JPH0621270B2 - 高加工性エポキシ樹脂系塗料 - Google Patents

高加工性エポキシ樹脂系塗料

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JPH0621270B2
JPH0621270B2 JP62056736A JP5673687A JPH0621270B2 JP H0621270 B2 JPH0621270 B2 JP H0621270B2 JP 62056736 A JP62056736 A JP 62056736A JP 5673687 A JP5673687 A JP 5673687A JP H0621270 B2 JPH0621270 B2 JP H0621270B2
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哲夫 宮沢
明彦 諸藤
誠七 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高加工性エポキシ樹脂系塗料に関するもの
で、より詳細には、特定の分岐度を有する高分子量エポ
キシ樹脂成分と、硬化剤樹脂成分とから成り、優れた加
工性と耐腐食性とを有し、特に罐用塗料として有用なエ
ポキシ系塗料に関する。
(従来の技術) 製罐業においては金属を保護する有機塗膜は高度の絞り
加工、多重ネックイン加工、ビード加工等の厳しい機械
加工を受けるので十分な加工性を有することが要求され
る。
従来優れた加工性を有し、耐食性、耐薬品性などの実用
性能をも満足するものとして、エポキシ系塗料が広く使
用されている。しかしながら、公知のエポキシ系塗料は
未だその加工性において十分満足し得るものではなく、
これを改善するためにエポキシ樹脂の分子量を上げるこ
と、及びエポキシ樹脂に対する硬化剤樹脂の使用比率を
下げる等の手段が採用されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前記対応策では塗膜の品質上未だ改善す
べき問題がある。即ち、前者の手段では、エポキシ樹脂
の分子量を高くすれば塗膜の密着性が低下し、加熱殺菌
処理等で塗膜が浮き、塗装罐の耐食性が低下しやすい。
又後者の手段では、エポキシ樹脂成分の比率が高くなれ
ば、内容品から金属への水分或いは腐食成分が透過しや
すくなり、塗装罐の耐食性が低下する。更に、最終硬化
塗膜中に低分子量のエポキシ樹脂分が未硬化の状態で残
留するようになり、これが内容物中に溶出することから
衛生的特性及び香味保持性の点から好ましくない。
従って、本発明の目的は、高度の絞り加工、多重ネック
イン加工、ビード加工等の製罐上の厳しい機械加工に耐
えることができるとともに、罐詰とした後での衝撃にも
十分耐えることが可能であり、しかも優れた耐腐食性と
衛生的特性や香味保持性等を有するエポキシ系塗料を提
供するにある。
(問題点を解決するための手段) 種々のエポキシ樹脂を罐用塗料に適用するための研究過
程において、エポキシ樹脂にはその構造中に分岐構造を
有するものがあり、その分岐鎖の数の多少が最終塗膜の
加工性と密着性乃至耐腐食性とに重大な影響をもたらす
ということがわかった。
この知見に基づき数平均分子量が11000乃至300
00及び分岐度が2乃至15%のエポキシ樹脂を硬化剤
樹脂と組合せて罐用塗料とすると、硬化後の塗膜の加工
性が優れ且つ実用性能(耐腐食性、衛生的特性、香味保
持性)に優れた塗料を得ることが可能となった。
本発明によればビスフェノール類とエピハロヒドリンと
の重縮合により得られ、数平均分子量が11000乃至
30000で且つ式 式中、A2.8はエポキシ樹脂の水酸基をウレタン化硬化
した試料についての核磁気共鳴スペクトルにおけるケミ
カルシフト2.8ppm のピーク群の積分強度であり、A4.0
は同スペクトルにおけるケミカルシフト4.0ppmのピーク
群の積分強度であり、A5.5は同スペクトルにおけるケ
ミカルシフト5.5ppmのピーク群の積分強度を表わす、 で定義される分岐度(NBr)が2乃至15%であるエポ
キシ樹脂と硬化剤樹脂とを配合して成ることを特徴とす
る高加工性エポキシ系塗料が提供される。
(作 用) ビスフェノールAとエピハロヒドリンとの重縮合で得ら
れたエポキシ樹脂は一般に式 で表わされ、その分子量MK は MK =340+284K (K=0,1,2…) …(3) で表わされている。
しかしながら、このモデルは末端エポキシド基以外の官
能基、例えば ここでX=Cl,OH,及び のような主鎖骨格にした側鎖基や他の末端基の存在を無
視したものである。 H. BATZER及びS . A . ZAHIR ,
J . Apply. Polym. Sci.,vol.19 PP 601−60
7(1975)によればエポキシ樹脂の分岐度は 式中,n+mは樹脂1kg当りの官能基、即ち基 (R′は水素原子、またはアルキレン基である。) の合計数であって、nは主鎖骨格の部分を形成する単位
の数であり、mは懸垂基又は末端基に属する単位の数で
あり、N+Mは樹脂1kg当りの分岐点の合計数であっ
て、Nは主鎖骨格上にある分岐点の数であり、Mは側鎖
又は末端基上にある分岐点の数である、 で表わされる。
エポキシ樹脂の水酸基をイソシアン酸トリクロルアセチ
ルでウレタン化処理し、この試料について核磁気共鳴ス
ペクトルを求めると上記n+m,N+Mは下記式により
算出される。
式中、Pは樹脂1kg当りのエポキシド当量である。A
2.8は核磁気共鳴スペクトルのケミカルシフト2.8ppmの
ピーク群の積分強度であって、末端エポキシド基、 の2個の水素原子に特有のピークである。 A4.0 は同
スペクトルのケミカルシフト4.0ppmのピーク群の積分強
度であって、末端エポキシド基、 の2個の水素原子、エポキシ樹脂鎖中の基 (Rはアルキレン基である。) の5個の水素原子及びエポキシ樹脂鎖中の基 のC1 ,C3 の4個の水素原子に特有のピークである。
5.5は同スペクトルのケミカルシフト5.5ppmのピーク
の積分強度であって、式(B)の基のC2 の1個の水素原
子に特有のピークである。
本発明において、ケミカルシフト2.8ppm及び5.5ppmのピ
ーク群とは、厳密に2.8ppm、4.0ppm及び5.5ppmに対応す
るものではなく、その近傍に位置するピーク群を含む意
味である。即ち、実際の樹脂では構造上の違い、分子量
の違い、濃度の違いによって、上記ppm 位置とは多少違
った位置にピークを生ずることがあるが、このピークを
上記ケミカルシフトのものと同定できれば、このピーク
の積分強度を上記ケミカルシフトのピークの積分強度と
して差支えない。
添付図面第1図は、本発明に使用し得る分岐鎖エポキシ
樹脂のエポキシ樹脂の水酸基をウレタン化処理した試料
についての核磁気共鳴スペクトルの一例を示す。
本発明は、数平均分子量(Mn )が11000 乃至30000 、
特に11000 乃至28000 と大きく且つ分岐度(NBr)が2
乃至15%、特に5乃至14%と一定の範囲にあるエポ
キシ樹脂を硬化剤樹脂と組合せて罐用塗料に用いると、
優れた加工性と耐腐食性との組合せが得られることに特
徴を有するものである。
後述する表2は、種々の数平均分子量及び分岐度を有す
るエポキシ樹脂を硬化剤樹脂(レゾール型フェノール樹
脂)と一定の比率(80:20の重量比)で組合せた罐
用塗料について、上記特性と種々の加工適性、密着性、
耐レトルト性、耐腐食性との関係を要約して示したもの
である。
エポキシ樹脂の分岐度が上記範囲内であってもエポキシ
樹脂の数平均分子量が上記範囲より小さい場合は、加工
性が著しく低下し、耐腐食性も低下する傾向がある。一
方、数平均分子量が上記範囲より大きい場合は、金属素
材との密着性が著しく低下し、加工部での塗膜の浮きが
生じ、加熱殺菌処理により塗膜の白化が生じる。
またエポキシ樹脂の数平均分子量が上記範囲内であって
もエポキシ樹脂の分岐度が上記範囲よりも小さい場合
は、加熱殺菌処理により白化が生じ、耐腐食性が劣る。
一方、分岐度が上記範囲より大きい場合は、加工性が低
下し、耐腐食性も劣る結果となる。
このように、本発明においては、数平均分子量及び分岐
度の両方が本発明で規定した範囲内にあることが、加工
性、密着性及び耐食性の点で臨界的であることがわか
る。特に、エポキシ樹脂の平均分子量の増大は、加工性
の増大、腐食成分に対するバリヤー性の増大、及び硬化
性の増大、特に抽出特性の減少をもたらすが、その反面
として金属素材との密着性の低下をもたらすことが最大
の難点である。これに対して、本発明で規定した分岐度
の高分子量エポキシ樹脂を用いる場合には、この分岐度
に対応する側鎖が導入され、これが低分子量エポキシ樹
脂と同様に金属素材への密着性を高めるものと思われ
る。かかる見地からは、分岐度当りの数平均分子量(
n/NBr)は、500乃至10000、特に600乃至5
000の範囲にあることが望ましい。
エポキシ樹脂のエポキシド基濃度は、0.033 乃至0.120e
q/kg、好ましくは0.033 乃至0.110eq/kgの範囲にあるこ
とが塗料の硬化特性、塗膜の特性上望まれる。即ち、エ
ポキシ当量が上記範囲より大きい場合は塗料の硬化が遅
くなる傾向が見られ、エポキシ当量が上記範囲より小さ
い場合は、塗膜の加工性が低下する傾向が見られる。
また、エポキシ樹脂の低分子量物は未硬化の状態では加
熱殺菌中、充填後の貯蔵中に内容物に溶出し、衛生的特
性及び香味保持性を損うおそれがある。従って、エポキ
シ樹脂中に含まれる分子量900以下の成分の1%以下
にすることが望ましい。
本発明に使用するエポキシ樹脂は、ビスフェノール類と
エピハロヒドリンとの重縮合により製造されるが、ビス
フェノール類としては、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビ
スフェノールA、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン−ビス
フェノールB、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−ビスフェノー
ルF 等が挙げられる。一般には、ビスフェノールAが好まし
い。従って、以下にはビスフェノールAを例にとって説
明する。
本発明に使用される高分子量エポキシ樹脂は、ビスフェ
ノールAとエピハロヒドリンとから先ず分子鎖中に平均
約1個のビスフェノールA骨格を有する液状エポキシ樹
脂を調製し、この液状エポキシ樹脂とビスフェノールA
とを、触媒の存在下で加温して重付加反応させて得られ
る。得られたエポキシ樹脂の分子量、分岐度等の特性は
その時の製造条件によって大きく影響される。高分子量
エポキシ樹脂の分子量は上記液状エポキシ樹脂の純度、
液状エポキシ樹脂とビスフェノールAの化学量論的配合
比、反応温度、反応時間によって変化する。即ち、液状
エポキシ樹脂の純度が高くなると分子量が大きくなる。
液状エポキシ樹脂とビスフェノールAの配合比が化学量
論的に1:1に近い方が高分子量になる。また、反応温
度が高く、反応時間が長くなれば高分子量になる。
また、高分子量エポキシ樹脂の分岐度は、触媒の種類及
び量、反応温度、反応時間によって変化する。即ち触媒
の種類によってエポキシド基とフェノール性水酸基との
反応性及びエポキシド基とエポキシ樹脂中の水酸基との
反応性が異なるため、前者の反応速度をK1 とし、後者
の反応速度をK2 とすれば、K2 /K1 が大きければ分
岐度が大きくなるのである。また、触媒の量、反応温
度、反応時間は触媒の前記選択反応性に影響を及ぼす。
本発明においては、上記エポキシ樹脂を、硬化剤樹脂と
組合せて罐用塗料とする。硬化剤樹脂としては、エポキ
シ樹脂中のエポキシ基や水酸基に対して反応性を有する
官能基を備えた任意の樹脂、例えばフェノールアルデヒ
ド樹脂、アミノ樹脂(尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナ
ミン樹脂)、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、アクリ
ル樹脂等を挙げることができる。硬化剤樹脂がレゾール
型フェノール樹脂の場合は50乃至1000ミリモル/10
0g樹脂の濃度のメチロール基又はエーテル化メチロー
ル基を有することが塗料の硬化特性、塗膜物性上望まし
い。硬化剤樹脂がアミノアルデヒド樹脂の場合は50乃
至500ミリモル/100g樹脂の濃度のメチロール基
又はエーテル化メチロール基を含有することが好まし
い。また、硬化剤樹脂がアクリル樹脂の場合は、10乃
至500ミリモル/100g樹脂の濃度のカルボキシル
基、酸無水物基又は水酸基を含有することが好ましい。
本発明に使用されるエポキシ樹脂と上記硬化剤樹脂とが
97:3乃至40:60、特に95:5乃至60:40
の重量比で存在することが望ましい。エポキシ樹脂と硬
化剤樹脂は単に混合するだけでもよく、予め両樹脂を予
備縮合してもよい。
両樹脂を有機溶剤で溶解した溶剤型塗料、両樹脂を微粉
化した粉体塗料や両樹脂を分散剤を利用して水に分散し
た水性塗料として利用することができる。
金属素材としては無処理鋼板、スズメッキ鋼板、亜鉛メ
ッキ鋼板、リン酸処理鋼板、クロム酸処理鋼板、無処理
アルミ板、クロム酸処理アルミ板等がある。
塗装方法としては浸漬塗り、ロールコート、スプレー塗
り等従来公知の方法が採用できる。
塗料の硬化条件としては焼付温度100乃至300℃、
焼付時間2乃至30分から選ぶことができる。
本発明の塗料には上記樹脂成分の他、塗料のレベリング
改質剤、滑剤としてシリコーン系樹脂やワックス類、酸
化チタンやアルミニウムペースト等を配合することがで
きる。
(実施例) 本発明を以下の実施例で詳細に説明する。
本実施例に使用した樹脂は、以下の方法で製造した。
エポキシ樹脂の製造 撹拌器、温度計、滴下濾斗及びエピクロルヒドリンと水
との共沸混合物を凝縮分離して、下層のエピクロルヒド
リン層を反応器に戻すための装置を備えた反応器に、エ
ピクロルヒドリン1,850(g)とビスフェノールA456(g)を
入れた。撹拌しながら、この溶液を119 ℃に加熱還流さ
せ、これに40%水酸化ナトリウム水溶液608(g)を3.5
時間で滴下した。水酸化ナトリウム水溶液の添加の割合
及び反応器の加熱は、反応物の温度が99℃〜119℃
になる様に調節した。水酸化ナトリウム水溶液の滴下終
了後、更に、15分間加熱を続けて、水を完全に除去し
てから、未反応のエピクロルヒドリンを蒸留によって除
いた。粗生成物から食塩の分離を容易にするため、トル
エン110(g)を加えて、粗生成物を溶解し、濾過して食塩
を除いた後、減圧蒸留でトルエンを完全に除き、数平均
分子量380、エポキシド基濃度5.18(eq/kg) の低分子
量エポキシ樹脂を得た。
この低分子量エポキシ樹脂とビスフェノールA、触媒、
溶剤(ソルベッソ100 )を表1の仕込量に従って、
撹拌器、温度計、冷却器、窒素ガス供給装置を備えた反
応容器に入れ、窒素ガスを流しながら反応温度、反応時
間を表1に従って設定し高分子量エポキシ樹脂E−1乃
至E−8を得た。
このようにして得られたエポキシ樹脂の特性は、以下の
方法で求めた。その結果も合わせて表1に記す。
数平均分子量 エポキシ樹脂濃度が2、4、6、8、10重量%の二塩
化エチレン溶液を作り、各濃度での沸点上昇△Tを測定
した測定した。試料の数平均分子量n は次式で与えら
れる。
b :モル沸点上昇(二塩化エチレンでは3.12) ω1 :二塩化エチレンの重量(g) ω2 :エポキシ樹脂の重量(g) 先に作成したそれぞれの濃度の二塩化エチレン溶液に対
して、上式よりn を求め、n とω21 のグラフを
書き、ω21 を0に補外した時のMn の値を数平均分
子量とした。
分岐度 NMRサンプル管に約0.1 gのエポキシ樹脂を入れ、0.
5 mlの重水素化クロロホルムに溶解し、これにイソシア
ン酸トリクロルアセチルを0.1 g加え、5分後に重水を
2〜3滴添加し、測定用試料とした。この試料をJEO
L−JNM−FX60、NMRスペクトロメーターを用
いてNMRを測定した。得られたスペクトルより、次式
を用いて分岐度NBrを求めた。
ただし、A4.0:ケミカルシフト4.0ppm付近のピーク群
の積分強度 A5.5:ケミカルシフト5.5ppm付近のピーク群の積分強
度 A2.8:ケミカルシフト2.8ppm付近のピーク群の積分強
度 を表わす。
エポキシド基濃度 0.6 〜0.9 mg当量のエポキシ基を含有する試料を100
mlの三角フラスコに精秤し、クロロホルム10 mlを加
えて溶解させる。これにテトラエチルアンモニウムプロ
マイド溶液10 mlとクリスタルバイオレット指示薬2
〜3滴を加え、0.1 N過塩素酸酢酸溶液で滴定した。
又、同様の方法で空試験を行ないエポキシド基濃度は、
下式により求めた。
W:試料重量(g) V:0.1 N過塩素酸酢酸溶液の滴定量(ml) B:空試験での0.1 N過塩素酸酢酸溶液の滴定量(ml) N:0.1 N過塩素酸酢酸溶液の規定度(eq/) F:0.1 N過塩素酸酢酸溶液のフアクター フェノールアルデヒド樹脂の製造 ビスフェノールA0.5 モルとo−クレゾール0.5 モルの
混合フェノールと1.2 モルのホルムアルデヒドの37%
水溶液とを反応器に加え、50℃に加熱撹拌して溶解
後、塩基性触媒として0.2 モルのジエタノールルアミン
の25%水溶液を添加し、温度を90℃に上げ、2時間
反応させる。
次いで、メチルイソブチルケトン30部、シクロヘキサ
ノン20部及びキシレン50部よりなる混合溶剤を加え
て縮合生成物を抽出し、脱イオン水で2回洗ったのち、
水層を取除き、更に共沸法で残った少量の水分を除去
し、冷却してフェノール・アルデヒド樹脂の30%溶液
(P−1)を得た。
この樹脂の数平均分子量(沸点上昇法で測定)は34
3、NMR法により求めたメチロール基濃度は435
(ミリモル/100g樹脂)であった。
実施例1〜2及び比較例1〜6 エポキシ樹脂E−1〜E−8の各々とフェノールアルデ
ヒド樹脂P−1を重量比で8/2(固形分換算)に配合
した後、110℃で4時間予備縮合を行なってエポキシ
フェノール塗料を調整した。
板厚0.22mmの電解クロム酸処理鋼板(TFS) の片面に印刷
及び仕上げニスを施し、他の面に上記エポキシフェノー
ル系塗料を乾燥後の膜厚が5μmになるようにロール塗
装し、210℃で10分間焼付け、再度同じ面に同一塗
料を乾燥後の膜厚が5μmになるようにロール塗装し、
210℃で10分間焼付けた塗装板を作成した。
この塗装板から3cm平方のサンプルを切り出し、エポキ
シフェノール塗膜を外側にして折り曲げ、間に0.22 mm
のTHS をはさみ、3kgの錘を落下させることにより1T
折曲げ試験片を作成した。この試験片の側面をワックス
でシールし、1%食塩水に浸漬し、6.4 Vの電圧をかけ
た時流れる電流値を読み取ることにより塗膜の加工性を
評価した。各サンプル10個ずつ測定を行ない、その平
均値を表2に記した。
また、前記塗装板から次に述べる工程により、エポキシ
フェノール塗膜が内面側にある絞り缶を作成した。即
ち、塗装板を直径161.8mm に打抜き、1段目の絞り加工
で直径105 mm 、高さ35.4 mm のカップを作成する。
次いで、2段目の絞りにより直径82 mm 、高さ57.7 m
m にし、最終絞りにより直径65.3 mm 、高さ73 mm
で、内容積210 mlを持つ缶を作成した。
このようにして作成した缶に1%食塩水を満たし、6.4
Vの電圧をかけて流れる電流値を読み取ることにより塗
膜の絞り加工性を測定した。各サンプル10缶ずつ測定
を行ない、その平均値を表2に記した。
一方、上記絞り缶10缶に1%食塩水を充填した後、蓋
を二重巻締し、125℃、1時間のレトルトを行い、缶
内面腐食状態を観察した。また缶内面側壁部塗膜に縦横
方向に金属面に達する傷を入れて1 mm 平方のゴバン目
を100個作り、その上にスコッチテープ600 番を
完全に覆うように貼り付けて急激に引きはがし、塗膜の
残存するゴバン目の数を数えて密着性の評価を行なっ
た。以上の結果を表2に記す。
また前記絞り缶100缶にカツオ味付けを充填した後、
二重巻締を行い、125℃で1時間のレトルトを行い、
37℃で3年間保存した後に開缶し、缶内面腐食状態を
観察した。表2に100缶中の腐食缶数を示す。
以上の結果より、本発明のエポキシ樹脂塗料は高度の加
工性および耐腐食性を有することが確認できた。
実施例3及び比較例7 エポキシ樹脂E−1及びE−3の各々とフェノールアル
デヒド樹脂P−1を重量比で85/15(固形分換算)に配
合し、混合溶剤(重量比でキシレン/シクロヘキサノン
/ブチルセロソルブ=1/1/1)で、塗料固形分が3
0%となるように調整し、実施例3及び比較例7に使用
したエポキシフェノール塗料を調製した。
上記塗料を夫々、厚み100μmのアルミニウム箔の片
面に55mg/100dm2 塗布し、200℃で10分間焼
付けを行った。次いで、この塗装箔1000cm2 を蒸留水1
で125℃30分間のレトルト熱水抽出を行ない、抽
出液をエバポレーターにて水を蒸発させ、沈殿分を得
た。塗装箔使用の抽出物(沈殿物)の重量を測り、同時
に行なったブランク試験により補正してレトルト水抽出
物重量を補正して算出した。表−3に水抽出の結果を示
す。
以上の結果により、本発明のエポキシ樹脂系塗料は、抽
出物量が著しく減少し耐抽出特性を有することが確認で
きた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用する分岐鎖エポキシ樹脂のウレタ
ン化処理した試料の核磁気共鳴スペクトルを示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスフェノール類とエピハロヒドリンとの
    重縮合により得られ、数平均分子量が11000 乃至30000
    で且つ式 式中、A2.8 はエポキシ樹脂の水酸基をウレタン化処理
    した試料についての核磁気共鳴スペクトルにおけるケミ
    カルシフト2.8ppmのピーク群の積分強度であり、A4.0
    は同スペクトルにおけるケミカルシフト4.0ppmのピーク
    群の積分強度であり、A5.5 は同スペクトルにおけるケ
    ミカルシフト5.5ppmのピーク群の積分強度を表わす、 で定義される分岐度(NBr)が2乃至15%であるエポ
    キシ樹脂と硬化剤樹脂とを配合して成ることを特徴とす
    る高加工性エポキシ系塗料。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂が、0.033 乃至0.120eq/kgの
    エポキシド基濃度を有する特許請求の範囲第1項記載の
    塗料。
  3. 【請求項3】エポキシ樹脂が、110.00 乃至28000 の数
    平均分子量、0.033 乃至0.110eq/kgのエポキシド基濃度
    及び5乃至14%の分岐度を有する特許請求の範囲第1
    項記載の塗料。
  4. 【請求項4】硬化剤樹脂がレゾール型フェノールアルデ
    ヒド樹脂である特許請求の範囲第1項記載の塗料。
  5. 【請求項5】レゾール型フェノールアルデヒド樹脂が5
    0乃至1000ミリモル/100g樹脂の濃度のメチロール
    基又はエーテル化メチロール基を有するものである特許
    請求の範囲第4項記載の塗料。
  6. 【請求項6】硬化剤樹脂がアミノアルデヒド樹脂である
    特許請求の範囲第1項記載の塗料。
  7. 【請求項7】アミノアルデヒド樹脂が50乃至1000ミリ
    モル/100g樹脂の濃度のメチロール基又はエーテル
    化メチロール基を有するものである特許請求の範囲第6
    項記載の塗料。
  8. 【請求項8】硬化剤樹脂がエポキシ樹脂に対して反応性
    を有するアクリル樹脂である特許請求の範囲第1項記載
    の塗料。
  9. 【請求項9】アクリル樹脂が10乃至500ミリモル/
    100g樹脂の濃度のカルボキシル基、酸無水物基又は
    水酸基を有するものである特許請求の範囲第8項記載の
    塗料。
  10. 【請求項10】エポキシ樹脂と硬化剤樹脂とが97:3
    乃至40:60の重量比で存在する特許請求の範囲第1
    項記載の塗料。
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