図5を用いて、弁ユニット15の構造について説明す
る。弁ユニット15は同図に示すように、ハウジング6
1を有し、これに、湯水混合弁60,予荷重調節機構1
00,温度センサ110および切換え/止水弁120が
組み込まれている。ハウジング61には、水入口85と
湯入口95が形成されており、水入口85には給水用脚
金具11の出口29が接続され、湯入口95には給湯用
脚金具12の出口59が接続される。
【0030】湯水混合弁60は、水入口85および湯入
口95に夫々連通する環状通路86および96と、可動
弁体70を軸方向摺動自在に収容する弁室63と、湯水
混合室64を有する。弁室63は、湯水混合弁60の軸
線に垂直な水側弁座87および湯側弁座97と、軸方向
のボア62によって画定されている。可動弁体70は、
円筒部71と半径方向のウェブ72とを有する。円筒部
71の外径とボア62の内径との間には微小なクリアラ
ンスが設けてある。可動弁体70のウェブ72には複数
の開口73が設けてあり、湯入口95から弁室63内に
流入した湯は、開口73を通って湯水混合室64に流れ
込み、水と混合される。水と湯との混合の割合は、可動
弁体70が軸方向に変位することによって変化する。
尚、可動弁体70が水側弁座87と係合する位置まで変
位して水を遮断すれば湯のみが流れ出ることになり、可
動弁体70が湯側弁座97と係合する位置まで変位して
湯を遮断すれば水のみが流れ出ることになる。
【0031】可動弁体70は、湯水混合室64内に配置
された感温コイルスプリング80と弁室63内に配置さ
れた第2コイルスプリング90の力の釣り合いによって
位置決めされる構造となっている。このため、感温コイ
ルスプリング80の一端は止め輪74によりハウジング
61に固定されたばね受け75に支承され、他端は可動
弁体70に固定されたばね受け76に支承されている。
また、第2コイルスプリング90の一端は可動弁体70
と連動するばね受け77に支承され、他端は予荷重調節
機構100の可動ばね受け102に支承されている。組
立の便宜のため、ばね受け76はウェブ72を貫通し、
ばね受け77と螺合する構造になっている。
【0032】感温コイルスプリング80は温度に応じて
ばね定数が変化する金属によって形成されており、第2
コイルスプリング90は温度に関して一定のばね定数を
有する通常のばね材料によって形成されている。温度に
応じてばね定数が変化する金属材料としては、ニッケル
・チタン合金からなる形状記憶合金(SMA)の範疇に
属する合金が知られている。この種のSMAは温度に応
じて弾性係数が変化し、その結果、SMAからなる感温
コイルスプリング80のばね定数が温度に応じて変化す
る。SMAからなる所望の温度特性を有する温度応答性
の感温コイルスプリング80は、種々の供給者から入手
することができる。例えば、関東特殊製鋼株式会社の
「KTS−SMアロイ」がある。
【0033】また、予荷重調節機構100に消費される
電池180のエネルギを節減するために、感温コイルス
プリング80のばね定数と予荷重は、そのばね力(発生
荷重)が充分小さくなるように設定する必要がある。一
方、感温コイルスプリング80は、水のみを吐出すべき
低温条件下(この時には、第2コイルスプリング90に
加える予荷重はゼロにすることができ、可動弁体70は
感温コイルスプリング80のばね力のみによって湯側弁
座97に押圧される)においては、湯の流入を遮断する
に充分な力で可動弁体70を湯側弁座97に押圧するば
ね力を発生する必要がある。このため、感温コイルスプ
リング80のばね定数と予荷重は、低温時(例えば、給
水温度が5℃の時)に発生するばね力が500g以下、
好ましくは300g以下になるように設定する。
【0034】予荷重調節機構100は、予荷重調節モー
タ105をいずれかの方向に回転させることにより、第
2コイルスプリング90の予荷重を可変可能に構成され
ている。このため、ハウジング61に液密に締結された
端部部材101には、可動ばね受け102が軸方向変位
自在、かつ回転不能にスプライン嵌合してあり、この可
動ばね受け102の内ねじには予荷重調節モータ105
の出力軸103に形成されたウォーム104が噛み合っ
ている。また、予荷重調節モータ105の出力軸103
はOリング106によって軸封されている。
【0035】こうして構成された予荷重調節機構100
は、予荷重調節モータ105を所定方向に回転させて、
可動ばね受け102を図5右方に変位させることによ
り、第2コイルスプリング90の予荷重を増大させ、予
荷重調節モータ105を反対方向に回転させて、可動ば
ね受け102を左方に変位させることにより、第2コイ
ルスプリング90の予荷重を減少させる。
【0036】温度センサ110は、その感温部が湯水混
合弁60から流出する湯水混合物が直接接触するよう
に、湯水混合弁60の出口であるばね受け75の下流側
に配置され、ハウジング61に液密に締結されている。
【0037】切換え/止水弁120は温度センサ110
の下流側に配置されており、ハウジング61に固定され
た固定ディスク121と、この固定ディスク121に擦
り合わさった状態で回転する回転ディスク125と、こ
の回転ディスク125を回転駆動する切換え/止水モー
タ127とを有する。固定ディスク121は、図6に示
すように2つの吐水ポート122および123を有し、
一方の吐水ポート122は接続金具131とシャワーホ
ース132(図3参照)を介してシャワー130に接続
され、他方の吐水ポート123は接続金具141と図示
しないスイベル継手を介してカラン140に接続されて
いる。回転ディスク125は、図7に示すように湯水混
合弁60の湯水混合室64に連通する唯一の吐水ポート
126を有する。切換え/止水モータ127を回転させ
て回転ディスク125の吐水ポート126を固定ディス
ク121の吐水ポート122に整合させると、湯水混合
物はシャワー130に供給され、吐水ポート126を固
定ディスク121の吐水ポート123に整合させると湯
水混合物はカラン140に供給され、吐水ポート126
を固定ディスク121のいずれの吐水ポート122およ
び123からもオフセットさせると止水される。
【0038】制御ユニット18を構成する電子制御装置
150は、図8に示すようにマイクロコンピュータを中
心とする論理演算回路として構成される。詳しくは、予
め設定された制御プログラムに従って出湯を制御するた
めの各種演算処理を実行するCPU150a、CPU1
50aで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログ
ラムや制御データ等が予め格納されたROM150b、
同じくCPU150aで各種演算処理を実行するのに必
要な各種データが一時的に読み書きされるRAM150
c、電源オフ時においてもデータを保持可能なバックア
ップRAM150d、温度センサ110からの信号を入
力する温度センサ入力回路150e、パネル操作部17
0からのスイッチ信号を入力するスイッチ入力回路15
0f、CPU150aでの演算結果に応じて予荷重調節
モータ105に駆動信号を出力するモータ駆動回路15
0g、パネル操作部170の吐水選択スイッチ175,
176や止水スイッチ177の入力に応じて切換え/止
水モータ127に駆動信号を出力するモータ駆動回路1
50hおよびLCD160に表示信号を出力するLCD
駆動回路150i等を備える。これらの素子・回路は相
互に接続されている。また、電子制御装置150は、電
池180に接続された定電圧回路150jを備えてい
る。
【0039】次に、こうして構成された湯水混合装置1
0の動作を図9,図10,図11および図12に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0040】図9は、出湯を開始するときに実行される
出湯開始時処理ルーチンを示す。このルーチンは、パネ
ル操作部170のシャワー選択スイッチ175またはカ
ラン選択スイッチ176が押され、スイッチ信号がスイ
ッチ入力回路150eを介して入力されることにより実
行される。
【0041】先ず、湯水混合物の目標温度TPとしてR
OM150bに格納されたデフォルト値TD(例えば、
40℃)と、バックアップRAM150dに格納された
現在の予荷重調節量である現予荷重調節量FDとを読み
込む処理を実行し(ステップS100,S110)、デ
フォルト値TDをLCD160に表示する(ステップS
120)。次いで、湯水混合物温度TCと予荷重調節量
FSとの関係を表わす図示しないマップにより、デフォ
ルト値TDに対応した予荷重調節量FSを求める(ステ
ップS130)。求めた予荷重調節量FSと現予荷重調
節量FDとの差を実予荷重調節量ΔFにセットし(ステ
ップS140)、現予荷重調節量FDを実予荷重調節量
ΔFだけ増加させる(ステップS150)。すなわち、
予荷重調節モータ105を実予荷重調節量ΔFに対応し
た分だけ駆動させることにより、ウォーム104が回転
し、可動ばね受け102が軸方向位置を変え、第2コイ
ルスプリング90の予荷重量が調節される。
【0042】ここで、デフォルト値TDは何度に設定さ
れていてもよいが、出湯開始時に熱水または冷水がシャ
ワー等から出湯するのを防止するために、通常使用する
湯水混合物温度TCとすることが望ましい。また、デフ
ォルト値TDがない構成でもよいが、出湯を終了する時
に通常使用する湯水混合物温度TCとなるよう可動弁体
70を調節する構成も望ましい。この場合は、ステップ
S100ないしS150は不要である。
【0043】次に、シャワー選択スイッチ175とカラ
ン選択スイッチ176とのどちらのスイッチが押された
かを判定する(ステップS160)。スイッチの判定に
従い、切換え/止水モータ127を駆動して、押された
スイッチの側の吐水ポートに回転ディスク125の吐水
ポート126を整合する(ステップS170,S18
0)。吐水ポート122または123と回転ディスク1
25の吐水ポート126が整合されることにより、シャ
ワー130またはカラン140から出湯が開始される。
続いて、制御実施時間TSに所定値TS1をセットして
(ステップS190)、本ルーチンを終了する。ここ
で、制御実施時間TSは、後述するフィードバック制御
ルーチンで、フィードバック制御を行なうか否かを判定
するのに用いられる。所定値TS1は、出湯開始時に死
水吐水を完了するまでに必要な時間を設定する。出湯開
始時から制御実施時間TSまでは、死水吐水中であり、
このときにフィードバック制御を行なうと、死水吐水が
完了すれば適正な予荷重調節量FSとなるものを、過渡
期の湯水混合物温度TCにより不適正な予荷重調節量F
Sとしてしまい、かえって、湯水混合物温度TCを目標
温度TPとするのが遅れることになる。従って、この場
合にはフィードバック制御を行なわないのである。
【0044】次に、目標温度の設定が変更されたときの
処理を、図10に示す目標温度変更時処理ルーチンによ
り説明する。このルーチンは、湯水混合物の目標温度T
Pを設定するためのスイッチ171または172が押さ
れたときに実行される。
【0045】先ず、設定された目標温度TPと現予荷重
調節量FDとを読み込む処理を実行し(ステップS20
0,210)、湯水混合物温度TCと予荷重調節量FS
との関係を表わす前記のマップにより目標温度TPに対
応した予荷重調節量FSを求める(ステップS22
0)。次いで、求めた予荷重調節量FSと現予荷重調節
量FDとの差を実予荷重調節量ΔFにセットし(ステッ
プS230)、現予荷重調節量FDを実予荷重調節量Δ
Fだけ増加させる(ステップS240)。続いて、制御
実施時間TSに所定値TS2をセットして(ステップS
250)、本ルーチンを終了する。ここで、所定値TS
2は、実予荷重調節量ΔFだけ増加した後に、増加した
現予荷重調節量FDで湯水混合物温度TCが安定になる
までの時間である。この制御実施時間TSが経過するま
でにフィードバック制御を行なうと、湯水混合物温度T
Cが安定になれば適正な予荷重調節量FSとなるもの
を、過渡期の湯水混合物温度TCにより不適正な予荷重
調節量FSとしてしまい、かえって、湯水混合物温度T
Cを目標温度TPとするのが遅れることになる。従っ
て、この場合にはフィードバック制御を行なわないので
ある。
【0046】以上、説明した図9および図10の処理に
より、目標温度TPを設定するためのスイッチ171,
172によって、設定された温度で湯水混合物が吐水さ
れる。このときの出湯温度の調整はSMAを用いた感温
コイルスプリング80により行なわれる。次に、この動
作について説明する。
【0047】湯水混合物温度TCが目標温度TPとなっ
て、給湯機からの給湯温度、水道水温または流量等の条
件が定常状態にある時には、可動弁体70は、湯水混合
室64内の湯水混合物により感温コイルスプリング80
に発生するばね力と第2コイルスプリング90のばね力
(予荷重)との釣り合いにより位置が決定され、静止し
ている。この状態から、給湯機からの給湯温度、水道水
温または流量等の条件が外乱により変動すると、この変
動に応じて湯水混合室64内の湯水混合物温度TCが目
標温度TPからずれて温度偏差ΔTを生じる。感温コイ
ルスプリング80は、この温度変化に応じてばね定数を
変化させ、その結果、感温コイルスプリング80のばね
力が変化する。得られる湯水混合物温度TCが目標温度
TPより高い場合には、感温コイルスプリング80のば
ね力が増大し、第2コイルスプリング90の予荷重を増
加させながら可動弁体70を図5左方に変位させるの
で、湯の割合が減少し、湯水混合物温度TCが低下す
る。反対に、湯水混合物温度TCが目標温度TPより低
い場合には、感温コイルスプリング80のばね力が減少
し、第2コイルスプリング90の作用により可動弁体7
0が図5右方に変位するのを許容するので、水の割合が
減少し、湯水混合物温度TCが上昇する。こうした感温
コイルスプリング80の作用により湯水混合物温度TC
は目標温度TPに保持される。
【0048】出湯開始時処理ルーチンにより出湯が開始
された後または目標温度変更時処理ルーチンにより目標
温度TPが変更された後は、図11に示すフィードバッ
ク制御ルーチンにより、湯水混合物温度TCが制御され
る。本ルーチンは所定時間毎、例えば100ms毎に実
行される。
【0049】本ルーチンでは、まず、図9の出湯開始時
処理ルーチンまたは図10の目標温度変更時処理ルーチ
ンでセットされた制御実施時間TSが経過したか否かを
判定する(ステップS400)。制御実施時間TSを経
過していないときは、フィードバック制御を行なわない
領域であるとして、本ルーチンを終了する。
【0050】制御実施時間TSを経過しているときは、
目標温度TPと温度センサ110により検出される湯水
混合物温度TCを読み込む処理を実行し(ステップS4
10)、目標温度TPと湯水混合物温度TCの差を温度
偏差ΔTとして算出する(ステップS420)。次に、
算出された温度偏差ΔTの絶対値を閾値TR1,閾値T
R2と比較する(ステップS430,S440)。ここ
で、閾値TR1は、温度偏差ΔTがこれ以上大きいとき
には何らかの異常があるとして判定するための値であ
り、閾値TR2は、湯水混合物温度TCの急変はない
が、温度偏差ΔTが解消しないときに、制御系に何らか
の異常があるとして判定するための値である。従って、
閾値TR1は閾値TR2より大きな値として定められ
る。温度偏差ΔTの絶対値が閾値TR1を越える場合と
しては、給湯機の故障,感温コイルスプリング80の折
損,第2コイルスプリング90の折損,給水管の故障,
給湯管の故障等により、出湯開始の際、制御実施時間T
S経過後であっても湯水混合物温度TCが目標温度TP
に近づかない場合、出湯中、湯水混合物温度TCが急変
した場合等が該当する。温度偏差ΔTの絶対値が閾値T
R2を越える場合としては、予荷重調節モータ105が
故障した場合や予荷重調節機構100のウォーム104
の欠損や噛み込み等の故障が考えられる。
【0051】ステップS430およびS440で、共に
異常がないと判定されると、温度偏差ΔTの絶対値を閾
値TR3と比較する(ステップS450)。ここで、閾
値TR3は、湯水混合物温度TCが目標温度TPから許
容される温度偏差の最大値(許容温度偏差)である。こ
の閾値TR3は、予荷重調節モータ105を駆動制御で
きる最小値および感温コイルスプリング80の特性等に
より定められる。従って、温度偏差ΔTの絶対値が閾値
TR3以下のときは、フィードバック制御を行なう必要
がない領域と判断して、本ルーチンを終了する。温度偏
差ΔTの絶対値が閾値TR3より大きいときは、カウン
タCを値0にリセットし(ステップS460)、温度偏
差ΔTに比例定数Kを乗じて実予荷重調節量ΔFを算出
し(ステップS470)、現予荷重調節量FDを実予荷
重調節量ΔFだけ増加して(ステップS480)。本ル
ーチンを終了する。
【0052】一方、ステップS430で異常があると判
定したときは、切換え/止水モータ127を駆動して、
切換え/止水弁120により止水し(ステップS55
0)、LCD160に異常を表示する(ステップS56
0)。異常の表示としては、LCD160に「Er」の
文字を出力するものや、特定のコードを出力するものが
考えられる。また、異常発生ランプを備えてランプを点
灯する構成、警報ベル等を備えて報知する構成も好適で
ある。実施例では、異常があると判定すると、切換え/
止水弁120により止水したが、止水せず可動弁体70
により湯側を全閉とし、水側吐水とする構成も好適であ
る。
【0053】また、ステップS440で、温度偏差ΔT
の絶対値が閾値TR2以上のときには、カウンタCをイ
ンクリメントし(ステップS500)、カウンタCを所
定値CSと比較して(ステップS510)、カウンタC
が所定値CS以上になったときに、異常が生じたものと
判断して、切換え/止水弁120により止水し(ステッ
プS550)、LCD160に異常を表示する(ステッ
プS560)。ここで、所定値CSは、温度偏差ΔTが
継続して解消しない時間を設定するための値である。所
定値CSは、本ルーチンの実行頻度、CPU150aの
処理速度、予荷重調節モータ105の駆動速度等により
定められる。カウンタCが所定値CSより小さいとき
は、まだ異常と判断せず、通常のフィードバック制御を
行なう(ステップS470,S480)。
【0054】次に、パネル操作部170のシャワー選択
スイッチ175が入力され、出湯開始処理ルーチンが実
行されることにより、出湯を開始した後に実行される図
12に示すシャワー温度監視ルーチンについて説明す
る。本ルーチンは所定時間毎、例えば100ms毎に実
行される。
【0055】本ルーチンは、まず、現在の吐水がシャワ
ーからの吐水かカランからの吐水かを判断する(ステッ
プS600)。カランからの吐水のときは、本ルーチン
による制御の必要がない場合であるとして、本ルーチン
を終了する。シャワーからの吐水のときは、湯水混合物
温度TCを読み込む処理を実行し(ステップS61
0)、湯水混合物温度TCと所定値TSWとを比較する
(ステップS620)。湯水混合物温度TCが所定値T
SWより大きいときには、異常と判断し、切換え/止水
弁120により止水し(ステップS630)、LCD1
60に異常を表示する(ステップS640)。湯水混合
物温度TCが所定値TSW以下のときには、異常がない
として、本ルーチンを終了する。
【0056】ここで、所定値TSWはシャワーから吐出
する湯の温度の上限値である。シャワーは、通常、人が
直接浴びるものなので、シャワーから吐出する湯の温度
は、人が誤って目標温度TPを高くした場合でも、浴び
ることができる温度とするのが好ましく、そのような温
度として、所定値TSWが定められる。
【0057】また、実施例では、湯水混合物温度TCが
所定値TSWより大きいときは切換え/止水弁120に
より止水したが、止水せずに湯水混合物温度TCを所定
値TSWでフィードバック制御して出湯する構成も好適
である。
【0058】以上、説明した実施例の湯水混合装置10
によれば、死水吐水が完了した後で、湯水混合物温度T
Cが目標温度TPに近づかない場合を検出し、切換え/
止水弁120により止水し、LCD160に異常を表示
するので、異常を早期に検出することができ、異常な状
態での湯水混合装置10の使用を回避することができ
る。出湯中に湯水混合物温度TCの急変を検出し、異常
と判定した場合も同様である。また、所定時間以上、温
度偏差ΔTを解消しない場合も同様である。
【0059】シャワーの使用時には、湯水混合物温度T
Cを所定値TSWと比較して、湯水混合物温度TCが所
定値TSWより大きいときには、切換え/止水弁120
により止水し、LCD160に異常を表示するので、目
標温度TPの設定を誤った場合でも、熱湯を出湯するこ
とを防止できる。湯水混合装置10が故障した場合で
も、熱湯が出湯することを防止できることは勿論であ
る。
【0060】もとより、ばね定数が温度によって変化す
るSMAを材料とした感温コイルスプリング80を用い
たので、外乱等により湯水混合物温度TCが変化して
も、感温コイルスプリング80のばね定数が温度に応じ
て変化することにより可動弁体70を温度変化を打ち消
す側に変位させて、湯水混合物温度TCを目標温度TP
とすることができる。また、感温コイルスプリング80
は熱容量の小さいSMAを材料とし、湯水混合物に直接
接触する構成としたので、湯水混合物温度TCの変化に
素早く応じることができる。
【0061】また、外乱等により湯水混合物温度TCと
目標温度TPに温度偏差ΔTが生じ、感温コイルスプリ
ング80による温度制御だけでは温度偏差ΔTを解消す
ることができないときには、フィードバック制御を行な
うことにより温度偏差ΔTを解消するので、湯水混合物
温度TCを常に目標温度TPに制御することができる。
【0062】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。第2実施例は、第1実施例と同一のハードウエア
構成に、以下に説明する弁体位置検出装置200および
電子制御装置150に弁体位置検出装置200からの弁
体位置信号を入力する弁体位置入力回路150kを備え
たものである。また、第2実施例の動作については、第
1実施例のフィードバック制御ルーチン(図11)と同
一である。第2実施例では、第1実施例の出湯開始時処
理ルーチン(図9),目標温度変更時処理ルーチン(図
10)に代えて、図14の出湯開始時処理ルーチン,図
15の目標温度変更時処理ルーチンを実行する。
【0063】図13は弁体位置検出装置200を中心と
した第2実施例の一部についての概略を示した模式図で
ある。弁体位置検出装置200は、可動弁体70と微小
なクリアランスを設けて弁ユニット15に設置されてお
り、図13において左右方向の可動弁体70の位置を検
出する。また、弁体位置検出装置200は、電子制御装
置150と接続されており、可動弁体70の位置を弁体
位置信号として弁体位置入力回路150kに入力する。
【0064】こうして構成された第2実施例は、出湯開
始に先だって湯水混合装置10の異常の有無を判定す
る。この出湯開始時の動作について、図14の出湯開始
時処理ルーチンを用いて説明する。本ルーチンが実行さ
れると、まず、ROM150bに格納されている予荷重
調節量の所定値である異常判定上限値F1と異常判定駆
動量ΔF1、バックアップRAM150dに格納されて
いる現予荷重調節量FDを読み込む処理を実行する(ス
テップS700,S710)。ここで、異常判定上限値
F1および異常判定駆動量ΔF1は予荷重調節機構10
0によって調節可能な予荷重調節量FSであれば幾つの
値であっても構わないが、予荷重調節モータ105の動
作速度を考慮すると、異常判定上限値F1は通常使用す
る湯水混合物温度TC(例えば40℃)となる予荷重調
節量FSに対して3割程度大きな値とし、異常判定駆動
量ΔF1は予荷重調節量FSを所定値F1とした位置か
ら通常使用する湯水混合物温度TCとなる予荷重調節量
FSに対して3割程度小さな値とするまでに必要な予荷
重調節量FSの駆動量とすることが望ましい。
【0065】読み込んだ異常判定上限値F1から現予荷
重調節量FDを減じて実予荷重調節量ΔFを算出し(ス
テップS720)、現予荷重調節量FDを実予荷重調節
量ΔFだけ増加させる(ステップS730)。次に弁体
位置検出装置200により検出された可動弁体70の位
置V1を、弁体位置入力回路150kを介して読み込み
(ステップS740)、可動弁体70の位置V1と所定
値VS1とを比較する(ステップS750)。ここで、
所定値VS1は、湯水混合物温度TCが5℃のときに、
予荷重調節量FSを異常判定上限値F1とした可動弁体
70の位置として検出される値よりも若干小さな値であ
る。従って、湯水混合装置10に異常が認められないと
きには、可動弁体70の位置V1は所定値VS1より大
きな値を示す。
【0066】可動弁体70の位置V1が所定値VS1よ
り大きいときは、現予荷重調節量FDを異常判定駆動量
ΔF1だけ減少させる(ステップS760)。次に可動
弁体70の位置V2を読み込み(ステップS770)、
可動弁体70の位置V2を所定値VS2と比較する(ス
テップS780)。ここで、所定値VS2は、湯水混合
物温度TCが30℃のときに予荷重調節量FSを所定値
(異常判定上限値F1−異常判定駆動量ΔF1)とした
可動弁体70の位置として検出される値よりも若干大き
な値である。従って、湯水混合装置10に異常が認めら
れないときには、可動弁体70の位置V2は所定値VS
2より小さな値を示す。
【0067】可動弁体70の位置V1が所定値VS1以
下のとき(ステップS750)、または可動弁体70の
位置V2が所定値VS2以下のときは(ステップS78
0)、感温コイルスプリング80,第2コイルスプリン
グ90または予荷重調節機構100等に異常があるとし
て、ステップS790以下の出湯開始処理を行なわず、
LCD160に異常を表示して(ステップS880)、
本ルーチンを終了する。
【0068】ステップS750で可動弁体70の位置V
1が所定値VS1より大きく、かつステップS780で
可動弁体70の位置V2が所定値VS2より小さいとき
は、湯水混合物の目標温度TPとしてデフォルト値TD
を読み込む処理を実行し(ステップS790)、デフォ
ルト値TDをLCD160に表示する(ステップS80
0)。次に、湯水混合物温度TCと予荷重調節量FSと
の関係を表わす図示しないマップにより、デフォルト値
TDに対応した予荷重調節量FSを求める(ステップS
810)。求めた予荷重調節量FSから所定値F1を減
じ、所定値ΔF1を加えて実予荷重調節量ΔFを算出し
(ステップS820)、現予荷重調節量FDを実予荷重
調節量ΔFだけ増加させる(ステップS830)。次
に、シャワー選択スイッチ175とカラン選択スイッチ
176とのどちらのスイッチが押されたかを判定し(ス
テップS840)。スイッチの判定に従い、切換え/止
水モータ127を駆動して、シャワー130またはカラ
ン140から出湯を開始する(ステップS850,S8
60)。続いて、制御実施時間TSに所定値TS1をセ
ットして(ステップS870)、本ルーチンを終了す
る。
【0069】次に、目標温度変更時処理ルーチンについ
て図15を用いて説明する。本ルーチンは、第1実施例
の目標温度変更時処理ルーチン(図10)と同様に、湯
水混合物の目標温度TPを設定するためのスイッチ17
1または172が押されたときに実行される。なお、本
ルーチンのステップS900ないしS930は図10の
同名ルーチンのステップS200ないしC230と同一
であるので、この部分の処理についての説明は省略す
る。
【0070】実予荷重調節量ΔFを算出した後(ステッ
プS930)、実予荷重調節量ΔFの絶対値を所定値Δ
F2と比較する(ステップS940)。所定値ΔF2
は、予荷重調節量FSを変更することによる可動弁体7
0の変位を弁体位置検出装置200が検出できる最小値
より少し大きな値である。従って、実予荷重調節量ΔF
の絶対値が所定値ΔF2より大きいときには、弁体位置
検出装置200は、必ず可動弁体70の変位を検出する
ことになる。このとき、本ルーチンは、現予荷重調節量
FDを実予荷重調節量ΔFだけ増加する(ステップS9
60)前後で、増加前の可動弁体70の位置V3と増加
後の可動弁体70の位置V4を読み込む処理を実行する
(ステップS950,S970)。次に、読み込んだ可
動弁体70の位置V3とV4を比較し(ステップS98
0)、同じであれば、感温コイルスプリング80,第2
コイルスプリング90または予荷重調節機構100等の
異常としてLCD160に異常を表示する(ステップS
990)。可動弁体70の位置V3とV4が同じでなけ
れば、制御実施時間TSに所定値TS2をセットして
(ステップS995)、本ルーチンを終了する。
【0071】一方ステップS940で実予荷重調節量Δ
Fの絶対値が所定値ΔF2以下のときは、可動弁体70
の位置を読み込むことなく、現予荷重調節量FDを実予
荷重調節量ΔFだけ増加し(ステップS965)、制御
実施時間TSに所定値TS2をセットして(ステップS
995)、本ルーチンを終了する。
【0072】以上説明した第2実施例の湯水混合装置1
0によれば、出湯開始時に、予荷重調節量FSを所定値
だけ増加・減少して可動弁体70を変位させ、その位置
を所定値VS1・VS2と比較して異常を検出するの
で、湯水混合装置10から出湯する前に感温コイルスプ
リング80,第2コイルスプリング90および予荷重調
節機構100の異常を発見することができる。
【0073】また、目標温度を変更した際に、所定値Δ
F2より大きい実予荷重調節量ΔFのときに可動弁体7
0の位置を検出して異常の有無を判定するので、感温コ
イルスプリング80,第2コイルスプリング90および
予荷重調節機構100の異常を早期に発見することがで
きる。なお、その他の効果については第1実施例と同一
である。
【0074】第2実施例では、予荷重調節量の所定値F
1,ΔF1を設定し、予荷重調節量FSを増加・減少
し、可動弁体70の位置を変位させて異常を検出した
が、予荷重調節量の所定値F1を設定し、予荷重調節量
FSを増加し、可動弁体70の位置を変位させて異常を
検出する構成、デフォルト値TDに応じた予荷重調節量
FSに設定する際に、可動弁体70の位置により異常を
検出する構成等も好適である。
【0075】また、第2実施例では、所定値ΔF2以上
の実予荷重調節量ΔFのときに、予荷重調節量FSを変
更する前後の可動弁体70の位置V3とV4が同じか否
かにより異常を判定したが、可動弁体70の位置V3と
V4の差をとって所定値以上の差を有するか否かにより
異常を判定する構成、実予荷重調節量ΔFに比例定数K
Vを乗じて、可動弁体70の位置V3とV4の差と比較
して異常を判定する構成等も好適である。
【0076】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、第2実施例において湯水混合物温度TCに
よるフィードバック制御を行なわない構成など、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実
施し得ることは勿論である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明の湯水混合装
置では、湯水混合物の温度に基づいて可動弁体の移動の
異常を検出し、警報の出力,止水,水側吐水等の所定の
処理を行なうことができる。従って、湯水混合物の温度
が異常な高温または低温となることを早期に防止するこ
とができる。
【0078】また、出湯開始後に、所定時間経過後であ
っても湯水混合物の温度が目標温度に近づかない場合を
異常として検出する場合は、早期に湯水混合装置の故障
に対応することができる。湯水混合物の温度と目標温度
との偏差が所定の偏差以上のとき、制御にもかかわらず
湯水混合物の温度と目標温度との偏差が解消しないとき
にも異常として検出する場合には、軽微な異常をも検出
することができ、熱水を吐水することを防止することが
できる。湯水混合物の温度が所定の温度以上のときに異
常として検出する場合には、シャワーの使用時に突然熱
水が出湯することを防止することができる。
【0079】本発明の第2の湯水混合装置では、直接可
動弁体の位置を検出し、この可動弁体の位置に基づいて
異常を検出し、警報の出力,止水,水側吐水等の所定の
処理を行なうことができる。従って、湯水混合物の温度
が異常な高温または低温となることを早期に防止するこ
とができる。
【0080】また、出湯開始前に、所定の予荷重を加え
て可動弁体の位置の変位により異常の有無を検出する場
合には、正常に動作するときのみに湯水混合装置を使用
することができる。目標温度を変更したときに、可動弁
体の位置が所定値以上変位しないときに異常を検出する
場合には、軽微な異常をも発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湯水混合装置の基本的構造を例示する
ブロック図である。
【図2】本発明の湯水混合装置10を例示する模式図で
ある。
【図3】図2に示した湯水混合装置10の斜視図であ
る。
【図4】湯水混合装置10を構成する給水用脚金具11
の断面図である。
【図5】湯水混合装置10を構成する弁ユニット15の
拡大断面図である。
【図6】切換え/止水弁120に組み込まれた固定ディ
スク121の構造図である。
【図7】切換え/止水弁120に組み込まれた回転ディ
スク125の構造図である。
【図8】CPU150aを中心とした制御系の電気的な
構成を例示するブロック図である。
【図9】CPU150aにより実行される出湯開始時処
理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】CPU150aにより実行される目標温度変
更時処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】CPU150aにより実行されるフィードバ
ック制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】CPU150aにより実行されるシャワー温
度監視ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】第2実施例の弁体位置検出装置200を中心
とした第2実施例の一部についての概略を示した模式図
である。
【図14】第2実施例の電子制御装置150のCPU1
50aにより実行される出湯開始時処理ルーチンを示す
フローチャートである。
【図15】第2実施例の電子制御装置150のCPU1
50aにより実行される目標温度変更時処理ルーチンを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
M1…予荷重調節手段 M2…初期予荷重設定手段 M3…温度検出手段 M4…異常検出手段 M5…異常時対処手段 MV…湯水混合弁 N1…予荷重調節手段 N2…初期予荷重設定手段 N3…位置検出手段 N4…異常検出手段 N5…異常時対処手段 NV…湯水混合弁 10…湯水混合装置 11…給水用脚金具 12…給湯用脚金具 15…弁ユニット 18…制御ユニット 20…ハウジング 21…入口 22…止水弁 23…弁体 24…ガイド部 25…開口部 26…端部 27…キャップ 28…ストレーナ 29…出口 30…圧力制御弁 31…弁座 32…弁部材 33…スカート 34…ナット 35…ガイド部材 36…ボア 37…二次圧力室 40…弁軸 41…ばね受け 42…キャップ 45…金属ベローズ 46…背圧室 52…止水弁 58…圧力導入管 59…出口 60…湯水混合弁 61…ハウジング 62…ボア 63…弁室 64…湯水混合室 70…可動弁体 71…円筒部 72…ウェブ 73…開口 74…輪 75,76,77…ばね受け 80…感温コイルスプリング 85…水入口 86,96…環状通路 87…水側弁座 90…第2コイルスプリング 95…湯入口 97…湯側弁座 100…予荷重調節機構 101…端部部材 102…可動ばね受け 103…出力軸 104…ウォーム 105…予荷重調節モータ 106…Oリング 110…温度センサ 120…切換え/止水弁 121…固定ディスク 122,123,126…吐水ポート 125…回転ディスク 127…切換え/止水モータ 130…シャワー 131…接続金具 132…シャワーホース 140…カラン 141…接続金具 150…電子制御装置 150a…CPU 150b…ROM 150c…RAM 150d…バックアップRAM 150e…温度センサ入力回路 150f…スイッチ入力回路 150g…モータ駆動回路 150h…モータ駆動回路 150i…LCD駆動回路 150j…定電圧回路 150k…弁体位置入力回路 160…LCD 170…パネル操作部 171,172…スイッチ 175…シャワー選択スイッチ 176…カラン選択スイッチ 177…止水スイッチ 180…電池 200…弁体位置検出装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水の混合比を調節する可動弁体を有す
    る湯水混合弁と、 所定の温度範囲において温度に応じてばね定数が変化す
    る材料からなり、前記混合弁から流出する湯水混合物の
    温度上昇に伴い湯の割合を減少させる方向に前記可動弁
    体を付勢する第1のばねと、 前記可動弁体を前記方向とは反対方向に付勢する第2の
    ばねと、 前記第1および第2のばねの少なくとも一方の予荷重を
    調節可能な予荷重調節手段と、 前記予荷重調整手段を制御して、前記予荷重を湯水混合
    物の目標温度に対応した初期値に設定する初期予荷重設
    定手段と、 前記湯水混合物の温度を検出する温度検出手段と、 前記温度検出手段により検出された湯水混合物の温度に
    基づいて、前記可動弁体の移動の異常を検出する異常検
    出手段と、 該異常が検出されたとき、所定の処理を行なう異常時対
    処手段とを備えた湯水混合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、前記予荷重調整手段による予荷重の調
    整にもかかわらず、前記温度検出手段により検出された
    湯水混合物の温度が、所定時間以内に該予荷重に対応し
    た温度に近づかない場合、異常として検出する手段であ
    る湯水混合装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、前記温度検出手段により検出された湯
    水混合物の温度と目標温度との偏差が所定以上である場
    合、異常として検出する手段である湯水混合装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、前記温度検出手段により検出された湯
    水混合物の温度が所定の温度以上である場合、異常とし
    て検出する手段である湯水混合装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の湯水混合装置であって、 前記初期予荷重設定手段により初期値を設定した後に、
    前記温度検出手段により検出された温度と目標温度とに
    偏差が存在する場合には、該偏差を打ち消す側に前記予
    荷重調節手段を制御する制御手段を備え、 異常検出手段は、前記制御手段による制御にもかかわら
    ず、該偏差が解消しない場合、異常として検出する手段
    である湯水混合装置。
  6. 【請求項6】 湯水の混合比を調節する可動弁体を有す
    る湯水混合弁と、 所定の温度範囲において温度に応じてばね定数が変化す
    る材料からなり、前記混合弁から流出する湯水混合物の
    温度上昇に伴い湯の割合を減少させる方向に前記可動弁
    体を付勢する第1のばねと、 前記可動弁体を前記方向とは反対方向に付勢する第2の
    ばねと、 前記第1および第2のばねの少なくとも一方の予荷重を
    調節可能な予荷重調節手段と、 前記予荷重調整手段を制御して、前記予荷重を湯水混合
    物の目標温度に対応した初期値に設定する初期予荷重設
    定手段と、 前記可動弁体の位置を検出する位置検出手段と、 前記位置検出手段により検出される前記可動弁体の位置
    に基づいて、前記可動弁対の移動の異常を検出する異常
    検出手段と、 該異常が検出されたとき、所定の処理を行なう異常時対
    処手段とを備えた湯水混合装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、前記予荷重調節手段を制御して、所定
    の予荷重を加えたときに、前記位置検出手段により検出
    された可動弁体の位置が所定の位置でない場合、異常と
    して検出する手段である湯水混合装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、前記初期予荷重設定手段により初期値
    が設定された際、前記位置検出手段により検出された前
    記可動弁体の位置が所定の位置にない場合、異常として
    検出する手段である湯水混合装置
  9. 【請求項9】 請求項6記載の湯水混合装置であって、 異常検出手段は、目標温度が変更され、前記初期予荷重
    設定手段により前記予荷重を新たな目標温度に応じた初
    期値にするために所定予荷重以上の調節をするとき、前
    記位置検出手段により検出される前記可動弁体の位置
    が、目標温度を変更する前の前記可動弁体の位置に比べ
    て所定値以上変化しない場合、異常として検出する湯水
    混合装置。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項6記載の湯水混
    合装置であって、 異常時対処手段は、警報を出力する手段である湯水混合
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1または請求項6記載の湯水混
    合装置であって、 異常時対処手段は、前記予荷重調整手段を駆動して水側
    吐水とする手段である湯水混合装置。
  12. 【請求項12】 請求項1または請求項6記載の湯水混
    合装置であって、 異常時対処手段は、止水する手段である湯水混合装置。
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