JPH06207942A - 血液分析方法 - Google Patents

血液分析方法

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JPH06207942A
JPH06207942A JP29024393A JP29024393A JPH06207942A JP H06207942 A JPH06207942 A JP H06207942A JP 29024393 A JP29024393 A JP 29024393A JP 29024393 A JP29024393 A JP 29024393A JP H06207942 A JPH06207942 A JP H06207942A
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blood analysis
aqueous solution
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 細胞を分類計数するうえで、煩雑な固定操作
を行うことなく、細胞膜の選択的な物質排除機能を除去
して、通常細胞膜を通過しない標識物質を細胞構成成分
と結合させ、これによって光学的差異を用いて細胞を区
別するための方法を提供する。 【構成】 血液試料と、カチオン性界面活性剤及び両性
界面活性剤の少なくとも1種を含む水性溶液及び標識物
質とを処理して、白血球を選択的に標識化することから
なり、前記界面活性剤の水性溶液が、前記血液試料中に
存在する白血球の細胞膜の全体を破壊しないが、該細胞
膜の一部に損傷を与えるのに十分な濃度で使用され、前
記標識物質が、損傷した細胞膜を通過して、前記白血球
中の構成成分と結合しうるものであり、かつ前記処理
は、pH3.0〜11.0で行われることからなる血液
分析方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床検査分野あるいは
細胞の研究分野において、特定の細胞を分類計数する方
法に関し、より詳細には、特に、血液試料中の白血球を
標識し、分類計数する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、複数の種類の細胞を含む生物学的試料(例えば、血
液、尿など)中に含まれる特定の細胞を他の細胞と区別
しようとする場合において、その細胞の外観(例えば、
大きさや形態など)が他の細胞と大きく異なっていると
きには、通常の透過光型の顕微鏡を用いてこれらを区別
することはさほど困難なことではない。例えば、血液中
の赤血球、白血球、血小板はその大きさ、形態が異なっ
ているために、容易に区別することができる。
【0003】しかしながら、外観がほとんど同じ細胞を
区別することは困難である。例えば、血液中の白血球の
サブタイプである、リンパ球、単球、好中球、好酸球、
好塩基球を区別することは容易ではない。一般の検査室
では、これらの細胞を区別するために、適当な染色液で
これらの白血球細胞内の核、顆粒、細胞質、細胞内酵素
などの細胞構成成分を染色し、細胞内物質の有無、量、
局在を可視化して、分類計数することが行われている。
【0004】一方、顕微鏡以外の装置、例えば、細胞体
積を測定する装置、あるいは細胞の散乱光、蛍光、偏光
を測定する装置で細胞集団を測定し、個々の細胞の特性
に応じて得られる異なった信号を利用して細胞を区別す
る方法がある。または、単に測定しただけでは信号に差
が得られない場合には、これらの装置で細胞間に異なっ
た信号が得られるように、適当な処理を細胞に施すこと
が行われている。これらの処理には、例えば、適当な細
胞溶解剤を用いて、測定する特定の細胞以外の細胞を溶
解する方法がある。あるいは、細胞間の体積上の差異、
または散乱光、蛍光、吸光度などの光学的差異を検出す
る方法がある。これらの方法のうち、例えば、散乱光、
蛍光または吸光度などの光学的差異を検出するには、適
当な標識物質、例えば色素を細胞の少なくとも1つの細
胞構成物質と結合させることが好適である。
【0005】ところで、細胞構成物質は細胞膜と呼ばれ
る膜によって外界と隔離され、内容物が外界に漏れ出さ
ないようになっている。しかしながら、膜は完全に外界
と隔離しているわけではなく、細胞が生存していく上で
必要なある種の物質は細胞内に取り込まれ、不必要な老
廃物は細胞外に排出されている。このように細胞膜は正
確巧妙に物質を選び分けて通している。細胞内外の物質
の移動は膜に設けられた多種類のイオン通過チャンネル
を通して、あるいは膜の脂質二重層を拡散によって移動
していく。これらの選択的な物質移動は細胞が生きてい
る限り機能しているが、細胞が死ぬとこれらの選択性は
失われる。この現象を利用して、細胞膜に損傷のある細
胞には侵入するが、損傷の無い細胞には侵入できない色
素を用いて細胞の生死を判別する方法が色素排除試験
(dye−exclusion test)として知ら
れている。例えばこの試験には、トリパンブルー、エオ
シンなどの色素を用いる方法がよく知られている。
【0006】細胞は本質的には不必要な物質が細胞内に
侵入するのを阻害する働きがあるため、色素などの適当
な標識物質を細胞内に導入することは不可能であった
り、長時間を要したりと、必ずしも容易ではない。一般
に染色を行う場合、細胞の排除機能を阻害するため、あ
るいは細胞の形態変化、細胞内構成物質の漏洩を防ぐた
めに、種々の固定が行われる。固定には通常、ホルマリ
ン、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド、メタノー
ル、アセトンなどの固定剤が用いられる。しかしなが
ら、これらの固定剤は少なからず毒性があり、取扱いに
危険が伴うか、あるいは廃液を無毒化するなどの処理が
必要である。さらに、固定のために長時間を要し、煩雑
であるなどの問題点を有する。
【0007】一方、固定以外の方法で、細胞膜の選択的
な物質排除機能を阻害して、通常細胞膜を通過しない色
素を細胞構成物質と結合させ、これによって光学的差異
を生ぜしめる方法としては、トリトンX100などのノ
ニオン性界面活性剤を用いて細胞膜、細胞質を取り除
き、残った核をプロピジウムアイオダイド、エチジウム
ブロマイドなどで染色した試料を作製し、この試料の蛍
光をフローサイトメーター、顕微分光光度計などで測定
し、これからDNA量を測定する方法がよく知られてい
る。しかしながら、トリトンX100は細胞膜、細胞質
を溶解するのみならず、核にも少なからず損害を与え
る。このため測定すべきDNAの測定値が不正確となる
欠点を有している。したがって、上述の方法では、さら
にスペルミジンなどの安定化剤を添加するか、固定を行
って核の安定性を保持している。また、この方法では細
胞が裸核化されるため、例えば散乱光などを用いて白血
球をさらに細かく各サブタイプに分類することはできな
かった。
【0008】全血液試料から、白血球を2種の母集団
(単核球母集団と顆粒球母集団)にわけて分析するため
に、2種類の4級アンモニウム塩型界面活性剤を用いる
ことが知られている(例えば、WO84/03771及
びWO84/02777)。しかし、ここでの界面活性
剤の濃度は、1つの4級アンモニウム塩型界面活性剤が
40〜70g/l、他方が2〜7g/lといった高濃度
である。この場合、白血球自体が破壊され、裸核化され
るため、光学的差異で白血球を分類計数することは不可
能であった。
【0009】また、血液試料に、水溶性界面活性剤を
1.8〜2.3の限定された範囲のpHで用いて、白血
球のうち好塩基球に光学的差異を生じさせ、分類計数す
るための試薬及びその方法が特開昭61−88896号
に開示されている。しかし、この方法においては、界面
活性剤を比較的高い濃度である10〜20g/lで用い
ており、かつ標識物質を利用するものではない。
【0010】本発明は、全血液試料を用いて、白血球の
みを選択的に標識物質で標識し、光学的手段で白血球を
分類計数することができる簡便な血液分析方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、血液試
料に、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の少な
くとも1種を含む水性溶液及び標識物質とを作用させ
て、白血球を選択的に標識化し、これを分類計数するこ
とからなり、前記界面活性剤の水性溶液が、前記血液試
料中に存在する白血球の細胞膜の全体を破壊しないが、
該細胞膜の一部に損傷を与えるのに十分な濃度で使用さ
れ、前記標識物質が、損傷した細胞膜を通過して、前記
白血球中の構成成分と結合しうるものであり、かつ前記
処理は、pH3.0〜11.0で行われることからなる
血液分析方法が提供される。
【0012】本発明の血液分析方法において用いられる
血液試料とは、ヒト及び動物の血液由来の試料を意味
し、髄液であってもよい。血液試料とは、白血球(リン
パ球、単球、好中球、好酸球、好塩基球)を含有するこ
とを必須とするが、場合により赤血球や血小板を除去し
て用いることができる。しかし、本発明によれば、これ
らの除去処理をすることなく、全血液に対して処理し、
白血球を選択的に分類計数することができる。なお、血
液は、通常抗凝固剤により処理して用いられる。
【0013】本発明においては、カチオン性界面活性剤
及び両性界面活性剤の少なくとも1種を含む水性溶液を
用いる。この場合の水性溶液は、界面活性剤が水性溶
媒、好ましくは水に溶解していることが好ましい。
【0014】カチオン性界面活性剤としては、4級アン
モニウム塩型界面活性剤又はピリジニウム塩型界面活性
剤が好ましい。4級アンモニウム塩型界面活性剤は、
【化4】 (式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、H原
子、C1-8アルキル基又はC6-8のアラルキル基;R4
8-18のアルキル基、C8-18のアルケニル基又はC6- 18
のアラルキル基;Xはアニオン)である。このうち、R
1、R2及びR3におけるC1-8のアルキル基又はC6-8
アラルキル基としては、オクチル、ヘプチル、ヘキシ
ル、ベンジルなどを挙げることができるが、メチル、エ
チルなどのC1-3のアルキル基が好ましい。また、R4
おけるC8-18のアルキル基、C8-18のアルケニル基又は
6-18のアラルキル基としては、オクチル、ベンジルな
どを挙げることができるが、例えば、デシル、ドデシ
ル、テトラデシルなどのC10-18の直鎖のアルキル基が
好ましい。また、ピリジニウム塩型界面活性剤は、
【化5】 (式中、R5はC8-18のアルキル基;Xはアニオン)で
ある。このうち、R5におけるC8-18のアルキル基とし
ては、デシル、ドデシル、テトラデシルなどのC10 -18
の直鎖のアルキル基が好ましい。これらカチオン性界面
活性剤の具体例としては、例えば、ラウリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、セチルピリジニウムクロライド、セチルジメチ
ルエチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルセ
チルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
【0015】両面界面活性剤としては、例えば、
【化6】 (式中、R1、R2及びR4は上記の定義と同じ、nは1
又は2)であるベタイン型界面活性剤が挙げられる。具
体例には、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステ
アリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられる。
【0016】本発明において、カチオン性又は両面界面
活性剤の水性溶液は、血液試料中に存在する白血球の細
胞膜の全体を破壊しないが、該細胞膜の一部に損傷を与
えるのに十分な濃度で使用される。具体的には、約30
〜5000mg/l、好ましくは約50〜2000mg
/l、より好ましくは約50〜1500mg/lの濃度
で作用させることが好ましい。これは、必要量以上の界
面活性剤が存在する場合には、使用する標識物質によっ
ては細胞の標識が阻害される場合があるからである。ま
た、高濃度の界面活性剤は細胞を裸核化するため、散乱
光における光学的差異を得ることが困難になるからであ
る。この際の血液試料と界面活性剤との混合比は、血液
試料1容量に対し、界面活性剤の水性溶液を2〜200
容量で用いることが好ましい。血液試料の界面活性剤水
溶液の希釈倍率が高すぎる場合には、例えば、赤血球が
溶血しなくなり、好ましくない。
【0017】本発明における標識物質は、損傷した細胞
膜を通過して、白血球中の構成成分と結合しうるもので
あり、例えば、一般の蛍光と散乱光を測定するタイプの
フローサイトメーターに用いるためには、蛍光色素を用
いるのが好ましい。吸光度を測定できるフローサイトメ
ーターを用いる場合には、蛍光色素以外でも使用でき
る。又は、細胞の成分と反応することにより、色素を生
成する物質も好適である。これらの標識物質は、フロー
サイトメーターに関する書籍、文献に記載されている。
なお、ここで、細胞構成成分と結合するとは、細胞構成
成分と標識物質とがイオン結合によって結合する場合
や、例えば、細胞内のタンパク質(アミノ酸)と標識物
質とが反応して共有結合により結合する場合がある。
【0018】標識物質の具体例としては、例えば、細胞
核(DNA)に結合できる標識物質としては、エチジウ
ムブロマイド(EB)、プロピジウムアイオダイド(P
I)がよく知られている。これ以外にも大部分の塩基性
色素は核の染色に使用できる。RNAに結合できる標識
物質としては、ピロニンY、アクリジンオレンジ、チア
ゾールオレンジ、アクリジンオレンジ10ドデシルブロ
マイド、オーラミン−Oなどがある。また、細胞内のタ
ンパク質(アミノ酸)と反応して結合する標識物質とし
ては、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(F
ITC)、7−クロロ−4−ニトロベンゾオキサジアゾ
ール(NBD−C1)などがある。
【0019】このように、通常フローサイトメーターで
よく使われる色素以外にも、例えば、3,3’−ジヘキ
シルオキサカルボシアニン(DiOC6(3))など
の、通常細胞膜電位を測定するために使用される色素
も、本発明の方法によれば細胞膜を容易に通過するた
め、顆粒などの細胞内部物質を染色するために使用する
ことができる。
【0020】本発明の方法で処理された細胞を色素で染
色した場合、通常の生細胞や固定細胞を染色した場合と
は異なる染色態度を示す。このため、従来は他の目的で
使用されていた色素の新しい染色の可能性を検討するた
め、あるいは従来は細胞染色に使用されていなかった色
素による染色の可能性を検討するために本発明を使用す
ることができる。
【0021】本発明の応用例では、カチオン性界面活性
剤または両性界面活性剤を作用させたのち、細胞核(D
NA)に結合できる標識物質、例えば、プロピジウムア
イオダイド、エチジウムブロマイドなどのDNAプロー
ブで染色することにより、有核細胞と無核細胞とを分類
することができる。これ以外にも、蛍光、散乱光を測定
できるフローサイトメーターで測定する場合には、蛍光
を発する塩基性色素が標識分類として好適である。これ
らの場合、標識物質は、約1〜500mg/l、好まし
くは約10〜200mg/lの濃度で作用させることが
好ましい。
【0022】本発明において、血液試料に、界面活性剤
と標識物質とを作用させる場合の溶液のpHは、pH
3.0〜11.0、好ましくはpH4.0〜11.0の
範囲で作用させることが好ましい。なお、側方散乱光に
より好酸球を検出するためには、pH5.0〜11.0
が好適である。さらに、標識物質と細胞構成成分との結
合、界面活性剤の細胞に対する作用にpH依存性がある
場合には、任意のpHを維持するために適当な緩衝液を
含有してもよい。
【0023】また、血液試料に、界面活性剤と標識物質
とを作用させる方法は、特に限定されるものではなく、
公知の方法に従って行うことができる。例えば、抗凝固
剤処理を施した血液試料に、界面活性剤と標識物質とを
含有する水性試薬を混合すればよい。この際、水性試薬
は、緩衝剤によって上記pH範囲に調整されてもよい。
また、反応系に、同時に緩衝液を添加してもよい。この
発明の方法は、通常室温から若干高められた温度、例え
ば、10〜50℃程度で行うことができる。この発明の
方法は、反応速度が非常に速く、例えば、通常5〜30
秒程度で反応が十分に進行する。従って、高速の自動分
析装置による白血球の分類計数に適した方法であること
が判明した。
【0024】本発明においては、血液試料に、カチオン
性界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも1種を含
む水性溶液と標識物質とを作用させるために、さらにノ
ニオン性界面活性剤を添加してもよい。ノニオン性界面
活性剤は、
【化7】 であるポリオキシエチレングリコール系のノニオン性界
面活性剤から選択される少なくとも1種であることが好
ましい。これらポリオキシエチレングリコール系のノニ
オン性界面活性剤は安価に得られて有利である。なかで
も、付加モル数(n)が10以上の化合物は水溶性であ
り、細胞障害性が少ないので、特に好適である。具体的
にはポリオキシエチレングリコールノニルフェニルエー
テル20モル付加物、ポリオキシエチレングリコールセ
チルエーテル30モル付加物、ポリオキシエチレングリ
コールオレイルエーテル20モル付加物などが挙げられ
る。さらに、上記以外の構成を有するノニオン性界面活
性剤の使用も可能であり、HLB(親水性親油性バラン
ス)価13付近以上のノニオン性界面活性剤を使用する
ことができる。その一例としては、Tweenタイプ
(ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート)などを
挙げることができる。
【0025】上記ノニオン性界面活性剤を、カチオン性
界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも1種を含む
水性溶液に添加する場合、添加量はカチオン性界面活性
剤又は両性界面活性剤の種類、その他の条件によって適
宜調整することができるが、好ましくは100〜100
00mg/l、さらに好ましくは100〜5000mg
/lで添加する。
【0026】これらのノニオン性界面活性剤の作用機序
は明確ではないが、細胞表面に結合して、イオン性界面
活性剤と細胞膜が結合するのを抑制する作用があり、結
果としてイオン性界面活性剤が細胞構成成分を溶解する
のを抑制すると考えられる。例えば、溶血力が強すぎて
白血球を過度に損傷するイオン性界面活性剤であって
も、ノニオン性界面活性剤を併用することにより好適に
使用できる。また、例えば、血液試料を用いて白血球を
測定する場合に問題となる赤血球の溶解を促進する作用
もある。さらに、カチオン性界面活性剤と細胞構成成
分、あるいは生物学的試料中に含まれる各種物質のう
ち、アニオン性物質とのイオン結合より荷電が中和され
て不溶性となり、溶液外に析出してくる物質を可溶化す
る作用がある。又は血液製剤試料のように、濃厚な赤血
球を含み、かつ試料と試薬組成物の希釈比率を小さくす
る必要がある場合に、完全に溶解せずにゴーストとなっ
た赤血球が凝集する現象を抑制する作用もある。
【0027】このように、試薬調製剤と生物学的試料の
希釈比率が小さく問題が発生する場合には、ノニオン性
界面活性剤の使用が好適である。特に問題が生じない場
合には必要ではない。
【0028】また、通常水に不溶性である標識物質を水
溶性とする作用もあり、これによって使用できる標識物
質の種類が多くなるという利点もある。
【0029】また、本発明の方法においては、血液試料
と、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の少なく
とも1種を含む水性溶液を作用させる際に、さらに水溶
性アルコールを添加してもよい。水溶性アルコールとし
ては、安価なエチルアルコール、プロピルアルコール、
ブチルアルコールなどの炭素数が2−5程度の水溶性ア
ルコールが好ましい。イソプロピルアルコール、t−ブ
チルアルコールなどの炭素鎖が分岐したものも好適であ
る。メトキシエタノールなどのアルコキシアルコール、
フェネチルアルコールなどの芳香環を有するアルコール
も同様の効果が得られる。
【0030】添加するアルコールの濃度は、カチオン性
又は両性界面活性剤の種類、その他の条件によって異な
るが、エチルアルコールでは50〜400ml/lであ
り、炭素数が1増加するごとに1/2程度の量を用いる
ことが好ましい。
【0031】水溶性アルコールは、この発明の界面活性
剤の作用を選択的に増強する作用があり、これによって
低濃度のイオン性界面活性剤でも細胞膜に損傷を与える
ことができる。また、細胞に含まれるタンパク質を変性
し、不溶化する作用があると考えられる。このため、水
溶性アルコールを使用することによって、細胞質や顆粒
の損失などの細胞に与える損傷を最小にしつつ、細胞膜
損傷を得ることができる。したがって、散乱光などにお
ける光学的差異を保持する効果がある。また、赤血球の
溶解を促進する効果もある。
【0032】上記のように、本発明によれば、血液試料
に、カチオン性又は両性界面活性剤と標識物質とを作用
させることにより、例えば、血液試料中の標識された対
象物をフローサイトメーターなどの光学的手段や、その
他の公知の装置を用いて分類計数することができる。
【0033】本発明の他の観点によれば、本発明の方法
を実施するのに適する血液分析試薬が提供される。血液
分析試薬の好ましい具体例(a)〜(c)を以下に示
す。
【0034】(a)水、又は水と水溶性アルコールから
なる水性媒体、該水性媒体1リットル当たり約50〜5
000mgのカチオン性又は両性界面活性剤、及び約1
〜200mgの標識物質とからなる試薬。
【0035】(b)水、又は水と水溶性アルコールから
なる水性媒体、該水性媒体1リットル当たり約50〜5
000mgのカチオン性又は両性界面活性剤、約100
〜10000mgのノニオン性界面活性剤及び、約1〜
200mgの標識物質とからなる試薬。
【0036】(c)上記(a)又は(b)に記載の試薬
において、水性媒体が緩衝液を含有し、pH3.0〜1
1.0に調整されてなる試薬。
【0037】次に、本発明に使用する試薬組成物の各構
成成分の機能を詳細に説明する。
【0038】まず、本発明における界面活性剤の作用
は、細胞膜を構成する物質の一部、恐らくは脂質分子を
引き抜くことである。脂質分子を引き抜かれた細胞膜
は、細胞膜に損傷、つまり通常は通過させないような物
質を通過させるようにする細孔を生じる。本発明の効果
はこの作用によって得られる。すなわち、この細孔を通
って色素などの標識物質が細胞内に入り、特定の細胞構
成物質と結合する。その結合は速やかである。例えば、
以下に記載するイオン結合によって結合する場合には、
ほぼ瞬時に標識化が完了する。
【0039】二次的な効果として、分子中に陽荷電をも
つカチオン性界面活性剤や両性界面活性剤は、その分子
中にある陽荷電と細胞内の陰荷電をもつ物質(例えば、
リン酸基を有するRNA、カルボキシル基を有するタン
パク質など)とがイオン結合によって結合して、その荷
電を中和することにより細胞内物質を不溶化する作用が
ある。
【0040】不溶化された物質は細胞膜が損傷された状
態でも細胞外に流出することはない。さらに、細胞内に
不溶化された物質が蓄積された細胞は、細胞膜、細胞質
の大部分、核、顆粒などの損失を防ぐ作用があり、予期
せぬことに、試薬組成を好適なものにすれば、後述する
ように側方散乱光などにおいて光学的差異を得ることが
できる。
【0041】
【実施例】
実施例1:カチオン性又は両性界面活性剤の濃度 以下の組成: ・HEPES−NaOH緩衝剤 10mM, pH
7.0 ・エチジウムブロマイド(EB) 50mg/l からなる水溶液に、各種の界面活性剤を加えた水溶液1
mlと、抗凝固剤処理を施した静脈血液25μlとを混
合し、フローサイトメーターで赤蛍光および側方散乱光
を測定し、EBによる染色が可能になる濃度を求めた。
結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 表1に示すように、界面活性剤の疎水性が強い場合には
使用量は少なくてよく、疎水性が弱い場合には多くの量
が必要である。
【0043】図1はカチオン性界面活性剤としてラウリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド(以下LTACと
いう)を用いた場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムを示す。この際、白血球
は赤蛍光信号の差によって他の血球と区別できる。さら
に、図から明らかなように、リンパ球Ly;リンパ球L
y,好酸球Eo以外の白血球Oth1;および好酸球E
oが分類計数できる。図2は同じ実験における側方散乱
光の度数分布図であり、同様にリンパ球;リンパ球、好
酸球以外の白血球;および好酸球が分類計数できる。
【0044】図3,4は界面活性剤としてラウリルジメ
チルアミノ酢酸ベタイン(アノンBL)を用いた場合の
スキャッタグラムと度数分布図である。この場合にも、
リンパ球Ly;リンパ球Ly,好酸球Eo以外の白血球
Oth1;および好酸球Eoが分類計数できる。
【0045】その他の溶血力の強い界面活性剤を用いる
と、上記条件で白血球を2分類する。例えば図5,6は
ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロライドを用い
た場合を示すが、好酸球Eoとその他の白血球Oth2
の2分類計数ができる。この場合には、さらにノニオン
性界面活性剤を用いて調製することにより、界面活性剤
の作用力が調整され、後述するように詳細な分類ができ
る。
【0046】以上のように、従来光学的差異を生ぜしめ
るためには用いることができないと考えられていたイオ
ン性界面活性剤を用いた試薬組成物によって、予期せぬ
ことに白血球を分類することができる。
【0047】イオン性界面活性剤と白血球分類の性能と
の関係を考察したところ、イオン性界面活性剤の疎水基
の疎水性が強いほど、細胞に与える損傷が大きくなり、
分類が困難になる傾向にある。また、一般に濃度が高く
なるほど、分類が困難となる傾向にあることが観察され
た。
【0048】実施例2:ノニオン性界面活性剤の作用 以下の組成の試薬を調製した。 ・HEPES緩衝剤 10mM pH7.0 ・エチジウムブロマイド(EB) 50mg/l ・LTAC 1000mg/l ・ノニオン性界面活性剤 1000mg/l 上記試薬組成物1.0mlに、抗凝固剤処理を施した静
脈血液25μlを加え、フローサイトメーターで赤蛍
光、側方散乱光を測定した。
【0049】図7は、LTACを増量することにより溶
血力を増し、ノニオン性界面活性剤を添加せずに過度の
損傷を白血球に与えた場合の側方散乱光(SSC)−赤
蛍光(RFL)スキャッタグラムを示す。図1(LTA
C500mg/l)と比べると、白血球が1つにかたま
り、分類することはできない。これに、各種ノニオン性
界面活性剤を加えた場合には、図8−16に示すよう
に、すべてのノニオン性界面活性剤において、白血球の
損傷が抑制され、リンパ球Ly、好酸球Eo、およびそ
の他の白血球Oth1に分類できた。また、ポリオキシ
エチレングリコールの付加モル数、疎水基の種類などは
効果に影響しない。
【0050】実施例3:水溶性アルコールの作用 以下の組成の試薬を調製した。 ・HEPES緩衝剤 10mM pH7.0 ・エチジウムブロマイド(EB) 50mg/l ・LTAC 250mg/l ・C1633O(CH2CH2O)30−H 1000mg/l ・エタノール 100−400ml/l 上記試薬組成物1.0mlに、抗凝固剤処理を施した静
脈血液25μlを加え、フローサイトメーターで赤蛍
光、前方散乱光、側方散乱光を測定した。
【0051】図17−19は、エタノール100ml/
lを加えた試料の側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RF
L)スキャッタグラム、側方散乱光度数分布図、および
側方散乱光(SSC)−前方散乱光(FSC)スキャッ
タグラムである。図から明らかなようにこの場合には、
白血球をリンパ球Ly、単球Mo、好酸球Eo、および
その他の白血球Oth3の4つに分類計数することがで
きる。
【0052】図20−22はエタノール200ml/l
を加えた場合を示し、白血球をリンパ球Ly、単球M
o、好酸球Eo、およびその他の白血球Oth3の4つ
に分類計数することができた。
【0053】また、図23−25はエタノール400m
l/lを加えた場合を示し、白血球をリンパ球Ly、好
酸球Eo、およびその他の白血球Oth1の3つに分類
計数することができた。エタノールの量が多すぎるとき
は、細胞の光学的差異が得にくくなる傾向が見られた。
また、水溶性アルコールの炭素数が多いほど赤血球の溶
解を促進する効果が大きいことも観察された。
【0054】実施例4:試薬組成例 以下の組成の試薬を調製した。 ・ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(LTAC) (カチオン性界面活性剤) 1g ・Brij35(ポリオキシエチレングリコールラウリルエーテル) (ノニオン性界面活性剤:付加モル数 23) 1g ・アクリジンオレンジ10−ドデシルブロマイド(AO−10) (標識物質:色素) 100mg ・エチルアルコール 100ml ・クエン酸一水塩 2.1g ・NaOH pH4.0となる量 ・精製水 0.9l 上記試薬組成物1.0mlと、抗凝固剤処理を施した静
脈血液25μlとを混合し、室温で約20秒後、フロー
サイトメーターで赤蛍光、緑蛍光、前方散乱光、側方散
乱光を測定した。
【0055】図26−28は健常人の測定結果で、各々
赤蛍光(RFL)−緑蛍光(GFL)、側方散乱光(S
SC)−赤蛍光(RFL)、前方散乱光(FSC)−赤
蛍光(RFL)スキャッタグラムである。各図に示すよ
うに、白血球はその他の細胞と明確に分離され、さら
に、白血球はリンパ球Ly、単球Mo、顆粒球Grの3
つのサブタイプに分類できた。なお、Deは縮小化した
赤血球膜と血小板である。
【0056】本実施例で用いたLTACはカチオン性界
面活性剤であって、 赤血球膜に損傷を与え、内容物のヘモグロビンを漏洩
することにより、赤血球をゴーストにし、光学的に透明
にする。
【0057】白血球の膜に損傷を与え、色素AO−1
0の細胞膜通過を可能にする。
【0058】LTACが赤血球、白血球の細胞膜に与え
る損傷の機序は明確ではないが、恐らく細胞膜を構成し
ている脂質の一部を界面活性作用によって溶解すること
により、細胞膜にヘモグロビン、色素が通過できる程度
の微細孔を生じると考えられる。
【0059】Brij35はノニオン性界面活性剤で、
LTACの作用を抑制し、白血球の裸核化、収縮を抑制
する。また、ゴーストになった赤血球が凝集するのを抑
制する効果もある。さらに、水に難溶性のAO−10を
可溶化する作用がある。
【0060】色素AO−10は、DNA−RNAを同時
染色するためによく用いられているアクリジンオレンジ
の10位にドデシル基を導入した色素であって、長鎖の
アルキル基を有するために、通常は細胞膜を通過しない
ので、細胞膜を染色するだけで細胞内容物を染色できな
い。このため、従来は疎水性プローブとして用いられる
のみであった。
【0061】本発明では、細胞膜が損傷するために、A
O−10は細胞内に侵入し、細胞内物質と結合する。実
施例のように血液の染色に用いると、各種細胞内物質と
特有の結合をする。例えば、リンパ球、単球の細胞質に
おいては、細胞質部分に存在するRNAとイオン結合で
結合して橙色に染め、また核、顆粒では、恐らく長鎖ア
ルキル基が核膜、顆粒膜に侵入する従来知られている疎
水性プローブの機能によって結合し、緑色の蛍光を発す
る。好中球の細胞質部分はほとんどRNAを有しないた
め緑色の蛍光を発する。好中球の核、顆粒部分はリンパ
球、単球の場合と同様に緑色の蛍光を発する。これは、
AO−10がRNAに結合してメタクロマジーを起こし
て橙色に染め、一方AO−10は核、顆粒で表面に結合
するためメタクロマジーを起こさず緑色の蛍光を発する
ためと考えられる。
【0062】LTACはRNAとイオン結合し、電荷を
中和することによって不溶化する。この不溶化物にAO
−10が結合すると考えられる。
【0063】また、本実施例の試薬組成物で血液疾患の
患者の血液を測定した。
【0064】図29−31は急性骨髄性白血病の患者の
測定結果であり、骨髄芽球Myを分類計数することがで
きた。
【0065】図32−34は異型リンパ球ALyの出現
した検体で、異型リンパ球ALyが分類計数できた。
【0066】図35−37は、赤芽球Er、幼若顆粒球
Imが出現した検体で、赤芽球Er、幼若顆粒球Imが
分類計数できた。芽球ErおよびMy、異型リンパ球A
Ly、幼若顆粒球Imは細胞内に豊富なRNAを有する
ために、RNAを染色することにより検出できる。ま
た、図37において網状赤血球Retの一部が検出でき
た。本実施例では、赤血球を完全に溶血するわけではな
く、細胞膜を損傷するだけであり、ゴーストとなった細
胞膜と内容物のRNAが染色されることにより、網状赤
血球が検出できる。
【0067】このように、本発明を使用すると、従来は
細胞膜の透過性が悪いために他の目的に使用されていた
色素の異なる効果を引き出すことができる。
【0068】実施例5:試薬組成例 以下の組成の試薬を調製した。 ・アクリジンオレンジ10−ドデシルブロマイド(AO−10) 10mg ・DiOC6(3) 20mg ・ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(LTAC) 0.5g (カチオン性界面活性剤) ・ポリオキシエチレングリコールセチルエーテル 1.0g (ノニオン性界面活性剤) (付加モル数 約40) ・イソプロピルアルコール 50ml ・NaCl 4.0g ・HEPES 2.3g ・NaOH pH7.0になる量 ・精製水 0.95l 上記試薬組成物1.0mlと、抗凝固剤処理を施した健
常人の静脈血25μlを混合し、室温で約20秒後、光
学的変化だけでなく、電気抵抗変化に基づくインピーダ
ンス信号(IMP)をも検出できる複合型フローサイト
メーターを用いて赤蛍光、緑蛍光、前方散乱光、側方散
乱光、インピーダンス信号を測定した。
【0069】本実施例では、実施例4に比べてカチオン
性界面活性剤を少量にして白血球細胞に与える損傷を最
小にしている。また、NaClを含んでいるためインピ
ーダンス信号も測定可能である。さらに、pHを5.0
以上にして好酸球の測定を可能にしている。また、顆粒
を染色できる色素DiOC6(3)を加え、赤蛍光−緑
蛍光での顆粒球の分離をよくしている。
【0070】図38−43は、上記試薬組成物を用いて
分析した、各々赤蛍光(RFL)−緑蛍光(GFL)
(図38)、側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RFL)
(図39)、側方散乱光(SSC)−インピーダンス信
号(IMP)(図40)スキャッタグラム、側方散乱光
度数分布(図41)、側方散乱光(SSC)−緑蛍光
(GFL)(図42)、側方散乱光(SSC)−前方散
乱光(FSC)(図43)スキャッタグラムである。な
お、図38−43におけるNe+Baは好中球および好
塩基球の分布を示す。
【0071】本実施例でも、実施例4と同様に、RNA
を染色できるため、芽球MyおよびEr、異型リンパ球
Aly、幼若顆粒球Imの分類計数が可能である。
【0072】なお、本実施例ではインピーダンス信号を
検出するため、特願平3−188969号に記載するフ
ローサイトメーターを使用して測定した。
【0073】実施例6:試薬組成例 以下の組成の試薬を調製した。 ・ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(両性界面活性剤) 2g (アノンBL:日本油脂(株)) ・ポリオキシエチレングリコールノニルフェニルエーテル 1g (付加モル数 20) ・プロピルアルコール 100ml ・クエン酸 2.1g ・NaOH pH7.0となる量 ・プロピジウムアイオダイド 0.1g ・精製水 0.9l 上記試薬調製液800μlと、抗凝固剤処理を施した血
液400μlとを混合し、フローサイトメーターで側方
散乱光−赤蛍光を測定した。
【0074】本実施例では、白血球除去フィルターで白
血球を除去した後、残存する微量の白血球を測定するた
めに、希釈倍率を下げて測定できるようにするためのも
のである。通常、体積差異を得る方法で使用される溶血
剤は希釈倍率100−200倍で使用されるため、本実
施例のような濃厚な試料の調製には使用できなかった。
また、従来血液製剤で用いられていたトリトンX−10
0を用いる方法では、血液:溶解剤の比率は1:7.5
であり、本実施例ではさらに濃厚な測定試料が調製でき
る。
【0075】さらに、本実施例では、図3,4と同等の
スキャッタグラムが得られ、白血球を3つに分類でき
る。トリトンX−100を用いる方法ではこのような3
分類は不可能である。
【0076】このように、本発明の方法を用いると、従
来の測定法では測定できなかったような高濃度の試料も
測定することができる。
【0077】参考例1:比較のため、以下の組成の先行
技術の試薬(カチオン性界面活性剤を高濃度で用いた場
合の試薬)を調製した。 ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド (カチオン性界面活性剤) 55g/l ・テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド (カチオン性界面活性剤) 9g/l ・シアン化カリウム 300mg/l ・ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル (ノニオン性界面活性剤) 12ml/l 上記試薬組成物1.0mlにプロピジウムアイオダイド
50μgを加えた液に、抗凝固処理を施した血液25μ
lを加え、20秒間室温でインキュベートした後、フロ
ーサイトメーターで赤蛍光及び側方散乱光を測定した。
その結果を図44及び45に示す。
【0078】図44及び45から、白血球はひとかたま
りに分布し、赤蛍光や側方散乱光などの光学的差異に基
づいてサブクラスに分類計数することができなかった。
【0079】参考例2:比較のため、以下の組成の先行
技術の試薬(ノニオン性界面活性剤を用いた場合の試
薬)を調製し、DNA染色を行った。 ・Nonidet P−40 (ノニオン性界面活性剤) 1ml/l ・クエン酸ナトリウム 10g/l 上記試薬組成物1.0mlにプロピジウムアイオダイド
50μg/mlを加えた液に、抗凝固処理を施した血液
25μlを加え、20秒間室温でインキュベートした
後、フローサイトメーターで赤蛍光及び側方散乱光を測
定した。その結果を図46及び47に示す。
【0080】図46及び47から、好酸球は裸核化され
ていないために側方散乱光などの光学的差異に基づいて
分類計数することができたが、のこりの白血球をサブク
ラスに分類計数することができなかった。
【0081】
【発明の効果】本発明を実施することにより、以下の効
果が得られる。
【0082】1.少なくともイオン性界面活性剤と標識
物質とを含む水溶液で生物学的試料を処理することによ
り、固定などの処理を必要とせず、標識物質の細胞膜通
過性を高めることができる。この結果、種々の標識物質
でほぼ瞬時に細胞の標識ができる。また、従来は不可能
と考えられていたイオン性界面活性剤を用いて、赤血球
の影響を除くと同時に、散乱光などにおいて光学的差異
を得ることができる。
【0083】2.標識物質の細胞膜通過性の問題がなく
なるため、従来は使用できないと考えられていた標識物
質を用いることができる。
【0084】3.その結果、従来考えられていた標識物
質の特性(染色部位など)とは異なる特性が得られる。
【0085】4.ノニオン性界面活性剤、アルコールの
試薬組成を好適なものにすることにより、従来測定でき
なかった細胞の計数または分類計数が可能となる。
【0086】5.従来とは異なる、標識物質の性質を検
討するために本発明を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン性界面活性剤としてラウリルトリメチル
アンモニウムクロライドを用いた場合の側方散乱光(S
SC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図2】イオン性界面活性剤としてラウリルトリメチル
アンモニウムクロライドを用いた場合の側方散乱光の度
数分布図である。
【図3】イオン性界面活性剤としてラウリルジメチルア
ミノ酢酸ベタインを用いた場合の側方散乱光(SSC)
ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図4】イオン性界面活性剤としてラウリルジメチルア
ミノ酢酸ベタインを用いた場合の側方散乱光の度数分布
図である。
【図5】イオン性界面活性剤としてベンジルジメチルセ
チルアンモニウムクロライドを用いた場合の側方散乱光
(SSC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムであ
る。
【図6】イオン性界面活性剤としてベンジルジメチルセ
チルアンモニウムクロライドを用いた場合の側方散乱光
の度数分布図である。
【図7】ノニオン性界面活性剤を添加しない場合の側方
散乱光(SSC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラ
ムである。
【図8】ノニオン性界面活性剤としてC1633O−(C
2CH2O)10−Hを用いた場合の側方散乱光(SS
C)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図9】ノニオン性界面活性剤としてC1633O−(C
2CH2O)20−Hを用いた場合の側方散乱光(SS
C)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図10】ノニオン性界面活性剤としてC1633O−
(CH2CH2O)30−Hを用いた場合の側方散乱光(S
SC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図11】ノニオン性界面活性剤としてC1225O−
(CH2CH2O)30−Hを用いた場合の側方散乱光(S
SC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図12】ノニオン性界面活性剤としてC1837O−
(CH2CH2O)20−Hを用いた場合の側方散乱光(S
SC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図13】ノニオン性界面活性剤としてC1835O−
(CH2CH2O)20−Hを用いた場合の側方散乱光(S
SC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図14】ノニオン性界面活性剤としてC1837COO
−(CH2CH2O)25−Hを用いた場合の側方散乱光
(SSC)ー赤蛍光(RFL)のスキャッタグラムであ
る。
【図15】ノニオン性界面活性剤として以下の式: を用いた場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光(RF
L)のスキャッタグラムである。
【図16】ノニオン性界面活性剤として以下の式: を用いた場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光(RF
L)のスキャッタグラムである。
【図17】水溶性アルコールとしてエタノール100m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図18】水溶性アルコールとしてエタノール100m
l/lを添加した場合の側方散乱光の度数分布図であ
る。
【図19】水溶性アルコールとしてエタノール100m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー前方散
乱光(FSC)のスキャッタグラムである。
【図20】水溶性アルコールとしてエタノール200m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図21】水溶性アルコールとしてエタノール200m
l/lを添加した場合の側方散乱光の度数分布図であ
る。
【図22】水溶性アルコールとしてエタノール200m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー前方散
乱光(FSC)のスキャッタグラムである。
【図23】水溶性アルコールとしてエタノール400m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図24】水溶性アルコールとしてエタノール400m
l/lを添加した場合の側方散乱光の度数分布図であ
る。
【図25】水溶性アルコールとしてエタノール400m
l/lを添加した場合の側方散乱光(SSC)ー前方散
乱光(FSC)のスキャッタグラムである。
【図26】実施例4の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の赤蛍光(RFL)−緑蛍光(GFL)のスキャッ
タグラムである。
【図27】実施例4の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図28】実施例4の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の前方散乱光(FSC)−赤蛍光(RFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図29】実施例4の試薬組成物で測定した、急性骨髄
性白血病患者の静脈血の赤蛍光(RFL)−緑蛍光(G
FL)のスキャッタグラムである。
【図30】実施例4の試薬組成物で測定した、急性骨髄
性白血病患者の静脈血の側方散乱光(SSC)−赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図31】実施例4の試薬組成物で測定した、急性骨髄
性白血病患者の静脈血の前方散乱光(FSC)−赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図32】実施例4の試薬組成物で測定した、異型リン
パ球の出現した検体の赤蛍光(RFL)−緑蛍光(GF
L)のスキャッタグラムである。
【図33】実施例4の試薬組成物で測定した、異型リン
パ球の出現した検体の側方散乱光(SSC)−赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図34】実施例4の試薬組成物で測定した、異型リン
パ球の出現した検体の前方散乱光(FSC)−赤蛍光
(RFL)のスキャッタグラムである。
【図35】実施例4の試薬組成物で測定した、赤芽球、
幼若顆粒球の出現した検体の赤蛍光(RFL)−緑蛍光
(GFL)のスキャッタグラムである。
【図36】実施例4の試薬組成物で測定した、赤芽球、
幼若顆粒球の出現した検体の側方散乱光(SSC)−赤
蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図37】実施例4の試薬組成物で測定した、赤芽球、
幼若顆粒球の出現した検体の前方散乱光(FSC)−赤
蛍光(RFL)のスキャッタグラムである。
【図38】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の赤蛍光(RFL)−緑蛍光(GFL)のスキャッ
タグラムである。
【図39】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図40】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−インピーダンス信号(I
MP)のスキャッタグラムである。
【図41】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光の度数分布図である。
【図42】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−緑蛍光(GFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図43】実施例5の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−前方散乱光(FSC)の
スキャッタグラムである。
【図44】参考例1の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図45】参考例1の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光の度数分布図である。
【図46】参考例2の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光(SSC)−赤蛍光(RFL)のスキ
ャッタグラムである。
【図47】参考例2の試薬組成物で測定した、健常人静
脈血の側方散乱光の度数分布図である。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液試料に、カチオン性界面活性剤及び
    両性界面活性剤の少なくとも1種を含む水性溶液及び標
    識物質とを作用させて、白血球を選択的に標識化するこ
    とからなり、 前記界面活性剤の水性溶液が、前記血液試料中に存在す
    る白血球の細胞膜の全体を破壊しないが、該細胞膜の一
    部に損傷を与えるのに十分な濃度で使用され、 前記標識物質が、損傷した細胞膜を通過して、前記白血
    球中の構成成分と結合しうるものであり、かつ前記処理
    は、pH3.0〜11.0で行われることからなる血液
    分析方法。
  2. 【請求項2】 界面活性剤の水性溶液の濃度が30〜5
    000mg/lである請求項1記載の血液分析方法。
  3. 【請求項3】 前記界面活性剤の水性溶液の濃度が50
    〜2000mg/lである請求項1記載の血液分析方
    法。
  4. 【請求項4】 カチオン性界面活性剤が、4級アンモニ
    ウム塩型界面活性剤又はピリジニウム塩型界面活性剤で
    ある請求項1記載の血液分析方法。
  5. 【請求項5】 4級アンモニウム塩型界面活性剤が、 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、H原
    子、C1-8アルキル基又はC6-8のアラルキル基;R4
    8-18のアルキル基、C8-18のアルケニル基又はC6- 18
    のアラルキル基;Xはアニオン)である請求項1記載の
    血液分析方法。
  6. 【請求項6】 4級アンモニウム塩型界面活性剤が、 ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、 ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、 セチルトリメチルアンモニウムクロライド、 セチルジメチルエチルアンモニウムクロライド、及びベ
    ンジルジメチルセチルアンモニウムクロライドからなる
    群から選ばれる少なくとも1つである請求項1記載の血
    液分析方法。
  7. 【請求項7】 ピリジニウム塩型界面活性剤が、 【化2】 (式中、R5はC8-18のアルキル基;Xはアニオン)で
    ある請求項1記載の血液分析方法。
  8. 【請求項8】 ピリジニウム塩型界面活性剤が、セチル
    ピリジニウムクロライドである請求項1記載の血液分析
    方法。
  9. 【請求項9】 両性界面活性剤が、 【化3】 (式中、R1、R2及びR4は上記の定義と同じ、nは1
    又は2)である請求項1記載の血液分析方法。
  10. 【請求項10】 両性界面活性剤が、 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、及びステアリル
    ジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群から選ばれる少
    なくとも1つである請求項1記載の血液分析方法。
  11. 【請求項11】 界面活性剤の水性溶液が、血液試料1
    容量に対し、2〜200容量で用いられる請求項1記載
    の血液分析方法。
  12. 【請求項12】 界面活性剤の水性溶液が、さらに10
    0〜10000mg/lのノニオン性界面活性剤を含有
    する請求項1記載の血液分析方法。
  13. 【請求項13】 界面活性剤の水性溶液が、100〜5
    000mg/lのノニオン性界面活性剤を含有する請求
    項1記載の血液分析方法。
  14. 【請求項14】 界面活性剤の水性溶液が、水溶性アル
    コールを含有する請求項1記載の血液分析方法。
  15. 【請求項15】 界面活性剤の水性溶液が、50〜40
    0ml/lのエチルアルコールを含有する請求項1記載
    の血液分析方法。
  16. 【請求項16】 標識物質が、白血球の核と結合しうる
    色素である請求項1記載の血液分析方法。
  17. 【請求項17】 標識物質が、白血球中に存在するRN
    Aと結合しうる色素である請求項1記載の血液分析方
    法。
  18. 【請求項18】 標識された白血球が、光学的手段で分
    類計数される請求項1記載の血液分析方法。
  19. 【請求項19】 血液試料に界面活性剤の水溶液を作用
    させる際のpHが4.0〜9.0である請求項1記載の
    血液分析方法。
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