JPH06207195A

JPH06207195A - クリーニング組成物

Info

Publication number: JPH06207195A
Application number: JP5285002A
Authority: JP
Inventors: John Hawkins; ジョン・ホーキンス
Original assignee: Albright and Wilson Ltd
Current assignee: Solvay Solutions UK Ltd
Priority date: 1992-11-13
Filing date: 1993-11-15
Publication date: 1994-07-26
Also published as: EP0598335A2; AU5067593A; EP0598335A3; KR940011625A; CN1089649A

Abstract

(57)【要約】【目的】摩擦により洗濯物表面に適用するに適したス
ティックまたはバーの形態にしうる、新規クリーニング
組成物の提供。【構成】水性型界面活性剤ＶＩ相を含有するクリーニ
ング組成物であり、該組成物は、典型的には、１５以上
のＨＬＢを有する非イオン界面活性剤、１０以下のＨＬ
Ｂを有する他の界面活性剤、および水を含有するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、周囲温度においては高
粘度なゲルであるが、好ましくは洗濯洗浄温度において
は液化可能であるかまたは分散し得る、新規クリーニン
グ組成物に関する。詳しくは、摩擦により表面に適用す
るに適した、寸法安定性のスティックまたはバーの形態
として得ることのできる組成物を提供する。

【０００２】

【従来の技術および課題】自動洗浄機における布地の洗
浄（または洗濯）工程は一定時間の洗浄の周期を含み、
一連のすすぎがそれに続く。ここでは、前記一定時間の
洗浄とは、洗濯物から全ての汚れと染みを取り除くこと
を当てにされる通常の洗浄条件下における、主たる洗浄
の周期をいう。しかしながら、（例えば身体の脂によ
る）ひどい汚れまたは（例えば血液の）ひどい染みにつ
いては、該主たる洗浄の周期単独では、洗濯された布地
の清潔さに関して満足し得る結果を提供するに充分では
ない。

【０００３】ひどく汚れた布地の清浄またはしつこい染
みの除去を行うために、その後の主たる洗浄の周期より
も短時間の予備洗浄周期が自動洗浄機において利用可能
であり、そして必要に応じて、該主たる洗浄の周期に加
えて使用される。

【０００４】予備洗浄周期は、主たる洗浄の周期と共に
使用されたときに、主たる洗浄の周期単独よりもより清
浄な洗浄結果を提供するのに効果的であるが、洗濯物の
内のほんの一部だけがこの付加的処理を必要とする場合
には、全ての洗濯物を処理することは効率的ではない。

【０００５】環境上および経済上の理由から、エネルギ
ー浪費および化学的浪費は望ましくないとして、予備洗
浄を排除し、そしてその代わりに、主たる洗浄により提
供されるクリーニングに付加的クリーニングを必要とす
る洗濯物を“プレスポッティング（pre-spotting）”洗
濯洗剤組成物を用いて処理する傾向が段々高まってい
る。該組成物の使用により、洗濯洗剤が単独で、そして
洗濯物上に存在する汚れおよび染みに直接適用される。
前記プレスポッティング洗剤は主たる洗浄の周期中に織
物から取り除かれ、付加的な洗浄機周期が必要とされな
くなることから、明らかにこの方法は予備洗浄に比べて
エネルギー浪費を減少させる。前記洗剤組成物を直接的
かつ限定的に処理を必要とする部位に適用することで、
予備洗浄との比較において、プレスポッティングに必要
とされる洗剤の量は減少させられる。限られた部位に洗
剤を適用する１つの可能な方法は、スティックアプリケ
ーター（stick applicator）である。

【０００６】スティックアプリケーターは周知である。
これらは、一端が開口しているかまたは開口可能な容
器、ならびに、少なくとも半分以上が容器内に収まって
いる固体、可塑物またはゲル組成物であるが、容器開口
部から漸次露出されること、および表面と該組成物の露
出部分との間の摩擦により該表面に適用されるように漸
次調整されることの可能な固体、可塑物またはゲル組成
物をも包含される。スティックアプリケーターの典型的
な例は、口紅、剃刀用石鹸、鉛筆、脱臭スティック、な
らびに洗濯物プレスポッティングまたは染み抜きスティ
ックを包含する。

【０００７】典型的なスティックアプリケーターにおい
て、その軸に沿った全ての位置において実質的に一定な
断面を通常有する容器は、その一端で開口しており、そ
して典型的には取り外し可能な閉口手段を備えている。
このアプリケーターは、開口端を通してその内容物を漸
次押出す手段を備えることができる。例えば、前記押出
し手段は、スクリュー押出具、例えばベース部材の回転
がプランジャーを容器の軸に沿って動かす押出具を含む
ことができる。代替的に、前記プランジャーは、上部と
底部との間の圧力またはスロットを通って容器内に横断
的に突き出した突出部により縮められる組み重ね同軸チ
ューブ等の滑り手段により作動させることができる。

【０００８】押出し手段の代替の１つは、内容物が消費
されるにつれてその内容物を露出させるために、その側
面が漸次取り除かれるように調節される容器である。例
えば、容器側面は、剥がされ得る箔を含むことができ、
あるいはナイフまたは鉛筆削りで切り放され得る木製チ
ューブの形態であることができる。

【０００９】本明細書において、“スティックアプリケ
ーター”とうい用語は、前述のタイプのアプリケーター
を全て包含して使用される。

【００１０】現在商業的に入手可能な、スティックアプ
リケーターに使用される“プレスポッティング”洗剤組
成物は、通常、洗濯物に普通に見られる汚れと染みを取
り除くことを助ける、“石鹸バー”タイプのものである
が、これらは、酵素を容易に含有し得ず、かつ処理部位
を水で濡らして強くこすり付けることを必要とするとい
う不利な点を有している。現在入手可能な液体洗濯洗剤
がプレスポッティング剤として推奨されている。これら
は、汚れた／染みの付いた織物に注いで直接適用され、
次いで、織物への該洗剤の浸透を促すために静かにこす
られる。しかし、この適用方法は、注意を払うべき特定
の部位を処理することを保証せず、そしてさらに、必要
以上に該洗剤製品を使用する。この製品の“こすり付け
る”操作もまた望ましいものではなく、そしてこぼして
しまう危険および散らかす傾向がある。

【００１１】本発明の目的の１つは、プレスポッティン
グ洗剤に存在する上記問題点を克服し、かつ染みに容易
に適用でき、それらの染みを減少させるかまたは取り除
く、プレスポッティング洗剤としての使用に適したクリ
ーニング組成物を提供することである。

【００１２】カーペット、カーテンまたは布張り地等の
柔軟な室内造作から汚れおよび染みを取り除くため、目
的物全体を処理して面積の小さい汚れまたは染みを取り
除くことは不経済である。さらに、布張り地またはカー
ペットを必要以上に濡らすことは、縮みを起こし得るの
で望ましくなく、また、濡らした物、例えばソファー類
の内部が完全に乾燥することを請け負うには問題がある
だろう。従来の布張り地用清浄剤は、通常、希釈溶液と
して適用し、処理を必要とする部位に手で擦り込み、そ
して放置して乾燥させるように設計された通常液体の配
合物である。これは、明らかに望ましくない量の水を伴
い、延長された乾燥時間を必要とさせる。また、乾燥し
て泡状となり、そしてこの泡と汚れを取り除くために処
理部位をブラッシングまたは吸引する必要がある、スプ
レイオン（spray-on）配合物も利用される。

【００１３】本発明の第２の目的は、大量の水、織物ま
たは繊維のブラッシングまたは吸引を必要としない、柔
軟な室内造作の部位から汚れおよび染みを取り除く使用
に適したクリーニング組成物を提供することである。

【００１４】包装、輸送および貯蔵コストを減少させ、
そして小売保存スペースの利用効率を高めるための、洗
剤産業のための別の考えは、現在までの商業的に入手可
能な製品よりも高いペイロードで製品を設計することで
ある。

【００１５】コンパクト洗剤粉末と濃縮液体洗濯洗剤双
方の利点は、これらが伝統的な洗濯用製品よりも高いペ
イロードを含むことであり、かくして、濃縮製品を使用
するときに洗濯物量当たりに必要な使用量がより少ない
ことである。消費者にとっては、この特徴は家に運ぶ製
品の量を減らすことになり、そして市場は、消費者のこ
の利益を最大とするために、さらにより濃縮された洗濯
用製品を要求している。

【００１６】しかし、濃縮粉末および濃縮液体洗濯用組
成物は、しばしば消費者に受け入れられない。前記粉末
は粘着する傾向を有するので貯蔵中にケークとなり、一
方、前記液体は、通常、洗浄中に良好な濯ぎ性を示さ
ず、しばしば液体計量器中にゲル残渣を残す、無水配合
物である。さらに、分散し難いこのゲルの形成は、洗浄
液中の界面活性剤濃度を低下させ、そしてそれにより無
水液体製品の洗浄性能を害する。

【００１７】コンパクトおよび伝統的な洗濯用粉末は、
粉末の漏れおよび損失を許す穴、裂け目または不適当な
封縁があるかもしれない箱に包装される。さらに、貯蔵
中に包装箱が濡れると粉末洗濯洗剤は湿って箱の中でケ
ークを形成するので、容易に分散できなくなる。

【００１８】容器が破裂したりあるいは誤ってひっくり
かえると、濃縮された標準的な洗濯用液体が漏れてしま
い、この洗濯用液体の粘性および流動性特性が該液体を
潜在的に汚すことになる。

【００１９】粉末および液体配合物には消費者にこれら
の製品を過剰に使用させる誘惑および傾向があり、これ
が浪費を助長させ、そしてこれらの製品のペイロードを
増やすことにより得られる利点を幾らか打ち消してしま
う。

【００２０】従って、本発明の第３の目的は、１回使用
量毎に、そして製品の漏れを導き難い物理的形態で供給
されることができ、かつ高いペイロードを含む、水性型
洗剤組成物を提供することである。

【００２１】実際に使用するにしばしば不都合なクリー
ニング製品の別のタイプは、固い表面用クリーナーであ
る。典型的な固い表面用クリーナーは、界面活性剤およ
び不活性研磨剤粒子を含有するクリームまたはペースト
を包含する。クリームは、典型的には、暖炉の内側の
台、キッチンの天板等の染みの付いた水平表面に直接注
がれ、そして濡れた布で拭き取られるかまたは濯がれる
ことができる。壁、戸または窓等の垂直表面のクリーニ
ングには、組成物を最初に布に適用することが必要であ
る。これらの適用方法はどちらも、製品を浪費する傾向
があり、そして潜在的な漏れのために汚くかつ不都合で
ある。

【００２２】従って、本発明の第４の目的は、公知の製
品よりも使用に好都合な形態の固い表面用クリーナーの
提供である。

【００２３】固い表面用クリーナーと同様、洗面用石鹸
および重質ハンドクリーニングゲル等のヒトの皮膚をク
リーニングする製品は、通常、不経済であり、かつ使用
するには汚いものである。例えば、仕事の性質上、重質
製品を必要とする工場またはガレージ内等の状況下で一
般的に使用される、界面活性剤濃度の高いゲルは、通例
柔らかい、チューブ内に包装された溶媒型ゲルである。
このタイプの包装は、使用者がその手全体にそのような
ハンドクリーニング配合物を塗ることを促すが、そのよ
うなことは所望のクレンジング効果をうむためだけに、
これらの製品の不経済な使用量のコストをかけることに
なる。通常そのような製品は溶媒型であり、そして反復
して洗浄することにより皮膚に対して乾燥または脱脂効
果を有することができる。溶媒型製品はまた、環境上の
理由からも望ましくない。洗面用石鹸は、濡れた表面上
に凝乳状のゲルが形成されるために、使用後に細長くな
る傾向がある。このようなゲルはまた、石鹸皿内に蓄積
する傾向がある。

【００２４】動物の皮膚および毛皮をクレンジングする
ためのペットケア配合物、例えば犬用および猫用シャン
プーは、通例使用するには汚く、そして潜在的な漏れの
ために不経済な液体製品である。

【００２５】本発明の第５の目的は、従って、公知の製
品よりも使用するに好都合な形態で、かつ溶媒を必要と
しないという利点を有する、皮膚用クレンザーとして使
用するための水性型洗剤組成物を提供することである。
現在入手可能な製品よりも容易に使用し得る形態の製品
を提供するために設計されることができる他の洗面用製
品は、髭剃りスティック、シャワーゲルおよびシャンプ
ーを包含する。そのようなペットケアシャンプー配合物
は、殺生剤、殺虫剤およびコンディショナー等の補助成
分を慣用量含有することができる。

【００２６】液体洗濯洗剤の特に不利な点は、液体洗剤
中では不安定な傾向のある、酵素との混和が難しいこと
である。このことは、プロテアーゼおよびリパーゼを含
む混合酵素系において特に当て嵌まる。観念的に、ある
酵素系がプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼを包
含するとする。この系は、洗剤粉末に使用される好まし
い組み合わせである。前記酵素プロテアーゼおよびリパ
ーゼは、それぞれの（例えば血液および牛乳の）蛋白質
性の染みおよび（例えば皮脂の）脂性の染みを取り除く
能力の故に洗剤配合物中に加えられる。しかし、プロテ
アーゼとリパーゼが洗濯用液体組成物中に共に存在する
と、製品媒体は２つの前記酵素の相互干渉を許し、リパ
ーゼがプロテアーゼの存在により破壊される結果とし
て、リパーゼ活性は急速に失活する。複数の酵素が粉末
洗剤に含有されるが、これらは噴霧乾燥におけるアレル
ギー性ダストの問題および活性の損失をも引き起こす可
能性があり、従ってその後の工程において添加する必要
があるが、その場合には製造上の深刻な問題の原因とな
る。これらはまた、粉末中の漂白剤により不活性化され
る傾向がある。

【００２７】本発明の第６の目的は、従って、安定な酵
素系、特にリパーゼとプロテアーゼを包含する酵素系を
含む、水性型洗剤組成物を提供することである。

【００２８】公知の水性型洗剤におけるさらなる問題
は、過硼酸塩、過炭酸塩、過酸化物または次亜塩素酸塩
等の酸化漂白剤との混和の困難さである。

【００２９】そのような酸化漂白剤は、洗濯用製品の染
み除去性能を改善する能力を有している。紅茶由来する
タンニンおよび赤ワインは、洗浄負荷中に普通に遭遇す
る漂白可能な染みの２つの例である。前記漂白剤の生来
の水に対する鋭敏性は、今まで、水性型洗濯用製品への
包含を困難にし、漂白剤の活性の損失および最後にはそ
の分解を招いていた。

【００３０】漂白剤を包含させるために、代替として濃
縮溶媒型（非水性）洗濯用製品が開発されて来たが、そ
のような配合物における高レベルの溶媒の存在は環境上
の理由から望ましくない。

【００３１】従って、本発明の第７の目的は、酸化漂白
剤を含有する水性型洗濯洗剤を提供することである。

【００３２】長年にわたって、洗剤粉末は、界面活性
剤、ビルダーおよびフィラーを種々の補助成分と共に含
む水性スラリーを作り、そして噴霧乾燥または流動床乾
燥で該スラリーから粉末を形成させることにより、製造
されている。噴霧乾燥スラリーの熱く苛酷な環境は、酵
素および漂白剤等の感受成分（sensitive ingredient）
のこの工程における添加を妨げている。

【００３３】感受成分をカプセルに包むことおよび／ま
たは噴霧乾燥後にこれらの成分を粉末に乾燥混合するこ
とにより、この感受成分との混和の問題を克服しようと
する試みが数多く行われている。これらの試みは、この
問題に許容し得る解決を提供していない。乾燥混合には
消費者に対する深刻な健康上および安全上の危険となり
得る不均質性の危険があり、そして該混合は製造業者に
対する危険の原因となるアレルギー性粉末または腐食性
粉末の取り扱いを必要とする。カプセルに包むことは、
漂白剤からの適切な保護を提供することに失敗し、商業
的に価値のある液体配合物への混和に成功していない。

【００３４】噴霧乾燥のコストおよびフィラーのコスト
は、洗浄における有用な機能を全く満たさないばかりか
否定的な効果さえ与えかねないが、洗剤粉末のコストに
は実質的な割合を占める。また、フィラーは、従来の洗
濯用粉末のバルクにおいて実質的な割合を占めるが、こ
れは顧客にとっては持ち運びおよび貯蔵に好都合であ
り、そして小売業者にとっては、貴重な陳列棚の場所を
ふさぐので望ましくないことである。

【００３５】従って、本発明のさらなる目的は、噴霧乾
燥を必要とせず、かつ乾燥混合なしで感受成分を混和し
得る、微粒状または粒状の洗濯洗剤組成物を提供するこ
とである。

【００３６】別の問題が柔軟剤および他の織物用コンデ
ィショナーに関して存在する。これらの問題に最も効果
的なそれらの剤は、典型的には２つの長いアルキル［特
にタロイル（tallowyl）］基、例えばジメチルジタロイ
ルアンモニウムクロライドを有する、カチオン材料であ
る。これらはカチオンを有するので、製品の洗浄効果を
損なうことなく従来のアニオン性洗濯洗剤に混和させる
ことができないからである。これらは、別の製品として
使用する必要があり、濯ぎ工程の後に添加されるべきで
ある。

【００３７】本発明のさらなる目的は、過硼酸ナトリウ
ムのような漂白剤または他の水または洗剤への感受性材
料を、水性型界面活性剤組成物を用いて封入する手段を
提供することである。これは、不活性化の傾向を減らし
ながら液体または粉末洗剤に封入しなくては配合できな
い材料を混和させることを可能にする。

【００３８】水と界面活性剤の重量に基づいて約３０重
量％を越える濃度において、界面活性剤がメソ相または
液晶相を形成することが知られている。メソ相は、定型
的な液体と固体の中間的な順位度（degree of order）
を呈する相である。一般的にメソ相は、結晶に関係する
長い範囲の順位（long range order）を液体に共通する
素早い分子運動と組み合わせる。

【００３９】洗剤メソ相の形成は良く実証付けられてい
る。種々の界面活性剤および界面活性剤混合物は、種々
の異なるメソ相を形成する能力において、およびメソ相
が形成される濃度および温度の条件の観点において、非
常に異なっている。クリーニング製品に普通に使用され
るタイプの典型的な界面活性剤において、次のようなメ
ソ相が一般的に観察される。与えられた濃度は説明のた
めだけのものであり、そして１つの界面活性剤または界
面活性剤混合物から他のものへと、かなり変えることが
できる。

【００４０】界面活性剤が約３０％未満の場合、等方性
Ｌ₁相が（水中の界面活性剤のミセルと共に）形成され
る。界面活性剤が３０％を越える場合、多くの洗剤は、
適切な流動特性を示さず、かつ水に溶解または分散し難
いために洗濯用途においては価値のない、Ｍ相を形成す
る。Ｍ相を形成するに必要な濃度を越えているが通常活
性な界面活性剤の濃度が８０％以下である、即ち６０〜
８０％である場合は、Ｇ相が形成される。Ｇ相を形成す
るに必要な濃度よりも高い濃度、即ち典型的には活性な
界面活性剤の濃度が８０％を越える場合は、殆どの界面
活性剤は、水和固体を形成し、そして幾らかのもの、特
に非イオン性界面活性剤は、Ｌ₂相として知られる水−
逆ミセル性溶液の、分散したミセルサイズの小滴を含む
液相を形成する。そのような界面活性剤系は、洗濯洗剤
としての使用に理想的であるようにみえるかもしれない
が、Ｌ₂洗剤系は水中に容易に分散せず、かつ希釈時に
望ましくないゲル、例えばＭ相を形成する傾向がある。

【００４１】幾つかの界面活性剤は粘稠な等方性相また
はＶＩ相を形成する。これらは通常ガラス様の外観を有
する非可動性相であり、そして上記で論じた他の相に比
べると比較的研究されていない。クリーニング組成物に
一般的に使用される界面活性剤および界面活性剤系の殆
どは、少なくとも常温においてはＶＩ相を形成しない
か、または非常に狭い濃度範囲においてしかＶＩ相を形
成しないこと、および、ＶＩ相の非可動性ゲルとして知
られている特性が設計者にこれらの研究を思い止めさせ
ることから、これらＶＩ相はクリーニング組成物の設計
において殆ど無視されてきた。これらは、離液性メソ相
の最も粘稠なものであると認識されている。従来の知識
から、特に洗濯および固い表面用クリーニングの分野に
おいては、商業的に受けいれられ得るクリーニング組成
物は、さらさらした粉末または可動性液体のどちらかで
あるべきであると、言われてきた。

【００４２】種々の界面活性剤相は、外観、流動学、お
よび光学顕微鏡、電子顕微鏡下における組織と、Ｘ線回
析あるいは中性子の散乱との組み合わせにより認識され
得る。偏光顕微鏡を使用して観察され得る種々の組織の
詳細な記述を、図解付きで、レセビアの論文［Rosevear
JAOCS Vol 31, p628］に見ることができる。

【００４３】以下に幾つかの術語を説明し、定義する。 “親水性：親油性バランス”または“ＨＬＢ”値は、水
および油それぞれに対する界面活性剤の相対的親和性の
尺度として使用され、そして乳化剤としてのそれらの効
能と相関関係がある。ＨＬＢ値は、総モル重量に基づい
たエチレン酸化物の重量％の５分の１がＨＬＢ値である
から、アルコールエトキシレートについて容易に計算さ
れる。他の界面活性剤は、より複雑な配合の適用、また
は水と油に対するその相対的親和性の測定により、等し
い値を割り当てられることができる。２０というＨＬＢ
値は、完全に水に可溶な油に不溶性である界面活性剤を
表し、０というＨＬＢ値は、完全に油に可溶性で且つ水
に不溶性である界面活性剤を表す。洗濯洗剤製品に使用
するための界面活性剤混合物にとって、１２というＨＬ
Ｂ値は最大の洗濯効率を提供すると考えられており、従
って、洗濯用組成物は、理想的には、可能な限り１２に
近いＨＬＢ値で界面活性剤系が混和されるように設計さ
れる。

【００４４】“光学等方性”界面活性剤相は、通常、平
面偏光光線の偏光平面を回転させる傾向を持たない。偏
光平面が直角である光学的に平面を偏光する材料の２つ
のシートの間に試料を一滴置き、その１つのシートに光
を照射して、もう一方のシートを通して観察したとき
に、光学等方性界面活性剤はその周囲よりも実質的に明
るく見えない。光学異方性物質は実質的に明るく見え
る。光学異方性メソ相は、典型的には、交差偏光間で顕
微鏡を通して観察すると特徴的な組織を示すが、光学等
方性相は通常は、暗く、本質的には特徴の無い連続体を
示す。

【００４５】“ニュートン液体”は、種々の剪断速度に
おいて一定の値を保持する粘性を有する。本明細書にお
いては、１０００／秒までの剪断速度において、粘性が
実質的に変化しなければ、その液体をニュートン液体と
見なす。

【００４６】“ラメラ”相は、液体媒質により平行に配
置され、分離された界面活性剤の複数の二重層からなる
相である。この相は、固相および液晶Ｇ相の典型的な形
態の両方を包含している。Ｇ相は典型的には、注入可
能、非ニュートン性、異方性産物である。これらは、典
型的には、粘稠に見える、流動時に特徴的な“汚い”外
観を有する乳光性物質である。これらは、偏光顕微鏡下
で特徴的な組織を形成し、そして凍結破壊試料は電子顕
微鏡下でラメラ状の外観を有する。Ｘ線回析または中性
子の散乱は、同様に、典型的には４〜１０ｎｍ、通常は
５〜６ｎｍの間に主ピークを有する、ラメラ状の構造を
明らかにする。より高い順位のピークは、存在すれば、
主ピークのＱ値の２倍またはそれ以上の整数倍で現れ
る。Ｑは運動量移動ベクトルであり、ラメラ相の場合は
式：Ｑ＝２ｎ［ｐｉ］／ｄ（ｎはピークの順位である）
による繰り返し間隔ｄに関するものである。

【００４７】しかし、Ｇ相は、上記した典型的Ｇ相の本
体、および多数の同心球状の殻から形成される球晶で構
成され、各々が界面活性剤の二重層である、平行シート
のドメインを含む幾つかの異なる形態で存在することが
できる。本明細書においては、“ラメラ”という術語
は、少なくとも部分的に前者のタイプである組成物を指
す。連続相が分散した球晶を含有する実質的に等方性の
溶液である後者のタイプの少なくとも過半数を占める不
透明組成物を、ここでは“球晶状（Spherulitic）”と
呼ぶ。連続相が非球晶状二重層からなる組成物は、通常
幾つかの球晶を含むが、典型的には半透明であり、これ
を本文中では“Ｇ相組成物”と呼ぶ。Ｇ相はしばしば文
献中ではＬ_(α)相と呼ばれることがある。

【００４８】Ｌ₁相は可動性、光学等方性であり、偏光
顕微鏡下で何の組織も示さない典型的なニュートン液体
である。電子顕微鏡は、非常な高倍率においてのみ、こ
のような相の組織を解読することが可能であり、Ｘ線お
よび中性子散乱は通常、基準ビームに近接した非常に僅
かな角度で、液体構造の典型的なただ１つの広域ピーク
を与える。通常Ｌ₁相の粘度は低いが、濃度が上位相と
の境界領域に近付くにつれて充分に上がる。

【００４９】“Ｍ相”は典型的には非可動性で、融点の
低いワックス類に類似の異方性生成物である。このＭ相
は偏光顕微鏡下で特徴的組織、および通常は４〜１０ｎ
ｍの間の繰り返し間隔に対応する値において、大きなピ
ークを含むＸ線または中性子回析による六角回析パター
ンを与え、そしてしばしば、より高い順位のピーク、す
なわち第１は主ピークのＱ値の３^0.5倍のＱにおいて、
次ぎのものは主ピークのＱ値の２倍であるピークを与え
る。そしてＭ相はときどき文献中ではＨ相と呼ばれてい
る。

【００５０】粘稠な異方性相または“ＶＩ”相は、典型
的には、非可動性、非ニュートン性、光学異方性であ
り、かつ典型的には、少なくとも純粋なときには透明で
ある。ＶＩ相は、Ｘ線回析または中性子散乱により、主
ピークのＱ値の２^0.5倍および３^0.5倍でより高い順位の
ピークを呈する立方対称な回析パターンを有する。

【００５１】これらの立方液晶相は時々、界面活性剤濃
度が上昇したとき、常温でミセル相に続いてすぐに観察
される。しばしばＩ₁相と呼ばれる該ＶＩ相は、立方格
子中における（恐らく球状の）ミセルの充填により生じ
るのではないかと提案されている。常温において、界面
活性剤濃度のさらなる上昇は、通常、ラメラ相（Ｇ）に
より追従され得る六角相（Ｍ₁）を形成する結果とな
る。Ｉ₁相は、それが生じたときには、通常狭い範囲の
濃度で、典型的にはＬ₁相が形成される濃度のすぐ上の
濃度においてのみ観察される。相ダイアグラムにおける
そのようなＶＩ相の位置は、この相が水連続体中の小さ
な近接する界面活性剤凝集体から構成されていることを
示唆する。

【００５２】Ｉ₁相の逆形態（Ｉ₂相）もまた、恐らく六
角相（Ｍ₂）の逆相とＬ₂相の逆相との間で、報告されて
いる。これは、水ミセルの立方配列を含有する界面活性
剤連続体からなる。Ｖ₁相と呼ばれるＶＩ相の代替形態
は、Ｍ相とＧ相の間の濃度において観察されており、そ
して双連続（bicontinuous）系を含む可能性がある。こ
の相はＩ₁相よりもさらに高い粘性を呈する可能性があ
る。Ｇ相とＭ₂相の間の逆相、即ちＶ₂相も存在するもの
と推定されている。

【００５３】ＶＩ相の特徴的な性質は、普通は、そのよ
うな相を含有するジャーまたはビーカーが鋭く打たれた
ときに観察される。独特な振動がその組成物に感じられ
得る。この振動は、時々ＶＩ相に適用される“鳴るゲル
（ringing gel）”という術語を生んだが、部分的には
ＶＩ相の弾性によるものであるかもしれない。Ｉ₁／Ｌ₁
転移温度を、本文中においては便宜的にＩ₁相の融点と
いうことにするが、ＶＩ相は固体ではないのでこれは厳
密な意味では融点ではない。

【００５４】本明細書中では、特定の相または構造の形
成または存在に関する記述は、文中に特記しない限り、
２０℃における形成または存在に関するもの解されるべ
きである。

【００５５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、今回、前
述した多数の問題が克服され得ることを見いだし、そし
て本発明の目的は、ＶＩ相を使用することにより達成さ
れた。例えば、本発明者らはある種のＶＩ相がプレスポ
ッティング組成物としての使用に特に適切であることを
見いだした。該ＶＩ相は高い程度の寸法安定性を有する
スティックまたはバー形態に注型でき、従って、スティ
ックアプリケーターにおいて使用することができる。本
発明者らは、該ＶＩ相が、濡れ無しに、静かな擦り込み
だけで織物の染み部位に容易に適用されることを見いだ
した。該ＶＩ相は常温でゲルのように織物への粘着を保
つが、洗浄温度で溶け、水に急速に溶解し得る澄んだ液
体を形成するか、または洗浄液中に急速に分散するよう
に配合することができる。

【００５６】該ＶＩ相は、プロテアーゼおよびリパーゼ
をからなる混合酵素を含む洗浄用酵素、さらに酸化漂白
剤とも、実質的に改善された安定性を有して、混和する
ことができる。これらは、また、感受成分とも混和する
ことができ、例えば、それらの成分を融解物に添加して
噴霧乾燥または乾燥混合せずに冷却することができる。

【００５７】従って、第１の実施態様によれば、本発明
は、水性型界面活性剤ＶＩ相をクリーニング組成物とし
ての、水性型界面活性剤ＶＩ相の使用を提供する。

【００５８】第２の実施態様によれば、本発明は、水性
型界面活性剤ＶＩ相を表面に適用し、そして該表面を水
で洗浄することを含む、表面から汚れおよび／または染
みを取り除く方法を提供する。

【００５９】第３の実施態様によれば、本発明は、界面
活性剤ＶＩ相を水に溶解して洗浄液を形成、そして洗濯
物を該洗浄液と接触させることを含む、洗濯物から汚れ
および／または染みを取り除く方法を提供する。

【００６０】第４の実施態様によれば、本発明は、１０
０℃未満のある温度においては透明な液体Ｌ₁相水性型
界面活性剤溶液であり、冷却中にＶＩ相を形成する、ク
リーニング組成物として使用するための組成物を提供す
る。

【００６１】第５の実施態様によれば、本発明は、２５
〜８０℃の間の転移温度においてＬ₁相を形成するＶＩ
相の形態で界面活性剤を含む、クリーニング組成物とし
て使用するための水性型配合物を提供する。

【００６２】第６の実施態様によれば、本発明は、１０
〜１５の平均ＨＬＢを有するＶＩ相として存在する界面
活性剤の混合物を含む、クリーニング組成物として使用
するための水性型配合物を提供する。

【００６３】第７の実施態様によれば、ＶＩ相の形態で
界面活性剤を含むスティックアプリケーターを提供す
る。

【００６４】第８の実施態様によれば、本発明は、ＶＩ
相として存在する界面活性剤を含み、かつ懸濁研磨剤粒
子を含むことができる、固い表面用水性型クリーニング
組成物を提供する。

【００６５】第９の実施態様によれば、本発明は、ＶＩ
相として存在する界面活性剤を含む、ヒトの皮膚または
毛髪、あるいは動物の皮膚または毛皮の洗浄に使用する
ための水性型クリーニング組成物を提供する。

【００６６】第１０の実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在する界面活性剤を含み、かつ洗浄用酵素
を含有する、水性型クリーニング組成物を提供する。前
記洗浄用酵素としては、プロテアーゼとリパーゼを含む
ことが好ましく、さらに好ましくはアミラーゼも含む。

【００６７】さらなる実施態様によれば、本発明は、柔
軟な室内造作の一部からの汚れおよび／または染みの除
去に使用するための、ＶＩ相として存在する界面活性剤
を含む水性型クリーニング組成物を提供する。

【００６８】さらなる実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在する界面活性剤を含み、かつその中に分
散した酸化漂白剤を混和した、水性型クリーニング組成
物を提供する。前記漂白剤は、洗剤から保護するため
に、例えば、フィルム形成性ポリマーまたはワックス中
に封入されていることが好ましい。

【００６９】さらなる実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在する界面活性剤中に封入された熱および
／または水感受物質を含む、クリーニング組成物を提供
する。

【００７０】さらなる実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在する非イオン性界面活性剤とカチオン性
織物コンディショナーを含む、クリーニング組成物を提
供する。

【００７１】さらなる実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在する界面活性剤を含む粒状洗剤組成物を
提供する。

【００７２】さらなる実施態様によれば、本発明は、Ｖ
Ｉ相として存在し、水可溶性ポリマーのフィルムまたは
サッシェ内に包まれ、封入され、または被覆された界面
活性剤を含む水性型クリーニング組成物を提供する。

【００７３】さらに他の実施態様によれば、本発明は、
Ｉ₁相を形成する１５以上のＨＬＢを有する比較的親水
性の非イオン界面活性剤を少なくとも１種と、１０以下
のＨＬＢを有する他の界面活性剤を少なくとも１種と
を、該比較的親水性界面活性剤を主として、これら界面
活性剤混合物の平均ＨＬＢが１０〜１５の範囲となる割
合で含有し、且つＩ₁相を与えるのに十分な水を含有す
る組成物を提供する。

【００７４】上記した本発明の実施態様のいずれかに使
用するための、そして殊に、プレスポッターまたは固い
表面用クリーナーとして、あるいは（例えば、単位投与
量形態で）主に洗濯洗剤として使用するためのＶＩ相
は、Ｉ₁相または球晶ミセルの立体配列を含むことが好
ましい。該ＶＩ相は、相ダイアグラム上では、Ｌ₁相と
Ｍ₁相の間に位置することが好ましい。

【００７５】代替として、殊に、漂白剤、酵素または他
の化学的感受成分を液体又は粉末洗剤から保護するため
に、それらの封入剤としてＶＩ相を用いる場合は、該相
は双連続立体型であることが好ましい。例えば、相ダイ
アグラム上はＭ₁相とＧ相の間に位置し、そしてしばし
ばＶ₁相といわれるＶＩ相が特に好ましい。ここでは、
Ｖ₂相およびＩ₂相も使用することができる。

【００７６】界面活性剤は、ＶＩ相を提供するために、
典型的には、組成物の重量あたり全界面活性剤１５重量
％以上、例えば２０〜７０重量％、通常は２５〜６０重
量％である比較的広い界面活性剤濃度範囲、例えば、±
２重量％以上、好ましくは±５重量％以上の濃度範囲に
亙って選択されることが好ましい。

【００７７】界面活性剤は、３０℃を越えて、例えば３
５℃越えて、最も好ましくは４０℃越えて溶融するＶＩ
相を与えるために、選択されることが好ましい。好まし
くは、ＶＩ相は、実質的に１００℃未満、より好ましく
は８０℃未満、最も好ましくは７０℃未満、殊に６０℃
未満、典型的には５５℃未満、通常は５０℃未満の温度
で溶融することである。

【００７８】界面活性剤混合物は、平均１０〜１５、例
えば１１〜１４のＨＬＢを有することが好ましい。界面
活性剤はエトキシル化アルコール類のような非イオン界
面活性剤を含むことが好ましい。高エトキシル化脂肪ア
ルコール類、例えばＥＯ基が１０個より多い、好ましく
は１５個より多い、特に１８〜５０個のものが、特に容
易にＶＩ相を形成することがわかった。

【００７９】不運なことに、それより高度にエトキシル
化されたアルコールは効率的に洗濯用に使用するには高
すぎるＨＬＢ値を有する。しかし本発明者らは、より高
度にエトキシル化されたアルコールを低いＨＬＢ値の界
面活性剤（例えばＥＯ１０個未満、特にＥＯ５個未満の
エトキシル化されたアルコール）と混合することによ
り、所望のＨＬＢ値を有し、かつ適正な融点を有するＶ
Ｉ相を形成する混合物を得ることができることを見いだ
した。

【００８０】適当な組成物の開発の一手法は、適当なＶ
Ｉ相（例えばＩ₂相）を形成することが知られている親
水性の（好ましくは非イオン）界面活性剤を選択し、そ
して所望のＨＬＢを得るために、該相と比較的疎水性の
界面活性剤とを十分にブレンドすることである。これ
は、２成分の相対的な割合を水平軸に、そして総界面活
性剤濃度を垂直軸にとった相ダイアグラムを構築する上
で助けになるだろう。そして、そのダイアグラム中にお
けるＶＩ相領域が同定される。水平軸上の範囲は、（計
算可能な）適正なＨＬＢ値を有する組成物を取り囲み、
そしてＶＩ相の“融点”は通常濃度に比例する。従っ
て、垂直軸の範囲は所望の“融点”を有する組成物を取
り囲む。これらの範囲を組み合わせれば、その範囲内か
らＶＩ相を選択する四角領域が得られる。もし相ダイア
グラムが、この四角領域内で適切なＶＩ相が生じる相ダ
イアグラムを示していない場合は、異なる界面活性剤を
例えば親水性の界面活性剤に置き換えることにより、実
験が繰り返される。

【００８１】存在させることの可能な他の非イオン界面
活性剤は、アルキルフェノールエトキシレート、脂肪酸
エトキシレート、脂肪酸モノアルキロールアミドエトキ
シレート、脂肪アルコールプロポキシレート、脂肪アミ
ンアルコキシレートおよび脂肪酸グリセリルエステルエ
トキシレートを包含する。本発明の組成物に包含させる
に適当な、他の非イオン性化合物は、混合エチレンオキ
サイドプロピレンオキサイドアルコキシレート、比較的
低分子量のポリエチレングリコール、例えばPEG600およ
びPEG200、エチレングリコールモノエステル、アルカノ
ールアミド、アミンオキサイド及びアルキルポリグリコ
サイド、アルキル蔗糖エステル及びアルキルオリゴサッ
カライドを含むアルキルシュガーエステル、アルキル付
加ポリビニルアルコールおよびアルキル付加ポリビニル
ピロリドンを包含する。

【００８２】本発明の組成物は、非イオン界面活性剤に
加えてまたはその代わりに、アニオン界面活性剤を包含
することもできる。このようなアニオン界面活性剤とし
ては、例えばＣ₁₀〜Ｃ₂₀のアルキルエトキシサルフェー
ト（該エトキシサルフェートのナトリウム、カリウム、
アンモニウム、マグネシウム、リチウム、トリエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン又はモノエタノールアミ
ン塩、及び該エトキシサルフェートのナトリウム／マグ
ネシウム混合塩を含む）、ジナトリウムアルキルエトキ
シスルホスクシネートからなる群から選ぶことができ
る。また、脂肪アルコールエトキシリン酸エステル及び
置換フェノールエトキシル化リン酸エステルも本発明の
組成物のために適している。アニオンエトキシル化界面
活性剤のナトリウム塩は、コスト上の理由から好ましい
が、カリウム塩および混合ナトリウム／カリウム塩が性
能上有利である。

【００８３】存在させることの可能なアニオン界面活性
剤としては、Ｃ₁₀〜Ｃ₂₀のアルキルベンゼンスルホネー
ト、パラフィンスルホネート、アルキルサルフェート、
オレフィンスルホネート、石鹸、脂肪酸タウリド、イセ
チオネート及びエステルスルホネート、アルキルエーテ
ルカルボキシレート、およびアルキルエーテルポリカル
ボキシレートを包含する。

【００８４】本発明の組成物は、場合によりカチオン界
面活性剤、殊にカチオン性織物コンディショナー、例え
ばジタロイルジメチルアンモニウム塩、ジタロイルベン
ツアルコニウム塩またはジタロイルイミダゾリニウム又
はアミドアンモニウム塩を包含する。

【００８５】好ましい態様によれば、本発明の製品は、
全界面活性剤および水の重量あたりのパーセントで、１
種以上のエトキシル化界面活性剤（非イオン及び／又は
アニオン界面活性剤）を１０〜６５％および水を３０〜
９０％含有する。

【００８６】好ましくは、非イオン界面活性剤は、分子
あたり平均２〜８０個、好ましくは３〜６０個、最も好
ましくは８〜５０個のエチレンオキシ基を有するエトキ
シル化Ｃ₈〜Ｃ₂₀、例えばＣ₁₂〜Ｃ₁₈アルコール類から
なる群から選ばれるものを包含する。他の非イオン界面
活性剤は、２〜４０単位のエチレンオキサイドを好まし
い割合で有するアルキル（Ｃ₈〜Ｃ₉）フェノールエトキ
シレート、およびプロピレンオキシ基とエチレンオキシ
基の比が０〜０.５である、前記非イオン界面活性剤の
混合エトキシル化／プロポキシル化類似体を包含する。
他の非イオン界面活性剤としては、エトキシル化脂肪ア
ルキルモノ−及びジ−エタノールアミド、脂肪アルコー
ルアルコキシレート、脂肪アミンアルコキシレート、置
換フェノールエトキシレートおよびエチレングリコール
エステルを包含する。ポリエチレングリコールは、例え
ば低分子量のものも好適である。

【００８７】本発明の組成物はプロテアーゼ、リパーゼ
及び／又はアミラーゼを含有することが好ましい。特
に、該組成物はプロテアーゼ及びリパーゼを含有するこ
とが好ましい。該組成物はプロテアーゼ、リパーゼ及び
アミラーゼを含有することが最も好ましい。

【００８８】本発明の組成物は、過硼酸ナトリウムのよ
うな酸化漂白剤、ゼオライトのようなビルダー、タル
ク、炭酸カルシウム又はシリカのような不活性研磨剤を
含有することができる。これらの固体は、一般に粒状固
体を融点以上に加熱されたＶＩ相組成物中で撹拌し、そ
して得られた固体およびＬ₁相の混合物を冷却すること
により導入される。

【００８９】電解質はゲル構造を破壊する傾向がある
が、両立しうる程度において、本発明の組成物は溶解し
たビルダー塩、例えばクエン酸塩、炭酸塩、リン酸塩、
ピロリン酸塩、ポリリン酸塩およびホスホン酸塩を含有
することが好ましい。

【００９０】アプリケーターは、内容物を開口末端を通
って漸次押出す手段を備えていることができる。例え
ば、該押出し手段はスクリュー押出具、例えばベース部
材の回転がプランジャーを容器の軸に沿って動かす押出
具を含むことができる。代替的に、前記プランジャー
は、上部と底部との間の圧力またはスロットを通って容
器内に横断的に突き出した突出部により縮められる組み
重ね同軸チューブ等の滑り手段により作動させることが
できる。押出し手段の代替の１つは、内容物が消費され
るにつれてその内容物を露出させるために、その側面が
漸次取り除かれるように調節される容器である。例え
ば、容器側面は、剥がされ得る箔を含むことができ、あ
るいはナイフまたは鉛筆削りで切り放され得る木製チュ
ーブの形態であることができる。

【００９１】好ましいアプリケーターは、添付図面に記
載されており、図１は縦断面、図２は平面断面の略図で
ある。アプリケーターは、チューブ（１）を有し、通常
は実質的に円形断面でその１つの末端が開口しており、
そこに取り外し可能なキャップ（２）が備えられてい
る。該チューブの閉鎖された末端は、チューブの軸に沿
って伸びる、外側にスクリューが刻まれたロッド（４）
を備えた回転可能な部材（３）を有している。ロッド
（４）は、最初は閉鎖末端の近くにある、チューブ
（１）内に近接し且つスライド可能に適合された押出板
（５）の中心部に対応して開けられた穴を通って進み、
且つその穴に係合している。縦リブ（６，６'）はチュ
ーブの内側から放射状に突出しており、押出板（５）の
円周において対応するスロットを係合している。

【００９２】開口しているアプリケーターは、溶融組成
物が充填され、ＶＩゲルに硬化され、キャップされる。
使用するときは、キャップ（２）を取り、回転可能なベ
ース部材（３）を回転して、ロッド（４）を回転させ、
ゲルが露出するまで押出盤を押上げる。押出盤の回転は
リブ６，６'により妨げられる。露出したゲルは処理さ
れるべき表面にこすりつけられる。該ゲルは、チキソト
ロープであり、そして処理されるべき表面上に分布さ
れ、且つアプリケーターの開口末端で、ゲルスチックが
ロッド（４）の周りで漸次押出されたとしても、連続し
たゲル面が保持されるように温和にこすりつけることに
より生ずる剪断作用下に、十分に可動性である。

【００９３】リブ６，６'は軸に向けて伸ばすことがで
き、それによりアプリケーターを２つ又は（リブの数を
増加することにより）それ以上の区画に効果的に分ける
ことができる。区画は個々に、例えば、比較的少ない混
ぜ合わせの異なる配合物で充填することができる。従っ
て該区画は、ゲルの非常に低い浸透性により安定化され
る相互に相溶性でない別々の成分を収納することができ
る。スティックアプリケーターの代替として、組成物は
ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンのよう
な水溶性ポリマーにより包み、封入し、被覆することが
でき、例えば該ポリマーは、洗濯機に直接投入すること
ができる単位投与サッシェを提供するために使用され
る。

【００９４】液体または粉体洗剤が充填された慣用の単
位投入サッシェは、各サッシェの末端がヒートシールさ
れていなけらばならないので、洗濯機に直接投入するに
は不適当であることがわかった。シール部分は比較的不
溶性であり、やがて蓄積されたサッシェ端が洗濯機を停
止させる。ＶＩ相は、その場で重合して完全に可溶なカ
プセルを与える重合性フィルムで被覆することができ
る。代替的に、重合体の円筒状表皮はＶＩゲルで充填さ
れ、その両末端がヒートシールされる。ついで、洗剤の
単位投与量が、ヒートシールされた末端を使用すること
なく、得られた洗剤のソーセイジ状の連続帯からカット
される。

【００９５】代替的には、本発明の組成物は粒状の形態
であってもよい。粒状組成物は、例えば溶融した組成物
を顆粒状に成形すること、該組成物をＶＩ相に鋳込み、
そしてＶＩ相を、例えばドラムフレーカーによりフレー
ク状にすること、または可塑化組成物をその軟化点およ
び完全に液体になる温度の間の温度で押出して、例えば
針状にすることにより、調製することができる。

【００９６】代替的には、ＶＩ洗剤はバーまたはタブレ
ットの形態に鋳入んだり、押出すことができる。特に、
単位投与タブレットの形態の組成物が好ましい。このよ
うなタブレットは、例えばブリスターパックの別れた区
画に別々に包装又は封入すること、または単一ブロッ
ク、又は溝あるいは絞りにより分離可能なタブレットに
細分されたバーとして、鋳込むことができる。

【００９７】ＶＩ相は付加的に、それに分散した、いか
なる洗剤成分の固体の粒子を含有することができる。そ
の際、該洗剤成分は溶解することなく、十分に高められ
た温度でＶＩ相と混合させることができる。このような
粒子としては、ビルダー類、例えばトリポリリン酸ナト
リウム、ピロリン酸テトラカリウム、オルソリン酸ナト
リウム、ゼオライト、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム又はカリウム、ケイ酸ナトリウム、ニトリロトリ酢
酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム、ホスホネート類、例えばアセトジホスホネート、ア
ミノトリス（メチレンホスホネート）、エチレンジアミ
ンテトラキス（メチレンホスホネート）、ジエチレント
リアミンペンタキス（メチレンホスホネート）、および
（ｎ）エチレン（ｎ＋１）アミン（ｎ＋２）（メチレン
ホスホネート）塩のような上記と同系統のもの又はグリ
セリンビス（メチレンホスホネート）；ベントナイトの
ような無機の織物コンディショナー；タルク、シリカ、
アルミノシリケート、方解石、白亜のような研磨剤；ま
たは過硼酸ナトリウム、過炭酸塩又はリン酸塩あるいは
縮合リン酸塩のペルオキシ水和物を包含することができ
る。これらが分散された相は、場合により硫酸ナトリウ
ムのような不活性充填剤を含有することができる。しか
しながら、本発明の組成物に充填剤を含有させることは
好ましいことではない。充填剤の使用を避けることが本
発明の利点である。該分散相は、分散液全量を基準とし
て６０容量％まで、好ましくは１〜３０容量％、例えば
５〜２０容量％，殊に８〜１５容量％を構成することが
できる。

【００９８】分散された固体相を連続固体相に混和する
ことに加えて、本発明の粒状組成物は他の粉状又は顆粒
状組成物とドライブレンドすることができる。このよう
なブレンド物は、本発明のあまり好ましいくない態様を
構成するものである。一般に、本発明の利点は、ドライ
ブレンドの不便又は不整合なしに、水及び／又は熱感受
成分を混和することが可能である点にある

【００９９】本発明の組成物は、カルボキシメチルセル
ローズナトリウムのような土壌懸濁剤を、典型的には組
成物重量あたり０.０１〜３重量％、殊に０.１〜２重量
％、例えば０．２〜１重量％の割合で含有することが好
ましい。本発明の組成物は、蛍光染料である蛍光増白剤
を、組成物重量あたり０.０１〜３重量％、好ましくは
０.１〜２重量％、例えば０.２〜１重量％の割合で含有
することが好ましい。本発明の組成物は、典型的には香
料、染料、顔料及び／又は防腐剤を組成物全重量あたり
０.１〜５重量％、例えば０.５〜３重量％の全割合で含
有することが好ましい。

【０１００】また、本発明の組成物は、酸化漂白剤を含
む漂白活性剤、例えばテトラアセトエチレンジアミン、
泡調整剤、例えば組成物を洗濯機の稼働前に使用したい
場合はシリコーン消泡剤及び／又は鉱油、洗濯機の稼働
の当初に使用したいとき又は手洗いのときには起泡増進
剤の慣用量を包含することができる。

【０１０１】

【実施例】本発明を表１および表２に示した実施例によ
り説明するが、表中の全ての割合は組成物の全重量あた
りのパーセント（％）で表されている。

【０１０２】

【表１】

【０１０３】

【表２】

【０１０４】実施例１〜１２に使用した酵素溶液は、そ
れぞれ登録商標である“サビナーゼ（SAVINASE 16.0 LD
X）”、“ターマミル（TERMAMYL 300.0 LDX）”および
“リポラーゼ（LIPOLASE 100L）”を重量で１：１：２
の割合で混合したプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパ
ーゼの混合物を包含していた。“サビナーゼ”、“ター
マミル”および“リポラーゼ”は NOVO NORDISK A/S の
登録商標である。

【０１０５】組成物は、上記融点の約＋２℃の範囲に亙
って溶解する透明なＶＩゲルを形成した。このゲルをそ
の融点よりも高い温度に加熱し、そして図面に示す如き
スクリューアプリケーター内に注ぎ込んで冷却した。

【０１０６】実施例１〜１２の組成物は相ダイアグラム
を構築し、そしてＩ₁相領域内から所望のＨＬＢ値およ
び“融点”を有する組成物を選択して開発した。

【０１０７】Ｉ₁の領域は多くのダイアグラム内に存在
することが判明した。図３は、Ａとしてより高いＨＬＢ
値の非イオン性界面活性剤と、Ｂとしてより低いＨＬＢ
値の界面活性剤の２つの界面活性剤、および水を含む本
発明の典型的な組成物におけるＭ₁、Ｉ₁およびＬ₁相の
関係を明示する、（尺度なしの）一般化した相ダイアグ
ラムである。組成物の多くは、有用な洗濯用ＨＬＢ値範
囲（例えば１１〜１５）内に入るＩ₁組成物を呈するこ
とが判明した。

【０１０８】プレスポッティングゲルとして使用するに
適した組成物を同定するためには、１１〜１５のＨＬＢ
値および約４０℃の融点が好ましい。相ダイアグラム上
の類似した“融点”温度を有するＩ₁相の領域から組成
物を選択することにより、製造における変化に耐え得る
配合物を提供する。

【０１０９】このゲルを容易に押出し、そして人工的に
染みを付けた試験用布地において、種々の商業的に入手
可能なプレスポッティング調合物と比較した。それぞれ
の場合において、本発明の組成物は市販の調合物よりも
容易に適用でき、かつ適用量の点でより経済的であっ
た。本発明の組成物は、規定条件下の標準化された洗浄
機（２００ppm ＣａＣＯ₃ 水の硬度）における６０℃で
の洗浄後、プレスポッティング組成物による処理を受け
なかった試験用布地において達成された染みの除去と比
較したときに、染みの除去を実質的に改善した。処理後
の織物の白さの程度は、反射率測定により測定した。

【０１１０】本発明による組成物の使用により達成され
た染みの除去における改善を後記の表３にて説明する。

【０１１１】プレスポッティング性能の評価方法１．それぞれ予め染みを付けた基準布地（下記参照）の
３インチ四方の試料片を２つ、プレスポッティング組成
物を用いてその両面を完全に処理したが、（表２中の）
実施例７ではスティックアプリケーターを用いた。

【０１１２】２．次に、全ての試験布地を、すぐに、市
販の濃縮洗濯液１００ｍｌ（洗浄水１ｌ当たり７.４
ｇ）で、洗浄水の水硬度を炭酸カルシウム１００万当た
り２００部とするために炭酸カルシウムを使用して、標
準化した自動洗浄機内において、６０℃で一緒に洗浄し
た。試験布地は硬度調節した水の中で濯いだ。

【０１１３】３．空気乾燥およびアイロン掛けの後、ミ
ノルタ光反射率計（Minolta lightreflectance meter m
odel CR200）を用い、全ての布地のそれぞれの面におい
て２回づつ光反射率の読取値を入手した。このようにし
て得られた８つの光反射率の読取値を平均化し、そして
式：除去％＝（Ｗ₁−Ｗ₂／Ｗ−Ｗ₂）×１００（式中、
Ｗ₁は洗濯した織物の反射率読取値、Ｗ₂は汚れ／染みの
付いた織物の反射率読取値、そしてＷは基準タイプの汚
していない織物の反射率読取値である。）により汚れま
たは染みの除去％に変換した。

【０１１４】布地番号１０１、１０４、１１２、１１
４、１１６および１１７の布地は、スイス・フェデラル
・ラボラトリーズ（Swiss Federal Laboratories forma
terials testing and research -Switzerland）から供
給され、そして布地番号１０Ｃ、２０Ｃ、１０Ｄ、２０
Ｄ、３０Ｄの布地は、ＷＦＫ（Washereiforfehung Kref
eld - Germany）から供給された。プレスポッターの評
価のために使用した前記布地は全て、洗剤産業においけ
る標準試験布地として認められている。紅茶、コーヒー
およびクロフサスグリジュースの試験の布地は、布地を
手で染めることにより本発明者らが準備した。試験布地
は洗濯の前後に反射率値を測定した。

【０１１５】

【表３】

【０１１６】１０４と２０Ｃ（６５／３５ポリエステ
ル綿）、２０Ｄ（ポリコットン）および３０Ｄ（ポリ
エステル）を除く全ての布地は綿であった。

【０１１７】標準試験布地からの汚れおよび染みの除去
により確かめられたような洗浄性能の改善は、洗浄液体
洗剤だけを使用して達成される汚れの除去を基準とし
て、前記プレスポッティング組成物の使用により齎され
た汚れ除去結果における１２％の上昇により示された。

【０１１８】同様にして、試験布地の通常の洗浄だけに
より達成された結果を基準として、標準試験布地の染み
の除去における９％の上昇が、プレスポッティング組成
物の使用により達成された。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のアプリケーターの縦断面の説明図で
ある。

【図２】本発明のアプリケーターの平面断面の説明図
である。

【図３】本発明の典型的な組成物におけるＭ₁、Ｉ₁お
よびＬ₁相の関係を明示する相ダイアグラムの説明図で
ある。

【符号の説明】

１チューブ２取り外し自在のキャップ３回転可能な部材４スクリュー溝付きロッド５押出板６リブ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水性型界面活性剤ＶＩ相を含有するクリ
ーニング組成物。
【請求項２】水性型界面活性剤ＶＩ相を表面に適用
し、そして該表面を水で洗浄することを含む、表面から
汚れおよび／または染みを取り除く方法。
【請求項３】洗濯物を水性洗濯液中で洗濯する前に、
該洗濯物の表面に水性型界面活性剤ＶＩ相を適用するこ
とにより、洗濯物からの汚れおよび／または染みの除去
を促進する方法。
【請求項４】柔軟な室内造作の織物または繊維の表面
に水性型界面活性剤ＶＩを適用し、そして該表面を水で
洗浄することを含む、請求項２記載の方法。
【請求項５】水性型界面活性剤ＶＩを水に溶解して洗
濯液を調製し、そして洗濯物を該洗濯液と接触させるこ
とを含む、請求項２記載の方法。
【請求項６】１００℃未満のある温度において透明液
体Ｌ₁相の水性型界面活性剤溶液として存在し、且つ冷
却中にＶＩ相を形成する請求項１記載の組成物。
【請求項７】２５〜８０℃の間の転移温度においてＬ
₁相を形成するＶＩ相の形態で界面活性剤を含む、クリ
ーニング組成物として使用するための水性型配合物。
【請求項８】ＨＬＢ値、またはそれぞれ１０〜１５の
平均ＨＬＢ値を有する、ＶＩ相として存在する界面活性
剤単独系またはその混合物を含む、クリーニング組成物
として使用するための水性型配合物。
【請求項９】Ｉ₁相を形成する１５以上のＨＬＢを有
する比較的親水性の非イオン界面活性剤を少なくとも１
種と、１０以下のＨＬＢを有する他の界面活性剤を少な
くとも１種とを、該比較的親水性界面活性剤を主とし
て、これら界面活性剤混合物の平均ＨＬＢが１０〜１５
の範囲となる割合で含有し、且つＩ₁相を与えるのに十
分な水を含有する組成物。
【請求項１０】ＶＩ相中に界面活性剤を含有する水性
型配合物を、スティックアプリケーターにより汚れ及び
／又は染みを取り除くために、表面に適用する請求項２
または３記載の方法。
【請求項１１】ＶＩ相の形態で界面活性剤を含むステ
ィックアプリケーター。
【請求項１２】懸濁した研磨剤粒子を含有し、ＶＩ相
として存在する界面活性剤を含む、固い表面を奇麗にす
るための水性型クリーニング組成物。
【請求項１３】ＶＩ相として存在する界面活性剤を含
む、ヒトの皮膚または毛髪、あるいは動物の皮膚または
毛皮の洗浄に使用するための水性型クリーニング組成
物。
【請求項１４】ＶＩ相として存在する界面活性剤を含
み、かつ洗浄用酵素を含有する水性型クリーニング組成
物。
【請求項１５】前記酵素がプロテアーゼ、アミラーゼ
及び／又はリパーゼを包含する請求項１４記載の組成
物。
【請求項１６】ＶＩ相として存在する界面活性剤を含
み、かつその中に分散した酸化漂白剤が混和された水性
型クリーニング組成物。
【請求項１７】ＶＩ相として存在する界面活性剤を含
み、水可溶性ポリマーのフィルムまたはサッシェ内に包
まれ、被覆され、または封入された水性型クリーニング
組成物。
【請求項１８】Ｉ₁相または球晶ミセルの立体配列を
含む、請求項６〜９、および１２〜１７のいずれか１項
記載の組成物。
【請求項１９】双連続立体ＶＩ相、またはＩ₂相とし
て存在する界面活性剤中に封入された水に鋭敏な物質を
含む、クリーニング組成物。
【請求項２０】軟化点以上でＶＩ相を形成する界面活
性剤組成物を加熱し、それにビルダー、漂白剤、酵素、
織物コンディショナー及び／又は洗剤補助成分を混合
し、そしてその混合物を冷却することを含む、クリーニ
ング組成物に使用するための粒状組成物の製造法。
【請求項２１】前記組成物が液化されるまで加熱さ
れ、そしてスプレー冷却される請求項２０記載の方法。
【請求項２２】前記組成物が可塑化されるまで加熱さ
れ、そして冷却される前に押出される請求項２０記載の
方法。