JPH06212303A - 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法

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JPH06212303A
JPH06212303A JP518693A JP518693A JPH06212303A JP H06212303 A JPH06212303 A JP H06212303A JP 518693 A JP518693 A JP 518693A JP 518693 A JP518693 A JP 518693A JP H06212303 A JPH06212303 A JP H06212303A
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JP
Japan
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flux
aluminum
galvanizing bath
dip galvanizing
zinc
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Application number
JP518693A
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English (en)
Inventor
Shu Yamaguchi
周 山口
Kunio Hayakawa
国男 早川
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ESUTEMU KK
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ESUTEMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウムを短時間
でかつ低コストで容易に除去可能にする。 【構成】 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法
は、平衡酸素分圧がAl 23 よりも高くなる物質水酸
化ナトリウムを第1のフラックスとして使用し、反応安
定剤として酸化亜鉛を第2のフラックスとする。これに
よりアルミニウムを選択酸化する。前記の水酸化ナトリ
ウムに代えて、水酸化カリウム、水酸化セシウム等を用
いることができる。酸化反応促進剤として、硝酸ナトリ
ウムあるいは炭酸ナトリウムを第3のフラックスを使用
することができる。また、前記第1、第2、または第3
のフラックスのキャリアガスとして、窒素等の不活性ガ
ス、酸素または空気を使用し、フラックスと溶融亜鉛の
反応界面の面積を増すことができる。更に、溶融亜鉛め
っき浴中に撹拌機構を採用することにより、第1、第2
または第3のフラックスと溶融亜鉛の反応界面の面積を
増すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融亜鉛めっき浴中の
アルミニウムを除去する方法に関するもので、アルミニ
ウム濃度の維持管理等に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼板等の亜鉛めっき表面の光
沢を確保するあるいは合金化反応を抑制して比較的薄い
めっき被膜を得る目的で、溶融亜鉛めっき浴中にアルミ
ニウムを添加することが行なわれている。通常の部材の
亜鉛めっきの場合、最大200ppm程度まで、鋼板の
亜鉛めっきの場合、最大で2000ppm程度までアル
ミニウムが添加される。
【0003】ところが、アルミニウムの添加量が過剰で
あった場合、不めっきと称するめっき不良が頻発する。
また、比較的厚めにめっき被膜を形成したい場合がある
ときは、鉄−亜鉛合金反応を阻害しないようにアルミニ
ウム濃度を低下させる。このようなとき、アルミニウム
濃度を低減する場合、亜鉛めっき浴の一部を汲み出し、
純度の高い亜鉛を添加してアルミニウムの希釈を図るの
が最も多く採用される方法である。汲み出しおよび溶解
に要する時間と費用を考慮すると、このような亜鉛によ
る希釈操作は煩雑になるという問題がある。
【0004】アルミニウム濃度を低減する別方法とし
て、塩化アンモニウムをキャリアガスを用いて亜鉛浴中
に注入する方法がある。この場合、アルミニウムは塩化
アンモニウムと反応して塩化アルミニウムを生成して、
亜鉛浴から昇華することにより、アルミニウム濃度は低
減されるが、除去効率が極めて低い割りには費用がかさ
むといった問題点がある。
【0005】また、アルミニウム濃度を低減するさらに
別の方法として、鉄粉と塩化アンモニウムとをキャリア
ガスを用いて亜鉛浴中に注入する方法がある。この場
合、鉄と親和力の高いアルミニウムは鉄−亜鉛金属間化
合物であるドロスに吸着される形で除去されるが、反応
面積の大きい鉄粉を使用する関係上ドロスが大量に生成
され、結果として割高になる。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウ
ムを短時間でかつ低いコストで容易に除去可能な溶融亜
鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を解決するため
の本発明による溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去
方法は、平衡酸素分圧がAl23 よりも高くなる物質
水酸化ナトリウムを第1のフラックスとして使用し、反
応安定剤として酸化亜鉛を第2のフラックスとすること
を特徴とする。
【0008】本発明では、平衡酸素分圧がAl23
りも高くなる物質水酸化ナトリウムに代えて、水酸化カ
リウム、水酸化セシウム等を用いることができる。前記
溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法は、酸化反
応促進剤として、硝酸ナトリウムあるいは炭酸ナトリウ
ムを第3のフラックスを使用することが望ましい。
【0009】また、前記溶融亜鉛めっき浴中のアルミニ
ウム除去方法は、前記第1、第2、または第3のフラッ
クスのキャリアガスとして、窒素等の不活性ガス、酸素
または空気を使用することにより、フラックスと溶融亜
鉛の反応界面の面積を増すことが望ましい。更に、前記
溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法は、溶融亜
鉛めっき浴中に撹拌機構を採用することにより、第1、
第2または第3のフラックスと溶融亜鉛の反応界面の面
積を増すことが望ましい。
【0010】
【作用および効果】本発明の溶融亜鉛めっき浴中のアル
ミニウム除去方法によると、平衡酸素分圧がAl23
よりも高くなる物質水酸化ナトリウムを第1のフラック
スとして使用し、反応安定剤として酸化亜鉛を第2のフ
ラックスとして使用するため、アルミニウムの選択酸化
を促進し、溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウムの除去を
短時間に効率よく安価に実施できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明は、アルミニウムの酸化物と亜鉛の酸化物
の生成しやすさの差違を利用するプロセスである。図1
は、酸化亜鉛、酸化アルミニウムの活量を1とした場合
のZn/ZnO、Al/Al23 の酸化/還元平衡の
平衡酸素分圧と亜鉛浴中のアルミニウム濃度を示す。こ
の場合、理論上から明らかなとおり、Al2 3 はZn
Oよりも平衡酸素分圧が低いことから、アルミニウムを
含む亜鉛浴ではアルミニウムが優先的に酸化される。な
お、図1中、Po2 は酸素分圧(atm )を示す。 (実施例1)実施例1は、亜鉛浴と濡れ性の高いNaO
Hをフラックスとすることによって、アルミニウムを選
択的に酸化させ亜鉛浴からのアルミニウム除去を行なっ
た。
【0012】この例では、亜鉛浴中のアルミニウム濃度
が比較的低いレベルでNaOHフラックスを使用する
と、460℃でNaOHフラックスがアルミニウムを含
む亜鉛浴と接触し、NaOHの分解反応により酸素分圧
はおおむね10-45 ppmに留まる。これは、Na活量
が1に、また生成する水素ガス分圧が1atmに留まる
ためであり、この条件ではZnOの活量が10-7.5以上
の場合には亜鉛は酸化されない。また、図1から平衡到
達におけるアルミニウム濃度は10-12 ppm以下とな
り、実質的にゼロとなる。 (実施例2)実施例2は、NaOHフラックスに酸化亜
鉛を第2のフラックスとして配合し、アルミニウムを選
択的に酸化させ亜鉛浴からのアルミニウム除去を行なっ
た。
【0013】この例では、NaOHフラックスに酸化亜
鉛を配合すると、フラックス中の酸素分圧はZn/Zn
O平衡である10-40 ppmに留まり、NaOHの分解
反応が緩和され、Na2 Oダストの発生が抑制され、環
境面の悪化をほとんど心配する必要がない。併せて、酸
化亜鉛が金属亜鉛に還元されることから、溶融亜鉛めっ
き工程で発生するアッシュから亜鉛の回収が可能となっ
た。 (実施例3、4)実施例3、4は、硝酸ナトリウムある
いは炭酸ナトリウムを第3のフラックスとしてNaOH
フラックスに配合した。
【0014】この例では、亜鉛浴中のアルミニウム濃度
がかなり高いレベルで所定時間内にアルミニウム除去を
行なうようにする。すなわち、高い酸化力を付加させる
ことで、アルミニウム除去は短時間で達成された。 (実施例5、6)実施例5、6は、NaOHフラックス
に、酸化亜鉛を第2フラックスとし、硝酸ナトリウムあ
るいは炭酸ナトリウムを第3フラックスとして配合し
た。
【0015】この例では、亜鉛浴中のアルミニウム濃度
がかなり高いレベルでは、所定時間内にアルミニウム除
去を行なうため、実施例3、4同様に高い酸化力を付加
させる。ただし、酸化力の付加に伴いNa2 Oダストの
発生量が増す。従って、Na 2 Oダストの発生量を抑え
ながら短時間でアルミニウム除去を行なうため、酸化亜
鉛をフラックスの第2構成要素とし、硝酸ナトリウムあ
るいは炭酸ナトリウムをフラックスの第3構成要素とし
てNaOHフラックスに配合した。これにより、アルミ
ニウムは比較的短時間で除去できた。 (実施例7、8)実施例7、8は、亜鉛浴にプロペラに
よる撹拌を加え、界面近傍の境界層を介しての物質移動
を促進した例である。フラックスを用いて合金中の低濃
度成分を効率よく酸化して除去するためには、フラック
ス−メタル間の反応を速やかに進行させる必要がある。
フラックス−メタル間の実効界面面積を増加させるとと
もに、総括的な反応速度を律速するメタル中のアルミニ
ウムの物質移動を早めるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による亜鉛−アルミニウム二元
合金の平衡酸素分圧を示す図である。
【図2】本発明の実施例1におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図3】本発明の実施例2におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図4】本発明の実施例3におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図5】本発明の実施例4におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図6】本発明の実施例5におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図7】本発明の実施例6におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図8】本発明の実施例7におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
【図9】本発明の実施例8におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平衡酸素分圧がAl23 よりも高くな
    る物質水酸化ナトリウムを第1のフラックスとして使用
    し、反応安定剤として酸化亜鉛を第2のフラックスとす
    ることを特徴とする溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム
    除去方法。
  2. 【請求項2】 酸化反応促進剤として、硝酸ナトリウム
    あるいは炭酸ナトリウムを第3のフラックスとすること
    を特徴とする請求項1記載の溶融亜鉛めっき浴中のアル
    ミニウム除去方法。
  3. 【請求項3】 窒素等の不活性ガス、酸素または空気を
    フラックスのキャリアガスとして使用することにより、
    フラックスと溶融亜鉛の反応界面の面積を増すことを特
    徴とする請求項1、2記載の溶融亜鉛めっき浴中のアル
    ミニウム除去方法。
  4. 【請求項4】 撹拌機構を採用することにより、第1ま
    たは第2のフラックスと溶融亜鉛の反応界面の面積を増
    すことを特徴とする請求項1、2、3のいづれか一項記
    載の溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の水酸化ナトリウムに代え
    て、水酸化カリウムまたは水酸化セシウムを用いること
    を特徴とする請求項1、2、3、4のいづれか一項記載
    の溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法。
JP518693A 1993-01-14 1993-01-14 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法 Pending JPH06212303A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07173550A (ja) * 1993-12-16 1995-07-11 Esutemu:Kk 亜鉛の精錬方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07173550A (ja) * 1993-12-16 1995-07-11 Esutemu:Kk 亜鉛の精錬方法

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