JPH06205795A - 骨組織内に固定するためのアンカ要素 - Google Patents

骨組織内に固定するためのアンカ要素

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JPH06205795A JP5296475A JP29647593A JPH06205795A JP H06205795 A JPH06205795 A JP H06205795A JP 5296475 A JP5296475 A JP 5296475A JP 29647593 A JP29647593 A JP 29647593A JP H06205795 A JPH06205795 A JP H06205795A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顎骨がアンカ要素を保持する力を十分に備え
ていない場合に、アンカ要素を顎骨および頬骨内に確実
に保持できるようにするアンカ要素を得る。 【構成】 骨組織内に埋植される実質的に円筒状のアン
カ要素は、人工関節要素、歯ブリッジもしくは義歯等の
人工装具を支持するよう意図されている。前記要素は、
直径の異なる端部部分からなる2つの円筒状セグメント
1,2を有する。小さい方の直径の端部部分2は前記要
素の挿入部分に配置され、また両端部部分1,2は同一
ピッチのねじ部分4,5を少なくとも部分的に備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、好適には骨組織に統合
される埋植アンカ要素に係わり、そしてここで、前記要
素は、概ね回転対称体の生物学的適合材料から構成さ
れ、その一端部は人工装具、人工関節要素、歯ブリッジ
構造、義歯等を支持するよう設計されていると共に、そ
の外面には外ねじを形成している。また、本発明は、こ
のようなアンカ要素を、歯の人工装具もしくはブリッジ
構造を保持するために、上顎骨および頬骨内に適用する
方法にも関する。
【0002】本発明は、骨組織、長い骨等に発生し得る
欠損からみて、前述のような人工装具の二重固定が所望
される場合に、或いは、例えば指関節、手首関節等を再
構築する付加的な固定点のために二重保持が必要とされ
る場合等に、有利に適用することができる。
【0003】次に、本発明を義歯もしくはブリッジ構造
を保持する固定物としての適用について説明するが、本
発明はこの種の用途に限定されるものではない。
【0004】
【発明の背景】一般に、部分的にもしくは完全に歯を無
くした上顎に対しては、顎骨内に孔を穿孔し、次いでこ
の孔内に、好適には外ねじを有する円筒状固定物からな
るアンカ要素を挿入し、そしてこのアンカ要素に対し
て、単一の歯もしくはブリッジ人工装具を適合するよう
治療することができる。なお、ブリッジ人工装具の場合
には、これを保持するために骨内には1つ以上の固定物
が適用される。
【0005】患者が長期間抜歯状態であり、そしてこの
ため顎骨が部分的に分解・吸収されているような特別の
場合には、顎骨の形状・寸法および保持力は、1つもし
くは幾つかの固定物を固定するには不適切となってい
る。従って、患者は、所望の人工装具の治療が不成功と
なるか、或いは人工装具および破断顎骨の弛緩の危険性
を喜んでまで受容することは無くなるであろう。
【0006】
【本発明の概要】本発明の目的は、前述のような場合
に、義歯もしくは歯ブリッジ構造によって、正規に必要
とされる形状・寸法もしくは保持力を満たさない前述の
ような人工装具を、上顎内に確実に保持することができ
る固定物を提供することにある。なお、本発明は、更
に、関節、例えば指および手首関節等を再構築すること
により位置決め且つ保持された固定を、最適にする固定
物の達成に利用することができる。
【0007】前記目的は、前述したアンカ要素、すなわ
ち実質的に円筒状からなると共に異なる直径の対向端部
部分を有し、小さい直径の端部部分は頬骨内に挿入され
るよう意図されると共に、少なくとも部分的にねじ付け
されており、一方少なくとも部分的にねじ付けされてい
る前記大きい直径の他方端部部分は、上顎骨内に保持さ
れるよう意図され、且つ前記両ねじ部分が同一ピッチに
形成されている、アンカ要素を使用することによって達
成される。
【0008】両ねじ部分は、好適には、互いに収束して
異なる直径上に連続された外ねじを形成する。
【0009】本発明の好適な実施例によれば、アンカ要
素は、両端部部分の各ねじ部分の間にねじ無し中間領域
を備えることができる。
【0010】前述したアンカ要素を義歯もしくはブリッ
ジ構造の固定のために使用する、本発明の更に別の実施
例によれば、アンカ要素は、その歯に隣接する部分を上
顎骨内に保持すると共に、その末端部分(挿入部分)を
頬骨内に保持し、そしてこれにより、上顎骨内の応力を
軽減するよう設計される。
【0011】上記設計を達成するために、アンカ要素の
長さは、その歯に隣接する部分が上顎骨内に、そしてそ
の挿通部分が頬骨内に保持されるような適宜の寸法に設
定され、歯に隣接する前記端部には人工装具要素を保持
するための手段が設けられている。
【0012】好適には、固定物の直径は、先端端縁部か
らの実質的延在部においては、末端端縁部からの実質的
延在部におけるよりは大きく、そして両部分における外
ねじの外径は異なるが、末端部および先端部の外ねじの
ピッチは同一となるよう構成される。
【0013】好適には、固定手段は、内ねじを有する穴
部と歯の人工装具もしくはブリッジに対する少なくとも
1つの対接領域とを含み、前記穴部は中心軸線に対して
所定角度に配設されている。
【0014】更に好適には、固定物の中心軸線と固定手
段の孔部軸線との間の角度は15°ないし60°、好ま
しくは約45°もしくはこの角度から適宜に調整される
範囲内に設定される。
【0015】本発明に係る固定物は、その末端端縁部
に、この末端端縁部の近傍部分から、もしくはその端縁
部から先端端縁部方向へ延在する穴部および貫通スリッ
トを備えることができる。また、末端端縁部は、好適に
は幾分傾斜させる。ねじは、自己タップ式に設計するこ
とができる。
【0016】本発明の別の好適な態様によれば、先端部
と末端部の外ねじの間に、ねじ無し中間部分が設けられ
る。この中間部分は、好適には、末端部ねじの外径と同
一の外径を有する。また、この中間部分は、好適には、
頬骨と上顎骨との互いに対向する側の間隔よりは幾らか
短く設定されている。
【0017】更に別の実施例によれば、骨膜性板体が、
アンカ要素の歯に隣接する端部における歯肉貫通領域の
周囲に配置され、そして前記板体は、多孔性からなると
共に0.1−0.3mmの間の厚さを有し、そして好適
にはアンカ要素の最大外径よりも僅かに大きい同心穴を
備えるよう構成されている。
【0018】また、本発明は、前記固定物を、顎骨およ
び頬骨に取着する方法を開示し、そして、この方法は、
次の工程(a)孔を顎骨内に形成し、(b)孔を頬骨内
に顎骨内の孔に整列して形成し、頬骨内の孔は顎骨内の
孔より小さい直径に設定されており、固定物をその第1
外ねじ部を頬骨内の孔の直径に適合させて挿入し、前記
第1外ねじ部は固定物の一端部から実質的に延在してお
り、そしてこれにより第2外ねじ部を顎骨内の孔の直径
に適合させ、前記第2外ねじ部は固定物の第2端部と第
1外ねじ部との間に実質的に延在していると共に、前記
固定物端部は最初に挿入される第1外ねじ部を境界して
おり、(d)固定物を両孔内に同時にねじ込み、(e)
ねじ込んだ固定物をその長手方向軸線周りに回転して方
向付けすることにより、歯科人工装具もしくはブリッジ
を解剖学的に正確に装着できるよう、固定物自由端部の
内ねじ付き穴部をその傾動位置内において固定物長手方
向軸線に関して位置決めし、(f)歯科人工装具もしく
はブリッジを固定物上に装着する、ことから構成されて
いる。
【0019】好適には、固定物のねじ込みは自己タップ
作用で達成される。
【0020】本発明の上記目的、特徴およびその利点
は、添付図面を参照して以下に述べる説明および添付の
特許請求の範囲から明らかとなるであろう。、但し、本
発明は図示の実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】図示されるアンカ要素は、原則的に概ね円筒
状からなり、そしてその一端部、いわゆる支持端部に
は、骨内に埋植された後に直接的にもしくは間接的に、
人工装具、人工接合要素、歯ブリッジ、義歯等を受入れ
るための支持手段を備えている。このようなアンカ要素
は、既に説明した(米国特許第5,064,425号公
報参照)ところである。すなわち、外ねじを有する挿通
端部を備え、そしてこれによりアンカ要素が、このアン
カ要素のねじ外径よりは僅かに小さい直径に形成されて
いる穿孔内にねじ込まれるよう構成されている。
【0022】この場合、前記ねじは、好適には米国特許
第5,064,425号公報に例示されているように、
自己タップ式に構成される。
【0023】周囲の組織に関して最高の埋植および骨統
合が達成されるように、アンカ要素の表面は、好適に
は、例えば米国特許第4,330,891号公報に記載
されているように、寸法範囲が、10−1000nmの
マイクロピット(micropit)から構成される。
【0024】添付図面には、本発明によって提案される
アンカ要素、すなわち顎骨に異なる欠損を有する患者の
義歯もしくはブリッジ構造の固定に対する多くの可能な
適応症の中の1つが説明されている。
【0025】上記提案のアンカ要素を使用することによ
り、上顎および頬骨に二重固定する可能性が実現され
る。
【0026】本発明は、また別の多くの適用に利用でき
ることは勿論であり、そしてまた、例えば前記二重固定
のような原理には長い骨が使用される。図1に示す固定
要素は、純粋なチタニウム材からなり、そして全体的に
は、隣接し且つ整合している2つの円筒状セグメントか
ら構成されている。
【0027】図1に示す固定物は、一体的な純粋チタニ
ウムから製造され、そして実質的には、互いに境界し且
つ整列する2つの円筒状セグメント1,2から構成され
てる。なお、顎の先端部に位置して顎の末端部に位置す
るセグメント2の直径よりは大きい直径を有するセグメ
ントが、参照符号1で示されている。
【0028】固定物の外面は、固定物の先端端縁部から
延在して円筒状先端部セグメント1に接続される装着部
分を除いて、ねじを形成している。外ねじは、先端部円
筒状セグメント1上の第1ねじ部4と末端部円筒状セグ
メント2上の第2ねじ部5とからなる。ピッチは、両ね
じ4,5で、これらは、両円筒状セグメント間の境界領
域で整合しているものに対して同一である。第1ねじ部
4の内径は第2ねじ部5の外径よりは幾らか大きく形成
され、また両ねじは自己タップ式に構成されている。
【0029】対称状中心穴部(図示せず)が末端端縁部
6から伸長し、そして先端部セグメント2の約半分の長
さに対応して延在している。2つの貫通スリット7,8
がセグメント2内に対称的に設けられ、そして末端端縁
部6近傍の中心軸線に垂直な平面から約3ねじピッチ分
の長さだけ長手方向に延在している。スリット7,8
は、先端部セグメント5の外側と切徐骨物質の移動用の
対称状中心穴部との間の連通を達成する。末端部セグメ
ント2の外側は端縁部6に向けて傾斜(傾斜部16)し
ている。
【0030】装着部分3は、円筒状セグメント1の外径
に対応する直径の円筒室内に保持されている。装着セグ
メント3は、円筒軸線に対して角度45°の平面で切断
された、円筒体形状を有する基底部分9からなる。基底
部分9の円形底部は、これと整合する先端部円筒状セグ
メント1の先端端縁部に連結している。基底部分9は、
先端部円筒状セグメント1に最も近接して環状フランジ
14を有し、このフランジに、環状溝15が先端端縁部
に向けて連結している。基底部分9の端面10は前述し
た切断平面によって画定され、そしてその先端領域にお
いては、基底部分9の円筒形マントルに平滑且つ円状に
接合して、その玉縁は基底部分の先端部分へ向けて次第
に減少している。傾斜面によって、端面10の輪郭は実
質的に円形に形成されている。端面10は、その中心部
に、円筒状セグメント1および2、すなわち、固定物の
長手方向軸線Aに対して、角度45°で延在する穴部1
2を有する。この穴部12においては、基底部分9は、
円錐台11を形成するよう基底部分9から離間する方向
へ傾斜して延在している。円錐台11のマントル表面1
3および環状端面10は、基底部分上にねじ手段で装着
することができる歯科装具もしくはブリッジ(図示せ
ず)に対して、密封的に対接するよう設計されている。
【0031】本発明に係る固定物の、生存骨組織と接触
する部品部分は、統合を促進する表面、好適には、10
−1000nm範囲の不規則性のマイクロピット面等で
被覆された表面に形成されている。
【0032】埋植は、先ず、ねじ部4の内径に対応する
直径を有し、且つ垂直線(起立状態における人体の長手
方向軸線)から約45°の角度で傾斜する穴を、上顎骨
内に設け、次いでねじ部5の内径に対応する直径を有
し、且つ前記第1穴に整列する穴を、頬骨内に設けるこ
とから開始される。その上で、固定物が、その狭い端部
6を上顎の穴内に挿通され、そしてこれにより、その傾
斜部手段が頬骨内に設けた穴にまで係合させる。そし
て、固定物が、頬骨の穴内に自己タップ方式でねじ込ま
れ、そしてねじ部4が顎骨に達した後は、この顎骨内に
もまた同時に自己タップ方式でねじ込まれる。そして、
固定物が十分な深さまで挿通されると、この深さは、顎
骨からの距離を正確に設定されている固定物の自由端部
から画定することができる、ねじ込み工程が停止され
る。そして、精密な調整、すなわち長手方向軸線周りの
反時計及び時計周り方向の回転により、内ねじを有する
穴部12が、人工装具を装着する正確な位置、すなわち
穴部12が人体の長手方向軸線に対して実質的に平行と
なる位置に設定される。図2には、本発明に係る埋植固
定物の位置が概略的に示されており、ここで頬骨はO
で、上顎骨はMでそれぞれ示されている。
【0033】歯科人工装具もしくブリッジは、手術の後
にもしくは治癒期間の後に装着することができるので、
この間に固定物は骨組織内に次第に固定される。
【0034】固定物および円筒状部分1,2の長さ並び
に基底部分9の穴部12の角度は、個々の患者の解剖学
的要求に対して適合される。本発明に係る固定物の制限
範囲は、異なる全体長さ、異なる円筒状部分の長さ比、
および基底部分9の穴部12の固定物長手方向軸線に関
する異なる角度に対するそれぞれの固定物を含み、大抵
の患者の必要性を十分にカバーすることができる。
【0035】また、固定物を、2つの部品であって、分
離された基底部品9と外ねじを有する部品1,2とから
構成することもできる。基底部品と外ねじを有する部品
とは、種々の方法で、例えば、基底部品9の穴部12か
ら離間する側の端部上に配置した対称状の中心タップ、
すなわち外ねじを有する部品1の自由端部のねじ穴にね
じ込まれるよう構成されるタップにより結合することが
できるが、さもなければ、両部品に、互いに対接する平
らな対接面(その位置が図1に線Bで示されている)を
設けるよう構成することもできる。
【0036】図3に示す、本発明に係る固定物の第2の
実施例においては、先端部セグメント1′の先端部分の
みに第1外ねじ部4′を備えている。先端部セグメント
1′の残部、すなわち埋植に際して上顎骨Mと頬骨Zと
の間の上顎骨洞17内に実質的に配置される部分は、研
磨面から構成されている。従って、第1外ねじ部4′
は、埋植に際して上顎骨M内に設けられる貫通穴部の深
さに実質的に対応して延在するように設定されている。
末端部セグメント2′は、対応する第2外ねじ部5′を
備えている。
【0037】また、図3に示されているように、この第
2の実施例においても(図1に示す第1の実施例と同様
に)、装着部分3′を備える末端部分2′の末端端縁部
領域が上顎骨M内の貫通穴から出てくる領域における、
埋植の生存組織に対する統合を増進するための骨膜性板
体もしくは箔体20を備えることができる。骨膜性板体
もしくは箔体20は、多孔性の薄肉純粋チタニウム円
板、好適には、約0.1ないし約0.3mmの厚さから
なり、そして固定物1′,2′,3′の最大外径よりも
僅かに大きい直径の同心穴部21を有する円板から形成
し、そしてこれにより、板体もしくは箔体20を、上顎
骨Mから突出する固定物部分の周りにカラー状に適合さ
せるよう構成する。骨膜性板体もしくは箔体20は、そ
の一面を、骨膜18(図3においては、理解を便にする
ため骨膜18の厚さが誇張されている)を一部剥がした
後、上顎骨Mの外面19に対接する。なお、前記一部の
骨膜は、その後、骨膜性板体もしくは箔体20の他方の
面に折返して対接する。骨膜性板体もしくは箔体20の
前記孔(図3および4には示されていない)は、貫通孔
であって、板体もしくは箔体20の両側を連通し、そし
て前記孔は、好適には約0.1ないし約0.01mmの
平均直径を有する。骨膜性板体もしくは箔体20は、固
定物の先端部分周りの固定を促進し、口腔22と上顎骨
洞17間の連通の危険を減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るアンカ要素を示す
ほぼ横方向の側面図である。
【図2】アンカ要素の上顎および頬骨に対する方向を、
手術後の自然位置において示す概略説明図である。
【図3】アンカ要素の別の実施例を、骨膜性板体を備え
た手術後の状態において示す側面図である。
【図4】図3に示す板体の平面図である。
【符号の説明】
1,1′,2,2′ 円筒状セグメント(部分) 3,3′ 装着セグメント(部分) 4,4′ 第1ねじ部 5,5′ 第2ねじ部 6 先端端縁部 7,8 貫通スリット 9 基底部分 10 端面 11 円錐台 12 穴部 13 マントル表面 14 環状フランジ 15 環状溝 16 傾斜部 17 上顎骨洞 18 骨膜 19 外面 20 骨膜性板体もしくは箔体 21 同心穴部 22 口腔

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織、殊に骨組織内に埋植されるアンカ
    要素からなり、このアンカ要素が、実質的に回転対称形
    状を有して生物学的適合材料から形成されていると共
    に、その一端部である支持端部は、人工装具、人工関節
    要素、歯ブリッジ、義歯等を支持するよう意図され、そ
    の外面には外ねじを形成しているものにおいて、アンカ
    要素は実質的に円筒状でその両端部部分は異なる直径を
    有し、小さい直径の端部部分はアンカ要素の挿入側部分
    に配置されると共に前記両端部部分は少なくとも部分的
    にねじ部分を備え、前記ねじは挿入側端部へ向けて指向
    されていると共に両ねじ部分が同一ピッチに構成されて
    いることを特徴とするアンカ要素。
  2. 【請求項2】 両ねじ部分は、異なる直径を有する前記
    両ねじ部分間の領域内において統合された外ねじに整合
    されることを特徴とする請求項1記載のアンカ要素。
  3. 【請求項3】 アンカ要素は、両ねじ部分の間にねじ無
    し中間部分を有することを特徴とする請求項1記載のア
    ンカ要素。
  4. 【請求項4】 1つもしくは幾つかの歯を上顎内に支持
    するための或いは歯ブリッジ構造を支持するための歯固
    定において、歯に隣接する部分の固定物が上顎骨内に保
    持され、一方前記固定物の先端部分が頬骨内に保持され
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のアンカ要素。
  5. 【請求項5】 歯に隣接する部分の長さは上顎骨内の固
    定に適合し、一方先端部分は頬骨内の固定に適合してお
    り、歯に隣接する部分は、歯の人工装具もしくはブリッ
    ジ構造を保持するための手段を備えていることを特徴と
    する請求項4記載の歯の固定物。
  6. 【請求項6】 固定物の直径は、先端端縁部からの実質
    的延在部においては末端端縁部からの実質的延在部にお
    けるよりも大きく、両部分における外ねじ部(4,5)
    の外径は異なるが、ねじは両部分において同一ピッチに
    構成されていることを特徴とする請求項4記載の歯の固
    定物。
  7. 【請求項7】 固定手段は内ねじを有する穴部(12)
    と歯の人工装具もしくはブリッジに対する少なくとも1
    つの対接領域(10,13)とを含み、前記穴部(1
    2)は中心軸線(A)に対して所定の角度に配設されて
    いることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記
    載の歯の固定物。
  8. 【請求項8】 中心軸線(A)と穴部(12)との間の
    角度は15°ないし60°、好適には約45°であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の歯の固定物。
  9. 【請求項9】 末端端縁部(6)において、固定物は、
    末端端縁部(6)の近傍部分からもしくは前記端縁部か
    ら先端端縁部方向へ延在する穴部および貫通スリット
    (7,8)を備えていることを特徴とする請求項4ない
    し8のいずれかに記載の歯の固定物。
  10. 【請求項10】 末端外ねじ部(5)と先端外ねじ部
    (4)とは同一のピッチを有し、末端外ねじ部(5)の
    外径は先端外ねじ部(4)の内径と同一もしくはこれよ
    り小さいことを特徴とする請求項4ないし9のいずれか
    に記載の歯の固定物。
  11. 【請求項11】 ねじ無し中間部分が、先端外ねじ部
    (4)と末端外ねじ部(5)との間に設定されているこ
    とを特徴とする請求項4ないし10のいずれかに記載の
    歯の固定物。
  12. 【請求項12】 固定物(1′,2′,3′)は、純粋
    チタニウム等の生物学的適合材料からなる骨膜性板体も
    しくは箔体(20)を含み、前記板体もしくは箔体は、
    カラー状に形成されて、固定物の最大外径よりも僅かに
    大きい内径を備えていることを特徴とする請求項4ない
    し11のいずれかに記載の歯の固定物。
  13. 【請求項13】 骨膜性板体もしくは箔体(20)は、
    好適には約0.1ないし約0.01mmの直径を有する
    貫通孔を備えていることを特徴とする請求項12記載の
    歯の固定物。
  14. 【請求項14】 骨膜性板体もしくは箔体(20)は、
    約0.1ないし約0.3mmの厚さを有することを特徴
    とする請求項12または13記載の歯の固定物。
  15. 【請求項15】 歯の人工装具もしくはブリッジを保持
    する固定物を、顎骨および頬骨に対して取着する方法に
    おいて、前記方法が、下記の工程(a)孔を顎骨内に形
    成し、(b)孔を頬骨内に顎骨内の孔に整列して形成
    し、ここで、頬骨内の孔は顎骨内の孔より小さい直径に
    設定されており、固定物をその第1外ねじ部を頬骨内の
    孔の直径に適合させて挿入し、前記第1外ねじ部は固定
    物の一端部から実質的に延在しており、これにより第2
    外ねじ部を顎骨内の孔の直径に適合させ、前記第2外ね
    じ部は固定物の第2端部と第1外ねじ部との間に実質的
    に延在していると共に、前記固定物端部は最初に挿入さ
    れる第1外ねじ部を境界しており、(d)固定物を両孔
    内に同時にねじ込み、(e)ねじ込んだ固定物をその長
    手方向軸線周りに回転して方向付けすることにより、歯
    科人工装具もしくはブリッジを解剖学的に正確に装着で
    きるよう、固定物自由端部の内ねじ付き穴部をその傾動
    位置内において固定物長手方向軸線に関して位置決め
    し、(f)歯科人工装具もしくはブリッジを固定物上に
    装着する、ことからなることを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 固定物のねじ込みは自己タップ作用で
    達成されることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 更に、顎骨内に設けた穴部周りに自由
    顎骨表面を設定すると共に、好適には貫通孔を形成した
    チタニウム等の生物学的適合材料からなる薄い板体カラ
    ーを、固定物の埋植に先立ちもしくはこれに引続いて、
    前記穴部周りに且つその一面が前記顎骨自由表面に対接
    されるようにして適合する工程を含むことを特徴とする
    請求項15または16記載の方法。
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