JPH06210186A - 金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法 - Google Patents
金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法Info
- Publication number
- JPH06210186A JPH06210186A JP5007958A JP795893A JPH06210186A JP H06210186 A JPH06210186 A JP H06210186A JP 5007958 A JP5007958 A JP 5007958A JP 795893 A JP795893 A JP 795893A JP H06210186 A JPH06210186 A JP H06210186A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joining
- metal
- foil
- exhaust gas
- catalyst carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000005304 joining Methods 0.000 title claims abstract description 118
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 16
- 238000000746 purification Methods 0.000 title claims abstract description 12
- 239000003863 metallic catalyst Substances 0.000 title abstract 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims abstract description 88
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims abstract description 88
- 239000011888 foil Substances 0.000 claims abstract description 78
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims abstract description 53
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims abstract description 53
- 238000005219 brazing Methods 0.000 claims abstract description 31
- 239000003054 catalyst Substances 0.000 claims description 38
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 18
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 2
- 239000000945 filler Substances 0.000 abstract description 4
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 abstract 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 7
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 4
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 3
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 2
- 239000000969 carrier Substances 0.000 description 2
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 2
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 2
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 2
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 2
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 1
- 230000015271 coagulation Effects 0.000 description 1
- 238000005345 coagulation Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 description 1
- 230000010349 pulsation Effects 0.000 description 1
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 1
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、金属製の波箔と平箔を用いて、金
属製排気ガス浄化用触媒担体を製造する際において、耐
熱性に優れた波箔と平箔の接合部を得ることのできる接
合方法を提供する。 【構成】 波箔と平箔を接合する際において、接合用金
属として溶融温度降下元素を添加し溶融温度を波箔及び
平箔の溶融温度以下の温度まで下げた金属を用いる。そ
して、接合用金属の溶融温度以上で且つ、波箔及び平箔
の溶融温度以下の温度で接合中に、接合用金属中の溶融
温度降下元素を拡散させることにより、溶融している接
合用金属を等温凝固させる。このようにして、耐熱性に
優れた接合部を得る。接合用金属としては、例えば、N
i基のろう材等が挙げられる。
属製排気ガス浄化用触媒担体を製造する際において、耐
熱性に優れた波箔と平箔の接合部を得ることのできる接
合方法を提供する。 【構成】 波箔と平箔を接合する際において、接合用金
属として溶融温度降下元素を添加し溶融温度を波箔及び
平箔の溶融温度以下の温度まで下げた金属を用いる。そ
して、接合用金属の溶融温度以上で且つ、波箔及び平箔
の溶融温度以下の温度で接合中に、接合用金属中の溶融
温度降下元素を拡散させることにより、溶融している接
合用金属を等温凝固させる。このようにして、耐熱性に
優れた接合部を得る。接合用金属としては、例えば、N
i基のろう材等が挙げられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製排気ガス浄化用
触媒担体の接合方法に関するものである。
触媒担体の接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】排気ガス浄化用触媒担体として、金属製
の波箔と平箔を用いて形成したハニカム体を、金属製の
円筒状の外筒に挿入して製造した触媒担体がある。波箔
や平箔の素材としては例えば、主要構成元素が20重量
%Cr−5重量%Alであるフェライト系ステンレス鋼
が挙げられる。ハニカム体の形成方法としては、平箔と
波箔を重ねて巻き込みハニカム体を形成する方法や、波
箔と平箔を積層しハニカム体を形成する方法等がある。
この金属製排気ガス浄化用触媒担体においては、高温の
排気ガスの脈動や、車の振動、あるいは熱による応力に
耐え得る耐久性が要求され、ハニカム体の波箔と平箔は
充分強固に接合される必要がある。
の波箔と平箔を用いて形成したハニカム体を、金属製の
円筒状の外筒に挿入して製造した触媒担体がある。波箔
や平箔の素材としては例えば、主要構成元素が20重量
%Cr−5重量%Alであるフェライト系ステンレス鋼
が挙げられる。ハニカム体の形成方法としては、平箔と
波箔を重ねて巻き込みハニカム体を形成する方法や、波
箔と平箔を積層しハニカム体を形成する方法等がある。
この金属製排気ガス浄化用触媒担体においては、高温の
排気ガスの脈動や、車の振動、あるいは熱による応力に
耐え得る耐久性が要求され、ハニカム体の波箔と平箔は
充分強固に接合される必要がある。
【0003】ハニカム体の波箔と平箔を強固に接合する
方法としては、特開平3−65244号公報に示される
ようなろう付による接合方法がある。図1は従来の通常
のろう付パターンの一例である。ろう材は例えばNi基
の粉末ろう材が用いられる。ろう材は、例えば液状のバ
インダーと混合した後、ロール等で塗布し波箔と平箔の
接点に配置され、その後ろう付熱処理が行われる。T1
は通常のろう付熱処理温度、TM はろう材の溶融温度、
t1 はろう付熱処理時間である。T1 はろう付作業性の
観点より通常はろう材の溶融温度TM より約50℃高い
温度が設定される。t1 は通常、炉体の保護やエネルギ
ーの節約のため必要最小値を用いられる。ろう付処理物
は、所定の温度と時間でろう付熱処理された後に冷却さ
れる。このようにしてろう付は行われる。このろう付方
法は、金属製排気ガス浄化用触媒担体のハニカム体の接
合においては、一度に多くの波箔と平箔の接合点を接合
できる点など優れた点を持つ接合方法である。
方法としては、特開平3−65244号公報に示される
ようなろう付による接合方法がある。図1は従来の通常
のろう付パターンの一例である。ろう材は例えばNi基
の粉末ろう材が用いられる。ろう材は、例えば液状のバ
インダーと混合した後、ロール等で塗布し波箔と平箔の
接点に配置され、その後ろう付熱処理が行われる。T1
は通常のろう付熱処理温度、TM はろう材の溶融温度、
t1 はろう付熱処理時間である。T1 はろう付作業性の
観点より通常はろう材の溶融温度TM より約50℃高い
温度が設定される。t1 は通常、炉体の保護やエネルギ
ーの節約のため必要最小値を用いられる。ろう付処理物
は、所定の温度と時間でろう付熱処理された後に冷却さ
れる。このようにしてろう付は行われる。このろう付方
法は、金属製排気ガス浄化用触媒担体のハニカム体の接
合においては、一度に多くの波箔と平箔の接合点を接合
できる点など優れた点を持つ接合方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ろう付方法
ではろう材の溶融温度まで金属製排気ガス浄化用触媒担
体を再度加熱すると、ろう材が再溶融を開始し、金属製
排気ガス浄化用触媒担体に必要な接合強度を保てなくな
る。すなわち、使用するろう材の溶融温度が金属製排気
ガス浄化用触媒担体の使用温度の上限を決定することに
なる。そのため、より高温で使用する金属製排気ガス浄
化用触媒担体を得ようとした場合、溶融温度の高いろう
材を使用せざるを得ない。しかし、溶融温度の高いろう
材を用いる場合、当然のことながらろう付温度がより高
温になる。ろう付熱処理炉の耐久性等を考えると、ろう
付温度の上昇は好ましくなく、さらに素材の特性劣化等
を考えても、ろう付温度の上昇は避けることが望まし
い。
ではろう材の溶融温度まで金属製排気ガス浄化用触媒担
体を再度加熱すると、ろう材が再溶融を開始し、金属製
排気ガス浄化用触媒担体に必要な接合強度を保てなくな
る。すなわち、使用するろう材の溶融温度が金属製排気
ガス浄化用触媒担体の使用温度の上限を決定することに
なる。そのため、より高温で使用する金属製排気ガス浄
化用触媒担体を得ようとした場合、溶融温度の高いろう
材を使用せざるを得ない。しかし、溶融温度の高いろう
材を用いる場合、当然のことながらろう付温度がより高
温になる。ろう付熱処理炉の耐久性等を考えると、ろう
付温度の上昇は好ましくなく、さらに素材の特性劣化等
を考えても、ろう付温度の上昇は避けることが望まし
い。
【0005】本発明は、かかる現状を鑑み金属製排気ガ
ス浄化用触媒担体の波箔と平箔の接合に際して、溶融温
度降下元素を添加した接合用金属を用い、該接合用金属
を波箔と平箔の接点に配置した後、該接合用金属の溶融
温度以上でかつ該波箔及び該平箔の溶融温度以下の温度
で一定時間保持し、その間に溶融温度降下元素を母材中
へ拡散させ、該接合用金属を一定の接合温度のもとで凝
固するいわゆる等温凝固を行わせることにより、耐熱性
に優れた排気ガス浄化用触媒担体の接合部を得ることを
目的とする。
ス浄化用触媒担体の波箔と平箔の接合に際して、溶融温
度降下元素を添加した接合用金属を用い、該接合用金属
を波箔と平箔の接点に配置した後、該接合用金属の溶融
温度以上でかつ該波箔及び該平箔の溶融温度以下の温度
で一定時間保持し、その間に溶融温度降下元素を母材中
へ拡散させ、該接合用金属を一定の接合温度のもとで凝
固するいわゆる等温凝固を行わせることにより、耐熱性
に優れた排気ガス浄化用触媒担体の接合部を得ることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
金属製の平箔と波箔を用いて金属製排気ガス浄化用触媒
担体を製造する際に、平箔と波箔を接合する手段とし
て、溶融温度降下元素を添加し溶融温度を該波箔と平箔
の溶融温度以下の温度まで下げた接合用金属を用い、該
接合用金属を該波箔と該平箔の接点に配置した後、該接
合用金属の溶融温度以上で且つ、該波箔と該平箔の溶融
温度以下の温度で一定時間保持し接合中に、溶融温度降
下元素を該波箔又は該平箔中へ拡散させ該接合用金属を
等温凝固させることにより、耐熱性に優れた排気ガス浄
化用触媒担体の接合部を得ることを特徴とする金属製排
気ガス浄化用触媒担体の接合方法であり、第2の発明
は、第1の発明において、接合用金属として溶融温度降
下元素であるSi,P,Bの3者の内少なくとも1つを
含有するNi基ろう材を使用する、耐熱性に優れた排気
ガス浄化用触媒担体接合部を得ることを特徴とする金属
製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法である。
金属製の平箔と波箔を用いて金属製排気ガス浄化用触媒
担体を製造する際に、平箔と波箔を接合する手段とし
て、溶融温度降下元素を添加し溶融温度を該波箔と平箔
の溶融温度以下の温度まで下げた接合用金属を用い、該
接合用金属を該波箔と該平箔の接点に配置した後、該接
合用金属の溶融温度以上で且つ、該波箔と該平箔の溶融
温度以下の温度で一定時間保持し接合中に、溶融温度降
下元素を該波箔又は該平箔中へ拡散させ該接合用金属を
等温凝固させることにより、耐熱性に優れた排気ガス浄
化用触媒担体の接合部を得ることを特徴とする金属製排
気ガス浄化用触媒担体の接合方法であり、第2の発明
は、第1の発明において、接合用金属として溶融温度降
下元素であるSi,P,Bの3者の内少なくとも1つを
含有するNi基ろう材を使用する、耐熱性に優れた排気
ガス浄化用触媒担体接合部を得ることを特徴とする金属
製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法である。
【0007】
【作用】本発明を以下に説明する。接合に際しては、母
材より溶融温度の低い接合用金属を用いて、該接合用金
属を波箔と平箔の接点に配置した後、該接合用金属の溶
融温度以上で且つ母材の溶融温度以下の温度に加熱し、
該接合用金属のみ溶融させて接合する方法を用いる。
材より溶融温度の低い接合用金属を用いて、該接合用金
属を波箔と平箔の接点に配置した後、該接合用金属の溶
融温度以上で且つ母材の溶融温度以下の温度に加熱し、
該接合用金属のみ溶融させて接合する方法を用いる。
【0008】接合用金属としては、例えば溶融温度降下
元素を添加したNi基合金、Co基合金、Fe基合金等
が挙げられる。接合用金属の形状としては、粉末、箔、
細線等が考えられる。溶融温度降下元素としては、S
i,B,Pが挙げられる。接合用金属として例えばNi
基、Co基あるいはFe基のろう材等を用いても、充分
の効果が得られる。これらの接合用金属に含まれる、S
i,B,P等の溶融温度降下元素は、高温では拡散しや
すい。そこで、該接合用金属の溶融温度以上の温度で一
定保持することにより該溶融温度降下元素が母材中へ拡
散し、その結果、溶融した該接合用金属が一定の温度で
凝固するいわゆる等温凝固を行い、接合部の耐熱性を向
上する。
元素を添加したNi基合金、Co基合金、Fe基合金等
が挙げられる。接合用金属の形状としては、粉末、箔、
細線等が考えられる。溶融温度降下元素としては、S
i,B,Pが挙げられる。接合用金属として例えばNi
基、Co基あるいはFe基のろう材等を用いても、充分
の効果が得られる。これらの接合用金属に含まれる、S
i,B,P等の溶融温度降下元素は、高温では拡散しや
すい。そこで、該接合用金属の溶融温度以上の温度で一
定保持することにより該溶融温度降下元素が母材中へ拡
散し、その結果、溶融した該接合用金属が一定の温度で
凝固するいわゆる等温凝固を行い、接合部の耐熱性を向
上する。
【0009】図2は本発明の熱処理パターンの一例であ
る。T2 は接合温度で接合用金属の溶融温度TM 以上の
温度である。t2 は本発明により設定される接合時間
で、この時間は接合用金属の構成成分と接合部に必要な
耐熱性により決定することができる。
る。T2 は接合温度で接合用金属の溶融温度TM 以上の
温度である。t2 は本発明により設定される接合時間
で、この時間は接合用金属の構成成分と接合部に必要な
耐熱性により決定することができる。
【0010】図3は種々の接合温度と接合保持時間に対
する、接合部の接合用金属の再溶融温度の分布図の概略
図である。図中の曲線は接合部の接合用金属の各接合条
件における再溶融温度を結んだ等再溶融温度曲線であ
る。そして、曲線TM より左側は接合用金属の溶融温度
で再溶融する。すなわち接合温度T2 、接合時間T1 で
接合した場合、接合部の接合用金属の再溶融温度は
TM 、すなわち接合用金属の溶融温度と同じである。し
かし、例えば接合温度T2 、接合時間t2 で接合した場
合、接合温度で保持中に溶融温度降下元素が母材中に拡
散するため、接合部の接合用金属の再溶融温度は上昇す
る。すなわち点(t2 ,T2 )は曲線TM +50℃とT
M +100℃の間にあるため、接合部の再溶融温度はT
M +50℃からTM +100℃の範囲内にある。このよ
うな図を作製することにより、必要な接合部の接合用金
属の再溶融温度を得るための接合温度を知ることができ
る。
する、接合部の接合用金属の再溶融温度の分布図の概略
図である。図中の曲線は接合部の接合用金属の各接合条
件における再溶融温度を結んだ等再溶融温度曲線であ
る。そして、曲線TM より左側は接合用金属の溶融温度
で再溶融する。すなわち接合温度T2 、接合時間T1 で
接合した場合、接合部の接合用金属の再溶融温度は
TM 、すなわち接合用金属の溶融温度と同じである。し
かし、例えば接合温度T2 、接合時間t2 で接合した場
合、接合温度で保持中に溶融温度降下元素が母材中に拡
散するため、接合部の接合用金属の再溶融温度は上昇す
る。すなわち点(t2 ,T2 )は曲線TM +50℃とT
M +100℃の間にあるため、接合部の再溶融温度はT
M +50℃からTM +100℃の範囲内にある。このよ
うな図を作製することにより、必要な接合部の接合用金
属の再溶融温度を得るための接合温度を知ることができ
る。
【0011】
(実施例1)図4に本発明の実施例1を示す。用いた接
合用金属はNi基のろう材であるBNi−5(JIS規
格)である。溶融温度降下元素としてSiを重量パーセ
ントで9.75%から10.5%含んでいる。本接合用
金属(BNi−5)の溶融開始温度は1080℃であ
る。
合用金属はNi基のろう材であるBNi−5(JIS規
格)である。溶融温度降下元素としてSiを重量パーセ
ントで9.75%から10.5%含んでいる。本接合用
金属(BNi−5)の溶融開始温度は1080℃であ
る。
【0012】金属製排気ガス浄化用触媒担体は、厚さ5
0μmのフェライト系のステンレス鋼の波箔と平箔を巻
き込んで作製した。接合は、真空炉内接合を用い、所定
の接合条件で接合した。接合後、該排気ガス浄化用触媒
担体の波箔と平箔の接合部の接合用金属の再溶融温度を
測定した。
0μmのフェライト系のステンレス鋼の波箔と平箔を巻
き込んで作製した。接合は、真空炉内接合を用い、所定
の接合条件で接合した。接合後、該排気ガス浄化用触媒
担体の波箔と平箔の接合部の接合用金属の再溶融温度を
測定した。
【0013】図中、曲線は接合部の接合用金属の再溶融
温度を示している。すなわち、各々の接合部の接合用金
属の再溶融温度が1080℃,1150℃及び1200
℃になる接合条件の点を結んである。さらに、1080
℃の曲線より左側の領域にある接合条件では接合部の接
合用金属の再溶融温度は1080℃である。
温度を示している。すなわち、各々の接合部の接合用金
属の再溶融温度が1080℃,1150℃及び1200
℃になる接合条件の点を結んである。さらに、1080
℃の曲線より左側の領域にある接合条件では接合部の接
合用金属の再溶融温度は1080℃である。
【0014】図4より、例えば本接合用金属であるBN
i−5の通常の接合条件の一つである接合温度1200
℃で10分間保持して接合した場合、接合部の接合用金
属の再溶融温度は1080℃のままである。すなわち、
接合部が1080℃まで再加熱された場合、接合部が再
溶融する。しかし接合温度1200℃で60分間保持し
て接合用金属を等温凝固させることにより、接合部の接
合用金属の再溶融温度は約1200℃に上昇する。すな
わち、本接合用金属であるBNi−5の通常の接合条件
での接合部の接合用金属の再溶融温度は1080℃であ
るから、本発明により120℃以上再溶融温度が上昇し
たことになり、本発明の効果は明らかである。
i−5の通常の接合条件の一つである接合温度1200
℃で10分間保持して接合した場合、接合部の接合用金
属の再溶融温度は1080℃のままである。すなわち、
接合部が1080℃まで再加熱された場合、接合部が再
溶融する。しかし接合温度1200℃で60分間保持し
て接合用金属を等温凝固させることにより、接合部の接
合用金属の再溶融温度は約1200℃に上昇する。すな
わち、本接合用金属であるBNi−5の通常の接合条件
での接合部の接合用金属の再溶融温度は1080℃であ
るから、本発明により120℃以上再溶融温度が上昇し
たことになり、本発明の効果は明らかである。
【0015】(実施例2)図5には、溶融温度降下元素
としてPを9.7から10.5%添加してあるNi基の
ろう材であるBNi−7(JIS規格)を接合用金属と
して用いた本発明例を示す。BNi−7の溶融開始温度
は890℃である。金属製排気ガス浄化用触媒担体は、
実施例1と同様に厚さ50μmのフェライト系のステン
レス鋼の波箔と平箔を巻き込んで作製した。接合も実施
例1と同様、真空炉内接合を用い所定の接合条件で接合
した。接合後、該排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接
合用金属の再溶融温度を測定した。本実施例2において
も、接合部の接合用金属の再溶融温度は上昇し、本発明
の効果は明らかである。
としてPを9.7から10.5%添加してあるNi基の
ろう材であるBNi−7(JIS規格)を接合用金属と
して用いた本発明例を示す。BNi−7の溶融開始温度
は890℃である。金属製排気ガス浄化用触媒担体は、
実施例1と同様に厚さ50μmのフェライト系のステン
レス鋼の波箔と平箔を巻き込んで作製した。接合も実施
例1と同様、真空炉内接合を用い所定の接合条件で接合
した。接合後、該排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接
合用金属の再溶融温度を測定した。本実施例2において
も、接合部の接合用金属の再溶融温度は上昇し、本発明
の効果は明らかである。
【0016】(実施例3)図6には、溶融温度降下元素
としてBを2.75から3.5%、Siを4.0から
5.0%添加してあるNi基のろう材であるBNi−2
(JIS規格)を接合用金属として用いた本発明例を示
す。BNi−2の溶融開始温度は970℃である。
としてBを2.75から3.5%、Siを4.0から
5.0%添加してあるNi基のろう材であるBNi−2
(JIS規格)を接合用金属として用いた本発明例を示
す。BNi−2の溶融開始温度は970℃である。
【0017】金属製排気ガス浄化用触媒担体は、実施例
1と同様に厚さ50μmのフェライト系のステンレス鋼
の波箔と平箔を巻き込んで作製した。接合も実施例1と
同様、真空炉内接合を用い所定の接合条件で接合した。
接合後、該排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接合用金
属の再溶融温度を測定した。本実施例においても、接合
部の接合用金属の再溶融温度は上昇し、本発明の効果は
明らかである。
1と同様に厚さ50μmのフェライト系のステンレス鋼
の波箔と平箔を巻き込んで作製した。接合も実施例1と
同様、真空炉内接合を用い所定の接合条件で接合した。
接合後、該排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接合用金
属の再溶融温度を測定した。本実施例においても、接合
部の接合用金属の再溶融温度は上昇し、本発明の効果は
明らかである。
【0018】以上のように、本発明においては、金属製
排気ガス浄化用触媒担体を製造する際において、適当な
接合条件を用い接合用金属の溶融温度降下元素を拡散さ
せることにより、耐熱性に優れた金属製排気ガス浄化用
触媒担体の接合部を得ることができる。これにより、よ
り金属製排気ガス浄化用触媒担体の高温使用が可能とな
り、優れた浄化性能を持つ排気ガス浄化用触媒を製造す
ることができる。
排気ガス浄化用触媒担体を製造する際において、適当な
接合条件を用い接合用金属の溶融温度降下元素を拡散さ
せることにより、耐熱性に優れた金属製排気ガス浄化用
触媒担体の接合部を得ることができる。これにより、よ
り金属製排気ガス浄化用触媒担体の高温使用が可能とな
り、優れた浄化性能を持つ排気ガス浄化用触媒を製造す
ることができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明は、金属製排気ガ
ス浄化用触媒担体を製造する際に平箔と波箔を接合する
手段として、溶融温度降下元素を添加した接合用金属を
用い、該接合用金属を該波箔と該平箔の接点に配置した
後、該接合用金属の溶融温度以上且つ該平箔及び該波箔
の溶融温度以下の温度で加熱接合中に該接合用金属の溶
融温度降下元素を該平箔及び該波箔中に拡散させ接合用
金属を等温凝固させることにより、耐熱性に優れた金属
製排気ガス浄化用触媒担体の接合部を得ることができ
る。これにより、低い接合温度でより耐熱性に優れた金
属製排気ガス浄化用触媒担体を製造することができ、金
属製排気ガス浄化用触媒担体の性能向上に寄与する点は
大である。
ス浄化用触媒担体を製造する際に平箔と波箔を接合する
手段として、溶融温度降下元素を添加した接合用金属を
用い、該接合用金属を該波箔と該平箔の接点に配置した
後、該接合用金属の溶融温度以上且つ該平箔及び該波箔
の溶融温度以下の温度で加熱接合中に該接合用金属の溶
融温度降下元素を該平箔及び該波箔中に拡散させ接合用
金属を等温凝固させることにより、耐熱性に優れた金属
製排気ガス浄化用触媒担体の接合部を得ることができ
る。これにより、低い接合温度でより耐熱性に優れた金
属製排気ガス浄化用触媒担体を製造することができ、金
属製排気ガス浄化用触媒担体の性能向上に寄与する点は
大である。
【図1】従来の金属製排気ガス浄化用触媒担体の波箔と
平箔の接合時における熱処理パターンを示す図。
平箔の接合時における熱処理パターンを示す図。
【図2】本発明の金属製排気ガス浄化用触媒担体の波箔
と平箔の接合時の熱処理パターンの一例を示す図。
と平箔の接合時の熱処理パターンの一例を示す図。
【図3】種々の接合温度と接合時間により接合された金
属製排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接合用金属の再
溶融温度の分布を示す模式図。
属製排気ガス浄化用触媒担体の接合部の接合用金属の再
溶融温度の分布を示す模式図。
【図4】実施例1の再溶融温度の分布を接合時間と温度
との関係で示した図。
との関係で示した図。
【図5】実施例2の再溶融温度の分布を接合時間と温度
との関係で示した図。
との関係で示した図。
【図6】実施例3の再溶融温度の分布を接合時間と温度
との関係で示した図。
との関係で示した図。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属製の平箔と波箔を用いて金属製排気
ガス浄化用触媒担体を製造する際に、平箔と波箔を接合
する手段として、溶融温度降下元素を添加し溶融温度を
該波箔と平箔の溶融温度以下の温度まで下げた接合用金
属を用い、該接合用金属を該波箔と該平箔の接点に配置
した後、該接合用金属の溶融温度以上で且つ、該波箔と
該平箔の溶融温度以下の温度で一定時間保持し接合中
に、溶融温度降下元素を該波箔又は該平箔中へ拡散させ
該接合用金属を等温凝固させることにより、耐熱性に優
れた排気ガス浄化用触媒担体の接合部を得ることを特徴
とする金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法。 - 【請求項2】 接合用金属として、溶融温度降下元素で
あるSi,P,Bの3者の内少なくとも1つを含むNi
基ろう材を使用する、耐熱性に優れた排気ガス浄化用触
媒担体接合部を得ることを特徴とする請求項1記載の金
属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5007958A JPH06210186A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5007958A JPH06210186A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06210186A true JPH06210186A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=11680001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5007958A Pending JPH06210186A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06210186A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6617045B2 (en) | 2001-03-02 | 2003-09-09 | Nippon Steel Corporation | Metallic carrier, for automobile exhaust gas purification, made of thin metal foil and method of producing the same |
JP2009148833A (ja) * | 2001-05-03 | 2009-07-09 | Alfa Laval Corporate Ab | 薄い伝熱板どうしの蝋付け方法およびこの方法で製造された蝋付け型のプレート熱交換器 |
-
1993
- 1993-01-20 JP JP5007958A patent/JPH06210186A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6617045B2 (en) | 2001-03-02 | 2003-09-09 | Nippon Steel Corporation | Metallic carrier, for automobile exhaust gas purification, made of thin metal foil and method of producing the same |
JP2009148833A (ja) * | 2001-05-03 | 2009-07-09 | Alfa Laval Corporate Ab | 薄い伝熱板どうしの蝋付け方法およびこの方法で製造された蝋付け型のプレート熱交換器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0463737B2 (ja) | ||
US20180200844A1 (en) | Nickel-based brazing foil, method for producing a brazing foil, object with a brazing seam and brazing method | |
JP5084260B2 (ja) | ろう材、ろう付け用複合材およびそれらを用いてろう付け接合されたろう付け構造 | |
US5648176A (en) | Metallic honeycomb body for supporting catalyst for automobiles and process for producing the same | |
JP3380081B2 (ja) | バルブシート | |
JP2733016B2 (ja) | 酸化雰囲気中で接合可能な耐熱材料用液相拡散接合合金箔 | |
JP2006519929A (ja) | 鉄−クロム−アルミニウム合金 | |
US7658315B2 (en) | Process of brazing superalloy components | |
JP3427502B2 (ja) | 自動車排気系部材用フェライトステンレス鋼 | |
JPH06210186A (ja) | 金属製排気ガス浄化用触媒担体の接合方法 | |
RU2159692C2 (ru) | Способ изготовления паяного сотового элемента с применением имеющих многослойную структуру металлических листов | |
JPH05202706A (ja) | エンジンバルブおよびその製造方法 | |
JP3915717B2 (ja) | 薄肉ステンレス鋼板 | |
JP6807221B2 (ja) | Niろう付け接合熱交換器部材 | |
FI89463C (fi) | Anvaendning av en nickelbaserad, aluminium innehaollande metallegering som substratmaterial foer en avgaser renande katalysator | |
JPH0788645A (ja) | アルミニウム合金製部材およびその製造方法 | |
JPH10249516A (ja) | 触媒装置用メタル担体の製造方法 | |
JP3434126B2 (ja) | 酸化雰囲気中で接合可能な液相拡散接合用合金箔 | |
JPH09279311A (ja) | 拡散接合性に優れた耐熱・耐酸化性Fe−Cr−Al系合金 | |
CA1293394C (en) | Copper-zinc-manganese-nickel alloys | |
JPH0494889A (ja) | Ti―Al系合金製エンジンバルブ | |
JPH07316746A (ja) | 触媒メタル担体 | |
JPH108924A (ja) | 大型ディーゼルエンジン用バルブの製造方法 | |
JP2755487B2 (ja) | 自動車触媒用金属製ハニカム体及びその製造方法 | |
JPH0480746B2 (ja) |