JPH07173550A - 亜鉛の精錬方法 - Google Patents
亜鉛の精錬方法Info
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- JPH07173550A JPH07173550A JP31669393A JP31669393A JPH07173550A JP H07173550 A JPH07173550 A JP H07173550A JP 31669393 A JP31669393 A JP 31669393A JP 31669393 A JP31669393 A JP 31669393A JP H07173550 A JPH07173550 A JP H07173550A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低品位亜鉛中のアルミニウム、マグネシウム
またはナトリウムを選択的に安価に除去可能な亜鉛の精
錬方法を提供する。 【構成】 亜鉛の精錬方法は、アルカリ金属の水酸化物
またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ば
れたいずれか1種または2種以上の水酸化物を第1フラ
ックスとして使用する。また、酸化亜鉛を第2フラック
スとして使用する。さらに、アルカリ金属の硝酸塩、ア
ルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、アル
カリ土類金属の炭酸塩からなる群から選ばれたいずれか
1種または2種以上の塩を第3フラックスとして用い
る。
またはナトリウムを選択的に安価に除去可能な亜鉛の精
錬方法を提供する。 【構成】 亜鉛の精錬方法は、アルカリ金属の水酸化物
またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ば
れたいずれか1種または2種以上の水酸化物を第1フラ
ックスとして使用する。また、酸化亜鉛を第2フラック
スとして使用する。さらに、アルカリ金属の硝酸塩、ア
ルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、アル
カリ土類金属の炭酸塩からなる群から選ばれたいずれか
1種または2種以上の塩を第3フラックスとして用い
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛の精錬方法に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】再生亜鉛の原料は、主に溶融亜鉛めっき
で発生するドロス−アッシュ低品位亜鉛となっている。
亜鉛の精錬段階すなわち亜鉛屑類から再生亜鉛を製造す
るため、前記の低品位亜鉛をポット中で加熱溶解し、不
純物の除去を行なうに当たり、最も問題とされるのは低
品位亜鉛に介在するアルミニウム、マグネシウム、ナト
リウムである。
で発生するドロス−アッシュ低品位亜鉛となっている。
亜鉛の精錬段階すなわち亜鉛屑類から再生亜鉛を製造す
るため、前記の低品位亜鉛をポット中で加熱溶解し、不
純物の除去を行なうに当たり、最も問題とされるのは低
品位亜鉛に介在するアルミニウム、マグネシウム、ナト
リウムである。
【0003】特に、アルミニウムについては、めっき性
能、めっき作業の必要からアルミニウムを添加した溶融
亜鉛めっき浴が用いられるが、これから派生する低品位
亜鉛からアルミニウムを選択的に安価に除去する方法が
確立されていないため、このような低品位亜鉛は、再生
亜鉛の原料として採用されていないのが実情である。
能、めっき作業の必要からアルミニウムを添加した溶融
亜鉛めっき浴が用いられるが、これから派生する低品位
亜鉛からアルミニウムを選択的に安価に除去する方法が
確立されていないため、このような低品位亜鉛は、再生
亜鉛の原料として採用されていないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたもので、低品位亜鉛中
のアルミニウム、マグネシウムまたはナトリウムを選択
的に安価に除去可能な亜鉛の精錬方法を提供することを
目的とする。
問題点を解決するためになされたもので、低品位亜鉛中
のアルミニウム、マグネシウムまたはナトリウムを選択
的に安価に除去可能な亜鉛の精錬方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明による亜鉛の精錬方法は、アルカリ金属の水
酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群か
ら選ばれたいずれか1種または2種以上の水酸化物を、
第1フラックスとして使用する。また、酸化亜鉛を第2
フラックスとして使用することが好ましく、さらに、ア
ルカリ金属の硝酸塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アル
カリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩からなる
群から選ばれたいずれか1種または2種以上の塩を第3
フラックスとして用いることが望ましい。
め、本発明による亜鉛の精錬方法は、アルカリ金属の水
酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群か
ら選ばれたいずれか1種または2種以上の水酸化物を、
第1フラックスとして使用する。また、酸化亜鉛を第2
フラックスとして使用することが好ましく、さらに、ア
ルカリ金属の硝酸塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アル
カリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩からなる
群から選ばれたいずれか1種または2種以上の塩を第3
フラックスとして用いることが望ましい。
【0006】ここに、アルカリ金属としては、ナトリウ
ム、カリウムおよびセシウムとすることが好ましく、ア
ルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウムおよびバリウムとすることが好ましい。
本発明による亜鉛の精錬方法は、窒素等の不活性ガス、
酸素または空気をフラックスのキャリアガスとして使用
するか、あるいは撹拌機構によって亜鉛浴を撹拌するこ
とが好ましい。
ム、カリウムおよびセシウムとすることが好ましく、ア
ルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウムおよびバリウムとすることが好ましい。
本発明による亜鉛の精錬方法は、窒素等の不活性ガス、
酸素または空気をフラックスのキャリアガスとして使用
するか、あるいは撹拌機構によって亜鉛浴を撹拌するこ
とが好ましい。
【0007】
【作用及び発明の効果】本発明は、アルミニウム、マグ
ネシウム、ナトリウムなどの介在元素の酸化物と亜鉛の
酸化物の生成しやすさの差違を利用するプロセスであ
る。本発明において、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
リ土類金属の水酸化物は、亜鉛の溶融温度域において、
溶融亜鉛を覆うのに適当な溶融点をもち、亜鉛の空気酸
化を防ぐとともに、反応系における酸素の供給を受け持
つフラックスとして好適である。
ネシウム、ナトリウムなどの介在元素の酸化物と亜鉛の
酸化物の生成しやすさの差違を利用するプロセスであ
る。本発明において、アルカリ金属の水酸化物、アルカ
リ土類金属の水酸化物は、亜鉛の溶融温度域において、
溶融亜鉛を覆うのに適当な溶融点をもち、亜鉛の空気酸
化を防ぐとともに、反応系における酸素の供給を受け持
つフラックスとして好適である。
【0008】また、フラックスを構成する元素であるア
ルカリ金属、アルカリ土類金属は、亜鉛よりも酸化/還
元平衡の平衡酸素分圧が低いので、精錬反応において、
亜鉛中におけるこれらの元素の残留量を低く抑えること
ができる。例えば、図8に示すように、酸化亜鉛、酸化
アルミニウムの活量を1とした場合のZn/ZnO、N
a/NaOHおよびAl/Al2 O3 の酸化/還元平衡
の平衡酸素分圧と亜鉛浴中のアルミニウム濃度との関係
において、理論上明らかなとおり、Al2 O3 およびN
aOHはZnOよりも平衡酸素分圧が低いことから、ア
ルミニウムを含む亜鉛浴では、まずアルミニウムが優先
的に酸化され、ついでナトリウムが酸化される。なお図
8中、Po2 は酸素分圧(atm)を示す。これらの酸
化生成物はフラックスに捕集され、亜鉛中から除去され
る。
ルカリ金属、アルカリ土類金属は、亜鉛よりも酸化/還
元平衡の平衡酸素分圧が低いので、精錬反応において、
亜鉛中におけるこれらの元素の残留量を低く抑えること
ができる。例えば、図8に示すように、酸化亜鉛、酸化
アルミニウムの活量を1とした場合のZn/ZnO、N
a/NaOHおよびAl/Al2 O3 の酸化/還元平衡
の平衡酸素分圧と亜鉛浴中のアルミニウム濃度との関係
において、理論上明らかなとおり、Al2 O3 およびN
aOHはZnOよりも平衡酸素分圧が低いことから、ア
ルミニウムを含む亜鉛浴では、まずアルミニウムが優先
的に酸化され、ついでナトリウムが酸化される。なお図
8中、Po2 は酸素分圧(atm)を示す。これらの酸
化生成物はフラックスに捕集され、亜鉛中から除去され
る。
【0009】第2フラックスとして酸化亜鉛を配合する
ことにより、第1フラックス中の酸素分圧をZn/Zn
O平衡値である10-40 atmに留め、フラックスの分
解反応を緩和することによって、フラックス構成元素の
酸化物、例えばNa2 Oなどのダストの発生を抑制する
ことにある。これによって環境面の悪化をほとんど心配
する必要がなくなる。併せて、酸化亜鉛が金属亜鉛に還
元されることから、溶融亜鉛めっき工程で発生するアッ
シュから亜鉛を回収することが可能となる。
ことにより、第1フラックス中の酸素分圧をZn/Zn
O平衡値である10-40 atmに留め、フラックスの分
解反応を緩和することによって、フラックス構成元素の
酸化物、例えばNa2 Oなどのダストの発生を抑制する
ことにある。これによって環境面の悪化をほとんど心配
する必要がなくなる。併せて、酸化亜鉛が金属亜鉛に還
元されることから、溶融亜鉛めっき工程で発生するアッ
シュから亜鉛を回収することが可能となる。
【0010】第3フラックスとしてアルカリ金属の硝酸
塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸
塩、アルカリ土類金属の炭酸塩等を用いると、これらの
塩による強い酸化力の付加によって、急速に亜鉛中の介
在元素を酸化することができる。なお、フラックスの酸
化力の増加に伴うNa2 O等のダストの発生量の増加は
上述のように、同時に第2フラックスとして添加した酸
化亜鉛によって低減できる。
塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸
塩、アルカリ土類金属の炭酸塩等を用いると、これらの
塩による強い酸化力の付加によって、急速に亜鉛中の介
在元素を酸化することができる。なお、フラックスの酸
化力の増加に伴うNa2 O等のダストの発生量の増加は
上述のように、同時に第2フラックスとして添加した酸
化亜鉛によって低減できる。
【0011】フラックスを用いて合金中の低濃度成分を
効率よく酸化して除去するためには、フラックス−メタ
ル間の反応を速やかに進行させる必要がある。フラック
ス−メタル間における実効界面の面積を増加させるとと
もに、総括的な反応速度を律速するメタル中のアルミニ
ウムの物質移動を早めるためである。本発明では、フラ
ックスのキャリアガスとして窒素等の不活性ガス、酸素
または空気を用いて、フラックスを亜鉛浴に吹きつけ、
または吹き込むか、あるいは機械的、電磁的方法を用い
た撹拌機構により、亜鉛浴を撹拌することにより、フラ
ックスと溶融亜鉛との反応界面の面積を増し、精錬反応
を促進する。
効率よく酸化して除去するためには、フラックス−メタ
ル間の反応を速やかに進行させる必要がある。フラック
ス−メタル間における実効界面の面積を増加させるとと
もに、総括的な反応速度を律速するメタル中のアルミニ
ウムの物質移動を早めるためである。本発明では、フラ
ックスのキャリアガスとして窒素等の不活性ガス、酸素
または空気を用いて、フラックスを亜鉛浴に吹きつけ、
または吹き込むか、あるいは機械的、電磁的方法を用い
た撹拌機構により、亜鉛浴を撹拌することにより、フラ
ックスと溶融亜鉛との反応界面の面積を増し、精錬反応
を促進する。
【0012】以上のように、本発明の亜鉛の精錬方法に
よると、低品位亜鉛中のアルミニウム、マグネシウム、
ナトリウムを選択的に安価に除去可能であり、亜鉛のリ
サイクル利用を可能にし、省資源に貢献する。
よると、低品位亜鉛中のアルミニウム、マグネシウム、
ナトリウムを選択的に安価に除去可能であり、亜鉛のリ
サイクル利用を可能にし、省資源に貢献する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1)実施例1は、亜鉛浴と濡れ性の高い水酸化
ナトリウムをフラックスとすることによってアルミニウ
ムを選択的に酸化させ、亜鉛浴からのアルミニウム除去
を行なった。
する。 (実施例1)実施例1は、亜鉛浴と濡れ性の高い水酸化
ナトリウムをフラックスとすることによってアルミニウ
ムを選択的に酸化させ、亜鉛浴からのアルミニウム除去
を行なった。
【0014】実験結果を図1に示す。この例では、亜鉛
浴中のアルミニウム濃度が比較的低いレベルで水酸化ナ
トリウムフラックスを使用すると、460℃で水酸化ナ
トリウムフラックスがアルミニウムを含む亜鉛浴と接触
し、水酸化ナトリウムの分解反応により酸素分圧はおお
むね10-45 atmに留まる。これは、Na活量が1
に、また生成する水素ガス分圧が1atmに留まるため
であり。この条件ではZnOの活量が10-7.5以上の場
合には亜鉛は酸化されない。また、図8から平衡到達に
おけるアルミニウム濃度は10-12 ppm以下となり、
実質的にゼロとなる。 (実施例2)実施例2は、水酸化ナトリウムフラックス
に第2のフラックスとして酸化亜鉛を40mol%配合
し、455℃で加熱保持して、時間の経過に伴うアルミ
ニウム量の変化を調べた。
浴中のアルミニウム濃度が比較的低いレベルで水酸化ナ
トリウムフラックスを使用すると、460℃で水酸化ナ
トリウムフラックスがアルミニウムを含む亜鉛浴と接触
し、水酸化ナトリウムの分解反応により酸素分圧はおお
むね10-45 atmに留まる。これは、Na活量が1
に、また生成する水素ガス分圧が1atmに留まるため
であり。この条件ではZnOの活量が10-7.5以上の場
合には亜鉛は酸化されない。また、図8から平衡到達に
おけるアルミニウム濃度は10-12 ppm以下となり、
実質的にゼロとなる。 (実施例2)実施例2は、水酸化ナトリウムフラックス
に第2のフラックスとして酸化亜鉛を40mol%配合
し、455℃で加熱保持して、時間の経過に伴うアルミ
ニウム量の変化を調べた。
【0015】実験結果を図2に示す。この例では、水酸
化ナトリウムフラックスに酸化亜鉛を配合すると、フラ
ックス中の酸素分圧はZn/ZnO平衡である10-40
atmに留まり、水酸化ナトリウムの分解反応が緩和さ
れ、Na2 Oダストの発生が抑制され、環境面の悪化を
ほとんど心配する必要がない。併せて、酸化亜鉛が金属
亜鉛に還元されることから、溶融亜鉛めっき工程で発生
するアッシュから亜鉛の回収が可能となった。 (実施例3、4)実施例3では、硝酸化ナトリウムフラ
ックスに硝酸ナトリウム25mol%を配合し460℃
で加熱保持して、亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を
調べた。
化ナトリウムフラックスに酸化亜鉛を配合すると、フラ
ックス中の酸素分圧はZn/ZnO平衡である10-40
atmに留まり、水酸化ナトリウムの分解反応が緩和さ
れ、Na2 Oダストの発生が抑制され、環境面の悪化を
ほとんど心配する必要がない。併せて、酸化亜鉛が金属
亜鉛に還元されることから、溶融亜鉛めっき工程で発生
するアッシュから亜鉛の回収が可能となった。 (実施例3、4)実施例3では、硝酸化ナトリウムフラ
ックスに硝酸ナトリウム25mol%を配合し460℃
で加熱保持して、亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を
調べた。
【0016】また、実施例4では、炭酸ナトリウム18
mol%をそれぞれ配合し、470℃で加熱保持して、
亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調べた。この実施
例3、4では、亜鉛浴中のアルミニウム濃度がかなり高
いレベルで所定時間内にアルミニウム除去を行なおうと
するものである。すなわち、水酸化ナトリウムフラック
スに硝酸ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウムを配合し
て、フラックスに高い酸化力を付加することにより、亜
鉛浴中のアルミニウムを急速に低減することができた。 (実施例5、6)実施例5では、水酸化ナトリウムフラ
ックスに第2フラックスとして酸化亜鉛20mol%を
添加し、さらに第3フラックスとして弗化カリウム18
mol%を配合し、470℃で加熱保持して、亜鉛浴中
のアルミニウム濃度の変化を調べた。
mol%をそれぞれ配合し、470℃で加熱保持して、
亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調べた。この実施
例3、4では、亜鉛浴中のアルミニウム濃度がかなり高
いレベルで所定時間内にアルミニウム除去を行なおうと
するものである。すなわち、水酸化ナトリウムフラック
スに硝酸ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウムを配合し
て、フラックスに高い酸化力を付加することにより、亜
鉛浴中のアルミニウムを急速に低減することができた。 (実施例5、6)実施例5では、水酸化ナトリウムフラ
ックスに第2フラックスとして酸化亜鉛20mol%を
添加し、さらに第3フラックスとして弗化カリウム18
mol%を配合し、470℃で加熱保持して、亜鉛浴中
のアルミニウム濃度の変化を調べた。
【0017】実施例6では、水酸化ナトリウムフラック
スに第2フラックスとして酸化亜鉛25mol%を添加
し、さらに第3フラックスとして炭酸ナトリウム10m
ol%をそれぞれ配合し、450℃で加熱保持して、亜
鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調べた。この実施例
5、6では、実施例3、4と同様に水酸化ナトリウムフ
ラックスに硝酸ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウムを
配合し、高い酸化力を付加したが、さらにフラックスに
酸化亜鉛を配合することにより、酸化力の付加に伴うダ
ストの発生量を抑えながら、短時間で亜鉛浴中のアルミ
ニウムを低減することができた。さらに実施例6ではプ
ロペラ撹拌を行って反応を促進した。 (実施例7)実施例7は、水酸化ナトリウムフラックス
に、酸化亜鉛30mol%を第2フラックスとし、硝酸
ナトリウム10mol%を第3フラックスとして配合
し、450℃で加熱保持しつつ、亜鉛浴にプロペラによ
る撹拌を加え、亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調
べた。
スに第2フラックスとして酸化亜鉛25mol%を添加
し、さらに第3フラックスとして炭酸ナトリウム10m
ol%をそれぞれ配合し、450℃で加熱保持して、亜
鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調べた。この実施例
5、6では、実施例3、4と同様に水酸化ナトリウムフ
ラックスに硝酸ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウムを
配合し、高い酸化力を付加したが、さらにフラックスに
酸化亜鉛を配合することにより、酸化力の付加に伴うダ
ストの発生量を抑えながら、短時間で亜鉛浴中のアルミ
ニウムを低減することができた。さらに実施例6ではプ
ロペラ撹拌を行って反応を促進した。 (実施例7)実施例7は、水酸化ナトリウムフラックス
に、酸化亜鉛30mol%を第2フラックスとし、硝酸
ナトリウム10mol%を第3フラックスとして配合
し、450℃で加熱保持しつつ、亜鉛浴にプロペラによ
る撹拌を加え、亜鉛浴中のアルミニウム濃度の変化を調
べた。
【0018】この実験結果を図7に示す。亜鉛浴にプロ
ペラによる撹拌を加えることにより、界面近傍の境界層
を介しての物質移動が促進され、撹拌を加えない場合に
較べて、亜鉛浴中のアルミニウム濃度は急速に低減し
た。
ペラによる撹拌を加えることにより、界面近傍の境界層
を介しての物質移動が促進され、撹拌を加えない場合に
較べて、亜鉛浴中のアルミニウム濃度は急速に低減し
た。
【図1】本発明の実施例1におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図2】本発明の実施例2におけるマグネシウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図3】本発明の実施例3におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図4】本発明の実施例4におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図5】本発明の実施例5におけるマグネシウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図6】本発明の実施例6におけるアルミニウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図7】本発明の実施例7におけるマグネシウム濃度時
間カーブを示す特性図である。
間カーブを示す特性図である。
【図8】亜鉛浴中のアルミニウム濃度とZn/ZnO、
Na/NaOHおよびAl/Al2 O3 の平衡酸素分圧
との関係を示す図である。
Na/NaOHおよびAl/Al2 O3 の平衡酸素分圧
との関係を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 アルカリ金属の水酸化物およびアルカリ
土類金属の水酸化物からなる群から選ばれたいずれか1
種または2種以上の水酸化物を第1フラックスとして使
用することを特徴とする亜鉛の精錬方法。 - 【請求項2】 酸化亜鉛を第2フラックスとして使用す
ることを特徴とする、請求項1記載の亜鉛の精錬方法。 - 【請求項3】 アルカリ金属のハロゲン化塩、アルカリ
土類金属のハロゲン化塩、アルカリ金属の硝酸塩、アル
カリ土類金属の硝酸塩、アルカリ金属の炭酸塩およびア
ルカリ土類金属の炭酸塩からなる群から選ばれたいずれ
か1種または2種以上の塩を第3フラックスとして使用
すること特徴とする、請求項1または2記載の亜鉛の精
錬方法。 - 【請求項4】 不活性ガス、酸素または空気をフラック
スのキャリアガスとして使用することにより、フラック
スと溶融亜鉛の反応界面の面積を増すことを特徴とす
る、請求項1、2、3のいずれか一項記載の亜鉛の精錬
方法。 - 【請求項5】 撹拌機構により亜鉛浴を撹拌して、フラ
ックスと溶融亜鉛の反応界面の面積を増すことを特徴と
する、請求項1、2、3、4のいずれか一項記載の亜鉛
の精錬方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31669393A JPH07173550A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 亜鉛の精錬方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31669393A JPH07173550A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 亜鉛の精錬方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173550A true JPH07173550A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18079854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31669393A Pending JPH07173550A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 亜鉛の精錬方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07173550A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013133479A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Jfe Steel Corp | 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06212305A (ja) * | 1993-01-14 | 1994-08-02 | Esutemu:Kk | 亜鉛の精練方法 |
JPH06212303A (ja) * | 1993-01-14 | 1994-08-02 | Esutemu:Kk | 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP31669393A patent/JPH07173550A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06212305A (ja) * | 1993-01-14 | 1994-08-02 | Esutemu:Kk | 亜鉛の精練方法 |
JPH06212303A (ja) * | 1993-01-14 | 1994-08-02 | Esutemu:Kk | 溶融亜鉛めっき浴中のアルミニウム除去方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013133479A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Jfe Steel Corp | 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法 |
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