JPH0620655A - ショートアークメタルハライドランプ装置 - Google Patents

ショートアークメタルハライドランプ装置

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JPH0620655A
JPH0620655A JP4196172A JP19617292A JPH0620655A JP H0620655 A JPH0620655 A JP H0620655A JP 4196172 A JP4196172 A JP 4196172A JP 19617292 A JP19617292 A JP 19617292A JP H0620655 A JPH0620655 A JP H0620655A
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JP
Japan
Prior art keywords
metal halide
arc tube
arc
reflecting mirror
halide lamp
Prior art date
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Pending
Application number
JP4196172A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Sakugi
教一 柵木
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Iwasaki Denki KK
Original Assignee
Iwasaki Denki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光管と反射鏡とを組み合わせたメタルハラ
イドランプ装置において、アーク長を短くして光学的効
率を上げ、かつ色特性の向上と長寿命化を図る。 【構成】 発光管1を反射鏡5に取り付け水平点灯する
ように構成すると共に、反射鏡開口部側の発光管端部に
保温兼反射膜4を設け、発光管最大内径dと電極間距離
lとの比l/dを0.5以下とし、又、両電極埋設根元
間距離Lとdのそれぞれの中心位置はほぼ同一であり、
発光管添加物として稀土類金属ハロゲン化物を封入して
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、反射鏡と組み合わせ
て用いられ、光学的な効率がよく高演色性で長寿命の水
平点灯用のメタルハライドランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】映像用装置として、液晶を用い光学系と
組み合わせ、大型スクリーンに投影して、ビデオムービ
ー等の画像を楽しむ、いわゆる液晶プロジェクタが普及
しつつあり、そのバックライトとして稀土類金属ハロゲ
ン化物を封入したショートアークタイプのメタルハライ
ドランプに反射鏡を組み合わせた装置が用いられてい
る。
【0003】従来、この種のランプを光学系を通して用
いるには、アーク長を短くして光学的な効率を上げるこ
とが望まれており、また装置の大きさを小型化すること
が要請されている。そのため、反射鏡をあまり大きくは
できず、通常は凡そ直径100mmの放物面ミラーと、ア
ーク長5〜7.5mmのランプの組み合わせで用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、よ
り一層アーク長を短くすることが要請されており、上記
以上にアーク長を短くしようとすると、電流が大きくな
り、そのため点灯装置が大きくなり、それを用いた光学
装置自体が大きく重くならざるを得ないという問題点が
ある。
【0005】一方、特公平4−7539号公報には、発
光管の片側端部のみに保温膜を形成し、電極間距離の中
心を、発光管の軸方向中心よりも保温膜を有しない端部
側に偏心させ、その偏心量δと電極封止部根元から発光
管中心までの距離l1 との比δ/l1 を0.05〜0.
3に設定し、保温膜を有しない端部側をアークによって
温度上昇させ、点灯方向を任意に変化させても特性劣化
を生じさせないようにしたショートアークメタルハライ
ドランプが提案されている。
【0006】そこで、この提案内容に基づいて、アーク
長を約3mmとした発光管を作成して特性試験を行ってみ
た。すなわち発光管最大外径を9.0mm、最大内径を
7.8mm、電極根元間距離を10mm、電極根元からそれ
らの中心までの距離l1 (5mm)とアーク長(3mm)の
中心の偏心量δとの比δ/l1 を0.2とし、長電極側
にのみ保温膜を塗布形成し、該発光管内にDyI3 −N
dI3 −CsIを重量比で8:2:5としたものを1mg
封入して、メタルハライドランプを作成した。
【0007】そして、保温膜を下にして120Wで垂直
点灯し、分光特性や全光束を測定したところ、色温度1
2000K、Ra 57、全光束6700lmとなり、著し
く乏しい特性を示した。また水平点灯して測定したとこ
ろ、色温度9500K、Ra68、全光束7200lmと
なり、保温膜を下にして垂直点灯した場合の特性とは大
きく異なるものの、あまり特性上良好ではなく、映像用
光源には不適なものであった。
【0008】これに対して、同形状の発光管において、
アーク長のみを5mmとして同一の添加物を封入したもの
を作成し、保温膜を下方にして120Wで垂直点灯する
と、色温度7500K、Ra 85、全光束8000lmと
なり、また水平点灯すると、色温度7600K、Ra
5、全光束8000lmとなりあまり変化がなく、いずれ
も良好な特性が得られた。
【0009】これらの実験から、アーク長を短くした発
光管において、アーク長の長いものと同様の色特性及び
全光束を得るためには、発光管サイズを更に小さくする
ことが考えられるが、実際に最大外径を8mm、最大内径
を6.6mm、アーク長を3mmとした発光管を作成してみ
ると、所望の色特性及び全光束は得られるものの、管壁
負荷が約30%も増加するので、発光管形成材料である
石英と添加物との反応が著しく、上記アーク長を5mmと
したものに比較して、点灯時間500時間で照度が30
%以下となり、また発光管も大きく変形し、上部で2.
5mmも膨らみが発生した。
【0010】したがって、上記公報開示の技術内容に基
づいても、単にアーク長を短くすると良好な特性が得ら
れず、また発光管サイズを小さくしてアーク長を短くし
ようとすると、短寿命になってしまうという問題点があ
る。
【0011】本発明は、従来の光学的な効率を向上させ
るためアーク長を短くしたメタルハライドランプにおけ
る上記問題点を解消するためになされたもので、アーク
長を短くしても封入添加物と発光管材料との反応を低減
して長寿命化が得られ、且つ色特性並びに光学的な効率
がよいメタルハライドランプ装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、偶数次元関数の曲面を有する反射鏡の底
部に一方の端部が位置し、開口部側に他方の端部が位置
するように発光管を配置し、ほぼ水平方向に点灯するよ
うにしたメタルハライドランプ装置において、開口部側
に位置する発光管端部の電極周辺の発光管外表面にのみ
保温兼反射膜を塗布形成し、発光管最大内径をd、電極
間距離をlとしたとき、l/dを0.5以下とし、両電
極埋設根元間の距離をLとしたとき、L,dのそれぞれ
の中心位置はほぼ同一であり、反射鏡底部側に向いた発
光管外表面は一定の偶数次元関数の曲面を有し、かつ添
加物として少なくとも稀土類金属ハロゲン化物を封入し
てなるものである。又、前記反射鏡の開口部側に位置す
る保温兼反射膜を形成してなる発光管外表面の一部は円
錐台形状で構成するものである。
【0013】
【作用】このように構成したメタルハライドランプ装置
においては、発光管サイズを小さくしないで、アーク長
を短くしても、アークの中央位置を互いの電極根元間よ
り離して設けてあり、水平点灯時に反射膜を形成してい
ない発光管端部を反射鏡の底部側に位置させることによ
り、反射鏡からの熱反射を受け、又端部の空気は温かい
ので、高温に保つことができる。又、反射鏡開口部側の
発光管端部はアークの中央位置を電極根元部より離して
も保温兼反射膜を形成しているので、発光管端部の温度
低下を阻止することができる。従って、封入添加物と発
光管材料との反応を低減して長寿命を計った色特性及び
光学的な効率がよいメタルハライドランプ装置を実現す
ることができる。又、反射鏡の開口部側に位置する保温
兼反射膜を形成してなる発光管外表面の一部は円錐台形
状とすることにより、端部の保温効果が一層高められよ
り長寿命で色特性及び光学的な効率がよいメタルハライ
ドランプ装置を実現できる。
【0014】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係るメタルハライドランプ装置の一実施例を一部省
略して示す断面図である。図において、1は石英放電容
器からなる発光管で、該発光管1の両端には電極2a,
2bが封止部に埋め込み固定されている。両電極2a,
2bは、直径0.35mmの純タングステン線を約6〜7
ターン密着巻してコイル長2.0〜2.5mmとしたコイ
ルを、0.5mmのThO2 −W(ThO2 の含有量が
1.7重量%)線材からなる芯棒の先端より0.4mmの
位置に取り付けて構成されている。そして、電極2a,
2bの長さは9mmとし、それぞれ放電容器内の埋設根元
から、電極2a,2bは3.5mm突出させ、電極間距離
lすなわちアーク長を3mmにするように埋設されてい
る。
【0015】石英放電容器からなる発光管1の形状は、
最大外径D=9.7mm、最大内径d=7.5mm、両電極
2a,2b埋設根元間距離L=10mmとなっているが、
両電極埋設根元間距離Lの中心位置Cc と最大外径D及
び最大内径dの位置とはほゞ一致するようになってい
る。すなわち、この実施例では、電極2aの根元から管
軸に沿って5.5mmの位置に最大外径Dが存在し、その
間の発光管部分1aの形状は、管軸から2.5mm離れた
点に中心があるR7.5mmの円弧で表される外寸法を有
しており、またその間の発光管部分1aの肉厚はほぼ一
定で、約1.1mmである。一方、最大内径dは電極2a
の根元から管軸に沿って5.4mmの位置にあり、最大内
径位置より電極2b側へ0.05mmの位置に、両電極2
a,2b埋設根元間距離の中心位置Cc がある。
【0016】そして最大外径Dの位置から電極2b側の
発光管部分1bの外側形状は、電極2bのシール端に向
かってテーパ状の直線で絞り込んであり、外表面形状は
円錐台形状となしその内側形状は肉厚が電極2bの根元
に向かって徐々に厚くなるように形成され、前記のよう
に最大内径dの位置における肉厚は1.1mmであるが、
電極2bの根元付近では約1.6〜1.8mmの肉厚とな
るように曲線形状となっている。そして、このような非
対称形状の発光管1の全内容積は0.21ccであり、両
電極2a,2bの埋設根元間の中心位置Cc での径方向
を仕切り面としたとき、電極2a側の内容積T1 は0.
13ccであり、電極2b側の内容積T2は0.08ccと
なっている。
【0017】そしてこのように形成した発光管1内に
は、封入添加物として、DyI3 −NdI3 −CsIを
それぞれ重量比で8:2:5としたものを0.6mgと、
始動用アルゴンを250トールと、バッファガスとして
の水銀を11mg封入し、電極2b側の発光管外周部に
は、白色のアルミナシリカからなる耐熱保温兼反射膜4
を、管軸に沿って電極2bの埋設部から先端付近まで塗
布し、他方の電極2a側には保温兼反射膜は塗布しない
状態に構成している。なお3a,3bは電極2a,2b
に接続されたモリブデン箔で、外部リード線に接続され
るようになっている。
【0018】このように構成した発光管1は、保温兼反
射膜4の形成されていない電極2a側を、放物面等の偶
数次元関数のコールドミラー付きの反射鏡5の底部にセ
メントで固定して、メタルハライドランプ装置を構成し
ている。
【0019】次に、このように構成したメタルハライド
ランプ装置の動作について説明する。まず反射鏡なしの
発光管1を、120W定格ランプ電力の270Hz矩形波
電子安定器を用いて、管軸が水平になるようにして水平
点灯を行うと、Ra 85、色温度7500K、全光束8
000lmの特性が得られた。これは、従来のアーク長を
5mmとした120Wのランプと、ほぼ同等の特性であ
り、映像用光源としての特性を満足するものであること
が確認された。
【0020】次に、発光管1を反射鏡5に取り付けて寿
命試験を行ったところ、保温兼反射膜4を塗布した電極
2b側の発光管部分1bの内壁にかなりの失透が見られ
るものの、電極2a側の円弧状発光管部分1aにはあま
り失透は生ぜず、照度維持率は1000時間の点灯時間
で70%もあり、点灯中発光管の上部が膨らむことも発
生せず、アーク長が短く光学的な効率がよい優れた映像
用光源となり得ることが確認された。
【0021】なお本実施例に係るメタルハライドランプ
装置を、保温兼反射膜4を下側にして鉛直点灯を行って
特性を測定したところ、Ra 87、色温度6500Kで
あり、良好な特性が得られたが、寿命試験を行ったとこ
ろ、早期に上部が失透し膨らむことが判明した。また逆
転させて保温兼反射膜4を上側にして鉛直点灯を行って
特性を測定したところ、Ra 70、色温度9000Kと
なり良好な初期特性が得られず、したがって、本発明に
係るメタルハライドランプ装置は、水平点灯でしか使用
できないことが判明した。
【0022】また本発明は、発光管最大内径dと電極間
距離lとの比l/dを0.5以下に規定するものである
が、その理由は次のとおりである。すなわちl/dが
0.5を越えた場合は、アークに対する発光管内壁の距
離が短くなり、金属ハロゲン化物封入の発光管では失透
し易く、特に稀土類金属ハロゲン化物を用いると顕著で
ある。そのため映像用や光学機器用光源としては、長寿
命のスクリーン照度等の低下が大きく、使用できない。
したがってl/dは0.5以下に規定される。
【0023】又、本発明はL,dのそれぞれの中心位置
をほぼ同一、すなわち、両電極埋設根元間距離Lの中央
位置Ccと、電極間距離lの中央位置Caとの距離をほ
ぼゼロに規定するものであるが、この理由は次の通りで
ある。CcとCaがほぼ同一であると、反射膜を塗布し
ていない電極側の端部は低温となると思われるが、反射
鏡の底部側に位置しているために該反射鏡からの熱反射
を受けるだけでなく狭い空間に閉じこめられた状態とな
り保温されることとなる。なお、この部分は反射膜側の
端部に比べて低いが、発光管内電極周辺部の内面に発光
管最冷部が位置するので、ランプの光学的特性、例えば
色温度、演色性等を容易に制御することが可能となる。
【0024】更に、本願発明に係る反射鏡開口部側の保
温兼反射膜を形成してなる発光管外表面を円錐台形状に
構成する場合、反射鏡底部側の端部に比べて高温に保温
されるため、ランプ寿命中失透は著しいが、反射膜の内
側となるため光学系に対する悪影響は少なかった。な
お、前記発光管外表面を円錐台形状とせず左右対称とす
る場合、保温兼反射膜の形成位置を電極先端部より電極
間距離の中央位置に拡張したり、反射膜の膜厚を大きく
したりあるいは反射膜材料として赤外線を充分に反射す
る酸化ジルコニウム等を用いることにより、保温効果を
上げることが可能であり、反射鏡開口部側の発光管形状
は円錐台状にして発光管内表面を電極に接近させなくて
もよい。
【0025】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
本発明によれば、偶数次元関数の曲面を有する反射鏡の
底部に発光管端部を位置させて保温させ、他方の端部は
電極の発光管周辺部外周に保温兼反射膜を形成すること
により、放電容器の比較的大きな発光管に短アークを形
成させても色特性が優れており、光学用ランプとして用
いた場合、光利用率が優れているばかりでなく失透が少
なく、長寿命のショートアークメタルハライドランプ装
置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメタルハライドライプ装置の一実
施例を一部省略して示す断面図である。
【符号の説明】
1 発光管 2a,2b 電極 3a,3b モリブデン箔 4 保温兼反射膜 5 反射鏡

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偶数次元関数の曲面を有する反射鏡の底
    部に一方の端部が位置し、開口部側に他方の端部が位置
    するように発光管を配置し、ほぼ水平方向に点灯するよ
    うにしたショートアークメタルハライドランプ装置にお
    いて、 開口部側に位置する発光管端部の電極周辺の発光管外表
    面にのみ保温兼反射膜を塗布形成し、発光管最大内径を
    d、電極間距離をlとしたとき、l/dを0.5以下と
    し、両電極埋設根元間の距離をLとしたとき、L,dの
    それぞれの中心位置はほぼ同一であり、反射鏡底部側に
    向いた発光管外表面は一定の偶数次元関数の曲面を有
    し、かつ添加物として少なくとも稀土類金属ハロゲン化
    物を封入してなるショートアークメタルハライドランプ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記反射鏡の開口部側に位置する保温兼
    反射膜を形成してなる発光管外表面の一部は円錐台形状
    で構成してなる請求項1記載のショートアークメタルハ
    ライドランプ装置。
JP4196172A 1992-06-30 1992-06-30 ショートアークメタルハライドランプ装置 Pending JPH0620655A (ja)

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