JPH06209822A - 棒状化粧材等の繰出機構及びそれを用いた容器 - Google Patents

棒状化粧材等の繰出機構及びそれを用いた容器

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JPH06209822A
JPH06209822A JP28975793A JP28975793A JPH06209822A JP H06209822 A JPH06209822 A JP H06209822A JP 28975793 A JP28975793 A JP 28975793A JP 28975793 A JP28975793 A JP 28975793A JP H06209822 A JPH06209822 A JP H06209822A
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    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D40/00Casings or accessories specially adapted for storing or handling solid or pasty toiletry or cosmetic substances, e.g. shaving soaps or lipsticks
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    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
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    • A45D2040/208Holders for stick-shaped cosmetics whereby the stick can move axially relative to the holder the relative movement being made by a rotating action, e.g. effected by a screw

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で小径化でき、かつ製造しやすい
繰出機構及びそれを用いた棒状化粧材等の容器を提供す
る。 【構成】 繰出機構は、ラセン溝47の切られた内面を
有するメネジ部材45と、このラセン溝47と係合する
一群の突起57が外面に設けられた押棒51とを具備す
る。この機構において、メネジ部材45と押棒51とを
組合わせて相対的に回転させると、押棒を進退させるこ
とができる。これによって、筒体31の中に押棒51と
連動して摺動可能なように納められた棒状化粧材33を
繰り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は棒状化粧材(口紅やアイ
ライン等)等の繰出機構及びそれを用いた容器に関す
る。より具体的には、オネジの働きと、必要に応じて回
転止用リブの働きとをする一群の突起が外面に設けられ
た押棒を用いた、構造が簡単で製造しやすい繰出機構、
並びに、その機構を用いた棒状化粧材等の繰出容器に関
する。
【0002】
【従来の技術】棒状化粧材の繰出機構及び容器に例をと
り従来技術を説明する。棒状化粧材の繰出容器には、カ
ートリッジ式のものとそうでないものとがある。カート
リッジ式の容器では、各カートリッジ毎に異なる色彩の
芯材(以下棒状化粧材という)が内蔵されており、該カ
ートリッジを容器本体に適宜交換して装着することによ
り所望の色彩の化粧材を使用することができる。
【0003】図12は、実公平3−50814に開示さ
れた従来のカートリッジ式容器の容器本体の構造を示す
断面図である。この容器本体200の内部には、押棒2
01と内筒207とが収められている。押棒201の基
部203の外周にはオネジ205が切られている。また
押棒の基部以外の外面には突条206が切られている。
一方、内筒207の内面には、オネジ205と螺合する
メネジ209が内筒全長にわたって切られている。内筒
207の外面には突条213が切られており、この突条
213には、外筒215内面に切られている溝211が
係合する。
【0004】この容器本体200の外筒215の先端開
口217にカートリッジを挿入し、カートリッジ側の回
り止めと押棒201の突条206とを係合させた後、カ
ートリッジと容器本体とを相対的に回転させる(例えば
どちらかを止めてどちらかを回す)と押棒201が軸方
向に進退する。非カートリッジ式の容器では、棒状化粧
材は押棒201の先端に設けられたチャックに差込まれ
ており、棒状化粧材周囲の筒体等が押棒201の突条2
06と係合する等の手段を用いて、押棒201(オネジ
205)と内筒207(メネジ209)とを相対的に回
転させる。いずれにせよ、押棒は容器本体の軸方向に進
退し、棒状化粧材を繰出し・引込みさせることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の繰出機構におい
ては、押棒に形成されたオネジと回転止め用凹凸(リブ
等)、及び、容器本体内に形成されたメネジが必須の要
素であった。そのためそれらの要素を各部品に形成する
ため複雑な設計又は加工方法を採らねばならなかった。
例えば実公平3−50814(図12)の繰出機構にお
いては次のような問題点があった。 内筒207のメネジ209が長いため、成形・加工
に手間がかかっていた。
【0006】 成形・加工上の制約(例えば、射出成
形コアピンの強度・加工)からメネジ209の径を小さ
くするができず、そのため容器全体を小径とすることが
できなかった。 押棒201の外周ほぼ全長にわたってオネジを切れ
ばこれと螺合するメネジの長さは短くてすむ。しかし、
そうすると押棒のオネジの表面に回り止めのための突条
又は溝を設けなければならないため、図13に示すよう
に押棒の形が複雑にならざるをえなかった。図13にお
いて、押棒305の外面にはオネジがほぼその全長にわ
たり切られており、オネジ山323の外面にはリブ32
1が設けられている。オネジは、容器本体の301のメ
ネジ部311と螺合し、リブ321はカートリッジ34
1内の係合溝351と係合し、カートリッジと押棒は同
期回転する。この図とは逆に、押棒オネジ外面に溝を切
り、カートリッジ側にリブを立ててもよい。
【0007】 外周にオネジの切られた押棒を割型を
用いた射出成形で作ろうとすると、型抜き時のアンダー
カット防止のため、ネジの径とピッチに対する制約が厳
しく、いきおいピッチの短いネジにならざるをえない。
そのため、繰出機構の操作性に問題が生じていた。
【0008】本発明は、構造が簡単で小径化でき、かつ
製造しやすい繰出機構及びそれを用いた棒状化粧材等の
容器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、本発明の繰出機構は、ラセン溝の切られた内
面を有するメネジ部材と、このラセン溝と螺合する一群
の突起が外面に設けられた押棒とを具備し;上記メネジ
部材と上記押棒とを組合わせて相対的に回転させること
により押棒を進退させ、押棒と連動して摺動可能なよう
に容器内に納められた棒状化粧材等を繰り出す繰出機構
である。なお本発明の繰出機構は、棒状化粧材以外の対
象物を繰り出す機構としても用いられうることは言うま
でもなく、広く一般の機械の繰出機構として、限定され
ず、用いられる。また、メネジ部材は、それ自体が単一
の部品である必要はなく、他の構成部品の一部に形成さ
れたもの(メネジ部)であってもよい。後述の溝付部材
等においても同様である。
【0010】本発明の棒状化粧材繰出容器は、軸方向に
連結された相対的に回動自在の2本の筒体と、これらの
筒体内に軸方向に進退可能に収められた押棒と、この押
棒と連動し、棒状化粧材を保持するチャックと、上記2
本の筒体の一方(第一の筒体)と同期回転し、ラセン溝
の切られた内面を有するメネジ部材と、を具備し;上記
押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺合する一群
の突起が設けられており;上記押棒は上記2本の筒体の
他方(第二の筒体)と同期回転し、上記2本の筒体を相
対的に回転させることによりメネジ部材と押棒とを相対
的に回転させ、もって押棒を進退させることを特徴とす
る。
【0011】本発明のカートリッジ式の棒状化粧材繰出
容器は、軸方向に移動可能な押棒を備えた筒状の容器本
体と、容器本体の先端に着脱自在に取り付けられて、押
棒の動きに応じて化粧材を繰り出すことのできるカート
リッジとからなる棒状化粧材繰出容器であって;ラセン
溝の切られた内面を有するメネジ部材を具備し;上記押
棒の外面には、このラセン溝と螺合する一群の突起が設
けられており;上記メネジ部材は、上記容器本体又はカ
ートリッジの一方と同期回転し、上記押棒は、上記カー
トリッジ又は容器本体の他方と同期回転し、容器本体に
カートリッジを装着して両者を相対的に回転させること
により押棒を進退させることを特徴とする。
【0012】本発明の繰出機構においては、上記メネジ
部材と押棒とに加えて、メネジ部材のラセン溝とは異な
る態様で上記一群の突起と係合する溝の切られた溝付部
材をさらに具備し、メネジ部材と溝付部材とを相対的に
回転させることにより上記押棒を進退させることもでき
る。
【0013】本発明の繰出機構をカートリッジ式容器に
応用する実施態様においては、棒状化粧材等がカートリ
ッジ筒内に納められており、このカートリッジ筒内には
上記溝付部材が設けられており、上記メネジ部材は押棒
を内蔵する容器本体の容器筒内に設けられており、カー
トリッジ筒と容器筒とは着脱自在であり、カートリッジ
筒を容器筒に着装した後に、両筒を相対的に回転させる
ことにより押棒を進退させる。
【0014】本発明の繰出機構が動作する際の作用につ
いて説明する。メネジ部材の内面のラセン溝と押棒外面
の一群の突起とは螺合しており、押棒を回転させる(メ
ネジ部材を回転させてもよい)と、突起は順次ラセン溝
内をスパイラルな動きをしながら進む。それに伴い押棒
は回転しながら軸方向に進む。回転を逆にすると軸方向
の動きは逆(退く)となる。このような動作によって押
棒は進退する。棒状化粧材は、押棒と連動して、例えば
押棒の先端に固着されていたり、押棒の先端に当接する
とともにバネで押棒先端に密着するように付勢されてい
たりして、押棒が進むと棒状化粧材は繰り出され、押棒
が退くと引っ込む。あるいは、押棒は棒状化粧材を繰り
出すのみで、引き込みは使用者が人為的に棒状化粧材を
押し込む、いわゆるワンウェイタイプであってもよい。
【0015】このような作用をするためには、上記一群
の突起が、上記ラセン溝に螺合する仮想のスパイラル空
間の一部を占めるように配列されていて、例えば上記一
群の突起が、上記ラセン溝のピッチの整数倍のピッチ
で、上記押棒の軸方向に直線的に配列されていることが
好ましい。突起がラセン溝の壁と干渉することがない
し、押棒の設計・製造が容易だからである。ここで整数
とは一般的に1、つまり突起の軸方向のピッチがラセン
溝のピッチと等しくてよい。整数として2、3、4等と
してもよい(突起が歯ヌケになる)ことはもちろんであ
る。
【0016】従来のネジ式の繰出機構においては、ある
断面形状のネジが連続して切られていた。これは、ネジ
というものの一般的常識と、切削機械加工によってネジ
を得るという製造方法の制約から、それが当たり前と考
えられていたからである。しかし、よくよく考えてみる
と、多くの繰出機構においては、ある一定の断面形状の
ネジが連続してつながっている必要はない場合が大半で
ある。そのような仮想の連続ネジの要所要所に適当な形
状の一群の突起が断続して配置されているようなもの
を、“ネジ”として用いてもよい。その場合、一群の突
起のグループ分け(選択)によっては、それらの突起の
ピッチ、リード、ねじれ方向をある程度自由に選択する
こともできる。また、軸方向に一直線に並んでいるグル
ープの突起を選択すれば、リード無限大のネジ(スプラ
イン)となる。
【0017】溝付部材をさらに有する場合の作用につい
て説明する。溝付部材の溝は、メネジ部材のラセン溝と
は異なる態様で押棒外面の一群の突起と係合する。例え
ば、突起が押棒の軸方向に直線的に配列されていて、溝
付部材の溝が直線溝であり、押棒の直線配列突起が溝付
部材の直線溝と係合する(突起がまっすぐ溝内へ入って
進んでいく)としてよい。この状態では溝付部材と押棒
は同期回転し、溝付部材の回転を止めると、押棒の突起
は溝付部材の直線溝内に拘束されるため押棒は回転する
ことはできない(しかし直進はできる)。この状態で、
メネジ部材を回転させると、押棒の突起はラセン溝の側
壁に押されて、押棒は軸方向に進退する。メネジ部材の
回転を止めて溝付部材を回転させても同様である。
【0018】溝付部材の溝はメネジ部材のラセン溝とは
異なる態様で切られていなければならない。例えば、溝
付部材の溝がメネジ部材のラセン溝とピッチの異なるラ
セン溝、あるいは、ネジレ方向が逆のラセン溝であって
もよい。
【0019】本発明の一態様に係る繰出機構を用いた棒
状化粧材等の容器は、軸方向に連結された相対的に回動
自在の2本の筒体と、これらの筒体内に軸方向に進退可
能に収められた押棒と、この押棒と連動し棒状化粧材等
を保持するチャックとを具備し;上記2本の筒体のいず
れか(第一の筒体)には、ラセン溝の切られた内面を有
するメネジ部材が設けられており、他方の筒体(第二の
筒体)には、上記メネジ部材のラセン溝とは異なる態様
で切られた溝を内面に有する溝付部材が設けられてお
り、上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺合
するとともに溝付部材の溝と係合する一群の突起が設け
られており、上記2本の筒体を相対的に回転させること
によりメネジ部材と溝付部材とを相対的に回転させ、も
って押棒を進退させ棒状化粧材等を繰り出すことを特徴
とする。
【0020】本発明の容器をカートリッジ式とする場合
の一態様に係る容器は、容器筒と、この容器筒の軸方向
に移動可能な押棒と、を備えた容器本体と、カートリッ
ジ筒と、このカートリッジ筒内に摺動自在に収められて
いる、棒状化粧材等を支持するチャックと、を備え、容
器本体の先端に着脱自在に取り付けられて、押棒の動き
に応じて棒状化粧材等を繰り出すことのできるカートリ
ッジと、 からなる棒状化粧材等の繰出容器であって;
さらに、ラセン溝の切られた内面を有し、容器本体にカ
ートリッジを取り付けた状態において容器本体又はカー
トリッジのいずれかに回動不能に係合するメネジ部材
と、このメネジ部材のラセン溝とは異なる態様で切られ
た溝を内面に有し、上記状態においてカートリッジ又は
容器本体の他方に回動不能に係合する溝付部材と、を具
備し;上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺
合するとともに溝付部材の溝と係合する一群の突起が設
けられており;カートリッジを容器本体に着装した後
に、両者を相対的に回転させることにより押棒をカート
リッジ筒内に進退させることを特徴とする。
【0021】本発明の他の一態様に係る棒状化粧材繰出
容器は、軸方向に繰出し可能な押棒を備えた容器本体
と、この容器本体の先端に着脱自在に取付けられた、棒
状化粧材を軸方向摺動自在に内蔵するカートリッジと、
からなる棒状化粧材繰出容器であって;容器本体が、外
面にスパイラル状に巻きつく仮想のオネジの一部を占め
るように、かつ、軸方向に直線状に、配列されている一
群の突起を有する押棒と、この押棒を内蔵し、押棒の一
群の突起と軸方向摺動自在かつ回動不能に係合する回り
止め部を先端側に有する容器筒と、押棒の一群の突起と
螺合するラセン溝を有し、容器筒の先端部に、押棒を介
して容器筒と回動自在に取り付けられているメネジ部材
と、押棒先端部に装着されている 、メネジ部材の抜け
止め部材と、を具備し;カートリッジが、中空のカート
リッジ筒と、カートリッジ筒内に摺動自在に収められ
た、棒状化粧材を支持するチャックと、チャックを後退
方向に付勢するバネと、を具備し;カートリッジを容器
本体に着装したときに、メネジ部材とカートリッジ筒が
同期回転するように係合する同期係合部が設けられてお
り;容器筒とカートリッジ筒とを相対的に回転させるこ
とにより押棒をカートリッジ筒内で進退させることを特
徴とする。なお、この態様と類似の別態様の棒状化粧材
繰出容器においては、上記回り止め部とメネジ部材の関
係が逆となっている。
【0022】押棒の一群の突起と回り止め部の溝とは、
軸方向摺動自在かつ回動不能に係合する。ここで、回動
不能とは、押棒と回り止め部(部材)とが実質的に同期
回転するようにとの意味である。例えば、回り止め部内
面に軸方向に真直ぐ切られた縦溝中を、押棒の突起が軸
方向に直進するような状態である。ただし、押棒とメネ
ジ部材との相対的な回転が妨げられない程度であれば、
縦溝がややスパイラルになっていてもかまわない。ま
た、係合部に多少のバックラッシュ、ガタがあって、そ
の分だけ回動してもかまわない。
【0023】メネジ部材とカートリッジ筒とは、あるい
は、回り止め部材とカートリッジ筒とは、カートリッジ
を容器本体に装着した段階で両者が同期回転するように
係合する。具体的な係合手段としては、円周方向又は軸
方向の凹凸のかみ合い、摩擦(Oリング等)等であって
よい。
【0024】本発明の棒状化粧材等の繰出機構又は繰出
容器においては、上記押棒の前進限又は後退限(ストロ
ークエンド)を定めるための、上記メネジ部材のラセン
溝とは螺合せず同部材と干渉して押棒のストッパーとな
るストッパー突起を、押棒外面にさらに設けてもよい。
【0025】本発明の棒状化粧材等の繰出機構又は繰出
容器においては、上記押棒外面の一部が上記一群の突起
を有しない円筒フラット部となっており、このフラット
部が上記メネジ部材又は溝付部材中で空回りすることに
より、押棒の繰出又は引っ込みが部分的に不能となるよ
うにしてもよい。例えば、繰出ストロークエンドで空回
りすることにより、使用者に、化粧剤を使い切ったこと
を知らせることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る繰出機構と容器
の図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の繰出機
構に用いる押棒の一実施例を表す図である。図2は、図
1の押棒をA−A断面にて見た断面図である。押棒1の
外面には一群の突起3が設けられている。この例では、
突起3は押棒軸方向に直線的にピッチPで、円周方向に
は90°張り分けで4列、配列されている。突起3の形
状は、この例では半球であるが、その他の形状、たとえ
ば三角すい、四角すい、円すい、頂部を切除したこれら
のすい形、三角柱、四角柱、多角柱、円柱、だ円柱であ
ってもよい。押棒1の先端5は棒状化粧材等を押す(又
は引く)部分であり、基端フランジ7の面8は、後述の
メネジ部材端部と当接してストロークエンドを決めた
り、戻しスプリングを掛け渡す面となる。先端5、基端
フランジ7の形状もこの例に限定されるものではなく、
例えば棒状化粧材を把持するチャックを先端5に形成し
てもよい。押棒1本体の断面形状も円形に限られるもの
ではなく、適当な多角形等であってもよい。
【0027】図3は、図1の押棒の一群の突起と係合す
るラセン溝の切られたメネジ部材の断面図である。メネ
ジ部材11の内面13にはラセン溝15が、この例では
4条に切られている。溝の条数は何条でもよいが、他条
にした方がラセン筒の長さを短くできる利点がある。こ
の例では、ラセン溝15の断面形状も、ラセン山17の
断面形状も台形であるが、その他の形状、例えばサイン
カーブ、円弧、三角、四角等であってもよい。メネジ部
材のラセン溝が切られている部分の長さは、最低、押棒
の突起が一個常に係合しているような長さあればよい。
数ケの突起が常に係合している状態が、強度上や円滑な
動作上好ましい。
【0028】図4は、図1の押棒の一群の突起と係合す
る係合溝の切られた溝付部材の断面図である。溝付部材
21の内面には直線溝である係合溝25が4列切られて
いる。係合溝25相互間は突条27で仕切られている。
この係合溝25には、押棒1の突起3の直線列がそのま
ま直線的に入ってくる。この状態では溝付部材21と押
棒1とは相対的に回転できなくなる(同期回転する)。
溝付部材21を固定し、メネジ部材11を一回転させる
と、ラセン溝の1リード分(4ピッチ分)押棒は進退す
る。メネジ部材を固定して溝付部材を回転させても同じ
である。
【0029】溝付部材21の係合溝を直線溝以外の溝と
することもできる。要は、溝の壁(溝間の凸部)と押棒
外周の突起とが干渉せず、溝が押棒外周の突起の全てを
受け入れるものであればよいのである。例えば、メネジ
部材11のラセン溝15の倍のリードを持ったラセン溝
としてもよい場合がある。この場合は、溝付部材を固定
してメネジ部材を一回転させるとメネジ部材のラセン溝
のリード1/2分押棒は進退する。溝付部材の製造上か
らは、直線溝とすることが作りやすい。
【0030】この実施例の押棒、メネジ部材、溝付部材
の材料、製造方法は特に限定されるものではないが、押
棒は型成形(割型)で製造するのに適している。外面の
突起は単純な形状でもよく、アンダーカットが生じるお
それがないので、設計・製造が容易である。棒状化粧材
の容器用としては、これらの部品にはプラスチック材の
射出成形品が好適である。
【0031】図5は、本発明の繰出機構を応用した棒状
化粧材の繰出容器の一実施例を表す断面図である。棒状
化粧材33は先筒31内に軸方向(図の上下方向)に移
動可能なように収められている。棒状化粧材33の基端
(図の下側端)は、押棒51の先端に設けられた腔部5
3に嵌合して保持されている。
【0032】先筒31内面には係合溝37が直線的に切
られており、先筒31が繰出機構の溝付部材を兼ねてい
る。先筒31には、容器本体筒41が、回動自在に同軸
で嵌合している。容器本体筒41の内部にはメネジ部4
5が一体に形成されており、繰出機構のメネジ部材とし
て作用する。メネジ部45の内面には一条のラセン溝4
7が切られており、この溝には押棒51の突起57が螺
合している。容器本体筒41と先筒31の嵌合部には、
環状凸部39と環状凹部43よりなる回動自在の係止部
が設けられていて、先筒31が容易に抜けないようにな
っている。このような係止手段としては、他に、板バ
ネ、Oリング、各種形状の穴・突起係合を用いることが
できる。容器本体筒41の基端49には尾栓59が装着
されており、押棒51の基端フランジ55下面と当接し
て、押棒の基端側ストロークエンドを決めている。
【0033】押棒51の外面には突起57が、4本の列
状で、あるピッチで設けられている。一つの列は隣りの
列と1/4ピッチずつ軸方向にズレて、周方向に90°
回った位置に設けられている。この容器の作用について
説明する。例えば、容器本体筒41を左手の指で持っ
て、右手の指で先筒31を回すと、押棒51は先筒31
と同期回転する(押棒突起57が先筒係合溝37内に入
り込んでいるため)。そのため、メネジ部45のラセン
溝47と係合している押棒突起57は、ラセン溝に沿っ
て回転しながら軸方向に移動し、押棒が繰り出され(又
は引込まれ)ていく。この押棒の軸方向の動きと連動し
て棒状化粧材33も繰り出され(又は引込まれ)る。
【0034】図6は、本発明の繰出機構を応用した棒状
化粧材の繰り出し容器の他の一実施例を表す断面図であ
る。この容器では、先筒31の側にメネジ部61があ
り、容器本体筒41側に係合溝65があり、図5の容器
と逆になっている。これでも前述と同様の繰り出し動作
が可能である。ただし、図5の容器の場合は、棒状化粧
材33と先筒31とが同期回転するため、棒状化粧材3
3は先筒の先端口35からまっすぐ出入りするけれど
も、図6の容器の場合は、棒状化粧材33は同先端口3
5から回転しながら出入りする。この点が両者は異な
る。なお、容器本体筒41と押棒51との間の回り止め
は、押棒51下端のフランジに突起を設け、容器本体筒
41内面に軸方向溝を設け、この突起と溝とを係合させ
る方法により行ってもよい。
【0035】図7は、本発明の一実施例に係るカートリ
ッジ式の棒状化粧材繰出容器の容器本体を表す断面図で
ある。この実施例では、メネジ部83が、容器本体70
内部に収められている内筒81の内面に形成されてい
る。内筒81は外筒71の中に収められており、両筒は
回り止め部79で(凹凸等)で係合し合って共回りす
る。外筒71を金属薄円筒製として、容器の高級感も出
すことができる。内筒81のメネジ部83は、内筒内面
の一部に設ければよい(ネジ一周分もあれば十分であ
る)。この点が、図12に示されている従来例の容器内
筒207の内面においては全長に渡ってメネジ209が
切られているのと、大きく異なっている。射出成形によ
るにせよ、切削加工によるにせよ、長いメネジを形成す
るのは、手間がかかり、生産性の悪い作業である。本実
施例では、押棒91のほぼ全長に渡ってラセン溝85と
係合する突起93が設けられているので、押棒が進退し
ても、その突起と係合するメネジは押棒進退ストローク
分の長さは不要で、一群の突起の一部と確実に係合する
最小限の長さがあればよい。そのため、内筒81の製造
が楽である。
【0036】この実施例では、容器本体内には、スプリ
ング89が押棒91を取巻くように組み込まれており、
押棒を後退方向に付勢している。スプリング89は、内
筒81のメネジ部83が張り出している段部の端面と、
押棒91のフランジ部95の端面とに挾持されている。
このスプリングは押し勝手となっており、押棒91を図
の下方向に付勢している。容器の内筒81、外筒71の
下端には、尾栓99が装着されており、押棒91の最下
端位置を決めている。スプリング89があるため、押棒
91の回転がフリーになると、押棒は繰り出し位置から
最後退位置に回転しながらオートリターンする。そのた
め、カートリッジ交換時には押棒は常に最後退位置とな
っていて、新しいカートリッジを入れた時に不用意に棒
状化粧材が繰り出されるようなことがないので、棒状化
粧材の破損の恐れがない。
【0037】この実施例の容器本体70の容器筒開口7
3内面には板バネ75が取り付けられている。この板バ
ネは、カートリッジ着装時に、図8に示されているカー
トリッジ筒103の柄106の部分を圧迫して、着装を
確実とすると共に、容器本体とカートリッジとの間に適
当な回転抵抗を与えている。また、板バネ75には凸段
部77が設けられており、これがカートリッジ柄106
の凹段部107と係合して、カートリッジの抜け止めの
役割を果たす。又は、カートリッジ着装時に、両段部が
はまり込む際のカチリという音や手の感触によって、使
用者に着装完了を伝え、快い使用感を与える。両段部の
凹凸関係は本実施例の逆であってもよい。
【0038】図8は、図7の容器本体に装着されるカー
トリッジを表す断面図である。カートリッジ筒103
は、先端に棒状化粧材(図示せず)出し入れのための開
口105を有し、内部にはスリット軸111を内包して
いる。またカートリッジ筒103の基部(図の下側)に
は、一対の係止穴109が穿設されており、この係止穴
には上記スリット軸111の突起片113が係合する。
このため、スリット軸111とカートリッジ筒103と
は、軸方向及び回転方向に互いに固定される。
【0039】スリット軸111は円筒形状でありプラス
チック等の弾性素材により形成されていて、周面の長手
方向に一対のスリット115が設けられている。スリッ
ト軸111内部に収納するチャック121は円筒形状で
あり、その先端部は化粧材を保持可能な形状(例えば腔
部)とし、下端部周面には一対の突起部123を構成し
ている。この突起部は、前述のスリット軸111のスリ
ット115より突き出ており、この突起部123とスプ
リング129の下端とが当接している。スプリング12
9は、スリット軸111の外周面に巻装されていて、上
端をカートリッジ筒内段部に係止し、下端をチャック1
21の突起部123に係止しているため、チャック12
1は常時下方に付勢されている。チャック121をスリ
ット軸111内部へ装着する際は、スリット軸111が
弾性素材のため、スリット115を簡単に拡げて装着が
可能である。
【0040】スリット軸111の基端口117の内面に
は係合溝119が切られており、この溝内に図7に示さ
れている押棒91の直列状の突起93が入ってきて係合
する。そのため、カートリッジの容器本体への装着後
は、押棒91、スリット軸111、カートリッジ筒10
3は同期回転する。また押棒91の先端はチャック12
1の尾端と当接する。この状態で容器本体の外筒71
(内筒81、メネジ部83も一体同期回転する)とカー
トリッジ筒103とを相対的に回転させると、押棒の突
起93がラセン溝85に沿って上下するため、押棒91
が進退し、それと連動してチャック121及びこれに把
持された棒状化粧材も進退する。
【0041】図9は、本発明の一実施例に係るホルダー
付きカートリッジ式容器の容器本体を表す断面図であ
る。容器本体130は、ホルダー131と容器筒141
と押棒151とで構成されている。ホルダー131は円
筒形等の筒体であって、内面先端部にはカートリッジ
(図示せず)の入る開口を有する。この開口には回り止
め(凹凸係合部等)133が設けられている。ホルダー
131の基端部にはメネジ部135が形成されており、
同部にはラセン溝137が切られている。
【0042】容器筒141は有底円筒状等の筒体であっ
て、ホルダー131の基部と回動嵌合部139で回動自
在に係合している。容器本体筒141の内面とホルダー
131基部外面の間にはOリング145が装着されてい
る。このOリングは容器筒本体141とホルダー131
との相対的回転時に適当な摩擦抵抗を与えるものであ
り、両者を回転させる際に使用者が意図以上に回すよう
な事態が防止できる。また、スプリング等で押棒が後退
位置に向け付勢されている場合、ホルダーには回転力が
かかる(ホルダーが空回りして押棒が後退しようとす
る)が、このOリングが抵抗となって空回りしない。
【0043】カートリッジをホルダー131に装着する
と、図7、8の実施例同様にカートリッジ内の溝付部材
の係合溝と押棒151の突起153とが係合して、カー
トリッジを指でつまんでホルダーを回すと押棒を繰出す
ことができる。カートリッジを抜いて、押棒の回転がフ
リーとなると、押棒151は、バネ149の付勢力によ
り自動的に原点(引込み端)に戻る。また、この実施例
では容器本体側ホルダーがあるにもかかわらず、ホルダ
ーを回しても押棒は進出しない。カートリッジを挿入し
て、カートリッジ側の係合溝と押棒の突起とが係合して
初めて、押棒を繰り出すことが可能となる。また、カー
トリッジを抜けば、押棒は自由に空転して、ホルダーを
回すことなく原点に復起する。このため、押棒や化粧材
の不用意な破損が防止できる。
【0044】図10は、本発明の他の一実施例に係る繰
出機構を表す断面図である。図11は、図10の機構の
スパイラル状係合突条部を示す図であって、(A)は図
10のA−A断面を、(B)は(A)のB−B断面を表
す。この実施例では、押棒171外面の一群の突起17
3は、容器筒161内面に設けられたスパイラル状の係
合突条163と係合している。係合突条163は、スパ
イラル状に容器筒161内面に設けられており、押棒1
71外面の一群の突起の少くとも一個は、その上面で、
また同突起の少くとも一個は、その下面で、突条164
と係合する。そのため、押棒171は軸方向に一定位置
を保持される。押棒と容器筒とが相対的に回転すると、
突起は係合突条に沿って摺動し、押棒は進退する。突条
163は、図11(A)、(B)に示されているよう
に、スパイラル一周期分設ける必要はない。そのため、
容器筒161をプラスチック射出成形で成形する場合に
も、回転抜き出し形のコアピンを使用しなくとも製造す
ることができる。
【0045】図14は、本発明の1実施例に係る口紅容
器の断面図である。この口紅容器の基本構成は、図5の
棒状化粧材繰出容器とほぼ同じである。すなわち、口紅
360は、その基部(図の下側)において、チャック3
73に差し込まれて支持されている。チャック373
は、押棒371と一体物である。チャック373と口紅
360は、押棒371の進退に伴って、先筒361の内
孔363内を摺動する。先筒361先端口362の端面
(上端面)は斜めに切り取られたような形状をしてい
る。同様に、口紅360の先端も斜めになっている。
【0046】先筒361の基部は回り止め部365とな
っている。この回り止め部365の内面の回り止め溝3
66と、押棒外面の突起375とは、回動不能かつ軸方
向摺動自在に係合する。そのため、押棒371と先筒3
61とは同期回転する。回り止め部365の外周面は、
容器筒391の先端内孔393に回動自在に嵌合してい
る。回り止め部365の外周面には、0リング溝367
が切られており、同溝に0リング380が装着されてい
る。この0リング380は、先筒361と容器筒391
とを相対回転させる際に適当な摺動抵抗を与える。回り
止め部365外周面の係止突起368と、容器筒先端内
孔393の係止凹部395とは、係合して両筒の抜け止
め(回動は自在)となる。
【0047】押棒371外面には、軸方向直線状に、あ
るピッチで一群の突起375が突設されている。この突
起375は、メネジ部材381内面のラセン溝383と
螺合している。メネジ部材381は、その外面のローレ
ット385と、容器筒391内面のローレット397と
によって、容器筒391と回動不能に係止されている。
なお、この口紅容器の容器筒391は、底部399を有
する円筒状をしている。図14の口紅容器の先筒361
と容器筒391とを相対的に回転させると、押棒371
とメネジ部材381とが相対的に回転して、押棒37
1、チャック373、口紅360が繰出し、引っ込みさ
れる。
【0048】図14の口紅容器においては、押棒371
の前進限を定めるためのストッパー突起377が、押棒
371下端部外面に設けられている。このストッパー突
起377は、メネジ部材381のラセン溝383とは螺
合せず(対応する部分にラセン溝が無い)、同部材38
1の下端面に当接する。そのため、それ以上は押棒37
1は上昇(前進)できない。このようなストッパー突起
377が存在するので、メネジ部材381を押棒371
の下から押棒にねじ込むことはできない。そのため、メ
ネジ部材381をC字形の切欠きを有するリング状とし
て、押棒371の横からはめ込むようにしている。
【0049】図15は、本発明の他の一実施例の係る棒
状化粧材繰出容器の容器本体の断面図である。(A)は
押棒が後退限にある状態を、(B)は押棒が前進限にあ
る状態を示す。本実施例の容器本体400は、容器外筒
401、容器内筒431、メネジ部材411、押棒44
1、スポンジチップ457及びキャップ459の各部品
より構成されている。外筒401は円筒状で、容器本体
400の上中部外周を覆っている。内筒431は中空円
筒状をしており、先端部(上部)が径の絞られた回り止
め部421となっている。回り止め部421の外面は、
カートリッジとの連結部となっており、円形突起427
が突設されている。ここに、後述する(図16)カート
リッジ筒後端の環状凹部529がはまり込んで、カート
リッジ471と容器本体401とが連結される。
【0050】回り止め部421の内面には、回り止め溝
423が軸方向に延びるように4列切られている。この
回り止め溝423は、押棒441外面に軸方向に直線状
に配列された一群の突起445と係合して、内筒431
と押棒441とが軸方向摺動自在に同期回転する。な
お、外筒401と内筒431とは、固着(圧入、接着
等)されているので、結局外筒401と押棒441とが
同期回転する。
【0051】メネジ部材411は、円筒状をしている。
メネジ部材411の内孔面にはラセン溝413が2条切
られている。ラセン溝の条数は1条でも複数でもよい。
このラセン溝413には、押棒441外面の一群の突起
445が螺合して、両者は、メネジとオネジの組合せと
同様の機構を形成する。メネジ部材411の外面には、
上下方向に伸びる同期係合リブ415が8本切られてい
る。このリブ415は、カートリッジが容器本体に装着
されると、カートリッジ筒481下部内面の同期係合溝
527(図16)に入り込んで係合し、カートリッジ筒
がメネジ部材と同期回転するようになっている。
【0052】本実施例の押棒441の外面には、一群の
突起445が設けられている。突起445は、円周方向
に見ると、90℃振り分けで4列に、ある一定のピッチ
で配列されている。そのうち、180°対向する2列
は、同じ軸方向位置(高さ)にそろって並んでいる。こ
れらの突起は、例えば、突起445−1、突起445−
2、突起445−3、………というように見ていくと、
押棒71の外周面上にスパイラル状に配列されており、
そのリードは上下の突起列のピッチの2倍となってい
る。このスパイラル状に配列された突起は、ネジ山の働
きをする。本実施例の棒状化粧材繰出容器の各部品は、
プラスチックの射出成形品である。材質は、ABS(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、POM(ポ
リオキシメチレン)等である。
【0053】図15の実施例の容器本体400には、押
バネ451が組込まれている。この押バネ451は、押
棒441の基部フランジ449上端面と、容器内筒43
1内孔の内段部433端面との間に、押棒を取り巻くよ
うに収められていて、両面の間で押し勝手に、押棒を後
退方向に付勢している。押バネ451があるので、容器
本体からカートリッジを抜いてメネジ部材411の回転
がフリーになると、押棒は繰出し位置から最後退位置に
真直ぐ(回転しないで)オートリターンする。そのた
め、カートリッジ交換時には、押棒は常に最後退位置と
なっており、新しいカートリッジを装着したときに不用
意に棒状化粧材が繰出されるようなことがなく、棒状化
粧材の破損を予防できる。また、オートリターンの際、
押棒と容器筒とが相対的に回転しないので、押バネ45
1にねじれ力が働くことがなく、よりスムーズな動きが
得られる。
【0054】この実施例では、押棒441の最後退位置
は、押棒の先端部にはめ込まれている抜け止めリング4
10の下端面が、メネジ部材411の上端面と当接する
ことによって定められる。抜け止めリング410は、円
筒リングの一部を切欠いたC字状断面をしている。この
抜け止めリング410は、押棒441の外周に削設され
たリング溝443に、C字切欠きを広げてはめ込まれて
いる。この抜け止めリング410は、図15(B)に示
されているように、押棒の先端部についてカートリッジ
筒内に繰り出される。押棒が後退して、抜け止めリング
410の下端面がメネジ部材411の上端面と当たると
それ以上押棒を後退させることができなくなる。このよ
うな構造のため、容器内筒431の後端(下端)口に
は、尾栓を取付ける必要はない。なお、この後端口に
は、刷毛やブラシを取付けることもでき、棒状化粧材繰
出容器を多様な態様の化粧用具とすることもできる。図
15の実施例においては、チップホルダー455に保持
されているスポンジチップ457が取り付けられてい
る。チップ457はキャップ459に覆われている。
【0055】容器内筒431上部の回り止め部421外
面にリング状に切られた0リング溝425には、Oリン
グ426が装着されている。このOリングの役割は、カ
ートリッジ筒481(図16)と容器内筒431との間
に一定の回転抵抗を与えることである。もしこの回転抵
抗がないと、カートリッジの引バネ501や押バネ45
1の付勢力により、押棒441、メネジ部材411、及
びカートリッジ筒481が一体となって空回りして、押
棒が最後退位置まで自然にもどってしまうことになる。
なお、カートリッジ筒481と容器内筒431とは、カ
ートリッジ筒の環状凹部と容器内筒の円形突起427
で、軸方向にズレないよう係止されている。
【0056】図15の容器本体400の押棒441の下
部の一部分は、一群の突起445を有しない円筒面のフ
ラット部446となっている。このフラット部446と
なっている。このフラット部446の径は、一群の突起
445が設けられている部分の円筒軸の径と同じであ
る。このフラット部446は、押棒441が前進(上
昇)限にあるとき、図15(B)に示されているよう
に、メネジ部材411と嵌合する位置にくる。したがっ
て、この状態では、カートリッジと容器本体を相対的に
回転させても、メネジ部材411と押棒441とは空回
りする。この空回りにより、使用者は、棒状化粧材が繰
出し限まで来たことを明瞭に感ずることができる。
【0057】なお、フラット部446の長さは、回り止
め部421の長さよりも短くなっている。そのため、フ
ラット部446が回り止め部421を通過する際には、
フラット部より上又は下の突起445が回り止め溝42
3と係合するので、押棒441と回り止め部421とが
空回りすることはない。押棒441は押バネ451やカ
ートリッジの引バネ501(図16)によって後退方向
に付勢されているので、空回りが起こる際、押棒の突起
445がラセン溝に入ったり・出たりして、カチャカチ
ャと音がする。
【0058】図16は、図15の棒状化粧材繰出容器に
装着されるカートリッジを示す図である。(A)は断面
図、(B)は側面図である。このカートリッジは、筒体
481と、芯チャック491と、引バネ501の3部品
からなる。図16のカートリッジの特徴は、芯チャック
491を後退方向に付勢する引バネ501が設けられて
いることと、チャックストッパー486が内突部487
を有するベンド構造となっていることである。
【0059】図16のカートリッジ471のチャックス
トッパー486は、筒体481の側面に、図16(B)
に示されているように、コの字状の切欠きスリット48
8を入れて、舌状に形成されている。このチャックスト
ッパー486の上部内側は、図16(A)に示されてい
るように、わずかに内側に突出した内突部487となっ
ている。芯チャック491のベンド片511の当接部5
13は、スリット488の上部488a内に、弾性によ
って張り出す。そのため、当接部513とチャックスト
ッパー内突部487との干渉量は、当接部513の張り
出し寸法と、チャックストッパー内突部487の内側突
出寸法を合計した寸法となり、チャックベンド片511
単独の張り出し量と比較して大きくとれる。そのため、
芯チャックの抜け出しがより確実に防止できる。
【0060】図16の実施例のカートリッジ471の引
バネ501はコイルスプリングである。引バネ501の
下端部のバネ後端部505は、径大部となっており、カ
ートリッジ筒体481内面下部のバネ後端係止面489
と当接している。このため、バネ後端部505は筒体4
81の先端方向に動かないように係止される。引バネ5
01の上部のバネ先端部503は、芯チャック491下
部のバネ先端係止部497のバネ係止突起498に引っ
かけられて、芯チャック491と連結されている。
【0061】図17は、本発明の他の1実施例に係る棒
状化粧材繰出容器の容器本体の断面図である。この容器
本体は、図15の実施例の容器本体とよく似た構造であ
るが、メネジと回り止めの関係が逆になっている。すな
わち、図17の実施例の容器本体は、押棒の突起と螺合
するラセン溝を有するメネジ部465が、容器内筒43
1の先端部に一体的に設けられている。さらに、このメ
ネジ部465のさらに先端側に、押棒の一群の突起と軸
方向摺動自在かつ回動不能に係合する溝を有する回り止
め部材461が、容器筒の先端側に押棒を介して容器筒
と回動自在に取り付けられている。
【0062】図17の棒状化粧材繰出容器に図16のカ
ートリッジを装着すると、回り止め部材461外面の同
期係合リブ463とカートリッジ筒の同期係合溝527
とが係合し、回り止め部材461とカートリッジ筒48
1とは同期回転して、押棒441が進退する。この際、
押棒はカートリッジ内を相対回転せず(真直ぐ)動く。
一方、押棒は容器筒内を回転しながら進退する。そのた
め、カートリッジを容器本体から取外して、回り止め部
材461の回転がフリーになると、押バネ451に押さ
れて、押棒は容器本体内で回転しながら最後退位置にオ
ートリターンする。
【0063】図15、16、17に示されている棒状化
粧材繰出容器の第一の大きな特徴は、回り止め部材やメ
ネジ部材を容器本体側に組み込むことにより、カートリ
ッジ側の部品を最少としてある点である。そのため、カ
ートリッジのコストを最低に押えることができる。この
種の棒状化粧材繰出容器においては、使用者は、一本の
容器本体に対して複数のカートリッジを購入して使用す
るのが一般的であるので、カートリッジのコストを押え
ることに意義がある。
【0064】第2の大きな特徴は、図16のカートリッ
ジが、図15の容器本体にも図17の容器本体にも使用
できる(互換性がある)ことである。そのため、カート
リッジと容器本体との組合せのバリエーションが多様に
なる。なお、このように互換性があることがかえってマ
ズイ場合は(最終販売者が違う製品間で互換性があると
マズイ)、カートリッジ筒と回り止め部材又はメネジ部
材との係合部の形状を適当に変えることにより、互換性
をなくすこともできる。また、チャック後端と押棒先端
との係合関係を変えて互換性を無くすこともできる。
【0065】第3の大きな特徴は、カートリッジと容器
本体との係合関係が、カートリッジ筒後端内面と容器内
筒先端部外面の部分で全て処理されている点である。す
なわち、カートリッジと容器本体とを適当な摩擦下で回
動自在に連結する機構である係止凹凸部や摩擦部材(0
リング)等は、上記部分に集約されているのである。そ
のため、容器外筒あるいはホルダー等を用いる応用態様
においても、それらの容器外筒、ホルダーやカートリッ
ジに施すべき設計変換が最少ですむ。例えば、容器外筒
等は単純なパイプですむ。つまり、意匠性が特に重視さ
れる高級感あふれる同種容器の様々なバリエーション
を、本実施例の棒状化粧材繰出容器をベースとして容易
に構築できる。
【0066】図18は、本発明の他の一実施例に係る棒
状化粧材繰出容器を示す一部断面側面図である。この繰
出容器が図15等の繰出容器と異なる第一の点は、カー
トリッジと容器本体連結部の構造である。すなわち、図
17の棒状化粧材繰出容器においては、カートリッジの
容器本体に対する軸方向係止、回動摩擦抵抗付与は、容
器本体筒481上部の挿入筒部487先端開口483と
カートリッジ外面挿入部479において行われている。
【0067】図18において、カートリッジ471下半
部の挿入部479は、容器本体筒481上部の挿入筒部
487内面に挿入されている。挿入部479には、係止
突起475が突設されており、この係止突起475は挿
入筒部487内面の環状凹部485の中に回動自在には
まり込んでいる。挿入部479の係止突起475の下に
は、0リング溝477が切られており、この溝に0リン
グ480が装着されている。この0リング480は、容
器本体筒とカートリッジとの間に適当な回動抵抗を与え
る。
【0068】係止突起475が環状凹部485と係合し
た状態で、容器本体481の上端面482とカートリッ
ジ471の当接段部473がぴったり接触するか、ほん
のわずかのスキマしかあかないようにすることが、容器
の外観上好ましい。図18のタイプの棒状化粧材繰出容
器においては、容器本体筒上端482と係止凹凸48
5、475とが近接しており、かつそれらの制作誤差が
容器本体筒とカートリッジ筒の両部品の成形誤差のみに
よって支配される。したがって、上記接触部の精度が良
い。
【0069】図18の棒状繰出容器の第2の特徴は、容
器本体筒481が一体物である点である。すなわち、挿
入部479、回り止め部491及び下部筒497が一体
のプラスチック射出成形品である。このため、図15、
17の棒状繰出容器よりも部品点数を少なくして製造コ
ストを下げることができる。なお、容器本体筒481の
下端部には、尾栓499がはめ込まれており、押棒44
1の後退限を定めている。また、押棒441を後退方向
に付勢する押バネ451は、容器本体筒481中央部の
仕切り部495と押棒基部フランジ449との間に、押
し勝手に配置されている。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
機構及び容器は以下の効果を発揮する。 連続ネジの切られている押棒と比べて、本発明の押
棒は、製造上の制約条件が少ないため、細長く、任意の
ピッチを有する押棒が得られる。そのため、本発明の繰
出機構や容器もコンパクトで高機能なものにできる。 本発明の押棒の外面に、仮想の連続ネジの要所要所
を占めるように配置されている一群の突起のグループ分
け(選択)によっては、得られる”ネジ”のピッチ、リ
ード、ねじれ方向をある程度自由に選択することもでき
る。
【0071】 押棒外面の一群の突起を、整列状態も
しくはそれに近い状態で押棒外面に配列することができ
る。これにより、同じ押棒にある突起(外面突起)を、
一部は螺旋状に絡み合うメネジ構造部として用い、それ
以外の一部を突起を縦に使用し回転を抑止する回転止め
に用いることもできる。この特徴により、様々な作用を
する繰出機構や容器の基本機構が経済的に実現できる。 押棒表面の突起は単純な形状としうるので、押棒の
製造が容易である。特に、押棒全長の表面にネジを切る
場合ではネジ加工又は全型製作が大変なのと比較する
と、この効果が著しい
【0072】 押棒の突起と係合するメネジ部(又は
スパイラル係合突条部)の長さが短くてすむため製造が
容易である。特に、スパイラル係合突でメネジを代用す
る場合には、回転抜出しコアピンを用いることなく射出
成形できる。 押棒の基端に係合突起(又はオネジ)を付けて、容
器本体側にメネジを設けたもの(実公平3−50814
等)と比較して、押棒自体がラセン機能を果たしている
ため、押棒や容器本体の外径を細くすることができる。 図9の実施例のカートリッジ式容器においては、本
体容器側にホルダーを付けているにもかかわらず、ホル
ダーのみ回転させても押棒は進出せず、カートリッジを
装着して初めて繰り出すことができるため、カートリッ
ジ交換の際に芯を折るようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繰出機構に用いる押棒の一実施例を表
す図である。
【図2】図1の押棒をA−A断面にて見た断面図であ
る。
【図3】図1の押棒の一群の突起と係合するラセン溝の
切られたメネジ部材の断面図である。
【図4】図1の押棒の一群の突起と係合する係合溝の切
られた溝付部材の断面図である。
【図5】本発明の繰出機構を応用した棒状化粧材の繰出
容器の一実施例を表す断面図である。
【図6】本発明の繰出機構を応用した棒状化粧材の繰出
容器の他の一実施例を表す断面図である。
【図7】本発明の一実施例に係るカートリッジ式の棒状
化粧材繰出容器の容器本体を表す断面図である。
【図8】図7の容器本体に装着されるカートリッジを表
す断面図である。
【図9】本発明の一実施例に係るホルダー付きカートリ
ッジ式容器の容器本体を表す断面図である。
【図10】本発明の他の一実施例に係る繰出機構を表す
断面図である。
【図11】図10の機構のスパイラル状係合突条部を示
す図であって、(A)は図10のA−A断面を、(B)
は(A)のB−B断面を表す。
【図12】実公平3−50814に開示された従来のカ
ートリッジ式容器の容器本体の構造を示す断面図であ
る。
【図13】本発明に対する比較例として考えられる繰出
機構を表す断面図である。
【図14】本発明の1実施例に係る口紅容器の断面図で
ある。
【図15】本発明の1実施例に係る棒状化粧材繰出容器
の容器本体の断面図である。(A)は押棒が後退限にあ
る状態を、(B)は押棒が前進限にある状態を示す。
【図16】図15の棒状化粧材繰出容器に装着されるカ
ートリッジの断面図である。
【図17】本発明の他の1実施例に係る棒状化粧材繰出
容器の容器本体の断面図である。
【図18】本発明の他の一実施例に係る棒状繰出容器を
示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 押棒 3 突起 5 先端 7 基端フランジ 8 面 11 メネジ部材 13 内面 15 ラセン溝 17 ラセン山 21 溝付部材 23 内面 25 係合溝 27 突条 31 先筒 33 棒状化粧材 35 先端口 37 係合溝 39 環状凸部 41 容器本体筒 43 環状凹部 45 メネジ部 47 ラセン溝 49 基端 51 押棒 53 腔部 55 基端フランジ 57 突起 59 尾栓 61 メネジ部 63 ラセン溝 65 係合溝 70 容器本体 71 外筒 73 開口 75 板バネ 77 凸段部 79 回り止め部 81 内筒 83 メネジ部 85 ラセン溝 89 スプリング 91 押棒 93 突起 95 フランジ部 99 尾栓 101 カートリッジ 103 カートリッジ筒 105 先端開口 106 柄 107 凹段部 109 係止穴 111 スリット軸 113 突起片 115 スリット 117 基端口 119 係合溝 121 チャック 123 突起部 129 スプリング 130 容器本体 131 ホルダー 133 回り止め 135 メネジ部 137 ラセン溝 139 回動嵌合部 141 容器筒 143 筒底 145 Oリング 147 ワッシャー 149 バネ 151 押棒 153 突起 161 容器筒 163 係合突条 171 押棒 173 突起 360 口紅 361 先筒 362 先筒口 363 内孔 365 回り止め部 366 回り止め溝 367 0リング溝 368 係止突起 371 チャック付押棒 373 チャック 375 突起 380 0リング 381 メネジ部材 383 ラセン溝 385 ローレット 391 容器筒 393 先端内孔 395 係止凹部 397 ローレット 399 底部 400 容器本体 401 外筒 403 先端口 410 抜け止めリング 411 メネジ部材 413 ラセン溝 415 同期係合リブ 421 回り止め部 423 回り止め溝 425 0リングみぞ 426 0リング 427 円形突起 431 内筒 433 内段部 435 フランジ部 437 後端延長部 441 押棒 443 リング溝 445 突起 447 基部 449 基部フランジ 451 押バネ 455 チップホルダー 457 スポンジチップ 459 キャップ 461 回り止め部材 463 同期係合リブ 465 メネジ部 471 カートリッジ 481 カートリッジ筒 486 チャックストッパー 487 内突部 488 スリット 488a 上部 489 バネ後端係止部 501 引バネ 503 505 バネ後端部 511 ベンド片 513 当接部 525 527 同期係合溝 529 環状凹部

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラセン溝の切られた内面を有するメネジ
    部材と、このラセン溝と螺合する一群の突起が外面に設
    けられた押棒とを具備し;上記メネジ部材と上記押棒と
    を組合わせて相対的に回転させることにより押棒を進退
    させ、押棒と連動して摺動可能なように容器内に納めら
    れた棒状化粧材等を繰り出す繰出機構。
  2. 【請求項2】 軸方向に連結された相対的に回動自在の
    2本の筒体と、 これらの筒体内に軸方向に進退可能に収められた押棒
    と、 この押棒と連動し、棒状化粧材を保持するチャックと、 上記2本の筒体の一方(第一の筒体)と同期回転し、ラ
    セン溝の切られた内面を有するメネジ部材と、を具備
    し;上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺合
    する一群の突起が設けられており;上記押棒は上記2本
    の筒体の他方(第二の筒体)と同期回転し、 上記2本の筒体を相対的に回転させることによりメネジ
    部材と押棒とを相対的に回転させ、もって押棒を進退さ
    せることを特徴とする棒状化粧材繰出容器。
  3. 【請求項3】 軸方向に移動可能な押棒を備えた筒状の
    容器本体と、容器本体の先端に着脱自在に取り付けられ
    て、押棒の動きに応じて化粧材を繰り出すことのできる
    カートリッジとからなる棒状化粧材繰出容器であって;
    ラセン溝の切られた内面を有するメネジ部材を具備し;
    上記押棒の外面には、このラセン溝と螺合する一群の突
    起が設けられており;上記メネジ部材は、上記容器本体
    又はカートリッジの一方と同期回転し、 上記押棒は、上記カートリッジ又は容器本体の他方と同
    期回転し、 容器本体にカートリッジを装着して両者を相対的に回転
    させることにより押棒を進退させる特徴とする棒状化粧
    材繰出容器。
  4. 【請求項4】 上記メネジ部材と押棒とに加えて、メネ
    ジ部材のラセン溝とは異なる態様で上記一群の突起と係
    合する溝の切られた溝付部材をさらに具備し;メネジ部
    材と溝付部材とを相対的に回転させることにより上記押
    棒を進退させる請求項1記載の棒状化粧材等の繰出機
    構。
  5. 【請求項5】 上記棒状化粧材等がカートリッジ筒内に
    納められており、このカートリッジ筒内には上記溝付部
    材が設けられており、上記メネジ部材は押棒を内蔵する
    容器本体の容器筒内に設けられており、カートリッジ筒
    と容器筒とは着脱自在であり;カートリッジ筒を容器筒
    に着装した後に、両筒を相対的に回転させることにより
    押棒を進退させる請求項4記載の棒状化粧材等の繰出機
    構。
  6. 【請求項6】 軸方向に連結された相対的に回動自在の
    2本の筒体と、これらの筒体内に軸方向に進退可能に収
    められた押棒と、この押棒と連動し棒状化粧材等を保持
    するチャックとを具備し;上記2本の筒体のいずれか
    (第一の筒体)には、ラセン溝の切られた内面を有する
    メネジ部材が設けられており、 他方の筒体(第二の筒体)には、上記メネジ部材のラセ
    ン溝とは異なる態様で切られた溝を内面に有する溝付部
    材が設けられており、 上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺合する
    とともに溝付部材の溝と係合する一群の突起が設けられ
    ており;上記2本の筒体を相対的に回転させることによ
    りメネジ部材と溝付部材とを相対的に回転させ、もって
    押棒を進退させ棒状化粧材等を繰り出す容器。
  7. 【請求項7】 容器筒と、この容器筒の軸方向に移動可
    能な押棒と、を備えた容器本体と、 カートリッジ筒と、このカートリッジ筒内に摺動自在に
    収められている、棒状化粧材等を支持するチャックと、
    を備え、容器本体の先端に着脱自在に取り付けられて、
    押棒の動きに応じて棒状化粧材等を繰り出すことのでき
    るカートリッジと、 からなる棒状化粧材等の繰出容器であって;さらに、 ラセン溝の切られた内面を有し、容器本体にカートリッ
    ジを取り付けた状態において容器本体又はカートリッジ
    のいずれかに回動不能に係合するメネジ部材と、 このメネジ部材のラセン溝とは異なる態様で切られた溝
    を内面に有し、上記状態においてカートリッジ又は容器
    本体の他方に回動不能に係合する溝付部材と、 を具備し;上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝
    と螺合するとともに溝付部材の溝と係合する一群の突起
    が設けられており;カートリッジを容器本体に着装した
    後に、両者を相対的に回転させることにより押棒をカー
    トリッジ筒内に進退させることを特徴とする棒状化粧材
    等の繰出容器。
  8. 【請求項8】 軸方向に移動可能な押棒を備えた筒状の
    容器本体と、容器本体の先端に着脱自在に取り付けられ
    て、押棒の動きに応じて化粧材を繰り出すことのできる
    カートリッジとからなる棒状化粧材等の容器であって;
    容器本体が、 カートリッジを導入して着装するための容器筒開口を有
    する容器筒と、 容器筒の内部に設けられたメネジ部材と、 メネジ部材のラセン溝と係合する一群の突起が外面に設
    けられた押棒と、を有し;カートリッジが;中空のカー
    トリッジ筒と、 このカートリッジ筒内に摺動自在に収められており、棒
    状化粧材等をくわえる腔部を持ったチャックと、 カートリッジ筒内に設けられており、前記押棒外面に設
    けられている一群の突起と係合する溝の切られた溝付部
    材と、を有し;カートリッジ筒を容器筒に着装した後
    に、両者を相対的に回転させることにより押棒をカート
    リッジ筒内に進退させることを特徴とする棒状化粧材等
    の繰出容器。
  9. 【請求項9】 上記一群の突起が、上記ラセン溝に螺合
    する仮想のスパイラル空間の一部を占めるように配列さ
    れて設けられている請求項1〜8いずれか1項記載の棒
    状化粧材等の繰出機構又は繰出容器。
  10. 【請求項10】 上記一群の突起が、上記ラセン溝のピ
    ッチの整数倍のピッチで、上記押棒の軸方向に直線的に
    配列されている請求項1〜9いずれか1項記載の棒状化
    粧材等の繰出機構又は繰出容器。
  11. 【請求項11】 上記一群の突起が、上記ラセン溝のピ
    ッチの整数倍のピッチで、上記押棒の軸方向に直線的に
    配列されており、上記溝付部材の溝が直線溝であり、押
    棒の直線配列突起が溝付部材の直線溝と係合して押棒と
    溝付部材とが同期回転する請求項4〜10いずれか1項
    記載の棒状化粧材等の繰出機構又は繰出容器。
  12. 【請求項12】 上記らせん溝に替えて、上記一群の突
    起の少くとも一個の上面と係合するスパイラル状係合突
    条及び上記一群の突起の少くとも一個の下面と係合する
    スパイラル状係合突条が設けられている請求項1〜11
    いずれか一項記載の棒状化粧材等の繰出機構又は繰出容
    器。
  13. 【請求項13】 軸方向に繰出し可能な押棒を備えた容
    器本体と、この容器本体の先端に着脱自在に取付けられ
    た、棒状化粧材を軸方向摺動自在に内蔵するカートリッ
    ジと、からなる棒状化粧材繰出容器であって;容器本体
    が、 外面にスパイラル状に巻きつく仮想のオネジの一部を占
    めるように、かつ、軸方向に直線状に、配列されている
    一群の突起を有する押棒と、 この押棒を内蔵し、押棒の一群の突起と軸方向摺動自在
    かつ回動不能に係合する溝を有する回り止め部を先端部
    に有する容器筒と、 押棒の一群の突起と螺合するラセン溝を有し、容器筒の
    先端側に押棒を介して容器筒と回動自在に取り付けられ
    ているメネジ部材と、 押棒先端部に装着されている、メネジ部材の抜け止め部
    材と、を具備し;カートリッジが、 中空のカートリッジ筒と、 カートリッジ筒内に摺動自在に収められた、棒状化粧材
    を支持するチャックと、 チャックを後退方向に付勢するバネと、を具備し;上記
    メネジ部材とカートリッジ筒には、カートリッジを容器
    本体に着装したときに、メネジ部材とカートリッジ筒が
    同期回転するように係合する同期係合部が設けられてお
    り;容器筒とカートリッジ筒とを相対的に回転させるこ
    とにより押棒をカートリッジ筒内で進退させることを特
    徴とする棒状化粧材繰出容器。
  14. 【請求項14】 軸方向に繰出し可能な押棒を備えた容
    器本体と、この容器本体の先端に着脱自在に取付けられ
    た、棒状化粧材を軸方向摺動自在に内蔵するカートリッ
    ジと、からなる棒状化粧材繰出容器であって;容器本体
    が、 外面にスパイラル状に巻きつく仮想のオネジの一部を占
    めるように、かつ、軸方向に直線状に、配列されている
    一群の突起を有する押棒と、 この押棒を内蔵し、押棒の一群の突起と螺合するラセン
    溝を有するメネジ部を先端部に有する容器筒と、 押棒の一群の突起と軸方向摺動自在かつ回動不能に係合
    する溝を有し、容器筒の先端側に、押棒を介して容器筒
    と回動自在に取り付けられている回り止め部材と、 押棒先端部に装着されている、回り止め部材の抜け止め
    部材と、を具備し;カートリッジが、 中空のカートリッジ筒と、 カートリッジ筒内に摺動自在に収められた、棒状化粧材
    を支持するチャックと、 チャックを後退方向に付勢するバネと、を具備し;上記
    回り止め部材とカートリッジ筒には、カートリッジを容
    器本体に着装したときに、回り止め部材とカートリッジ
    筒が同期回転するように係合する同期係合部が設けられ
    ており;容器筒とカートリッジ筒とを相対的に回転させ
    ることにより押棒をカートリッジ筒内で進退させること
    を特徴とする棒状化粧材繰出容器。
  15. 【請求項15】 上記カートリッジ筒の後端部及び容器
    筒の先端部に、両者を回動自在に連結する嵌合凹凸が設
    けられている請求項3、5、7、8、13又は14記載
    の棒状化粧材繰出容器。
  16. 【請求項16】 上記カートリッジ筒の後端部内面及び
    容器筒の先端部外面に、両者を回動自在に連結する嵌合
    凹凸及び回転摩擦部材が設けられている請求項3、5、
    7、8、13又は14記載の棒状化粧材繰出容器。
  17. 【請求項17】 上記容器筒内に、押棒を後退方向に付
    勢するバネが設けられており、上記カートリッジ筒と容
    器筒とが相対的に回転摺動する部分に回転摩擦部材が設
    けられており、カートリッジ筒を容器筒から取外して両
    者間の回転摩擦が解放されると、押棒が後退位置にオー
    トリターンする請求項3、5、7、8、13〜17いず
    れか1項記載の棒状化粧材繰出容器。
  18. 【請求項18】 上記容器筒とカートリッジ筒との着脱
    部を含む両筒外面にホルダー筒又は化粧外筒が挿着され
    ている請求項3、5、7、8、13〜17いずれか1項
    記載の棒状化粧材繰出容器。
  19. 【請求項19】 上記容器筒内に、押棒を後退方向に付
    勢するバネが設けられており、上記カートリッジ筒と上
    記ホルダー筒又は化粧外筒とが相対的に回転摺動する部
    分に回転摩擦部材が設けられており、カートリッジ筒を
    上記ホルダー筒又は化粧外筒から取外して両者間の回転
    摩擦が解放されると、押棒が後退位置にオートリターン
    する請求項18項記載の棒状化粧材繰出容器。
  20. 【請求項20】 上記押棒の前進限又は後退限(ストロ
    ークエンド)を定めるための、上記メネジ部材のラセン
    溝とは螺合せず同部材と干渉して押棒のストッパーとな
    るストッパー突起が、押棒外面にさらに設けられている
    請求項1〜19いずれか1項記載の棒状化粧材等の繰出
    機構又は繰出容器。
  21. 【請求項21】 上記押棒外面の一部が上記一群の突起
    を有しない円筒フラット部となっており、このフラット
    部が上記メネジ部材又は溝付部材中で空回りすることに
    より、押棒の繰出又は引っ込みが部分的に不能となる請
    求項1〜20いずれか1項記載の棒状化粧材等の繰出機
    構又は繰出容器。
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