JPH06204576A - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

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JPH06204576A
JPH06204576A JP5017078A JP1707893A JPH06204576A JP H06204576 A JPH06204576 A JP H06204576A JP 5017078 A JP5017078 A JP 5017078A JP 1707893 A JP1707893 A JP 1707893A JP H06204576 A JPH06204576 A JP H06204576A
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squid
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magnetometer
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low temperature
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Gen Uehara
弦 上原
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CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性が高く、製造が容易で、熱浸入が小さ
く、かつ位置関係の校正が不要な多チャンネルSQUI
D磁束計を提供する。 【構成】 1枚のシリコンウェーハ基板1の上に複数個
のSQUIDセンサ3を並列形成し、この複数個のSQ
UIDセンサ3を複数個のチップにダイシングすること
なく1枚の基板のまま低温状態で用い複数の出力信号を
取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、心磁波、脳磁波、眼筋
磁場等の生体磁気計測、または、地磁気計測、あるいは
物質の帯磁率計測、さらには磁気的信号伝送用のインタ
ーフェイス等に適したSQUID(Superconducting Qu
antum Interference Device :超伝導量子干渉デバイ
ス)磁束計及びそのボンディング方法に関する。SQU
IDとは、低温状態に維持され、ループ内にジョセフソ
ン接合を含む超伝導ループであるSQUIDループ内
に、ピックアップコイルや入力コイル等を介して外部か
らの磁束が結合されて印加されると、SQUIDループ
に周回電流が誘起され、ループ内のジョセフソン接合に
おける量子的な干渉効果により、印加された外部磁束の
微小な変化が周回電流の大きな変化となって現れること
を利用して、微小磁束変化を測定するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空間的に分布する磁場を計測する
ため、多チャンネルSQUID磁束計が用いられている
が、この多チャンネルSQUID磁束計は、ピックアッ
プコイルを人の手で巻いて作成し、SQUIDに用いる
チップをウェーハーから切りだすダイシングを行い、こ
のチップを上記ピックアップコイルと接続し、さらにS
QUIDループからリード線を延ばして、室温状態の系
の電子回路と接続することにより1チャンネル分の磁束
計を構成し、これらを束ねることにより一つの多チャン
ネルSQUID磁束計を構成していた。例えば、図8に
示すモジュール式多チャンネルSQUID磁束計や、図
9に示す非モジュール式多チャンネルSQUID磁束計
などである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
式のSQUID磁束計では、組み合せ(アセンブル)を
行う部品点数が多いので、全体としての信頼性が低いこ
と、製造が困難であること等の問題点があった。また、
接続ケーブル数が多いのでSQUIDへの熱浸入が大き
い、という問題点もあった。そして、1チャンネル分の
磁束計を束ねて多チャンネル磁束計を構成することか
ら、磁束計が全体的に大きくなってしまうことも問題で
あった。さらに、多チャンネルの各センサ間の位置関係
を校正する手続が必要である、という問題点も抱えてい
た。本発明は、これらの問題点を解決するためになされ
たものであり、信頼性が高く、製造が容易で、熱浸入が
小さく、かつ位置関係の校正が不要な多チャンネルSQ
UID磁束計を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るSQUID磁束計は、1枚の第1基板
の上に複数個のSQUIDセンサを並列形成し、当該複
数個のSQUIDセンサを複数個のチップにダイシング
することなく1枚の基板のまま低温状態で用い複数の出
力信号を取り出せるように構成される。上記の第1基板
の上に第2基板を重ねて設け、前記第1基板上の第1ボ
ンディングパッドと、前記第2基板の前記第1基板に対
向しない側の面上に設けられた第2ボンディングパッド
とを、前記第2基板に設けられた貫通口を通して接続す
ることにより前記出力信号の取り出しを行うようにSQ
UID磁束計を構成してもよい。また、上記の低温状態
において取り出した前記出力信号の室温状態部分への伝
送を光ファイバーによって行ってもよい。そして、上記
の第2基板に、低温動作する増幅器と、ミキサーと、位
相弁別器と、マルチプレクサと、積分器と、フィードバ
ック回路と、コンパレータと、発振器を実装してSQU
ID磁束計を構成してもよい。また、上記の複数個のS
QUIDセンサは、ピックアップコイルが前記第1基板
上に薄膜でモノリシックに形成されて構成されてもよ
い。あるいは、また、上記の複数個のSQUIDセンサ
はピックアップコイルとSQUIDコイルとを兼ね、か
つ前記第1基板上に薄膜でモノリシックに形成されても
よい。さらに、上記の第1基板を複数個、球面上にレイ
アウトして人の頭部にフィットするようにしてSQUI
D磁束計を構成してもよい。
【0005】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、アセンブル
を行う箇所がボンディング箇所のみであるので、信頼性
が高く、かつ製造が容易である。また、外部との接続に
ついては、マルチプレクサや光ファイバーによる伝送を
行うので、熱浸入も小さく、かつ全体の容積も小さくな
る、という長所を有している。さらに、1枚のウェーハ
基板上に多チャンネルのSQUIDセンサが集積化され
て作成されているので、各SQUIDセンサ間の位置関
係の校正が不要になる、という利点も有している。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は、本発明の一実施例であるSQUID磁
束計におけるシングルウェーハSQUIDの構成を示し
た斜視図である。
【0007】このシングルウェーハSQUIDは、図に
示すように、第1基板である1枚のシリコンウェーハ基
板1上に複数個(この例では24個)のSQUIDセン
サ3を並列形成したものに、第2基板であるプリンテッ
ドカードボード(以下、PCBと略称する)2を重ねて
接着することにより構成されている。
【0008】このPCB2には、上記の各SQUIDセ
ンサ3と対応する位置に貫通孔(Via Hole)4が設けら
れている。各SQUIDセンサ3と貫通孔4との関係は
図2のようになっており、シリコンウェーハ基板1上の
第1ボンディングパッド7と、PCB2の面のうち、シ
リコンウェーハ基板1に対向しない側の面A上に設けら
れた第2ボンディングパッド6とが、貫通口4を通して
ボンディングワイヤ8によって接続されている。
【0009】図3に示すように、各SQUIDセンサ3
は、ピックアップコイルが上記シリコンウェーハ基板1
上に薄膜でモノリシックに形成され、上記の第1ボンデ
ィングパッド7は、SQUIDループ9からの出力信号
の取り出し口である。
【0010】この場合、各SQUIDセンサ3は、ピッ
クアップコイルとSQUIDコイルとを兼ね、かつ上記
のシリコンウェーハ基板1上に薄膜でモノリシックに形
成されてもかまわない。
【0011】上記のPCB2上には、ガリウムヒ素(G
aAs)素子を用いた低温動作電子回路(図示せず)が
設けられ、上記の第2ボンディングパッド6からの信号
を処理する。そして、この低温動作電子回路の出力は、
PCB2上に設けられたLED(発光ダイオード)に接
続され、図示しない光ファイバーにより光信号Lとして
常温部分に伝送される。上記の低温動作電子回路は、低
温動作する増幅器と、ミキサーと、位相弁別器と、マル
チプレクサと、積分器と、フィードバック回路と、コン
パレータと、発振器を有している。
【0012】図4は、本実施例のSQUID磁束計20
の等価回路図であり、2つのジョセフソン接合25,2
6を含む超伝導ループ21に直流電圧端子を設けた構成
になっている。Ic はジョセフソン接合の臨界電流を、
Ls は超伝導ループのインダクタンスを、Li 入力コイ
ルのインダクタンスをそれぞれ示している。
【0013】SQUIDとは、超伝導ループ21内に外
部から磁束が印加されると、ループに周回電流が誘起さ
れ、ループ内のジョセフソン接合における量子的な干渉
効果により、印加された外部磁束の微小な変化が周回電
流の大きな変化となって現れることを利用して、微小磁
束変化を測定するものである。
【0014】SQUIDループ21は、通常大きくない
ため、計測すべき磁場を直接ループ内に入れるには効率
が悪い。そこで、測定すべき磁場は、ピックアップコイ
ル23によって検出され、入力コイル24を通じてSQ
UIDループ21に結合される。入力コイル23に隣接
するコイル28は変調コイルであり、この変調コイル2
8により、発振器29でドライブされた変調磁束がSQ
UIDループ21に加えられる。この場合、SQUID
ループ21,入力コイル24および変調コイル28は、
超低温格納容器等の内部に格納され、超低温状態(約4
K)に維持されている。SQUIDの出力電圧は、イン
ピーダンス整合回路32および前置増幅器33を経てP
SD(Phase Sensitive Detector:位相弁別器)35に
おいてロックイン検波され、Φ−V曲線の1次微分が得
られる。この出力を上記の変調コイル28に加算してネ
ガティブフィードバックすると、Φ−V曲線の1次微分
が零になる点(山あるいは谷)に安定し、測定すべき磁
場は、上記のフィードバック量を出力Vout でモニター
することにより得ることができる。この状態を「ロック
された」と表現する。上記の方法は、FLL(Flux Loc
ked Loop:磁束ロックループ)法と呼ばれ、いわゆる
「零位法」の一種であり、入出力の関係が線形になるの
が特徴である。図4において、インピーダンス整合回路
32は、超低温状態(約4K)のSQUID21と室温
状態にある前置増幅器33とのインピーダンスマッチン
グをとるためのものであり、図示したLC回路のほか、
超伝導トランスが用いられる場合も多い。上記におい
て、PSD35と、フェーズシフタ30と、発振器29
と、変調コイル28とは、フィードバック回路を構成し
ている。
【0015】図5は、上記のマルチプレクサの構成例を
示したものであり、図上、40がマルチプレクサ部分を
示し、SQ1 〜SQ16が各チャンネルのSQUIDセン
サを表している。
【0016】図6は、上記のコンパレータの構成例を示
したものであり、図上、45がコンパレータ部分を示
し、46がSQUID部分を示している。ここに、回路
素子の各値は、LP =35nH,L2 =54nH,L1
=58pH,k12=0.89,Io =30μA,R1 =
R2 =2.5Ω,nG =32,RL1=RL2=5Ω,L3
=6nH,L2K=7.4nH,L1K=12.6pH,k
K =0.84,RDK=100Ω,a=3,nK =25で
ある。
【0017】図7は、上記のシリコンウェーハ基板を、
例えば3個、球面上にレイアウトし、人の頭部にフィッ
トするように構成した例を示したものである。このよう
に構成することにより、複数の多チャンネルSQUID
磁束計とすることができ、人の脳磁波を正確に測定する
ことができる。
【0018】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、上記構成を有する
本発明によれば、アセンブルを行う箇所がボンディング
箇所のみであるので、信頼性が高く、かつ製造が容易で
ある。また、外部との接続については、マルチプレクサ
や光ファイバーによる伝送を行うので、熱浸入も小さ
く、かつ全体の容積も小さくなる、という長所を有して
いる。さらに、1枚のウェーハ基板上に多チャンネルの
SQUIDセンサが集積化されて作成されているので、
各SQUIDセンサ間の位置関係の校正が不要になる、
という利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるSQUID磁束計にお
けるシリコンウェーハ基板とプリンテッドカードボード
の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すSQUIDセンサとプリンテッドカ
ードボードとの関係を示す貫通孔付近の部分拡大斜視図
である。
【図3】図1及び図2に示すSQUIDセンサの概略構
成を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施例であるSQUID磁束計の構
成を示す等価回路図である。
【図5】本発明の一実施例であるSQUID磁束計にお
けるマルチプレクサの構成を示すブロック回路図であ
る。
【図6】本発明の一実施例であるSQUID磁束計にお
けるコンパレータの構成を示す等価回路図である。
【図7】本発明の一実施例であるシリコンウェーハSQ
UID磁束計を用いた脳磁波測定方法を説明する概念図
である。
【図8】従来例のモジュール式多チャンネルSQUID
磁束計の構成を示す断面図である。
【図9】従来例の非モジュール式多チャンネルSQUI
D磁束計の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコンウェーハ基板 2 プリンテッドカードボード 3 SQUIDセンサ 4 貫通孔 5 LED 6,7 ボンディングパッド 8 ボンディングワイヤ 9 SQUIDループ 10 配線 20 SQUID磁束計 21 SQUIDループ 22 バイアス電流注入位置 23 ピックアップコイル 24 入力コイル 25,26 ジョセフソン接合 27 接地位置 28 変調コイル 29 発振器 30 フェーズシフタ 31 バイアス電流源 32 インピーダンス整合回路 33 前置増幅器 34 積分増幅器 35 PSD 40 マルチプレクサ 41 デマルチプレクサ 42 ANDゲート 43 シフトレジスタ 44 出力ゲート 45 コンパレータ 46 SQUIDセンサ 47〜49 シリコンウェーハ 51 モジュール式多チャンネルSQUID磁束計 52 グラディオメータ 53 アダプタ 54 SQUIDハウジング 55 支持板 56 プラグ 57 FRPデュワー 61 非モジュール式多チャンネルSQUID磁束計 62 センサアレイ 63 フレキシブルジョイント 64 インピーダンスマッチングトランス 65 液体ヘリウム 66 リードシールド 67 輻射シールド 68 プリアンプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の第1基板の上に複数個のSQUI
    Dセンサを並列形成し、当該複数個のSQUIDセンサ
    を複数個のチップにダイシングすることなく1枚の基板
    のまま低温状態で用い複数の出力信号を取り出せるよう
    にしたことを特徴とするSQUID磁束計。
  2. 【請求項2】 前記第1基板の上に第2基板を重ねて設
    け、前記第1基板上の第1ボンディングパッドと、前記
    第2基板の前記第1基板に対向しない側の面上に設けら
    れた第2ボンディングパッドとを、前記第2基板に設け
    られた貫通口を通して接続することにより前記出力信号
    の取り出しを行うこと特徴とする請求項1に記載したS
    QUID磁束計。
  3. 【請求項3】 前記低温状態において取り出した前記出
    力信号の室温状態部分への伝送を光ファイバーによって
    行うことを特徴とする請求項1に記載したSQUID磁
    束計。
  4. 【請求項4】 前記第2基板に、低温動作する増幅器
    と、ミキサーと、位相弁別器と、マルチプレクサと、積
    分器と、フィードバック回路と、コンパレータと、発振
    器を実装したことを特徴とする請求項1に記載したSQ
    UID磁束計。
  5. 【請求項5】 前記複数個のSQUIDセンサは、ピッ
    クアップコイルが前記第1基板上に薄膜でモノリシック
    に形成されて構成されたことを特徴とする請求項1に記
    載したSQUID磁束計。
  6. 【請求項6】 前記複数個のSQUIDセンサはピック
    アップコイルとSQUIDコイルとを兼ね、かつ前記第
    1基板上に薄膜でモノリシックに形成されたことを特徴
    とする請求項1に記載したSQUID磁束計。
  7. 【請求項7】 前記第1基板を複数個、球面上にレイア
    ウトして人の頭部にフィットするように構成したことを
    特徴とする請求項1に記載したSQUID磁束計。
JP5017078A 1993-01-07 1993-01-07 Squid磁束計 Expired - Lifetime JPH0817251B2 (ja)

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