JPH06212281A - 連続焼鈍炉の金属帯の冷却方法 - Google Patents

連続焼鈍炉の金属帯の冷却方法

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JPH06212281A
JPH06212281A JP2165293A JP2165293A JPH06212281A JP H06212281 A JPH06212281 A JP H06212281A JP 2165293 A JP2165293 A JP 2165293A JP 2165293 A JP2165293 A JP 2165293A JP H06212281 A JPH06212281 A JP H06212281A
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清生 大森
Naoto Kitagawa
直人 北川
Takaya Seike
孝哉 清家
Koji Omori
宏次 大森
Hiroshi Sawada
弘 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続焼鈍炉におけるガスジェット冷却設備で
構成されたガスジェット冷却ゾーン出口の板温偏差量を
ゼロに収束させる時間を短縮し、更にはその板温偏差量
を小さくする金属帯の冷却方法を提供せんとするもので
ある。 【構成】 板厚が薄から厚になるサイズ変更点がガスジ
ェット冷却ゾーン出口手前xmに到達した時、板温フィ
ードバック自動制御を継続させたまま、回転数制御装置
15により送風機6の回転数設定を事前に増加させ、ガ
スジェット冷却ゾーン出口に到達するまでに送風機6の
回転数を所定の回転数に上昇させておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続焼鈍炉の加熱・
均熱帯で加熱された金属帯に冷却雰囲気ガスを吹付るノ
ズルと、該ノズルに冷却雰囲気ガスを送る送風機と、該
送風機の回転数を制御する回転数制御装置と、その開度
調整によって送風機からの風量調整を行なうダンパとか
ら構成されるガスジェット冷却ゾーンで、該金属帯の急
速冷却時に板温制御を行なう連続焼鈍炉の金属帯の冷却
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続焼鈍炉に設けられた従来のガスジェ
ット冷却設備としては、例えば、図8に示すようなもの
がある。即ちロール2によって搬送される金属帯1を所
定の温度に冷却するために、回転数制御装置でその回転
数の制御がなされる循環送風機6により冷却炉内の雰囲
気ガスを吸い込み、クーラ4によって所定の温度(通常
30〜200℃)まで冷却し、次いでこの冷却したガス
をガスヘッダ3に供給し、該ガスヘッダ3に設けた多数
のノズル7から金属帯1に向けて吹き出すことにより、
この金属帯1の冷却を行なっていた。
【0003】このようなガスジェット冷却設備では、例
えば均熱帯である程度の高温状態を保持したまま冷却帯
へ通板された金属帯1はその板幅、板厚に応じた熱量を
有しており、所定の通板速度で通過するに際し、これを
ある単位時間内に所定時間内に所定温度にまで冷却しな
ければならない。そのために、一般的にはクーラ4に十
分な冷却能力を有せしめ、冷却用ガス風量が増加しても
クーラ4出口のガス温度があまり上昇しないようにした
上で、風量調整のためのダンパ5の開度調整を行なう
か、循環送風機6の回転数を変化させて循環ガス量を増
減し、ノズル7からの吹き出し量を制御することにより
金属帯1を冷却する。
【0004】以上のようなガスジェット冷却設備で金属
帯1の板温制御を行なう方法としては、例えば特公昭5
9ー34214号に示されているように、ガスジェット
冷却設備の出口の板温計により板温を検出し、これが金
属帯1の種類、サイズ、冷却条件等から予め求められた
各冷却設備出側の設定板温と一致するよう、各冷却設備
のダンパ5又は送風機6の回転数を変更して板温をフィ
ードバック制御する方法があり、2つの操作端の通常の
用い方は制御応答性を考えてダンパ5の開度制御を基本
とし、そのダンパ開度が一定範囲を超えた場合のみ送風
機6の回転数を調整する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような板温フィー
ドバック自動制御方法では、板厚の異なる金属帯の繋ぎ
の先頭部分では、板厚変更前の出口板温に基づいてこの
繋ぎ先頭部分の冷却が行われるため、ガスジェット冷却
設備の出口板温と目標出口板温の偏差が大きくなり、機
械的特性値に著しい影響を与える。図9及び図10は、
図8に示した設備構成における板温計による板温フィー
ドバック制御の実施結果を示すグラフである。同図によ
れば、板厚の異なる連続する2つの金属帯において、後
行材の金属帯の板厚が厚くなるサイズ変更点(図9の場
合)及び後行材の板厚が薄くなるサイズ変更点(図10
の場合)のどちらの場合も、その出口において大きな板
温差が発生しており、特に板厚が薄から厚となる場合は
送風機の応答が遅いため、目標板温への収束が特に遅く
なっていることが分かる。
【0006】本発明は以上のような問題に鑑み創案され
たもので、連続焼鈍炉におけるガスジェット冷却設備で
構成されたガスジェット冷却ゾーン出口の板温偏差量を
ゼロに収束させる時間を短縮し、更にはその板温偏差量
を小さくする金属帯の冷却方法を提供せんとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため本発明は、連続
焼鈍炉の加熱・均熱帯で加熱された金属帯に冷却雰囲気
ガスを吹付るノズルと、該ノズルに冷却雰囲気ガスを送
る送風機と、該送風機の回転数を制御する回転数制御装
置と、その開度調整によって送風機からの風量調整を行
なうダンパとから構成されるガスジェット冷却ゾーン
で、その出口板温に基づき、前記ダンパの開度調整を優
先的に行いつつ、合わせて前記回転数制御装置による送
風機の回転数制御も行う板温フィードバック自動制御が
なされる連続焼鈍炉の金属帯の冷却方法において、板厚
が薄から厚に変更となるサイズ変更点をトラッキングし
ながらその変更点のガスジェット冷却ゾーン出口到達以
前に、板厚変更率に基づいて送風機の回転数につき新条
件を予め演算し、サイズ変更点が前記冷却ゾーン出口に
到達する以前に、前記板温フィードバック自動制御を継
続させたまま、その演算結果に基づき前記回転数制御装
置により送風機の回転数を新条件に変更することを基本
的特徴としている。
【0008】本構成では、板厚が薄から厚に変更となる
サイズ変更点がガスジェット冷却ゾーン出口手前のある
距離(通板速度及び送風機回転数増加分により変わる)
に到達した時、前記板温フィードバック自動制御を継続
させたまま、送風機回転数設定を事前に増加、好ましく
は板厚変更率の1.2乗〜2乗分増加させることによ
り、ガスジェット冷却ゾーン出口に到達するまでに送風
機回転数が所定の回転数となるため、送風機回転数の応
答遅れを補償でき、目標出口板温に対する後行材の先頭
の部分でのガスジェット冷却ゾーン出口板温の偏差(こ
の偏差は板温偏差余裕範囲内であるか、範囲外であるか
を問わない)を速く収束する(短時間の内にその偏差の
収束を完了する)ことが可能となる。
【0009】ここで好ましい回転数増加設定量を板厚変
更率の1.2乗〜2乗分としているのは、次のような理
由による。即ち板厚の増加した分だけ余分に冷却する必
要があるが、ノズルから噴出する噴流の内、円状噴流が
平板に垂直に衝突する時の淀み点(単一噴流)の熱伝達
係数α1は下式数1にて近似でき、また板状噴流が平板
に垂直に衝突時の淀み点以外(多噴流における平均値)
の熱伝達係数α2は下式数2にて近似できることが知ら
れている。
【0010】
【数1】 α1=13(λ・ν-0.5)(D0.5・h-1.0)(v0.5
【0010】
【数2】 α2=0.0895(λ・ν-0.83)(S-0.17・B0.415・h-0.415)(v0.83) α:熱伝達係数 λ:気体の熱伝導率 ν:気体の動粘性係数 D:ノズル径 h:ノズルー板間距離 v:出口流速 S:ノズル間距離 B:ノズル口幅
【0011】従って、熱伝達係数αを冷却量即ち板厚の
関数とみなし、出口流速vを送風機の回転数と考えるこ
とによって、上記結果が導かれることになる。即ち上記
数1式により、円状噴流の熱伝達係数α1は出口流速v
の0.5乗に比例し、また数2式により、板状噴流の熱
伝達係数α2は同じく出口流速vの0.83乗に比例し
ている。実際に得られる結果においてノズルの噴流状態
による違いはあるが、いずれにしてもその熱伝達係数α
は出口流速vのn乗(0.5≦n≦0.83)に比例す
る。この出口流速vは冷却ガスジェットの風量とみなす
ことができ、一般的に「送風機回転数は風量に比例」す
ることが知られている。従って熱伝達係数はαは、下式
数3に示すように、送風機回転数Nのn乗(0.5≦n
≦O.83)に比例する。また熱伝達係数αは板厚に比
例するとみなせるので、逆に送風機回転数Nについて求
めてみると、次式数4に示される結果が得られる。ここ
でnは上述のように0.5以上0.83以下であるの
で、数4式の1/nについて表すと、下式数5に示すよ
うになる。その結果本構成では板厚変更率の1.2乗〜
2乗分、送風機回転数を増すようにすると好ましいもの
になる。
【0012】
【数3】α∝Nn
【0013】
【数4】N∝α1/n=(t2/t11/n1:先行板厚 t2:後行板厚
【0014】
【数5】 1.2≒(1/0.83)≦(1/n)≦(1/0.5)=2
【0015】また第2発明は、板厚が薄から厚に変更と
なるサイズ変更点をトラッキングしながらその変更点の
ガスジェット冷却ゾーン入口到達以前に、前記板温フィ
ードバック自動制御がそのまま行われた場合におけるサ
イズ変更点のガスジェット冷却ゾーン出口通過後の板温
を演算すると共に、その板温と熱伝達モデル計算式から
板温目標値となる送風機の回転数及びダンパの開度につ
き新条件を予め演算し、サイズ変更点が前記冷却ゾーン
入口に到達する以前に、その演算結果に基づき前記回転
数制御装置により送風機の回転数を新条件に変更しなが
ら前記板温フィードバック自動制御を継続し、該サイズ
変更点がゾーン入口通過後この板温フィードバック自動
制御を停止してダンパの開度を同じく新条件に変更する
ことを基本的特徴としている。
【0016】本構成では、板厚が薄から厚に変更となる
サイズ変更点がガスジェット冷却ゾーン入口手前のある
距離(通板速度及び送風機回転数増加分により変わる)
に到達した時、前記板温フィードバック自動制御を継続
させたまま、事前に熱伝達モデル計算式を使った計算に
より求めた値に送風機回転数を設定し、且つサイズ変更
点がガスジェット冷却ゾーン入口に到達したタイミング
で、送風機回転数を保持した状態でダンパ開度を変更す
ることにより、ガスジェット冷却ゾーン出口でのサイズ
変更点前後の板温が板温偏差余裕範囲内となり、且つ後
行材のガスジェット冷却ゾーンの出口板温と目標出口板
温の偏差を速く収束することが可能となる。
【0017】以上の送風機の回転数の設定値について
は、下式数6に示す熱伝達モデル計算式よりまず冷却熱
量Q(T)即ち風量を求めた上で、この風量が上述のよう
に送風機回転数に比例することから、その決定が行われ
る。
【0018】
【数6】 ρ・h{dQ(T)/dt} =2K・α・(Tg−T)+2U・σ・[{(Tf+273)/100}4 ー{(T+273)/100}4] T:板温 Q(T):冷却熱量 ρ:金属帯密度 t:時間 h:板厚 K:モデル修正パラメ
ータ α:強制対流熱伝達係数 Tg:ガス温度 U:総括熱伝達係数 σ:ボルツマン定数 Tf:炉温
【0019】上述の工程の内、サイズ変更点がガスジェ
ット冷却ゾーン入口手前のある距離に達した時になされ
る送風機の回転数の決定は、次のようにして行われる。
【0020】まず前記数6の熱伝達モデル計算式から必
要な冷却熱量Q(T)を求める(これは前述のように風量
に比例する)。この計算式では、板厚h、板温T、密度
ρにより金属帯の条件が正しく反映され、またガス温度
Tg、炉温Tfにより炉の条件も反映できる。更にモデ
ル修正パラメータKによりモデル計算の誤差の補正を実
施している。
【0021】次に、図6に示す風量、即ち冷却熱量Q
(T)と、ダンパ開度Dpの関係からこのダンパ開度Dp
の適正値を求める。ガス圧Pは冷却熱量Q(T)の2乗に
比例するため、図6により求められたダンパ開度Dpと
ガス圧P設定値より図7から送風機回転数Brを求め
る。なお、ガス圧Pの特性はダンパ開度Dp及び送風機
回転数以外に送風機出側の調整弁などによっても変化す
るため、実際には補正を持たせている。
【0022】一方、サイズ変更点がガスジェット冷却ゾ
ーンの入口を通過する時点での処理については、まず各
実績データの取込みを行ない(その取込みデータとして
は、前々ゾーン及び前ゾーンの出側板温、このゾーンの
炉温及びガス圧、当ゾーンの出側板温、当ゾーンのガス
温度、当ゾーンのダンパ開度、当ゾーンの送風機回転数
等がある)、このような現状のデータを用いて次サイズ
での板温ジャンプ量を前式数6により算出する。次にリ
ミット値として設定された板温偏差余裕範囲内におい
て、先行材の板温の必要下降量を算出する。それによっ
て求められた板温に先行材の板温がなるようにダンパ開
度を決定し、板温フィードバック自動制御を停止した状
態にしてダンパを開方向に操作する。
【0023】その後サイズ変更点がガスジェット冷却ゾ
ーンの出口を通過する時に、再び板温フィードバック自
動制御に復帰する。このようにして第1発明の場合以上
に精度の良い値を求めることが可能となる。
【0024】更に第3発明は、板厚が厚から薄に変更と
なるサイズ変更点をトラッキングしながらその変更点の
ガスジェット冷却ゾーン入口到達以前に、前記板温フィ
ードバック自動制御がそのまま行われた場合におけるサ
イズ変更点のガスジェット冷却ゾーン出口通過後の板温
を演算すると共に、その板温と前記熱伝達モデル計算式
から板温目標値となるダンパの開度につき新条件を予め
演算し、該サイズ変更点がゾーン入口通過後この板温フ
ィードバック自動制御を停止して、送風機回転数を保持
したまま、ダンパの開度を新条件に変更することを基本
的特徴としている。
【0025】この構成では、まず前述の各実績データの
取込みを行ないながら、このような現状のデータを用い
て次サイズでの板温ジャンプ量を前記数6により算出す
る。次にリミット値として設定された板温偏差余裕範囲
内において、先行材の板温の必要上昇量を算出する。そ
れによって求められた板温に先行材の板温がなるように
ダンパ開度を決定し、サイズ変更点がガスジェット冷却
ゾーンの入口を通過する時点で、板温フィードバック自
動制御を停止し且つ送風機回転数を保持した状態でダン
パを閉方向に操作する。その後サイズ変更点がガスジェ
ット冷却ゾーンの出口を通過する時に、再び板温フィー
ドバック自動制御に復帰する。以上の処理によってガス
ジェット冷却ゾーン出口でのサイズ変更点の前後の板温
が板温偏差余裕範囲内とすることが可能となり、後行材
の先頭部分でのガスジェット冷却ゾーンの出口板温と目
標出口板温の偏差を速く収束することが可能となる。
【0026】
【実施例】以下本発明の一実施例を説明する。図4はガ
スジェット冷却ゾーンを1次冷却帯103として有して
いる鋼帯1の連続焼鈍炉の焼鈍熱処理工程を示してお
り、また図5はこの1次冷却帯103で行われる本発明
法の実施構成を示す設備の概略図である。
【0027】図4に示される構成は、予熱帯100、加
熱帯101、均熱帯102で高温加熱された鋼帯1(進
行方向は矢視方向)が4機のガスジェット冷却装置で構
成される前記1次冷却帯103で冷却され、過時効帯1
04、2次冷却帯105で連続的に処理されることにな
る構成を有する連続焼鈍炉である。
【0028】図5に示されるガスジェット冷却ゾーンで
は、2パスする中で、クーラ4とダンパ5と回転数制御
装置15の装備された送風機6とノズル7により構成さ
れた前記カスジェット冷却装置、4機によって鋼帯1は
冷却される。
【0029】そしてそこで実施される冷却制御方式は、
通常出口板温計8で計測された板温実績値が設定板温に
なるように板温制御装置11とダンパ開度制御装置13
とヘッダ圧力制御装置12によりフィードバック自動制
御が実施されている。
【0030】一方、板厚変更点が各ガスジェット冷却装
置の前方に来た場合、本構成では上記の装置の他に鋼帯
速度検出器9、鋼帯仕様設定器14、設定値演算装置1
0を使用して、3方式の本発明の冷却法を実現してい
る。
【0031】図1は上記ガスジェット冷却ゾーンで実施
された第1発明法のタイムチャートを示す図面である。
板厚が薄(0.8mm)から厚(1.1mm)になるサ
イズ変更点に対して、本実施例では、そのサイズ変更点
がガスジェット冷却ゾーン出口手前xmに到達した時、
前記板温フィードバック自動制御を継続させたまま、回
転数制御装置15により送風機6の回転数設定を事前に
増加させることにより、ガスジェット冷却ゾーン出口に
到達するまでに送風機6の回転数が所定の回転数となる
ため、送風機回転数の応答遅れを補償でき、図9の従来
の冷却方法に比べて、板温偏差量(この偏差は板温偏差
余裕範囲外であった)は変わらないものの、目標出口板
温収束応答が速くなっている。
【0032】図2は同じく上記ガスジェット冷却ゾーン
で実施された第2発明法のタイムチャートを示す図面で
ある。板厚が薄(0.8mm)から厚(1.1mm)に
なるサイズ変更点に対して、本実施例では、そのサイズ
変更点がガスジェット冷却ゾーン入口手前ymに到達し
た時、前述の板温フィードバック自動制御を継続させた
まま、事前に熱伝達モデル計算式を使った設定値演算装
置10による計算により求めた値に送風機6の回転数を
設定し、且つサイズ変更点がガスジェット冷却ゾーン入
口に到達したタイミングで、一旦板温フィードバック自
動制御を停止すると共に、該送風機6の回転数を保持し
た状態でダンパ5の開度を変更することにより、図9の
従来法に比べて、板温偏差量が少なくなり(しかもガス
ジェット冷却ゾーン出口でのサイズ変更点前後の板温が
板温偏差余裕範囲内となっている)、且つ目標出口板温
への収束応答も速くなっている。また前述の第1発明法
の場合と比べても、板温偏差量及び目標出口板温への収
束応答とも良い結果が得られている。
【0033】図3は同じく上記ガスジェット冷却ゾーン
で実施された第3発明法のタイムチャートを示す図面で
ある。本実施例では、まず板厚1.1mmの各実績デー
タの取込みを行ないながら、このような現状のデータを
用いて設定値演算装置10は鋼帯仕様設定器14から得
られる0.8mmの次サイズでの板温ジャンプ量を算出
すると共に、リミット値として設定された板温偏差余裕
範囲内において、先行材の板温の必要上昇量を算出し、
それによって求められた板温に先行材の板温がなるよう
にダンパ5の開度を決定して、サイズ変更点がガスジェ
ット冷却ゾーンの入口を通過する時点で、板温フィード
バック自動制御を停止し且つ送風機6の回転数を保持し
た状態でダンパ5を閉方向に操作する。その後サイズ変
更点がガスジェット冷却ゾーンの出口を通過する時に、
再び板温フィードバック自動制御に復帰する。以上の処
理によって本実施例構成では、図10の従来法の場合に
比べ、板温偏差量が少なくなり(しかもガスジェット冷
却ゾーン出口でのサイズ変更点の前後の板温が板温偏差
余裕範囲内となっている)、目標出口板温への収束応答
も速くなっている。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した本発明法によれば、連続焼
鈍炉のガスジェット冷却ゾーンで板厚が薄から厚になる
サイズ変更点及び板厚が厚から薄になるサイズ変更点の
どちらの場合においても、該ゾーン出口でのサイズ変更
点の前後の板温偏差が少なく且つ目標出口板温への収束
応答が高い板温制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼帯の連続焼鈍炉のガスジェット冷却ゾーンで
実施された第1発明法のタイムチャートを示す図面であ
る。
【図2】同ゾーンで実施された第2発明法のタイムチャ
ートを示す図面である。
【図3】同じくそのガスジェット冷却ゾーンで実施され
た第3発明法のタイムチャートを示す図面である。
【図4】ガスジェット冷却ゾーンを1次冷却帯103と
して有している鋼帯1の連続焼鈍炉の焼鈍熱処理工程を
示す工程説明図である。
【図5】この連続焼鈍炉の1次冷却帯で行われる本発明
法の実施構成を示す設備の概略図である。
【図6】冷却熱量Q(T)と、ダンパ開度Dpの関係を示
すグラフである。
【図7】ダンパ開度Dpとガス圧P設定値及び送風機回
転数Brの関係を示すグラフである。
【図8】連続焼鈍炉に設けられた従来のガスジェット冷
却設備構成を示す斜視図である。
【図9】従来のガスジェット冷却設備構成における板厚
が薄から厚に変更になった場合の板温計による板温フィ
ードバック制御の実施結果を示すグラフである。
【図10】同設備構成における板厚が厚から薄に変更に
なった場合の板温計による板温フィードバック制御の実
施結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 金属帯 2 ロール 3 ガスヘッダ 4 クーラ 5 ダンパ 6 送風機 7 ノズル 8 出口板温計 9 鋼帯速度検出器 10 設定値演算装置 11 板温制御装置 12 ヘッダ圧力制御装置 13 ダンパ開度制御装置 14 鋼帯仕様設定器 15 回転数制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 宏次 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 澤田 弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続焼鈍炉の加熱・均熱帯で加熱された
    金属帯に冷却雰囲気ガスを吹付るノズルと、該ノズルに
    冷却雰囲気ガスを送る送風機と、該送風機の回転数を制
    御する回転数制御装置と、その開度調整によって送風機
    からの風量調整を行なうダンパとから構成されるガスジ
    ェット冷却ゾーンで、その出口板温に基づき、前記ダン
    パの開度調整を優先的に行いつつ、合わせて前記回転数
    制御装置による送風機の回転数制御も行う板温フィード
    バック自動制御がなされる連続焼鈍炉の金属帯の冷却方
    法において、板厚が薄から厚に変更となるサイズ変更点
    をトラッキングしながらその変更点のガスジェット冷却
    ゾーン出口到達以前に、板厚変更率に基づいて送風機の
    回転数につき新条件を予め演算し、サイズ変更点が前記
    冷却ゾーン出口に到達する以前に、前記板温フィードバ
    ック自動制御を継続させたまま、その演算結果に基づき
    前記回転数制御装置により送風機の回転数を新条件に変
    更することを特徴とする連続焼鈍炉の金属帯の冷却方法
  2. 【請求項2】 連続焼鈍炉の加熱・均熱帯で加熱された
    金属帯に冷却雰囲気ガスを吹付るノズルと、該ノズルに
    冷却雰囲気ガスを送る送風機と、該送風機の回転数を制
    御する回転数制御装置と、その開度調整によって送風機
    からの風量調整を行なうダンパとから構成されるガスジ
    ェット冷却ゾーンで、その出口板温に基づき、前記ダン
    パの開度調整を優先的に行いつつ、合わせて前記回転数
    制御装置による送風機の回転数制御も行う板温フィード
    バック自動制御がなされる連続焼鈍炉の金属帯の冷却方
    法において、板厚が薄から厚に変更となるサイズ変更点
    をトラッキングしながらその変更点のガスジェット冷却
    ゾーン入口到達以前に、前記板温フィードバック自動制
    御がそのまま行われた場合におけるサイズ変更点のガス
    ジェット冷却ゾーン出口通過後の板温を演算すると共
    に、その板温と熱伝達モデル計算式から板温目標値とな
    る送風機の回転数及びダンパの開度につき新条件を予め
    演算し、サイズ変更点が前記冷却ゾーン入口に到達する
    以前に、その演算結果に基づき前記回転数制御装置によ
    り送風機の回転数を新条件に変更しながら前記板温フィ
    ードバック自動制御を継続し、該サイズ変更点がゾーン
    入口通過後この板温フィードバック自動制御を停止して
    ダンパの開度を同じく新条件に変更することを特徴とす
    る連続焼鈍炉の金属帯の冷却方法
  3. 【請求項3】 連続焼鈍炉の加熱・均熱帯で加熱された
    金属帯に冷却雰囲気ガスを吹付るノズルと、該ノズルに
    冷却雰囲気ガスを送る送風機と、該送風機の回転数を制
    御する回転数制御装置と、その開度調整によって送風機
    からの風量調整を行なうダンパとから構成されるガスジ
    ェット冷却ゾーンで、その出口板温に基づき、前記ダン
    パの開度調整を優先的に行いつつ、合わせて前記回転数
    制御装置による送風機の回転数制御も行う板温フィード
    バック自動制御がなされる連続焼鈍炉の金属帯の冷却方
    法において、板厚が厚から薄に変更となるサイズ変更点
    をトラッキングしながらその変更点のガスジェット冷却
    ゾーン入口到達以前に、前記板温フィードバック自動制
    御がそのまま行われた場合におけるサイズ変更点のガス
    ジェット冷却ゾーン出口通過後の板温を演算すると共
    に、その板温と熱伝達モデル計算式から板温目標値とな
    るダンパの開度につき新条件を予め演算し、該サイズ変
    更点がゾーン入口通過後この板温フィードバック自動制
    御を停止して、送風機回転数を保持したまま、ダンパの
    開度を新条件に変更することを特徴とする連続焼鈍炉の
    金属帯の冷却方法
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