JPH06206942A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
硬化性樹脂組成物Info
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- JPH06206942A JPH06206942A JP383493A JP383493A JPH06206942A JP H06206942 A JPH06206942 A JP H06206942A JP 383493 A JP383493 A JP 383493A JP 383493 A JP383493 A JP 383493A JP H06206942 A JPH06206942 A JP H06206942A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は容易に硬化し、優れた弾性と強靭性と
を有するとともに熱安定性にも優れた硬化物を与える硬
化性樹脂組成物を提供することを目的とする。 【構成】(A)分子中に少なくとも1つのアクリル基、
又はメタクリル基を有するモノマーもしくはオリゴマー
100重量部、(B)分子中に少なくとも1つの反応性
ケイ素基を有する有機重合体5〜1000重量部、
(C)(A)成分である分子中に少なくとも1つのアク
リル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしくはオ
リゴマー100重量部に対してラジカル重合開始剤0.
1〜20重量部、及び(D)(B)成分である分子中に
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体1
00重量部に対してシラノール縮合触媒としての分子中
に−OH基を少なくとも1個有するリン酸化合物0.0
1〜50重量部、を含有する硬化性樹脂組成物。
を有するとともに熱安定性にも優れた硬化物を与える硬
化性樹脂組成物を提供することを目的とする。 【構成】(A)分子中に少なくとも1つのアクリル基、
又はメタクリル基を有するモノマーもしくはオリゴマー
100重量部、(B)分子中に少なくとも1つの反応性
ケイ素基を有する有機重合体5〜1000重量部、
(C)(A)成分である分子中に少なくとも1つのアク
リル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしくはオ
リゴマー100重量部に対してラジカル重合開始剤0.
1〜20重量部、及び(D)(B)成分である分子中に
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体1
00重量部に対してシラノール縮合触媒としての分子中
に−OH基を少なくとも1個有するリン酸化合物0.0
1〜50重量部、を含有する硬化性樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は容易に硬化し、その硬化
物が、優れた弾性と強靭性とを有し、かつ熱安定性に優
れた硬化性樹脂組成物に関する。
物が、優れた弾性と強靭性とを有し、かつ熱安定性に優
れた硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリル系樹脂は耐久性がよいこ
とから、成形材料、塗料、接着剤等幅広い分野に利用さ
れている。しかしながら、硬化物は一般に硬くて伸びに
おいて劣っている。一方、反応性ケイ素基を持つ有機重
合体は、主にシーリング材、接着剤等に利用されている
が凝集力が弱く強靭性に劣るものであった。
とから、成形材料、塗料、接着剤等幅広い分野に利用さ
れている。しかしながら、硬化物は一般に硬くて伸びに
おいて劣っている。一方、反応性ケイ素基を持つ有機重
合体は、主にシーリング材、接着剤等に利用されている
が凝集力が弱く強靭性に劣るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル系
樹脂の硬化物が一般に硬くて伸びにおいて劣る点や、反
応性ケイ素基を持つ有機重合体が凝集力が弱く、強靭性
に劣るという欠点を解決し、優れた弾性と強靭性とを有
するとともに熱安定性にも優れた硬化物を与える硬化性
組成物を提供することを目的としている。
樹脂の硬化物が一般に硬くて伸びにおいて劣る点や、反
応性ケイ素基を持つ有機重合体が凝集力が弱く、強靭性
に劣るという欠点を解決し、優れた弾性と強靭性とを有
するとともに熱安定性にも優れた硬化物を与える硬化性
組成物を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために本発明者らが鋭意研究を重ねた結果完成
したものである。すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物
は、(A)分子中に少なくとも1つのアクリル基、又は
メタクリル基を有するモノマーもしくはオリゴマー10
0重量部、(B)分子中に少なくとも1つの反応性ケイ
素基を有する有機重合体5〜1000重量部、
達成するために本発明者らが鋭意研究を重ねた結果完成
したものである。すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物
は、(A)分子中に少なくとも1つのアクリル基、又は
メタクリル基を有するモノマーもしくはオリゴマー10
0重量部、(B)分子中に少なくとも1つの反応性ケイ
素基を有する有機重合体5〜1000重量部、
【0005】(C)(A)成分である分子中に少なくと
も1つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマ
ーもしくはオリゴマー100重量部に対してラジカル重
合開始剤0.1〜20重量部、及び
も1つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマ
ーもしくはオリゴマー100重量部に対してラジカル重
合開始剤0.1〜20重量部、及び
【0006】(D)(B)成分である分子中に少なくと
も1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量
部に対してシラノール縮合触媒としての分子中に−OH
基を少なくとも1個有するリン酸化合物0.01〜50
重量部、を含有することを特徴とするものである。
も1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体100重量
部に対してシラノール縮合触媒としての分子中に−OH
基を少なくとも1個有するリン酸化合物0.01〜50
重量部、を含有することを特徴とするものである。
【0007】本発明に用いる(A)成分である分子中に
少なくとも1つのアクリル基、又はメタクリル基を有す
るモノマーもしくはオリゴマーとしては、一般に用いら
れるアクリル系化合物であつて、例えば、(メタ)アク
リル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、n−ステアリル(メタ)アクリレート、メトキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、グリ
シジル(メタ)アクリレート、ジフェニル−2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソステアリ
ル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレー
ト、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル・2−ヒドロキシプロピルフ
タレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジブロモネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メ
タ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールメタントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレートなどの
モノマーのほか、オリゴエステルアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、エポキシアクリレートなどのアクリル
系オリゴマーなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、官能基として1つ以上のアクリル基、又
はメタクリル基を持っているものであれば使用すること
ができる。また、これらの分子中に少なくとも1つのア
クリル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしくは
オリゴマーは、硬化物の性能、物性を調整する目的で単
独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良
い。
少なくとも1つのアクリル基、又はメタクリル基を有す
るモノマーもしくはオリゴマーとしては、一般に用いら
れるアクリル系化合物であつて、例えば、(メタ)アク
リル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、n−ステアリル(メタ)アクリレート、メトキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、グリ
シジル(メタ)アクリレート、ジフェニル−2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソステアリ
ル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレー
ト、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル・2−ヒドロキシプロピルフ
タレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジブロモネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メ
タ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、テトラメチロールメタントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレートなどの
モノマーのほか、オリゴエステルアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、エポキシアクリレートなどのアクリル
系オリゴマーなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、官能基として1つ以上のアクリル基、又
はメタクリル基を持っているものであれば使用すること
ができる。また、これらの分子中に少なくとも1つのア
クリル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしくは
オリゴマーは、硬化物の性能、物性を調整する目的で単
独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良
い。
【0008】本発明に用いる(B)成分である分子中に
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体
は、その反応性ケイ素基が、下記化1に示す式(式中R
はアルキル基及びアリール基より選ばれる炭素数1〜1
2の一価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン
基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基及びメルカ
プト基から選ばれる基、aは0、1又は2の整数を表
す)で示される加水分解性ケイ素基やケイ素原子に結合
したヒドロキシル基である基を有するものである。
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体
は、その反応性ケイ素基が、下記化1に示す式(式中R
はアルキル基及びアリール基より選ばれる炭素数1〜1
2の一価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン
基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基及びメルカ
プト基から選ばれる基、aは0、1又は2の整数を表
す)で示される加水分解性ケイ素基やケイ素原子に結合
したヒドロキシル基である基を有するものである。
【0009】
【化1】
【0010】かかる分子中に少なくとも1つの反応性ケ
イ素基を有する有機重合体としては、例えば、鐘淵化学
工業株式会社製の商品名MSポリマー(例えば、MS3
00、20A)やサイリル(例えばサイリル5B25、
5B30)、旭硝子株式会社製の商品名ES−Sシリー
ズ(例えばES−S2420、3620)やES−Aシ
リーズ(例えばES−A2130、2420)などが上
市されているが、これらのものに限定されるものではな
い。これらの有機重合体は、性状や硬化物物性を調整す
る目的で単独で用いても良く、2種類以上を併用しても
良い。
イ素基を有する有機重合体としては、例えば、鐘淵化学
工業株式会社製の商品名MSポリマー(例えば、MS3
00、20A)やサイリル(例えばサイリル5B25、
5B30)、旭硝子株式会社製の商品名ES−Sシリー
ズ(例えばES−S2420、3620)やES−Aシ
リーズ(例えばES−A2130、2420)などが上
市されているが、これらのものに限定されるものではな
い。これらの有機重合体は、性状や硬化物物性を調整す
る目的で単独で用いても良く、2種類以上を併用しても
良い。
【0011】本発明に用いる(B)成分である分子中に
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体の
使用量としては、(A)成分である分子中に少なくとも
1つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマー
もしくはオリゴマー100重量部に対して5〜1000
重量部、好ましくは5〜500重量部である。この使用
量が5重量部未満では硬化物が固く脆くなり、適当なゴ
ム弾性が得られなくなる。また、1000重量部を越え
ると充分な凝集力が得られなくなる。
少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合体の
使用量としては、(A)成分である分子中に少なくとも
1つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマー
もしくはオリゴマー100重量部に対して5〜1000
重量部、好ましくは5〜500重量部である。この使用
量が5重量部未満では硬化物が固く脆くなり、適当なゴ
ム弾性が得られなくなる。また、1000重量部を越え
ると充分な凝集力が得られなくなる。
【0012】本発明に用いる(C)成分であるラジカル
重合開始剤としては、一般に使用されるラジカル重合開
始剤であつて、例えばラジカル重合開始剤として一元開
始剤を使用する場合は、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、クロロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−
トリメチルクロロヘキサノンパーオキサイド、メチルク
ロロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテー
トパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等
のケトンパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)3,3,5−トリメチルクロロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)クロロヘキサ
ン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、
n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレ
レート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン
等のパーオキシケタール類、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタン
ハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン
2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−
テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイド
ロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2、5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3等
のジアルキルパーオキサイド類、アセチルパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキサイド類、ジ−イソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパ−オキシジ
カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネ
ート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオ
キシジカーボネート、ジ−ミリスチルパーオキシジカー
ボネート、ジ−2−メトキシエチルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−(3−メチル−3−メトキシブチル)パー
オキシジカーボネート、ジ−アリールパーオキシジカー
ボネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチル
パーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデ
カノエート、t−ブチルパーオキシ2−メチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、
t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパー
オキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘ
キサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエ
ート、クミルパーオキシネオヘキサノエート等のパーオ
キシエステル類、及び、アセチルシクロヘキシルサルフ
ォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリール
カーボネート等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
重合開始剤としては、一般に使用されるラジカル重合開
始剤であつて、例えばラジカル重合開始剤として一元開
始剤を使用する場合は、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、クロロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−
トリメチルクロロヘキサノンパーオキサイド、メチルク
ロロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテー
トパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等
のケトンパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)3,3,5−トリメチルクロロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)クロロヘキサ
ン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、
n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレ
レート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン
等のパーオキシケタール類、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタン
ハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン
2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−
テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイド
ロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2、5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3等
のジアルキルパーオキサイド類、アセチルパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキサイド類、ジ−イソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパ−オキシジ
カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネ
ート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオ
キシジカーボネート、ジ−ミリスチルパーオキシジカー
ボネート、ジ−2−メトキシエチルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−(3−メチル−3−メトキシブチル)パー
オキシジカーボネート、ジ−アリールパーオキシジカー
ボネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチル
パーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデ
カノエート、t−ブチルパーオキシ2−メチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、
t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパー
オキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘ
キサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエ
ート、クミルパーオキシネオヘキサノエート等のパーオ
キシエステル類、及び、アセチルシクロヘキシルサルフ
ォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリール
カーボネート等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0013】また、ラジカル重合開始剤として二元開始
剤を使用する場合には、上記のパーオキサイドと、還元
性促進剤として、例えば、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジメチルトルイジン等の第三級アミン類、ナフ
テン酸コバルト、ナフテン酸銅等のナフテン酸塩、アセ
チルアセトンアルミニウム、アセチルアセトンバナジウ
ム、アセチルアセトン錫、トリエチルアルミニウム、ト
リエチル亜鉛、トリエチルホウ素等の有機金属化合物
類、チオ尿素、エチレンチオ尿素等のチオ尿素類等とを
適当に組み合わせて用いることができるが、これらに限
定されるものではなく、レドックス開始剤として用いる
ことのできる組み合わせならば、何れの組み合わせをも
使用することができる。これらのラジカル重合開始剤は
単独で用いてもよく、また、複数組み合わせて用いるこ
ともできる。
剤を使用する場合には、上記のパーオキサイドと、還元
性促進剤として、例えば、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジメチルトルイジン等の第三級アミン類、ナフ
テン酸コバルト、ナフテン酸銅等のナフテン酸塩、アセ
チルアセトンアルミニウム、アセチルアセトンバナジウ
ム、アセチルアセトン錫、トリエチルアルミニウム、ト
リエチル亜鉛、トリエチルホウ素等の有機金属化合物
類、チオ尿素、エチレンチオ尿素等のチオ尿素類等とを
適当に組み合わせて用いることができるが、これらに限
定されるものではなく、レドックス開始剤として用いる
ことのできる組み合わせならば、何れの組み合わせをも
使用することができる。これらのラジカル重合開始剤は
単独で用いてもよく、また、複数組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0014】本発明に用いる(C)成分であるラジカル
重合開始剤は、(A)成分である分子中に少なくとも1
つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマーも
しくはオリゴマー100重量部に対して、0.1〜20
重量部、好ましくは0.1〜15重量部の範囲で用いれ
ばよい。この使用量が0.1重量部未満であると硬化に
多くの時間を要し短時間に良い物性が得られず、20重
量部を越えると硬化反応が急速に起こり発煙したり、又
は、硬化物が非常に脆くなるなどの悪影響がある。
重合開始剤は、(A)成分である分子中に少なくとも1
つのアクリル基、又はメタクリル基を有するモノマーも
しくはオリゴマー100重量部に対して、0.1〜20
重量部、好ましくは0.1〜15重量部の範囲で用いれ
ばよい。この使用量が0.1重量部未満であると硬化に
多くの時間を要し短時間に良い物性が得られず、20重
量部を越えると硬化反応が急速に起こり発煙したり、又
は、硬化物が非常に脆くなるなどの悪影響がある。
【0015】本発明に用いる(D)成分であるシラノー
ル縮合触媒は、分子中に−OH基を少なくとも1個有す
るリン酸化合物であって、例えば、正リン酸、二リン酸
(ピロリン酸)、三リン酸、四リン酸(ポリリン酸)等
のリン酸類、モノ(ジ)メチルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)エチルアシッドホスヘート、モノ(ジ)n−プ
ロピルアシッドホスヘート、モノ(ジ)イソプロピルア
シッドホスヘート、モノ(ジ)n−ブチルアシッドホス
ヘート、モノ(ジ)イソブチルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)オクチルアシッドホスヘート、モノ(ジ)2エ
チルヘキシルアシッドホスヘートモノ(ジ)n−デシル
アシッドホスヘート、モノ(ジ)イソデシルアシッドホ
スヘート、モノ(ジ)ラウリルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)トリデカノールアシッドホスヘート、モノ
(ジ)ステアリルアシッドホスヘート、モノ(ジ)オレ
イルアシッドホスヘート、モノ(ジ)テトラコシルアシ
ッドホスヘート、エチレングリコールアシッドホスヘー
ト、モノ(ジ)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートアシッドホスヘート、モノ(ジ)フエニルアシッド
ホスヘート、モノ(ジ)ベンジルアシッドホスヘート、
ブトキシエチルアシッドホスヘート、2−エチルヘキシ
ルホスホン酸モノ2−エチルヘキシル、ブチルピロホス
ヘート等のリン酸エステル類などがあげられるが、これ
らに限定されるものではなく、分子中に−OH基を少く
とも1個有するリン酸化合物であれば使用することがで
き、それらの2種類以上を併用してもよい。
ル縮合触媒は、分子中に−OH基を少なくとも1個有す
るリン酸化合物であって、例えば、正リン酸、二リン酸
(ピロリン酸)、三リン酸、四リン酸(ポリリン酸)等
のリン酸類、モノ(ジ)メチルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)エチルアシッドホスヘート、モノ(ジ)n−プ
ロピルアシッドホスヘート、モノ(ジ)イソプロピルア
シッドホスヘート、モノ(ジ)n−ブチルアシッドホス
ヘート、モノ(ジ)イソブチルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)オクチルアシッドホスヘート、モノ(ジ)2エ
チルヘキシルアシッドホスヘートモノ(ジ)n−デシル
アシッドホスヘート、モノ(ジ)イソデシルアシッドホ
スヘート、モノ(ジ)ラウリルアシッドホスヘート、モ
ノ(ジ)トリデカノールアシッドホスヘート、モノ
(ジ)ステアリルアシッドホスヘート、モノ(ジ)オレ
イルアシッドホスヘート、モノ(ジ)テトラコシルアシ
ッドホスヘート、エチレングリコールアシッドホスヘー
ト、モノ(ジ)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートアシッドホスヘート、モノ(ジ)フエニルアシッド
ホスヘート、モノ(ジ)ベンジルアシッドホスヘート、
ブトキシエチルアシッドホスヘート、2−エチルヘキシ
ルホスホン酸モノ2−エチルヘキシル、ブチルピロホス
ヘート等のリン酸エステル類などがあげられるが、これ
らに限定されるものではなく、分子中に−OH基を少く
とも1個有するリン酸化合物であれば使用することがで
き、それらの2種類以上を併用してもよい。
【0016】本発明に用いる(D)成分のシラノール縮
合触媒は、分子中に−OH基を少なくとも1個有するリ
ン酸化合物であって、その使用量は、(B)成分である
分子中に少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機
重合体100重量部に対して0.01〜50重量部、好
ましくは0.1〜25重量部である。この使用量が、
0.01重量部未満または50重量部を越えると、弾性
に富み、強靭性に優れた、硬化物が得られない。
合触媒は、分子中に−OH基を少なくとも1個有するリ
ン酸化合物であって、その使用量は、(B)成分である
分子中に少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機
重合体100重量部に対して0.01〜50重量部、好
ましくは0.1〜25重量部である。この使用量が、
0.01重量部未満または50重量部を越えると、弾性
に富み、強靭性に優れた、硬化物が得られない。
【0017】本発明の硬化性樹脂組成物においては、シ
ラノール縮合反応を促進する目的で水などを添加するこ
とができるし、耐熱性、接着性等を付与する目的でシラ
ンカップリング剤を添加することもできる。さらに、樹
脂類、各種フィラー類、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、顔料、発泡剤などの添加剤を必要に応じて添加し
てもよい。例えば、添加剤としてフィラー類を使用する
場合には、フィラーとしてガラス繊維、マイカ、木粉、
アスベスト、炭酸カルシウム、酸化チタン、カーボンブ
ラック、シリカ、クレー、タルク、石英、炭酸マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、酸化カルシウム、及び、銅
粉、銀粉のような金属粉末を有効に用いることができ
る。
ラノール縮合反応を促進する目的で水などを添加するこ
とができるし、耐熱性、接着性等を付与する目的でシラ
ンカップリング剤を添加することもできる。さらに、樹
脂類、各種フィラー類、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、顔料、発泡剤などの添加剤を必要に応じて添加し
てもよい。例えば、添加剤としてフィラー類を使用する
場合には、フィラーとしてガラス繊維、マイカ、木粉、
アスベスト、炭酸カルシウム、酸化チタン、カーボンブ
ラック、シリカ、クレー、タルク、石英、炭酸マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、酸化カルシウム、及び、銅
粉、銀粉のような金属粉末を有効に用いることができ
る。
【0018】
【作用】本発明の硬化性樹脂組成物においては、上記の
(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有させるこ
とにより、従来のアクリル系樹脂の硬く伸びに乏しいと
いう欠点、及び反応性ケイ素基含有有機重合体の凝集力
が弱く強靭性に劣るという欠点が改善されて、容易に硬
化し、その硬化物が強靭性と弾性とを具備する組成物と
なる。このように、その硬化物が、それぞれの樹脂特性
の長所を兼備した硬化性樹脂組成物であるのは、本発明
の組成物の硬化物では、アクリル系樹脂と反応性ケイ素
基含有有機重合体との相互侵入網目構造(IPN)が形
成されているためであると考えられる。
(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有させるこ
とにより、従来のアクリル系樹脂の硬く伸びに乏しいと
いう欠点、及び反応性ケイ素基含有有機重合体の凝集力
が弱く強靭性に劣るという欠点が改善されて、容易に硬
化し、その硬化物が強靭性と弾性とを具備する組成物と
なる。このように、その硬化物が、それぞれの樹脂特性
の長所を兼備した硬化性樹脂組成物であるのは、本発明
の組成物の硬化物では、アクリル系樹脂と反応性ケイ素
基含有有機重合体との相互侵入網目構造(IPN)が形
成されているためであると考えられる。
【0019】
実施例1
【0020】メタクリル基を有するモノマーとして、ラ
イトエステルTHF(共栄社油脂化学工業株式会社製、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート)100g、ラ
イトエステルDE(共栄社油脂化学工業株式会社製、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート)1gおよびメタク
リル酸(三菱レイヨン株式会社製)15gを用い、反応
性ケイ素基含有有機重合体として、ES−A2130
(旭硝子株式会社製、末端加水分解性シリル基含有液状
変成ポリエーテル化合物)150gを用いた。ラジカル
重合開始剤として、パークミルH−80(日本油脂株式
会社製、クメンハイドロパーオキサイド80%含有芳香
族炭化水素溶液)3g、還元性促進剤としてサンセラー
22C(三新化学工業株式会社製、エチレンチオ尿素)
0.2gを用いた。また、シラノール縮合触媒である−
OH基を少なくとも1個有するリン酸化合物として、リ
ン酸(東京化成工業株式会社製試薬)1.8gを用い
た。これらの成分を充分混合した後、ポリプロピレン製
型枠に流し込み23℃で7日間硬化させ、厚さ約2mm
の硬化物シートを得た。この硬化物シートをJIS K
6301に準拠して2号形ダンベルに打ち抜き、引張速
度50mm/分で50%応力(M50)、引張強さ
(TB )、伸び(EB )について測定をおこなったとこ
ろ、M50=121N/cm2 (ニュートン/cm2 )、
TB =758N/cm2 、EB =415%であつて、強
靭性、弾性及び伸びに富む硬化物が得られた。 比較例1
イトエステルTHF(共栄社油脂化学工業株式会社製、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート)100g、ラ
イトエステルDE(共栄社油脂化学工業株式会社製、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート)1gおよびメタク
リル酸(三菱レイヨン株式会社製)15gを用い、反応
性ケイ素基含有有機重合体として、ES−A2130
(旭硝子株式会社製、末端加水分解性シリル基含有液状
変成ポリエーテル化合物)150gを用いた。ラジカル
重合開始剤として、パークミルH−80(日本油脂株式
会社製、クメンハイドロパーオキサイド80%含有芳香
族炭化水素溶液)3g、還元性促進剤としてサンセラー
22C(三新化学工業株式会社製、エチレンチオ尿素)
0.2gを用いた。また、シラノール縮合触媒である−
OH基を少なくとも1個有するリン酸化合物として、リ
ン酸(東京化成工業株式会社製試薬)1.8gを用い
た。これらの成分を充分混合した後、ポリプロピレン製
型枠に流し込み23℃で7日間硬化させ、厚さ約2mm
の硬化物シートを得た。この硬化物シートをJIS K
6301に準拠して2号形ダンベルに打ち抜き、引張速
度50mm/分で50%応力(M50)、引張強さ
(TB )、伸び(EB )について測定をおこなったとこ
ろ、M50=121N/cm2 (ニュートン/cm2 )、
TB =758N/cm2 、EB =415%であつて、強
靭性、弾性及び伸びに富む硬化物が得られた。 比較例1
【0021】ライトエステルTHF、ライトエステルD
E、メタクリル酸、パークミルH−80、及びサンセラ
ー22Cを用いないほかは、実施例1と全く同様にして
ダンベルを作成して硬化物特性について測定を行つたと
ころ、M50=29N/cm2 、TB =43N/cm2 、
EB =98%で弾性と伸びはあるけれども、強靭性に乏
しい硬化物であつた。 比較例2
E、メタクリル酸、パークミルH−80、及びサンセラ
ー22Cを用いないほかは、実施例1と全く同様にして
ダンベルを作成して硬化物特性について測定を行つたと
ころ、M50=29N/cm2 、TB =43N/cm2 、
EB =98%で弾性と伸びはあるけれども、強靭性に乏
しい硬化物であつた。 比較例2
【0022】ES−A2130とリン酸とを用いないほ
かは、実施例1と全く同様にしてダンベルを作成し、硬
化物特性につき測定を行つたところ、M50は測定不可能
であって、TB =1680N/cm2 、EB =1.9%
であり、強靭性はあるけれども、弾性と伸びが殆どない
硬化物であつた。 実施例2〜5
かは、実施例1と全く同様にしてダンベルを作成し、硬
化物特性につき測定を行つたところ、M50は測定不可能
であって、TB =1680N/cm2 、EB =1.9%
であり、強靭性はあるけれども、弾性と伸びが殆どない
硬化物であつた。 実施例2〜5
【0023】実施例1の配合において用いたリン酸の代
わりにシラノール触媒として、下記表1に示すリン酸化
合物を用い、そのほかは実施例1と全く同様にしてダン
ベルを作成し、硬化物特性につき測定をおこない、その
結果を下記表1に示した。
わりにシラノール触媒として、下記表1に示すリン酸化
合物を用い、そのほかは実施例1と全く同様にしてダン
ベルを作成し、硬化物特性につき測定をおこない、その
結果を下記表1に示した。
【0024】
【表1】 注)(1) :大八化学工業株式会社製メチルアシッド
ホスヘート(モノ及びジ混合物) (2) :東京化成工業株式会社製n−ブチルアシッド
ホスヘート(モノ及びジ混合物)試薬 (3) :城北化学工業株式会社製テトラコシルアシッ
ドホスヘート(モノ及びジ混合物) (4) :城北化学工業株式会社製ブチルピロホスヘー
ト 比較例3〜6
ホスヘート(モノ及びジ混合物) (2) :東京化成工業株式会社製n−ブチルアシッド
ホスヘート(モノ及びジ混合物)試薬 (3) :城北化学工業株式会社製テトラコシルアシッ
ドホスヘート(モノ及びジ混合物) (4) :城北化学工業株式会社製ブチルピロホスヘー
ト 比較例3〜6
【0025】ライトエステルTHF、ライトエステルD
E、メタクリル酸、パークミルH−80及びサンセラー
22Cを用いないで、下記表2に示す反応性ケイ素基含
有有機重合体及びシラノール縮合触媒からなる組成物を
用いたほかは、実施例2〜5と全く同様にしてダンベル
を作成し、硬化物特性につき測定をおこない、その結果
を下記表2に示した。
E、メタクリル酸、パークミルH−80及びサンセラー
22Cを用いないで、下記表2に示す反応性ケイ素基含
有有機重合体及びシラノール縮合触媒からなる組成物を
用いたほかは、実施例2〜5と全く同様にしてダンベル
を作成し、硬化物特性につき測定をおこない、その結果
を下記表2に示した。
【0026】
【表2】 注)(1)〜(4) :表1の注)(1)〜(4)に同
じ 実施例6
じ 実施例6
【0027】実施例1の配合において用いたライトエス
テルTHFの代わりにアクリエステルM(三菱レイヨン
株式会社製メチルメタクリレート)を用いたほかは、実
施例1と全く同様にしてダンベルを作成し、硬化物特性
につき測定をおこなったところ、M50=110N/cm
2 、TB =690N/cm2 、EB =361%であっ
て、強靭性、弾性及び伸びに富む硬化物が得られた。 比較例7
テルTHFの代わりにアクリエステルM(三菱レイヨン
株式会社製メチルメタクリレート)を用いたほかは、実
施例1と全く同様にしてダンベルを作成し、硬化物特性
につき測定をおこなったところ、M50=110N/cm
2 、TB =690N/cm2 、EB =361%であっ
て、強靭性、弾性及び伸びに富む硬化物が得られた。 比較例7
【0028】ES−A2130とリン酸とを用いないほ
かは、実施例6と全く同様にしてダンベルを作成し、硬
化物特性につき測定をおこなったところ、M50は測定不
可能で、TB =3054N/cm2 、EB =1.6%で
あって、強靭性はあるが弾性及び伸びが殆どない硬化物
であった。
かは、実施例6と全く同様にしてダンベルを作成し、硬
化物特性につき測定をおこなったところ、M50は測定不
可能で、TB =3054N/cm2 、EB =1.6%で
あって、強靭性はあるが弾性及び伸びが殆どない硬化物
であった。
【0029】以上の実施例1と比較例1〜2とを比較す
ると、(メタ)アクリルモノマー又はオリゴマー、ラジ
カル重合開始剤及び還元性促進剤を含有しない比較例1
に示す組成物を硬化させて得られた硬化物は、弾性と伸
びはあるけれども、強靭性に乏しいものであつた。ま
た、これと同様の結果が、実施例2〜5と比較例3〜6
との対比結果により示されている。一方、反応性ケイ素
基含有有機重合体及びシラノール縮合触媒のリン酸を含
有しない比較例2に示す組成物を硬化させて得られた硬
化物は、強靭性はあるけれども、弾性と伸びがないもの
であつた。また、これと同様の結果が、実施例6と比較
例7との対比結果により示されている。これに対して、
上記実施例1〜6に示す本発明の組成物を硬化させて得
られた硬化物は、強靭性、弾性及び伸びに富むものであ
つた。 実施例7
ると、(メタ)アクリルモノマー又はオリゴマー、ラジ
カル重合開始剤及び還元性促進剤を含有しない比較例1
に示す組成物を硬化させて得られた硬化物は、弾性と伸
びはあるけれども、強靭性に乏しいものであつた。ま
た、これと同様の結果が、実施例2〜5と比較例3〜6
との対比結果により示されている。一方、反応性ケイ素
基含有有機重合体及びシラノール縮合触媒のリン酸を含
有しない比較例2に示す組成物を硬化させて得られた硬
化物は、強靭性はあるけれども、弾性と伸びがないもの
であつた。また、これと同様の結果が、実施例6と比較
例7との対比結果により示されている。これに対して、
上記実施例1〜6に示す本発明の組成物を硬化させて得
られた硬化物は、強靭性、弾性及び伸びに富むものであ
つた。 実施例7
【0030】実施例3で得られた硬化物を、110℃で
30日間暴露後、実施例1と同様にしてダンベルを作成
し、硬化物特性を測定したところ、M50=40N/cm
2 、TB =630N/cm2 、EB =420%であり、
実施例3に示す暴露前の硬化物特性と比較して殆ど低下
せず、熱的にも安定な硬化物が得られた。
30日間暴露後、実施例1と同様にしてダンベルを作成
し、硬化物特性を測定したところ、M50=40N/cm
2 、TB =630N/cm2 、EB =420%であり、
実施例3に示す暴露前の硬化物特性と比較して殆ど低下
せず、熱的にも安定な硬化物が得られた。
【0031】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、従来のア
クリル系樹脂の持つ硬く伸びに乏しいという欠点、及
び、反応性ケイ素基含有有機重合体の持つ凝集力が弱く
強靭性に劣るという欠点を、それぞれ改善することがで
き、強靭性とゴム弾性とに富む硬化物を与えるととも
に、熱安定性にも優れた硬化物を与えることができる。
クリル系樹脂の持つ硬く伸びに乏しいという欠点、及
び、反応性ケイ素基含有有機重合体の持つ凝集力が弱く
強靭性に劣るという欠点を、それぞれ改善することがで
き、強靭性とゴム弾性とに富む硬化物を与えるととも
に、熱安定性にも優れた硬化物を与えることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)分子中に少なくとも1つのアクリ
ル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしくはオリ
ゴマー100重量部、(B)分子中に少なくとも1つの
反応性ケイ素基を有する有機重合体5〜1000重量
部、(C)(A)成分である分子中に少なくとも1つの
アクリル基、又はメタクリル基を有するモノマーもしく
はオリゴマー100重量部に対してラジカル重合開始剤
0.1〜20重量部、及び(D)(B)成分である分子
中に少なくとも1つの反応性ケイ素基を有する有機重合
体100重量部に対してシラノール縮合触媒としての分
子中に−OH基を少なくとも1個有するリン酸化合物
0.01〜50重量部、を含有することを特徴とする硬
化性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383493A JPH06206942A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383493A JPH06206942A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06206942A true JPH06206942A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11568224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP383493A Pending JPH06206942A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06206942A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000234061A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-08-29 | Okura Ind Co Ltd | 速硬化型弾性硬化性樹脂組成物 |
JP2008169283A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Konishi Co Ltd | 湿気硬化型樹脂組成物、その製造方法、並びに湿気硬化型接着剤組成物 |
JP2022104311A (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-08 | 高圧ガス工業株式会社 | 二液型硬化性組成物 |
GB2604705A (en) * | 2019-11-30 | 2022-09-14 | Smart Reactors Service Ltd | Coating for medical devices |
-
1993
- 1993-01-13 JP JP383493A patent/JPH06206942A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000234061A (ja) * | 1999-02-16 | 2000-08-29 | Okura Ind Co Ltd | 速硬化型弾性硬化性樹脂組成物 |
JP2008169283A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Konishi Co Ltd | 湿気硬化型樹脂組成物、その製造方法、並びに湿気硬化型接着剤組成物 |
GB2604705A (en) * | 2019-11-30 | 2022-09-14 | Smart Reactors Service Ltd | Coating for medical devices |
GB2604705B (en) * | 2019-11-30 | 2024-08-21 | Smart Reactors Service Ltd | Coating for medical devices |
JP2022104311A (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-08 | 高圧ガス工業株式会社 | 二液型硬化性組成物 |
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