JPH06204052A - トランス - Google Patents
トランスInfo
- Publication number
- JPH06204052A JPH06204052A JP4348337A JP34833792A JPH06204052A JP H06204052 A JPH06204052 A JP H06204052A JP 4348337 A JP4348337 A JP 4348337A JP 34833792 A JP34833792 A JP 34833792A JP H06204052 A JPH06204052 A JP H06204052A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- pattern
- transformer
- coils
- insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電力伝達効率を高める。
【構成】 トランス10は、絶縁層12が多層に積層さ
れかつ一体化された多層基板11と、多層基板11内の
厚さ方向に互いに独立して設けられかつ厚さ方向に券回
された3つのコイルX,Y,Zとから主に構成されてい
る。各コイルX,Y,Zは、絶縁層12間に形成された
3ターンのコイルパターン13が互いに連結されたもの
からなる。各コイルパターン13は、パターン幅L1 が
パターン間隔L2 の3倍以上に設定されている。
れかつ一体化された多層基板11と、多層基板11内の
厚さ方向に互いに独立して設けられかつ厚さ方向に券回
された3つのコイルX,Y,Zとから主に構成されてい
る。各コイルX,Y,Zは、絶縁層12間に形成された
3ターンのコイルパターン13が互いに連結されたもの
からなる。各コイルパターン13は、パターン幅L1 が
パターン間隔L2 の3倍以上に設定されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランス、特に、絶縁
性基板内にコイルを備えたトランスに関する。
性基板内にコイルを備えたトランスに関する。
【0002】
【従来の技術】電子回路基板の電源回路に搭載されるト
ランスとして、絶縁性基板内に複数のコイルを設けたも
のが知られている(例えば実開平1−100471
号)。この種のトランス1は、図6に示すように、多数
の絶縁層3が積層されかつ一体化された多層基板2内
に、複数のコイル、例えば3つのコイルA,B,Cが多
数基板2の中心線Oを中心として互いに独立して形成さ
れている。また、多層基板2には、コイルA,B,Cの
中心部を貫通する穴6が形成されており、この穴6には
各コイルA,B,Cのコアとなる磁性体コア部材7が挿
入されている。
ランスとして、絶縁性基板内に複数のコイルを設けたも
のが知られている(例えば実開平1−100471
号)。この種のトランス1は、図6に示すように、多数
の絶縁層3が積層されかつ一体化された多層基板2内
に、複数のコイル、例えば3つのコイルA,B,Cが多
数基板2の中心線Oを中心として互いに独立して形成さ
れている。また、多層基板2には、コイルA,B,Cの
中心部を貫通する穴6が形成されており、この穴6には
各コイルA,B,Cのコアとなる磁性体コア部材7が挿
入されている。
【0003】このトランス1に含まれる各コイルA,
B,Cは、絶縁層3間に形成されたコイルパターン4が
互いに接続されたものである。各コイルパターン4は、
図7に示すように、絶縁層3上に形成されており、例え
ば4ターン分の渦巻き状に形成されている。ここで、コ
イルパターン4は、小型のトランスを形成するために、
パターン幅L1 やパターン間隔L2 を小さくし、各絶縁
層3でのターン数を多く設定している。また、各コイル
パターン4は、その端部が絶縁層3を貫通する導電性の
ビアホール5により隣接する絶縁層3上に形成されたコ
イルパターン4に接続されている。
B,Cは、絶縁層3間に形成されたコイルパターン4が
互いに接続されたものである。各コイルパターン4は、
図7に示すように、絶縁層3上に形成されており、例え
ば4ターン分の渦巻き状に形成されている。ここで、コ
イルパターン4は、小型のトランスを形成するために、
パターン幅L1 やパターン間隔L2 を小さくし、各絶縁
層3でのターン数を多く設定している。また、各コイル
パターン4は、その端部が絶縁層3を貫通する導電性の
ビアホール5により隣接する絶縁層3上に形成されたコ
イルパターン4に接続されている。
【0004】この種のトランス1では、コイルAを電力
入力側となる一次巻線とした場合、コイルAから発生し
た磁界が2次巻線となるコイルB及び3次巻線となるコ
イルCに作用し、コイルB及びコイルCに誘導起電力が
発生する。これにより、コイルAからコイルB及びコイ
ルCに電力が伝達される。
入力側となる一次巻線とした場合、コイルAから発生し
た磁界が2次巻線となるコイルB及び3次巻線となるコ
イルCに作用し、コイルB及びコイルCに誘導起電力が
発生する。これにより、コイルAからコイルB及びコイ
ルCに電力が伝達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のトランス1
では、コイルAからコイルB及びコイルCへの電力伝達
効率が不十分である。これは、コイルAで発生した磁界
の一部が互いに打ち消し合い、この結果、コイルB及び
コイルCに誘導気電力を発生させるためのコイルAから
の磁界が弱まるためと考えられている。この現象を示し
たものが図8である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿
った断面に生じる磁界を模式的に表したものである。図
から明らかなように、コイルパターン4,4には同方向
に電流が流れるために両者間ではそれぞれの磁界の向き
が逆になり、両コイルパターン4,4間の磁界は互いに
打ち消し合って弱くなる。
では、コイルAからコイルB及びコイルCへの電力伝達
効率が不十分である。これは、コイルAで発生した磁界
の一部が互いに打ち消し合い、この結果、コイルB及び
コイルCに誘導気電力を発生させるためのコイルAから
の磁界が弱まるためと考えられている。この現象を示し
たものが図8である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿
った断面に生じる磁界を模式的に表したものである。図
から明らかなように、コイルパターン4,4には同方向
に電流が流れるために両者間ではそれぞれの磁界の向き
が逆になり、両コイルパターン4,4間の磁界は互いに
打ち消し合って弱くなる。
【0006】本発明の目的は、電力伝達効率を改善する
ことにある。
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のトランスは、絶
縁層が多層に積層されかつ一体化された絶縁性基板と、
絶縁性基板内の厚さ方向に互いに独立して設けられかつ
厚さ方向に巻回された複数のコイルとを備えている。コ
イルは、絶縁層間に形成された1ターンを超えるコイル
パターンが互いに連結されたものからなり、コイルパタ
ーンは、パターン幅がパターン間隔の3倍以上に設定さ
れている。
縁層が多層に積層されかつ一体化された絶縁性基板と、
絶縁性基板内の厚さ方向に互いに独立して設けられかつ
厚さ方向に巻回された複数のコイルとを備えている。コ
イルは、絶縁層間に形成された1ターンを超えるコイル
パターンが互いに連結されたものからなり、コイルパタ
ーンは、パターン幅がパターン間隔の3倍以上に設定さ
れている。
【0008】
【作用】本発明に係るトランスでは、絶縁性基板内に形
成されたコイル間の誘導起電力により、コイル間で電力
が伝達される。ここで、各コイルパターンは、パターン
幅がパターン間隔の3倍以上に設定されているため、従
来例のような磁界の打ち消し合いを引き起こしにくい。
このため、コイルで生じた磁界は弱まりにくく、他のコ
イルに効率良く電力を伝達し得る。
成されたコイル間の誘導起電力により、コイル間で電力
が伝達される。ここで、各コイルパターンは、パターン
幅がパターン間隔の3倍以上に設定されているため、従
来例のような磁界の打ち消し合いを引き起こしにくい。
このため、コイルで生じた磁界は弱まりにくく、他のコ
イルに効率良く電力を伝達し得る。
【0009】
【実施例】図1及び図2を参照して、本発明の一実施例
に係るトランスを説明する。図において、トランス10
は、内部に3つのコイルX,Y,Zを備えた多層基板1
1からなる。多層基板11は、例えばガラス−セラミッ
ク材料からなる多数の絶縁層12が積層されかつ一体化
されたものであり、概ね立方体である。
に係るトランスを説明する。図において、トランス10
は、内部に3つのコイルX,Y,Zを備えた多層基板1
1からなる。多層基板11は、例えばガラス−セラミッ
ク材料からなる多数の絶縁層12が積層されかつ一体化
されたものであり、概ね立方体である。
【0010】多層基板11の中心には、厚み方向に貫通
する穴17が形成されている。この穴17には、コイル
X,Y,Zのコアとなるフェライトや磁性体金属等から
なる磁性体コア部材18が挿入されている。コイルX,
Y,Zは、互いに独立しており、穴17の中心線Oが軸
線と一致するように多層基板11の厚み方向に互いに独
立して配列されている。各コイルX,Y,Zは、絶縁層
12間に設けられたコイルパターン13が連結されたも
のである。
する穴17が形成されている。この穴17には、コイル
X,Y,Zのコアとなるフェライトや磁性体金属等から
なる磁性体コア部材18が挿入されている。コイルX,
Y,Zは、互いに独立しており、穴17の中心線Oが軸
線と一致するように多層基板11の厚み方向に互いに独
立して配列されている。各コイルX,Y,Zは、絶縁層
12間に設けられたコイルパターン13が連結されたも
のである。
【0011】図3及び図4を参照して、コイルXを形成
するためのコイルパターン13について説明する。な
お、図3は図2のIII −III 部分の横断面図、図4はIV
−IV部分の横断面図である。すなわち、図3は、コイル
Xを構成する最上層のコイルパターン13(以下、コイ
ルパターン13a)を示し、図4はコイルXを構成する
ための第2層目のコイルパターン13(以下、コイルパ
ターン13b)を示している。
するためのコイルパターン13について説明する。な
お、図3は図2のIII −III 部分の横断面図、図4はIV
−IV部分の横断面図である。すなわち、図3は、コイル
Xを構成する最上層のコイルパターン13(以下、コイ
ルパターン13a)を示し、図4はコイルXを構成する
ための第2層目のコイルパターン13(以下、コイルパ
ターン13b)を示している。
【0012】図3のコイルパターン13aは、絶縁層1
2の外周部から中心部に向けて時計回りの渦巻き形状に
形成されており、コイルXの3周期、すなわち3ターン
を形成している。このコイルパターン13の外周部側端
部14aは、絶縁基板11の端面に露出しており、図示
しない外部電極を形成している。一方、図4のコイルパ
ターン13bは、絶縁層12の中心から外周部にかけて
右回りの渦巻き状に形成されており、図3のコイルパタ
ーン13aと同様に3ターン分形成されている。このコ
イルパターン13bの中心側端部16aは、絶縁層12
を貫通するビアホール15によりコイルパターン13a
の中心側端部14bと接続されている。これにより、コ
イルパターン13aとコイルパターン13bとが接続さ
れている。コイルXは、このようなコイルパターン13
aとコイルパターン13bとが交互にビアホールを介し
て接続されることにより所定の巻き数に形成されてい
る。コイルY及びコイルZについても同様である。
2の外周部から中心部に向けて時計回りの渦巻き形状に
形成されており、コイルXの3周期、すなわち3ターン
を形成している。このコイルパターン13の外周部側端
部14aは、絶縁基板11の端面に露出しており、図示
しない外部電極を形成している。一方、図4のコイルパ
ターン13bは、絶縁層12の中心から外周部にかけて
右回りの渦巻き状に形成されており、図3のコイルパタ
ーン13aと同様に3ターン分形成されている。このコ
イルパターン13bの中心側端部16aは、絶縁層12
を貫通するビアホール15によりコイルパターン13a
の中心側端部14bと接続されている。これにより、コ
イルパターン13aとコイルパターン13bとが接続さ
れている。コイルXは、このようなコイルパターン13
aとコイルパターン13bとが交互にビアホールを介し
て接続されることにより所定の巻き数に形成されてい
る。コイルY及びコイルZについても同様である。
【0013】上述のコイルパターン13a,13bは、
パターン幅L1 がパターン間隔L2の3倍以上に設定さ
れている。また、上述のコイルパターン13a,13b
を含むコイルパターン3は、銀系の導体材料、例えば銀
や銀−パラジウム合金により形成されている。次に、前
記トランス10の作用効果について説明する。
パターン幅L1 がパターン間隔L2の3倍以上に設定さ
れている。また、上述のコイルパターン13a,13b
を含むコイルパターン3は、銀系の導体材料、例えば銀
や銀−パラジウム合金により形成されている。次に、前
記トランス10の作用効果について説明する。
【0014】トランス10では、例えば、コイルXが1
次巻線となり、コイルY及びコイルZがそれぞれ2次巻
線及び3次巻線となる。一次巻線であるコイルXに電力
を入力すると、コイルXに磁界が発生する。この磁界
は、磁性体コア部材18を介してコイルY及びコイルZ
に伝達され、コイルY及びコイルZには誘導起電力が発
生する。すなわち、コイルXに入力された電力がコイル
Y及びコイルZに伝達される。
次巻線となり、コイルY及びコイルZがそれぞれ2次巻
線及び3次巻線となる。一次巻線であるコイルXに電力
を入力すると、コイルXに磁界が発生する。この磁界
は、磁性体コア部材18を介してコイルY及びコイルZ
に伝達され、コイルY及びコイルZには誘導起電力が発
生する。すなわち、コイルXに入力された電力がコイル
Y及びコイルZに伝達される。
【0015】ここで、各コイルX,Y,Zを構成するコ
イルパターン13は、パターン幅L 1 とパターン間隔L
2 との関係が上述のように設定されているため、図5に
示すように、従来例の場合のような磁界の打ち消し合い
が起こりにくい。また、従来例に比べてコイルパターン
13のパターン幅L1 を広く設定したため、コイルパタ
ーン13は、断面積が大きくなり、抵抗値が従来例に比
べて低くなる。このため、各コイルX,Y,Zでは、ジ
ュール熱の発生が抑制されるため、電力損失、すなわち
ジュール損が発生しにくい。これらの結果、コイルXか
らコイルY及びコイルZへは効率良く電力が伝達され
る。また、トランス10はジュール熱による温度上昇が
起こりにくくなるため、周辺回路素子に悪影響を与えに
くくなる。
イルパターン13は、パターン幅L 1 とパターン間隔L
2 との関係が上述のように設定されているため、図5に
示すように、従来例の場合のような磁界の打ち消し合い
が起こりにくい。また、従来例に比べてコイルパターン
13のパターン幅L1 を広く設定したため、コイルパタ
ーン13は、断面積が大きくなり、抵抗値が従来例に比
べて低くなる。このため、各コイルX,Y,Zでは、ジ
ュール熱の発生が抑制されるため、電力損失、すなわち
ジュール損が発生しにくい。これらの結果、コイルXか
らコイルY及びコイルZへは効率良く電力が伝達され
る。また、トランス10はジュール熱による温度上昇が
起こりにくくなるため、周辺回路素子に悪影響を与えに
くくなる。
【0016】次に、前記トランス10の製造方法の一例
を説明する。まず、SiO2 、Al2 O3 、MgO、Z
nO及びB2 O3 を主成分とするガラス粉末70重量%
と、無機物フィラーとしてのAl2 O3 粉末30重量%
とをバインダー、可塑剤及び溶剤とともに混練してスラ
リー状とする。このスラリーを、ドクターブレード法を
用いて成形し、絶縁層12を形成するためのグリーンシ
ートを作成する。所定のグリーンシートには、ビアホー
ル15を形成するためのスルーホールをパンチング加工
により設ける。
を説明する。まず、SiO2 、Al2 O3 、MgO、Z
nO及びB2 O3 を主成分とするガラス粉末70重量%
と、無機物フィラーとしてのAl2 O3 粉末30重量%
とをバインダー、可塑剤及び溶剤とともに混練してスラ
リー状とする。このスラリーを、ドクターブレード法を
用いて成形し、絶縁層12を形成するためのグリーンシ
ートを作成する。所定のグリーンシートには、ビアホー
ル15を形成するためのスルーホールをパンチング加工
により設ける。
【0017】次に、グリーンシートのスルーホールに銀
系の導電性材料からなる導電性ペーストをスクリーン印
刷法により充填する。この導電性ペーストは、例えば粒
径が0.5〜5μmの銀粉末と、低熱膨張性ガラスフリ
ットと、バインダーとしてのエチルセルロースと、溶剤
としての2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオ
ールモノイソブチレートとを均質に混練したものであ
る。
系の導電性材料からなる導電性ペーストをスクリーン印
刷法により充填する。この導電性ペーストは、例えば粒
径が0.5〜5μmの銀粉末と、低熱膨張性ガラスフリ
ットと、バインダーとしてのエチルセルロースと、溶剤
としての2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオ
ールモノイソブチレートとを均質に混練したものであ
る。
【0018】また、所定のグリーンシートの表面に、導
電性ペーストを用いてコイルパターン13を印刷する。
なお、コイルパターン用の導電性ペーストとしては、上
述の導電性ペーストに含まれる低熱膨張性ガラスフリッ
トに代えて屈伏点が700〜850℃のガラスフリット
を加えたものが用いられる。この導電性ペーストによれ
ば、焼結開始温度とグリーンシートの焼結開始温度とが
接近する。
電性ペーストを用いてコイルパターン13を印刷する。
なお、コイルパターン用の導電性ペーストとしては、上
述の導電性ペーストに含まれる低熱膨張性ガラスフリッ
トに代えて屈伏点が700〜850℃のガラスフリット
を加えたものが用いられる。この導電性ペーストによれ
ば、焼結開始温度とグリーンシートの焼結開始温度とが
接近する。
【0019】次に、グリーンシートを所定の順に積層
し、これを熱圧着して一体化する。そして、このような
グリーンシートの積層体の中心に穴17に対応する貫通
孔をパンチ加工やドリル加工等により形成する。この積
層体を900℃の大気雰囲気中においてかつピーク時間
を30分に設定して焼成すると、コイルX,Y,Zを内
蔵した多層基板11が得られる。
し、これを熱圧着して一体化する。そして、このような
グリーンシートの積層体の中心に穴17に対応する貫通
孔をパンチ加工やドリル加工等により形成する。この積
層体を900℃の大気雰囲気中においてかつピーク時間
を30分に設定して焼成すると、コイルX,Y,Zを内
蔵した多層基板11が得られる。
【0020】この多層基板11の穴17に磁性体コア部
材18を挿入すると、上述のトランス10が得られる。 〔実験例〕前記実施例において、コイルパターンのパタ
ーン幅、パターン間隔及びパターン厚みをそれぞれ30
0μm、100μm及び17μmに設定し、また、コイ
ルX,コイルY及びコイルZの巻き数をそれぞれ25
回、39回及び9回に設定した。このトランスについ
て、各コイルX,Y,Zの配線抵抗は、それぞれ4.0
Ω、6.1Ω及び1.3Ωであった。また、漏れインダ
クタンスは5.9μHであった。
材18を挿入すると、上述のトランス10が得られる。 〔実験例〕前記実施例において、コイルパターンのパタ
ーン幅、パターン間隔及びパターン厚みをそれぞれ30
0μm、100μm及び17μmに設定し、また、コイ
ルX,コイルY及びコイルZの巻き数をそれぞれ25
回、39回及び9回に設定した。このトランスについ
て、各コイルX,Y,Zの配線抵抗は、それぞれ4.0
Ω、6.1Ω及び1.3Ωであった。また、漏れインダ
クタンスは5.9μHであった。
【0021】比較のため、図6の従来例について、コイ
ルパターン4のパターン幅、パターン間隔及びパターン
厚みをそれぞれ150μm、150μm及び11μmに
設定し、また、コイルA、コイルB及びコイルCの巻き
数をそれぞれ25回、39回及び9回に設定した。各コ
イルA,B,Cの配線抵抗を調べたところ、それぞれ2
0.7Ω、31.0Ω及び6.3Ωであった。また、漏
れインダクタンスは26.2μHであった。
ルパターン4のパターン幅、パターン間隔及びパターン
厚みをそれぞれ150μm、150μm及び11μmに
設定し、また、コイルA、コイルB及びコイルCの巻き
数をそれぞれ25回、39回及び9回に設定した。各コ
イルA,B,Cの配線抵抗を調べたところ、それぞれ2
0.7Ω、31.0Ω及び6.3Ωであった。また、漏
れインダクタンスは26.2μHであった。
【0022】以上から、前記実施例のトランスでは、従
来例のトランスに比べて各コイルの配線抵抗及び漏れイ
ンダクタンスをそれぞれ約1/5及び約1/4に低減で
きたことになる。この結果、従来例のジュール損が35
9.06mWであったのに対し、前記実施例では68.
98mWに減少した。また、漏れインダクタンスが減少
したことから、前記実施例のトランスは、従来例のトラ
ンスに比べて電力伝達効率が高いことがわかる。
来例のトランスに比べて各コイルの配線抵抗及び漏れイ
ンダクタンスをそれぞれ約1/5及び約1/4に低減で
きたことになる。この結果、従来例のジュール損が35
9.06mWであったのに対し、前記実施例では68.
98mWに減少した。また、漏れインダクタンスが減少
したことから、前記実施例のトランスは、従来例のトラ
ンスに比べて電力伝達効率が高いことがわかる。
【0023】〔他の実施例〕前記実施例では、絶縁層1
2としてガラス−セラミック材料を用い、またコイルパ
ターン13用の材料として銀系の導電性材料を用いた
が、本発明はこれに限定されない。例えば、絶縁層12
をエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の有機材料により形
成し、コイルパターン13を金系や銅系の導電性材料を
用いて形成した場合も本発明を同様に実施できる。
2としてガラス−セラミック材料を用い、またコイルパ
ターン13用の材料として銀系の導電性材料を用いた
が、本発明はこれに限定されない。例えば、絶縁層12
をエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の有機材料により形
成し、コイルパターン13を金系や銅系の導電性材料を
用いて形成した場合も本発明を同様に実施できる。
【0024】
【発明の効果】本発明のトランスでは、コイルパターン
のパターン幅をパターン間隔の3倍以上に設定したた
め、電力伝達効率が改善される。
のパターン幅をパターン間隔の3倍以上に設定したた
め、電力伝達効率が改善される。
【図1】本発明の一実施例の斜視図。
【図2】前記実施例の縦断面図。
【図3】図2のIII −III 部分の横断面図。
【図4】図2のIV−IV部分の横断面図。
【図5】図3のV−V断面部分に生じる磁界の模式図。
【図6】従来例の縦断面図。
【図7】図6のVII −VII 部分の横断面図。
【図8】図7のVIII−VIII断面部分に生じる磁界の模式
図。
図。
10 トランス 11 多層回路基板 12 絶縁層 13,13a,13b コイルパターン X,Y,Z コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井本 晃 鹿児島県国分市山下町1−1 京セラ株式 会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 末永 弘 鹿児島県国分市山下町1−1 京セラ株式 会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 米澤 真一 鹿児島県国分市山下町1−1 京セラ株式 会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 生田 貴紀 鹿児島県国分市山下町1−1 京セラ株式 会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 田中 康行 鹿児島県国分市山下町1−1 京セラ株式 会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 横手 伸行 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社工場内 (72)発明者 比留間 義明 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社工場内
Claims (1)
- 【請求項1】絶縁層が多層に積層されかつ一体化された
絶縁性基板と、 前記絶縁性基板内の厚さ方向に互いに独立して設けられ
かつ前記厚さ方向に巻回された複数のコイルとを備え、 前記コイルは、前記絶縁層間に形成された1ターンを超
えるコイルパターンが互いに連結されたものからなり、
前記コイルパターンは、パターン幅がパターン間隔の3
倍以上に設定されている、トランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4348337A JPH06204052A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4348337A JPH06204052A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | トランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06204052A true JPH06204052A (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=18396359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4348337A Pending JPH06204052A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06204052A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102969304A (zh) * | 2012-11-21 | 2013-03-13 | 电子科技大学 | 三维集成微型变压器 |
JP2013191846A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | コモンモードフィルタ及びその製造方法 |
KR101326677B1 (ko) * | 2012-10-10 | 2013-11-08 | (주)동양화학 | 1개의 레이어에 1개 이상의 코어가 구현된 서로 다른 권선부재들이 적층되어 형성되는 온-칩 트랜스포머 밸룬 및 권선부재 제조방법 |
US10660193B2 (en) | 2016-08-03 | 2020-05-19 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Multilayer substrate |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP4348337A patent/JPH06204052A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013191846A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | コモンモードフィルタ及びその製造方法 |
KR101326677B1 (ko) * | 2012-10-10 | 2013-11-08 | (주)동양화학 | 1개의 레이어에 1개 이상의 코어가 구현된 서로 다른 권선부재들이 적층되어 형성되는 온-칩 트랜스포머 밸룬 및 권선부재 제조방법 |
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