JPH0621157A - 銅 ポ リ イ ミ ド 基 板 の 製 造 方 法 - Google Patents

銅 ポ リ イ ミ ド 基 板 の 製 造 方 法

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JPH0621157A
JPH0621157A JP27896491A JP27896491A JPH0621157A JP H0621157 A JPH0621157 A JP H0621157A JP 27896491 A JP27896491 A JP 27896491A JP 27896491 A JP27896491 A JP 27896491A JP H0621157 A JPH0621157 A JP H0621157A
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JP
Japan
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copper
layer
electroless
nickel
polyimide
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JP27896491A
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Inventor
Yukihiro Tamiya
宮 幸 広 田
Noriyuki Saeki
伯 典 之 佐
Akihiro Miyake
宅 明 広 三
Mikimata Takenaka
中 幹 又 竹
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/18Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material
    • H05K3/181Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using precipitation techniques to apply the conductive material by electroless plating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/381Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the substrate

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  • Wire Bonding (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 銅とポリイミドフィルムとの密着強度を損な
うことなく、高温環境下における長時間放置による密着
強度の低下が無視でき、従来の下地金属層の除去工程の
採用を可能とさせる銅ポリイミド基板の提供を目的とす
る。 【構成】 ポリイミドフィルムの表面を0.1mol/
1以上の過マンガン酸ナトリウムまたは過マンガン酸カ
リウム等の過マンガン酸塩水溶液、またはその水溶液中
の有効塩素濃度が3〜13%の次亜塩素酸ナトリウムあ
るいは次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩水溶液のい
ずれか一つで親水化し、無電解金属メッキ層として、そ
の不純物含有量が10重量%以下であり、その厚みが
0.01〜0.1μmである無電解ニッケルメッキ層あ
るいは無電解コバルトメッキ層あるいは無電解ニッケル
・コバルト合金メッキ層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルプリント
配線板(EPC)、テープ自動ボンディング(TAB)
テープなどプリント配線板(PWB)の素材となる銅ポ
リイミド基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高速化により
プリント配線板においても高配線密度化、高機能化が進
んでいる。これに伴いプリント配線板用基板材料として
の絶縁性フィルムにも低誘電率、高絶縁抵抗、高耐熱性
が要求されている。この要求を満たすものとしてポリイ
ミド樹脂が注目され、ポリイミド樹脂フィルム(以下
「ポリイミドフィルム」と言う。)を絶縁性フィルムと
し、この表面に銅を金属層として設けた銅ポリイミド基
板が製造されている。
【0003】ポリイミドフィルムに銅層を形成する方法
として、従来ポリイミドフィルムと銅箔を接着剤で貼合
わせるラミネート法が採られていた。しかし、用いる接
着剤が電気絶縁性、耐熱性などに悪影響を及ぼすため、
最近ではポリイミドフィルム表面にスパッタリング法、
イオンプレーティング法、蒸着法、無電解メッキ法など
により直接銅を形成する方法が開発されている。その中
でも、無電解メッキ法はスパッタリング等のように真空
装置を必要とせず、簡便な装置ですむために低コストで
あり、量産に向いている。ポリイミドフィルム表面上に
無電解銅メッキを施すには、例えば、ヒドラジンなどの
還元剤やエチレンジアミンなどのアミン化合物又はアル
カリ金属水酸化物の溶液などの単独あるいは2種以上の
混合液を用いてポリイミドフィルムをエッチングし、錫
やパラジウムのコロイドなどによる無電解メッキのため
の触媒を付与した後、無電解銅メッキを行なう。
【0004】しかし、ポリイミドフィルムの表面に直接
銅層を形成して得た銅ポリイミド基板を高温環境下に長
時間放置した場合、銅層とポリイミドフィルムとの界面
の密着強度が低下するという問題が発生する。この問題
に関して種々の検討を行ったところ密着強度の低下は、
銅のポリイミド側への拡散に起因していることがわかっ
た。そこで、この銅の拡散を防止する方法として無電解
メッキにより異種金属を形成しバリアー層を形成する検
討を行った。この異種金属としてニッケルあるいはコバ
ルトまたはそれらの合金を使用する例はすでに特開昭6
3−286580に提案されているが、この提案の目的
はハンダ付け時の熱衝撃による密着強度の低下の防止で
あり、必要な金属層の膜厚として0.15μm以上を要
求している。
【0005】ところで、銅ポリイミド基板をEPCやT
ABテープ用として使用する場合、サブトラクティブ
法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などによ
って銅リードを形成する必要がある。例えば、銅リード
の形成をサブトラクティブ法で行う場合、ポリイミドフ
ィルム表面に無電解メッキにより銅層を設け、要すれば
無電解メッキ後電気銅メッキを行い、この表面にレジス
トを塗布し、所定のマスクを密接した後、露光し、現像
し、次いでエッチングしてリード部を形成し、レジスト
を剥離する。
【0006】この場合、上記特開昭63−286580
の開示する方法によって得られた、下地にニッケルなど
の異種金属層を持つ銅ポリイミド基板を用いると、銅と
異種金属層とのエッチング速度が異なるため、従来のエ
ッチング条件でエッチングを行うと、銅リード部分の形
状を良好に維持しようとすれば下地である異種金属層が
ポリイミドフィルム上に残留しリード間の絶縁抵抗を低
下させる原因となり、下地を完全に溶解除去すると銅リ
ードまでがエッチングされ、配線の幅が半分程度になっ
てしまう。
【0007】また例えば、銅リードの形成をもっとも一
般的なセミアディティブ法で行う場合、ポリイミドフィ
ルム表面に無電解メッキにより銅層を設け、要すれば無
電解メッキ後電気銅メッキを行い、これを下地とし、こ
の下地表面にレジストを塗布し、所定のマスクを密接し
た後、露光し、現像し、次いで露出した金属表面上に電
気銅メッキにより銅を析出させ、リード部を形成し、レ
ジストを剥離し、そして下地をエッチングにより除去す
る。
【0008】この場合、上記特開昭63−286580
の開示する方法によって得られた下地にニッケルなどの
異種金属層を持つ銅ポリイミド基板を用いると、銅と異
種金属層とのエッチング速度が異なるため、従来のエッ
チング条件で下地除去を行うと、銅リード部分の形状を
良好に維持しようとすれば下地である異種金属層がポリ
イミドフィルム上に残留しリード間の絶縁抵抗を低下さ
せる原因となり、下地を完全に溶解除去すると銅リード
がエッチングされすぎ、配線の幅が半分程度になってし
まう。
【0009】以上のことから、上記特開昭63−286
580の開示する方法によって得られた下地にニッケル
などの異種金属層を持つ銅ポリイミド基板を用いて配線
板を作成する場合、製造工程にニッケルなどの異種金属
層のみを選択的にエッチングする工程を加えることが必
要となり、リード形成工程を複雑とするという問題があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は銅とポ
リイミドフィルムとの密着強度を損なうことなく、高温
環境下における長時間放置による密着強度の低下が無視
でき、従来の下地金属層の除去工程の採用を可能とさせ
る銅ポリイミド基板を提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の方法は、ポリイミドフィルムの表面を親水化し、触
媒を付与し、無電解金属メッキ層を設け、その後無電解
銅メッキ、電気銅メッキの内の少なくとも一つの方法を
用いて該無電解金属メッキ層の上に銅層を設けて銅ポリ
イミド基板を製造する方法において、0.1mol/1
以上の過マンガン酸ナトリウムまたは過マンガン酸カリ
ウム等の過マンガン酸塩水溶液、またはその水溶液中の
有効塩素濃度が3〜13%の次亜塩素酸ナトリウムある
いは次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩水溶液のいず
れか一つで親水化し、無電解金属メッキ層として、その
不純物含有量が10重量%以下であり、その厚みが0.
01〜0.1μmである無電解ニッケルメッキ層あるい
は無電解コバルトメッキ層あるいは無電解ニッケル・コ
バルト合金メッキ層を設けることを特徴とするものであ
る。
【0012】
【作用】本発明においてポリイミドのエッチング液とし
て過マンガン酸塩または次亜塩素酸塩を含有する水溶液
を使用するのは、過マンガン酸イオンや次亜塩素酸イオ
ンの持つ強酸化作用によりポリイミドフイルム表面にエ
ッチング処理層を均一に形成し、ポリイミド表面を親水
性にし、さらに引続く無電解メッキのための触媒核の吸
着をし易くすることが可能であるからである。
【0013】過マンガン酸塩の濃度が0.1mol/l
以下の場合や次亜塩素酸塩の有効塩素の濃度が3%より
も小さい場合、エッチング能力が低下し、エッチング速
度が急激に低下し均一なエッチング層を形成することが
できなくなる。次亜塩素酸塩の場合、有効塩素の濃度が
13%を越えるとエッチング液が不安定となり、自己分
解を生じ易くなる。
【0014】エッチング処理の条件、例えば液の温度、
処理時間は過マンガン酸塩や次亜塩素酸塩の濃度により
異なるため一律に特定はできないが、過マンガン酸カリ
ウムを用いる場合には、濃度が0.3mol/lの場
合、処理温度は40〜70℃で、処理時間は5〜10分
程度が適当であり、次亜塩素酸塩を用いる場合には、次
亜塩素酸塩は熱によって分解し易いため液の温度は10
℃以上、40℃以下が望ましい。
【0015】過マンガン酸塩としては、溶解性、入手の
容易性より過マンガン酸ナトリウムや過マンガン酸カリ
ウムが好ましく、次亜塩素酸塩としては工業的に頻繁に
使用されている点から、次亜塩素酸ナトリウム及び次亜
塩素酸カリウムが好ましい。
【0016】また、銅とホリイミドフィルムの界面にニ
ッケルあるいはコバルトまたはそれらの合金層を設けて
いるが、これは銅とポリイミドフィルムの界面の銅の酸
化および銅のポリイミド内部への拡散を防止するためで
ある。さらに、ニッケルあるいはコバルトまたはそれら
の合金層の厚みは0.01〜0.10μmに限定してい
るが、これは、0.01μmよりも小さい場合では銅の
酸化および銅のポリイミドフィルム側への拡散を十分に
防止できず、大気中などの酸素を含有する雰囲気中で1
50℃程度で長期間放置により銅ポリイミド基板の密着
強度が低下するからである。また、0.10μmよりも
大きくなるとサブトラクティブ法、セミアディティブ法
により配線板を作製する場合の銅のエッチング工程にお
いて、ニッケルあるいはコバルト層を完全に溶解でき
ず、配線間の絶縁抵抗が低下するからである。なお、こ
れらの金属層を形成する為の無電解メッキ浴の種類は特
に限定されない。
【0017】さらに、本発明ではニッケルあるいはコバ
ルトまたはそれらの合金層の不純物含有量は10重量%
以下としているが、これは銅のエッチング液に対する溶
解性を向上するためであり、不純物含有量が10重量%
を越える場合、ニッケルあるいはコバルトまたはそれら
の合金層の溶解性が大幅に低下し、サブトラクティブ
法、セミアディティブ法により配線板を作製する場合の
銅等のエッチング工程において、ニッケルあるいはコバ
ルトまたはそれらの合金層が完全に溶解できず、配線間
の絶縁抵抗が低下するという問題が発生する。また、ニ
ッケルあるいはコバルトまたはそれらの合金層中の不純
物の種類は特に限定さてるものではないが、通常はリ
ン、ほう素である。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる
【0019】(実施例1)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton 200Hのポリイミドフィルムを
0.3mol/lの過マンガン酸カリウムを含有する5
0℃の水溶液中に5分間浸漬して表面を親水性にした
後、十分に水洗を行った。その後、片側をマスクし奥野
製薬社製OPC−80キャタリストMを使用して25℃
で5分間の触媒付与を施し、水洗をした後、奥野製薬社
製OPC−555アクセレーターを使用して25℃で7
分間の促進処理を施し十分に水洗した後、以下に示すニ
ッケルの無電解メッキ処理を行った。
【0020】 (浴組成) NiCl2・6H2O :0.1Mol/l NaH2PO2・H2O :0.1Mol/l くえん酸ナトリウム :0.2Mol/l pH :9 (メッキ条件) 温度 :60℃ 時間 :30秒 得られた無電解ニッケルメッキ層の厚さは0.05μm
であった。また、不純物はリンであり、その含有量は7
wt.%であった。
【0021】その後、該基板を以下に示す無電解メッキ
処理を行った。 (浴組成) CuSO4・5H2O : 10g/l EDTA・2Na : 30g/l 37%HCHO : 5g/l ジピリジル : 20mg/l PEG#1000 : 0.5g/l (メッキ条件) 温度 : 65℃ 攪拌 : 空気 時間 : 10分 得られた無電解銅メッキ層の厚さは0.4μmであっ
た。
【0022】さらに、無電解銅メッキ層上に以下に示す
条件で銅の電気メッキを行った。 (浴組成) CuSO4・5H2O : 120g/l H2SO4 : 150g/l (電解条件) 温度 : 25℃ 陰極電流密度 : 2A/dm2 攪拌 : 空気攪拌 時間 : 90分 得られた銅層の厚みは35μmであった。
【0023】ここで得られたニッケル層を有する銅−ポ
リイミド基板の銅層上にアクリル樹脂系のフォトレジス
トを10μmの厚さに均一に塗布し、70℃で30分間
焼成した。その後配線幅が200μmとなるように基板
上にマスキングを施し、フォトレジスト層に300mj
/cm の紫外線を照射した後レジストの現像を行っ
た。
【0024】その後、露出した銅面を以下に示す銅のエ
ッチング液で溶解した。 (浴組成) 30% H22 :100g/l H2SO4 :150g/l (処理条件) 温度 :25℃ 時間 :4分 攪拌 :揺動攪拌
【0025】その後4重量%の水酸化ナトリウム水溶液
を用いて60℃で1分間レジスト層の剥離除去を行い、
配線間の観察および絶縁抵抗を測定した。その結果、配
線間にはニッケル層の残留は認められず、絶縁抵抗は8
×1010Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法によ
る。)であり、良好な結果が得られた。また、銅とポリ
イミドの密着強度を測定したところ、1000g/cm
と良好な値であった。さらにこの基板を大気中で150
℃の雰囲気中に1000hr放置し、密着強度を測定し
た。その結果750g/cmと密着強度の大きな低下は
なかった。
【0026】この結果は、過マンガン酸カリウムによっ
てエッチングしたポリイミドフィルムの表面に形成した
無電解ニッケル層が0.05μmの厚みで、不純物ある
リンの含有量が7重量%のニッケル合金層を有する銅ポ
リイミド基板は、銅のエッチング工程においてもニッケ
ル層の残留がなく、高温放置後でも高い密着強度を示し
ており、この基板を用いて製造した配線板は高い信頼性
を有していることを示している。
【0027】(実施例2)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton200H型のポリイミドフィルムを1
mol/lの過マンガン酸ナトリウムを含有する40℃
の水溶液中に10分間浸漬して表面を親水性にした後、
片側をマスクし実施例1と同様の触媒活性化処理を施
し、以下に示すコバルトの無電解メッキ処理を行った。
【0028】 (浴組成) CoSO4・7H2O :0.05Mol/l NaH2PO2・H2O :0.2Mol/l くえん酸ナトリウム :0.2Mol/l pH :10 (メッキ条件) 温度 :60℃ 時間 :2分 得られた無電解コバルトメッキ層の厚さは0.03μm
であった。また、不純物はリンであり、その含有量は3
重量%であった。
【0029】以後は実施例1と同様に銅ポリイミド基板
を作製し、配線を形成した。その後、配線間の観察およ
び絶縁抵抗を測定した。その結果、配線間にはコバルト
層の残留は認められず、絶縁抵抗は8×1010Ω(IPC-
TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85法による。)であり、良好
な結果が得られた。また、銅とポリイミドの密着強度を
測定したところ、1000g/cmと良好な値であっ
た。さらに、この基板を大気中で150℃の雰囲気中に
1000hr放置し、密着強度を測定した。その結果8
00g/cmと密着強度はほとんど低下していなかっ
た。
【0030】この結果は過マンガン酸ナトリウムにより
エッチングしたポリイミドフィルムの表面に形成した無
電解コバルト層が0.03μmの厚さで、不純物である
リンの含有量が3重量%のコバルト合金層を有する銅ポ
リイミド基板は、銅のエッチング工程においてもコバル
ト層の残留がなく、高温放置後でも高い密着強度を示し
ており、この基板を用いて製造した配線板は高い信頼性
を有していることを示している。
【0031】(実施例3)ポリイミドフィルムの両面に
ニッケルの無電解メッキを施して0.05μmの厚さ
で、不純物であるリンの含有量が7重量%のニッケル合
金層を設けた以外は実施例1と同様に銅ポリイミド基板
を作製し、配線を形成した。その後、配線間の観察およ
び絶縁抵抗を測定した。その結果、両面共に配線間には
ニッケル層の残留は認められず、絶縁抵抗はそれぞれ8
×1010Ωと9×1010Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/
85/85 法による。)であり、良好な結果が得られた。ま
た、銅とポリイミドの密着強度を測定したところ、それ
ぞれ1000g/cmと900g/cmとなり実用上問
題のない値であった。さらに、この基板を大気中で15
0℃の雰囲気中に1000hr放置し、密着強度を測定
した。その結果密着強度はそれぞれ750g/cmと7
00g/cmと密着強度の大きな低下はなかった。
【0032】この結果は、ポリイミドフィルムの両面に
形成した無電解ニッケル層が0.05μmの厚さで、不
純物であるリンの含有量が7重量%のニッケル合金層を
有する銅ポリイミド基板は、銅のエッチング工程におい
てもニッケル層の残留がなく、高温放置後でも高い密着
強度を示しており、この基板を用いて製造した配線板は
高い信頼性を有していることを示している。
【0033】(実施例4)ニッケルの無電解メッキ後、
直接銅の電気メッキを行った以外は実施例1と同様な処
理を行い銅ポリイミド基板を作製し、配線を形成した。
その後、配線間の観察及び絶縁抵抗を作製した。その結
果、配線間にはニッケル層の残留は認められず、絶縁抵
抗はそれぞれ8×1010Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/
85/85 法による。)であり、良好な結果が得られた。ま
た、銅とポリイミドの密着強度を測定したところ、10
00g/cmと良好な値であった。さらに、この基板を
大気中で150℃の雰囲気中に1000hr放置し、密
着強度を測定した。その結果密着強度は750g/cm
と密着強度はほとんど低下せず実施例1と同じ結果であ
った。
【0034】この結果はポリイミドフィルム表面にニッ
ケル層形成後、銅層の形成方法によらず、銅のエッチン
グ工程においてもニッケル層の残留がなく、高温放置後
でも高い密着強度を示しており、この基板を用いて製造
した配線板は高い信頼性を有していることを示してい
る。
【0035】(実施例5)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton 200Hのポリイミドフィルムを有
効塩素濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムを含有する20
℃の水溶液中に5分間浸漬して表面を親水性にした以外
は実施例1と同様の操作をして配線板を作成し、配線間
の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、配線間には
ニッケル層の残留は認められず、絶縁抵抗は8×1010
Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法による。)であ
り、良好な結果が得られた。また、銅とポリイミドの密
着強度を測定したところ、1000g/cmと良好な値
であった。さらにこの基板を大気中で150℃の雰囲気
中に1000hr放置し、密着強度を測定した。その結
果750g/cmと密着強度の大きな低下はなかった。
【0036】この結果は、次亜塩素酸ナトリウムによっ
てエッチングしたポリイミドフィルムの一表面に形成し
た無電解ニッケル層が0.05μmの厚みで、不純物で
あるリン含有量が7重量%のニッケル合金層を有する銅
ポリイミド基板は、銅のエッチング工程においてもニッ
ケル層の残留がなく、高温放置後でも高い密着強度を示
しており、この基板を用いて製造した配線板は高い信頼
性を有していることを示している。
【0037】(実施例6)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton 200型のポリイミドフィルムを有
効塩素濃度4%の次亜塩素酸カリウムを含有する40℃
の水溶液中に10分間浸漬して表面を親水性にした後、
片側をマスクし通常の触媒活性化処理を施し、実施例2
と同様にコバルトの無電解メッキ処理を行った。得られ
た無電解コバルトメッキ層の厚さは0.03μmであ
り、不純物であるリンの含有量は3重量%であった。
【0038】以後は実施例1と同様に銅ポリイミド基板
を作製し、配線を形成した。その後、配線間の観察及び
絶縁抵抗を測定した。その結果、配線間にはコバルト層
の残留は認められず、絶縁抵抗は8×1010Ω(IPC-TM
-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法による。)であり、良好な
結果が得られた。また、銅とポリイミドの密着強度を測
定したところ、1000g/cmと良好な値であった。
さらに、この基板を大気中で150℃の雰囲気中に10
00hr放置し、密着強度を測定した。その結果800
g/cmと密着強度はほとんど低下していなかった。
【0039】この結果は次亜塩素酸カリウムによりエッ
チングしたポリイミドフィルムの表面に形成した無電解
コバルト層が0.03μmの厚さで、不純物であるリン
含有量が3重量%のコバルト合金層を有する銅ポリイミ
ド基板は、銅のエッチング工程においてもコバルト層の
残留がなく、高温放置後でも高い密着強度を示してお
り、この基板を用いて製造した配線板は高い信頼性を有
していることを示している。
【0040】(実施例7)ポリイミドフィルムの両面に
ニツケルの無電解メッキを施した以外は実施例5と同様
に銅ポリイミド基板を作製し、配線を形成した。その
後、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
両面共に配線間にはニッケル層の残留は認められず、絶
縁抵抗はそれぞれ8×1010Ωと9×1010Ω(IPC-TM
-650 2.6.3.2C-96/85/85 法による。)であり、良好な
結果が得られた。また、銅とポリイミドの密着強度を測
定したところ、それぞれ1000g/cmと900g/
cmとなり実用上問題のない値であった。さらに、この
基板を大気中で150℃の雰囲気中に1000hr放置
し、密着強度ょ測定した。その結果密着強度はそれぞれ
750g/cmと700g/cmと密着強度の大きな低
下はなかった。
【0041】この結果は、ポリイミドフィルムの両面に
形成した無電解ニッケル層が0.05μmの厚さで、不
純物であるリン含有量が7重量%のニッケル合金層を有
する銅ポリイミド基板は、銅のエッチング工程において
もニッケル層の残留がなく、高温放置後でも高い密着強
度を示しており、この基板を用いて製造した配線板は高
い信頼性を有していることを示している。
【0042】(実施例8)ニッケルの無電解メッキ後、
直接銅の電気メッキを行った以外は実施例5と同様な処
理を行い銅ポリイミド基板を作製し、配線を形成した。
その後、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結
果、配線間にはニッケル層の残留は認められず、絶縁抵
抗はそれぞれ8×1010Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/
85/85 法による。)であり、良好な結果が得られた。ま
た、銅とポリイミド密着強度を測定したところ、100
0g/cmと良好な値であった。さらに、この基板を大
気中で150℃の雰囲気中に750hr放置し、密着強
度を測定した。その結果密着強度は1000g/cmと
密着強度はほとんど低下せず実施例5と同じ結果であっ
た。
【0043】この結果はポリイミドフィルム表面にニッ
ケル層形成後、銅層の形成方法によらず、銅のエッチン
グ工程においてもニッケル層の残留がなく、高温放置後
でも高い密着強度示し、この基板を用いて製造した配線
板は高い信頼性を有していることを示している。
【0044】(比較例1)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton 200H型のポリイミドフィルムを
0.05mol/lの過マンガン酸カリウムを含む70
℃の溶液中に1時間浸漬して表面を親水性にした後、片
側をマスクし、実施例1と同じ触媒活性化処理およびニ
ッケルの無電解メッキ処理を行った。その結果、無電解
ニッケル皮膜形成後の無電解メッキ工程において膨れが
発生した。この結果は、過マンガン酸カリウム濃度が
0.1mol/lよりも低い場合、エッチング状態が悪
く、密着強度が低下することを示している。
【0045】(比較例2)実施例1と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を行い、以下に示すニッケルの無電
解メッキ処理を行った。 (浴組成) NiCl2・6H2O :0.1Mol/l NaH2PO2・H2O :0.1Mol/l くえん酸ナトリウム :0.1Mol/l pH :5.6 (メッキ条件) 温度 :60℃ 時間 :1分 得られた無電解ニッケル層の厚さは0.03μmであっ
た。また、不純物てあるリンの含有量は12重量%であ
った。
【0046】以後の試験は実施例1同様の処理を施し、
配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、配線
間にはニッケル層の残留は認められ、絶縁抵抗は6×1
4Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法による。)
であり、大幅な抵抗の低下がみられた。この結果はポリ
イミドフィルムの表面に形成した無電解ニッケル層の不
純物含有量が10重量%を越えるニッケル合金層を有す
る場合、銅ポリイミド基板は、銅のエッチング工程にお
いてニッケル層が残留し、絶縁抵抗が低下し信頼性が低
下することを示している。
【0047】(比較例3)実施例1と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を行い、以下に示すニッケルの無電
解メッキ処理を行った。 (浴組成) NiCl2・6H2O :0.1Mol/l NaH2PO2・H2O :0.1Mol/l ピロりん酸ナトリウム :0.2Mol/l pH :10 温度 :60℃ 時間 :5分 得られた無電解メッキ層の厚さは0.15μmであっ
た。また、不純物であるリンの含有量は3.4重量%で
あった。
【0048】以後の試験は実施例1と同様の処理を施
し、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
配線間にはニッケル層の残留が認められ、絶縁抵抗は5
×10 4Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法によ
る。)であり、大幅な抵抗の低下がみられた。この結果
はポリイミドフィルムの表面に形成した無電解ニッケル
層厚が0.10μmよりも大きい場合、不純物含有量が
3.4重量%と10重量%以下のニッケル合金層を有す
る場合でも、銅ポリイミド基板は、銅のエッチング工程
においてニッケル層が残留し、絶縁抵抗が低下し信頼性
が低下することを示している。
【0049】(比較例4)実施例1と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を施した後、以下に示すニッケルの
無電解メッキ処理を行った。 (浴組成) NiCl2・6H2O :0.1Mol/l NaH2PO2・H2O :0.1Mol/l ピロりん酸ナトリウム :0.2Mol/l pH :10 温度 :60℃ 時間 :10秒 得られた無電解ニッケルメッキ層の厚さは0.005μ
mであった。また、不純物であるリンの含有量は3.4
重量%であった。
【0050】以後の試験は実施例1と同様の処理を施
し、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
配線間にはニッケル層の残留は認められなかったが、こ
の基板を大気中で150℃の雰囲気中に1000hr放
置した場合、密着強度が1000g/cmから100g
/cmと大幅に低下した。この結果はポリイミドフィル
ムの表面に形成した無電解ニッケル層厚が0.01μよ
りも小さい場合、高温環境下における長期間放置により
密着強度が低下し信頼性が低下することを示している。
【0051】(比較例5)30cm角の東レ・デュポン
社製Kapton 200H型のポリイミドフィルムを
有効塩素濃度1%の次亜塩素酸ナトリウムを含む30℃
の溶液中に15分間浸漬して表面を親水性にした後、片
側をマスクし、実施例5と同じ触媒活性化処理及びニツ
ケルの無電解メッキ処理を行った。その結果、無電解ニ
ッケル皮膜の析出が不均一となり、以後の工程を行うこ
とができなかった。この結果は、次亜塩素酸ナトリウム
の有効塩素濃度が3%よりも小さい場合、エッチング状
況が悪く、無電解メッキ皮膜の析出が不均一となること
を示している。
【0052】(比較例6)実施例5と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を行い、比較例2と同じニツケルの
無電解メッキ処理を行った。得られた無電解ニッケルメ
ッキ層の厚さは0.03μmであった。また、不純物で
あるリンの含有量は12重量%であった。
【0053】以後の試験は実施例1と同様の処理を施
し、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
配線間にはニツケル層の残留は認められ、絶縁抵抗は6
×10 4Ω(IPC-TM-6502.6.3.2 C-96/85/85 法によ
る。)であり、大幅な抵抗の低下がみられた。この結果
はポリイミドフィルムの表面に形成した無電解ニツケル
層の不純物含有量が10重量%を越えるニツケル合金層
を有する場合、銅ポリイミド基板は、銅のエッチング工
程においてニツケル層が残留し、絶縁抵抗が低下し信頼
性が低下することを示している。
【0054】(比較例7)実施例5と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を行い、比較例3と同様にしてニッ
ケルの無電解メッキ処理を行った。得られた無電解ニッ
ケルメッキ層の厚さは0.15μmであった。また、不
純物であるリンの含有量は3.4重量%であった。
【0055】以後の試験は実施例1と同様の処理を施
し、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
配線間にはニッケル層の残留は認められ、絶縁抵抗は5
×104Ω(IPC-TM-650 2.6.3.2 C-96/85/85 法によ
る。)であり、大幅な抵抗の低下がみられた。この結果
はポリイミドフィルムの表面に形成した無電解ニツケル
層厚が0.10μmよりも大きい場合、銅ポリイミド基
板は、銅のエッチング工程においてニッケル層が残留
し、絶縁抵抗が低下し信頼性が低下することを示してい
る。
【0056】(比較例8)実施例5と同様のエッチング
及び触媒活性化処理を施した後、比較例4と同様にして
ニッケルの無電解メッキ処理を行った。得られた無電解
ニッケルメッキ層の厚さは0.005μmであった。ま
た、不純物であるリンの含有量は3.4重量%であっ
た。
【0057】以後の試験は実施例1と同様の処理を施
し、配線間の観察及び絶縁抵抗を測定した。その結果、
配線間にはニッケル層の残留は認められなかったが、こ
の基板を大気中で150℃の雰囲気中に1000hr放
置した場合、密着強度が1000g/cmから100g
/cmと大幅に低下した。この結果はポリイミドフィル
ムの表面に形成した無電解ニッケル層厚が0.01μm
以下よりも小さい場合、高温環境下における長期間放置
により密着強度が低下し信頼性が低下することを示して
いる。
【0058】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高温環境下にお
ける密着強度の低下を防止でき、この基板を使用してF
PCやTABなどを製造する場合、銅のエッチング工程
おいてニッケルあるいはコバルトまたはそれらの合金層
の未溶解部分がなく配線を形成することができる。この
ことは、FPCやTABテープなどのプリント配線板の
高温環境下における信頼性の向上に対して大きく寄与す
るものである。
フロントページの続き (72)発明者 竹 中 幹 又 愛 媛 県 新 居 浜 市 星 越 町 12−12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドフィルムの表面を親水化
    し、触媒を付与し、無電解金属メッキ層を設け、その後
    無電解銅メッキ、電気銅メッキの内の少なくとも一つの
    方法を用いて該無電解金属メッキ層の上に銅層を設けて
    銅ポリイミド基板を製造する方法において、 過マンガン酸塩または次亜塩素酸塩のいずれか一つを含
    む水溶液で親水化し、無電解金属メッキ層として、その
    不純物含有量が10重量%以下であり、その厚みが0.
    01〜0.1μmである無電解ニッケルメッキ層あるい
    は無電解コバルトメッキ層あるいは無電解ニッケル・コ
    バルト合金メッキ層を設けることを特徴とする銅ポリイ
    ミド基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、過マン
    ガン酸塩が過マンガン酸ナトリウムまたは過マンガン酸
    カリウムであり、その濃度が0.1mol/1以上であ
    ることを特徴とする銅ポリイミド基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、次亜塩
    素酸塩が次亜塩素酸ナトリウムあるいは次亜塩素酸カリ
    ウムであり、その水溶液中の有効塩素濃度が3〜13%
    の範囲であることを特徴とする銅ポリイミド基板の製造
    方法。
JP27896491A 1991-10-01 1991-10-01 銅 ポ リ イ ミ ド 基 板 の 製 造 方 法 Pending JPH0621157A (ja)

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