JPH06209718A - 鶏肉生産用鶏の飼料組成物、鶏肉飼育方法、および生産された鶏肉 - Google Patents
鶏肉生産用鶏の飼料組成物、鶏肉飼育方法、および生産された鶏肉Info
- Publication number
- JPH06209718A JPH06209718A JP5105549A JP10554993A JPH06209718A JP H06209718 A JPH06209718 A JP H06209718A JP 5105549 A JP5105549 A JP 5105549A JP 10554993 A JP10554993 A JP 10554993A JP H06209718 A JPH06209718 A JP H06209718A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chicken
- feed composition
- fatty acid
- composition according
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23K—FODDER
- A23K50/00—Feeding-stuffs specially adapted for particular animals
- A23K50/70—Feeding-stuffs specially adapted for particular animals for birds
- A23K50/75—Feeding-stuffs specially adapted for particular animals for birds for poultry
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23K—FODDER
- A23K10/00—Animal feeding-stuffs
- A23K10/20—Animal feeding-stuffs from material of animal origin
- A23K10/22—Animal feeding-stuffs from material of animal origin from fish
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23K—FODDER
- A23K10/00—Animal feeding-stuffs
- A23K10/30—Animal feeding-stuffs from material of plant origin, e.g. roots, seeds or hay; from material of fungal origin, e.g. mushrooms
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23K—FODDER
- A23K20/00—Accessory food factors for animal feeding-stuffs
- A23K20/10—Organic substances
- A23K20/158—Fatty acids; Fats; Products containing oils or fats
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Animal Husbandry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Birds (AREA)
- Physiology (AREA)
- Marine Sciences & Fisheries (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Botany (AREA)
- Mycology (AREA)
- Fodder In General (AREA)
- Feed For Specific Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 人体に有益なn−3脂肪酸に富んだ鶏肉を効
率よく生産するための鶏肉生産用鶏の飼料組成物、およ
びその様な鶏肉を生産する方法を提供する。 【構成】 亜麻種、荏胡麻、魚粉などのn−3脂肪酸供
給源:40〜60重量部;および小麦、大麦などの炭水
化物供給源:25〜50重量部を含有する鶏肉生産用鶏
の飼料組成物である。上記飼料組成物を、鶏の屠殺予定
日より1〜2週間前から鶏に与えることにより、n−3
脂肪酸に富んだ鶏肉を生産することができる。
率よく生産するための鶏肉生産用鶏の飼料組成物、およ
びその様な鶏肉を生産する方法を提供する。 【構成】 亜麻種、荏胡麻、魚粉などのn−3脂肪酸供
給源:40〜60重量部;および小麦、大麦などの炭水
化物供給源:25〜50重量部を含有する鶏肉生産用鶏
の飼料組成物である。上記飼料組成物を、鶏の屠殺予定
日より1〜2週間前から鶏に与えることにより、n−3
脂肪酸に富んだ鶏肉を生産することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、n−3脂肪酸に富んだ
鶏肉を効率よく生産するための鶏肉生産用鶏の飼料組成
物、およびそのような鶏肉を生産する方法に関するもの
である。
鶏肉を効率よく生産するための鶏肉生産用鶏の飼料組成
物、およびそのような鶏肉を生産する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている鶏肉の脂質中、n−
3脂肪酸の含有量は1%以内で非常に低く、n−6脂肪
酸の含有量は14〜20%と高い。n−6脂肪酸である
リノール酸はアラキドン酸に代謝され、アラキドン酸は
さらに体内組織の細胞膜においても代謝され、強い生理
活性をもつ後述する様なアラキドン酸代謝産物が作られ
る。アラキドン酸代謝経路全体は、幾筋もの滝が段階状
に流れ落ちるのに似ていることからアラキドン酸カスケ
ードと呼ばれて一般に広く知られている。
3脂肪酸の含有量は1%以内で非常に低く、n−6脂肪
酸の含有量は14〜20%と高い。n−6脂肪酸である
リノール酸はアラキドン酸に代謝され、アラキドン酸は
さらに体内組織の細胞膜においても代謝され、強い生理
活性をもつ後述する様なアラキドン酸代謝産物が作られ
る。アラキドン酸代謝経路全体は、幾筋もの滝が段階状
に流れ落ちるのに似ていることからアラキドン酸カスケ
ードと呼ばれて一般に広く知られている。
【0003】n−6脂肪酸の過剰摂取によって生成され
た各種代謝産物、即ちイコサノイドである2−系列のプ
ロスタグランジン類と、4−系列のロイコトリエン類
は、動脈硬化症、高血圧、心筋梗塞症、虚血性心疾患、
血栓症、心臓病、骨髄炎や内因性皮膚疾患などの様々な
生理的疾病を誘発することが知られている。このよう
に、n−6脂肪酸は、各種生理的疾病を誘発する原因に
なっている。
た各種代謝産物、即ちイコサノイドである2−系列のプ
ロスタグランジン類と、4−系列のロイコトリエン類
は、動脈硬化症、高血圧、心筋梗塞症、虚血性心疾患、
血栓症、心臓病、骨髄炎や内因性皮膚疾患などの様々な
生理的疾病を誘発することが知られている。このよう
に、n−6脂肪酸は、各種生理的疾病を誘発する原因に
なっている。
【0004】一方、n−3脂肪酸、例えばリノレン酸
は、体内組織の細胞膜において、鎖長延長酵素および不
飽和化酵素によって一部がエイコサペンタエン酸(EP
A)に転換され、EPAは代謝を通じて3−系列のプロ
スタグランジン類と5−系列のロイコトリエン類を生成
する。そしてこれら3−系列のプロスタグランジン類と
5−系列のロイコトリエン類は、アラキドン酸の代謝産
物である2−系列のプロスタグランジン類と4−系列の
ロイコトリエン類の生成を遮断し、これらによる各種生
理的疾病を予防治療するのみならず、n−3脂肪酸自体
もn−6脂肪酸の代謝経路を遮断してn−6脂肪酸によ
るイコサノイドの生成を阻害する。
は、体内組織の細胞膜において、鎖長延長酵素および不
飽和化酵素によって一部がエイコサペンタエン酸(EP
A)に転換され、EPAは代謝を通じて3−系列のプロ
スタグランジン類と5−系列のロイコトリエン類を生成
する。そしてこれら3−系列のプロスタグランジン類と
5−系列のロイコトリエン類は、アラキドン酸の代謝産
物である2−系列のプロスタグランジン類と4−系列の
ロイコトリエン類の生成を遮断し、これらによる各種生
理的疾病を予防治療するのみならず、n−3脂肪酸自体
もn−6脂肪酸の代謝経路を遮断してn−6脂肪酸によ
るイコサノイドの生成を阻害する。
【0005】従来、n−3脂肪酸の含有量が高い鶏肉を
生産するために、n−3脂肪酸強化飼料組成物を鶏に長
期間与えて飼育する方法が用いられている。このような
n−3脂肪酸強化飼料組成物としては、例えば、n−3
脂肪酸供給源として油菜を含有する飼料組成物が用いら
れている。しかしながら、油菜を用いた飼料組成物を鶏
に与えると、油菜中に含まれているエルカ酸によって、
鶏の心臓に脂肪が過剰に蓄積して、心臓病を誘発するこ
とが知られている。また、このような飼料組成物を与え
て飼育した鶏の肉にもエルカ酸が残留するようになるの
で、これを摂取した場合、人体に対して非常に有害であ
ると考えられている。さらに、このような飼料組成物を
鶏に長期間与えることにより、鶏の栄養状態、疾病に対
する抵抗力、飼料の消化吸収、体重の増加にも悪影響を
及ぼすなど、さまざまな問題を生じる。
生産するために、n−3脂肪酸強化飼料組成物を鶏に長
期間与えて飼育する方法が用いられている。このような
n−3脂肪酸強化飼料組成物としては、例えば、n−3
脂肪酸供給源として油菜を含有する飼料組成物が用いら
れている。しかしながら、油菜を用いた飼料組成物を鶏
に与えると、油菜中に含まれているエルカ酸によって、
鶏の心臓に脂肪が過剰に蓄積して、心臓病を誘発するこ
とが知られている。また、このような飼料組成物を与え
て飼育した鶏の肉にもエルカ酸が残留するようになるの
で、これを摂取した場合、人体に対して非常に有害であ
ると考えられている。さらに、このような飼料組成物を
鶏に長期間与えることにより、鶏の栄養状態、疾病に対
する抵抗力、飼料の消化吸収、体重の増加にも悪影響を
及ぼすなど、さまざまな問題を生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解決しようとするものであり、その目的は、n−3脂
肪酸に富む鶏肉を効率よく生産し、鶏の栄養状態、成
長、飼料の消化吸収に悪影響を及ぼさず、かつ、鶏の嗜
好にも適した新規な鶏肉生産用鶏の飼料組成物、および
その様な鶏肉を生産する為の有用な方法を提供すること
である。
を解決しようとするものであり、その目的は、n−3脂
肪酸に富む鶏肉を効率よく生産し、鶏の栄養状態、成
長、飼料の消化吸収に悪影響を及ぼさず、かつ、鶏の嗜
好にも適した新規な鶏肉生産用鶏の飼料組成物、および
その様な鶏肉を生産する為の有用な方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の鶏肉生産用鶏の
飼料組成物は、n−3脂肪酸供給源:40〜70重量
部、および炭水化物供給源:25〜50重量部を含有
し、そのことにより上記目的が達成される。本発明の鶏
肉飼育方法は、上記本発明の飼料組成物を鶏に与えて飼
育することを特徴とし、このようにして生産された鶏肉
はn−3脂肪酸に富んでいる。
飼料組成物は、n−3脂肪酸供給源:40〜70重量
部、および炭水化物供給源:25〜50重量部を含有
し、そのことにより上記目的が達成される。本発明の鶏
肉飼育方法は、上記本発明の飼料組成物を鶏に与えて飼
育することを特徴とし、このようにして生産された鶏肉
はn−3脂肪酸に富んでいる。
【0008】
【作用】上記n−3脂肪酸供給源は、40〜70重量部
含有され、好ましくは40〜65重量部含有される。4
0重量部未満では、鶏肉中のn−6/n−3脂肪酸の比
率があまり低下せず、一方、70重量部を超えると飼料
吸収率が低下し、栄養上の均衡がとれず、鶏の体重増加
率が減少するため、好ましくない。
含有され、好ましくは40〜65重量部含有される。4
0重量部未満では、鶏肉中のn−6/n−3脂肪酸の比
率があまり低下せず、一方、70重量部を超えると飼料
吸収率が低下し、栄養上の均衡がとれず、鶏の体重増加
率が減少するため、好ましくない。
【0009】上記n−3脂肪酸供給源としては、入手の
容易なものとして例えば、亜麻種(亜麻の種子)、荏胡
麻、魚粉などが用いられる。しかしながらこれらに限定
される必要はなく、荏胡麻の他にもシソ科の植物であれ
ば任意の植物が用いられ、また植物体の全体もしくは任
意の部位を選択的に使用することも可能であり、魚粉に
関してもこのような形態に限定されず、魚体の任意の部
分または形態が用いられる。これらは蛋白質供給源とも
なり、かつn−3脂肪酸の鶏体内への吸収をより効果的
に促進する。このうち、亜麻種は価格が安く、n−3脂
肪酸であるα−リノレン酸が豊富であり、一般の脂肪酸
供給源の中では特に蛋白質を多く含有している(約25
重量%)ため、体内への吸収性が良い。さらに、可溶性
繊維質やリグニンなども含有している。しかしながら、
亜麻種は、n−3脂肪酸であるEPAやドコサヘキサエ
ン酸(DHA)を殆んど含有していないため、これらの
含有量が高い魚粉を混合して用いることが好ましい。魚
粉の含有量は好ましくは10〜20重量部である。荏胡
麻は、亜麻種と成分上大きな差異はないが、これを含有
する飼料組成物を鶏に与えると、鶏の嗜好度が高まり、
n−3脂肪酸供給源として亜麻種のみを与えた場合に比
べて、飼料の消化吸収がはるかに優れているので、両者
を併用することが好ましい。この場合、亜麻種と荏胡麻
との比率は、100:(1〜10)が好ましい。
容易なものとして例えば、亜麻種(亜麻の種子)、荏胡
麻、魚粉などが用いられる。しかしながらこれらに限定
される必要はなく、荏胡麻の他にもシソ科の植物であれ
ば任意の植物が用いられ、また植物体の全体もしくは任
意の部位を選択的に使用することも可能であり、魚粉に
関してもこのような形態に限定されず、魚体の任意の部
分または形態が用いられる。これらは蛋白質供給源とも
なり、かつn−3脂肪酸の鶏体内への吸収をより効果的
に促進する。このうち、亜麻種は価格が安く、n−3脂
肪酸であるα−リノレン酸が豊富であり、一般の脂肪酸
供給源の中では特に蛋白質を多く含有している(約25
重量%)ため、体内への吸収性が良い。さらに、可溶性
繊維質やリグニンなども含有している。しかしながら、
亜麻種は、n−3脂肪酸であるEPAやドコサヘキサエ
ン酸(DHA)を殆んど含有していないため、これらの
含有量が高い魚粉を混合して用いることが好ましい。魚
粉の含有量は好ましくは10〜20重量部である。荏胡
麻は、亜麻種と成分上大きな差異はないが、これを含有
する飼料組成物を鶏に与えると、鶏の嗜好度が高まり、
n−3脂肪酸供給源として亜麻種のみを与えた場合に比
べて、飼料の消化吸収がはるかに優れているので、両者
を併用することが好ましい。この場合、亜麻種と荏胡麻
との比率は、100:(1〜10)が好ましい。
【0010】次に、炭水化物供給源は特に限定されない
が、入手の容易なものとして例えば、小麦、大麦、米な
どの穀物が用いられ、25〜50重量部含有することが
好ましい。本発明の飼料組成物は市販の飼料組成物とは
異なり、上述した様な脂肪酸を多く含有しているので、
飼料の交替により鶏の嗜好に変化が生じ、体内吸収率に
異常が生ずる可能性がある。従って、炭水化物供給源を
含有させておくことにより、鶏の嗜好に適した飼料組成
物とすることができる。
が、入手の容易なものとして例えば、小麦、大麦、米な
どの穀物が用いられ、25〜50重量部含有することが
好ましい。本発明の飼料組成物は市販の飼料組成物とは
異なり、上述した様な脂肪酸を多く含有しているので、
飼料の交替により鶏の嗜好に変化が生じ、体内吸収率に
異常が生ずる可能性がある。従って、炭水化物供給源を
含有させておくことにより、鶏の嗜好に適した飼料組成
物とすることができる。
【0011】本発明の飼料組成物には、必要に応じて、
繊維質供給源、抗酸化剤、燐酸水素カルシウム、塩化ナ
トリウム、ビタミン、燐脂質供給源などが含有される。
上記繊維質供給源は、2〜4重量部の割合で含有される
ことが好ましく、例えば、アルファルファなどが用いら
れ得る。
繊維質供給源、抗酸化剤、燐酸水素カルシウム、塩化ナ
トリウム、ビタミン、燐脂質供給源などが含有される。
上記繊維質供給源は、2〜4重量部の割合で含有される
ことが好ましく、例えば、アルファルファなどが用いら
れ得る。
【0012】上記抗酸化剤は、0.3〜0.6重量部の
割合で含有されることが好ましい。最も好ましい抗酸化
剤としてはエトキシキンが挙げられるが、これは「サン
トキン」の商品名(モンサント社製)として知られてい
る。この抗酸化剤は、飼料組成物中のn−3脂肪酸の酸
化分解を防止し、長期間の保管においても飼料の変質を
防ぐことができる。さらに、鶏の体内においても抗酸化
作用を示す。
割合で含有されることが好ましい。最も好ましい抗酸化
剤としてはエトキシキンが挙げられるが、これは「サン
トキン」の商品名(モンサント社製)として知られてい
る。この抗酸化剤は、飼料組成物中のn−3脂肪酸の酸
化分解を防止し、長期間の保管においても飼料の変質を
防ぐことができる。さらに、鶏の体内においても抗酸化
作用を示す。
【0013】本発明の飼料組成物は、鶏を屠殺する予定
日より1〜2週間前から鶏に与えられるが、必ずしも鶏
を屠殺する直前まで飼料を与え続けなければならない訳
ではなく、また本発明効果の発現に重大な悪影響を与え
ない範囲であれば若干の中断は許容される。このように
して飼育された鶏肉は、n−3脂肪酸の含有量が高く、
好適な実施態様では、n−6/n−3脂肪酸の比率が
(2.0〜5.0):1である。このように、本発明の
鶏肉飼育方法によれば、上記飼料組成物を短期間付与す
ることによって、n−3脂肪酸に富んだ鶏肉を生産する
ことができるので、飼育費が節減されて飼料の効率を高
めることができる。
日より1〜2週間前から鶏に与えられるが、必ずしも鶏
を屠殺する直前まで飼料を与え続けなければならない訳
ではなく、また本発明効果の発現に重大な悪影響を与え
ない範囲であれば若干の中断は許容される。このように
して飼育された鶏肉は、n−3脂肪酸の含有量が高く、
好適な実施態様では、n−6/n−3脂肪酸の比率が
(2.0〜5.0):1である。このように、本発明の
鶏肉飼育方法によれば、上記飼料組成物を短期間付与す
ることによって、n−3脂肪酸に富んだ鶏肉を生産する
ことができるので、飼育費が節減されて飼料の効率を高
めることができる。
【0014】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、下記の実施例は本発明を制限するもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施
することは全て、本発明の技術的範囲に包含される。
に説明するが、下記の実施例は本発明を制限するもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施
することは全て、本発明の技術的範囲に包含される。
【0015】
【実施例】表1に示す組成の成分を均一に混合して、本
発明の鶏肉生産用鶏の飼料組成物を製造した。これを用
いて、以下の各実験を実施した。
発明の鶏肉生産用鶏の飼料組成物を製造した。これを用
いて、以下の各実験を実施した。
【0016】
【表1】
【0017】実験1:本発明の鶏肉生産用鶏の飼料組成
物により生産された鶏肉の各組織に存在する総脂質含有
量の比率 鶏40羽を2群に分けて、対照群には市販の鶏肉飼育用
飼料[(株)進陽製]を、一方、実験群には上記で製造
した本発明の飼料組成物を各々10日間与えた後、屠殺
した。次に、鶏肉の各組織、すなわち、肝臓、胸組織、
脚組織、および表皮組織を取り出して各組織の総脂質含
有量を測定し、その平均値を比較した。得られた結果を
表2に示す。
物により生産された鶏肉の各組織に存在する総脂質含有
量の比率 鶏40羽を2群に分けて、対照群には市販の鶏肉飼育用
飼料[(株)進陽製]を、一方、実験群には上記で製造
した本発明の飼料組成物を各々10日間与えた後、屠殺
した。次に、鶏肉の各組織、すなわち、肝臓、胸組織、
脚組織、および表皮組織を取り出して各組織の総脂質含
有量を測定し、その平均値を比較した。得られた結果を
表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2から明らかな様に、本発明の飼料組成
物を与えた鶏肉の各組織における総脂質含有量は、市販
の飼料組成物を与えた対照群に比べて、肝臓では71
%、胸組織では61%、脚組織では72%、表皮組織で
は58%減少した。従って、本発明の飼料組成物を鶏に
与えることによって、各組織の脂肪含有量が減少し、相
対的に精肉の比率が高まることが明らかになった。その
ため、消費者の嗜好に適した鶏肉が生産される。
物を与えた鶏肉の各組織における総脂質含有量は、市販
の飼料組成物を与えた対照群に比べて、肝臓では71
%、胸組織では61%、脚組織では72%、表皮組織で
は58%減少した。従って、本発明の飼料組成物を鶏に
与えることによって、各組織の脂肪含有量が減少し、相
対的に精肉の比率が高まることが明らかになった。その
ため、消費者の嗜好に適した鶏肉が生産される。
【0020】実験2:市販の飼料で飼育した鶏(対照
群)と本発明の飼料組成物で飼育した鶏(実験群)にお
ける各組織中の脂肪酸の比率 実験1と同様にして肝臓、胸組織、脚組織、表皮組織、
および脂肪組織を取り出し、各組織中の脂肪酸の比率
(n−6/n−3脂肪酸)を分析した。その結果を表3
に示す。
群)と本発明の飼料組成物で飼育した鶏(実験群)にお
ける各組織中の脂肪酸の比率 実験1と同様にして肝臓、胸組織、脚組織、表皮組織、
および脂肪組織を取り出し、各組織中の脂肪酸の比率
(n−6/n−3脂肪酸)を分析した。その結果を表3
に示す。
【0021】
【表3】
【0022】表3から明らかなように、市販の飼料を与
えた対照群の各組織のn−6/n−3脂肪酸の比率は
(9〜18):1であり、n−6脂肪酸がn−3脂肪酸
に比べて顕著に多かったのに対して、本発明の飼料組成
物を与えた実験群の各組織の脂肪酸の比率は、(2〜
5):1と低く、n−3脂肪酸の含有量が顕著に増加し
たことが確認された。
えた対照群の各組織のn−6/n−3脂肪酸の比率は
(9〜18):1であり、n−6脂肪酸がn−3脂肪酸
に比べて顕著に多かったのに対して、本発明の飼料組成
物を与えた実験群の各組織の脂肪酸の比率は、(2〜
5):1と低く、n−3脂肪酸の含有量が顕著に増加し
たことが確認された。
【0023】
【発明の効果】上述の通り、本発明の飼料組成物を鶏に
与えて飼育した鶏肉では、総脂質含有量が減少して相対
的に精肉の比率が高まるとともに、総脂質中、n−3脂
肪酸が多量に蓄積され、その結果、n−6/n−3脂肪
酸の比率が減少する。このような鶏肉は消費者の嗜好に
適し、これを摂取することにより、n−6脂肪酸による
各種の生理的疾病を予防することができ、人体内の生理
的な均衡を維持することができる。
与えて飼育した鶏肉では、総脂質含有量が減少して相対
的に精肉の比率が高まるとともに、総脂質中、n−3脂
肪酸が多量に蓄積され、その結果、n−6/n−3脂肪
酸の比率が減少する。このような鶏肉は消費者の嗜好に
適し、これを摂取することにより、n−6脂肪酸による
各種の生理的疾病を予防することができ、人体内の生理
的な均衡を維持することができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 n−3脂肪酸供給源:40〜70重量
部、および炭水化物供給源:25〜50重量部を含有す
ることを特徴とする鶏肉生産用鶏の飼料組成物。 - 【請求項2】 さらに繊維質供給源:2〜4重量部を含
有する請求項1に記載の飼料組成物。 - 【請求項3】 さらに抗酸化剤:0.3〜0.6重量部
を含有する請求項1または2に記載の飼料組成物。 - 【請求項4】 前記n−3脂肪酸供給源が、亜麻種、荏
胡麻、および魚粉よりなる群から選択される少なくとも
一種である請求項1〜3のいずれかに記載の飼料組成
物。 - 【請求項5】 前記亜麻種と前記荏胡麻との混合比が1
00:(1〜10)となる様に選択される請求項4に記
載の飼料組成物。 - 【請求項6】 前記魚粉の含有量が10〜20重量部と
なる様に選択される請求項5に記載の飼料組成物。 - 【請求項7】 前記炭水化物供給源が小麦および大麦よ
りなる群から選択される少なくとも一種である請求項1
に記載の飼料組成物。 - 【請求項8】 前記抗酸化剤がエトキシキンである請求
項3に記載の飼料組成物。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の飼料組
成物を鶏に与えて飼育することを特徴とする鶏肉飼育方
法。 - 【請求項10】 前記飼料組成物を、鶏の屠殺予定日よ
り1〜2週間前から鶏に与える請求項9に記載の鶏肉飼
育方法。 - 【請求項11】 n−3脂肪酸に富んだ鶏肉。
- 【請求項12】 n−6/n−3脂肪酸の比率が(2.
0〜5.0):1である請求項11に記載の鶏肉。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1019920007674A KR930022964A (ko) | 1992-05-06 | n-3 지방산 비율이 높은 닭고기 및 육계용 사료조성물 | |
KR7674 | 1992-05-06 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06209718A true JPH06209718A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=19332768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5105549A Pending JPH06209718A (ja) | 1992-05-06 | 1993-05-06 | 鶏肉生産用鶏の飼料組成物、鶏肉飼育方法、および生産された鶏肉 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06209718A (ja) |
GB (1) | GB2266652B (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001514863A (ja) * | 1997-08-14 | 2001-09-18 | オメガテック インコーポレイテッド | 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法 |
JP2004526458A (ja) * | 2001-05-14 | 2004-09-02 | マーテック・バイオサイエンシーズ・コーポレーション | 飼鳥肉の風味、軟らかさ、および全消費者嗜好性の改善法 |
US9848623B2 (en) | 2000-01-28 | 2017-12-26 | Dsm Ip Assets B.V. | Enhanced production of lipids containing polyenoic fatty acids by very high density cultures of eukaryotic microbes in fermentors |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9425643D0 (en) * | 1994-12-20 | 1995-02-22 | Agra Food Consultants Ltd | Diet and feed regimen to increase the omega-3 polyunsaturated fatty acids in poultry carcasses |
FI961785A0 (fi) * | 1996-04-26 | 1996-04-26 | Rehu Oy Suomen | Livsmedel |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0371100A (ja) * | 1989-08-09 | 1991-03-26 | Nikon Corp | 結像型軟x線顕微鏡装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR940005180B1 (ko) * | 1991-08-20 | 1994-06-13 | 주식회사 우방랜드 | n-3 지방산이 축적된 돈육 생산용 사료 조성물 |
-
1993
- 1993-04-30 GB GB9308985A patent/GB2266652B/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-05-06 JP JP5105549A patent/JPH06209718A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0371100A (ja) * | 1989-08-09 | 1991-03-26 | Nikon Corp | 結像型軟x線顕微鏡装置 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001514863A (ja) * | 1997-08-14 | 2001-09-18 | オメガテック インコーポレイテッド | 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法 |
JP2010046081A (ja) * | 1997-08-14 | 2010-03-04 | Martek Biosciences Corp | 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法 |
US9848623B2 (en) | 2000-01-28 | 2017-12-26 | Dsm Ip Assets B.V. | Enhanced production of lipids containing polyenoic fatty acids by very high density cultures of eukaryotic microbes in fermentors |
JP2004526458A (ja) * | 2001-05-14 | 2004-09-02 | マーテック・バイオサイエンシーズ・コーポレーション | 飼鳥肉の風味、軟らかさ、および全消費者嗜好性の改善法 |
JP2010162032A (ja) * | 2001-05-14 | 2010-07-29 | Martek Biosciences Corp | 飼鳥肉の風味、軟らかさ、および全消費者嗜好性の改善法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
GB2266652A (en) | 1993-11-10 |
GB9308985D0 (en) | 1993-06-16 |
GB2266652B (en) | 1995-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7771752B2 (en) | Animal feed supplement for the nutritional enrichment of animal produce | |
CA2069917C (en) | Carnitine supplemented cat fish diet | |
JP2010046081A (ja) | 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法 | |
US5234699A (en) | Feed composition for breeding pigs with n-3 fatty acid-accumulated pork | |
JPH06153816A (ja) | 乳牛用飼料組成物および乳牛から生産された牛乳 | |
JP2503352B2 (ja) | 牛肉生産用飼料組成物及び牛肉生産方法 | |
CN103609855A (zh) | 一种能提高瘦肉率的猪饲料添加剂 | |
JP2010538627A (ja) | 飼料要求率を低下させるまたは生育速度を増加させるためのブタの処置 | |
KR100835911B1 (ko) | 육질 개선을 위한 한우용 사료 제조방법 | |
Yusuf et al. | Substitutions of fish meal with larvae meal black soldier fly (Hermetia illucens) on the performance of female quail | |
KR950009532B1 (ko) | 산란계용 사료조성물 | |
JPH06209718A (ja) | 鶏肉生産用鶏の飼料組成物、鶏肉飼育方法、および生産された鶏肉 | |
Jones | Nutritional influences on carcass composition in the broiler chicken | |
JP2011120554A (ja) | 豚の飼育方法及びそれに用いる養豚用配合飼料 | |
EP0550783B1 (fr) | Utilisation de diol diesters dans des aliments pour chiens et chats | |
JPS63237745A (ja) | α−リノレン酸系脂肪酸の含有率が高められた動物性食品の生産方法 | |
AU660426B2 (en) | Fattening feed for livestock | |
JP2834005B2 (ja) | 食用鳥類卵の生産方法および採卵用餌料 | |
JP2592503B2 (ja) | 養魚用飼料 | |
WO2010001387A2 (en) | Improved poultry meat products | |
JPH03210156A (ja) | 体脂肪の蓄積量を減少させるブロイラー用飼料 | |
KR950006782B1 (ko) | n-3 지방산이 축적된 우유 및 유우용 사료조성물 | |
AU2008202737A1 (en) | Animal Feed Supplement for the nutritional Enrichment of Animal Produce | |
KR20190084229A (ko) | 오메가 지방산의 균형과 베타인이 강화된 기능성 돈육 및 가공육 생산과 그 생산방법 | |
Lewis et al. | Biological Properties in Relation to Chick Growth of Acid Proteases from Aspergillus SP and Rhizopus SP |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19950228 |