JPH062048A - 連続処理ラインの速度制御方法 - Google Patents

連続処理ラインの速度制御方法

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JPH062048A
JPH062048A JP4164795A JP16479592A JPH062048A JP H062048 A JPH062048 A JP H062048A JP 4164795 A JP4164795 A JP 4164795A JP 16479592 A JP16479592 A JP 16479592A JP H062048 A JPH062048 A JP H062048A
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JP
Japan
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speed
line
coil
upper limit
velocity
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Application number
JP4164795A
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English (en)
Inventor
Akihiko Hasegawa
明 彦 長谷川
Kazuya Miyagawa
川 和 也 宮
Fusahiro Sekimoto
本 総 裕 関
Tetsuya Miyazaki
崎 徹 也 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各設備の能力を最大に利用するように、連続
処理可能な最高のライン速度を常時自動的に設定し、生
産性を上げる 【構成】 設備毎に予め定められた計算式と各処理対象
材料の仕様とに基づいて、設備毎に各処理対象材料の設
備上限処理速度(V1〜V3)とそれが適用される位置
を求め、それらと、ライン入側のハンドリング時間に応
じた入側上限処理速度(Vin),及びライン出側のハン
ドリング時間に応じた出側上限処理速度(Vout)を参
照し、それらのうち最低の速度を各位置で適用される速
度目標値とし、それの速度スケジュ−ルを作成し、各処
理対象材料の実際の位置をトラッキングし、検出した位
置と速度スケジュ−ルとに基づいてその時のラインの速
度目標値を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続処理ライン、例え
ば連続焼鈍ライン(CAL,CAPL等),連続溶融亜
鉛メッキライン(CGL),連続電気メッキライン(E
GL)などで利用しうる速度制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に連続処理ラインにおいては、ライ
ン入側のペイオフリ−ル(POR)に巻かれたコイルか
ら引き出されたストリップ(鋼帯)を、ライン上の各種
設備を順番に通し、全ての処理が完了した後、テンショ
ンリ−ル(TR)で巻取る。例えば連続溶融亜鉛メッキ
ラインでは、ライン上に焼鈍炉,冷却炉,メッキ設備な
どが設置されており、これら全ての設備をストリップが
連続的に通る。各コイルのストリップ長は有限である
が、1つのコイルのストリップ終端には次のコイルの先
端が溶接され、それによってライン上ではストリップは
連続的に処理される。また出側では、1つのコイルの巻
取りが終了すると、そのストリップの終端近傍を切断
し、切断点に続くストリップは別のコイルとして巻取
る。この種のライン入側及び出側での溶接,切断,コイ
ル取替え等の操作に要する時間(ハンドリング時間)を
確保するために、連続処理ラインの入側及び出側には、
それぞれル−プカ−と呼ばれる設備が設けられている。
【0003】この種の連続処理ラインにおける処理速度
は、様々な制約を受ける。例えば、ライン上の各種設備
は、それぞれが処理対象材料の種類(板厚,板幅,鋼種
等)毎に、処理速度の上限を有しているので、これら全
ての処理速度の制約をライン速度が受ける。また、ライ
ン入側のコイルのハンドリング時間によって定まる処理
速度の上限,及びライン出側のコイルのハンドリング時
間によって定まる処理速度の上限もライン速度に制約を
与える。即ち、ライン速度が速すぎると、入側では処理
中のコイルの終端が先に進みすぎて、それに次のコイル
を接続することができなくなるし、出側では処理中のコ
イルの先端が先に進みすぎて、切断やコイル先端のリ−
ルへの巻き付けができなくなる。しかも、コイルのスト
リップ長は様々であるので、ライン上に複数のコイルか
ら出て溶接された複数のストリップが存在してコイルの
ハンドリングを頻繁に実施しなければならない場合もあ
れば、ライン上に単一のコイルから出たストリップのみ
が存在してコイルのハンドリング時間による制約を受け
にくい場合もある。従ってこの種のライン速度の最適な
値は、時々刻々と、しかも大幅に変化しうる。
【0004】従来より、この種の連続処理ラインにおけ
る処理速度、即ちライン速度は、熟練したオペレ−タ
が、ライン上のストリップの進み具合いを確認しなが
ら、勘によって決定し、手作業で調整している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のように人間の勘
によって決定する方法では、最適な速度を最適なタイミ
ングで設定することは不可能であり、結果的に、安全な
方向、つまり最適な速度に比べて低い速度をライン速度
に設定する傾向が強く、これが生産性を下げる原因にな
っている。
【0006】従って本発明は、常時最適なライン速度を
設定し、実際の設備の能力を最大に利用して生産性を上
げることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の連続処理ラインの速度制御方法において
は、連続処理ラインに設置された各々の設備毎に予め定
められた計算条件と各処理対象材料の諸元とに基づい
て、設備毎に各処理対象材料の設備上限処理速度とそれ
が適用される位置を求め、各々の設備上限処理速度及び
それが適用される位置,前記連続処理ラインの入側に入
る処理対象材料を準備するのに必要な入側ハンドリング
時間に応じた入側上限処理速度,及び前記連続処理ライ
ンで処理した材料をその出側に配置されたコイル巻取機
で巻取る準備をするのに必要な出側ハンドリング時間に
応じた出側上限処理速度を参照し、それらのうち最低の
速度を各位置で適用される速度目標値とし、それの速度
スケジュ−ルを作成し、各処理対象材料の実際の位置を
トラッキングし、検出した位置と前記速度スケジュ−ル
とに基づいてその時のラインの速度目標値を決定する。
【0008】また第2番の発明では、更に、速度変更指
示が入力された時には、その入力に応じて、前記設備毎
に予め定められた計算条件の変数を修正し、設備上限処
理速度を再び計算し、更に速度スケジュ−ルを更新す
る。
【0009】
【作用】連続処理ライン上では、常時連続したストリッ
プが搬送されているので、特定の時点でのストリップの
速度は、ライン上のどの位置においても同じである。従
って、その連続処理ライン上でのライン速度が複数の設
備の各々の上限処理速度によって制約を受ける場合に
は、それら複数の上限処理速度の中の最低の速度をライ
ン速度に設定すれば、連続的に処理できる最大のライン
速度で、即ち最適な条件で設備を動かすことができる。
【0010】実際の各設備の上限処理速度は、設備毎に
定まる特定の計算式に、処理される材料サイズ等のパラ
メ−タを代入することによって求めることができる。ま
た、入側のハンドリング時間及び出側のハンドリング時
間はほぼ一定値であるので、それらに基づいて、ライン
入側の上限処理速度及びライン出側の上限処理速度を求
めることができる。
【0011】そこで本発明では、まず、設備毎に各処理
対象材料の設備上限処理速度とそれが適用される位置を
求め、各々の設備上限処理速度及びそれが適用される位
置と、入側ハンドリング時間に応じた入側上限処理速度
と出側ハンドリング時間に応じた出側上限処理速度とを
参照し、それらのうち最低の速度を各位置で適用される
速度目標値とし、それの速度スケジュ−ルが作成され
る。そして、各処理対象材料の実際の位置をトラッキン
グし、検出した位置と前記速度スケジュ−ルとに基づい
てその時のラインの速度目標値が決定される。
【0012】また第2番の発明では、速度変更指示の入
力に応答して、前記設備毎に予め定められた計算条件の
変数を修正し、設備上限処理速度を再び計算し、速度ス
ケジュ−ルが更新される。例えば、ライン上の特定の設
備に故障等が生じ、通常の処理能力よりも低い処理能力
しか得られなくなった場合、その設備の設備上限処理速
度は、通常の値よりも小さくなるので、故障発生前と同
じ制御を続けることはできない。しかしこのような場
合、オペレ−タが制御に介入し、その設備上限処理速度
を決定する計算条件の変数を修正することによって、そ
の時の正しい設備上限処理速度を求め、制御を続けるこ
とができる。
【0013】
【実施例】本発明を実施する一形式の連続処理ラインの
構成を図1に概略で示す。図1に示す連続処理ライン
は、連続溶融亜鉛メッキラインであり、焼鈍炉RTF,
メッキ槽POT,合金化炉ASF等の設備を備えてい
る。この例では処理対象の材料としてコイルA,コイル
B及びコイルCが示されているが、これらの材料はライ
ン入側に設置されたリ−ル(図示せず)に装着され、先
端から引き出されてライン入側に供給され、処理が完了
した材料はライン出側に設置されたリ−ル(図示せず)
に巻き取られる。この例では、コイルAの後端にコイル
Bの先端が溶接され、コイルBの後端にコイルCの先端
が溶接され、これらの材料は連続的にラインに供給され
る。処理が完了すると、溶接点の近傍で切断が実施さ
れ、各々のコイルに分離されてそれぞれリ−ルで巻き取
られる。切断位置の近傍には、目視検査のための検査台
が設置されている。
【0014】連続的にコイルを供給するために、入側の
リ−ルに次のコイルを装着したり、処理中のコイルの後
端と次に処理するコイルの先端とを溶接する操作、即ち
入側のハンドリングを容易にするために、ラインの入側
にはル−プカ−が設置されており、ラインを動かしたま
ま、処理中のコイルの後端の移動を一時的に止めること
ができる。同様に、処理を終了したコイルの後端と処理
中のコイルの先端とを切断したり、出側のリ−ルのコイ
ルを付け替えたりする操作、即ち出側のハンドリングを
容易にするために、ラインの出側にもル−プカ−が設置
されており、ラインを動かしたまま、処理中のコイルの
先端の移動を一時的に止めることができる。
【0015】図1には示されていないが、ラインの入
側,中央部,及び出側には、それぞれ、処理中の材料の
移動量に応じたパルス信号を発生するパルス発生器と、
溶接点に形成される貫通孔を検出した時に位置信号を出
力する溶接点検出器が設置されている。パルス発生器
は、ライン上で材料を搬送駆動する電気モ−タの駆動軸
に連結された回転量検出器であり、溶接点検出器は、材
料をその厚み方向に挟むように配置された透過型の光学
センサである。
【0016】図1に示すラインの駆動速度(材料の搬送
速度)を制御する電気回路の構成を図2に示す。実際に
速度制御を実施するのがプロセスコンピュ−タ20であ
る。このプロセスコンピュ−タ20には、製造工程全体
を管理するビジネスコンピュ−タ(ビジコン)10か
ら、コイル供給スケジュ−ル及び各コイルの仕様の情報
が入力される。また各コイルの実際の位置を把握するた
めに、パルス発生器PG1,PG2及びPG3、ならび
に溶接点検出器DT1,DT2及びDT3の信号が印加
される。プロセスコンピュ−タ20が生成した目標速度
に応じて、ライン駆動用モ−タ制御装置30が電気モ−
タを制御してラインの速度を調整する。
【0017】この例では、プロセスコンピュ−タ20の
処理は、コイル位置トラッキング処理21,コイル別上
限速度計算処理22,ライン速度スケジュ−ル作成処理
23,及びライン速度目標値生成処理25に区分されて
いる。
【0018】コイル位置トラッキング処理21では、各
々のコイルがどこの位置に存在するかを常時把握する。
即ち、各々のコイルがライン各部に供給されるおよその
タイミングは、ビジコン10が出力するコイル供給スケ
ジュ−ルによって知ることができるので、その情報に基
づいて、各溶接点検出器DT1〜DT3が溶接点、即ち
コイル後端及び先端を検出したタイミングと各溶接点検
出器が設置された位置と、各パルス発生器PG1〜PG
3が出力するパルス数によって計算される移動距離とか
ら、各々のコイルの先端及び後端の位置を正確に検出す
る。
【0019】コイル別上限速度計算処理22の内容を図
3に示す。この処理では、各々のコイルについて、ライ
ン速度を決定するうえで制約となる各種上限速度をそれ
ぞれ計算し、その結果を出力してライン速度スケジュ−
ル作成処理23に渡す。まず、ステップ102では、ビ
ジコン10から入力される各コイルの仕様、即ち幅W,
厚みD,長さL,T/H(時間あたりトン数),メッキ
厚,品種P等の情報を入力する。
【0020】次のステップ103では、焼鈍炉RTFに
おける上限速度V1を計算する。計算式の内容は予め定
められている。この例では、W・D及び品種Pをパラメ
−タとする関数を計算し、その結果に定数C1及びΔC
1を加算した結果を上限速度V1として算出している。
上限速度V1とパラメ−タW・Dとの関係は図7のよう
になる。即ち、焼鈍炉RTFで発生しうる熱量には上限
があるので、パラメ−タW・Dが大きくなるに従って、
それを処理可能な速度の上限は下がる。ΔC1は、オペ
レ−タによって端末装置40から入力される値である。
【0021】次のステップ104では、合金化炉ASF
における上限速度V2を計算する。計算式の内容は予め
定められている。この例では、D及びメッキ厚をパラメ
−タとする関数を計算し、その結果に定数C2及びΔC
2を加算した結果を上限速度V2として算出している。
即ち、合金化炉ASFで発生しうる熱量には上限がある
ので、パラメ−タD及びメッキ厚が大きくなるに従っ
て、それを処理可能な速度の上限は下がる。ΔC2は、
オペレ−タによって端末装置40から入力される値であ
る。
【0022】次のステップ105では、外観確保上限速
度V3を計算する。ライン上のコイルの搬送速度が速す
ぎると、検査台の位置における目視検査において見逃し
が生じ易くなる。このような見逃しを防止するために、
外観確保上限速度V3によって速度を規制する。この例
では、品種Pの関数を計算し、その結果を外観確保上限
速度V3に定めている。ΔC3は、オペレ−タによって
端末装置40から入力される値である。
【0023】次のステップ106では、ライン入側の上
限速度Vinを計算する。即ち、ライン入側でのコイル
のハンドリング作業を頻繁に行なう場合には、ライン速
度が速すぎると、処理中のコイルの後端に次のコイルを
溶接するのが間に合わなくなるので、ライン速度を規制
する必要がある。この計算式の内容は予め定められてい
る。即ち、コイル長/入側ハンドリング所要時間+ΔC
inを、上限速度Vinとして算出している。ΔCin
は、オペレ−タによって端末装置40から入力される値
である。
【0024】次のステップ107では、ライン出側の上
限速度Vout を計算する。即ち、ライン出側でのコイル
のハンドリング作業を頻繁に行なう場合には、ライン速
度が速すぎると、処理中のコイルと処理を完了したコイ
ルとの切断及びリ−ルへのコイルの掛け替えが間に合わ
なくなるので、ライン速度を規制する必要がある。この
計算式の内容は予め定められている。即ち、コイル長/
出側ハンドリング所要時間+ΔCout を、上限速度Vou
t として算出している。ΔCout は、オペレ−タによっ
て端末装置40から入力される値である。
【0025】ライン速度スケジュ−ル作成処理23の内
容を図4及び図5に示す。この処理では、上記コイル別
上限速度計算処理22によって得られた各々の上限速度
について、それが適用される位置の範囲を求め、その結
果に基づいてスケジュ−ルを作成する。
【0026】ステップ202では、コイル位置トラッキ
ング処理21によって得られた各コイルのトラッキング
位置情報、即ち各コイルの先端及び後端が現在どこに位
置するかを示す情報を入力する。
【0027】ステップ203では、各コイルの先端が焼
鈍炉RTFの入口に既に達しているか否かを判定し、そ
の結果に応じてステップ204又は205に進む。即
ち、コイルの先端が焼鈍炉RTFの入口の手前に位置す
る時には、ステップ204で位置レジスタP11にコイ
ル先端からRTF入口までの搬送距離の値をストアし、
位置レジスタP12には、そのコイルの長さ及び焼鈍炉
RTFの入口から出口までの距離L1をP11の値に加
えた結果をストアする。また、コイルの先端が焼鈍炉R
TFの入口より下流側に存在する場合には、ステップ2
05で位置レジスタP11に0をストアし、位置レジス
タP12には、焼鈍炉RTFの出口からコイルの後端ま
での距離をストアする。
【0028】図1に示す状態では、コイルAについては
既にコイル後端がRTF出口を通過しているので、P1
1は0、P12の内容はマイナスになり、これはコイル
AがRTFの上限速度の影響を受けないことを意味す
る。コイルBの場合、その先端、即ち図に示す溶接点が
RTF出口より下流側に位置するので、ステップ205
が実行され、P11に0がストアされ、P12にはコイ
ルBの長さ−Laの計算結果がストアされる。
【0029】次のステップ206では、各コイルの先端
がメッキ槽POTの入口に既に達しているか否かを判定
し、その結果に応じてステップ207又は208に進
む。即ち、コイルの先端がメッキ槽POTの入口の手前
に位置する時には、ステップ207で位置レジスタP2
1にコイル先端からPOT入口までの搬送距離の値をス
トアし、位置レジスタP22には、そのコイルの長さ及
びPOT入口から合金化炉ASF出口までの距離L2を
P21の値に加えた結果をストアする。また、コイルの
先端がPOTの入口より下流側に存在する場合には、ス
テップ208で位置レジスタP21に0をストアし、位
置レジスタP22には、合金化炉ASFの出口からコイ
ルの後端までの距離をストアする。
【0030】図1に示す状態では、コイルAの場合、コ
イル先端がPOT入口を通過しているので、ステップ2
08を実行し、P21に0をストアしP22にはL2+
Lbの計算結果をストアする。またコイルBの場合、コ
イル先端がPOT入口の手前(上流側)に位置するの
で、ステップ207を実行し、P21にはLbの値をス
トアし、P22にはLb+L2+コイルBの長さの計算
結果をストアする。
【0031】次のステップ209では、各コイルの先端
が検査台の位置に既に達しているか否かを判定し、その
結果に応じてステップ210又は211に進む。即ち、
コイルの先端が検査台の手前に位置する時には、ステッ
プ210で位置レジスタP31にコイル先端から検査台
までの搬送距離の値をストアし、位置レジスタP32に
は、そのコイルの長さをP31の値に加えた結果をスト
アする。また、コイルの先端が検査台より下流側に存在
する場合には、ステップ211で位置レジスタP31に
0をストアし、位置レジスタP32には、検査台からコ
イルの後端までの距離をストアする。
【0032】図1に示す状態では、コイルAの場合、コ
イル先端が検査台を通過しているので、ステップ211
を実行し、P31に0をストアしP32にはLc+L2
+Lbの計算結果をストアする。またコイルBの場合、
コイル先端が検査台の手前に位置するので、ステップ2
10を実行し、P31にはLc+L2+Lbの計算結果
をストアし、P32にはコイルBの長さをP31に加え
た値をストアする。
【0033】次のステップ221では、各コイルの先端
がRTFの入口に既に達しているか否かを判定し、その
結果に応じてステップ222又は223に進む。即ち、
コイルの先端がRTF入口の手前に位置する時には、ス
テップ222で位置レジスタP41にコイル先端からR
TF入口までの搬送距離の値をストアし、位置レジスタ
P42には、そのコイルの長さをP41の値に加えた結
果をストアする。また、コイルの先端がRTF入口より
下流側に存在する場合には、ステップ223で位置レジ
スタP41に0をストアし、位置レジスタP42には、
RTF入口からコイルの後端までの距離をストアする。
【0034】図1に示す状態では、コイルBの場合、コ
イル先端がRTF入口より下流側に位置するので、ステ
ップ223を実行し、P41に0をストアし、P42に
はRTF入口からコイル後端までの距離、即ちコイルB
の長さ−(L1+La)の計算結果をストアする。
【0035】次のステップ224では、各コイルの先端
が検査台に既に達しているか否かを判定し、その結果に
応じてステップ225又は226に進む。即ち、コイル
の先端が検査台の手前に位置する時には、ステップ22
5で位置レジスタP51にコイル先端から検査台までの
搬送距離の値をストアし、位置レジスタP52には、そ
のコイルの長さをP51の値に加えた結果をストアす
る。また、コイルの先端が検査台より下流側に存在する
場合には、ステップ226で位置レジスタP51に0を
ストアし、位置レジスタP52には、検査台からコイル
の後端までの距離をストアする。
【0036】図1に示す状態では、コイルBの場合、コ
イル先端が検査台の手前に位置するので、ステップ22
5を実行し、P51にコイル先端から検査台までの距
離、即ちLb+L2+Lcの計算結果をストアし、P5
2にはコイルBの長さをP51に加えた結果をストアす
る。
【0037】上記位置レジスタP11及びP12の内容
は前述の焼鈍炉上限速度V1が適用される範囲を示し、
位置レジスタP21及びP22の内容は前述の合金化炉
上限速度V2が適用される範囲を示し、位置レジスタP
31及びP32の内容は前述の外観確保上限速度V3が
適用される範囲を示し、位置レジスタP41及びP42
の内容は前述の入側上限速度Vinが適用される範囲を
示し、位置レジスタP51及びP52の内容は前述の出
側上限速度Vout が適用される範囲を示している。これ
らの速度及びそれが適用される範囲の情報は、各々のコ
イルについて求められる。
【0038】図1の状態における各上限速度及びそれが
適用される範囲の情報をグラフ化した例を図6の上側に
示してある。この例では、コイルA,B及びCの長さを
それぞれ500m,1000m及び350mとし、距離
L1を300m、距離L2を60m、距離Laを50
m、距離Lbを90mとして計算した。また、各符号の
添字A,B及びCはコイルの区分を示している。
【0039】これらの情報に基づいて、図4のステップ
212では、ライン速度スケジュ−ルを作成する。即
ち、現在からある程度先までの各時点(実際には現在か
らのラインの進行距離に対応する各位置)において、そ
の時に適用される全ての上限速度(全コイルのV1,V
2,V3,Vin,Vout のうち適用範囲にあるもの)
のうち、最小のものを選択し、その速度をその時点のラ
イン速度に定める。このようにして、図6の下側に実線
で示すライン速度スケジュ−ルが作成される。
【0040】しかし、実際の連続処理ラインにおいて
は、瞬間的にライン速度を変更することはできないの
で、作成したライン速度スケジュ−ルを一部修正し、図
6の下側に点線で示すようなスケジュ−ルを作成する。
即ち、実線で示したライン速度スケジュ−ルの速度を越
えることはできず、また制御可能なラインの加減速度の
上限も一定であるとみなし、ライン速度を下げる時に
は、その位置で修正前の速度と一致するように、その手
前の位置から所定の減速度の傾きに従って速度を下げる
ように修正し、ライン速度を上げる時には、その位置か
ら所定の加速度の傾きに従って速度を上げるように修正
する。
【0041】図2に示すライン速度目標値生成処理25
では、ライン速度スケジュ−ル作成処理23によって生
成されたライン速度スケジュ−ル(修正後のもの)と、
コイル位置トラッキング処理21から出力される位置情
報(移動量)とに基づいて、現在設定すべきライン速度
を決定し、それを目標速度としてライン駆動用モ−タ制
御装置30に出力する。図6の例では、修正後スケジュ
−ルにおいて、現在位置(距離が0の位置)のライン速
度が130(m/分)であるので、130(m/分)に
ライン速度を設定する。この時点からラインが100m
進むと、スケジュ−ルではライン速度が120(m/
分)になっているので、その時には120(m/分)を
ライン速度に設定する。
【0042】上述のようにこの速度制御装置では、その
時に連続的に操業可能な最大のライン速度になるよう
に、自動的にライン速度が設定されるが、端末装置40
を使用することによってオペレ−タが制御に介入するこ
ともできる。即ち、各種設備の不調や改良等を考慮し、
定常時の各上限速度に対してそれを下げたり上げたりす
ることができる。実際には、オペレ−タの入力操作によ
って、図3に示す各変数ΔC1,ΔC2,ΔC3,ΔC
in及びΔCout の値をそれぞれ調整することができる。
この調整が実施されると、コイル別上限速度計算処理2
2は再び計算を実施して修正された各上限速度の値を出
力し、ライン速度スケジュ−ル作成処理23は修正され
た各上限速度に基づいてスケジュ−ルを修正する。
【0043】なお図6の例では、現在から2000m先
までのスケジュ−ルを作成してあるが、計算処理を短時
間で実施でき、スケジュ−ル作成の周期が短い場合に
は、もっと狭い範囲(例えば現在から500m先まで)
のスケジュ−ル作成でも充分である。
【0044】また上記実施例では、ライン速度スケジュ
−ルを現在からのラインの移動距離で示しているが、現
在からの経過時間で示すスケジュ−ルに変更してもよ
い。しかしその場合には、ライン速度が変わる度にスケ
ジュ−ルを計算し直す必要があるので、処理が複雑化す
る。
【0045】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、設備毎に
各処理対象材料の設備上限処理速度とそれが適用される
位置を求め、各々の設備上限処理速度及びそれが適用さ
れる位置と、入側ハンドリング時間に応じた入側上限処
理速度と出側ハンドリング時間に応じた出側上限処理速
度とを参照し、それらのうち最低の速度を各位置で適用
される速度目標値とし、それの速度スケジュ−ルが作成
される。そして、各処理対象材料の実際の位置をトラッ
キングし、検出した位置と前記速度スケジュ−ルとに基
づいてその時のラインの速度目標値が自動的に決定され
るので、常時最適なライン速度が設定される。従ってラ
インに設わった設備の能力を最大に利用して生産性を上
げることができる。
【0046】第2番の発明では、更に、速度変更指示の
入力に応答して、設備毎に予め定められた計算条件の変
数を修正し、設備上限処理速度を再び計算し、速度スケ
ジュ−ルが更新される。従って例えば、ライン上の特定
の設備に故障等が生じ、通常の処理能力よりも低い処理
能力しか得られなくなった場合、その設備の設備上限処
理速度は、通常の値よりも小さくなるので、故障発生前
と同じ速度で操業を続けることはできないが、オペレ−
タが制御に介入し、その設備上限処理速度を決定する計
算条件の変数を修正することによって、その時の正しい
設備上限処理速度を求め、制御を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の連続処理ラインの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 図1に示すラインの速度を制御する装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】 図2の処理22の内容を示すフロ−チャ−ト
である。
【図4】 図2の処理23の内容の一部分を示すフロ−
チャ−トである。
【図5】 図2の処理23の内容の残りを示すフロ−チ
ャ−トである。
【図6】 各種上限速度とその適用範囲及びそれに基づ
いて生成されたライン速度スケジュ−ルを示すグラフで
ある。
【図7】 上限速度V1とコイルの仕様との相関を示す
グラフである。
【符号の説明】
10:ビジネスコンピュ−タ 20:プロセスコ
ンピュ−タ 21:コイル位置トラッキング処理 22:コイル別上
限速度計算処理 23:ライン速度スケジュ−ル作成処理 25:ライン速度目標値生成処理 30:ライン駆動
用モ−タ制御装置 40:端末装置 PG1〜PG3:
パルス発生器 DT1〜DT3:溶接点検出器 RTF:焼鈍炉 POT:メッキ槽 ASF:合金化炉
フロントページの続き (72)発明者 宮 崎 徹 也 東海市東海町5−3 新日本製鐵株式会社 名古屋製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続処理ラインに設置された各々の設備
    毎に予め定められた計算条件と各処理対象材料の諸元と
    に基づいて、設備毎に各処理対象材料の設備上限処理速
    度とそれが適用される位置を求め、 各々の設備上限処理速度及びそれが適用される位置,前
    記連続処理ラインの入側に入る処理対象材料を準備する
    のに必要な入側ハンドリング時間に応じた入側上限処理
    速度,及び前記連続処理ラインで処理した材料をその出
    側に配置されたコイル巻取機で巻取る準備をするのに必
    要な出側ハンドリング時間に応じた出側上限処理速度を
    参照し、それらのうち最低の速度を各位置で適用される
    速度目標値とし、それの速度スケジュ−ルを作成し、 各処理対象材料の実際の位置をトラッキングし、検出し
    た位置と前記速度スケジュ−ルとに基づいてその時のラ
    インの速度目標値を決定する、連続処理ラインの速度制
    御方法。
  2. 【請求項2】 速度変更指示が入力された時には、その
    入力に応じて、前記設備毎に予め定められた計算条件の
    変数を修正し、設備上限処理速度を再び計算し、更に速
    度スケジュ−ルを更新する、前記請求項1記載の連続処
    理ラインの速度制御方法。
JP4164795A 1992-06-23 1992-06-23 連続処理ラインの速度制御方法 Pending JPH062048A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005213624A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Jfe Steel Kk 金属帯の連続熱処理方法
JP2008231485A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nippon Steel Corp 連続処理ラインにおけるライン速度制御システム、方法、及びコンピュータプログラム
CN108796413A (zh) * 2018-06-15 2018-11-13 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 一种连续镀锌机组生产画面分切点的跟踪显示方法

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CN108796413B (zh) * 2018-06-15 2023-09-26 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 一种连续镀锌机组生产画面分切点的跟踪显示方法

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